JP2001507357A - 粘膜送達用の生物活性物質の生物学的利用性を改良するための方法および組成物 - Google Patents

粘膜送達用の生物活性物質の生物学的利用性を改良するための方法および組成物

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Abstract

(57)【要約】 本発明は粘膜送達による生物学的利用性を上昇させるための組成物であって、好ましくは有効量の生物活性物質ならびに疎水性に誘導体化された炭水化物からなる緊密な混合物を包含する。この組成物は、胃腸粘膜への送達および眼内粘膜送達のためには界面活性剤も含有させることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】 粘膜送達用の生物活性物質の生物学的利用性を改良するための 方法および組成物 発明の分野 本発明は生物活性物質の粘膜表面への送達に使用するための組成物に関する。 本発明の組成物は生物活性物質とくに疎水性の生物活性物質の生物学的利用性の 上昇を提供する。 発明の背景 経口投与は、それが非侵襲的方法であり、患者の高いコンプライアンスを達成 できることから、最も有効である可能性が高い生物活性物質の送達経路である。 経口送達の主要な欠点は、大部分の分子の胃腸管粘膜を介する生物学的利用性が 貧弱なことである。生物学的利用性とは投与された剤形から全身循環に到達する 薬物の真の割合および総量(程度)の両者を意味する。 生物学的利用性は主として、粘膜表面の環境内における巨大分子の溶出性およ び安定性によって限定され、またこの表面を通過する巨大分子の輸送(吸収時) によって限定される。前者には、粘膜表面における水性体液への溶出性を上昇さ せる親水性の生物活性物質が好ましく、後者には、血流中に入るために細胞膜の 非極性脂質二重層を通過するために要求される疎水性の分子が好ましい。生物学 的利用性は一部の粘膜表面環境の非水性挙動、たとえば肺粘膜表面における肺界 面活性剤の両性的挙動によっても複雑化する。 疎水性の生物活性物質はとくに、投与剤形の処方および生物学的利用性に欠点 がある。投与剤形は多くの場合、油脂またはエタノールのような疎水性の溶媒を 使用した液体である。疎水性生物活性物質の懸濁液にはしばしば、乳化液の形成 を可能にする界面活性剤が添加される。乳化液では、生物活性物質を懸濁液また は小滴の不連続的アレイ中に置くことによって生物学的利用性を改善できる。乳 化液処方からの生物学的利用性にもなお限界がある。これらの小滴または懸濁粒 子が吸収されるのに十分なサイズにまで小さくなる前に、これらのプレパレーシ ョンは、腸の運動によって近位の小腸の吸収ウインドウを通過してしまうことが 多い。しかも、乳化液の調製および保存には、相分離および分配による問題があ る。多くの疎水性の生物活性物質、たとえばシクロスポリンA(CyA)、セファ ロスポリン、アンフォテリシン、グリセオフルビン、および他の抗かび剤および 抗生物質、タキソールおよびビタミンは、投与剤形の処方によって生物学的利用 性が上昇するように改良される必要がある。このような生物活性物質には、それ らに限定されるものではないが、たとえば表1に掲げるような広範囲の生物活性 物質が包含される。 最も高頻度に用いられる疎水性生物活性物質の一つであるCyAは、実際上、水 性溶媒には不溶性であり、エタノールまたは定油には可溶性である。CyAの2種 の最も一般的な投与剤形は、吸収の前にマイクロエマルジョンに形成させなけれ ばならない油状製剤として投与される。これらの2種の剤形、Neoral(登録商標 )およびSandimmune(登録商標)は、それらの生物学的利用性において本質的に 異なっていて、前者はより効率的にマイクロエマルジョンを形成し、この処方は 有意に優れた生物学的利用性を示す(GB特許2,257,359A参照)。薬剤の製造 および保存の観点からかなり有利な錠剤および粉末剤のような乾燥製剤は、いず れの製剤でも可能でない。 CyAは、移植患者に免疫抑制剤として使用されるのみでなく喘息、皮膚炎およ び関節炎の処置にも用いられるので、とくに重要である(EP577,544、EP504 ,760;Tominagaら,Gen.Pharmac.26:353-356,1995;およびArimaら,Jpn.J.Al lergol.43:1316-1325,1994)。喘息、他の肺疾患の処置または吸入投与用の剤 形は、水滴の微粒子のエアゾルの形態とされることが最も多い。疎水性の生物活 性物質の吸入送達のための数種の剤形およびデバイスがこれまで報告されている 。これらには微粒子エアゾルリポソーム、エアゾル化エタノールおよび超音波ネ ブライザーが包含される(EP267,050、EP577,544、およびArimaら,1994) 。さらに最近になって、エアゾル噴射剤を排除する必要に迫られて、乾燥粉末の 肺内投与のための多くの乾燥粉末吸入剤が開発されている。 粘膜表面へのエアゾル化された形態での投与とくに「吸入投与」(鼻咽頭およ び肺内)のためには、様々な処方が提供されている。吸入による薬剤の投与のた めの組成物は一般に、生物活性物質の液体処方からなり、エアゾル化された形態 の液体の送達のためのディバイドからなる。US特許5,011,678には医薬的に活 性な物質、生物適合性の両性ステロイドおよび生物適合性の(含水/粉末)カー ボン噴射剤を含有する適当な組成物が記載されている。US特許5,006,343には リポソーム、医薬的に活性な物質、および肺表面を横切るリポソームの輸送を増 進するのに有効な量の肺胞表面活性タンパク質を含有する適当な組成物が記載さ れている。 エアゾル化された処方の使用に際しての一つの欠点は、医薬物質の水性懸濁液 または溶液中への維持により凝集を生じ、活性および生物学的利用性の低下を招 くことである。活性の低下は冷蔵によって部分的に防止することができるが、し かしながら、これはこれらの処方の有用性を限られたものとする。これはとくに ペプチドおよびホルモンの場合に当てはまる。たとえば、合成ゴナドトロピン放 出ホルモンの類縁体たとえばアゴニストのnafarelinおよびアンタゴニストのgan irelexは、効力が増強され疎水性および膜結合性が増大するように設計されてい る。