JP2001506765A - 放射線撮影装置の画像形成用カセット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、可動カセットを受け入れるための手段を含む形式の放射線撮影装置のための、画像形成用カセット装置に関する。カセット１は、画像形成用手段を取り囲む実質上平行六面体形状のケーシング２を含む。この装置は、ハンドル１１を形成してケーシング２の小さな面の上に配置された手段を含む。ハンドルを形成する手段１１は、放射線撮影装置の受入れ手段の中にカセットを挿入するための停止表面を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】 放射線撮影装置の画像形成用カセット 発明の背景 本発明は、放射線撮影装置のためのディジタル画像形成用カセット装置に関す る。このような放射線撮影装置は一般に、Ｘ線放射器と、画像形成用カセットを 支持するための装置と、こうして得られたデータを処理するための手段と、使用 しないときにはカセットを格納するための空間とから構成され、Ｘ線撮影をしよ うとする器官はＸ線放射器とカセット支持装置との間に配置される。 一例としては乳房造影装置が知られており、これはＸ線撮影をしようとする器 官の片側に配置されたＸ線源と、Ｘ線撮影しようとする器官の他の側に配置され たＸ線を透過する支持台と、この器官を支持台の上に押えつける調節可能な保持 板と、露光可能フィルムを含む画像形成用カセットを受け入れるためのハウジン グとから構成されている。ハウジングは支持台の下に配置され、カセット受入れ 用手段を構成している。器官の画像を得た後に、露光したフィルムを含むカセッ トをそのハウジングから取り出して、フィルムを現像する。 このような器械は一般に、胸部癌の可能性のある症状を発見するために使用さ れている。患者を固定させておく時間を短縮するという目的で、露光可能フィル ムを含むカセットを、画像を非常に迅速に作製することのできるディジタル画像 形成用手段を含むカセットに取り替えることもできる。こうして、特に生検中に おける画像形成操作の時間を著しく短くし、これらの検査の不快さを軽減させる ことができる。さらにまた、ディジタル画像形成用カセットは診断の質を向上さ せることができる。経済的な理由から、放射線撮影装置の残りの部分を変更する ことなくディジタル画像形成用カセットを使用できるようにすることが望ましい 。カセットは、診断中に台の下または生検中に穿刺システムの中のいずれかに配 置できるように取外しできなければならない。 ディジタル画像形成用カセットはケーシングを有し、このケーシングの内部に 、Ｘ線透過信号を検知するための装置が配置されている。この検知装置は例えば 、 入射Ｘ線を光の放射に変換することのできるシンチレータと、シンチレータを通 過したＸ線の大部分をろ過することを可能にするとともに、下流側に位置する構 成部分を保護する光ファイバと、感光領域を形成する電荷結合素子（ＣＣＤ）ア レイ・カメラとを含む。カセットが確実にハウジングの中に適切に位置付けられ るようにするために、カセットは一般にロック手段を備えている。カセットはま た、これをデータ処理装置に、一般にはマイクロコンピュータに接続する電気ケ ーブルも備えている。 乳房造影装置は一般に、高さを調節できる支持台と、器械の垂直対称面に対し て±１８０°の範囲で傾斜することのできるＸ線源とを備えている。支持台を生 検の目的で穿刺システムに置き換えることもでき、また受入れ手段を備えること もできる。穿刺システムは、加圧パッドとして作用する保持板と、針保持器と、 Ｘ線撮影をしようとする器官の中で生検を実施することができる針とを含む。 特にカセットから受け取ったデータを処理するために、また穿刺システムを制 御するため、特に生検中に針保持器の動きを制御するために、データ処理手段を 電気ケーブルによって穿刺システムおよびカセットに接続することもできる。デ ータ処理手段もＸ線源を制御することができ、Ｘ線撮影された器官の画像を表示 するための画面と、キーボードとを含む。データ処理手段は、Ｘ線源を回転させ て異なる角度から形成された２つの画像に基づいて、Ｘ線撮影されるべき器官の 点の三次元座標を計算するソフトウェアを備えることもできる。こうして、最適 の表示方法を使用して、診断中にＸ線撮影された器官における特定の領域の、ま たは生検中にＸ線撮影中の器官内の針の位置決めのいずれにおいても、すぐれた 明視化を行うことが可能となる。 