JP2001354156A - 球状駆動輪を用いる全方向移動装置 - Google Patents

球状駆動輪を用いる全方向移動装置

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JP2001354156A JP2000178561A JP2000178561A JP2001354156A JP 2001354156 A JP2001354156 A JP 2001354156A JP 2000178561 A JP2000178561 A JP 2000178561A JP 2000178561 A JP2000178561 A JP 2000178561A JP 2001354156 A JP2001354156 A JP 2001354156A
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隆也 三隅
Katsumi Nakajima
勝己 中嶋
Takashi Katsuragawa
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 走行安定性が向上された球状駆動輪を用いる
全方向移動装置を提供する。 【解決手段】 基台32に3以上の駆動輪組立体Wを設
ける。各駆動輪組立体Wは、球状駆動輪33の頂部36
を頂部支持ローラ37によって支持し、外周部を3以上
の外周部支持ローラ35によって支持し、各外周部支持
ローラ35は、環状のローラ保持体38によって軸支
し、ローラ保持体を回転駆動源39によって回転駆動す
る。各外周部支持ローラ35の回転軸線49を含む第1
の仮想一平面46、および球状駆動輪33の中心を通る
第1の仮想一平面の法線上の回転軸線68を走行面89
の法線に対して各駆動輪組立体W毎に異なる向きに傾斜
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば電動車椅
子の駆動輪などとして好適に実施することができる球状
駆動輪を用いる全方向移動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電動車椅子の駆動輪などとして各
種の機構が開発されており、特に前後方向、左右方向、
斜め方向および左右旋回の任意の方向に移動することが
できるホロノミック移動機構とも呼ばれる全方向移動装
置として着目されており、このような全方向移動装置を
電動車椅子として実施することによって、屋内での狭い
スペースで任意の方向に、車体の向きを変えずに自在に
移動することが可能である。
【0003】典型的な従来の技術では、2つ以上の駆動
輪と所要数のキャスタとを有し、各駆動輪の方向を各駆
動輪毎に設けられる旋回装置によって傾動させて、希望
する方向へ移動することができる電動車椅子が周知であ
る。この電動車椅子は、旋回装置によってジョイスティ
ックの入力操作に対応する向きに各駆動輪の方向を変え
てから走行を開始するように構成されている。そのため
ジョイスティックの入力操作から動き出すまでに時間が
かかるという問題がある。この問題を解決するために、
他の従来の技術では車椅子の移動方向を瞬時に直角方向
に変えられるオムニ車輪を用いた全方向移動車椅子が知
られている。
【0004】図11は、他の従来の技術の全方向移動車
椅子に用いられる駆動輪組立体1を簡略化して示す図で
あり、図11(1)は駆動輪組立体1の側面図であり、
図11(2)は駆動輪組立体1の正面図である。この駆
動輪組立体1は、メカナムホイールとも呼ばれ、回転軸
2に固定されるホイールベース3の外周部に、一半径線
4に垂直な第1の仮想一平面5上で、回転軸2の回転軸
線6と前記一半径線4とを含む第2の仮想一平面7が前
記第1の仮想一平面5と交差する交線8に対して角度θ
1を成す回転軸線9まわりに回転自在に複数のローラ1
0が周方向に等間隔をあけて設けられる。前記角度θ1
は、45度に選ばれている。
【0005】このような駆動輪組立体1は、車体に4輪
を設けられ、それぞれの駆動輪組立体1は操舵されず
に、個別にモータによって回転軸線9まわりに回転駆動
され、車体に設けられる前後、左右、回転の3軸のジョ
イスティックの操作によって速度および進行方向を制御
