JP2001502676A - 障壁を通して活性成分を輸送するための調製物 - Google Patents

障壁を通して活性成分を輸送するための調製物

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Abstract

(57)【要約】 活性成分の適用のため、特に皮膚等のような天然の障壁および狭窄中、またはこれを通した活性成分輸送のための微小な小滴形態の、特に、少なくとも1または数層の両親媒性分子または両親媒性キャリアー物質の膜タイプシースを有する液滴の形態の調製物。本調製物は可溶化点を持たないか、または本調製組成物は可溶化点から遠いところで最大透過能を有する。本調製物は、本調製物の懸濁剤中、通常は水中で溶解性が少なくとも10のファクターで異なる、少なくとも2種類の成分を含む。

Description

【発明の詳細な説明】 障壁を通して活性成分を輸送するための調製物 本発明は活性成分の投与のための微小な液滴の形態の新規な調製物に関する。 この調製物は液体媒体中に懸濁可能で、1又は数層の分子の膜様シースを有し、 活性成分を含み、特に活性成分を皮膚、粘膜、臓器等における透過障壁および狭 窄のような障壁を通して輸送するために適している。 さらに、本発明はそのような調製物、特に活性成分の非侵襲性投与のための調 製物の製造方法に関する。 活性成分の投与は、十分な活性成分の移入を妨げる皮膚のような天然の障壁に よってしばしば制限される。なぜなら、それらは活性成分に対して充分に透過性 でないからである。例えば、皮膚が透過障壁であるために、現在の大多数の治療 薬剤は経口的または非経口的(i.v.、i.m.、i.p.)に投与される必要がある。エ ーロゾルの肺内および鼻腔内適用、肛門坐薬、粘膜へのゲルの塗布、眼球用調製 物その他の使用は特定の場所においてのみ実現可能であり、どんな活性成分でも 可能なわけではない。活性成分の植物組織への導入は、クチクラワックス層のた めに更に大きな制限を受ける。 そのような透過障壁を通るために適した活性成分調製物の非侵襲性投与は沢山 のケースにおいて利点となるであろう。例えば、ヒトおよび動物において、その ような調製物の経皮的投与は投与した活性成分を消化管における分解から保護し 、おそらく身体におけるこの成分の分布を改変する結果となるであろう;この薬 剤の薬理動態に影響を与えることができ、単純な非侵襲性治療だけでなく度重な る治療が可能となる(Karzel,K.,Liedtke,R.K.(1989)Arzneim.Forsch./Drug Res.39,1487-1491)。植物の場合には、クチクラを通した、又はその中への改 善された浸透は、望みの効果を得るために必要とされる活性成分の濃度を下げ、 更に、環境の汚染を著しく減少させることができるであろう(Price,C.E.(1981 ):The Plant Cuticle(D.F.Cutler,K.L.Alvin,C.E.Price,編集),Academic ,New York,pp.237-252)。 適当な方法により皮膚の透過性に影響を与えるための努力はしばしば議論され てきた(例えばKarzelとLiedtke、上記引用文献)。特に言及する価値のあるのは 、例えば、ジェット注入(Siddiqui & Chien(1987)Crit.Rev.Ther.Drug.Car rier,Syst.3,195-208)、電場の利用(Burnette & Ongpipattanakul(1987)J .Pharm.Sci.76,765-773)または溶媒または界面活性剤のような化学添加剤の 利用である。水溶性活性成分(ノラクソン(Nolaxon))の皮膚への透過を増加させ るためにテストされた不活性成分の長いリストは、例えば、Aungustら(1986、In t.J.Pharm.33,225-234)の研究に含まれている。 皮膚または粘膜を通しての活性成分の浸透を増加させるための最もよく知られ た方法は、透過増強剤の使用に基づくものである。そのような透過増強剤には非 イオン性物質(長鎖アルコール、界面活性剤、両イオン性リン脂質)、陰イオン性 物質(特に脂肪酸)、陽イオン性長鎖アミン、スルホキシド、および種々のアミノ 酸誘導体および両性グリシネートおよびベタインが含まれる。しかしながら、皮 膚への活性成分の透過の問題はいまだ解決されておらず、あるいは満足のいくま でに解決されていない。 植物のクチクラを通しての活性成分の浸透を増加させるために使用されてきた 手段の概略は、Princeの研究(1981、上記引用)に要約されている。 もっぱら密封的に(occlusively)使用されてきた透過増強剤は、障壁中の脂質 の一部の流動性を増加させることで皮膚または粘膜表面の透過障壁に浸透する能 力を増加させる。化学透過増強剤が使用される場合は、従来、活性成分を含む混 合物に単にこれらを添加することが通例であった;ヒトの皮膚の場合にのみ、と きどき特に有機溶液の形態で添加剤が適用されることもあった。この形態での投 与は、以前に研究され議諭された添加剤の作用原理と関連するものであった。一 般には、一つには薬剤の透過の増大は皮膚の軟化(流動化)に基づくものである と仮定されていた(Goldenら、(1987)J.Pharm.Sci.76,25-28)。たいてい皮膚 の軟化は皮膚表面およびその保護障壁的性質の破壊と関係し、従って望ましくな い。もう一つには、ある活性成分は添加剤分子とともに低分子量複合体の形態で 皮膚を通して浸透することが示された(Greenら(1988)Int.J.Pharm.48,103-1 11)。 この考えから離れた、脂質懸濁液の表皮使用のような提案がこれまでにわずか の改善をもたらしてきた。そのような懸濁液は典型的には小胞またはO/WまたはW /O乳化剤を含む。 脂質ベースのキャリアー、リポソームの経皮的使用(Patel,Bioch.Soc.Tran s.,第609回会議、13,513-517,1985,Mezei,M.Top.Pharm.Sci.(Proc.第4 5回Int.Congr.Pharm.Sci.F.I.P.)345-58 Elsevier,Amsterdam,1985)は何 人かの著者によって理論的に議論され、主として活性成分のキネティクスに影響 をあたえることに関するものであった。従来の脂質小胞の使用については議論が あり、この特許出願に示されたように、これらは通過するにしても非常に不完全 にしか皮膚を通過しない。従って、リポソーム、ニオソームまたは従来の脂質小 胞の利用は皮膚の外層に限定される。 同様な点で、日本特許出願JP 61/271204 A2(86/271204)は、活性成分の安定性 を増す物質としてヒドロキノングルコシド(hydroquinone glucosidal)を用いる ことによるリポソームの使用を取り上げている。 ゲル形成剤を伴う活性成分を保持する脂質小胞の「経皮的貼付剤」の形態での 使用がWO 87/1938 A1において改良点として提案されている。このように、作用 期間を長引かせることが可能であった;しかし、活性成分の透過能力はほとんど 増加していなかった。脂質小胞と共に透過促進性ポリエチレングリコールおよび 脂肪酸を大量使用することにより、GesztesとMezei(1988,Anesth.Analg.67, 1079-1081)はリドカイン含有キャリアーで局所的無痛覚の達成に成功したが、数 時間の密封的適用後であって、かつ小スケールであった。 さらに、透過障壁中へおよびこれを通って浸透するために適したキャリアー製 剤が見つかった。例えば、特殊な製剤によってGesztesとMezeiの結果を劇的に上 回ることが初めて出来た。この製剤は濾過した、公表最適脂質/界面活性剤含有 量1〜40/1、実際上一般には4/1の界面活性剤含有脂質小胞(リポソーム)を含 んでいた。 さらに、このようなキャリアーは、皮膚におけるような、障壁の狭窄(constri ction)を突き抜けることが出来るように充分に弾力性があるが、そのようなキャ リアーが透過障壁中およびこれを通り抜けて侵入するために適していることが認 識されていた。このキャリアーがそれ自体を適用したときに透過障壁において勾 配を形成する場合には特にそうである。なぜなら、この場合にはキャリアーは透 過障壁に自発的に通過する傾向があるからである。特許出願DE 41 07 152および DE 41 07 153において、以下ではトランスファーソームと呼んでいるキャリアー が初めて記載された;それらはほとんどあらゆる透過障壁を通して活性成分を輸 送するのに有用である。 トランスファーソームは局所的使用のために以前に記載されているリポソーム および使用された他のキャリアーとはいくつかの基本的性質において異なる。一 般に、トランスファーソームは従来のミセル様キャリアー製剤よりもずっと大き く、従って異なる拡散法則に従う。例えば、透過性はリポソームの場合のように 駆動圧の一次関数ではない。すなわち、トランスファーソームの場合は、リポソ ームまたは他の既知の類似のキャリアー系とは対照的に、透過性は圧が増加する と非比例的にすなわち非直線的に増加する。さらに、トランスファーソームによ って狭窄を通して導入される物質はヒトにおいて得られる最大の生物学的または 治療活性のほぼ100%を発揮することが出来る。たとえば、通常、経皮的に適用 され、かつトランスファーソームにパッケージングされていた活性成分の50%を 越える量、しばしば90%を越えるものが身体においてその目的部位に達する。こ れらのトランスファーソームはEP 91 114 163およびPCT/EP 91/01596に記載され ており、界面活性物質を含む。この界面活性物質は内容物の99モル%まで、かつ 少なくとも0.1モル%の物質に相当し、これにより小滴の可溶化点(solubilizin g point)が得られる。 トランスファーソームの可溶化限度(solubility limit)(すなわち、トランス ファーソームを完全に不安定化させる界面活性物質の含有量)の最適概略値(opt imized approximation)をもたらすものであり、その結果、トランスファーソー ムが皮膚におけるような、障壁中の狭窄を通り抜けることが出来るために充分に 弾性となるような界面活性物質の含量はトランファーソームが浸透できるための 決定的な条件であると言われており、それはリポソームまたは類似の既知のキャ リアー量よりも多い。 