JP2001501248A - ヒドロキシ―フェノキシエーテルポリマー熱可塑性複合体 - Google Patents

ヒドロキシ―フェノキシエーテルポリマー熱可塑性複合体

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JP2001501248A JP10516460A JP51646098A JP2001501248A JP 2001501248 A JP2001501248 A JP 2001501248A JP 10516460 A JP10516460 A JP 10516460A JP 51646098 A JP51646098 A JP 51646098A JP 2001501248 A JP2001501248 A JP 2001501248A
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ブレナン,デイヴィッド・ジェイ
ホワイト,ジェリー・イー
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ザ・ダウ・ケミカル・カンパニー
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Abstract

(57)【要約】 ヒドロキシ−フェノキシエーテルポリマーを強化繊維の表面に適用するかまたは強化繊維の存在下でジエポキシドと二官能種との混合物の現場重合によって熱可塑性複合体を調製する。該複合体は通常の熱成形法または他の加工法によって構造材料および部品として有用な造形品に成形することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 ヒドロキシ−フェノキシエーテルポリマー熱可塑性複合体 本発明は繊維強化複合体およびその製造法に関する。 複合体は業界で周知であり、たとえばKirk−Othmer Ency.C hem.Tech.−Supp.,Composites,High Perf ormance ,pp.260−281(J.Wiley&Sons 1984 )に記載されている。複合体は典型的にプラスチック(マトリックス)中に埋封 された多数の繊維(強化繊維)を含む。典型的には、該繊維は複合体に強度およ び/または剛性を与え、また繊維が曲げおよび圧縮に耐え、かつ繊維を表面損傷 から防ぐように、マトリックスは繊維の配列および間隔を保持して繊維層間に剪 断荷重を伝える。 マトリックス複合体を数種類の方法によって製造することが知られている。た とえば、積層品は下記のプレプレグ法によって製造される。 (1) 場合により溶剤に溶解したマトリックス樹脂前駆物質で繊維の織布また は不織布を含浸させ; (2) 場合により、該含浸繊維を加熱して溶剤を除去し、かつ/またはマトリ ックス樹脂を部分的に硬化させ、それによってプレプレグを形成させ; (3) 多数のプレプレグまたは含浸布を堆積し;次いで (4) 該堆積を加圧・加熱しマトリックス樹脂を硬化させて硬化積層品を生成 させる。 引抜成形部品は下記の方法によって製造される。 (1) 繊維トウをダイを通して引張り; (2) マトリックス樹脂前駆物質をダイに流し込んで繊維トウを含浸させ; (3) 場合により、該トウをマンドレルに巻き付けるか、ないしは他の成形法 で所望の形状に成形し;次いで (4) 該含浸トウを加熱して樹脂を硬化させる。 樹脂トランスファー成形は下記方法によって部品を製造する。 (1) 繊維または繊維含有プレフォームを型に入れ; (2) マトリックス樹脂前駆物質を型に流し込み;次いで (3) 型を加熱してマトリックス樹脂を硬化させる。 各プロセスに共通の要素は下記の通りである。 (1) 繊維強化材をマトリックス樹脂またはその前駆物質を含有する配合物で 含浸させ;次いで (2) 該配合物を加熱してマトリックス樹脂を固化または硬化させる。 現在のマトリックス材料にはポリエステル、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、 ビニルエステル、ポリイミドやシリコーンのような熱硬化性樹脂がある。熱硬化 性樹脂は良好な化学的環境耐久性、寸法安定性および良好な高温特性をもたらす が、脆くて保存寿命が限られまた加工に時間がかかる。たとえばポリエーテルエ ーテルケトン(PEEK)や熱可塑性ポリイミドのような一部の熱可塑性樹脂も 複合体に使用される。縮合反応によって無架橋の熱可塑性状態に製造されるポリ イミドは熱硬化性ポリイミドよりも使用温度が低い。ポリエーテルエーテルケト ンは高価でエポキシよりも使用温度が低い.ジグリシジルエーテルモノマーと多 官能性アミン硬化剤との反応生成物から調製した複合体も公知である。しかし、 多官能性硬化剤は生成ポリマーを架橋させるので、該複合体は典型的に脆くて加 工後再成形させることができない。金属、炭素およびセラミックマトリックス複 合体も公知である。しかし、セラミックや炭素マトリックス材料は高価で脆く、 また金属マトリックス材料はポリマーマトリックス材料よりも重い。 通常のエポキシ熱硬化性樹脂と同程度に加工できるが、完全硬化したときに熱 可塑性樹脂のような熱成形性を有する繊維強化複合体を提供することが望ましい であろう。 第1の態様では、本発明は、 (1) 繊維強化材;および (2) マトリックス樹脂 を含有する熱可塑性複合体であって、 該マトリックス樹脂が熱可塑性ヒドロキシ−フェノキシエーテルポリマーマトリ ックスであることを特徴とする複合体である。 