して、任意の方向にその場で移動することができ、この
ような駆動輪組立体1を用いた全方向移動車両が既に提
案されている。
【0006】図12は、さらに他の従来の技術の全方向
移動車椅子に用いられる駆動輪組立体11を簡略化して
示す図であり、図12(1)は駆動輪組立体11の側面
図であり、図12(2)は駆動輪組立体11の正面図で
ある。この駆動輪組立体11は、球状駆動輪12と、球
状駆動輪12の上部に上方から弾発的に当接して支持す
る駆動ローラ13と、一対の支持ローラ14a,14b
とを有する。前記駆動ローラ13は、ユニバーサルホイ
ールとも呼ばれ、回転軸線15まわりに回転駆動され、
周方向に等間隔に配置される複数の従動ローラ16を有
する。各従動ローラ16は、球状駆動輪12の中心17
を含む鉛直な第1の仮想一平面18に対して角度θ2を
成しかつ前記中心17を含む第2の仮想一平面19上
で、この第2の仮想一平面19に垂直な駆動ローラ13
の回転軸線15を中心とする仮想円に対する接線20を
回転軸線21とし、この回転軸線21まわりに回転自在
である。
【0007】これらの従動ローラ16は、前記回転軸線
まわりに回転駆動される回転軸22に、周方向に等間隔
をあけて前記回転軸線21まわりに回転自在に保持され
る。回転軸22は、ばね23によって球状駆動輪12の
中心17に近接する方向に弾発的に押圧され、球状駆動
輪12の走行時の振動を吸収し、かつ駆動ローラ13の
回転力を球状駆動輪12に確実に伝達することができる
ように構成されている。
【0008】また各支持ローラ14a,14bは、球状
であって、前記第1の仮想一平面18に関して前記第2
の仮想一平面19とは反対側に角度θ3を成す第3の仮
想一平面24上で、第1の仮想一平面24に垂直でかつ
中心17を含む第4の仮想一平面25に関して両側に角
度θ4,θ5を成す第5および第6の仮想一平面26,
27と、前記第3の仮想一平面24との各交線28,2
9上に回転中心を有し、前記駆動ローラ13と共働し
て、いわば3点支持によって球状駆動輪12を全方向に
回転自在に支持している。前記角度θ2〜θ5は、それ
ぞれ45°である。
【0009】このような駆動輪組立体11は、各駆動ロ
ーラ13の回転軸線15が接地面から上方になるにつれ
て相互に近接する方向に傾斜するようにして車体に設け
られ、各駆動ローラ13の速度を制御することによっ
て、たとえばジョイスティックなどの操作による速度お
よび方向の入力指令に応じて希望する方向に移動するこ
とができる全方向移動車両を構成している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記の図11に示され
る従来の技術では、走行時に複数のローラ10が接地面
に順次的に接地するため、接地面に対する各ローラ10
の接地位置が断続的に変化し、これによって振動が発生
する。したがって、このような駆動輪組立体1を車輪と
して備える電動車椅子では、走行時に各車輪が振動して
乗り心地が悪く、しかも前記振動による大きな走行音が
発生するという問題がある。
【0011】また図12に示される従来の技術では、駆
動ローラ13は、球状駆動輪12に対してばね23によ
るばね力によって押付けられた状態で1点でのみ摩擦接
触して、前記球状駆動輪12に回転駆動力を伝えるよう
な構成であるため、このような駆動輪組立体11を車輪
として備える電動車椅子では、大きな駆動力を球状駆動
輪12に伝えることができず、走行時に大きな駆動力が
得られないという問題がある。
【0012】上記の各駆動輪組立体1,11は、電動車
椅子だけでなく、その他の全方向移動装置、たとえば無
人搬送車両(略称AGV)、移動ロボット、作業用台車
などの各種の車両の駆動輪として実施した場合にも、同
様な問題が生じる。
【0013】本発明の目的は、走行時の振動およびその
振動に起因する大きな走行音の発生を防ぎ、大きな駆動
力を得ることができるようにした球状駆動輪を用いる全
方向移動装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、(a)基台と、(b)基台に3以上設けられる駆動
輪組立体であって、この駆動輪組立体は、(b1)球状
駆動輪と、(b2)球状駆動輪の中心を含む第1の仮想