そのような透過可能な高品質の調製物の製剤のためには、示されているような 含有量範囲に捕らわれないことが強く望まれるであろう。 従って、本発明の1つの目的は、活性成分の投与のためのトランスファーソー ムを示すことであり、そのランスファーソームは可溶化点を持たない、あるいは 可溶化点から大きく外れて活性成分が迅速かつ効果的に障壁および狭窄を通過で きるようにするものである。 本発明の別の目的は、ヒト、動物および植物の障壁を通して活性成分の輸送の ためのトランスファーソームを利用できるようにすることであり、そのトランス ファーソームは活性成分をその作用部位においてより良く利用できるようにする ものである。 本発明の更なる目的は、活性成分輸送のためのそのようなトランスファーソー ムの調製方法を示すことである。 独立請求項の顕著な特徴はこの目的を達成するための要求を満たすものである 。 有利な発展結果は従属項で与えられる。 驚くべきことに、皮膚その他のような天然の障壁または構造中およびそれを通 して少なくとも1つの活性成分を、特に医学的および生物学的目的で投与または 輸送するのに適しており、液体媒体に懸濁することが可能な液滴の形態であって 、1または数層の両親媒性キャリアー物質の膜様シースと共に提供されるもので あって、そのキャリアー物質が、可溶化構成成分の含量がこれらの物質に対して 0.1モル%未満である場合にはトランスファーソームの懸濁媒体(通常は水)中 での溶解性について物理的および/または化学的に少なくとも10倍のファクタ ーで異なる少なくとも2つの両親媒性構成成分を含み、そのために被覆された小 滴の可溶化点に到達しており、あるいは、両親媒性構成成分が被覆された小滴の 可溶化が全く生じないように、濃度に関して独立に選ばれているトランスファー ソーム調製物を形成することが可能であることが分かった。 以下で、再度トランスファーソームと呼ぶ本発明の調製物は、種々の充分に相 違する溶解性を有するいかなる両親媒性構成成分からも調製することができる。 懸濁媒体中のトランスファーソームの個々のキャリアー構成成分の溶解性が少な くとも10の(そして107に至る)ファクターで異なる場合にこの条件が満たされ る。この条件を満たすことは、得られるトランスファーソームの膜様シースが、 皮膚のようなインタクトな天然の障壁などの勾配の影響下で変形性が増大するこ とを保証するものである。この性質は本発明のトランスファーソームがどんな透 過障壁における狭窄をも貫通することができるようにするものである。 本発明の調製物が狭窄を通って透過する能力は、小さな、本質的に妨害を受け ない透過分子の透過性の0.001パーセント、好ましくは0.1パーセントより高い。 現在の知識によれば(しかし、理論的、化学的限定に捕らわれるものではなく) 、ここで用いる溶解性という概念はいわゆる真性溶液に関連するものである。何 れにせよ、限界濃度に達したときに、可溶化限度が観察されるが、これは沈殿の 形成、結晶の形成、懸濁液またはミセルのような分子凝集物の形成により定義さ れるものである。自己凝集分子に関しては、可溶化限度は典型的には限界自己凝 集濃度(CAC)に対応する。ミセルを形成する分子に関しては可溶化限度は典型 的には限界ミセル濃度(CMC)に一致する。 本発明のトランスファーソームは以前に記載されているトランスファーソーム とかなり異なっている。特に、本出願のトランスファーソームは、本トランスフ ォームがその溶解能にかかわりなくどんな構成成分の組み合わせからも形成させ ることが出来るということのために、既知のトランスファーソームとは異なって いる。 さらに、本発明のトランスファーソームの安定性は既知のトランスファーソー ムの安定性よりも優れてさえいる(特許出願WO 92703122およびEP 475 160を参照 せよ)、なぜなら、このトランスファーソーム組成は可溶化点に近くないからで ある。 図1は、障壁における透過抵抗の減少を、この技術分野で記載されたトランス ファーソームに関する可溶化点への接近度に関する界面活性物質濃度の関数とし て示すものである。(しかしながら、この可溶化点には到達していない) 図2は、本発明のトランスファーソームについて、障壁における透過抵抗の減 少を理論的可溶化点への接近性に関する構成成分濃度の関数として示したもので ある。この可溶化点は、実際上到達し得ないものである。 図2は、本発明のトランスファーソームの組成系に関しては、可溶化点が存在 しないか、または最大透過能に到達したときにも可溶化点はなお遠くにあること を明確に示している。 したがって本発明のトランスファーソームは種々の活性成分を透過障壁中また はこれを通して輸送するためのエレガントで統一的かつ一般的に有用な道を開く ものである。この新しく発見された、活性成分のためのキャリアーはヒトおよび 動物用医薬、皮膚病学、美容整形、生物学、バイオテクノロジー、農業技術およ び他の領域における使用に適している。 トランスファーソームは透過障壁を通した、および/または障壁中の勾配の働 きで浸透または拡散することができるという能力により更に区別され、それによ り物質を、特に活性物質を輸送する。この能力は、勾配の関数として透過能をプ ロットしたカーブが直線的でないという事実により容易に認識することができ、 定量化することができる。 本発明により、このようなトランスファーソームは、物理化学的、物理的、熱 力学的およびしばしば機能的にユニットを形成する、数種〜沢山の分子からなっ ている。最適トランスファーソームサイズは障壁特性の関数である。これは極性 (親水性)、易動度(動力学)および電荷に依存し、および、トランスファーソー ム(表面)の弾性に依存する。トランスファーソームのサイズは10〜10,000nmで あるのが有利である。 本発明により、トランスファーソームは50から10,000nmのサイズ、しばしば75 から400nm、および特に100から200nmのサイズを有することが好ましく、皮膚科 的適用に使用される。 植物への適用に関しては、多くの場合、主として500nmよりも小さな直径の比 較的小さなトランスファーソームが使用されるのが望ましい。 小滴調製物(トランスファーソーム)の小胞半径はおよそ25から500、好まし くは50から200および特に80から180である。 本発明のトランスファーソームのために、どんな両親媒性物質(好ましくは10-10 Mと10-6Mの間の水溶解度を有する1以上の成分および10-6Mと10-3Mの間の水 溶解度を有する1以上の成分)も組み合わせることが出来る。また、組み合わせ ることが出来る両親媒性構成成分は、HLB値に基づいても互いに割り当てること ができ、2つの構成成分のHLB値の相違は10に至るまでが好ましく、より一般に は2から7であり、特に3から5である。 本発明のトランスファーソームの浸透能は、対照の粒子または分子と比較して 測定することにより決定できる。使用する対照粒子は障壁の狭窄よりも明確に小 さく、従って最大透過能を有する。好ましくは、トランスファーソームのテスト 障壁(Ptransfer.)を通る透過速度は、その障壁自体が決定部位である場合には 、(水のような)比較物質の透過速度(Prefer.)から10-5から10-3のファクタ ーよりも異なっていてはならない。障壁を通した比較的均一で遅い物質の輸送が 望まれるならば、与えられる比は10-4と1の間になければならない。透過能はPt ransfer. /Prefer.の比が10-2より大きい場合に最大となる。このデータは2より 大きく4未満のファクターで狭窄より大きなトランスファーソームに関するもの である。キャリアーと狭窄上のサイズの違いが大きくなる、すなわち、このファ クターが4より大きくなると、Ptransfer./Prefer.値はそれに従って小さくなる 。 本出願のトランスファーソームは1または幾つかの構成成分からなっていてよ い。より多くの場合、基本物質の混合物が使用される。適切な基本物質には脂質 および他の両親媒性物質、および親水性液体が含まれる;これらは活性成分分子 と特定の比で混合することができ、混合の比はその物質の選択におよびその絶対 濃度に依存する。 一般に、この調製物は、親水性液体の一定量の滴量の回りおよび/または親水 性液体中で膜様シース、(この膜様シースに活性成分が含まれる)例えば二重膜、 を形成させるために少なくとも2種の異なる溶解性の両親媒性成分を含む。また 、活性成分とキャリアーの会合は、少なくとも部分的にはトランスファーソーム 様小滴の形成後にのみ生じることがある。 トランスファーソームが本来的に充分に変形可能でなく、その透過能が界面活 性物質の添加によって達成されなければならない場合は、これらの物質の濃度は 総量の0.1モルパーセント、これはトランスファーソームを可溶化するために必 要とされる量であろうが、これ未満であろうし、あるいはこの可溶化は実用的に 関連した濃度範囲においては決して達成されない。 本発明のトランスファーソームはほとんど一切の透過障害物を通して活性成分 を輸送するために有用であり、例えば、薬剤の経皮的投与に有用である。それら は水溶性、両親媒性または脂溶性薬剤を輸送することができ、その組成、適用す る量およびその形態に依存して種々の深さに浸透する。トランスファーソームか らキャリアーを作り出すこの特殊な性質は、リン脂質含有小胞および他の両親媒 性凝集物によって得ることが出来る。例えば、活性成分分子の多くの大部分は障 壁中、例えば皮膚中へ運ばれるだけでなく、そのようなトランスファーソームに よって障壁を通して運ばれ、その結果全身的に活性となる。例えば、トランスフ ァーソームは、皮膚を通して透過促進無構造物質の助けによって従来可能であっ たよりも1,000倍効果的にポリペプチド分子を運ぶ。 定義 脂質: 本発明における意味では、脂質は脂肪と同様な、あるいは類似の性質を有する 一切の物質である。たいてい、脂質は伸長した非極性基(鎖X)および一般には水 溶性の極性親水性部分、頭部基(Y)をも有し、基本式1を有する。 X−Yn (1) 式中、nは0に等しいか0より大きい。n=0の脂質は非極性脂質を指し、n≧ 1の脂質は極性脂質を指す。