第2の態様では、本発明は繊維強化複合体中のマトリックス樹脂としての熱可 塑性ヒドロキシ−フェノキシエーテルポリマーの使用である。 第3の態様では、本発明は、 (1) 繊維系強化材をマトリックス樹脂前駆物質含有配合物で含浸させ;次い で (2) 該マトリックス樹脂前駆物質が反応して所望のマトリックス樹脂を生成 する温度に該配合物を加熱する 工程によってマトリックス複合体を製造する方法であって、 該マトリックス樹脂前駆物質が、(a)ジエポキシド、および(b)1分子当た り約2個のアミン性水素を含有するアミン類、1分子当たり約2個のスルホンア ミド性水素を含有するスルホンアミド類、または1分子当たり約2個のフェノー ル性水酸基を含有するビスフェノール類の1種以上を含有する少なくとも1種の 連鎖延長剤を、該マトリックス樹脂が熱可塑性であり、かつ少なくとも約25, 000のEEWを有するような量で含有することを特徴とする方法である。 第4の態様では、本発明は、 (1) マトリックス樹脂前駆物質含有配合物を少なくとも部分的に予備反応 させて、オリゴマーまたは熱可塑性マトリックス樹脂を生成させ; (2) 繊維系強化材を該オリゴマーまたは熱可塑性マトリックス樹脂で含浸さ せ;次いで (3) 必要ならば、該オリゴマーを加熱し、それらを反応させてマトリックス 樹脂を生成させる 工程によってマトリックス複合体を製造する方法であって、 該配合物が、(a)ジエポキシド、および(b)1分子当たり約2個のアミン性 水素を含有するアミン類、1分子当たり約2個のスルホンアミド性水素を含有す るスルホンアミド類、または1分子当たり約2個のフェノール性水酸基を含有す るビフェノール類の1種以上を含有する少なくとも1種の連鎖延長剤を、該マト リックス樹脂が熱可塑性であり、かつ少なくとも約25,000のEEWを有す るような量で含有することを特徴とする方法である。 本発明の複合体および該複合体を含有する造形品は構造材料および部品として 有用である。該マトリックス樹脂は現在用いられているほとんどのマトリックス 樹脂よりもすぐれた靭性を与える。さらに本発明の第3態様を構成する方法に用 いられるモノマーは比較的低粘度を有し、また適切に選択すれれば無溶剤で用い ることもできる。 本発明の目的に対し、繊維は長さ寸法が幅や厚さの直交寸法よりもはるかに大 きい細長い物体である。繊維は概して少なくとも5、好ましくは少なくとも10 のアスペクト比、および少なくとも0.1インチ、好ましくは少なくとも0.2 5インチの長さを有する。繊維は、最大18インチ、好ましくは最大10インチ 、さらに好ましくは最大4インチの平均長さを有する連続またはチョップトファ イバーであることができる。1から1000ミクロンの範囲にある繊維直径が通 常有用である。したがって繊維という用語には一定または不同の断面を有するモ ノフィラメント繊維、マルチフィラメント繊維、リボン、ストリップ、多数のこ れらのいずれか1種または混合物が含まれる。多数の繊維を一緒に集めて撚糸ま たは不撚糸を形成させることができる。繊維または糸はフェルト、編物、織物( 平織、バスケット織、朱子織および千鳥交織)として成形するか、または種々の 通常の方法で布に成形することかできる。繊維はこのような通常の方法によって 、たとえば連続ストランドランダムマットのような「不織」布に成形することも できる。 熱可塑性複合体を調製するために本発明の方法に用いることができる繊維は、 たとえば米国特許第4,533,693号;Kirk−Othmer Ency .Chem.Tech.,Aramid Fibers.213(J.Wile y&Sons 1978);Kirk−Othmer Ency.Chem., Tech.−Supp.,Composites,High Performa nce .pages261−263;Ency.Poly.Sci.&Eng. のような多くの参考資料に記載されている。繊維が複合体を作る際に溶融せず、 ま た概して繊維が引張強度、曲げモジュラスや電気伝導率のような物理的性状を向 上させるように選択されさえすれば、繊維は種々の組成を有することができる。 したがって、ポリアミド、ポリイミド、アラミドのような曲げモジュラスの大き な有機ポリマー、金属、ガラスや他のセラミック、炭素繊維、および黒鉛繊維が 適切な繊維材料である。ガラス繊維の例にはEガラスおよびSガラスがある。E ガラスは優れた電気的特性ならびに良好な強度およびモジュラスを有する低アル カリのホウケイ酸アルミニウム組成物である。Sガラスは強度とモジュラスがか なり大きなアルミノケイ酸マグネシウム組成物である。繊維ロービングも有用で ある。ロービングはほとんど加撚しない平行な束に集められた多数の連続糸、ス トランド、またはトウからなる。 本明細書で使用する「ヒドロキシ−フェノキシエーテルポリマー」という用語 は主鎖に芳香族エーテル部分および側鎖に水酸基を有するポリマーを意味する。 