一平面上で外周円に対する接線に平行な第1の回転軸線
まわりに回転自在であり、周方向に間隔をあけて3以上
設けられる外周部支持ローラと、(b3)前記第1の仮
想一平面に垂直でかつ球状駆動輪の中心を含む第2の仮
想一平面上で、第1および第2の仮想一平面の交線に平
行な第2の回転軸線まわりに回転自在に設けられ、球状
駆動輪の頂部を支持する頂部支持ローラと、(b4)各
外周部支持ローラを、前記第1の仮想一平面上の第2の
回転軸線まわりに回転自在に保持し、前記球状駆動輪の
中心を通りかつ第1の仮想一平面に垂直な第3の回転軸
線まわりに回転自在に設けられる環状のローラ保持体
と、(b5)ローラ保持体を、前記第3の回転軸線まわ
りに回転駆動する回転駆動源とを含み、(c)前記第3
の回転軸線は、各球状駆動輪の接地面の法線に対して予
め定める傾斜角を成して傾斜されることを特徴とする球
状駆動輪を用いる全方向移動装置である。
【0015】本発明に従えば、基台には、球状駆動輪を
備える3以上の駆動輪組立体が設けられる。各駆動輪組
立体は、球状駆動輪の上部が頂部支持ローラによって支
持され、球状駆動輪の外周部は周方向に間隔をあけて3
以上の外周部支持ローラによって支持される。各外周部
支持ローラは、環状のローラ保持体によって回転自在に
保持され、このローラ保持体は回転駆動源によって第3
の回転軸線まわりに回転駆動される。
【0016】このようにしてローラ保持体が第3の回転
軸線まわりに回転駆動されることによって、ローラ保持
体に設けられる各外周部支持ローラもまた、前記第3の
回転軸線まわりに回転駆動され、これによって球状駆動
輪は頂部支持ローラに頂部が支持された状態で回転力が
与えられる。この第3の回転軸線は、各球状駆動輪の接
地面の法線に対して予め定める傾斜角を成して傾斜して
いるので、これらの3以上の球状駆動輪に回転力が個別
に与えられることによって、接地面に対して各球状駆動
輪から回転方向に応じた、いわば接地面を後方へ押す方
向に駆動力が発生し、各球状駆動輪は各駆動力の方向と
は接地面上で直交する非駆動方向に自由回転し、各球状
駆動輪の駆動力のベクトル和が全方向移動装置の進行方
向の駆動力となる。
【0017】したがって各ローラ保持体の回転駆動源に
よる回転速度を個別に制御することによって、任意の方
向へ任意の速度で全方向移動装置を移動させることが可
能となり、全方向移動性を有する移動装置を実現するこ
とができる。
【0018】このように駆動輪組立体は、球状駆動輪の
頂部が頂部支持ローラによって支持された状態で、複数
の外周支持ローラによって非駆動方向の回転を許容しな
がら前記第3の回転軸線まわりに回転駆動されるので、
走行時に振動が発生せず、円滑に走行することができ
る。また振動が発生しないために、走行時に大きな走行
音が発生することが防がれ、走行音の少ない静かな全方
向移動装置を実現することができる。さらにローラ保持
体の回転が複数の外周部支持ローラを介して球状駆動輪
に伝えられ、しかも各外周部支持ローラは、球状駆動輪
の中心を含む第1の仮想一平面上の外周円の接線に平行
な第1の回転軸線まわりに前記ローラ保持体によって保
持されているので、ローラ保持体が回転駆動源によって
前記第3の回転軸線まわりに回転された際に、各外周部
支持ローラと球状駆動輪との間に大きな摩擦力を発生さ
せることができ、これによって確実にローラ保持体の回
転を各外周部支持ローラを介して球状駆動輪に伝達し
て、大きな駆動力で球状駆動輪を回転駆動し、全方向移
動装置を全方向に対して大きな駆動力で走行駆動させる
ことが可能となる。
【0019】請求項2記載の本発明は、前記駆動輪組立
体は、球状駆動輪の前記頂部を含む略上半部を覆い、頂
部支持ローラを第2の回転軸線まわりに回転自在に支持
する上カバー体と、前記ローラ保持体を、前記第3の回
転軸線まわりに回転自在に支持する軸受と、前記上カバ
ー体の開口周縁部に着脱可能に設けられ、球状駆動輪の
略下半部が嵌まり込んだ状態で、前記軸受を上カバー体
の開口周縁部との間で挟持する下カバー体とを含むこと
を特徴とする。
【0020】本発明に従えば、上かバー体と下カバー体
とによって軸受が挟持され、この軸受によって前記ロー
ラ保持体が第3の回転軸線まわりに回転自在に支持され
る。上カバー体にはまた、頂部支持ローラが第2の回転