この意味ではグリセリド、グリセロリン脂質、グリ セロホスフィノ脂質、グリセロホスホノ脂質、スルホ脂質、スフィンゴ脂質、イ ソプレノイド脂質、ステロイドまたはステロールおよび炭水化物含有脂質のよう な全ての両親媒性物質は一般に脂質と呼ぶことができる。 例えば、リン脂質は式2の化合物である: R-CH2-CHR2-CR3H-POOn-O-R4xG+ (2) 式中、nおよびR4は式2で与えた意味であり、R1、R2は水素、OHまたは短 鎖のアルキル基であってはならず、R3は通常水素またはOHである。さらに、 R4は短鎖アルキル基であり、トリメチルアンモニウム基のような3つの短鎖の アルキルアンモニウム基、または、2-トリメチルアンモニウムエチル基(コリニ ル)のようなアミノ置換短鎖アルキル基で置換されている。 脂質は式2の物質、式中n=1、R1およびR2はヒドロキシアシル、R3が水 素、およびR4が2-トリメチルアンモニウムエチル(最後のものはホスファチジル コリン頭部基に相当する)、2-ジメチルアンモニウムエチル、2-メチルアンモニ ウムエチルまたは2-アミノエチル(ホスファチジルエタノールアミン頭部基に相 当する)であることが好ましい。 例えば、レシチンと呼ばれていた天然のホスファチジルコリンはそのような脂 質である。これは卵(アラキドン酸に富む)、ダイズ(C18鎖に富む)、ココナッツ (飽和鎖に富む)、オリーブ(一不飽和鎖に富む)、サフロン(ベニバナ)およびヒ マワリ(n-6リノレイン酸に富む)、亜麻種子(n-3リノレン酸に富む)、クジラ脂肪 (一不飽和n-3鎖に富む)、から得られ、プリムローズすわなちプリムラ(n-3鎖に 富む)から得ることができる。好ましい、(セファリンと呼ばれていた)天然の ホスファチジルエタノールアミンはしばしば卵またはダイズに由来するものであ る。 更に、合成ホスファチジルコリン(式2中R4が2-トリメチルアンモニウムエチ ルに相当)、合成ホスファチジルエタノールアミン(R4が2-アミノエチル)、合成 ホスファチジン酸(R4がプロトン)またはそのエステル(R4は、例えば、メチ ルまたはエチルのような短鎖アルキルに対応する)、合成ホスファチジルセリン( R4はL-またはD-セリン)、またはホスファチジルイノシトール、ホスファチジル グリセロール(R4がL-またはD-グリセロール)のような合成ホスファチジル( ポリ)アルコールが脂質として好ましい。ここで、R1およびR2はジラウロイル 、ジミリストイル、ジパルミトイル、ジステアロイル、ジアラキノイル、ジオレ オイル、ジリノイル、ジリノレニル、ジリノロイル、ジリノリノイル、ジリニノ レノイル、または、ジアラキノイルホスファチジルコリンまたはエタノールアミ ンのような、ラウロイル、オレオイル、リノイル、リノレオイルまたはアラキノ イルのような同一のアシルオキシ基、または1-パルミトイル-2-オレオイル-3-グ リセロホスホコリンのような、R1=パルミトイルおよびR4=オレオイルである ような種々のアシル基、またはR1=ヒドロキシパルミトイルおよびR4 =オレオイルであるような種々のヒドロキシアシル基その他である。更に、R1 はアルケニルを表し、R2はジテトラデシルまたはジヘキサデシルホスファチジ ルコリン又はエタノールアミンにおけるような、テトラデシルヒドロキシまたは ヘキサデシルヒドロキシのような同一のヒドロキシアル基を表していて良く、プ ラスマロゲンのように(R4がトリメチルアンモニウムエチル)R1がアルケニル でありR2がヒドロキシアシルを表していてもよく、例えば1-ミリストイルまた は1-パルミトイルリソホスファチジルコリンまたは-ホスファチジルエタノール アミンのような、天然または合成のリソホスファチジルコリンまたはリソホスフ ァチジルグリセロールまたはリソホスファチジルエタノールアミンにおけるよう にR1がラウリル、ミリストイル、またはパルミトイルのようなアシルを表しR2 がヒドロキシを表していてもよい;しばしばR3は水素を表す。 式2の脂質はまた、本発明の範囲における適切な脂質でもある。式2において 、n=1、R1がアルケニル基、R2がアシルアミノ基、R3が水素、およびR4が 2-トリメチルアンモニウムエチル(コリン基)である。そのような脂質はスフィ ンゴミエリンの名称で知られている。 適切な脂質には更に、1-ラウロイル-1,3-ジヒドロキシプロパン-3-ホスホリル コリンのようなコリンアナログ、モノオレインまたはモノミリスチンのようなモ ノグリセリド、セレブロシド、セラミドポリヘキソシド、スルファチド、スフィ ンゴプラスマロゲン、ガングリオシドまたは、3位にフリーまたはエステル化ホ スホリルまたはホスホノまたはホスフィノ基を有しないグリセリドがある。その ようなグリセリドの例として、アシル基またはアルケニル基を有するジアシルグ リセリドまたは1-アルケニル-1-ヒドロキシ-2-アシルグリセリドがあげれら、3- ヒドロキシ基は、モノガラクトシルグリセリンのように、例えば、ガラクトシル 基と呼ばれる炭水化物基によって置換されている。 望みの頭部または鎖式基特性を有する脂質は、例えば、(ホスホリパーゼA1 、A2、B、Cおよび、特にDのような)ホスホリパーゼ、デサチュラーゼ、エ ロンガーゼ、アシルトランスフェラーゼその他の生化学的手段により、天然また は合成前駆体からも作ることが出来る。 さらに、生物学的膜に含まれ、クロロホルムのような非極性有機溶媒の助けに よって抽出できる脂質は適切な脂質である。既に述べた脂質の他に、そのような 脂質には例えば、エストラジオールのようなステロイド、またはコレステロール 、β-シトステロール、デスモステロール、7-ケトコレステロールまたはβ-コレ スタノールのようなステロール、レチノイド、ビタミンA1またはA2、ビタミ ンE、ビタミンK1またはK2のようなビタミンK、またはビタミンD1または D3その他のような脂溶性ビタミンが含まれる。 より溶解性の低い両親媒性成分はミリストオレオイル、パルミトオレオイル、 ペトロセリニル、ペトロセライジル、オレオイル、エライジル、シス-またはト ランス-バクセノイル、リノリル、リノレニル、リノライジル、オクタデカテト ラエノイル、ゴンドイル、エイコサエノイル、エイコサジエノイル、エイコサト リエノイル、アラキドイル、シス-またはトランス-ドコサエノイル、ドコサジエ ノイル、ドコサトリエノイル、ドコサテトラエノイル、ラウロイル、トリデカノ イル、ミリストイル、ペンタデカノイル、パルミトイル、ヘプタデカノイル、ス テアロイルまたはノナデカノイル、グリセロリン脂質または分枝鎖を有する対応 する誘導体または対応するジアルキル若しくはスフィンゴシン誘導体、糖脂質ま たは他のジアシルまたはジアルキル脂質を含む、または好ましくはこれらを含む ものである。 より溶解性の両親媒性構成成分は、しばしばより溶解性の低い、上に挙げた構 成成分に由来し、溶解性を増大させるためにブタノイル、ペンタノイル、ヘキサ ノイル、ヘプタノイル、オクタノイル、ノナノイル、デカノイルまたはウンデカ ノイル置換基または数個の、相互に独立な特定の置換基で置換され、および/ま たはこれらと複合体を作り、および/または会合しており、あるいは溶解性を改 善するために異なる材料と一緒になっている。 更に適切な脂質はジアシル-またはジアルキル-グリセロホスホエタノールアミ ンアゾポリエトキシレン誘導体、ジデカノイルホスファチジルコリンまたはジア シルホスホオリゴマルトビオナミドである。 本発明の範囲においては、極性物質中で僅かな、または少なくとも局所的に僅 かな溶解性を有する(ポリ-またはオリゴアミノ酸のような)どんな他の物質も 脂質と見なされる。 全ての界面活性剤およびいくつかのオリゴ炭水化物およびポリ炭水化物、オリ ゴペプチドおよびポリペプチド、オリゴヌクレオチドおよびポリヌクレオチド、 のような非対称の、従って両親媒性の分子またはポリマー、多くのアルコール、 およびこのような分子の誘導体はこのカテゴリーに属する。 「溶媒」、界面活性剤、脂質または活性成分の極性は、それぞれの分子の実効 相対親水性/疎水性に依存する。しかしながら、これはまた他の系成分および系 の界面条件(温度、塩濃度、pHその他)の選び方にも依存する。疎水性基中の 二重結合のような、この基の疎水的性質を弱めるような官能基は極性を増加させ る;芳香族基のような、疎水性基中の伸長または嵩高の置換基は物質の極性を低 下させる。頭部基中の荷電基または高度に極性の基は、疎水性鎖が同じままであ っても、通常は分子のより高い極性および溶解性に寄与する。疎水性および/ま たは両親媒性系構成成分間の直接結合はこの反対に作用する。 特に、欧州特許出願475 160中に界面活性であるとして挙げられている全ての 化合物は高度に極性の物質として適している。この特許出願の開示は本明細書に おいて明示的に引用される物とする。活性成分: 本発明のトランスファーソームは大部分の種々の活性成分の投与、特に例えば 、治療目的に適している。例えば、本発明の調製物は特に、欧州特許475 160に 挙げられているすべての活性成分を含んでいてもよい。 さらに、本発明の調製物は、活性成分として、副腎皮質抑制剤、β-アドレナ リン抑制剤、アンドロゲンまたは抗アンドロゲン、駆虫剤、同化剤、知覚麻痺剤 または鎮痛剤、強壮剤、抗アレルギー剤、抗不整脈剤、抗関節炎剤、抗喘息剤お よび/または抗気管支痙攣剤、抗性物質薬剤、抗うつ剤および/または抗精神病 薬、抗糖尿病剤、解毒剤、鎮吐剤、抗てんかん剤、抗線維素溶解剤、抗痙攣剤ま たは抗コリン剤、酵素、補酵素または対応する阻害剤、抗ヒスタミン剤、抗高血 圧剤、生物学的活性阻害剤、抗血圧降下剤、抗凝血剤、抗真菌剤または抗筋無力 症剤、パーキンソン病またはアルツハイマー病に対する活性薬剤、消炎剤、解熱 剤またはリューマチ治療剤、消毒剤、呼吸覚醒または刺激剤、気管支抑制(bron cholytic)剤、強心剤または化学療法剤、冠拡張剤、細胞増殖抑制剤、利尿剤、 神経節遮断剤(ganglion blocker)、グルココルチコイド、インフルエンザ治療剤 、止血剤または睡眠薬、イムノグロブリンまたは断片または異なる免疫学的物質 またはレセプター物質、生物活性炭水化物(誘導体)、避妊剤、片頭痛剤、ミネラ ルコルチコイド、モルホリンアンタゴニスト、筋弛緩剤、麻酔剤、神経またはCN S治療剤、ヌクレオチドまたはポリヌクレオチド、精神安定剤、神経伝達物質ま たは対応するアンタゴニスト、ペプチド(誘導体)、眼科用薬剤(ophthalmic agen t)、(副)交感神経興奮剤または(副)交感神経抑制剤、タンパク質(誘導体)、 乾癬/神経皮膚炎薬、散瞳剤、気分高揚剤(mood elevator)、鼻科学用薬剤(rhin ological agent)、催眠水薬(sleeping draft)およびそのアンタゴニスト、鎮静 剤、鎮攣剤、抗結核剤または泌尿器科用薬剤(urological agent)、血管収縮剤ま たは弛緩剤、抗ウイルス剤(virostatic agent)または損傷治療剤またはいくつか のそのような薬剤が含まれる。 