これらの化合物は、水性溶液中で凝集を起こすのに十分な疎水性を有し、経 時的に高次構造を形成して粘度が増大する。したがって、経鼻または経肺用処方 においては生物学的利用性が低くて使用できない。発明の開示 本発明は、生物活性物質の粘膜送達のための生物学的利用性を上昇させる組成 物の調製方法を提供する。一実施態様においてはこれらの組成物は生物活性物質 および疎水性を示すように誘導された(置換された)炭水化物(HDC)を粉末 形態で含有する。他の実施態様においてはこれらの剤形は生物活性物質、HDC および界面活性剤を粉末形態で含有する。これらの組成物は、調整物質および/ または他の添加物を用いてまたは用いないで、HDCガラス中に生物活性物質の 固体溶液、懸濁液または乳化液を形成する。 本発明はまた、水性溶媒中、生物活性物質の懸濁組成物の調製方法、およびそ れによって得られる組成物を包含する。この方法には上述の組成物を得て、投与 に適した水性溶媒中にガラスを分散させる方法が包含される。この方法によって 得られた組成物はまた、固体剤形として使用するのにも適している。 本明細書に記載される組成物はまた、医薬物質とくに疎水性物質ならびに他の 生物活性物質たとえば賦香剤、着色剤、有害生物殺滅剤および化粧剤の送達にも 適当である。 図面の簡単な説明 図1は、疎水性の生物活性物質のモデルとして単一HDCビヒクルに導入した 分散性レッド1染料(DR1)の、表面活性粘膜環境を模倣した界面活性剤含有 メジウム[0.9%食塩溶液中3%(w/v)ドデシル硫酸ナトリウム]中への放出% を示すグラフである。例示されたHDCは、1.4%(w/w)DR1を導入されたト レハロースオクタアセテートである。同一の処方は5日間の試験期間中食塩溶液 中にはDR1の放出を全く示さなかった。 図2は、混合HDCビヒクルに導入したDR1の、表面活性粘膜環境を模倣し た界面活性剤含有メジウム[0.9%食塩溶液中3%(w/v)ドデシル硫酸ナトリウ ム]中への放出%を示すグラフである。例示したHDC混合物は、1.4%(w/w) DR1を導入されたトレハロースオクタアセテート/トレハロースオクタプロピ オネート(混合比10:1)である。同一の処方は5日間の試験期間中食塩溶液中に はDR1の放出を全く示さなかった。 図3は、疎水性の生物活性物質のモデルとして固体剤形中に導入されたメラト ニンの、表面活性粘膜環境を模倣した界面活性剤含有メジウム[0.9%食塩溶液 中5%(w/v)Tween 80]中への放出%を示すグラフである。例示したHDCは 4%メラトニンを導入されたトレハロースオクタ-3,3-ジメチルブチレートであ る。同一の処方は5日間の試験期間中食塩溶液中にはメラトニンの放出を全く示 さなかった。 図4は、疎水性分子のモデル、Oil Red 0(OR0)の、様々な濃度の界面活 性剤を含有する固体剤形からの10時間の時点における平均放出の間の関係を示す グラフである。用いたHDCはトレハロースオクタアセテート(TOAC)であ り、界面活性剤はCremophor RH60である。 図5は、ラットにおけるCyAの生物学的利用性を示すグラフである。白四角は QA試験処方(HDC中にCyA+界面活性剤)の10mg/kg用量での投与時に検出さ れたCyAの血中レベルを表す。黒三角はQB試験処方(HDC中CyA単独)の10mg /kg用量での投与時に検出されたCyAの血中レベルを表す。黒四角は市販のCyAの 油中製剤を20mg/kg用量で投与した場合から10mg/kg用量に相当するように補正し た血中レベルのデータを示す。 図6は、アシクロビール固体剤形をイヌに経口投与した場合の生物学的利用性 を示すグラフである。白丸は、Q1試験処方(トレハロースオクタアセテートの ビヒクルと5%アシクロビール含有界面活性剤)の10mg/kg用量での投与時に検 出されたアシクロビールの血中レベルを表す。白三角はQ2試験処方(トレハロ ースオクタアセテートの固体剤形ビヒクルと25%アシクロビール含有界面活性剤 )の10mg/kg用量での投与時に検出されたアシクロビールの血中レベルを示して いる。黒菱形は市販のアシクロビール製剤を10mg/kgの用量で投与した場合を表 す。 図7は、ラットに固体剤形のインスリンを経口投与した場合の生物学的利用性 を示すグラフである。黒四角はQ1インスリン処方(10%インスリン含有トレハ ロースオクタアセテートのビヒクル)の投与時に検出されたグルコースの血中レ ベルを表す。黒三角はQ2インスリン処方[トレハロースオクタアセテートのビ ヒクルおよび10%インスリン含有界面活性剤(10%Epikuron 200:10%オレイン 酸混合物)]の投与時に検出されたグルコースの血中レベルを表す。黒菱形は市 販10%インスリン製剤の投与時に検出されたグルコースの血中レベルを表す。 図8は、ブタにおけるフルチカゾンプロピオネート(FP)の固体形態肺投与 剤形の生物学的利用性を示すグラフである。黒三角はQ1試験処方(5%生物活 性物質を含有するトレハロースオクタアセテートのビヒクル)の肺投与時に検出 されたフルチカゾンプロピオネートの血漿レベルを表す。黒四角はQ2試験処方 (5%生物活性物質を含有するトレハロースオクタアセテート/オクタイソブチ レート(75:25混合比)の混合HDCのビヒクル)の肺投与時に検出された フルチカゾンプロピオネートの血漿レベルを表す。黒菱形は市販のラクトース中 5%フルチカゾンを含有する製剤の肺投与時に検出されたフルチカゾンプロピオ ネートの血漿レベルを表す。 図9は、イヌにおけるインスリンの固体形態肺投与剤形の生物学的利用性を示 すグラフである。実線は、Q1試験処方(20%のポリペプチドを含有するトレハ ロースオクタアセテートのビヒクル)の肺投与時に検出されたインスリンの血漿 レベルを示す。点線は、試験ポリペプチド単独の肺投与時に検出されたインスリ ンの血漿レベルを示す。 発明の実施のための最良の態様 本発明の組成物は、生物活性物質の粘膜送達のための生物学的利用性が増大し た剤形として適当なガラス中に容易に処方される。様々な粘膜表面への送達用に 調整された本明細書に記載の剤形は、生物活性物質とくに疎水性の薬物の生物学 的利用性の上昇を可能にすることが今回見出された。たとえば以下に示すように 肺界面活性剤を模倣する溶液は、界面活性剤を欠く本明細書に記載の組成物から の生物活性物質の放出を可能にする。