軸線まわりに回転自在に支持され、このようにして上部
支持ローラとローラ保持輪とが位置決めされた状態で安
定に球状駆動輪を支持し、下半部を下カバー体から下方
に突出させた状態で外囲している。このような上カバー
体および下カバー体によって外部から球状駆動輪に使用
者の足またはその他の物体が直接接触することが防が
れ、こうして球状駆動輪の回転に対する外乱が防がれ、
したがって進行方向が外乱によって不所望に変化してし
まうことが防がれる。
【0021】請求項3記載の本発明は、前記上カバー体
と基台との間には、弾性支持手段が介在されることを特
徴とする。
【0022】本発明に従えば、上カバー体と基台との間
に弾性支持手段が設けられることによって、接地面の起
伏および段差を吸収することができるので、走行面の起
伏および段差にかかわらず、全ての球状駆動輪を接地面
に接地させた状態とすることができ、常に全ての球状駆
動輪の接地面に対する各駆動力のベクトル和の方向を進
行方向として全方向移動装置を走行させることができ、
少なくとも1つの球状駆動輪の浮上がりによって、全て
の球状駆動輪の各駆動力のベクトル和が崩れ、進行方向
および速度がずれてしまうという不具合の発生が防がれ
る。
【0023】請求項4記載の本発明は、前記駆動輪組立
体は、前記基台の予め定める走行方向前方の部位に設け
られる1つの前部駆動輪組立体と、前記走行方向後方の
部位に相互に間隔をあけて設けられる2つの後部駆動輪
組立体とから成り、前部駆動輪組立体の両側には、補助
輪が設けられることを特徴とする。
【0024】本発明に従えば、基台の前方の部位に1つ
の前部駆動輪組立体が設けられ、基台の後方の部位に2
つの後部駆動輪組立体が設けられる。したがって走行面
の起伏にかかわらず全ての駆動輪組立体が設置してお
り、走行面に起伏があっても、走行面に対して非接触と
なる車輪の発生が防がれる。前部駆動輪組立体の両側に
は補助輪が設けられる全方向移動装置の転倒が防がれ
る。
【0025】請求項5記載の本発明は、球状駆動輪は、
金属製の球体の表面に、可撓性および弾発性を有する材
料から成る表層が形成されることを特徴とする。
【0026】本発明に従えば、球状駆動輪は、金属製の
球体の表面に、ごむなどの可撓性および弾発性を有する
材料から成る表層が形成されるので、この表層による振
動の吸収によって走行時に基台に生じる振動が緩和され
るとともに、接地面の微小な起伏が吸収され、この起伏
による振動および走行音の発生が防がれる。
【0027】請求項6記載の本発明は、球状駆動輪は、
金属製または硬質合成樹脂製の球体から成り、頂部支持
ローラは、前記金属製の球状駆動輪を弾発的に支持する
ことを特徴とする。
【0028】本発明に従えば、球状駆動輪は金属製また
は硬質合成樹脂製とされ、硬質であるため、接地面に対
してほぼ点接触し、室内の床などのように大きなトルク
を必要としない場合に好適に用いることができ、接地面
との摩擦による無駄な動力が削減される。このような球
状駆動輪は頂部支持ローラによって弾発的に支持され、
走行時に接地面の微小な起伏による振動が吸収され、こ
の起伏による振動および走行音の発生が防がれる。
【0029】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態の
全方向移動装置31に用いられる駆動輪組立体Wを側方
から見た断面図であり、図2は駆動輪組立体Wを図1の
切断面線II−IIから見た断面図であり、図3は駆動
輪組立体Wを図1の下側から見た底面図である。本実施
の形態の全方向移動装置31は、後述の図6に示される
ように、身体障害者および高齢者などによって用いられ
る電動車椅子であって、基台32と、この基台32に設
けられる4つの駆動輪組立体W1〜W4(総称する場合
には駆動輪組立体Wと略記する)が設けられる。
【0030】駆動輪組立体Wは、球状駆動輪33と、球
状駆動輪33の外周部34を支持し、周方向に間隔をあ
けて複数(本実施の形態では6)設けられる外周部支持
ローラ35と、球状駆動輪33の頂部36を支持する頂
部支持ローラ37と、各外周部支持ローラ35を周方向
に前記間隔をあけて保持する環状のローラ保持体38
と、ローラ保持体38を回転駆動する回転駆動源39