好ましくは、活性成分は、ジクロフェナック、イブフロフェンのような非ステ ロイド抗炎症剤またはそれらのリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、セシウ ム塩、ルビジウム塩、アンモニウム塩、モノメチル、ジメチル、トリメチルアン モニウム塩またはエチルアンモニウム塩である。 さらに、本発明の調製物は活性成分として、生物に対する成長調節物質、殺虫 剤、農薬、除草剤、殺菌剤または誘引剤特にフェロモンを含むことがある。 より極性の低い成分として、本発明の調製物は生理的に共存できる脂質(その 脂質は好ましくはリン脂質類および特にホスファチジルコリン類)、例えばイブ プロフェン、ジクロフェナックまたはその塩のようなより可溶性の成分である活 性成分を含んでいて良く、調製物の総構成に対して10重量%未満のさらに可溶性 の成分を含み、そのより可溶性の成分の濃度は典型的には0.01〜15重量%であり 、好ましくは0.1〜10重量%であり、特に0.5〜3重量%であり、総脂質濃度は0. 005〜40重量%であって、かつ、好ましくは0.5〜15重量%であり特に1〜10重量 %である。 本発明の調製物は更に、ヒドロゲルのような粘度調製剤、プロブコール、トコ フェロール、BHT、アスコルビン酸、デスフェロキサミンのような抗酸化剤およ び/またはフェノール、クレゾール、ベンジルアルコールその他のような安定化 剤を含んでいてもよい。 特別に言わない限り、示した全ての、1以上の不斉炭素原子を有する物質、界 面活性剤、脂質、活性成分又は添加剤はラセミ混合物または光学的に純粋なエナ ンチオマーのいずれとしても使用することができる。作用原理: 透過障壁の場合には、活性成分の輸送は以下の基本的基準を満たすトランスフ ァーソームによって達成される: − 本トランスファーソームは勾配を感知し又は強める。その勾配がトランスフ ァーソームを障壁の中またはこれを越えて、例えば、体表面から皮膚の中および 皮下へ、葉面から葉の内部へ、障壁の一方の側から他の側へ駆動する。 − 透過に対する抵抗性は、障壁中でトランスファーソームはこれを感知するが 、駆動力に比べて可能な限り小さいものとする。 − 本トランスファーソームは障壁中へ、および/または障壁を通して透過する ことがで、同時に包含する活性成分を制御できないような形で失わないものとす る。 さらに、本トランスファーソームにより、活性成分の分配と効能、および、時 間の関数としての作用過程を制御することができるようになる。必要であれば、 トランスファーソームは物質を障壁の深さまで運びこれを越え、および/または そのような輸送を触媒することもできるであろう。最後に大事なことは、本トラ ンスファーソームは作用範囲および深さ、および、好ましいケースにおいては、 トランスファーソームが到達して治療される細胞、組織部分、臓器又は組織部位 の性質に影響を与えるであろうことである。 第一の点については、生物学的適用については化学的勾配が考慮される。特に 適切なのは、(脱)水和圧(湿度勾配)または適用部位と作用部位間の濃度差の ような物理化学的勾配である;しかしながら、電場または磁場および熱的勾配が この点では注目される。技術的実用性のためには、与える静水圧または存在して いる圧力差が更に重要である。 第2の条件を満たすためには、このトランスファーソームは顕微鏡スケールで 充分に「液体」でなければならない。すなわち、トランスファーソームは充分な 機械的弾力性と変形性を有していなければならず、かつ、充分に低い粘性を有し ていなければならない;その場合にのみトランスファーソームは透過障壁内の狭 窄を通過することができる。 明らかに、透過に対する抵抗性はキャリアーのサイズと共に減少する。しかし ながら、駆動力もしばしばキャリアーサイズに依存する;圧がサイズと無関係な 場合は、この力は典型的にはサイズと共に減少する。このため、輸送係数はサイ ズの単純な関数ではなく、しばしば最大値をもち、この最大値はキャリアー及び 活性成分の選び方に依存する。 さらに、キャリアー物質、活性成分および添加剤、および適用するキャリアー の量又は濃度の選択は重要な役割を果たす。低ドースは一般に表面的処置につな がる。同時に、低水可溶性の物質は一般に透過障壁の非極性領域(例えば、表皮 の膜中)に留まる。容易に溶ける活性成分は、キャリアーから容易に拡散し、キ ャリアーから異なるところへ分配されるであろう。そのような物質については、 トランスファーソーム膜の透過性も重要となる。キャリアーから障壁中へ横断す る傾向のある物資はキャリアー組成を局所的に変動させうることとなる、等。こ れらの関係は、どんな適用の前にも考慮しなければならず、考慮に入れなければ ならない。単純なキャリアー小胞がトランスフォームとなる条件を探すときには 、以下の原則が利用できる: − 第1に、目的としているトランスフォーム懸濁媒体中において溶解度の異な る2以上の両親媒性成分が組み合わされる。この媒体は通常は水又は異なる極性 媒体、通常は水性媒体であり、10〜107、好ましくは102〜106および特に103〜105 のファクターで溶解度が異なり、より溶解度の低い構成成分は10-10〜10-6Mの溶 解度を有し、より溶解性の構成成分は10-6〜10-3Mの溶解度を有するものである 。対応する構成成分の溶解度が一般的な通常の参考文献から知られていない場合 は、例えば飽和限界を測定する通常の方法によって決定することができる。 − 次のステップアップとして、系中のキャリアー組成または構成成分の濃度を 、小胞が充分に安定かつ充分に変形可能で、それにより適当な透過能を有するよ うに適合させる。本出願においては、安定性とは、機械的に「コヒーレント」で あること、および、キャリアー組成物の物質含量、特に活性成分含量が輸送過程 で変化しないまたは有意に変化しないこと、特に透過過程で変化しないこととし て理解される。求める最適点は選択した構成成分に依存する。 − 最後に、系のパラメータを適用方法および目的とする対象を考慮して最適化 する。迅速な作用のためには、高い透過能が必要とされ;活性成分のゆっくりと した放出には、障壁への漸進的な浸透およびそれに応じて調整された膜透過性が 有利であり;深部での作用のためには、高用量が望ましく、可能な限り広い分配 にはキャリアー濃度は高すぎないことが望まれる。 − 両親媒性構成成分の含量を、狭窄を通して透過するためのトランスファーソ ームの浸透能力が、小さな分子(例えば水)の透過性の少なくとも0.001パーセ ントであるように特に調整する。本発明のトランスファーソームの浸透能力は、 トランスファーソームを対照粒子または分子と比較する測定によって決定するこ とができる。使用する対照粒子は障壁中の狭窄よりも明らかに小さく、従って最 大透過能を有する。好ましくは、テスト障壁を通るトランスファーソーム透過速 度(Ptransfer.)と(水のような)比較物質の透過速度(Prefer.)との差は 、障壁自体が測定部位である場合には10-5〜10-1のファクターよりも大きくなけ ればならない。 本出願においては、脂質小胞のキャリアーとしてのトランスファーソームの当 面関連した特性を論じる。例としての実施例の大部分はキャリアーとしてのリン 脂質に関するものである。しかしながら、結論の汎用的価値はこの類のキャリア ーまたはこれらの分子に限定されるものではない。脂質小胞例は、例えば皮膚の ような透過障壁を通る浸透に必要とされる特性を単に説明するものである。この 同じ特性は動物またはヒトの上皮、粘膜、植物クチクラ、無機質膜等を通してキ ャリアーを輸送することも可能とする。 角膜小体層の「孔」を通してのトランスファーソームの自発的透過のもっとも らしい理由は、この孔の一方の側が水性区画内、皮下組織で終わっていることで ある;この透過に関しては、トランスファーソームは浸透圧によって駆動される 。しかし、また、静水圧あるいは電気浸透圧のような外圧もさらにかけることが できる。 小胞の量に依存して、脂質小胞は経皮的に適用されたのち、皮下組織くらいま で到達することができる。活性成分は、キャリアーまたは薬剤のサイズ、組成お よび剤形に依存して、局所的に放出され、近くに蓄積され、またはリンパ管また は血管を通過して全身に分配される。 ある場合には製造後直ちにまたは使用直前に製剤のpHを調整することが適当 である。そのような調整は最初のpH条件における系の構成成分および/または 活性成分キャリアーの破壊を避けるため、および、その製剤の生理学的共存性を 保証するためである。中和のため、目的と適用部位に依存して、pH3〜12、好 ましくは5〜9および特に6〜8の生理学的に共存可能な酸または塩基およびバ ッファー溶液が一般に用いられる。生理学的に共存可能な酸とは、例えば、希塩 酸、希硫酸または希釈リン酸のような水溶性希釈無機酸、または酢酸と同様のア ルカンカルボン酸のような有機酸である。生理学的に共存可能なアルカリとは、 例えば、希水酸化ナトリウム溶液、適切にイオン化されたリン酸等である。 調製温度は一般に、使用する物質に適合され、水性調製物については通常0℃ 〜95℃である。好ましくは、温度範囲は18℃〜70℃であり;流動性鎖を有する脂 質については温度範囲は15℃〜55℃が好ましく、規則正しい(ordered)鎖を有す る脂質については45℃〜60℃が好ましい。冷却または加熱保存剤を含む、または 、その場で(in situ)調製される非-水性の系または調製物に関しては他の温度 範囲が可能である。 系の構成成分の鋭敏さによって要求されるときは、この製剤は(例えば4℃で )冷却保存することができる。しかしこれらはまた、窒素のような不活性気体の 雰囲気中で調製し保存することができる。