JP2001356214A - 光学異方体及びその製造方法とそれを用いた偏光板及び液晶表示装置 - Google Patents

光学異方体及びその製造方法とそれを用いた偏光板及び液晶表示装置

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JP2001356214A
JP2001356214A JP2000176704A JP2000176704A JP2001356214A JP 2001356214 A JP2001356214 A JP 2001356214A JP 2000176704 A JP2000176704 A JP 2000176704A JP 2000176704 A JP2000176704 A JP 2000176704A JP 2001356214 A JP2001356214 A JP 2001356214A
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憲康 葛原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、光学異方体の支持体面内の
平均屈折率に対して厚さ方向の屈折率の差が大きい高度
な光学特性を有する支持体上に液晶層を設置した光学異
方体およびその製造方法を提供することであり、更に
は、薄膜化され、視野角の拡大できる光学異方体および
その製造方法、それを備えた偏光板及びそれらを備えた
液晶表示装置を提供することである。 【解決手段】 透明支持体の上に光学異方層を有する光
学異方体において、該支持体が、アセチル基の置換度が
2.50以上2.86以下のセルロースエステル樹脂で
あることを特徴とする光学異方体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置に用
いる偏光板に関し、更に詳しくは偏光板用保護フィルム
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピューターのマル
チメディア化が進み、ラップトップ型パーソナルコンピ
ューターにおいても、カラー表示方式が一般的になって
きている。ラップトップ型コンピューターでは、カラー
表示法としてSTN液晶ディスプレイやTFT液晶ディ
スプレイが主に使用されている。
【0003】STN液晶ディスプレイは、複屈折モード
を利用した表示素子であるため、液晶で生じる位相差に
より着色し、このため白黒表示が不可能であるという大
きな問題があった。このような問題を解決するために、
D−STN方式(補償用液晶セルを用いる方式)が試み
られたが、この方式では、液晶ディスプレイの特徴であ
る「薄くて、軽い」という観点からは逆行しており、ま
た補償用液晶セルの製造にも、高い精度が要求され、歩
留りが悪いという欠点を有していた。
【0004】これらの問題を解決する方法として、各種
の提案がなされ、例えば、特開昭63−149624号
には、延伸樹脂フィルムを用いるF−STN方式が提案
され、また、特開平3−87720号、同4−3330
19号には、D−STN方式の補償性能を維持して、そ
の質量と肉厚を軽減する目的で、液晶性高分子をねじれ
配向させたフィルムを使って色補償を行う方法が提案さ
れている。この液晶ディスプレイの位相差補償板は、透
光性基板とその基板上に形成された配向膜、及びこの配
向膜の上にねじれ配向状態に固定した液晶高分子層とか
ら構成されている。
【0005】さらに、最近では、TFT、TN液晶ディ
スプレイの視野角補償として、特開平7−191217
号に開示されているように、ディスコティック液晶のフ
ィルムを液晶セルの上面と下面に配置して、液晶セルの
視野角特性を改善する試みがなされている。該TN型液
晶ディスプレイ用補償板は、上述の特開平3−8772
0号、同4−333019号に記載されている液晶ディ
スプレイの位相差補償板と同様に、透光性基板とその基
板上に形成された配向膜、及びその配向膜上に形成され
た液晶配向層とから構成されている。
【0006】上述のように、近年、STN液晶ディスプ
レイやTFT、TN液晶ディスプレイにおいては、従来
より高度な補償性能を有する光学フィルムが要望され、
その解決手段として、液晶化合物を塗布した光学異方体
または光学フィルムが検討されるようになってきた。
【0007】光学異方体は、液晶表示部材と張り付ける
方法で用いられ、このような観点から光学異方体の支持
体は、透明樹脂フィルムが用いられることが多く、特に
液晶ディスプレイの視野角特性を向上させるには、支持
体面内の平均屈折率に対して、厚さ方向の屈折率の差が
大きい支持体の開発が求められていた。また、ディスプ
レイの光学補償を行うために必要なリターデーションを
有する光学異方体を開発すると、支持体との屈折率差が
小さいため、必然的に支持体を厚く設計しなくてはなら
ない制約を有している。特に、液晶ディスプレイでは、
小型、軽量化が求められており、軽くて薄い光学異方体
の開発が切望されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記課題を鑑
みなされたものであり、その目的は、光学異方体の支持
体面内の平均屈折率に対して厚さ方向の屈折率の差が大
きい高度な光学特性を有する支持体上に液晶層を設置し
た光学異方体およびその製造方法を提供することであ
り、更には、薄膜化され、視野角の拡大できる光学異方
体およびその製造方法、それを備えた偏光板及びそれら
を備えた液晶表示装置の提供にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以
下の構成により達成された。
【0010】1.透明支持体の上に光学異方層を有する
光学異方体において、該支持体が、アセチル基の置換度
が2.50以上2.86以下のセルロースエステル樹脂
であることを特徴とする光学異方体。
【0011】2.透明支持体の上に光学異方層を有する
光学異方体において、該支持体が、アセチル基の置換度
が2.40以上3.00以下のセルロースエステル樹脂
を2種以上混合し、混合後の平均アセチル基置換度が
2.50以上2.86以下のセルロースエステル樹脂で
あることを特徴とする光学異方体。
【0012】3.透明支持体の上に光学異方層を有する
光学異方体において、該支持体が、少なくとも1種のア
セチル基の置換度が2.60以上3.00以下のセルロ
ースエステル樹脂と少なくとも1種のアセチル基の置換
度が2.40以上2.60未満のセルロースエステル樹
脂とを混合し、混合後の平均アセチル基置換度が2.5
0以上2.86以下のセルロースエステル樹脂であるこ
とを特徴とする光学異方体。
【0013】4.光学異方層が重合性ディスコティック
液晶化合物を含むことを特徴とする前記1〜3項のいず
れか1項記載の光学異方体。
【0014】5.前記4項記載の光学異方体を製造する
にあたり、重合性ディスコティック液晶化合物を含む有
機溶媒溶液を調製し、該溶液を塗布乾燥した後、配向の
ために温度を調整し、その後活性線の照射で硬化反応を
行い、配向を固定化することを特徴とする光学異方体の
製造方法。
【0015】6.光学異方層が、高分子液晶化合物を含
むことを特徴とする前記1〜3項のいずれか1項記載の
光学異方体。
【0016】7.前記6項記載の光学異方体を製造する
にあたり、高分子液晶化合物を含む有機溶媒溶液を調製
し、該溶液を塗布乾燥した後、該液晶化合物のガラス転
移温度以上に配向のために温度を調整し、その後ガラス
転移温度以下に降温して配向を固定化することを特徴と
する光学異方体の製造方法。
【0017】8.高分子液晶化合物を含む光学異方体の
製造方法において、該液晶化合物を含む有機溶媒溶液を
調製し、該溶液を耐熱性支持体上に塗布乾燥した後、該
液晶化合物のガラス転移温度以上の温度とし、その後ガ
ラス転移温度以下に降温して配向を固定化し、セルロー
スエステル樹脂からなる支持体上に転写することを特徴
とする光学異方体の製造方法。
【0018】9.光学異方層が正の複屈折性を有する低
分子重合性液晶化合物を含有することを特徴とする前記
1〜3項のいずれか1項記載の光学異方体。
【0019】10.前記9項記載の光学異方体を製造す
るにあたり、正の複屈折性を有する低分子重合性液晶化
合物を含む有機溶媒溶液を調製し、該溶液を塗布乾燥し
た後、該液晶化合物の配向のために温度を調整し、その
後活性線の照射で硬化反応を行い、配向を固定化するこ
とを特徴とする光学異方体の製造方法。
【0020】11.光学異方層が、複数の層からなるこ
とを特徴とする前記9項記載の光学異方体。
【0021】12.光学異方層が2層からなり、液晶化
合物に基づく配向方向が、支持体面に投影した方向にお
いて実質的に直交することを特徴とする前記9項記載の