作動中は、Ｘ線は線源から放射され、保持板、Ｘ線撮影された器官、前胸部支 持板、およびカセットの感光領域の上壁を通過してシンチレータに入る。シンチ レータは、Ｘ線の受取りに応じて可視光線を放射する。可視光線はファイバオプ ティック層によってアレイ・カメラに転送される。アレイ・カメラは、可視光線 の形で受け取った情報をディジタル電気信号の形に変換し、そのディジタル電気 信号がデータ処理手段に伝送される。 従来のディジタル・カセットは高価であり、その形状が平らであって、データ 処理手段に接続された電気ケーブルへの取付部があるために、高価であり取扱い は容易ではなかった。カセットの近くにおけるケーブルのねじれまたは突発的な 引張りは、カセット内部に重大な損傷をひき起こす危険がある。落下の危険を避 けなければならない。さらにまた、従来のカセットではケーブルが存在するため に、ハウジングにおけるカセットの正確で確実な位置決めが行われない。しかし ながら正確な位置決めは、得られる画像の質のため、特にぶれを避けるために重 要であり、また生体組織検査のための位置決め計算の精度のために重要である。 したがって本発明の目的は、上記の欠点を解消し、つかむに容易で、位置決め が正確で、ケーブル出口が保護されている画像形成用カセット装置を提供するこ とである。 本発明による画像形成用カセット装置は、可動カセットを受け入れるための手 段を含む形式の放射線撮影装置用である。カセットは、画像形成用手段を取り囲 む実質上平行六面体形状のケーシングを含む。この装置は、ケーシングの小さな 面に配置されたハンドルとなる手段を含む。ハンドルとなる手段は、放射線撮影 装置の受入れ手段の中にカセットを挿入する際の停止表面を備えている。ハンド ルとなる手段は、Ｘ線撮影される患者の腕を支えるための表面と、ケーブル出口 を含む。こうして、オペレータの手からカセットが滑り落ちるという危険は著し く減少する。起る危険のあるカセットの近くにおけるケーブルのねじれ、または 引張りは、これに相当する力がハンドルとなる手段によって阻止されるので、ケ ーシング内部における有害な影響を持つことにはならない。患者の腕がケーブル に直接接触するという危険はもはや全くない。 発明の簡単な概要 本発明の一実施態様では、挿入停止表面は、カセットが放射線撮影装置の受入 れ手段の中に配置されるとき垂直であり、放射線撮影装置の対応する表面と接触 し、＆ハンドルを形成する手段はケーシングの面に配置されており、その面はカ セット挿入方向で後ろ側である。ハンドルを形成する手段は受入れ手段から突出 したままになっているので、ハンドルを形成する手段を押すことによってカセッ トを受入れ手段の中に挿入することは非常に容易である。 本発明の一実施態様では支持面は実質上水平である。 ケーブル出口は、ハンドルの下面に配置された第１オリフィスとカセットのケ ーシングの中に開いている第２オリフィスとを備えていることが有利である。こ うして、ケーブルはハンドルを形成する手段の下に出て、患者の腕のじゃまにな る危険はない。 本発明の一実施態様では、装置は、放射線撮影装置の受入れ手段の中にカセッ トを挿入した後にロックすることが可能なロック手段を含む。これは、特にケー ブルにかかる張力によって、または重力による落下によって、受入れ手段からカ セットが出る可能性を防止する。 ロック手段はケーシングに配置され、挿入の後に受入れ手段から突き出ること が好ましい。ロック手段を回転式にすることもできる。 ロック手段はケーシング方向で軸方向に作用するばねを含むことが好ましい。 これにより、カセットは受入れ手段の底部に圧着力のかかった状態に保持される 。 ロック手段は、回転と当時に移動できるように、受入れ手段と相互作用するこ ともできる。ハンドルを形成する手段は取外し式ストップを備えることができる 。 本発明によって、カセットの移動やケーブルによる妨げの危険が全くなく、患 者は自分の腕を休めることができる。本発明は、完全に非限定的な実施形態とし て取り入れられ、次に説明する添付の図面に図示された実施形態の詳細な説明を 調べることによって、さらに明確に理解されよう。 図面の簡単な説明 第１図は、本発明の実施形態による装置の斜視図である。 第２図は、カセット装置の正面図である。 第３図は、カセット装置の平面図である。 第４図は、カセット装置の側面図である。 第５図は、受入れ手段の中にあるカセット装置の変形の断面図である。 第６図は、カセット装置が受入れ手段から出された、第５図と同様の図である 。 