これは、これらの同一の処方が食塩水中に おいて放出を欠くことと対照的である。別法として、粘膜表面たとえば胃および 眼への送達のために本明細書に記載の剤形からの生物活性物質の放出を改良する ためには、組成物への界面活性剤の添加が、生物学的利用性の増大を提供する。 これは、界面活性剤を含有する剤形からのCyA(シクロスポリンA)の送達が対 照に比較して改良される動物モデル系においてグラフにより示される。結果は以 下の実施例に示す通りである。 本発明はまた、粘膜送達により生物活性物質の生物学的利用性の増大をもたら す剤形に使用するためのガラスの製造方法を包含する。ガラスは、HDCの固体 溶液、懸濁また乳化相に生物活性物質および界面活性剤の両者を含有する。親水 性界面活性剤、すなわち高い親水性-親油性バランス(HLB)を有する界面活 性剤は、処理過程および貯蔵時に安定なこれらのHDCガラスとの連続相を容易 に形成する。これらのガラスは界面活性剤を含まないマトリックスの場合よりも 水性緩衝液中により多量の生物活性物質を放出することが見出されたのである。 これらの「固体溶液」は高度に安定であり、室温に4週間まで放置しても相分離 の徴候を示さず、それに導入された生物活性物質は有機溶媒抽出によって定量的 に抽出することが可能であり、HPLCによる分析では分解の証拠はみられない 。得られたガラスは、ガラス様もしくは結晶性の形態またはそれらの混合物とす ることができる。ガラスはまた無定形のマトリックスとすることもできる。本明 細書で用いられる「ガラス」または「ガラス様」の語はこれらの実施態様のすべ てを意味する。 本発明はしたがって、生物活性物質とHDCの粉末形態の組成物を包含する。 本発明はさらに、生物活性物質、HDCおよび界面活性剤の粉末形態の組成物を 包含する。これらの粉末は生物活性物質を導入したHDCの溶融またはHDCと 生物活性物質の非水溶液からの蒸発によって製造することができる。溶融物から 得られた組成物は本技術分野において周知の任意の方法、たとえば粉砕によって 粉末に処理することができる。粉末は固体剤形としての使用に適当であり、さら に錠剤または他の剤形に処理することもできる。 本発明はさらに、疎水性の生物活性物質、HDCおよび界面活性剤の組成物を 包含する。これらの組成物は固体懸濁液、溶液または乳化液を形成する。この際 に得られる組成物は剤形としての使用に適していて、また他の剤形たとえば粉末 に処理することができる。 本発明はまた、水性溶液中疎水性の生物活性物質の安定な処方の組成物の調製 方法およびそれによって得られる組成物を包含する。この方法には上述のガラス を得て、固体相を水性溶媒中に分散させることが包含される。この際に得られる 組成物は医薬剤形としての使用にも適している。 本発明における使用には広範囲の多様な生物活性物質が適している。これらの 多くは表1に例示した通りである。様々なクラスの生物活性物質には、それらに 限定されるものではないが、抗炎症性生物活性物質、鎮痛剤、抗関節炎生物活性 物質、鎮痙剤、抗うつ剤、抗精神病薬、トランキライザー、抗不安性生物活性物 質,麻薬性アンタゴニスト、抗パーキンソン剤、コリン作動性アゴニスト、化学 療法用生物活性物質、免疫抑制剤、抗ウイルス剤、抗生物質、食欲抑制剤、鎮吐 剤、抗コリン剤、抗ヒスタミン剤、抗偏頭痛剤、冠、脳または末梢血管拡張剤、 ホルモン剤、避妊剤、抗血栓剤、利尿剤、降圧剤、心脈管系生物活性物質、オピ オイド等が包含される。任意の適当な生物活性物質が使用できる。本発明はとく に疎水性生物活性物質の使用に適している。適当な濃度および投与量レベルは、 本技術分野において周知であり、たとえばPhysician's Desk Referenceに記載さ れている。 HDCは非毒性炭水化物誘導体のグループを形成する。HDCは急冷した溶融 物または蒸発させた有機溶媒から容易にガラスを形成する。HDCはまた、本技 術分野において周知の、他の炭水化物剤形について記載されている方法によって 処理することもできる。 本明細書で用いられるHDCの語は、少なくとも1個のヒドロキシル基が疎水 性の基、たとえばエステルまたはエーテル(それらに限定されるものではない) によって置換されている、疎水性に誘導体化された広範囲の多様な炭水化物を意 味する。適当なHDCの多くの例およびそれらの合成がDevelopments in Food C arbohydrate−2.,C.K.Lee,Applied Science Publishers,London,1980および PCT出願公開公報96/03978に記載されている。他の合成はたとえばAkohら,J. Food Sci.52:1570,1987;Khanら,Tetra.Letts.34:7767,1933;Khanら,Pure & Appl.Chem.56:833-844,1984;およびKhanら,Carb.Res.198:275-283,1990 に記載されている。HDCの特異的な例には、それらに限定されるものではない が、ソルビトールヘキサアヤテート、α-グルコースペンタアセテート、β-グル コースペンタアセテート、1-O-オクチル-β-D-グルコーステトラアセテート、 トレハロースオクタアセテート(TOAC)、トレハロースオクタプロピオネー ト(TOP)、トレハロースオクタ-3,3-ジメチルブチレート(TO33DMB) 、トレハロースジイソブチレートヘキサアセテート、トレハロ ースオクタイソブチレート、ラクトースオクタアセテート、スクロースオクタア セテート、セロビオースオクタアセテート、ラフィノースウンデカアセテートス クロースオクタプロパノエート、セロビオースオクタプロパノエート、ラフィノ ースウンデカプロパノエート、テトラ-O-メチルトレハロース,トレハロースオ クタピバレート、トレハロースヘキサアセテートジバレエートおよびジ-O-メチ ル-ヘキサ-O-アセチルスクロースならびにそれらの混合物が包含される。炭水 化物がトレハロースである適当なHDCの例は式1: である。 式1中、Rはヒドロキシル基、またはたとえばエステルもしくはエーテルまた はその任意の官能性修飾を表すようなその親和性が低い誘導体であり、少なくと も1個のRはヒドロキシルではなく疎水性誘導体である。