光学異方体。
【0022】13.光学異方層に含まれる液晶化合物に
基づく配向が、実質的に均一で、かつ支持体面に対して
配向角度が斜めであることを特徴とする前記4、6、
9、11、12項のいずれか1項記載の光学異方体。
【0023】14.支持体を構成する樹脂に対して、可
塑剤が2以上15質量%以下で、かつ紫外線吸収剤が
0.01以上3質量%以下であることを特徴とする前記
1〜4、6、9、11〜13項のいずれか1項記載の光
学異方体。
【0024】15.紫外線吸収剤が、ベンゾトリアゾー
ル誘導体またはベンゾフェノン誘導体であることを特徴
とする前記14項記載の光学異方体。
【0025】16.光学異方体の支持体が、前記式1を
満たすことを特徴とする前記1〜4、6、9、11〜1
5項のいずれか1項記載の光学異方体。
【0026】17.支持体の厚さが35μm以上150
μm以下であることを特徴とする前記16項記載の光学
異方体。
【0027】18.偏光板保護フィルムが、前記1〜
4、6、9、11〜17項のいずれか1項記載の光学異
方体であることを特徴とする偏光板。
【0028】19.前記18項記載の偏光板を用いるこ
とを特徴とする液晶表示装置。以下、本発明を詳細に説
明する。
【0029】まず、本発明の光学異方体で用いる支持体
について説明する。請求項1に係る発明では、透明支持
体の上に光学異方層を有する光学異方体において、支持
体がアセチル基の置換度が2.50以上2.86以下の
セルロースエステル樹脂であることが特徴である。
【0030】また、請求項2に係る発明では、支持体が
アセチル基の置換度が2.40以上3.00以下のセル
ロースエステル樹脂を2種以上混合し、混合後の平均ア
セチル基置換度が2.50以上2.86以下のセルロー
スエステル樹脂であることが特徴である。
【0031】更に、請求項3に係る発明では、支持体が
少なくとも1種のアセチル基の置換度が2.60以上
3.00以下のセルロースエステル樹脂と少なくとも1
種のアセチル基の置換度が2.40以上2.60未満の
セルロースエステル樹脂とを混合し、混合後の平均アセ
チル基置換度が2.50以上2.86以下のセルロース
エステル樹脂であることが特徴である。
【0032】アセチル基置換度または平均アセチル基置
換度が2.5以上2.86以下のセルロースエステル樹
脂からなる支持体は、フィルム面の屈折率の平均に対し
厚さ方向の屈折率との差が高い光学特性を得ることがで
きる。置換度をやや低く抑えたセルロースエステルフィ
ルムを用いることで、高いアセチル基置換度のセルロー
ストリアセテートフィルムに比較し、同一の光学特性を
得る場合、薄膜化することができる。特に、視角特性に
優れた光学異方体の支持体として、ディスプレイに求め
られる光学補償能は異なるが、適宜液晶層と支持体の光
学特性を調整して設計することができる。本発明に係る
支持体のアセチル基置換度または平均アセチル基置換度
の好ましい範囲は、2.55〜2.70である。アセチ
ル基の置換度が小さすぎると耐湿熱性に劣る場合があ
る。本発明に係るセルロースエステル樹脂は、例えば、
特開平10−45804号に記載の方法で合成すること
ができる。また、本発明におけるアセチル基の置換度の
測定方法は、ASTM−D817−96(セルロースア
セテート等の試験法)により測定することができる。
【0033】アセチル基の置換度が2.50以上2.8
6以下のセルロースエステルとは、アセチル基で、セル
ロースの水酸基を常法により所定の置換度に置換したも
のである。該セルロースエステルの数平均分子量は、好
ましい機械的強度を得るためには、70000〜300
000が好ましく、更に80000〜200000が好
ましい。
【0034】アセチル基の置換度が2.60以上3.0
0以下のセルロースエステルとは、アセチル基で、セル
ロースの水酸基を常法により所定の置換度に置換したも
のである。該セルロースエステルの数平均分子量は、好
ましい機械的強度を得るためには、70000〜300
000が好ましく、更に80000〜200000が好
ましい。
【0035】アセチル基置換度が2.40以上2.60
未満のセルロースエステルとは、アセチル基でセルロー
スの水酸基を常法により所定の置換度に置換したもので
ある。該セルロースエステルの数平均分子量は、好まし
い機械的強度を得るためには、70000〜30000
0が好ましく、更に80000〜200000が好まし
い。
【0036】本発明のセルロースエステルは、綿花リン
ターから合成されたセルローストリアセテートと木材パ
ルプから合成されたセルローストリアセテートのどちら
かを単独あるいは混合して用いることができる。製膜時
に、ベルトやドラムからの剥離性が良い綿花リンターか
ら合成されたセルロースエステルを多く使用した方が、
生産性効率が高く好ましい。綿花リンターから合成され
たセルロースエステルの比率が60質量%以上で、剥離
性の効果が顕著になるため60質量%以上が好ましく、
より好ましくは85質量%以上、更には、単独で使用す
ることが最も好ましい。
【0037】請求項16に係る発明では、本発明の光学
異方体に用いる支持体が、nxをフィルムの流延方向の
屈折率、nyを流延方向に垂直な方向(幅方向)のフィ
ルムの屈折率、nzを厚み方向のフィルムの屈折率とし
た時、ΔN値=(nx+ny)/2−nzと規定すると
1.0×10-3≦ΔN≦1.4×10-3を満たすことが
特徴である。また、請求項17に係る発明では、上記条
件において支持体の厚さが30μm以上150μm以下
であることが特徴である。これらの範囲外の場合、ΔN
と支持体厚さの積(リターデーション)が液晶パネルを
光学的に補償する目的性能が得られなかったり、光学異
方体が極端に厚くなり好ましくない。偏光板を薄膜軽量
化する観点も含めると支持体の厚さは35μm以上10
5μm以下がより好ましく用いられる。
【0038】支持体の全体の屈折率の測定は、通常の屈
折率計を用いることができる。全体の屈折率を測定した
後、自動複屈折計KOBRA−21ADH(王子計測機
器(株)製)を用いて、23℃、55%RHの環境下
で、波長が590nmにおいて、3次元屈折率測定を行
い、屈折率nx、ny、nzを求めることにより値が得
られる。
【0039】次に、本発明の光学異方体について説明す
る。本発明でいう光学異方層とは、液晶化合物が配向し
ていたり、あるいは配向した状態を温度差または化学反
応で固定化された形態である層を指す。また、本発明で
いう光学異方体とは、光学異方層と透明支持体を有し、
あるいは光学異方層と透明支持体に更に中間層を含む形
態で構成されたものをいう。
【0040】液晶化合物を塗設して光学異方性を得る場
合、配向膜を透明支持体上に設置して、その上に液晶化
合物を塗布して配向させることにより達成される。ま
た、液晶層に配向膜を用いずに液晶化合物を配向させる
方法として、液晶性化合物が液晶性を示す温度に加熱
し、電場或いは磁場を印加する方法を挙げることができ
る。更に、熱風を吹き付ける方法や液晶温度範囲で基板
を傾斜させ、液晶性化合物が流れることによって配向状
態を得ることもできる。これらの中では、生産のし易さ
から配向膜を設置してラビング処理することが好まし
い。
【0041】ここで配向膜について説明する。配向膜と
しては、具体的には、以下の樹脂や基板が挙げられるが
これらに限定される訳ではない。例えば、ポリイミド、
ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリエーテルイミド、
ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポ
リケトンサルファイド、ポリエーテルスルフォン、ポリ
スルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニ
レンオキサイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブ
チレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポ
リアセタール、ポリカーボネート、ポリアリレート、ア
クリル樹脂、ポリビニルアルコール、ポリプロピレン、
セルロース系プラスチックス、エポキシ樹脂、フェノー
ル樹脂などが挙げられる。
【0042】配向膜は、配向材料を本発明の透明樹脂基
板上に塗布、乾燥して層を構成した後、ラビング処理す
ることによって得ることができる。ラビング処理は、L
CDの液晶配向処理工程として広く採用されている処理
方法を利用することができる。即ち、配向膜の表面を、
紙やガーゼ、フェルト、ゴム或いはナイロン、ポリエス
テル繊維などを用いて一定方向に擦ることにより配向を
得る方法を用いることができる。一般的には、長さ及び