と、球状駆動輪33の前記頂部36を含む略上半部を覆
う上カバー体41と、球状駆動輪33の略下半部が着脱
可能に嵌まり込み、上カバー体41の開口周縁部42に
固定される下カバー体43と、ローラ保持体38を回転
自在に支持し、上カバー体41の開口周縁部42と下カ
バー体43とによって挟持される軸受44と、上カバー
体41と基台32との間に介在される弾性支持手段45
とを含む。
【0031】各外周部支持ローラ35は、球状駆動輪3
3の中心OWを含む第1の仮想一平面46上で外周円4
7(図3参照)に対する接線48に平行な第1の回転軸
線49まわりに回転自在に支持される各一対のローラ5
0a,50bと、各ローラ50a,50bを前記第1の
回転軸線49まわりに回転自在に支持するローラ軸51
と、ローラ軸51をその長手方向両端部付近で前記第1
の回転軸線49まわりに回転自在に支持し、前記ローラ
保持体38の一表面上に周方向に前記間隔をあけて固定
されるブラケット52とを有する。
【0032】このような各外周部支持ローラ35の前記
ローラ保持体38への取付間隔は、前記第1の仮想一平
面(図3参照)上において、ローラ中心OWに関して周
方向に角度βを成して設けられ、この角度βは、本実施
の形態において60°に選ばれる。このような外周部支
持ローラ35は、少なくとも周方向に間隔をあけて3以
上必要であり、本実施の形態では球状駆動輪33に外周
部支持ローラ35から局部的に大きな外力が作用するこ
とを避けて、その外力を分散し、円滑に球状駆動輪33
の回転を許容した状態で支持するために周方向に等間隔
をあけて6つの外周部支持ローラ35が設けられてい
る。
【0033】前記頂部支持ローラ37は、球状駆動輪3
3の中心OWを含みかつ第1の仮想一平面46に垂直な
第2の仮想一平面53上で、前記球状駆動輪33の中心
Wを通りかつ第1および第2の仮想一平面46,53
の交線に平行な第2の回転軸線55まわりに回転自在に
設けられる金属製の一対のローラ56a,56bと、各
ローラ56a,56bを前記第2の回転軸線55まわり
に回転自在に支持するローラ軸57と、ローラ軸57を
支持するブラケット58と、各ローラ56a,56bを
ローラ軸57に対して第2の回転軸線55まわりに回転
自在に軸支するローラ軸受59a,59bと、各ローラ
軸受59a,59bの各内輪60a,60b間に前記ロ
ーラ軸57に装着された状態で介在され、各ローラ56
a,56bおよび各ローラ軸受59a,59bの変位を
阻止する直円筒状のスペーサ61とを有する。
【0034】各ローラ56a,56bの外周面63a,
63bは、相互に近接する方向に小径となる円錐台状に
形成され、各ローラ56a,56bが球状駆動輪33に
接触した位置で、球状駆動輪33の外周面の曲率に比例
した傾斜角で傾斜する円錐台面を成し、わずかな接触面
積で接触して各球状駆動輪33の各駆動力の方向とは接
地面89上で直交する非駆動方向への自由回転を許容
し、球状駆動輪33の回転に安定して従動回転すること
ができるように構成されている。このことは前述の外周
部支持ローラ35の各ローラ50a,50bに対しても
同様であり、これらのローラ50a,50bの外周面6
4a,64bもまた、球状駆動輪33の外周面の曲率に
沿った傾斜を成す円錐台状のテーパ面とされる。
【0035】前記ローラ保持体38は、前記軸受44に
よって球状駆動輪33の中心OWを含む第3の回転軸線
68まわりに矢符A1,A2方向に回転自在に保持され
る。この第3の回転軸線68は、頂部支持ローラ37の
第2の回転軸線55に前記第2の仮想一平面53上で直
交する一直線上に存在している。ローラ保持体38は、
前記各外周部支持ローラ35のブラケット52が固定さ
れる円環状の取付リング69と、この取付リング69に
同軸に積重された状態でボルト70によって固定される
円環状のラック71とを有する。
【0036】このようなローラ保持体38を保持する前
記軸受44は、取付リング69の外周に嵌まり込む内輪
72と、上カバー体41の開口周縁部42と下カバー体
43の開口周縁部73とによって挟持される外輪74
と、内輪72および外輪74間に介在される複数の球状
の転動体75とを有する。
【0037】カバー体41の開口周縁部42と下カバー
体43の開口周縁部73とは、ボルト76によって着脱