貯蔵寿命は多重結合を有しない物質を 使用することにより、および、乾燥させ、および乾燥物質を使用することによっ てさらに増加させることができ、その場でのみ溶解して用意することができる。 特にトランスファーソーム様小滴は濃縮物または凍結乾燥物から使用の直前に調 製することができる。 たいていの場合、このキャリアーは室温で適用される。低い温度または高い温 度での使用は、合成物質によってさらに高い温度においてさえ、完全に可能であ る。 トランスファーソーム懸濁物は機械的、熱的、化学的または電気的エネルギー を与えることにより作ることができる。例えば、トランスファーソームの調製は ホモジナイジングまたは撹拌に基づくことが可能である。 トランスファーソーム様小滴の形成は濾過によって達成されうる。この目的に 使用し得る濾過物質は0.01〜0.8μm、とりわけ0.05〜0.3μm、かつ特に0.08〜 0.15μmの孔サイズを有していなければならない。場合によっては数個のフィル ターが直列に配置されてもよい。 本調製物は、例えばP 40 26 833.0-43に記載されたように、または、ハンドブ ック「Liposome」(G.Gregoriadis,CRC Press発行、Boca Raton,FL,第1巻〜 第3巻、1987)、書籍「Liposomes as Drug Carriers」(G.Gregoriadis,John W iley & Sons発行、New York,1988)または実験手引書「Liposome.A practical Approch」(R.New,Oxford Press,1989)に記載されたように、予め調製され、ま たは使用に際して調製されることが可能である。必要であれば、活性成分懸濁液 は例えば(超遠心又は限外濾過により)使用直前に希釈又は濃縮され、または、 更なる添加物と混合されることが可能である。しかしながら、このためには、キ ャリアー透過の最適値がシフトする可能性が除外されるか、または考慮されなけ ればならない。 本出願のトランスファーソームは脂溶性の生物活性成分、治療薬剤および毒物 その他のような疎水性物質のキャリアーとして適しており;両親媒性の水溶性物 質を伴った使用は特に非常に価値があり、特にその分子量が1,000よりも大きい 場合は価値がある。 本トランスファーソームは加水分解感受性物質の安定化に寄与することができ 、サンプル中および適用の可能性のある部位における薬剤の分配を改善すること ができ、かつ、活性成分の作用の時間経過を有利に保証することができる。トラ ンスファーソームを構成する基本物質は、それ自体有利な効果を有することがで きる。しかしながら、最も重要なキャリアー特性は、透過性障壁中へ、およびこ れを通して物質が輸送され得るにすることである。 本発明により、記載した剤形は透過障壁におけるまたはその近傍における局所 的適用に最適化される。皮膚への適用または植物クチクラへの適用は特に興味深 いはずである。(しかしながら、これらはまた経口投与(p.o.)または非経口投 与(i.v.、i.m.、またはi.p.)にも充分に適しており、特にトランスファーソー ムの組成が投与部位での損失が小さいように選ばれる場合は充分に適している。 )適用部位において優先的に分解し、特に迅速に取り込まれ、または希釈される 物質または構成成分は、目的とする使用法により、最後の点に関して特に価値が ある。 医学領域では、好ましくは50mgまで、しばしば10mgまで、特に2.5mg未満また は、さらに1mg未満のキャリアー物質が皮膚表面の1cm2あたりに適用される;最 適量はキャリアー組成、目的とする深さまたは作用持続時間および適用部位に依 存する。農業技術領域では、適用する量は典型的にはこれより低く、しばしば0. 1g/m2未満である。 特に、ヒトまたは動物の皮膚に適用される両親媒性物質の総量はトランスファ ーソームの0.01〜40重量%、好ましくは0.1〜15重量%、および特に1〜10重量 %である。 植物への適用については、両親媒性物質の総量はトランスファーソームの0.00 0001〜10重量%、好ましくは0.001〜1重量%、および特に0.01〜0.1重量%であ る。 目的とする適用例に依存して、本発明の製剤は適切な溶媒をそれぞれの物理的 (述べる価値のある溶解性または最適値のシフトなし)、化学的(安定性に対す る影響なし)または生物学的若しくは生理学的(望ましくない副作用がほとんど なし)共存性によって決定される濃度まで含んでいてもよい。 好ましくは、ベンゼン、トルエン、メチレンクロリドまたはクロロホルム、メ タノールまたはエタノール、ブタノール、プロパノール、ペンタノール、ヘキサ ノールまたはヘプタノール、ジヒドロキシプロパン、エリシリトールのようなア ルコール、アルキルアセテートのような低分子量アルカンカルボン酸エステル、 ジエチルエーテルのようなエーテル、ジオキサンまたはテトラヒドロフランのよ うな、ハロゲン化炭化水素、脂肪族炭化水素、環式脂肪族炭化水素、芳香族また は芳香脂肪族(aromatic aliphatic)炭化水素のような置換または未置換の炭化水 素およびこれらの混合物が考慮される。 上に上げたものに加えて、本出願の意義における使用に適した脂質及びリン脂 質は「Form and Function of Phospholipids」(発行者Ansell & Hawthorne & Da wson)、Gunstoneによる「An Introduction to the Chemistry and Biochemistry of Fatty Acids and Their Glycerides」および他の総説論文に含まれている。 言及した、考慮される脂質及び界面活性剤および他の界面活性物質およびその製 造方法は既知である。商業的に入手可能な極性脂質および、それらが製造会社に よって販売されるときの商標は、年鑑「McCutcheon's Emulsifiers & Detergents」 、(Manufacturing Confectioner Publishing社)中に与えられる。製薬的に許 容できる活性成分の最新(topical)リストは、例えば、「Deutschen Arzneibuc h」(ドイツ薬局方)(および、「Rote Liste」の各年報)に与えられており、さ らに英国薬局方(British Pharmaceutical Codex)、ヨーロッパ薬局方(European Pharmacopoeia)、イタリア共和国薬局方(Farmacopoeia Ufficiale della Republ ica Italiana)、日本薬局方、オランダ薬局方、スイス薬局方(Pharmacopoeia He lvetica)、フランス薬局方、合衆国薬局方、合衆国処方集(United States NF)そ の他で与えられている。本発明に適した酵素の詳細なリストは、「Enzyme」第3 版(M.DixonとE.C.Webb,Academic,San Diego,1979)に与えられており、新 しく開発された最新の(topical)ものは「Methods in Enzymology」シリーズに見 つけることができる。本発明との関係で興味のある糖認識タンパク質は「The Le ctins:Properties,Functions and Applications in Biology and Medicine」(I . E.Liener,H.Sharon,I.T.Goldstein編集、Academic,Orlando,1986)および 技術的トピック刊行物に記載されており;農業技術的に興味のある物質は「The Pesticide Manual」(C.R.Worthing,S.B.Walter編集、British Crop Protecti on Council,Worcestershire,England,1986の例えば第8版)、およびIndustri e-Verband Agrar(フランクフルト)発行の「Wirkstoffe in Pflanzenschutz に掲げられており;商業的に入手できる抗体は「Linscott's Directory」カタロ グに掲載されており、最も重要な神経ペプチドは「Brain Peptides」(D.T.Krie ger,M.J.Brownstein,J.B.Martin編集、John Wiley,New York,1983)、(198 7のような)対応する補足巻および他の技術的刊行物に掲載されている。 リポソームの製造技術はトランスファーソームの製造にも非常に適しており、 「Liposome Technology」(Gregoriadis編集、CRC Press)または、「Liposomes i n Immunobiology」(Tom & Six編集,Elsevier)のような、より古い文献、「Lipo somes in Biological Systems」(Gregoriadis & Allison編集、Willey)、「Targ eting of Drugs」(Gregoriadis & Senior & Trouet,Plenum)その他、および関 連する特許文献に記載されている。 トランスファーソームの安定性および透過能は、微小孔フィルターを通した( 必要であれば加圧下の)濾過により、またはそうでなければ、制御された機械的 撹拌(whirling up)、剪断または粉砕によって決定することができる。 以下の実施例は本発明を限定することなくこれを説明するものである。温度は ℃で示してあり、キャリアーサイズはナノメートル、圧力はパスカルおよび他の 量は通常のSI単位で示してある。 特に断らない限り、比およびパーセンテージはモルであり、測定温度は約21℃ である。 実施例1〜4 概要: 0〜500mg ダイズのホスファチジルコリン CMC=10-7M(約98%PC=SPC) 0〜500mg ジステアロイルグリセロホスホエタノールアミン トリアゾポリエチレングリコール(5000) CMC=10-5M 4.50ml バッファー、pH7.3調製: SPC(分子量は800Daとされる)と0、30、40モルパーセントと量を増加させたDS PE-PEG(分子量は5800Daとされる)との混合物、およびSPCを全く含まない純粋 なDSPE-PEGリポソームを調製した。続いて得られた得られた混合物をクロロホル ム/メタノール溶液に溶解した。その後、この脂質溶液を丸底フラスコに移した 。