発明の詳細な説明 図面に見ることができるように、カセット１は、上面３、下面４、２つの長い 側面部部５、６、および２つの側面部７、８からなる実質的に平行六面体のケー シング２を含む。２つの角を落とした隅部９、１０は、それぞれ長い側面部部５ と側面部７との間の交差部、および長い側面部部５と側面部８との間の交差部に 形成され、これらの隅部は上面３と下面４に直角をなしている。 カセット１のケーシング２の側面部７には、ハンドル１１が配置されており、 このハンドルは、オペレータがカセット１を握るためと、電気ケーブル１２のカ セット１の出口での保護の双方に用いられ、および患者の腕を支え、快適さを増 すために使用される。ハンドル１１によって、ケーシング２に対してケーブル１ ２を移動させても、ケーシング２内部におけるケーブル１２の端部の電気接点に 損傷を生じさせることはない。つかみよくするために、ハンドル１１の高さはケ ーシング２の高さよりも非常に大きくなっている。ハンドル１１は実質的に平面 である上面１３を含み、乳房造影装置が水平であるときには、上面１３は、患者 が自分の腕をその上に休めることができるようにする。ハンドル１１はまた、ケ ーシング２とは反対の側に側面１１ａも含み、この側面１１ａは、乳房造影装置 が９０°傾斜したときに水平になり、患者の腕を支えるために使用される。上面 １３とは反対側に、ハンドル１１はケーブル１２のための出口オリフィス１５を 備えた下面１４を含む。ハンドル１１はまた、ケーシング２の内部と連絡してい てケーブル１２が通されるオリフィス１６も含む。こうして、ケーブル１２が引 っ張られるかまたはねじられた場合には、ハンドル１１はケーブル１２を安定化 させ、ケーシング２の内部におけるケーブルのいかなる動きも阻止する。ケーブ ル１２が患者からある方向に例えば垂直に対して４５°で遠ざかるようにケーブ ルの剛性を一軸に沿って増すために、平形断面を有するケーブルを使用してもよ い。 カセット１は、側面部７と反対側の側面部８に、位置決めシステムまたは格納 スペースにおいて、胸部支持板を備えたハウジングの中でカセット１を固定する ためのロック１７を含む。ロック１７は、長い側面部５、６に平行な水平軸の周 りで回転することができるように取り付けられている。第１図から第４図までに 、非活動位置すなわちロックされていない位置にあるロック１７が示されている 。 第１図に示す矢印の方向にカセット１をハウジングの中に挿入できるように、ロ ック１７の厚さはケーシング２の厚さより小さいか同じである。その挿入の際、 最初にロック１７がハウジングの中に入る。 ロック１７は、ロック・センサとアナログ／ディジタル変換器（図示せず）を 含むこともでき、これらは、ロック１７がロックされるとディジタル信号をデー タ処理手段に送り、位置決めシステムまたは胸部支持板のハウジングの中でカセ ット１が適切にロックされていない限り、例えば撮影するのを防止することがで きる。これはＸ線の無駄な放射を回避する。 第５図において、カセット１は受入れ手段１８のハウジングの中に配置されて いる。受入れ手段１８は、ハウジングに入れるためのオリフィス２０を備えた第 １側面１９と、ハウジングから出すためのオリフィス２２を備えた第２側面２１ とを含む。ケーシング２の側面部７に隣接するハンドル１１はストップ２３を備 えており、ストップ２３はケーシング２の側部から突き出ており、受入れ手段１ ８の第１側面１９の対応する表面２４に接触する。ストップ２３は、受入れ手段 の寸法に従って厚さを選択できるように取外し可能である。 回転するように取り付けられたロック１７は、ケーシング２に対して移動でき るようにもなっている。ロック１７は、ケーシング２の内部に配置されてロック １７をケーシング２に引き込むような力をロック１７に与えるばね（図示せず） によって、軸方向に保持されている。一方の側には、ロック１７は、受入れ手段 １８の側面２１の対応する表面２６と接触することのできる丸みを付けたロック 表面２５を含む。また、ロック表面２５とは反対の側には、ロック１７と受入れ 手段１８との間の接触を完全に防止する切欠き２７が形成されている。 カセット１は、次のように受入れ手段１８のハウジングの中に挿入される。先 ずロック１７を、受入れ手段１８の第１側面１９のオリフィス２０に面するロッ クされていない位置にして、ハンドル１１でカセット１を持つ。カセット１を受 入れ手段１８のハウジングの中に、ハンドル１１のストップ２３が第１側面１９ の対応する表面２４と接触するまで挿入する。このステップで、ロックは第６図 に示す位置にあり、第２側面２１のオリフィス２２から突き出ることができる。 