太さが均一な繊維を平均的に植毛した布などを用いて数
回程度ラビングを行うことにより実施される。
【0043】また、液晶化合物の配向のため広く用いら
れているポリイミド膜(好ましくは弗素原子含有ポリイ
ミド)も配向膜として好ましい。これは、ポリアミック
酸(例えば日立化成(株)製のLQ/LXシリーズ、日
産化学(株)製のSEシリーズ等)を透明樹脂基板上に
塗布し、熱処理後、ラビングすることにより得られる。
また、ラビングを行わない光配向膜を用いてもよい。
【0044】次に本発明に用いる液晶化合物について説
明する。請求項4に係る発明では、光学異方層が重合性
ディスコティック液晶化合物を含むことが特徴である。
本発明における液晶性化合物がディスコティック構造単
位を有する化合物である場合、例えば、日本特許登録2
587398号、同2640083号、同264108
6号、同2692033号、同2692035号、同2
767382号、同2747789号、同286637
2号等に記載の化合物を用いることができるが、これら
に限定されるものではない。
【0045】請求項6に係る発明では、光学異方層が高
分子液晶化合物を含むことが特徴である。発明における
液晶性化合物が高分子液晶化合物である場合、例えば、
日本特許登録2592694号、同2687035号、
同2711585号、同2660601号等、特開平1
0−186356号、同10−206637号、同10
−333134号記載の構造の化合物を用いることがで
きるが、これらに限定されるものではない。
【0046】本発明において用いることのできるディス
コティック液晶化合物および高分子液晶化合物以外の液
晶性化合物としては、一般に棒状液晶化合物が挙げら
れ、不飽和エチレン性基を有する正の複屈折性の液晶化
合物が配向の固定化の観点から好ましく、例えば特開平
9−281480号、同9−281481号に記載の構
造の化合物を挙げることができるが、特にこれらに限定
されるものではない。
【0047】本発明における液晶化合物の構造は、特に
限定されるものではないが、光学異方性を発現させるた
めに液晶分子を配向させた状態で化学反応または温度差
によって液晶化合物の配向が固定化された状態で用いる
ことが求められる。上述のような配向膜を透明樹脂基板
上に設置し、その上に液晶化合物を塗設して配向させる
ことができる。液晶化合物の配向処理は、液晶化合物の
転移温度以上に加熱することが必要となり、その温度は
透明樹脂基板を変質させない温度以下で処理することが
好ましい。
【0048】本発明に用いる液晶性化合物が高分子液晶
化合物である場合、その化合構造としては主鎖型の液晶
性高分子、例えば、ポリエステル、ポリイミド、ポリア
ミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエステル
イミド等が挙げられる。また、側鎖型の液晶性高分子化
合物、例えば、ポリアクリレート、ポリメタクリレー
ト、ポリシロキサン、ポリマロネート等の誘導体を用い
てもよい。
【0049】液晶化合物または配向膜を塗布する方法と
しては、液晶化合物または配向膜材料を有機溶媒等に溶
解した後、カーテンコーティング、押し出しコーティン
グ、ロールコーティング、ディップコーティング、スピ
ンコーティング、印刷コーティング、スプレーコーティ
ング及びスライドコーティングなどの塗布装置を用いて
実施することができるが、本発明ではこれらに限定され
るものではない。
【0050】上記のようなコーティング方法により本発
明の液晶化合物を含む溶液を塗布した後は、残存する溶
媒等を乾燥工程で除去することにより、膜厚が均一な液
晶層を得ることができる。
【0051】液晶層は、熱および/または光エネルギー
の作用による化学反応で、液晶化合物の配向を固定化す
ることができる。特に、モノメリックな液晶化合物は、
一般に粘度が低く、熱的な外因によって液晶化合物の配
向が影響を受けやすいため、光重合開始剤を用いて、重
合性液晶化合物を光ラジカル反応等で硬化反応を実施し
て固定化することもできる。
【0052】本発明では、液晶化合物の配向を固定化す
る場合に、重合性基がエチレン性不飽和基である場合に
は光重合開始剤を用いることが、反応の活性を上げるこ
とで製造時の硬化時間を短縮できることで好ましい。上
記反応系において、ラジカルを発生のための手段とし
て、以下に述べる光源を用いることが好ましい。例え
ば、高圧水銀ランプやメタルハライドランプなどの近紫
外線を強く吸収できるものが好ましく、360nm〜4
50nmの光に対するモル吸光係数の最大値が100以
上、更には500以上のものが好ましい。
【0053】請求項5、10に係る発明では、活性線の
照射でより硬化反応を行い、液晶化合物の配向を固定化
することが特徴の一つである。光重合用の活性線として
は、電子線、紫外線、可視光線、赤外線(熱線)等を必
要に応じて適宜選択して用いることができるが、一般的
には、紫外線が好ましい。紫外線の光源としては、例え
ば、低圧水銀ランプ(殺菌ランプ、蛍光ケミカルラン
プ、ブラックライト)、高圧放電ランプ(高圧水銀ラン
プ、メタルハライドランプ)及びショートアーク放電ラ
ンプ(超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、水銀キセノ
ンランプ)を挙げることができる。
【0054】一方、エチレン性不飽和基の重合反応のた
めのラジカル重合開始剤としては、例えば、アゾビス化
合物、パーオキサイド、ハイドロパーオキサイド、レド
ックス触媒など、例えば過硫酸カリウム、過硫酸アンモ
ニウム、tert−ブチルパーオクトエート、ベンゾイ
ルパーオキサイド、イソプロピルパーカーボネート、
2,4−ジクロルベンゾイルパーオキサイド、メチルエ
チルケトンパーオキサイド、クメンハイドロパーキサイ
ド、ジクミルパーオキサイド、アゾビスイソブチロニト
リル、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)ハ
イドロクロライド或いはベンゾフェノン類、アセトフェ
ノン類、ベンゾイン類、チオキサントン類等を挙げるこ
とができる。これらの詳細については「紫外線硬化シス
テム」総合技術センター、63頁〜147頁、1989
年等に記載されている。
【0055】また、エポキシ基を有する化合物の重合に
は、紫外線活性化カチオン触媒として、例えば、アリル
ジアゾニウム塩(ヘキサフルオロフォスフェート、テト
ラフルオロボラート等)、ジアリルヨードニウム塩、VI
a族アリロニウム塩(PF6、AsF6、SbF6のよう
なアニオンをもつアリルスルホニウム塩等)が一般的に
用いられる。
【0056】また、ラジカル反応を用いて硬化反応を行
う場合、空気中の酸素の存在による重合反応の遅れをさ
けるために、窒素雰囲気下で上記活性線を照射すること
が、反応時間の短縮化と少ない光量で硬化できる点で好
ましい。
【0057】これらの反応を利用して、液晶化合物を硬
化させるためには、液晶化合物においても反応性基を導
入した単量体液晶化合物を選択することが重要である。
この硬化反応により液晶化合物の配向が固定化できるも
のである。
【0058】請求項7に係る発明では、液晶化合物を含
む有機溶媒溶液を調製し、その溶液を塗布乾燥した後、
液晶化合物のガラス転移温度以上の温度にし、その後ガ
ラス転移温度以下に降温して配向を固定化することが特
徴である。液晶性化合物が高分子液晶化合物である場
合、前述の様な化学反応による硬化反応を実施して液晶
化合物の配向を固定化しなくてもよい。これは、透明樹
脂基板が熱によって変質しない温度範囲、例えば、高分
子液晶化合物が90℃以上のガラス転移温度であり、液
晶転移温度を示す場合、配向膜上に高分子液晶化合物を
塗布して構成膜を形成した後、液晶転移温度範囲内に加
熱、配向させ、ついでガラス転移温度よりも低い、例え
ば室温で放冷することによって液晶化合物の配向が維持
される。
【0059】また、高分子液晶化合物のガラス転移温度
が支持体の耐熱性温度よりも高い場合は、請求項8に係
る発明である、耐熱性支持体上に配向膜を設置し、高分
子液晶化合物を塗設後、高分子液晶化合物のガラス転移
温度以上に加熱し、配向させることができる。次いで、
これを室温に放冷し、高分子液晶化合物の配向を固定化
したのち本発明の支持体に接着剤を用いて転写して光学
異方体を作製する方法も、本発明における好ましい光学
異方体製造方法の一つである。
【0060】本発明における光学異方層は、透明支持体
に対して少なくとも1層設けることができる。液晶ディ
スプレイのモードが多種類製品化されており、光学的に
補償できる光学異方体は、ディスプレイに適した光学特
性を設計することができる。
【0061】請求項11に係る発明では、光学異方層