熱可塑性複合体を調製するために本発明の実施に用いることができるヒドロキシ −フェノキシエーテルポリマーには下記がある: (1)次式によって表される反復単位を有するヒドロキシ官能性ポリエーテル類 ; (2)次式によって表される反復単位を有するアミド−およひヒドロキシメチル 官能性ポリエーテル類; (3)次式によって表される反復単位を有するヒドロキシ官能性ポリ(エーテル スルホンアミド類);(4)独立して下式のいずれか1つによって表される反復単位を有するポリ(ヒ ドロキシアミドエーテル類); (5)次式によって表される反復単位を有するポリ(ヒドロキシエステルエーテ ル類); (6)下式のいずれか1つによって表される反復単位を有するポリ(ヒドロキシ アミドエーテル類); (7)次式によって表される反復単位を有するポリエーテルアミン類; および (8)次式によって表される反復単位を有するヒドロキシ−フェノキシエーテル ポリマー。 式中各Arは独立して無置換の二価の芳香籏部分、置換された二価の芳香族部分 もしくは複素環式芳香族部分、または種々の無置換の二価の芳香族部分、置換さ れた二価の芳香族部分もしくは複素環式芳香族部分の混合物を表し;Rは独立し て水素または一価のヒドロカルビル部分であり;各Ar1はアミドまたはヒドロ キシメチル基を有する二価の芳香族部分または二価の芳香族部分の混合物であり ;R1は無置換の二価の芳香族部分、置換された二価の芳香族部分、二価の複素 環式芳香族部分、二価のアルキレン部分、置換された二価のアルキレン部分もし くは二価の複素環式アルキレン部分または該部分の混合物のように独立して主と してヒドロカルビレン部分であり;R2は独立して一価のヒドロカルビル部分で あり;Aは二価のアミン部分または種々の二価のアミン部分の混合物であり:X は二価のアミン、アリーレンジオキシ、アリーレンジスルホンアミドもしくはア リーレンジカルボキシ部分または該部分の混合物であり;またAr2は下式のい ずれか1つによって表される「カルド(cardo)」部分である。 式中Yは無、共有結合、または結合基(適当な結合基には、たとえば酸素原子、 硫黄原子、カルボニル原子、スルホニル基またはメチレン基もしくは類似の結合 がある)であり;nは10から1000までの整数:xは0.01ないし.1. 0;またyは0ないし0.5である。 「主としてヒドロカルビレン」という用語は主に炭化水素であるが、場合によ っ ては少量の酸素、硫黄、イミノおよびスルホニル、スルホキシルのようなヘテロ 原子部分を含有する二価の基を意味する。 熱可塑性複合体を調製するために、Phenoxy Associates, Inc.から市販されているヒドロキシ−フェノキシエーテル熱可塑性樹脂を本 発明の実施に用いることもできる。これらヒドロキシ−フェノキシエーテルポリ マーはビスフェノールAのような二価の多核フェノールとエピハロヒドリンとの 縮合反応生成物であって、式I(式中Arはイソプロピリデンジフェニレン部分 )によって表される反復単位を有する。これらポリマーの調製法は米国特許第3 ,305,528号に記載されている。 通常ヒドロキシ−フェノキシエーテルポリマーは、二価のフェノール類のよう な二官能種(すなわち2個の反応基を有する種)とジエポキシド(すなわち2個 のエポキシド官能性を有する化合物)とを、ヒドロキシル部分をエポキシ部分と 反応させてエーテル結合を生じさせるのに十分な条件で反応させることによって 調製される。これらポリマーとその調製法は米国特許第5,164,472号、 第5,115,075号、第5,134,218号、第5,171,820号、 第5,089,588号、第5,218,075号、および第5,143,99 8号、ならびに1993年9月2日出願の米国同時係属出願第08/116,0 23号に詳細に記載されている。 本発明の実施に用いることができるジエポキシドには後記の二価のフェノール 類のジグリシジルエーテル類、α、ω−ジグリシジルオキシイソプロピリデン− ビスフェノール系フェノキシ樹脂(商業上Dow Chemical Comp any製D.E.R.TM300および600シリーズのエポキシ樹脂として知ら れている)、α,ω−ジグリシジルオキシテトラブロモイソプロピリデンビスフ ェノール系フェノキシ樹脂、ジグリシジルアミン類およびジカルボン酸のジグリ シジルエステル類がある。他のジエポキシドは米国特許第5,115,075号 ;第4,480,082号および第4,438,254号ならびに1991年1 1月26日出願の米国同時係属出願第800,340号ならびに1992年5月 18日出願の米国特許出願第884,673号に記載されている。好ましいジエ ポ キシドは100ないし4000のエポキシ当量を有するエポキシ樹脂である。も っとも好ましいジエポキシドはビスフェノールA、4,4’−スルホニルジフェ ノール、4.4’−オキシジフェノール、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノ ン、ヒドロキノン、9,9−(4−ヒドロキジフェニル)フルオレンおよびレゾ ルシノールのジグリシジルエーテル類である。 ジエポキシドは正確に二官能性である必要はない。たいていのジエポキシドは 少量の一官能種および/または三官能種を含有する。本発明に用いられる「ジエ ポキシド」は平均して1分子当たり好ましくは少なくとも1.8個、さらに好ま しくは少なくとも1.9個、もっとも好ましくは少なくとも1.95個のエポキ シ基を含有する。本発明に用いられる「ジエポキシド」は平均して1分子当たり 好ましくは僅か2.1個、さらに好ましくは僅か2.05個、もっとも好ましく は僅か2個のエポキシ基を含有する。 