可能に連結される。下カバー体43の最も球状駆動輪3
3に近接した内周部77には、半径方向内方に部分的に
突出する環状のフェルトからなるシール材78が嵌着さ
れ、球状駆動輪33の外周面に接触している。このシー
ル材78によって、球状駆動輪33の表面に付着したご
みおよび水などが掻き落とされ、外周部支持ローラ35
および頂部支持ローラ37への異物の係着、ならびに各
軸受44;59a,59bへの異物の噛込みが防がれ、
球状駆動輪33の円滑な回転が維持される。
【0038】このようなローラ保持体38は、各外周部
支持ローラ35を、前記第1の仮想一平面46上の第2
の回転軸線55まわりに回転自在に保持し、前記球状駆
動輪33の中心Owを通りかつ第1の仮想一平面46に
垂直な第3の回転軸線68まわりに矢符A1,A2方向
に回転駆動源39によって選択的に回転駆動される。こ
の回転駆動源39は、サーボモータ81と、サーボモー
タ81の出力軸82に固定されるピニオン83とを有す
る。ピニオン83は、ローラ保持体38のラック71に
噛合し、サーボモータ81からの回転力が伝達される。
【0039】球状駆動輪33は、金属製の球体87と、
この球体87の表面上に可撓性および弾発性を有する材
料であるたとえばごむから成る表層88とを有する。球
体87は、中空であり、前記外周部支持ローラ35およ
び頂部支持ローラ37からの局部的に大きな押圧力に対
して充分な強度を有する。また表層88は、上記のよう
に可撓性および弾発性を有するので、車体の振動および
走行面89の凹凸による衝撃を吸収し、基台32への振
動および衝撃が緩和される。また前記可撓性および弾発
性を有する材料として、ごむを用いることによって、走
行面89に対して大きな摩擦力を発生させることがで
き、これによって球状駆動輪33の不所望な滑りを防止
して、走行面89に対する滑りを防ぎ、所定の進行方向
へ向かって確実に走行し、進路を変更し、加減速するこ
とができる。
【0040】前記上カバー体41は、球状駆動輪33の
略上半部を覆う中空の略半球状のカバー部90と、カバ
ー部90に一体的に連なり、前記サーボモータ81が取
付けられるモータ取付部91と、このモータ取付部91
からさらに突出して連なる連結部92とを有し、この連
結部92は連結ピン93によって基台32の連結突部9
4に水平な軸線95まわりに矢符B1,B2方向に角変
位自在に連結される。
【0041】基台32の前記連結突部94の上方には、
ブラケット97が固定される。このブラケット97と前
記上カバー体41のカバー部90との間には、前記弾性
支持手段45が介在される。この弾性支持手段45は、
2本のばねダンバ101a,101bと、1本の油圧ダ
ンパ102とから成る。各ばねダンバ101a,101
bは、案内軸103と、案内軸103の軸線方向一端部
寄りに形成される、ねじ部104に螺着されるばね力調
整ナット105と、案内軸103に装着され、ばね力調
整ナット105上に支持される円環状のばね受け片10
6と、案内軸103に装着され、一端部が前記ばね受け
片106上に支持される圧縮コイルばね107と、各案
内軸103に装着され、圧縮コイルばね107の他端部
を支持するばね受け片108と、各案内軸103が挿通
し、ばね受け片108を長手方向(図2の左右方向)両
端部で支持する連結部材109と、この連結部材109
から上方に突出した各案内軸103の突出部分に装着さ
れる押えばね110と、各押えばね110を抜止めする
抜止め片111と、抜止め片111を案内軸103に抜
止めする抜止めピン112とを有する。
【0042】前記連結部材109は、前記基台32に設
けられるブラケット97の先端部付近が嵌まり込む嵌合
凹所113が形成され、この嵌合凹所113の両側で対
向する一対の凸部114には、連結ピン115の軸線方
向両端部が挿通して支持される。連結ピン115は、前
記基台32のブラケット97の先端部に軸線まわりに回
動自在に挿入され、抜止めピン116によって抜止めさ
れた状態で、ブラケット97に連結部109が相対的に
角変位自在に連結される。
【0043】前記油圧ダンパ102は、軸線方向一端部
がピン121によって上カバー体41のカバー部90に
回動自在に連結されるシリンダチューブ122と、シリ