が、複数の層からなることが特徴である。1つの透明支
持体に対して、光学異方層を複数層設置する際、光学異
方層に含まれる液晶化合物が配向した状態もしくは液晶
化合物の配向が固定化された状態で構成されるケースで
は、その配向方向は、適宜ディスプレイに適合した光学
特性を踏まえて設定することができる。透明支持体上に
光学異方層を2層以上設置する場合、透明支持体より遠
い方向の順に配向層、光学異方層を複数繰り返して設置
してもよい。これは、配向方向が配向膜によって決定さ
れるために、配向膜と液晶層は隣接していることが必要
となるからである。これらの組み合わせが複数層設置さ
れるとき、配向膜上に塗設された液晶層の上に配向膜を
直接塗設または他の公知の樹脂層で構成される中間層を
設置してその上に配向膜を塗設し、複数目の配向層上に
液晶層を設置することができる。液晶層が2層の場合、
その配向方向は透明樹脂基板面に投影した方向において
同一方法であってもよいが、好ましくは交差角度が60
°以上120°以下、より好ましくは交差角度が85°
以上95°以下で、請求項12に係る発明では、実質的
に直交することが特徴であり、この条件により、特定の
ディスプレイに適合する点で好ましい。一方、請求項1
3に係る発明では、配向角度が光学異方層の断面方向か
ら観察した場合、斜めであることが特徴であり、その配
向角度は光学異方層の厚さ方向に対して一定であっても
よく、厚さ方向に対して配向角度が変化してもよい。配
向角度は補償するためのディスプレイの設計により異な
るが、好ましくは10°以上80°以下、より好ましく
は15°以上60°以下である。
【0062】本発明において、光学異方体を偏光板用保
護フィルムとして用いる場合、または光学異方体を保護
フィルム付偏光子に張り付けて用いる場合、光学異方体
は液晶セルと偏光子との間に設置することができる。
【0063】偏光子は、従来から公知のものを用いるこ
とが出来る。例えば、ポリビニルアルコールの如きの親
水性ポリマーからなるフィルムを、沃素の如き二色性染
料で処理して延伸したもの等を用いることが出来る。
【0064】本発明の光学異方体の支持体において、物
性を改良する目的として可塑剤を用いることができる。
具体的な可塑剤としては、リン酸エステルまたはカルボ
ン酸エステルが好ましく用いられる。リン酸エステルと
しては、トリフェニルフォスフェート(TPP)および
トリクレジルホスフェート(TCP)、ビフェニル−ジ
フェニルホスフェート、ジメチルエチルホスフェートが
含まれる。カルボン酸エステルとしては、フタル酸エス
テルおよびクエン酸エステルが代表的なものである。フ
タル酸エステルの例には、ジメチルフタレート(DM
P)、ジエチルフタレート(DEP)、ジブチルフタレ
ート(DBP)、ジオクチルフタレート(DOP)およ
びジエチルヘキシルフタレート(DEHP)、エチルフ
タリルエチルグリコレート等が用いられる。クエン酸エ
ステルとしては、クエン酸アセチルトリエチル(OAC
TE)およびクエン酸アセチルトリブチル(OACT
B)が用いられる。その他のカルボン酸エステルの例に
は、オレイン酸ブチル、リシノール酸メチルアセチル、
セバシン酸ジブチル、種々のトリメリット酸エステルが
含まれる。リン酸エステル系可塑剤(TPP、TCP、
ビフェニル−ジフェニルホスフェート、ジメチルエチル
ホスフェート)、フタル酸エステル系可塑剤(DMP、
DEP、DBP、DOP、DEHP)が好ましく用いら
れる。
【0065】また、この中でもトリフェニルフォスフェ
ート(TPP)が特に好ましく用いられる。可塑剤は透
明樹脂への耐水性付与、あるいはその透湿性改善のた
め、重要な素材であるが、添加量が多すぎると塗布層へ
の悪影響が拡大する問題がある。請求項14に係る発明
では、可塑剤の添加量が透明樹脂中に2以上15質量%
以下で添加することが特徴である。
【0066】透明樹脂に紫外線吸収剤を含有させること
によって、耐光性に優れた光学異方体を得ることがで
き、好ましい。本発明に有用な紫外線吸収剤としては、
サリチル酸誘導体、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾトリ
アゾール誘導体、安息香酸誘導体または有機金属錯塩等
がある。具体例として特に限定されることはないが、例
えば、サリチル酸誘導体としてはサリチル酸フェニル、
4−t−ブチルフェニルサリチル酸等を、ベンゾフェノ
ン誘導体としては、2−ジヒドロキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等を、ベ
ンゾトリアゾール誘導体としては、2−(2′−ヒドロ
キシ−5′−メチルフェニル)−ベンゾトリアゾール、
2−(2′−ヒドロキシ−3′−5′−ジ−ブチルフェ
ニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等を、安息香酸
誘導体としては、レゾルシノール−モノベンゾエート、
2′,4′−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−t−ブ
チル−4−ヒドロキシベンゾエート等を、有機錯塩誘導
体としては、ニッケルビス−オクチルフェニルサルファ
ミド、エチル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シベンジルリン酸のニッケル塩等を挙げることができる
が、請求項15に係る発明では、ベンゾトリアゾール誘
導体またはベンゾフェノン誘導体であることが特徴であ
る。本発明においては、これら紫外線吸収剤の1種以上
を用いていることが好ましく、異なる2種以上の紫外線
吸収剤を含有してもよい。また高分子紫外線吸収剤、例
えば、特開平6−148430号に例示されている化合
物を用いてもよい。本発明において好ましい紫外線吸収
剤は、紫外線の吸収形状や保存性の点、あるいは液晶化
合物の劣化防止の点からは、波長370nm以下の紫外
線の吸収能に優れ、かつ良好な液晶表示性の点からは波
長400nm以上の可視光の吸収が可及的に少ないもの
が好ましく用いられる。特に、波長370nmでの透過
率が、10%以下である必要があり、好ましくは5%以
下、より好ましくは2%以下である。
【0067】紫外線吸収剤の添加方法は、アルコールや
メチレンクロライド、ジオキソランなどの有機溶媒に紫
外線吸収剤を溶解してから流延用のドープに添加する
か、または直接流延用ドープ組成中に添加してもよい。
無機粉体のように有機溶剤に溶解しないものは、有機溶
剤とセルロースエステル中にデゾルバやサンドミルを使
用し、分散してからドープに添加する。
【0068】次にセルロースエステルフィルムの製造方
法について述べる。先ず、セルロースエステルを有機溶
媒に溶解してドープを形成する。ドープ中のセルロース
エステルの濃度は10〜35質量%程度である。
【0069】有機溶媒としては、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、酢酸アミル、アセトン、テトラヒドロフラン、1,
3−ジオキソラン、1,4−ジオキサン、シクロヘキサ
ノン、ギ酸エチル、2,2,2−トリフルオロエタノー
ル、2,2,3,3−ヘキサフルオロ−1−プロパノー
ル、1,3−ジフルオロ−2−プロパノール、1,1,
1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−メチル−2−プ
ロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ
−2−プロパノール、2,2,3,3,3−ペンタフル
オロ−1−プロパノール、ニトロエタン等の非塩素系の
有機溶媒が好ましい。もちろん塩化メチレンも使用でき
る。中でも酢酸メチル、アセトンを好ましく使用し得
る。メタノール、エタノール、ブタノールなどの低級ア
ルコールを併用するとセルロースエステルの有機溶媒へ
の溶解性が向上したりドープ粘度を低減できるので好ま
しい。特に、沸点が低く、毒性の少ないエタノールが好
ましい。
【0070】ドープ中には、前記可塑剤、紫外線吸収
剤、マット剤などの添加剤を加えてもよい。そして、得
られたドープを回転するベルトやドラムの支持体上に流
廷し、剥離可能になるまで乾燥し、そして支持体から剥
離する。剥離した生乾きのフィルムは、更に乾燥しフィ
ルム中の有機溶媒をほぼ完全に蒸発させる。フィルム中
の有機溶媒の含有量としては、良好なフィルムの寸法安
定性を得るために2質量%以下、更に0.4質量%以下
が好ましい。
【0071】フィルムの製造に際しては、次の方法を用
いることが本発明において有用である。
【0072】(1)フィルムをベルトまたはドラムから
剥離するまでの工程においては、好ましい剥離時の残留
溶媒量としては、5%〜100%、より好ましくは、5