熱可塑性複合体を調製するために本発明の実施に用いることができる二官能種 すなわち「連鎖延長剤」には2個の反応基、たとえば二価フェノール類、ジカル ボン酸類、ビス第二級アミン類、第一級アミン類、ジチオール類、ジスルホンア ミド類、およびエポキシド基と反応しうる2個の種々の官能性を含有する化合物 がある。 連鎖延長剤はジエポキシドと同様に約2個の反応性官能性を含有するが正確に 2個の反応性官能性を含有する必要はない。本発明に用いられる「二官能種」は 平均して1分子当たり好ましくは少なくとも1.8個、さらに好ましくは少なく とも1.9個、もっとも好ましくは少なくとも1.95個の反応性部分を含有す る。本発明に用いられる「二官能種」は平均して1分子当たり好ましくは僅か2 .1個、さらに好ましくは僅か2.05個、もっとも好ましくは僅か2個の反応 性部分を含有する。反応性部分は典型的に活性水素部分である。たとえば、第一 級アミンまたは第一級スルホンアミド基は典型的に2個の反応性水素部分を含有 するが、フェノール性水酸基、第二級アミン基、カルボン酸基またはチオール基 は典型的に1個の活性水素部分を含有する。 本発明の実施に用いることができる二価フェノール類には米国特許第5,11 5,075号;第4,480,082号および第4,438,254号ならびに 1991年11月26日出願の米国同時係属出願第800,340号および19 92年5月18日出願の同第884,673号に記載されたビスフェノール類が ある。好ましい二価フェノール類にはN,N’−ビス(ヒドロキシフェニル)ア ルキレンジカルボキシアミド類、N,N’−ビス(ヒドロキシフェニル)アリー レンジカルボキシアミド類、ビス(ヒドロキシベンズアミド)アルカン類または ビス(ヒドロキシベンズアミド)アレーン類、N−(ヒドロキシフェニル)−ヒ ドロキシベンズアミド類、2,2−ビス(ヒドロキジフェニル)アセトアミド類 、N,N’−ビス(3−ヒドロキシフェニル)グルタルアミド類、N,N’−ビ ス(3−ヒドロキシフェニル)アジパミド、1,2−ビス(4−ヒドロキシベン ズアミド)エタン、1,3−ビス(4−ヒドロキシベンズアミド)ベンゼン、N −(4−ヒドロキシフェニル9−4−ヒドロキシベンズアミド、および2,2− ビス(4−ヒドロキシフェニル)−アセトアミド、4,4’−イソプロピリデン ビスフェノール(ビスフェノールA)、9.9−ビス(4−ヒドロキシフェニル )フルオレン、ヒドロキノン、レゾルシノール、4,4’−スルホニルジフェノ ール、チオジフェノール、4,4’−オキジジフェノール、4,4’−ジヒドロ キシベンゾフェノン、テトラブロモイソプロピリデンビスフェノール、ジニトロ フルオレニリデンジフェニレン、4,4’−ビフェノール、4,4’−ジヒドロ キシビフェニレンオキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、α、α− ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル−ベンゼン、2,6−ジヒドロキシナフ タレンがある。さらに好ましい二価フェノール類は、4,4’−イソプロピリデ ンビスフェノール(ビスフェノールA)、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニ ル)フルオレン、ヒドロキノン、レゾルシノール、4,4’−スルホニルジフェ ノール、4,4’−チオジフェノール、4,4’−オキシジフェノール、4,4 ’−ジヒドロキシベンゾフェノン、テトラブロモイソプロピリデンビスフェノー ル、ジニトロフルオレニリデンジフェニレン、4,4’−ビフェノール、ビス( 4−ヒドロキシフェニル)メタン、α,α−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エ チルベンゼンおよび2,6−ジヒドロキシナフタレンである。もっとも好ましい 二価 フェノール類は、4,4’−イソプロビリデンビスフェノール(ビスフェノール A)、4,4’−スルホニルジフェノール、4,4’−オキシジフェノール、4 ,4’−ジヒドロキシベンゾフェノンおよび9.9−ビス(4−ヒドロキシ−フ ェニル)フルオレンである。 アミド含有ビスフェノール類の調製法は米国特許第5,134,218号に記 載されている。 本発明の実施に使用できるジカルボン酸類にはフェニレンジカルボン酸、ビフ ェニレンジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸、およびアルキレンジカルボン 酸がある。好ましいジカルボン酸類にはイソフタル酸、テレフタル酸、4,4’ −ビフェニレンジカルボン酸、3,4’−ビフェニレンジカルボン酸、3,3’ −ビフェニレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、およびアジピ ン酸がある。もっとも好ましいジカルボン酸類は、イソフタル酸、テレフタル酸 、4.4’−ビフェニレンジカルボン酸および2,6−ナフタレンジカルボン酸 である。 本発明の実施に使用できるビス第二級アミン類には、ピペラジンおよび置換ピ ペラジン類たとえばジメチルピペラジンおよび2−メチルアミドピペラジン;ビ ス(N−メチルアミノ)ベンゼン、1,2−ビス(N−メチルアミノ)エタン、 およびN,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミンがある。好ま しいビス第二級アミン類はピペラジン、ジメチルピペラジンおよび1,2−ビス (N−メチルアミノ)エタンである。