適当な官能性修飾には 、それらに限定されるものではないが、酸素原子のヘテロ原子たとえばNまたは Sへの置換が包含される。置換の程度も変動させることが可能で、別個の誘導体 および/または連鎖の混合物とすることもできる。ヒドロキシル基の完全な置換 が存在する必要はないが、ビヒクルの物理的性質(たとえば溶解度)の変化の選 択性を提供する。RはC2から上方に任意の鎖長とすることが可能で、直鎖、分 岐鎖もしくは環状または修飾されていてもよく、それらの混合物とすることもで きる。式1は複糖のトレハロースについて記述しているが、本明細書において論 じられた任意の炭水化物は炭水化物骨格を有し、グリコシド結合の位置および糖 鎖の長さは任意に変動させることができる。通常、合成の経費および効率の点か らの実用的な範囲は五炭糖であるが、本発明は特定の種類、グリコシド連鎖また は鎖長にによって限定されるものではない。HDCの様々な他の態様も制限なく 包含される。たとえば、各HDCの構成糖も変動させることが可能であり、糖の 間のグリコシド結合の位置および性質も変動が可能であり、置換の種類藻HDC の 範囲内で変動させることができる。 わずかな化学的構造の変化でHDCの性質を修飾できることは、それらの性質 とくに生物腐食の変化が結晶性の領域に依存するとくにポリマー系に比較して、 生物活性物質の送達ビヒクルとしてのそれらの使用にそれらを独特に適当にする ものである。HDCビヒクルは正確な性質たとえば生物活性物質のよく定義され た放出速度を示すように調整することができる。このような調整は特定の炭水化 物の修飾を変化させること、または様々の異なるHDCを組合せることによって 実施することができる。 純粋な単一のHDCガラスは、室温および湿度少なくとも60%までは安定で、 ある種の生物活性物質が導入されたHDCガラスの混合物でも室温および湿度少 なくとも95%までは安定であることが見出されている。著しく吸湿性の生物活性 物質たとえば合成コルチコステロイドの10%(w/v)もの導入でも、室温で95% までの相対湿度に1ヶ月以上暴露した場合、水性溶媒に添加するとなお直ちに生 物活性物質を放出する安定なHDCガラスを生じる。 これらと同じレベルで他のHDCを処方に添加しても、95%の相対湿度で同様 にガラス状態からの変化に抵抗性の混合HDCガラスを製造することができる。 HDCガラス組成物が溶出速度を調整する能力は、それらをとくに粘膜送達用の 制御放出送達ビヒクルとして有用にする。 HDCガラスは溶媒の蒸発またはHDC溶融物の急冷によって形成させること ができる。ある種のHDCガラスはその低い軟化点により熱に不安定な生物活性 物質たとえば生物活性物質および生物分子を分解することなく製造過程でHDC 溶融物に導入することができる。驚くべきことに、これらの生物活性物質は水性 溶液中で腐食する組成物を形成させた場合、0次の放出動態を示した。組成物が ガラス様である場合には、放出は表面のガラス状態の変化に従う。HDCビヒク ルは本明細書に記載するような任意の形状または形態に容易に成型することがで きる。このような成型は本技術分野において周知の任意の技術を用い、押出し、 鋳造等によって成型できる。HDCは非毒性であり、それに導入される任意の溶 質に不活性であることから送達ビヒクルとしての使用に適している。 組成物のガラス様の形態は水性環境に置いた場合、不均一な表面腐食を受け、 組成物をとくに粘膜送達に適するものとする。何らかの理論に固執するものでは ないが、考えられる一つの機構では、組成物の分解は界面に起こる超飽和による 初期の表面のガラス様構造の変化に始まり、それに続いてより遅い速度での表面 層における腐食および/または溶出が起こるものと思われる。ガラス様層は生物 活性物質の放出に何らの障壁を提供しないので、組成物は所望のガラス様構造の 変化速度、したがって生物活性物質に要求される放出速度を与える成分を注意深 く選択することによって修飾が可能である。 本発明者らはまた、疎水性生物活性物質の組成物への導入および組成物からの 放出は、組成物の形成時に界面活性剤を導入することによって促進できることを 見出した。適当な界面活性剤は高いHLBを有する界面活性剤、すなわち少なく とも約3のHLBを有する親水性の界面活性剤である。好ましくは、界面活性剤 は室温で乾燥している。適当な界面活性剤にはそれらに限定されるものではない が、グルセリルモノステアレート、ソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチ レン-4-ラウリルエーテル、ポリエチレングリコール400モノステアレート、ポリ オキシエチレン-4-ソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレン-20-ソルビ タンモノパルミテート、ポリオキシエチレン-40-ステアレート、オレイン酸ナト リウムおよびラウリル硫酸ナトリウムが包含される。適当な界面活性剤にはまた 、天然由来のおよび合成的に製造された肺界面活性剤の両者が包含される。適当 な人工肺界面活性剤には、たとえばBanghamら,Biochim.Biophys.Acta573:552 -556,1979に記載されている。界面活性剤の好適な濃度は実施例4に記載のよう に、経験的に誘導することができる。 一実施態様においては、剤形は粉末の形態とされる。これらはとくに、吸入に よる送達系における使用に適している。粉末の粒子サイズは好ましくは約0.1〜1 0μmである。さらに好ましくは粒子サイズは約0.5〜5μである。とくに好ましく は粒子サイズは約1〜4μmである。肺投与の場合にはとくに、粒子サイズは約2.5 〜3μmである。経口投与では、粒子サイズは任意のサイズとすることができる。 組成物は、粉末の更なる処理に基づく広範な多様の剤形に処方することができ る。これらには、それらに限定されるものではないが、液体中の懸濁液、ゲルも しくはクリーム、充填カプセル、ペッサリー、ゲル/ポリマーマトリックスおよ び錠剤が包含される。 たとえば、粉末は経口投与のためにジュースまたは他の口に合う液体中に懸濁 することができる。粉末は眼内投与の場合には生理的に許容される溶液中に懸濁 することができる。