%〜80%、更に好ましくは、10%〜45%である。
【0073】フィルム中の残留溶媒量は次式で表され
る。 残留溶媒量=残存揮発分質量/加熱処理後フィルム質量
×100% なお残存揮発分質量は、フィルムを115℃で1時間加
熱処理したとき、加熱処理前のフィルム質量から加熱処
理後のフィルム質量を引いた値である。
【0074】(2)剥離する際の張力ならびに、乾燥ゾ
ーン内を搬送する際の好ましい剥離張力としては50〜
400N/m、より好ましくは100〜300N/m、
更に好ましくは100〜250N/mである。また、乾
燥ゾーン内の搬送張力として、好ましくは50〜200
N/m、より好ましくは80〜150N/m、更に好ま
しくは、80〜120N/mである。
【0075】(3)フィルムをベルトまたはドラムから
剥離後の乾燥工程で、ピンテンター方式またはクリップ
テンター方式でフィルムを延伸しながら乾燥する場合、
延伸倍率が大きくなると、レタデーション値(Rt値)
は増加し、小さくすると減少する。好ましい延伸率とし
ては、2〜50%、より好ましくは5〜40%、更に好
ましくは10〜30%である。
【0076】また、本発明の支持体の製造工程、特に塗
設工程におけるすべり性を改善するため、透明樹脂フィ
ルムを製造する際、ドープ中に、例えば、二酸化ケイ
素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウ
ム、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、焼成ケイ酸カ
ルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウ
ム、ケイ酸マグネシウム、リン酸カルシウム等の無機微
粒子や架橋高分子などのマット剤を含有させることが好
ましい。中でも二酸化ケイ素が、フィルムのヘイズを小
さくできるので好ましい。マット剤微粒子は、2次粒子
の平均粒径が0.01〜1.0μm、その含有量がセル
ロースエステルに対して0.005〜0.3質量%であ
ることが好ましい。二酸化ケイ素のような微粒子は、そ
の粒子表面が化学的な加工処理を施されていることが、
フィルムのヘイズを低下できる点で好ましい。表面処理
で好ましい化合物としては、例えば、ハロシラン類、ア
ルコキシシラン類、シラザン、シロキサンなどが挙げら
れる。
【0077】本発明の光学異方体は、支持体に光学異方
層等の塗設物を有することからカールを生じることが多
い。従って、カールを防止し、カールによる不都合を解
消し、光学異方体としての機能を損なわないようにする
ため、光学異方性層を塗設した反対側にアンチカール層
を設けることが好ましい。アンチカール層を設けた面が
内側に収縮する特性を適宜付与することにより、表裏面
のカールの度合いをバランスさせることができる。な
お、アンチカール層は、好ましくはブロッキング層を兼
ねて塗設され、その場合、塗布組成物にはブロッキング
防止機能を持たせるための無機微粒子及び/または有機
微粒子を含有させることができる。例えば、無機微粒子
としては酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウム、
酸化錫、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タ
ルク、カオリン、硫酸カルシウム等を挙げることがで
き、また有機微粒子としては、ポリメタアクリル酸メチ
ルアクリレート樹脂粉末、アクリルスチレン系樹脂粉
末、ポリメチルメタクリレート樹脂粉末、シリコーン系
樹脂粉末、ポリスチレン系樹脂粉末、ポリカーボネート
樹脂粉末、ベンゾグアナミン系樹脂粉末、メラミン系樹
脂粉末、ポリオレフィン系樹脂粉末、ポリエステル系樹
脂粉末、ポリアミド系樹脂粉末、ポリイミド系樹脂粉
末、あるいはポリ弗化エチレン系樹脂粉末等を挙げるこ
とができ、それらの添加物をアンチカール層塗布組成物
に加えることができる。二酸化ケイ素のような微粒子
は、有機物によって表面処理されていることが、フィル
ムのヘイズを低下できるため好ましい。表面処理で好ま
しい有機物としては、ハロシラン類、アルコキシシラン
類、シラザン、シロキサンなどがあげられる。
【0078】二酸化ケイ素の微粒子としては、日本アエ
ロジル(株)製のAEROSIL200、200V、3
00、R972、R974、R202、R812、OX
50、TT600などが挙げられ、好ましくはAERO
SIL R972、R972V、R974、R974
V、R202、R812などが挙げられる。
【0079】これらの微粒子は、体積平均粒径0.00
5〜0.1μmの粒子を樹脂組成物100部に対して
0.1〜5部の範囲で添加される。これらの微粒子の配
合は、フィルムのヘイズが0.6%以下、光学異方体の
表裏面間での動摩擦係数が0.5以下となるように配合
することが好ましい。
【0080】アンチカール機能の付与は、樹脂フィルム
基材を溶解させる溶媒または膨潤させる溶媒を含む組成
物を塗布することによっても行うことができる。用いる
溶媒としては、溶解させる溶媒または膨潤させる溶媒の
混合物の他、さらに溶解させない溶媒を含む場合もあ
り、これらを樹脂フィルムのカール度合や樹脂の種類に
よって適宜選択した割合で混合した組成物を用いて塗布
を行う。例えば、カール防止機能を強めたい場合は、用
いる溶媒組成を溶解させる溶媒または膨潤させる溶媒の
混合比率を大きくし、溶解させない溶媒の比率を小さく
することが効果的である。この時の混合比率は、好まし
くは(溶解させる溶媒または膨潤させる溶媒):(溶解
させない溶媒)=10:0〜1:9である。このような
混合組成物に含まれる樹脂フィルム基材を溶解または膨
潤させる溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、
キシレン、ジオキサン、アセトン、メチルエチルケト
ン、N,N−ジメチルホルムアミド、酢酸メチル、酢酸
エチル、トリクロロエチレン、メチレンクロライド、エ
チレンクロライド、テトラクロロエタン、トリクロロエ
タン、クロロホルムなどが挙げられる。また、溶解させ
ない溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、
n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、n
−ブタノールなどを挙げることができる。
【0081】これらの塗布組成物をグラビアコーター、
ディップコーター、リバースコーター、押し出しコータ
ー等を用いて樹脂フィルムの表面にウェット膜厚1〜1
00μm塗布するのが好ましいが、特に5〜30μmで
あることが好ましい。
【0082】上記のアンチカール層、あるいは保護層、
中間層等で用いられる樹脂としては、例えば塩化ビニル
/酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹
脂、酢酸ビニルとビニルアルコールの共重合体、部分加
水分解した塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、塩化ビニ
ル/塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル/アクリロニ
トリル共重合体、エチレン/ビニルアルコール共重合
体、塩素化ポリ塩化ビニル、エチレン/塩化ビニル共重
合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合
体あるいは共重合体、ニトロセルロース、セルロースア
セテートプロピオネート、ジアセチルセルロース、セル
ロースアセテートブチレート樹脂等のセルロースエステ
ル系樹脂、マレイン酸および/またはアクリル酸の共重
合体、アクリル酸エステル共重合体、アクリロニトリル
/スチレン共重合体、塩素化ポリエチレン、アクリロニ
トリル/塩素化ポリエチレン/スチレン共重合体、メチ
ルメタクリレート/ブタジエン/スチレン共重合体、ア
クリル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブ
チラール樹脂、ポリエステルポリウレタン樹脂、ポリエ
ーテルポリウレタン樹脂、ポリカーボネートポリウレタ
ン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリア
ミド樹脂、アミノ樹脂、スチレン/ブタジエン樹脂、ブ
タジエン/アクリロニトリル樹脂等のゴム系樹脂、シリ
コーン系樹脂、フッ素系樹脂等を挙げることができる
が、これらに限定されるものではない。特に好ましく
は、ジアセチルセルロースのようなセルロース系樹脂層
である。
【0083】アンチカール層を塗設する順番は、樹脂フ