もっとも好ましいビス第二級アミンはピペ ラジンである。 本発明の実施に使用できる第一級アミン類には、アニリンおよび置換アニリン 類たとえば4−(メチルアミド)−アニリン、4−メチルアニリン、4−メトキ シアニリン、4−第三級ブチルアニリン、3,4−ジメトキシアニリン、3,4 −ジメチルアニリン;アルキルアミン類および置換アルキルアミン類、たとえば ブチルアミンおよびベンジルアミン;ならびにアルカノールアミン類;たとえば 2−アミノエタノールおよび1−アミノプロパン−2−オールがある。好ましい 第一級アミン類はアニリン、4−メトキシアニリン、4−第三級ブチルアニリン 、 ブチルアミン、および2−アミノエタノールである。もっとも好ましい第一級ア ミン類は4−メトキシアニリンおよび2−アミノエタノールである。 本発明の実施に使用できるジチオール類には式HS−R−SH(式中Rは主と してヒドロカルビレン部分または二価の芳香族部分)によって表されるジチオー ル類がある。好ましくは、Rは(1)2ないし20個の炭素を有し、酸素、硫黄 、スルホニルもしくはスルホキシルのようなヘテロ原子部分を含有することがで きるアルキレンもしくはシクロアルキレンであるかまたは(2)5ないし25個 の炭素を有し、ヘテロ原子部分を含有することができ、またアルキル、アルコキ シ、ハロ、ニトロ、シアノもしくはシクロアルキル基で置換させることもできる アリーレンである。もっとも好ましいジチオールは4,4’−ジメルカプトジフ ェニルエーテル(DMPE)である。ジチオール類およびその調製法は周知であ る。たとえば米国特許第3,326,981号およびSutter Scrut ch Field.Journal of The American Che mical Society ,Vol.58,pp.54,1936を参照され たい。 本発明の実施に使用できるジスルホンアミド類にはN,N’−ジメチル−1, 2−ベンゼンジスルホンアミド、N,N’−ジメチル−1,3−ベンゼンジスル ホンアミド、N,N’−ジメチル−1,4−ベンゼンジスルホンアミド、N,N ’−ビス(2−ヒドロキシエチル)−1,2−ベンゼンジスルホンアミド、N, N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)−1,3−ベンゼンジスルホンアミド、N ,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)−1,4−ベンゼンジスルホンアミド、 N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)−4,4−ビフェニルジスルホンアミ ド、N,N’−ジフェニル−1,2−ベンゼニノジスルホンアミド、N,N’− ジフェニル−1,3−ベンゼンスルホンアミド、N,N’−1,4−ベンゼンジ スルホンアミド、N,N’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジスルホンアミ ド、N,N’−−ジメチル−4,4’−オキシジフェニレンジスルホンアミド、 N,N’−ジメチル−4,4’−チオジフェニレンジスルホンアミド、N,N’ −ジメチル−4,4’−メチレンジフェニレンシスルホンアミド、およびN,N ’−ジメチル−4,4’−スルホニルジフェニレンジスルホンアミドがある。好 ましいジス ルホンアミド類にはN,N’−ジメチル−1,3−ベンゼンジスルホンアミドお よびN,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)−4,4’−ビフェニルジスルホ ンアミドがある。ジスルホンアミド類は脂肪族または芳香族第一級アミン類とビ ス(クロロスルホニル)アルカン類およびアレーン類との反応によって調製され る。これらスルホンアミド類は米国特許第5,149,768号に記載されてい る。 発明の実施に使用でき、エポキシ基と反応し得る2個の異なる官能性を含有す る化合物にはヒドロキシ安息香酸類、N−アルキルアミノ酸類、N−アルキルア ミノフェノール類、およびN−アルキルスルホンアミドフェノール類がある。好 ましくはサリチル酸および4−ヒドロキシ安息香酸である。もっとも好ましいの は4−ヒドロキシ安息香酸である。 ジエポキシド対二官能種の比率は架橋反応を行うために、生成するマトリック ス樹脂がごく僅かな活性エポキシド基しか含有しないように選択するのが好まし い。マトリックス樹脂は好ましくは少なくとも10,000、さらに好ましくは 少なくとも25,000、さらに極めて好ましくは少なくとも50,000のエ ポキシ当量(EEW)を有する。マトリックス樹脂は活性エポキシド基を実質的 に含有しないのがもっとも好ましい(EEW 1,000,000+)。 ジエポキシド対二官能性種の比率は、好ましくはマトリックス樹脂が高分子量 熱可塑性樹脂となるように選択される。マトリックス樹脂は好ましくは少なくと も10,000、さらに好ましくは少なくとも25,000、さらに極めて好ま しくは少なくとも50,000、もっとも好ましくは少なくとも100,000 の重量平均分子量を有する。最大の重量平均分子量が重要ではないが、通常5, 000,000未満である。 これら2つの目的は通常ジエポキシドに対して略理論量ないし僅か過剰量の二 官能種を用いることによって達成される。