眼内投与に適する剤形には、それらに限定されるものではな いが、これらを含有するマイクロスフェアおよびマクロスフェア処方および食塩 水滴剤、クリームおよび軟膏が包含される。広範な多様の生理的に許容されるゲ ル、クリームおよび液体が本技術分野においては周知である。組成物には、医薬 組成物中に慣用される他の成分、それらに限定されるものではないが、矯味剤、 賦香剤、ホルモンたとえばエストロジェン、ビタミンたとえばA、CまたはE、 α-ヒドロキシまたはα-ケト酸たとえばピルビン酸、乳酸またはグリコール酸、 ラノリン、ワセリン、真正アロエ、メチルまたはプロピルパラベン、着色剤等を 含有させることができる。 組成物の調製方法の一つにおいては、生物活性物質およびHDC(および所望 により界面活性剤)を混合し、溶融して均一な混合物を形成させ、ついで急速に 冷却して、生物活性物質および界面活性剤(添加した場合)が導入されたガラス を得る。HDC溶融物は多くの有機分子の優れた溶媒である。これは他の方法で は製剤化が困難であった生物活性物質の送達のための使用にとくに適当である。 20重量%以上の有機分子を組成物中に導入することができる。とくに、HDCは 不活性で、それに導入される溶質または生物活性物質に反応性を示さない。 組成物の他の調製方法においては、HDCおよび生物活性物質(および所望に より界面活性剤)をそれらの少なくとも1種の溶媒に溶解し、溶媒を蒸発させる ことによって生物活性物質(および界面活性剤)が導入されたガラスを形成させ る。適当な溶媒には、それらに限定されるものではないが、ジクロロメタン、ク ロロホルム、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、アセトン、エタノ ール、プロパノールおよびさらに高級なアルコールが包含される。溶媒は、送達 システムの形成時には除去されるので、その本質は重要ではない。溶媒を蒸発さ せると、HDCは濃縮されて、溶融物からの急冷によって形成されたガラスと類 似の性質を有する、生物活性物質が導入されたガラスが形成される。 組成物の他の調製方法には、それらに限定されるものではないが、噴霧乾燥、 凍結乾燥、空気乾燥、真空乾燥、流動床乾燥、粉砕、共沈殿および超臨界的液体 蒸発が包含される。これらの方法では、HDC、生物活性物質および他の任意の 成分を最初、適当な溶媒に溶解または懸濁する。粉砕の場合には、成分から溶媒 の蒸発または溶融物の急冷によって形成されたガラスを乾燥形態で粉砕し、本技 術分野において周知の任意の方法によって処理する。共沈殿の場合には、成分を 有機条件で混合し、上述のように処理する。 噴霧乾燥の場合には、成分を適当な溶媒条件下に混合し、精密なノズルを用い てきわめて均一な小滴を乾燥チャンバー内に生成させて乾燥する。適当な噴霧乾 燥装置にはそれらに限定されるものではないが、製造業者の説明書に従って使用 されるBuchi、NIRO、APVおよびLab-plantの噴霧乾燥装置がある。 以下の実施例は本発明の例示を意図するものであって、本発明を限定するもの ではない。 実施例1 単一HDC固体剤形からのモデル生物活性物質の、模倣表面活性粘膜環境への 放出 分散性レッド1染料(DR1)を、表面活性粘膜環境を模倣する界面活性剤含 有メジウム[0.9%食塩溶液中3%(w/v)ドデシル硫酸ナトリウム]を使用した 単一HDCインビトロモデルからなる組成物中へ導入した場合の生物学的利用性 を評価するためのモデル生物活性物質として使用した。例示されたHDCは1.4 %(w/w)DR1が導入されたトレハロースオクタアセテートである。染料は、 それをHDCの溶融物中に溶解し、その溶解物をステンレス製の鋳型(直径1.3c m)中で冷却して固体剤形を形成させることによって組成物中に導入した。固体 剤形からの粘膜模倣環境への染料の放出は、Distek(2100型)溶出系を用い来国 薬局方(23巻)タイプ2の溶出試験において、放出した染料をHewlett-Packard (8453型)ダイオードアレイ分光光度計を用い、502nmにおける分光測光により 定量することで評価した。得られた結果は図1に例示する。同一の固体剤形は5 日間の試験期間中にわたり食塩溶液中にはDR1の放出を全く示さなかった。実施例2 混合HDC固体剤形からのモデル生物活性物質の、模倣表面活性粘膜環境への 放出 混合HDCの固体剤形中に導入した生物活性物質の生物学的利用性を実施例1 に記載のインビトロモデルにおいて評価した。例示した組成物は、1.4%(w/w) DR1中にトレハロースオクタアセテート/トレハロースオクタプロピオネート (比1:10)が導入されている。固体剤形からの表面活性粘膜環境を模倣する界面 活性剤含有メジウム[0.9%食塩溶液中3%(w/v)ドデシル硫酸ナトリウム]中 へのDR1の放出は、実施例1に記載のように定量した。得られた結果は図2に 例示する。この場合も、同一の固体剤形は5日間の試験期問中にわたり食塩溶液 中にはDR1の放出を全く示さなかった。 実施例3 HDC固体剤形からの疎水性医薬的生物活性物質の、模倣表面活性粘膜環境へ の放出 固体剤形中に導入した医薬的生物活性物質、メラトニンの生物学的利用性を実 施例1に記載のインビトロモデルにおいて評価した。例示した固体剤形は、4% (w/w)のメラトニンを導入したトレハロースオクタ-3,3-ジメチルブチレートで ある。表面活性粘膜環境を模倣するために使用した界面活性剤含有メジウムは、 0.9%食塩溶液中5%(w/v)Tween 80とした。得られた結果は、図3に例示する 。この場合も、同一の処方からのメラトニンの放出試験で5日間の試験期間中に わたり、界面活性剤を含まない食塩溶液中にはメラトニンの放出を全く認められ なかった。 実施例4 HDC固体剤形からのモデル疎水性生物活性物質の放出に対する、導入された 界面活性剤の作用 固体剤形からの疎水性モデル生物活性物質の放出に対する導入された界面活性 剤の作用を、トレハロースオクタアセテートおよび界面活性剤からなる固体剤形 中に導入されるモデル疎水性生物活性物質としてOil Red 0(OR0)を用いて 試験した。基本的には1%(w/w)の疎水性染料Oil Red 0を10〜40%(w/w) の界面活性剤(Cremophor RH60)およびトレハロースオクタアセテートと混合 し、炉中200℃で溶融した。