ロータリーエバポレーターで溶媒を除去すると、脂質薄フィルムがフラスコの 壁に残った。このフィルムを真空下(10Pa)で更に乾燥させ、続いてバッファー の添加により水和し、機械的撹拌により懸濁した。濁った懸濁液が得られ、たい ていは非常に粘性であった。得られた懸濁液中の粒子サイズは動的光散乱法およ び顕微鏡によって決定した。全ての場合において、観察された粒子サイズは常に 0.5μmよりも大きかった。従って、調べた混合物について、ミセル形成および 、従って可溶化も動的光散乱法によって排除することができた。 比較実験のためのリポソームは同様な方法で純粋ホスファチジルコリンから調 製した。キャリアーの透過能の測定: キャリアー懸濁物を外から圧力をかけて人工透過障壁中の狭窄を通して駆動し た。狭窄を通して単位時間に通過する物質量を容積または重量測定した。総面積 (物質の適用面積)、(駆動)圧力、時間および浸透量から、調べている系中の懸 濁物の透過能(P)を以下のように計算した: 幾つかの圧力について独立に測定を繰り返した。キャリアーの変形性の程度で ある透過能の相対依存性(relative dependence)を機械的ストレスまたは圧力の 関数として、このような測定結果から計算した。純粋SPCを含む、水和した1% 溶液についてのこの値は、0.3MPaの圧力においておよそ>0.01μL/MPa/s/cm2で あった(図3参照)。 このような一連の実験のための透過能測定は、双方の脂質が液体相として存在 することが保証されるように62℃で行なった。 実施例1〜4についてのこうした一連の測定結果は表1に示した。表1は、駆 動圧が増加すると、透過能は大きく増加するが、直線的ではなく、高小滴負荷( 0.7MPa)では低負荷(0.3MPa)で生じる値よりも数オーダー高いことを示してい る。しかし、このような明白な非直線的関係は(差異基準の感覚内で)トランス ファーソームについてのみに起こりリポソームについては起こらない。図3から は、透過能の値はリポソームについてはトランスファーソームについてよりも数 オーダー低いことが極めて明白である。トランスファーソームとリポソームとの 間のこの透過能の差は、トランスファーソームの浸透能がリポソームのそれより も顕著に増加していることを示すものである。 実施例5−6 組成: 410.05mg、809.25mg ダイズのホスファチジルコリン (95%より純粋)CMC=10-7M 289.95mg、190.75mg ジデカノイルホスファチジルコリン CMC≒10-6 7ml、10ml バッファー、pH7.3調製: それぞれの脂質含量を両方の脂質成分が最終製剤中でモル比1:1または3: 1で存在するように選んだ。適切なリン脂質量を50ml丸底フラスコに測り取りそ れぞれについて1mlの1:1クロロホルム/メタノールに溶解した。ロータリーエバ ポレーター中で溶媒を除去した後、実施例1〜4に記載したようにフィルムの懸 濁物を得た。この懸濁物はおよそ450mnの平均直径のキャリアーを有していた。キャリアー透過能の測定: キャリアー透過能を実施例1〜4に記載した方法によって測定した。対応する 結果は図4に示してある。これらはジデカノイルホスファチジルコリンの添加は 濃度の関数としてのキャリアー透過能を、特に高圧において著しく増大させるこ とを示している。SPCとジデカノイルホスファチジルコリンのモル比1:1(モル比 3:1のキャリアーを例外として)から形成されたキャリアーは、純粋なSPCから形 成されたリポソームよりも顕著に高い透過能を有している。 測定した実施例5〜6のキャリアーの透過能の値は表2にまとめてある。 純粋ジデカノイルホスファチジルコリンを含む10%懸濁物は乳濁していた。 この懸濁物は直径700±150nmのキャリアーを含み、沈殿物を形成した。この振る 舞いは、脂質は当面関連する濃度範囲ではそれ自体でもSPCと組み合わせても可 溶化され得ないことを明確に示すものである。 実施例7 345.6mg ダイズのホスファチジルコリン (95%より純粋、PC)CMC=10-7M 154.4mg ジステアロイルホスホマルトビオナミド CMC=10-5M 4.5ml バッファー、pH7.3 SPC/DSPEマルトビオナミドの懸濁物をモル比3:1で実施例5〜6に記載した方 法に従って調製した。得られたキャリアーは非常に優れた透過能を有していた。 透過能の測定のため、キャリアーサイズを各測定の前後で測定した。この測定に より、どの時点でもキャリアーの可溶化はないことが分かった。 キャリアーの透過能は0.4MPaの圧力および、実施例5〜6とは異なり52℃ の温度にて測定した。この圧力においては、人工透過障壁を通るキャリアーの透 過十分に優れているように観察された。添加した脂質(糖脂質)はリン脂質を可 溶化することはできなかった。懸濁物を動的光散乱法および光学的顕微鏡によっ て調べても、可溶化(ミセル化)相の存在は全く示されなかった。人工透過障壁 を透過した後のキャリアーの最終サイズは駆動圧(0.3〜0.9MPa;圧力が増すと、 傾向が減少する)に依存し、98〜81mnであった。 純粋な糖脂質は溶解せず、またはミセル懸濁物を形成しない;その代わり、小 胞懸濁物を形成する。これを証明するため、水性媒体中のDSPE浸透圧活性が測定 できるような実験を行なった。このため、脂質懸濁物を水で希釈した。それによ って生じる濃度勾配のため、水が小胞中に入る。直接の結果として、平均小胞直 径が測定できるほどに増加する。一方、(混合ミセルのような)内部容積を持た ない粒子は同等の実験条件下でそのサイズを変化させない。 実施例8〜17 組成: 203〜86.5μl ダイズのホスファチジルコリン (純粋エタノール中の 1:1重量/体積SPC溶液として)CMC(水中)=10-7M 9.04〜61.4mg ジクロフェナック、溶解度≦10-?M 1ml リン酸バッファー(公称値):pH6.5 キャリアーを実施例1〜4に記載した方法によりモル比4:1から1:4でSPC/ジク ロフェナック混合物として調製した。 そうして得られた混合物をサンプルが肉眼で透明になるまで(およそ4分間) 超音波源にさらした。その後、この溶液を15,000rpmで15分間遠心した。生じた1 :1から1:4溶液は透明ではなかった(図5);そうではなく乳白色であった。一方 、4:1、3:1および2:1混合物は透明な沈殿物を生じた。5分間静置して放置する と、他の懸濁物も濁ってきて、1:2、1:3、1:4混合物によりフレーク状の沈殿が 生じた(表3)。この調製物はpHをHClで7〜7.2の値に調製した後も この性質を示した。キャリアー透過能の測定: キャリアー透過能はキャリアー変形能の度合いであるが、これまでの実施例に 記載したように測定した。ジクロフェナックの15mg/ml、20mg/mlおよび25mg/ml の混合物については、0.3MPaの圧力(駆動圧)において、以下の透過性値(P) が得られた:6x10-11m/Pa/s、10-10m/Pa/sおよび2.5x10-10m/Pa/s。 これらの値は同様な条件下(SPC/NaChol 3/IM/M;2重量%:3x10-10m/Pa/s) で測定された既知のトランスファーソームの値に匹敵する。このことは適切な組 成のSPC/ジクロフェナック混合物は非常に高い透過能を有しており、従って、極 度に変形性であるはずだが、それらはいかなる時、またはいかなる濃度において も可溶化し得ない。 実施例18〜25 組成: 475〜325mg ダイズのホスファチジルコリン CMC≒10-7M 25〜175mg イブプロフェン、溶解度≦5x10-5M 5ml バッファー、pH6.5 調製: 調製は実施例1〜4に記載したとおりだが、混合物を懸濁した後10M NaOHを 添加することによりpHの値を7に調整した。各場合に、5mlのイブプロフェン 含有トランスファーソームを、脂質総含量を10%にして(25mgずつ)徐々にイブ プロフェンの量を増し、SPCの量を減らして調製した。得られた懸濁物の顕微鏡検査: サンプル1:無結晶、非常に大きなキャリアー サンプル2:無結晶、非常に大きなキャリアー サンプル3:バックグラウンドにちらつきがあるのみ サンプル4:小さな結晶が非常にしばしば サンプル5:無結晶、小滴 サンプル6:結晶が支配的 サンプル7:小滴、孤立した非常に大きな結晶キャリアー透過能の測定: キャリアー透過能の測定をこれまでの実施例に記載したように行った。この測 定の結果を図6および図7に示してある。調べたリン脂質のと活性成分の混合物 は全体的に典型的なトランスファーソームの性質を示したが、特に1mlあたり35m gのイブプロフェンおよびそれ以上の範囲の濃度でそうであった。キャリアーの イブプロフェン濃度は可溶化を全く引き起こさなかった。比較例A〜E 比較例A(EP-A 0 211 647の実施例2) 組成: 120mg ジパルミトイル ホスファチジルコリン(DPPC) 24mg オレイン酸 20mg アルギニン 60ml PBS(200mlの蒸留水に1錠を溶解) DPPC(120.0mg)および24.1mgのオレイン酸を100mlビーカーに計りとった。続い て、この2つの成分を混合した。リン酸緩衝食塩(PBS)錠剤を200mlの蒸留水に 完全に溶解して10mM(PBS)バッファーを得た。アルギニン(20mg)を次に60mlのp H7.46のPBSに溶解して脂質混合物に加えた。得られた溶液を30分間40℃〜45℃に 加熱してホモジナイズした。比較例B(EP-A 0 280 492の実施例9) 270mg ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC) 30mg DSPC 60mg 1-オクタデカンスルホン酸(ODS) DPPC(270.05mg)、30.1mgのDSPCおよび60.1mgの1-オクタデカンスルホン酸(ODS )を1:1クロロホルム/メタノールに溶解した。このサンプルをロータリーエバポ レーター中で2時間エバポレーションして乾燥させた。続いて、さらに真空下で 1時間乾燥を続けた。残渣を10mlのPBSで再水和した。この混合物を60℃に加熱 してホモジナイズした。その後、サンプルを5分間超音波にさらした。