二官能種対ジエポキシドの当量比は好 ましくは少なくとも95パーセント、さらに好ましくは少なくとも98パーセン ト、もっとも好ましくは少なくとも100パーセントである。該当量比は好まし くは僅か120パーセント、さらに好ましくは僅か110パーセント、もっとも 好ましくは僅か105パーセントである。 モノマーは、マトリックス樹脂が熱可塑性、すなわち高度に架橋しないように 選択される。これはマトリックス樹脂の溶解度を調べることによって試験するこ とができる。熱可塑性マトリックス樹脂は25℃のジメチルホルムアミド中に少 なくとも1重量パーセント溶液、好ましくは少なくとも5重量パーセント溶液、 さらに好ましくは10重量パーセント溶液を生成する。架橋マトリックス樹脂は 該溶液を生成しない。 熱可塑性複合体を調製するために本発明の実施に使用できる方法は、強化繊維 の存在下でジエポキシドと二官能種との理論量の混合物の現場重合によって強化 繊維存在下のヒドロキシ−フェノキシエーテルポリマーを生成させることを含む 。たとえば、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル(たとえばD.E.R.TM 332エポキシ樹脂)とモノエタノールアミンのような二官能種とを1:1の ような適当な比率で混合することによって低粘度の液状樹脂を調製することがで きる。たとえばこの液状樹脂を単層または多層のガラス/炭素布上に流し込んで 樹脂をガラス/炭素布に浸透させるように、該樹脂を強化繊維に適用することが できる。次いで通常の方法、たとえば熱と圧力の付加によって複合体部品を成形 することができる。この方法は、プルプレグ法、引抜成形法および樹脂トランス ファー成形法のような多くの公知の複合体製造法に適用することができる。 場合によっては、繊維と接触させる前にジエポキシドと二官能種を部分的に予 備反応させてオリゴマーを生成させるのが望ましいであろう。オリゴマーはジエ ポキシドおよび二官能種よりも高粘度を有するので望ましくないかもしれない。 他方予備反応は複合体に必要な硬化時間を短縮し、したがって複合体メーカーに とってライン速度を増大させるかまたはサイクル時間を減少させることができる 。 強化繊維に適用されるマトリックス樹脂の量は、複合体にとって望ましい剛性 、形状、耐熱性、耐摩耗性や他の性質に応じて広範囲に変えることができるが、 通常その量は繊維の容量の最高95パーセントである。その量は、繊維の総容量 を基準にして好ましくは10ないし80パーセント、さらに好ましくは30ない し75パーセント、もっとも好ましくは40ないし60パーセントである。 熱可塑性複合体を調製するために本発明の実施に使用できる他の方法は先に述 べたヒドロキシ−フェノキシエーテルポリマーを溶液流延法によって強化樹脂上 に直接適用することを含む。通常該方法はポリマーを適当な溶剤に溶解し、該溶 液を強化繊維の表面に流し込んだ後、たとえばポリマー溶液含有強化繊維をオー ブンに通すような公知の方法によって溶剤を蒸発させて、強化繊維上に残留固形 ポリマーを残すことを含む。溶液流延法は周知の方法で、たとえばSociet y of the Plastics Industry,Inc.,のPla stics Engineering Handbook 、4th Editi on,page448に記載されている。 ヒドロキシ−フェノキシエーテルポリマーのガラス転移温度を上回る温度にお いて強化繊維上に固形ポリマーを圧縮成形することによってヒドロキシ−フェノ キシエーテルポリマーを強化繊維上に直接適用することもできる。通常該方法は 適当な量の固形ポリマーを強化繊維の表面に適用し、所望の成形品の形状を有す るキャビティーとなる二つ割り型の下半分に固形ポリマー含有強化繊維を充填し ;加圧して型の二つの部分を結合させ;型を加熱してポリマーを軟化させてキャ ビティーの形状を有する連続塊を作り;ついで加圧冷却して該塊を固化させて生 成した複合体を型から取出すことを含む。概して複合体を生成し最適の性状を達 成するために必要な時間および圧力はマトリックスの化学組成および分子量なら びに加工温度によって決まる。有利なことに固形ポリマーは粉状として、手、粉 ふるい装置、または静電噴霧法のような通常の方法によって、強化繊維の表面に 実質的に平均に適用される。「実質的に平均に」という用語は溶融後の粉末の厚 さが強化繊維の表面全体に均一となるように強化繊維の表面にポリマー粉末を適 用することを意味する。粉末の平均厚さは、溶融後通常5ないし80ミクロン、 好ましくは15ないし50ミクロン、さらに好ましくは25ないし35ミクロン である。圧縮成形は周知の方法である。たとえば、Society of th e Plastics Lndustry,Inc.のPlastics En gineering Handbook ,4th Edition,pages 204−240を参照されたい。 樹脂マトリックスは通常強化繊維によって残された空間の多く、好ましくは実 質的にそのすべてを占める。しかし、この空間の一部が充填剤または他の強化材 によって占められる場合もある。 樹脂マトリックスを強化繊維の周囲に置くのに適切な種々の他の方法がある。 このような他の方法の一つは各繊維または繊維の一部をマトリックスポリマーで 被覆し、該被覆繊維を所望の網状構造に配列させた後マトリックスポリマーが流 動して残りの空間を塞ぐように構造全体を加熱することである。