溶融物をOR0が視覚的に完全に溶解するまで攪拌 し、金属プレート上急速に10mmの真鍮のリング中で冷却し、セットさせたのち得 られたガラスの環状固体剤形を取り出した。固体剤形からの染料の放出は溶出メ ジウムとして0.1M塩酸を用い、米国薬局方(23巻)タイプ2の溶出試験により 評価した。0.1M塩酸900mlを含有する米国薬局方タイプ2溶出装置を37℃、100r pmにおいて攪拌し、サンプル約5mlを1時間置きに採取し、10mmセル中、0.1M 塩酸対照セルに対して523nmにおけるUVスペクトルによってアッセイした。ア ッセイデータを試験時に進行するメジウムロスによって補正した.得られた結果 は図4にまとめる。10時間後に溶液中に検出されたOR0の量と処方中の界面活 性剤の量は直線の相関を示した(図4)。他の界面活性剤、たとえば市販の水添 ヒマシ油ならびにソルビタンおよびプルロニック系界面活性剤でも類似の結果が 得られた。 実施例5 ペプチドの経口送達の生物学的利用性の試験 各群6匹の3群のラットに、2種の異なる固体剤形として提供されたシクロス ポリンA(CyA)、QAおよびQBを投与し、現在市販されている最良の処方と 比較した。QAおよびQBはCH2Cl2中にLutrol F127(界面活性剤、ICI)を 添加して(QB)または加えないで(QA)溶解したトレハロースオクタアセテ ート(HDC)中10%CyA溶液の溶媒蒸発によって製造した。乾燥した組成物を 粉砕し、得られた粉末をカルボキシメチルセルロース懸濁メジウム中に分散し( メジウム1mlあたりCyA3mg)、10mg/kgの用量を経口チューブによって投与した 。市販の製剤はカルボキシメチルセルロース懸濁メジウム中に1:14に希釈し、6 匹の対照群ラットにこの場合も経口胃チューブによって投与した。高投与量の市 販製剤22mg/kgの用量については図5における結果で補正した。血液サンプルは2 4時間置きに心臓穿刺によって採取し、市販のイムノアッセイを用いてアッセイ した。 得られた結果は図5にまとめる。QAおよびQBいずれの処方でも、投与後2 時間までの血液中には検出可能な薬剤レベルの検出が認められない文献に報告さ れているCyA単独投与の結果に比較して有意に改善された生物学的利用性を示し た。界面活性剤を含有するQA処方は、QB処方よりもさらに優れた生物学的利 用性を有し、最良の市販処方(相対生物学的利用性96%)にほぼ類似するプロフ ァイル(AUC1-24およびCmax)を示した(図5)。 実施例6 有機分子の経口送達の生物学的利用性試験 イヌに、2種の異なる新規処方として提供されたアシクロビール、Q1および Q2をイヌに経口経路によって投与し、現在市販されている最良の処方(Zovira x)と比較した。Q1およびQ2のいずれの処方も、LutrolF127(界面活性剤、I CI)を添加したジメチルスルホキシド(DMSO)中に溶解したアシクロビール 、およびトレハロースオクタアセテートの有機溶液からの溶媒除去および凍結乾 燥にによって製造した。乾燥固体処方は粉砕し、アシクロビールの表示用量200m gでゼラチンカプセル中にて経口投与した。血液サンプルは周期的に採取し、有 効な高速液体クロマトグラフィー分析を用いてアシクロビールをクロマトグラフ ィーによりアッセイした。得られたアシクロビールの血中レベルの結果は図6に 示す。処方Q1およびQ2のいずれも対照として投与した市販の製剤を越える有 意に改善された生物学的利用性を示した(図6)。 実施例7 タンパク質の処方および経口送達 生物学的に活性なポリペプチド、インスリンを界面活性剤(2.5%タウロコー ル酸ナトリウム、40% Lutrolまたは10%Epikuron 200:10%オレイン酸混合物) を含むもしくは含まないトレハロースオクタアセテート中に、DMSO中インス リンおよびHDCの溶液からの溶媒の除去および凍結乾燥によって処方した(10 %負荷)。得られた組成物(Q2)のTgは示差走査熱量測定(DSC)により 56.6℃と測定された。ガラスへの界面活性剤の導入は処方された送達ビヒクルの Tgに対して影響を示さなかった(10%Epikuron 200:10%オレイン酸混合物( QI)とのトレハロースオクタアセテート処方のTgは、56.3℃であった)。処 方されたインスリン100i.u.のチューブによるラットへの経口投与は血中グルコ ースレベルの低下を生じ、界面活性剤を含むもしくは含まない固体剤形から 経口的に投与されたインスリンが吸収されることを示し、一方、対照処方は血中 の糖レベルに影響を示さなかった(図7)。 実施例8 有機分子のインビボにおける経肺送達の生物学的利用性試験 コルチコステロイドフルチカゾンを、トレハロースオクタアセテートもしくは トレハロースオクタイソブチレートの単一HDCまたは混合HDC(90:10また は75:25混合比)中に含有する固体剤形として、溶融物からの冷却によって製剤 化した。HDCは150〜170℃で溶融させ、コルチコイドを120〜140℃で溶融物中 に溶解させ、ついで溶融物を冷却した真鍮のプレート上で急冷した。得られたガ ラスをついで粉砕して平均粒子サイズ(5±2μm)の微粉末とし、これを乾燥粉 末固体剤形としてイヌまたはブタに経肺投与した。フルチカゾンの吸収は適当な 時間間隔で動物の血中のコルチコステロイドのクロマトグラフィーアッセイによ って分析した。イヌおよびブタの両者で、この固体剤形は、慣用のラクトース処 方中で投与されたコルチコステロイド対照に比較して、経肺生物学的利用性の上 昇が認められた。ブタにおけるコルチコステロイドの経肺送達について得られた 結果を、それぞれトレハロースオクタアセテート/トレハロースオクタイソブチ レート(75:25)混合HDC(Q2)およびトレハロースオクタアセテート単一 HDC(Q1)についてCmax値それぞれ1103および686、Tmax値それぞれ0.08 および0.25とともに図8に示す。 実施例9 ポリペプチドを含有する固体剤形のインビボにおける経肺送達の生物学的利用 性試験 DMSO中10%(w/w)インスリンおよびHDCの溶液からの溶媒の除去およ び凍結乾燥によって、ポリペプチドホルモンのインスリンを含有する固体剤形を トレハロースオクタアセテートのガラス中に製剤化した(20%負荷)。