ィルム基材の反対側に光学異方性層を塗設する前でも後
でも構わないが、アンチカール層がブロッキング防止層
を兼ねる場合は、先に塗設することが望ましい。
【0084】本発明の光学異方体の液晶層の上には、傷
などの光学的変質をさけるために保護層を設けてもよ
い。液晶層が複数層の場合は中間層を設けてもよい。保
護層または中間層の材料としては、ポリメチルメタクリ
レート、アクリル酸/メタクリル酸共重合体、スチレン
/無水マレイミド共重合体、ポリビニルアルコール、ポ
リ(N−メチロールアクリルアミド)、スチレン/ビニ
ルトルエン共重合体、ニトロセルロース、ポリ塩化ビニ
ル、塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリイミ
ド、酢酸ビニル/塩化ビニル共重合体、エチレン/酢酸
ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、及び
ポリカーボネート、またはアクリレート、メタクリレー
ト等のポリマー及びこれらの誘導体を挙げることができ
る。
【0085】光学異方体の支持体上に各構成層を設置す
る場合、溶媒を用いて構成材料を溶解した塗布液を調製
し、それを塗布することができる。この方法は、塗設層
の均一性の観点から好ましい方法である。用いる溶媒
は、単独で使用してもよく、また塗設する際の乾燥性を
制御するために2種以上の溶媒を混合して用いてもよ
い。塗設するための溶媒は、有機溶媒が好ましい。例え
ば、アルコール類としては、メタノール、エタノール、
n−プロピルアルコール、iso−プロピルアルコー
ル、n−ブタノール、2−ブタノール、tert−ブタ
ノール、ペンタノール、2−メチル−2−ブタノール、
シクロヘキサノール等が挙げられ、ケトン類としては、
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等が挙げら
れ、エステル類としては、蟻酸メチル、蟻酸エチル、酢
酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸アミ
ル、乳酸エチル、乳酸メチル等が挙げられ、グリコール
エーテル(C1〜C4)類としては、メチルセルソル
ブ、エチルセルソルブ、プロピレングリコールモノメチ
ルエーテル(PGME)、プロピレングリコールモノエ
チルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピ
ルエーテル、プロピレングリコールモノイソプロピルエ
ーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ま
たはプロピレングリコールモノ(C1〜C4)アルキル
エーテルエステル類としては、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモ
ノエチルエーテルアセテート、その他の溶媒としてメチ
レンクロライド、N−メチルピロリドンなどがあげられ
るが、特にこれらに限定されるものではない。
【0086】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0087】 実施例1 《光学異方体の作製》 〈支持体の作製〉 セルロースエステル(詳細な内容は下記に記載) 100kg エチルフタリルエチルグリコレート 2kg トリフェニルフォスフェート 8.5kg 2−〔5−クロロ(2H)−ベンゾトリアゾール−2−イル〕−4−メチル− 6−(tert−ブチル)フェノール 1kg 2−〔2H−ベンゾトリアゾール−2−イル〕−4,6−ジ−tert− ペンチルフェノール 1kg メチレンクロライド 430kg メタノール 90kg 超微粒子シリカ(アエロジル200 日本アエロジル社製) 0.01kg 上記組成物を密閉容器に投入し、加圧下で80℃に保温
し撹伴しながら完全に溶解してドープ組成物を得た。次
に、このドープ組成物を安積濾紙社製の安積濾紙No.
244を使用して濾過し、その後冷却して35℃に保ち
ステンレスバンド上に均一に流延し、剥離が可能になる
まで溶媒を蒸発させたところで、ステンレスバンド上か
ら剥離した。剥離後の残留溶媒量50質量%〜5質量%
の間の乾燥ゾーン内でテンターによって幅保持しながら
乾燥を進行させ、さらに、多数のロールで搬送させなが
ら残留溶媒量1質量%以下となるまで乾燥させ、膜厚1
10μmの支持体1〜4を作製した。
【0088】なお、各支持体の作製に用いたセルロース
アセテートは、以下の通りである。 支持体1:アセチル基置換度2.92のセルロースアセ
テート(数平均分子量200000) 支持体2:アセチル基置換度2.65のセルロースアセ
テート(数平均分子量170000) 支持体3:アセチル基置換度2.92のセルロースアセ
テート(数平均分子量200000)とアセチル基置換
度2.45のセルロースアセテート(数平均分子量10
0000)を混合し、混合後の平均アセチル基置換度が
2.65となるように調整した。
【0089】支持体4:アセチル基置換度2.51のセ
ルロースアセテート(数平均分子量150000)とア
セチル基置換度2.86のセルロースアセテート(数平
均分子量180000)を混合し、混合後の平均アセチ
ル基置換度が2.65となるように調整した。
【0090】《配向膜、液晶膜及び転写層の塗設》上記
作製した支持体1〜4上に、表1に示す組み合わせで、
下記配向膜1、2及び液晶膜1〜3あるいは転写層1を
塗設し、光学異方体試料A〜Oを作製した。
【0091】
【表1】
【0092】(配向膜1の塗設)表1に示した各支持体
上に、0.1μmのゼラチン薄膜を塗設し、ついで直鎖
アルキル変性ポリビニルアルコール(MP203 クラ
レ社製)を乾燥膜厚が0.2μmとなるように塗布し
た。これを80℃温風にて乾燥させた後、ラビング処理
を行って、配向膜1を形成した。
【0093】(配向膜2の塗設)表1に示した各支持体
上に、サンエバー5291(日産化学社製)を乾燥膜厚
が0.1μmとなるように塗布した。これを110℃3
時間乾燥させた後、ラビング処理を行って、配向膜2を
形成した。
【0094】(液晶層1の塗設)表1に示した各基板構
成の配向膜上に、液晶性ディスコティック化合物LC−
1を1.6g、フェノキシジエチレングリコールアクリ
レート(M101 東亜合成社製)0.4g、セルロー
スアセテートブチレート(CAB531−1 イースト
マンケミカル社製)0.05g及び光重合開始剤(イル
ガキュア−907チバ・ガイギー社製)0.01gを、
3.65gのメチルエチルケトンに溶解した塗布液を、
ワイヤーバーで塗布した。次いで、これを金属の枠に貼
りつけて固定し、乾燥と配向のために130℃の恒温槽
中で3分間加熱し、デイスコティック化合物を配向させ
た。次に、試料を窒素雰囲気下で高圧水銀灯を用いて照
度10mW/cm2で130℃下30秒間紫外線を照射
し、架橋反応により配向を固定化した。室温まで放冷し
て、ディスコティック化合物を含む液晶層1を形成して
各光学異方体試料を作製した。液晶層1の膜厚は1.8
μmであった。
【0095】(液晶層2の塗設)表1に示した各基板構
成の配向膜上に、5gのLC−2を45gのクロロホル
ムに溶解させ調製した10質量%溶液を印刷法により塗
布し、110℃のホットプレート上で乾燥し、オーブン
で配向のために110℃で30分間熱処理を施した後、
室温中に取り出して冷却して、LC−2を配向固定化
し、各光学異方体試料を作製した。なお、LC−2のガ
ラス転移温度は90℃である。液晶層2の膜厚は2.0
μmであった。
【0096】(液晶層3の塗設)表1に示した各基板構
成の配向膜上に、LC−3を1.6g、フェノキシジエ
チレングリコールアクリレート(M101 東亜合成社
製)0.4g、及び光重合開始剤(イルガキュア−90
7 チバ・ガイギー社製)0.01gを、3.65gの
メチルエチルケトンに溶解して得られた塗布液を、ワイ
ヤーバーで塗布した。ついで、それに金属の枠を貼りつ
けて固定して乾燥した後、配向のために120℃の恒温
槽中で3分間加熱処理を施し、液晶化合物を配向させ
た。次に高圧水銀灯を用いて窒素雰囲気下で、照度10
mW/cm2で30秒間、その後120℃で10秒間紫
外線を照射し、架橋反応により液晶化合物の配向を固定
化し、室温まで放冷して、各光学異方体試料を作製し
た。液晶層3の膜厚は0.8μmであった。
【0097】
【化1】
【0098】(転写層1の塗設)耐熱性ポリイミドフィ
ルム上にサンエバー5291(日産化学社製)を乾燥膜
厚が0.1μmとなるように塗布した。これを110℃
で3時間乾燥させた後、ラビング処理を行い、配向膜を
得た。ついで、5gのLC−4を45gのクロロホルム
に溶解させた10質量%溶液からなる液晶層を配向膜上