その突き出たロック１７を約９０°回転させると、ロック１７は丸みを付けたロ ック表面２５と第２側面２１の対応する表面２６との間で接触し、表面２６の上 を表面２５が滑る。次に丸みを付けた表面２５は斜面として働き、ロック１７の 回転と同時にロック１７の外側への移動を引き起こす。回転が終ると、ロック１ ７は第５図に示すロック位置にあり、カセット１は、ロック１７のばねによって 受入れ手段１８の第１側面１９に対して圧着される。カセット１が堅く保持され ることを保証するために、１０〜７０Ｎ程度の圧着力を準備する。 ケーシング２に対して移動するロック１７のこの構成によって、およびストッ プ２３の厚さの選択によって、寸法が正確に一致しないカセット・ハウジングを 有する様々な放射線撮影装置と共にカセット１を使用することができると同時に 、カセットによって器官の画像を得る領域のみを照射するようにＸ線を正しく目 標に向けることを確実にする。これはカセットの使用を容易にする。ロック手段 は、例えばある一定の検査を実施するためにＸ線源と受入れ手段を傾斜させても カセットがそのハウジングから落下することを防止する。 ロック１７のロック表面２５の丸みを付けた形状によって、オペレータは、ロ ック１７を引っ張ることを必要とせず、回転中にロック１７を移動させることが できる。この丸みを付けた形状もまた、カセット１をそのハウジングの壁に対し て下向きに押すことになり、これはハウジングに対するカセット１の位置決め精 度をさらに向上させる。 本発明の開示された実施形態は、つかむことが容易なディジタル画像形成用カ セットを提供し、さらに信頼性の高い作動を示し、かつ耐久性が非常に高い。カ セットの機械的位置決めは、画像が正確であること、およびカセットの望ましく ない移動によるぶれがないことを確実にする。 本発明の範囲を逸脱することなく、開示された実施形態に対して、当業者は構 造および／またはステップおよび／または機能の様々な変更を行うことができる 。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マリー，エレン フランス国・エフ―92140・クラマール・ アヴェニュ ビクトール―ユーゴ・153 (72)発明者 ピカール，キャスリーヌ フランス国・エフ―92100・ブーローニュ ―ビランクール・アヴェニュ ピエール グレニール・89 (72)発明者 ボーデュ，ジャン−ルイ フランス国・エフ―75003・パリ・リュ デ ベルテュ・19

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．可動カセットを受け入れるための手段を含む形式の放射線撮影装置用の画 像形成用カセット装置であって、カセット（１）は、画像形成手段を取り囲む実 質上平行六面体形状のケーシング（２）を含み、ケーシングの小さな面に配置さ れたハンドル（１１）となる手段を含み、ハンドルとなる手段が、放射線撮影装 置の受入れ手段の中にカセットを挿入するときの停止表面を備えているカセット 装置。 ２．Ｘ線撮影される患者の腕を支えるための表面（１１ａ、１３）と、ケーブ ル出口とを含む請求項１に記載の装置。 ３．挿入停止表面が、カセットが放射線撮影装置の受入れ手段の中に配置され ると垂直で、放射線撮影装置の対応する表面と接触し、ハンドルとなる手段はケ ーシングの面に配置されており、その面がカセット挿入方向に対して後ろ側とな る請求項１または２に記載の装置。 ４．支持面（１１ａ、１３）が実質上水平である請求項２に記載の装置。 ５．ケーブル出口が、ハンドルの下面の配置された第１オリフィス（１５）と カセットケーシングの中に開いている第２オリフィス（１６）とを備えている先 行請求項のいずれか一項に記載の装置。 ６．放射線撮影装置の受入れ手段の中にカセットを挿入した後にロックするこ とが可能なロック手段（１７）を含む先行請求項のいずれか一項に記載の装置。 ７．ロック手段がケーシングに配置され、挿入の後に受入れ手段から突出する 請求項６に記載の装置。 ８．ロック手段が回転式である請求項６または７に記載の装置。 ９．ロック手段がケーシングの方向において軸方向に作用するばねを含む請求 項６ないし８のいずれか一項に記載の装置。 １０．ロック手段が、回転と当時に移動を行うように、受入れ手段と相互作用 する請求項５ないし９のいずれか一項に記載の装置。 １１．ハンドルとなる手段が取外し可能なストップを含む先行請求項のいずれか 一項に記載の装置。