処方され たガラスを処理して、粒子サイズ3〜5μmの微粉末とした。得られた固体剤形を イヌに1国際単位/kgの用量で、経肺送達用のWrightの粉末供給装置を用いて投 与した。ポリペプチドの吸収は、血中インスリンレベルのイムノアッセイによっ て直接測定した。得られた結果は図9に示す。この図は、HDC-処方ポリ ペプチドの経肺的な生物学的利用性が非処方ポリペプチドの対照投与に比較して 増大することを示している(図9)。 以上、本発明を、例示により、また理解を明確にするための実施例として一部 詳細に説明したが、ある種の変更および改変が実施可能であることは本技術分野 の熟練者には自明の通りである。したがって、説明および実施例は本発明の範囲 を限定することを意図するものではなく、本発明の範囲は添付された請求の範囲 によって決定される。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成10年12月24日(1998.12.24) 【補正内容】 請求の範囲 1.粘膜送達による生物学的利用性を上昇させるための組成物であって、有効 量の生物活性物質および疎水性に誘導体化された炭水化物の緊密な混合物、なら びに界面活性物質(界面活性剤)を含む組成物。 2.界面活性剤の親水性と親油性のバランスは、少なくとも約3である請求項 3記載の組成物。 3.界面活性剤は、グリセロールモノステアレート、ソルビタンモノラウレー ト、ポリオキシエチレン-4-ラウリルエーテル、ポリエチレングリコール400モノ ステアレート、ポリオキシエチレン-4-ソルビタンモノラウレート、ポリオキシ エチレン-20-ソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレン-40-ステアレー ト、オレイン酸ナトリウムおよびラウリル硫酸ナトリウムからなる群より選択さ れる請求項2記載の組成物。 4.粘膜送達は吸入による送達である請求項1記載の組成物。 5.粘膜送達は経肺送達である請求項4記載の組成物。 6.粘膜送達は胃腸を介する送達である請求項1記載の組成物。 7.粘膜送達は眼内送達である請求項1記載の組成物。 8.粉末はサイズ分布約0.1〜10μmの粒子を含有する請求項4または5のいず れかに記載の組成物。 9.粉末はサイズ分布約0.5〜5μmの粒子を含有する請求項4または5のいず れかに記載の組成物。 10.粉末はサイズ分布約1〜4μmの粒子を含有する請求項4または5のいずれ かに記載の組成物。 11.緊密な混合物は、生物活性物質および疎水性に誘導体化された炭水化物を それらの少なくとも1種の溶媒に溶解し、その混合物から溶媒を蒸発させること によって得られる請求項4または5のいずれかに記載の組成物。 12.蒸発は、噴霧乾燥、凍結乾燥、空気乾燥、真空乾燥、流動床乾燥、共沈殿 または超臨界液体蒸発によって行われる請求項11記載の組成物。 13.緊密な混合物は、生物活性物質および疎水性に誘導体化された炭水化物を 混合し、その混合物を加熱して炭水化物の溶融物を得、溶融物を急冷して無定形 のマットリックスを形成させることによって得られる請求項1記載の組成物。 14.粉末は無定形のマットリックスの粉砕によつて得られる請求項13記載の組 成物。 15.生物活性物質は抗炎症性生物活性物質、鎮痛剤、抗関節炎生物活性物質、 鎮痙剤、抗うつ剤、抗精神病薬、トランキライザー、抗不安性生物活性物質、麻 薬アンタゴニスト、抗パーキンソン剤、コリン作動性アゴニスト、化学療法用生 物活性物質、免疫抑制剤、抗ウイルス剤、抗生物質、食欲抑制剤、鎮吐剤、抗コ リン剤、抗ヒスタミン剤、抗偏頭痛剤、冠、脳または末梢血管拡張剤、ホルモン 剤、避妊剤、抗血栓剤、利尿剤、降圧剤、心脈管系生物活性物質ならびにオピオ イドからなる群より選ばれるクラスから得られる請求項1記載の組成物。 16.生物活性物質は疎水性分子である請求項15記載の組成物。 17.疎水性に誘導体化された炭水化物はソルビトールヘキサアセテート(SH AC)、グルコースペンタアセテート(GPAC)、β-グルコースペンタアセ テート(β-GPAC)、1-O-オクチル-β-D-グルコーステトラアセテート( OGTA)、トレハロースオクタアセテート(TOAC)、トレハロースオクタ プロパノエート(TOPR)、トレハロースオクタ-3,3-ジメチルブチレート( TO33DMB)、スクロースオクタアセテート(SOAC)、セロビオースオク タアセテート(COAC)、ラフィノースウンデカアセテート(RUDA)、ス クロースオクタプロパノエート、セロビオースオクタプロパノエート、ラフィノ ースウンデカプロパノエート、テトラ-O-メチルトレハロース、トレハロースオ クタピバレート、トレハロースヘキサアセテートジバレエートおよびジ-O-メチ ル-ヘキサ-O-アセチルスクロースならびにそれらの混合物からなる群より選択 される請求項1記載の組成物。 18.疎水性に誘導体化された炭水化物はトレハロースであり、式:(式中、Rはヒドロキシル基、またはエステルもしくはエーテルまたはその任意 の官能性修飾を包含する、その親水性がより低い誘導体であって、少なくとも1 個のRはヒドロキシルではなく疎水性誘導体であり、官能性修飾には酸素原子の ヘテロ原子たとえばNまたはSへの置換が包含され、またRはC2以上の任意の 鎖長とすることが可能で、直鎖、分岐鎖、環状もしくは修飾されていてもよく、 またそれらの混合物とすることもできる)からなる請求項1記載の組成物。 19.水性液体中に懸濁させた粉末からなる請求項1記載の組成物。 20.水性液体は経口投与のために口に合う液体、食塩水、クリーム、軟膏およ びゲルからなる群より選択される請求項19記載の組成物。 21.錠剤に圧縮された粉末からなる請求項1記載の組成物。 22.有効量の生物活性物質および疎水性に誘導体化された炭水化物の緊密な混 合物を含有するが界面活性物質を含まない粉末形態の組成物であり、吸入による 送達で疾患の処置に用いられる組成物の製造のための疎水性に誘導体化された炭 水化物の使用。