比較例C(WO 88/07632の実施例7): 組成: 400mg セタシン Fスペシャルペースト(Setacin F special paste) (ラウリルスルホコハク酸2ナトリウム) 580mg 水素化PC(PHPC) 200mg ミノキシジル(Minoxidil) 酢酸バッファーpH5.5 セタシンFスペシャルペースト(400mg)、580.03mgのPHPCおよび200.03mgのミ ノキシジルをビーカー中に測りとり、1:1クロロホルム/メタノールに溶解し、 丸底フラスコに移した。この脂質混合物をロータリエバポレーター中で約2.5時 間濃縮し続いて真空下で完全に乾燥させた。このサンプルを温水槽中で50℃にて 振盪し、10mlの酢酸バッファーで再水和させた。このサンプルが完全に溶液にな った後、この溶液を1時間振盪ウォーターバス中で1時間放置した。 抗酸化剤として、1mgのデフェロキサミン-メシレートを加えた。この溶液のp Hを次に10mM HClを1滴加えることにより約7.24の値に調整した。この溶液は35 ℃のウォーターバス温度にて水槽で撹拌することにより肉眼的にホモジナイズす ることができた。実施例D(EP-A 0 220 797の実施例4) 組成: 400mg 精製水素化ダイズレシチン 40mg HCO-60(エトキシル化水素化ヒマシ油) 100mg ビタミンE 9.46ml 2回蒸留水 ホスホリポン90H(水素化ダイズレシチン、400.04mg)、40mgのエマルギンHRE 6 0(エトキシル化水素化ヒマシ油)および100.11mgのビタミンEを100mlビーカー 中に計りとり、9.46mlの2回蒸留水を加えた。このサンプルをほとんど 全てが溶解するまで、45分間撹拌した。この脂質溶液を次に10分間79℃にて超音 波にかけた。溶解を完結させるため、このサンプルを再び撹拌し10分間56℃にて 超音波にかけた。比較例E(EP-A 0 102 324の実施例2) 組成: 300mg SPC 150mg オクタデシルトリメチルアンモニウムブロミド 2550μl 蒸留水 SPC(300mg)および150mgのオクタデシルトリメチルアンモニウムブロミドを10 0mlビーカーに計りとり1mlの1:1クロロホルム/メタノールに溶解した。 このサンプルを真空下でエバポレーションして乾燥させた。蒸留水を加えるこ とにより1%溶液を調製した。得られた溶液を15分間撹拌した。 特に述べない限り、比較例A〜Eのサンプルは挙げた文献で与えられた指示に 従って調製した。 図8において、(0.9MPaの一定圧力における)比較例A〜Eについての透過能 、および、本発明のイブプロフェン/SPCトランスファーソームについての透過 能を棒グラフの形で示してある。この棒グラフ(図8)から、高めた圧力(0.9M Pa)において、比較例A〜Eの組成物の透過能は本発明のトランスファーソーム よりも有意に低いことがきわめて明白である。
【手続補正書】 【提出日】平成12年1月7日(2000.1.7) 【補正内容】 (1)請求の範囲を以下のように補正する (2)明細書第7頁、下から6行目〜下から5行目の “小滴調製物(トランスファーソーム)の小胞半径はおよそ25から500、好ま しくは50から200および特に80から180である。”を 「小滴調製物(トランスファーソーム)の小胞半径はおよそ25から500nm、好ま しくは50から200nmおよび特に80から180nmである。」に補正する。 請求の範囲 1.障壁および狭窄中またはこれを通して少なくとも一つの活性成分を適用、投 与または輸送するための、液体媒体中に懸濁可能な液滴の形態で、1または数 層の両親媒性キャリアー物質層の膜様シートを有し、前記キャリアー物質が少 なくとも2種類の物理化学的に異なる成分を含む調製物であって、前記調製物 の懸濁媒体において少なくとも10のファクターで溶解度が異なっている少な くとも2種類の成分を有し、かつ前記調製物の量に対して可溶化成分は被覆小 胞の可溶化点に達する0.1モル%未満であるか、または可溶化点に達し得ない ことを特徴とする、前記調製物。 2.両親媒性成分が、濃度に関係なく可溶化が起こらないように選ばれることを 特徴とする、請求項1に記載の調製物。 3.親水性液休の小滴量の回りにキャリアー物質および/または膜様シースを形 成するための異なる溶解性を有する少なくとも2種類の両親媒性成分を含み、 活性成分が前記キャリアー物質中膜様シースの内部若しくはシース中および/ または親水性液体中に含まれることを特徴とする、請求項1または2に記載の 調製物。 4.シースが二重膜であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記 載の調製物。 5.両親媒性成分が、異なる極性を有する生理学的に許容できる脂質および/ま たは生理学的に許容できる活性成分を含むことを特徴とする、請求項1〜4の いずれか1項に記載の調製物。 6.少なくとも1つの活性成分を天然の障壁および狭窄中に、またはこれを通し て投与、適用または輸送するための液滴形態の調製物であって、液体媒体中に 懸濁可能で、かつ両親媒性キャリアー物質の1または数層の膜様シートを有し 、前記キャリアー物質が少なくとも2種の物理化学的に異なる成分を含んでい る前記調製物を製造する方法であって、前記調製物の懸濁媒体において少なく とも10のファクターにより溶解性の異なる少なくとも2種類の両親媒性成分を 選択し、可溶化成分の含量が、これらの物質の含量を基準として、被覆小胞が 可溶化点に達する量である0.1モル%未満であるか、または可溶化点が実用的 範 囲では達成し得ないものであり、かつ、狭窄を通る前記調製物の透過性が小さ な分子の透過性の少なくとも0.001%であるように両親媒性成分の含量が調整 されることを特徴とする前記方法。 7.調製物を形成するトランスファーソーム様小滴が少なくとも2種類の異なる 極性の両親媒性成分、少なくとも1種の極性液体および少なくとも1種の活性成 分から製造されることを特徴とする、請求項6に項記載の方法。 8.調製物を形成する、両親媒性成分か活性成分を有するまたは含むトランス ファーソーム様小滴が、少なくとも2種類の異なる極性の両親媒性成分および 少なくとも1種の極性液体から形成されることを特徴とする、請求項6または 7に記載の方法。 9.両親媒性成分と親水性物質とが別々に活性成分と混合され、前記混合物が合 わされて1つの混合物とされ、エネルギーが供給されることによって前記混合 物で小滴の形成が起こることを特徴とする、請求項6〜8のいずれか1項に記 載の方法。 10.キャリアーと活性成分との会合が少なくとも部分的には小滴形成の後に起こ ることを特徴とする、請求項6〜9のいずれか1項に記載の方法。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.皮膚その他の障壁および狭窄中またはこれを通して特に医学的または生物学 的目的で少なくとも一つの活性成分を適用、投与または輸送するための、液体 媒体中に懸濁可能な液滴の形態の、1または数層の両親媒性キャリアー物質層 の膜様シートと共に提供され、前記キャリアー物質が少なくとも2種類の物理 化学的に異なる成分を含んでいる調製物であって、前記調製物の懸濁媒体中、 通常水中でその溶解度について少なくとも10のファクターで異なっている少 なくとも2種類の成分が提供され、前記調製物の量に対して可溶化成分は被覆 小胞の可溶化点に達する0.1モル%未満であるか、または可溶化点に達し得な いことを特徴とする、前記調製物。 2.両親媒性成分が、濃度に関係なく可溶化が起こらないように選ばれることを 特徴とする、請求項1に記載の調製物。 3.溶解性の高い成分の溶解度、特に水溶解度が少なくとも10-3〜10-6Mであり 、溶解性の低い成分の溶解度、特に水溶解度が少なくとも10-6〜10-10Mである ことを特徴とする、請求項1または2に記載の調製物。 4.溶解性の高い成分と溶解性の低い成分の溶解度の相違が、およそ10〜107、 好ましくは102〜106、特に103〜105であることを特徴とする、請求項1〜3 のいずれか1項に記載の調製物。 5.調製物の狭窄を通過する透過能が、本質的に妨害を受けずに透過する小さな 分子の透過性の少なくとも0.001%、好ましくは0.1%であることを特徴とする 、請求項1〜4に記載の調製物。 6.対照粒子が例えば水のように障壁中の狭窄よりもずっと小さく、前記障壁自 体が測定の場である場合に、対照粒子に対する透過能比P(transfer.)/P(ref er.)が、10-5〜1、好ましくは10-4〜1および特に10-2〜1であることを特徴 とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の調製物。 7.調製物が、親水性液体の小滴量の回りにキャリアー物質および/または膜様 シースを形成する、異なる溶解性を有する少なくとも2種類の両親媒性成分を 含み、活性成分が前記キャリアー物質中膜様シースの内部若しくはシースにお いて、および/または親水性液体中に含まれることを特徴とする、請求項1〜 6に記載の調製物。 8.被覆小滴の小胞直径が約25〜約500nm、好ましくは約50〜約200nm、特に 80〜約100mnであることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の 調製物。 9.シースが二重膜であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記 載の調製物。 10.両親媒性成分が、異なる極性を有する生理学的に許容できる脂質および/ま たは生理学的に許容できる活性成分を含むことを特徴とする、請求項1〜9の いずれか1項に記載の調製物。 11.