に塗布した。ついで、80℃のホットプレート上で乾燥
し、オーブンで配向のために230℃で90分間熱処理
を施した後、室温中に取り出して冷却して、ポリイミド
フィルム上にLC−4の配向を固定化した。なお、用い
たLC−4のガラス転移温度は190℃である。次い
で、紫外線硬化型の接着剤をこの液晶層上に塗布した
後、表1に記載の支持体1〜3にラミネートし、高圧水
銀灯の光を照射して接着剤を硬化させた後、ポリイミド
フィルムを剥がして除去した。この時、液晶層は接着剤
を介して支持体上に形成されている。接着層は光学的に
は等方性であった。液晶層の厚さは1.9μmであっ
た。
【0099】以上のようにして作製した光学異方体試料
A〜Oを60℃で2モル/Lの水酸化ナトリウム水溶液
中に2分間浸漬し水洗した後、100℃で10分間乾燥
し光学異方体アルカリ処理試料A〜Oを作製した。
【0100】《偏光板の作製》厚さ120μmのポリビ
ニルアルコールフィルムを沃素1質量部、ホウ酸4質量
部を含む水溶液100質量部に浸漬し、50℃で4倍に
延伸して偏光膜を作製した。この偏光膜の片面に上記と
同様のアルカリ処理を施した支持体1を、また、反対側
の面には、上記作製した光学異方体アルカリ処理試料A
〜Oをそれぞれ偏光軸に対して液晶パネルの視野角が拡
大できる貼り合わせ角度となるように調整して、液晶化
合物の塗布面が偏光膜とは反対側に位置するように完全
鹸化型ポリビニルアルコール5%水溶液を粘着剤として
貼り合わせ偏光板試料A〜Oを作製した。また、比較偏
光板として偏光膜の両面にアルカリ処理を施した支持体
1を同様の方法にて貼り合わせた比較偏光板も同時に作
製した。
【0101】《各試料の特性評価》 (支持体のΔN値の測定)上記作製した支持体1〜4に
ついて、まずアッベ式屈折率計を用いてフィルム全体の
平均屈折率を測定した。ついで、自動複屈折計KOBR
A−21ADH(王子計測機器社製)を用いて、23
℃、55%RHの環境下で、波長が590nmにおける
3次元屈折率測定を行い、先に測定したアッベ式屈折率
計で測定した平均屈折率値を入力し、リターデーション
の角度特性から屈折率nx、ny、nzを求めた。な
お、この3次元屈折率は、試料のリターデーション特性
により求めるものである。以上により測定したnx、n
y及びnzを用いて、前記式1より、各支持体のΔN値
を算出し、得られた結果を表2に示す。
【0102】
【表2】
【0103】表2の結果より明らかなように、本発明の
支持体2〜4は、式1で規定したΔN値として高い値を
有しており、薄膜化及び軽量化の観点から好ましい特性
であることが判る。
【0104】(光学異方性の評価)以下に示す方法によ
り、光学異方体試料A〜Oの光学異方性を確認した。
【0105】偏光板を直交ニコルの状態として、その間
に各光学異方体試料を設置し、各光学異方体試料の光学
異方性を目視および100倍の光学顕微鏡で観察した結
果、すべて試料が良好な光学異方性を有し、モノドメイ
ンであることを確認した。
【0106】(視野角の評価)NEC社製LA−152
9HM型のTFT−TN液晶パネルの偏光板を剥がし、
前記作製した比較偏光板よりも視野角が広がるような条
件で、上記作製した各偏光板試料A〜Oを剥がした偏光
板の偏光軸と一致する方向で液晶パネルに張り付けた。
各々の偏光板試料は、偏光子と液晶パネルとの間に配置
し、かつ液晶層が各々偏光膜の外側になるように貼付け
た。これらの偏光板の貼付けは、各々の試料を液晶パネ
ルに対してバックライト側と画像観察面側のそれぞれの
面に貼付けた。以上のようにして作製した、それぞれ組
み込んだ偏光板番号に対応した各液晶パネル試料A〜O
について、パソコンでモニターを駆動し、白色/黒色表
示時のコントラスト比をELDIM社製のEz−Con
trastを用いて測定し、上下左右について、コント
ラストが10以上を示す液晶パネルの法線方向からの角
度をそれぞれ測定し、それを視野角と定義した。以上の
方法により得られた結果は以下の通りである。
【0107】液晶パネル試料Aに対して、液晶パネル試
料D、Gは視野角が拡大した。液晶パネル試料Bに対し
て、液晶パネル試料E、Hは視野角が拡大した。
【0108】液晶パネル試料Cに対して、液晶パネル試
料F、Iは視野角が拡大した。液晶パネル試料Jに対し
て、液晶パネル試料K、Lは視野角が拡大した。
【0109】液晶パネル試料Mに対して、液晶パネル試
料N、Oは視野角が拡大した。以上の結果より、比較試
料に対し高いΔN値を有する本発明の支持体を用いた液
晶パネル試料は、支持体の厚さが同一である時、視野角
が拡大できる点で優れていることが判る。このことは、
比較試料と同等の光学特性(視野角)を得る場合、本発
明の支持体は、比較試料に対し、薄膜設計が容易にでき
ることを示している。
【0110】(リターデーションの測定)上記作製した
各光学異方体試料について、自動複屈折率計KOBRA
−21ADH(王子計測機器社製)を用いて、各々の光
学異方体試料の遅相軸における角度(−40°〜+40
°の範囲、測定は10°毎)依存性のリターデーション
を測定し、同時に支持体1〜4についても測定した。液
晶層が存在する光学異方体試料の測定値から、対応する
支持体試料の各角度成分のリターデーションの差をそれ
ぞれ求めた結果、光学異方体試料B、C、E、F、H、
I、K、L、N、Oは液晶層のリターデーションの最大
値を示す角度が、試料の面に対する法線方向(0°)か
らずれており、光学異方層の液晶化合物の分子が傾いて
いることがわかった。また、最大値を示す角を中心とし
て±側の角度に対するリターデーションの変化が左右非
対称であることから、液晶化合物の分子はすべての試料
で厚さ方向に対して角度が変化していることがわかる。
【0111】ついで、上記作製した各光学異方体試料に
ついて、自動複屈折率計KOBRA−21ADH(王子
計測機器社製)を用いて、各々の光学異方体試料の進相
軸における角度(−40°〜+40°の範囲、測定は1
0°毎)依存性のリターデーションを測定し、同様に支
持体1〜4についても測定した。液晶層が存在する光学
異方体試料から、それぞれ対応する支持体試料の各角度
成分のリターデーションの差を求めた結果、光学異方体
試料A、D、G、Jは、液晶層のリターデーションの最
小値を示す角度が試料の面に対する法線方向(0°)か
らずれており、光学異方層の液晶化合物の分子が傾いて
いることがわかった。また、最小値を示す角度を中心を
して±側の角度のリターデーションの変化が左右非対称
であり、かつリターデーションの最小値が0でないこと
から、液晶化合物の分子はすべての試料で厚さ方向に対
して角度が変化していることがわかる。
【0112】更に、光学異方体試料F、Iに対して、製
造時のラビング条件を適宜変更して液晶化合物の傾斜角
が0°となる光学異方体試料F′、I′を作り、それを
組み込んだ偏光板試料F′、I′を作製して、上記と同
様に評価を行った結果、液晶層の液晶化合物の配向に傾
斜角を有する偏光板試料F、Iの方が、傾斜角が0°で
ある偏光板試料F′、I′に比較し、視野角が拡大し、
良好な結果を示した。これより、偏光板においては、液
晶化合物の配向に傾斜角を有する光学異方体からなる本
発明の偏光板が優れていることがわかった。
【0113】実施例2 実施例1で作製した光学異方体試料C、F、Iにおい
て、最外層の液晶層3上に、すでに設置した配向層2と
直交する角度で新たな配向膜2を設置し、ラビング処理
を行った。更に、その上にすでに設置した液晶層3と同
一の組成を有する新たな液晶層3を設置し、同様に配向
を固定化し、それを偏光板に組み入れた偏光板試料
C″、F″、I″を作製した。作製した偏光板を用いて
実施例1と同様の方法で視野角を評価した結果、偏光板
試料F″、I″は偏光板試料C″に比較し、視野角が広
いことが確認できた。この結果、複数の液晶層を有する
光学異方体においても、本発明に係る構成の試料は、視
野角特性が優れていることが判った。
【0114】実施例3 実施例1で作製した本発明の支持体2の厚み方向でのリ
ターデーション値(Rt値)を下記に示す方法で測定し
た結果、Rt値は126.6nm(厚さ110μm)で
あった。次いで、比較試料である支持体1について、製
膜時の支持体膜厚を適宜変更して、支持体2と同一のR
t値を有する支持体1′を作製した。得られた支持体
1′は、Rt値:126.5nm、厚さ:181μmで
あった。
【0115】〈厚み方向リターデーション値(Rt値)
の測定方法〉自動複屈折計KOBRA−21ADHを用
いて、23℃、55%RHの環境下で、波長が590n
mにおいて、3次元屈折率測定を行い、屈折率nx、n
y、nzを求め、下記式に従って、リターデーション値
(Rt値)を算出した。
【0116】 Rt値=((nx+ny)/2−nz)×d なお、nx、ny及びnzは、ΔN値を求める前記式1