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,LS,M W,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY ,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM ,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,E S,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU,ID ,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,M G,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT ,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL, TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,V N,YU,ZW (72)発明者 ローザ,ブルース,ジョセフ イギリス国,ケンブリッジ,バートン ロ ード,アーチウェイ コート 4 (72)発明者 コラコ,カミロ イギリス国,ケンブリッジ,フォスター ロード 107

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.粘膜送達による生物学的利用性を上昇させる組成物であって、有効量の生 物活性物質および疎水性に誘導体化された炭水化物の緊密な混合物を含む組成物 。 2.組成物は粉末の形態である請求項1記載の組成物。 3.さらに界面活性剤を含む請求項1または2に記載の組成物。 4.界面活性剤は親水性と親油性のバランスを有する界面活性剤である請求項 3記載の組成物。 5.親水性と親油性のバランスは少なくとも約3である請求項4記載の組成物 。 6.界面活性剤はグリセロールモノステアレート、ソルビタンモノラウレート 、ポリオキシエチレン-4-ラウリルエーテル、ポリエチレングリコール400モノス テアレート、ポリオキシエチレン-4-ソルビタンモノラウレート、ポリオキシエ チレン-20-ソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレン-40-ステアレート 、オレイン酸ナトリウムおよびラウリル硫酸ナトリウムからなる群より選択され る請求項5記載の組成物。 7.粘膜送達は吸入による送達である請求項1または3に記載の組成物。 8.粘膜送達は経肺送達である請求項7記載の組成物。 9.粘膜送達は胃腸を介するの送達である請求項1または3に記載の組成物。 10.粘膜送達は眼内送達である請求項1または3に記載の組成物。 11.粉末はサイズ分布約0.1〜10μmの粒子を含有する請求項2記載の組成物。 12.粉末はサイズ分布約0.5〜5μmの粒子を含有する請求項2記載の組成物。 13.粉末はサイズ分布約1〜4μmの粒子を含有する請求項2記載の組成物。 14.緊密な混合物は、生物活性物質および疎水性に誘導体化された炭水化物を それらの少なくとも1種の溶媒に溶解し、その混合物から溶媒を蒸発させること によって得られる請求項1記載の組成物。 15.蒸発は、噴霧乾燥、凍結乾燥、空気乾燥、真空乾燥、流動床乾燥、共沈殿 または超臨界液体蒸発によって行われる請求項1記載の組成物。 16.緊密な混合物は、生物活性物質および疎水性に誘導体化された炭水化物を 混合し、その混合物を加熱して炭水化物の溶融物を得、溶融物を急冷してガラス を形成させることによって得られる請求項1または3のいずれかに記載の組成物 。 17.粉末はガラスの粉砕によって得られる請求項2記載の組成物。 18.生物活性物質は抗炎症性生物活性物質、鎮痛剤、抗関節炎生物活性物質、 鎮痙剤、抗うつ剤、抗精神病薬、トランキライザー、抗不安性生物活性物質、麻 薬アンタゴニスト、抗パーキンソン剤、コリン作動性アゴニスト、化学療法用生 物活性物質、免疫抑制剤、抗ウイルス剤、抗生物質、食欲抑制剤、鎮吐剤、抗コ リン剤、抗ヒスタミン剤、抗偏頭痛剤、冠、脳または末梢血管拡張剤、ホルモン 剤、避妊剤、抗血栓剤、利尿剤、降圧剤、心脈管系生物活性物質ならびにオピオ イドからなる群より選択されるクラスから得られる請求項1または3のいずれか に記載の組成物。 19.生物活性物質は疎水性分子である請求項18記載の組成物。 20.疎水性に誘導体化された炭水化物はソルビトールヘキサアセテート、α- グルコースペンタアセテート、β-グルコースペンタアセテート、1-O-オクチル -β-D-グルコーステトラアセテート、トレハロースオクタアセテート(TOA C)、トレハロースオクタプロピオネート(TOP)、トレハロースオクタ-3,3 -ジメチルブチレート(TO33DMB)、トレハロースジイソブチレートヘキサ アセテート、トレハロースオクタイソブチレート、ラクトースオクタアセテート 、スクロースオクタアセテート、セロビオースオクタアセテート、ラフィノース ウンデカアセテート、スクロースオクタプロパノエート、セロビオースオクタプ ロパノエート、ラフィノースウンデカプロパノエート、テトラ-O-メチルトレハ ロース,トレハロースオクタピバレート、トレハロースヘキサアセテートジバレ エートおよびジ-O-メチル-ヘキサ-O-アセチルスクロースならびにそれらの混 合物からなる群より選ばれる請求項1または3のいずれかに記載の組成物。 21.疎水性に誘導体化された炭水化物はトレハロースであり、式:(式中、Rはヒドロキシル基、またはエステルもしくはエーテルまたはその任意 の官能性修飾を包含する、その親和性が低い誘導体であって、少なくとも1個の Rはヒドロキシルではなく疎水性誘導体であり、官能性修飾には酸素原子のヘテ ロ原子たとえばNまたはSへの置換が包含され、またRはC2以上の任意の鎖長 とすることが可能で、直鎖、分岐鎖もしくは環状または修飾されていてもよく、 またそれらの混合物とすることもできる)からなる請求項1または3のいずれか に記載の組成物。 22.水性液体中に懸濁させた請求項2記載の粉末からなる組成物。 23.水性液体は経口投与のために口に合う液体、食塩水、クリーム、軟膏およ びゲルからなる群より選択される請求項2記載の組成物。 24.粉末は錠剤に圧縮される請求項2記載の粉末からなる固体剤形。
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