他の適切な方法 は繊維の層または他の構造物を、種々の形状のマトリックスポリマー、たとえば マトリックスポリマーフィルムに隣接またはその中間に配列させた後構造全体を ヒートセットすることである。 本発明の樹脂マトリックスは熱可塑性で架橋していない。該樹脂マトリックス はガラス転移温度を上回る温度における再成形能力を有する。負荷応力を受ける と本発明の樹脂マトリックスは外部応力を吸収する能力があるのに対し、熱硬化 性マトリックス樹脂の方は破壊し易いので、本発明の樹脂マトリックスは熱硬化 性マトリックス樹脂よりも強靭である。 本発明の複合体は、通常の熱成形法または他の加工法によって構造材料や部品 として有用な造形品に加工することができる。 下記使用例および比較例は本発明を説明するために示すもので、発明の範囲を 限定するものと解すべきではない。とくに指示がない限り部および百分率はすベ て重量単位である。実施例1 A. ヒドロキシ−フェノキシエーテルポリマー熱可塑性複合体の調製 100mLのジャーにエポキシ樹脂(D.E.R.TM332エポキシ樹脂、5 2.2g、エポキシ当量=171.9g/エポキシド当量、0.303molエ ポキシド)およびモノエタノールアミン(9.2g、0.151mol、0.3 01mol N−H)を加えた。十分に混合するまで混合物を撹拌した後、樹脂 の半分を、3mil(0.06mm)のテトラフルオロエチレンフルオロカーボ ン被覆シート(上部)と1/16インチ(1.5mm)のステンレス鋼板(下部 )の間にサンドイッチされた5mil(0.1mm)のアルミニウム板からなる 支持体上部の6インチ×6インチ×0.03インチ(15cm×15cm×0. 76mm)厚の成形枠の中に注入した。6インチ×6インチ(15cm×15c m)の単層ガラス繊維/炭素繊維織布(32オンス/平方ヤードまたは1.1k g/m2)を型の中に入れた。残りの樹脂を布の上に注いだ後テトラフルオロエ チレンフルオロカーボン被覆シート、アルミニウムシート、およびステンレス鋼 板を(この順に)配置した。集成成形装置は表Iに示す計画を用いる圧縮成形に よるものであった。 1°F/分単位の温度変化2 1b./秒単位の力の変化 冷却時に、6インチ×6インチ×0.035インチ(15cm×15cm×0 .88mm)の複合体を成形枠から取出した。 B. 熱成形 A部で調製した複合体を200℃(392°F)の熱対流炉内の深さが0.7 5インチ(19.05mm)で直径が2.5インチ(63.5mm)の円筒形キ ャビティを含有するアルミニウムブロックの上に置いた。1時間後、直径1.5 インチ(38.1mm)の円筒形重り(1kg)をキャビティ上の複合体部品の 上に置いた。重りが複合体をキャビティの中に押し込み、複合体に深さが約0. 5インチ(12.7mm)で幅が2.5インチ(63.5mm)の浅い凹みを生 じた。集成体をオーブンから取り出してマトリックス樹脂のガラス転移温度(8 0℃)(176°F)よりも低い温度に冷却した。冷却時に複合体の形状は保た れた。 対照的に、熱硬化性エポキシ樹脂系マトリックス樹脂を用いた以外は同じ布か ら調製した複合体は熱成形すると必ずマトリックスが割れる。 C. 機械的性状 他の6インチ×6インチ×0.035インチ(15cm×15cm×0.88 mm)の複合体シートを前記と同様に調製した。ASTM試験法D−638、D −790およびD−256に従ってそれぞれ複合体の引張、曲げおよび耐衝撃特 性を測定し、その結果を表IIに示す。熱硬化性エポキシ樹脂系マトリックス樹脂 を用いる以外は同じ布から調製した同じ厚さの複合体構造物を調製した。熱硬化 性複合体の機械的性状も同様に測定し、その結果も表IIに示す。 1Tg-20℃/分の加熱モードで操作するDuPont 2100型示差走査熱量測定器(DSC)を 用いて測定したガラス転移温度2 引張降伏値-ASTM D-6383 引張破断値-ASTM D-6384 引張モジュラス-ASTM D-6385 曲げモジュラス-ASTM D-7906 曲げ強度-ASTM D-7907 Dynatup耐衝撃値-ASTM D-3763867 Dynatup荷重-ASTM D-376386 D.ジメチルホルムアミドによる抽出 B部で調製したヒドロキシ−フェノキシエーテルポリマー熱可塑性複合体およ びエポキシ熱硬化性複合体の試験片をジメチルホルムアミド中に懸濁させる。ジ メチルホルムアミドはヒドロキシ−フェノキシエーテルポリマー熱可塑性複合体 を溶解するが、エポキシ熱硬化性マトリックスを溶解せず、このことはヒドロキ シ−フェノキシエーテルポリマー熱可塑性複合体は架橋していないが、エポキシ 熱硬化性マトリックスは架橋していることを示す。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成10年9月18日(1998.9.18) 【補正内容】 請求の範囲 1.(1) 繊維強化材;および (2) マトリックス樹脂 を含有する熱可塑性複合体であって、 該マトリックス樹脂が熱可塑性ヒドロキシ−フェノキシエーテルポリマーである ことを特徴とする複合体。 2. 繊維強化複合体中のマトリックス樹脂としての熱可塑性ヒドロキシ−フ ェノキシエーテルポリマーの使用。 3. 該ヒドロキシ−フェノキシエーテルポリマーが下記反復単位のいずれか 1つを含有する請求項1または2記載の発明。 (1)次式によって表されるヒドロキシ官能性ポリエーテル反復単位: (2)次式によって表されるアミド−またはヒドロキシメチル官能化されたポ リエーテル反復単位: (3)次式によって表されるヒドロキシ官能性ポリ(エーテルスルホンアミド )反復単位:

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.(1) 繊維強化材;および (2) マトリックス樹脂 を含有する熱可塑性複合体であって、 該マトリックス樹脂が熱可塑性ヒドロキシ−フェノキシエーテルポリマーである ことを特徴とする複合体。 2. 繊維強化複合体中のマトリックス樹脂としての熱可塑性ヒドロキシ−フ ェノキシエーテルポリマーの使用。 3. 該ヒドロキシ−フェノキシエーテルポリマーが下記反復単位のいずれか 1つを含有する請求項1または2記載の発明。 (1)次式によって表されるヒドロキシ官能性ポリエーテル反復単位: (2)次式によって表されるアミド−およびヒドロキシメチル官能化されたポ リエーテル反復単位: (3)次式によって表されるヒドロキシ官能性ポリ(エーテルスルホンアミド )反復単位: (4)下式のいずれか1つによって表されるポリ(ヒドロキシアミドエーテル )反復単位 (5)次式によって表されるポリ(ヒドロキシエステルエーテル)反復単位: (6)下式のいずれか1つによって表されるポリ(ヒドロキシアミドエーテル )反復単位: (7)次式によって表されるポリエーテルアミン反復単位: および (8)次式によって表されるヒドロキシ−フェノキシエーテル反復単位: 式中、各Arは独立して無置換の二価の芳香族部分、置換された二価の芳香族部 分もしくは複素環式芳香族部分、または種々の無置換の二価の芳香族部分、置換 された芳香族部分もしくは複素環式芳香族部分の混合物を表し;Rは独立して水 素または一価のヒドロカルビル部分であり;各Ar1はアミドもしくはヒドロキ シメチル基を含有する二価の芳香族部分または二価の芳香族部分の混合物であり ;R1は独立して主としてヒドロカルビレン部分であり;R2は独立して一価のヒ ドロカルビル部分であり;Aは二価のアミン部分または種々の二価のアミン部分 の混合物であり;Xは二価のアミン、アリーレンジオキシ、アリーレンジスルホ ンアミドもしくはアリーレンジカルボキシ部分または該部分の混合物であり;ま たAr2は下式のいずれか1つによって表される「カルド(cardo)」部分 である。 式中、Yは無、共有結合、または酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルホニ ル基およびメチレン基から選ばれる結合基であり;nは10から1000の整数 であり:xは0.01ないし1.0であり;またyは0ないし0.5である。 4.該マトリックス樹脂が少なくとも25,000のエポキシ当量(EEW)を 有する前記請求項中いずれか1つの項記載の発明。 5.該マトリックス樹脂が25℃において少なくとも1重量パーセントの濃度 でジメチルホルムアミド中に可溶である前記請求項中いずれか1つの項記載の発 明。 6.(1)マトリックス樹脂前駆物質含有配合物で繊維系強化材を含浸させ; 次いで (2)該マトリックス樹脂前駆物質が反応して所望のマトリックス樹脂を 生成する温度に該配合物を加熱する 工程によってマトリックス複合体を製造する方法であって、 該マトリックス樹脂前駆物質が、(a)ジエポキシド、および(b)1分子当た り約2個のアミン性水素を含有するアミン類、1分子当たり約2個のスルホンア ミド性水素を含有するスルホンアミド類、または1分子当たり約2個のフェノー ル性水酸基を含有するビスフェノール類の1種以上を含有する少なくとも1種の 連鎖延長剤を、該マトリックス樹脂が熱可塑性であり、かつ少なくとも約25, 000のEEWを有するような量で含有することを特徴とする方法。 7.(1)マトリックス樹脂前駆物質含有配合物を少なくとも部分的に予備 反応させて、オリゴマーまたは熱可塑性マトリックス樹脂を生成 させ; (2)該オリゴマーまたは熱可塑性マトリックス樹脂で繊維系強化材を 含浸させ;ついで (3)必要ならば、該オリゴマーを加熱しそれを反応させて、マトリッ クス樹脂を生成させる 工程によってマトリックス複合体を製造する方法であって、 該配含物が、(a)ジエポキシド、および(b)1分子当たり約2個のアミン性 水素を含有するアミン類、1分子当たり約2個のスルホンアミド性水素を含有す るスルホンアミド類、または1分子当たり約2個のフェノール性水酸基を含有す るビスフェノール類の1種以上を含有する少なくとも1種の連鎖延長剤を、該マ トリックス樹脂が熱可塑性であり、かつ少なくとも約25,000のEEWを有 するような量で含有することを特徴とする方法。 8.該連鎖延長剤が第一級アルキルアミン類、第一級アルカノールアミン類、 ジ(第二級アミン類)またはビスフェノール類の1種以上である請求項6または 7記載の方法。 9.該連鎖延長剤の少なくとも50パーセントに相当する量が第一級のアルキ ルアミンまたはアルカノールアミンからなる請求項6ないし8のいずれか1つの 項記載の方法。 10.連鎖延長剤対ジエポキシドの該比率が少なくとも1:1である請求項6 ないし9のいずれか1つの項記載の方法。 11.該マトリックス樹脂が25℃において少なくとも1重量パーセントまでジ メチルホルムアミド中に可溶であるように該マトリックス樹脂前駆物質を選択す る請求項6ないし10のいすれか1つの項記載の方法。
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