のそれぞれと同義である。ただし、dはフィルムの厚み
(nm)を表す。
【0117】以上の結果から、本発明の光学異方体を構
成する支持体は、目的の光学特性(Rf値)を得るため
に、比較試料に対し薄膜化できる点で優れていることが
わかる。
【0118】次いで、支持体−1′を用いて実施例1に
おける偏光板試料Fと同様にして偏光板1′を作製し、
実施例1記載の視野角の評価方法に則り評価を行った結
果、偏光板1′を備えた液晶パネルは、偏光板Fを備え
た本発明の液晶パネルとほぼ同じ視野角に拡大した。し
かしながら、支持体1′で作製した偏光板は、偏光膜の
反対面側に張り付けた支持体1と厚さが大幅に異なり、
そのため表裏面のカールバランスが取れず湾曲を起こ
し、扱い易さの点で本発明の偏光板よりも劣っているこ
とが判明した。
【0119】実施例4 実施例1で作製した支持体1〜4で用いた紫外線吸収剤
である2−〔5−クロロ(2H)−ベンゾトリアゾール
−2−イル〕−4−メチル−6−(tert−ブチル)
フェノール(1kg)と2−〔2H−ベンゾトリアゾー
ル−2−イル〕−4、6−ジ−tert−ペンチルフェ
ノール(1kg)に変えて2−ヒドロキシ−4−ベンジ
ルオキシベンゾフェノンを2kg添加して同様に支持体
を作製し、実施例1と同様の方法で液晶パネルを作製し
視野角の評価を行った結果、実施例1の結果と同様に、
本発明の試料は、比較試料に対して視野角性能が優れて
いることが確認できた。
【0120】
【発明の効果】本発明により、光学異方体の支持体面内
の平均屈折率に対して厚さ方向の屈折率の差が大きい高
度な光学特性を有する支持体上に液晶層を設置した光学
異方体およびその製造方法を提供することができ、更に
は、薄膜化され、視野角の拡大できる光学異方体および
その製造方法、それを備えた偏光板及びそれらを備えた
液晶表示装置を提供することができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梅田 博紀 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 (72)発明者 葛原 憲康 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 (72)発明者 川上 壮太 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 Fターム(参考) 2H049 BA46 BB03 BB12 BB33 BB62 BC04 BC09 BC14 BC22 2H091 FA08X FA08Z FA50X FA50Z FB02 FB12 FC22 FC23 GA06 GA16 LA11 LA19 4F006 AA02 AB35 BA06 CA05 DA04 EA03 EA05

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明支持体の上に光学異方層を有する光
    学異方体において、該支持体が、アセチル基の置換度が
    2.50以上2.86以下のセルロースエステル樹脂で
    あることを特徴とする光学異方体。
  2. 【請求項2】 透明支持体の上に光学異方層を有する光
    学異方体において、該支持体が、アセチル基の置換度が
    2.40以上3.00以下のセルロースエステル樹脂を
    2種以上混合し、混合後の平均アセチル基置換度が2.
    50以上2.86以下のセルロースエステル樹脂である
    ことを特徴とする光学異方体。
  3. 【請求項3】 透明支持体の上に光学異方層を有する光
    学異方体において、該支持体が、少なくとも1種のアセ
    チル基の置換度が2.60以上3.00以下のセルロー
    スエステル樹脂と少なくとも1種のアセチル基の置換度
    が2.40以上2.60未満のセルロースエステル樹脂
    とを混合し、混合後の平均アセチル基置換度が2.50
    以上2.86以下のセルロースエステル樹脂であること
    を特徴とする光学異方体。
  4. 【請求項4】 光学異方層が重合性ディスコティック液
    晶化合物を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    か1項記載の光学異方体。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の光学異方体を製造するに
    あたり、重合性ディスコティック液晶化合物を含む有機
    溶媒溶液を調製し、該溶液を塗布乾燥した後、配向のた
    めに温度を調整し、その後活性線の照射で硬化反応を行
    い、配向を固定化することを特徴とする光学異方体の製
    造方法。
  6. 【請求項6】 光学異方層が、高分子液晶化合物を含む
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の光
    学異方体。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の光学異方体を製造するに
    あたり、高分子液晶化合物を含む有機溶媒溶液を調製
    し、該溶液を塗布乾燥した後、該液晶化合物のガラス転
    移温度以上に配向のために温度を調整し、その後ガラス
    転移温度以下に降温して配向を固定化することを特徴と
    する光学異方体の製造方法。
  8. 【請求項8】 高分子液晶化合物を含む光学異方体の製
    造方法において、該液晶化合物を含む有機溶媒溶液を調
    製し、該溶液を耐熱性支持体上に塗布乾燥した後、該液
    晶化合物のガラス転移温度以上の温度とし、その後ガラ
    ス転移温度以下に降温して配向を固定化し、セルロース
    エステル樹脂からなる支持体上に転写することを特徴と
    する光学異方体の製造方法。
  9. 【請求項9】 光学異方層が正の複屈折性を有する低分
    子重合性液晶化合物を含有することを特徴とする請求項
    1〜3のいずれか1項記載の光学異方体。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の光学異方体を製造する
    にあたり、正の複屈折性を有する低分子重合性液晶化合
    物を含む有機溶媒溶液を調製し、該溶液を塗布乾燥した
    後、該液晶化合物の配向のために温度を調整し、その後
    活性線の照射で硬化反応を行い、配向を固定化すること
    を特徴とする光学異方体の製造方法。
  11. 【請求項11】 光学異方層が、複数の層からなること
    を特徴とする請求項9記載の光学異方体。
  12. 【請求項12】 光学異方層が2層からなり、液晶化合
    物に基づく配向方向が、支持体面に投影した方向におい
    て実質的に直交することを特徴とする請求項9記載の光
    学異方体。
  13. 【請求項13】 光学異方層に含まれる液晶化合物に基
    づく配向が、実質的に均一で、かつ支持体面に対して配
    向角度が斜めであることを特徴とする請求項4、6、
    9、11、12のいずれか1項記載の光学異方体。
  14. 【請求項14】 支持体を構成する樹脂に対して、可塑
    剤が2以上15質量%以下で、かつ紫外線吸収剤が0.
    01以上3質量%以下であることを特徴とする請求項1
    〜4、6、9、11〜13のいずれか1項記載の光学異
    方体。
  15. 【請求項15】 紫外線吸収剤が、ベンゾトリアゾール
    誘導体またはベンゾフェノン誘導体であることを特徴と
    する請求項14記載の光学異方体。
  16. 【請求項16】 光学異方体の支持体が、下記式1を満
    たすことを特徴とする請求項1〜4、6、9、11〜1
    5のいずれか1項記載の光学異方体。 式1 ΔN値=(nx+ny)/2−nzと規定するとき、 1.0×10-3≦ΔN≦1.4×10-3 〔式中、nxはフィルムの流延方向の屈折率、nyは流
    延方向に垂直な方向(幅方向)のフィルムの屈折率、n
    zは厚み方向のフィルムの屈折率を表す。〕
  17. 【請求項17】 支持体の厚さが35μm以上150μ
    m以下であることを特徴とする請求項16記載の光学異
    方体。
  18. 【請求項18】 偏光板保護フィルムが、請求項1〜
    4、6、9、11〜17のいずれか1項記載の光学異方
    体であることを特徴とする偏光板。
  19. 【請求項19】 請求項18記載の偏光板を用いること
    を特徴とする液晶表示装置。
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