両親媒性物質が、生物起源の脂質若しくはリポイドまたは対応する合成脂質 またはそうした脂質の誘導体、特に、二重層のような安定な構造を形成するジ アシルまたはジアルキルグリセロホスホエタノールアミノアゾポリオキシエチ レン誘導体、ジデカノイルホスファチジルコリン、ジアシルホスホオリゴマル トビオナミド、グリセリド、グリセロリン脂質、イソプレノイド脂質、スフィ ンゴ脂質、ステロイド、ステロール、硫黄含有または炭化水素含有脂質または 他の脂質を含み、好ましくは半プロトン化液体脂肪酸を含み、特にホスファチ ジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルグリセロール 、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジン酸、ホスファチジルセリン、 スフィンゴミエリンまたはスフィンゴリン脂質、(セレブロシド、セラミドポ リヘキソシド、スルファチド、スフィンゴプラスマロゲンのような)糖スフィ ンゴリン脂質、ガングリオシドまたは他の糖脂質を含み、または合成脂質、好 ましくはジオレオイル、ジリノリル、ジリノレニル、ジリノロイル、ジリノリ ノイルまたはジアラキノイル、ジラウロイル、ジミリストイル、ジラルミトイ ル、ジステアロイルリン脂質または対応するジアルキル若しくはスフィンゴシ ン誘導体、糖脂質または他の同一鎖あるいは混合鎖のアシル脂質若しくはアル キル脂質を含むことを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の調製 物。 12. 溶解性の低い両親媒性成分が合成脂質、好ましくはミリストオレオイル、 パルミトオレオイル、ペトロセリニル、ペトロセライジル、オレオイル、エラ イジル、シス-またはトランス-バクセノイル、リノリル、リノレニル、リノラ イジル、オクタデカテトラエノイル、ゴンドイル、エイコサエノイル、エイコ サジエノイル、エイコサトリエノイル、アラキドイル、シス-またはトランス- ドコサエノイル、ドコサジエノイル、ドコサトリエノイル、ドコサテトラエノ イル、カプロイル、ラウロイル、トリデカノイル、ミルストイル、ペンタデカ ノイル、パルミトイル、ヘプタデカノイル、ステアロイルまたはノナデカノイ ル、グリセロリン脂質、または対応する分枝鎖式誘導体または対応するスフィ ンゴシン誘導体、糖脂質または他のアシル脂質またはアルキル脂質を含み;溶 解性の高い成分が、前記の溶解性の低い成分の一つから誘導されるものであり 、溶解性を増加させるために、互いに独立に選ばれるブタノイル、ペンタノイ ル、ヘキサノイル、ヘプタノイル、オクタノイル、ノナノイル、デカノイル、 ドデカンまたはウンデカノイルまたはその対応する一不飽和若しくは多不飽和 または分枝鎖置換体または幾つかの置換基で誘導体化されており、かつ/また は溶解性を増加させるために適切な他の物質で置換され、これと複合体を形成 し、および/または会合しているものであることを特徴とする、請求項1〜11 のいずれか1項に記載の調製物。 13.人または動物の皮膚へ投与するための両親媒性物質の総量が調製物の0.01 〜40重量%、好ましくは0.1〜15重量%、特に1〜10重量%であることを特 徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載の調製物。 14.植物へ適用するための両親媒性物質の総量が0.000001〜10重量%、好まし くは0.001〜1重量%、特に0.01〜0.1重量%であることを特徴とする請求項 1〜13のいずれか1項に記載の調製物。 15.活性成分として、副腎皮質抑制剤、β-アドレナリン抑制剤、アンドロゲン または抗アンドロゲン、駆虫剤、同化剤、知覚麻痺剤または鎮痛剤、強壮剤、 抗アレルギー剤、抗不整脈剤、抗関節炎剤、抗喘息剤および/または抗気管支 痙攣剤、抗性物質薬剤、抗うつ剤および/または抗精神病薬、抗糖尿病剤、解 毒剤、鎮吐剤、抗てんかん剤、抗線維素溶解剤、抗痙攣剤または抗コリン剤、 酵素、補酵素または対応する阻害剤、抗ヒスタミン剤、抗高血圧剤、生物学的 活性阻害剤、抗血圧降下剤、抗凝血剤、抗真菌剤または抗筋無力症剤、パーキ ンソン病またはアルツハイマー病に対する活性薬剤、消炎剤、解熱剤またはリ ューマチ治療剤、消毒剤、呼吸覚醒または刺激剤、気管支抑制剤、強心剤また は化学療法剤、冠拡張剤、細胞増殖抑制剤、利尿剤、神経節遮断剤、グルココ ルチコイド、インフルエンザ治療剤、止血剤または睡眠薬、イムノグロブリン または断片または異なる免疫学的物質またはレセプター物質、生物活性炭水化 物(誘導体)、避妊剤、片頭痛剤、ミネラルコルチコイド、モルホリンアンタ ゴニスト、筋弛緩剤、麻酔剤、神経またはCNS治療剤、ヌクレオチドまたはポ リヌクレオチド、精神安定剤、神経伝達物質または対応するアンタゴニスト、 ペプチド(誘導体)、眼科用薬剤(ophthalmic agent)、(副)交感神経興奮剤ま たは(副)交感神経抑制剤、タンパク質(誘導体)、乾癬/神経皮膚炎薬、散 瞳剤、気分高揚剤、鼻科学用薬剤、催眠水薬およびそのアンタゴニスト、鎮静 剤、鎮攣剤、抗結核剤または泌尿器科用薬剤、血管収縮剤または弛緩剤、抗ウ イルス剤または損傷治療剤またはいくつかのそのような薬剤、特にジクロフェ ナックまたはイブプロフェンを含むことを特徴とする、請求項1〜14のいずれ か1項に記載の調製物。 16.活性成分が、ジクロフェナック、イブフロフェンのような非ステロイド抗炎 症剤またはそれらのリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、セシウム塩、ル ビジウム塩、アンモニウム塩、モノメチル、ジメチル、トリメチルアンモニウ ム塩またはエチルアンモニウム塩であることを特徴とする、請求項1〜15のい ずれか1項に記載の調製物。 17.極性の低い成分が生理学的に共存可能な脂質、好ましくはリン脂質類、特に ホスファチジルコリン類を含み、活性成分がより可溶性の成分であって、場合 によっては調製物の全組成の10重量%未満の、溶解性のより高い可溶性成分 をさらに含み、前記溶解性のより高い成分の濃度が典型的には0.01重量%〜 15重量%、好ましくは0.1重量%〜10重量%、特に0.5〜3重量%であり、 総脂質濃度が0.005重量%〜40重量%、好ましくは0.5重量%〜15重量%、 特に1重量%〜10重量%であることを特徴とする、請求項1〜16のいずれか 1項に記載の調製物。 18.調製物が、ヒドロゲルのような粘度調製剤、プロブコール、トコフェロール 、 BHT、アスコルビン酸、デスフェロキサミンのような抗酸化剤および/または フェノール、クレゾール、ベンジルアルコールその他のような安定化剤を含ん でいることを特徴とする、請求項1〜17のいずれか1項に記載の調製物。 19.活性成分が生物の生長調節物質であることを特徴とする、請求項1〜18のい ずれか1項に記載の調製物。 20.活性成分が殺生物特性を有し、特に殺虫剤、農薬、除草剤または殺菌剤であ ることを特徴とする、請求項1〜18のいずれか1項に記載の調製物。 21.活性成分が誘引剤、特にフェロモンであることを特徴とする、請求項1〜18 のいずれか1項に記載の調製物。 22.少なくとも1つの活性成分を、特に医学的または生物学的目的で、皮膚その 他のような天然の障壁および狭窄中およびこれを通して投与、適用または輸送 するための液滴形態の調製物で、液体媒体中に懸濁可能で両親媒性物質の1ま たは数層の膜様シートと共に提供されており、前記キャリアー物質が少なくと も2種の物理化学的に異なる成分を含んでいる調製物を製造する方法であって 、通常は水である前記調製物の懸濁媒体中で、少なくとも10のファクターで溶 解性の異なる少なくとも2種類の両親媒性成分が選択され、可溶化成分の含量 は被覆小胞の可溶化点に達するこれらの物質の0.1モル%未満であるか、また は可溶化点が実用的範囲では達成し得ないものであり、両親媒性成分の含量が 、前記調製物の狭窄を通る透過性が例えば水のような小さな分子の透過性の少 なくとも0.001%であるように調製されることを特徴とする前記方法。 23.両親媒性成分が、障壁中の狭窄よりもずっと小さい分子である対照分子、例 えば水に対する透過能の比が、障壁自体が測定の場であるときは、10-5〜1、 好ましくは10-4〜1、特に10-2〜1であるように選ばれることを特徴とする、 請求項22に記載の方法。 24.安定性および透過能が、微小孔フィルターを通した、場合によっては加圧下 であってもよい濾過、またはそうでなければ、制御された機械的撹拌、剪断ま たは破砕によって決定されることを特徴とする、請求項22または23に記載の方 法。 25.トランスファーソーム様調製物を製造するための物質混合物が濾過、超音波 処理、撹拌、振盪または他の機械的粉砕作用にかけられることを特徴とする、 請求項22〜24のいずれか1項に記載の方法。 26.調製物を形成するトランスファーソーム様小滴が少なくとも2種類の異なる 極性の両親媒性成分、少なくとも1種の極性液体および少なくとも1種の活性 成分から製造されることを特徴とする、請求項22〜25のいずれか1項記載の 方法。 27.調製物を形成する、両親媒性成分が活性成分を有するまたは含むトランスフ ァーソーム様小滴が、少なくとも2種類の異なる極性の両親媒性成分および少 なくとも1種の極性液体から形成されることを特徴とする、請求項22〜26の いずれか1項に記載の方法。 28.両親媒性成分と親水性物質とが別々に活性成分と混合され、場合によっては 溶液にされ、前記混合物または溶液が合わされて混合物とされ、エネルギー特 に機械的エネルギーが供給されることによって前記混合物で小滴の形成が起こ ることを特徴とする、請求項22〜28のいずれか1項に記載の方法。 29.そのままあるいは生理学的に共存できる極性液体、特に水と混和できる溶媒 または溶解媒体に溶解した両親媒性成分が極性溶液と組み合わされることを特 徴とする、請求項22〜28のいずれか1項に記載の方法。 30.被覆小滴の形成が、撹拌、逆相からのエバポレーション、注入法または透析 法、電気的ストレス、振盪、撹拌、ホモジナイズ、超音波、摩擦、凍結または 融解、加熱または冷却、または高圧または低圧濾過のような熱的または機械的 ストレスによって引き起こされることを特徴とする請求項22〜29のいずれか 1項に記載の方法。 31.被覆小滴の形成が濾過によって引き起こされ、濾過材料が0.01〜0.8μm、 とりわけ0.05〜0.3μmおよび、特に0.08〜0.15μmの孔サイズを有し、場合 によっては数個のフィルターが直列に連結されていてもよいことを特徴とする 、請求項22〜30のいずれか1項に記載の方法。 32.キャリアーと活性成分との会合が少なくとも部分的には小滴形成の後に起こ ることを特徴とする、請求項22〜31のいずれか1項に記載の方法。 33.被覆小滴が使用の直前に濃縮物または凍結乾燥物から調製されることを特徴 とする請求項22〜32のいずれか1項に記載の方法。
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