ンダチューブ122内で軸線方向に移動自在に収容され
るピストン123と、ピストン123に軸線方向一端部
が固定され、軸線方向他端部がピン124によって回動
自在にブラケット97に連結されるピストンロッド12
5とを有する。ピストン123には、シリンダチューブ
122内の圧力室126a,126bを連通する細い通
路がオフィスとして設けられ、各圧力室126a,12
6b間で空気が相互に熱化して、その時間的遅れによる
ダンピング効果によって緩衝することができるように構
成されている。
【0044】このような弾性支持手段45によって、走
行時に接地面89の起伏および段差を吸収し、常に全て
の球状駆動輪33を接地面89に接地させた状態とし
て、各球状駆動輪33の接地面89に対する各駆動力の
ベクトル和の方向を進行方向として、全方向移動装置3
1を後述の入力手段138のジョイスティック137の
入力操作指令に対応する方向および速度に正確に動作さ
せることができ、少なくとも1つの球状駆動輪33の浮
上がりによって、全ての球状駆動輪33の各駆動力のベ
クトル和が崩れ、進行方向および速度が前記ジョイステ
ィック137の入力操作指令に対してずれてしまうとい
う不具合の発生が防がれる。
【0045】図4は、駆動輪組立体Wの外観および基台
32への取付状態を示す側方から見た断面図であり、図
5は駆動輪組立体Wを図4の上方から見た平面図であ
り、図6は各駆動輪組立体W1〜W4を備える全方向移
動装置31の外観を示す斜視図である。全方向移動装置
31は、前述したように電動車椅子であって、基台32
には使用者が着座する座板シート131と、背板シート
132と、左右一対の肘掛け133a,133bとが設
けられる。
【0046】基台32の前部には、左右一対の足置き部
134a,134bが前後方向に沿う軸線まわりに矢符
C1,C2;D1,D2方向に角変位可能には設けられ
る。各足置き部134a,134bは図6に示される使
用状態ではほぼ水平に配置され、未使用時には矢符C
1,D1方向に角変位させてほぼ垂直に立上げておくこ
とができる。一方の肘掛け部133aの前部には、ジョ
イスティック137の操作によって走行制御するための
入力手段138が設けられる。このジョイスティック1
37を把持して前後方向、左右方向、斜め方向左右旋回
方向に操作することによって、その操作方向に応じた方
向および速度で全方向移動装置31を走行させることが
できる。
【0047】前記基台32は、フレーム本体141と、
フレーム本体141に、その平面視において対角線方向
に固定され、前記連結突部94を有する4つの取付体1
42a〜124d(総称する場合は取付体142と記
す)と、各取付体142に固定される前記ブラケット9
7とを含む。
【0048】図7は、基台32の具体的構成を示す平面
図であり、図8は図7の切断面線VIII−VIIIか
ら見た断面図であり、図9は取付体142の表面図であ
る。なお、図7においては、図解を容易にするため、上
方のブラケット97は省略されている。フレーム本体1
41は、図7に示される平面形状が大略的に四角形の外
枠フレーム143と、外枠フレーム143から上方に突
出して連なり、前記座板シート131から乗載される上
フレーム144と、外枠フレーム143から下方に連な
り、各取付体142a〜142dが固定される下フレー
ム145とを有する。
【0049】各取付体142a,142bは左右両側に
車体中心OBを含む一鉛直面に関して45°の角1度で
対象に一体的に形成される。また後方に設けられる取付
体142c,142dは、前記鉛直面に関して左右両側
にそれぞれ角度45°を成して対称に一体的に形成さ
れ、前部および後部で取付体ユニット146a,146
bをそれぞれ構成している。
【0050】図10は、本発明の実施の一形態の全方向
移動装置31の制御装置161の電気的構成を示すブロ
ック図である。前述した前後方向移動装置31には、走
行方向および走行速度を制御するために、制御装置16
1が備えられる。この制御装置161は、進行方向に向
かって左右方向の指令速度X′、前後方向の指令速度
Y′および左右の旋回方向の指令速度φ′を入力する前
記入力手段138と、入力手段138からの各指令速度
X′,Y′,ψ′に応答して各回転駆動源39のサーボ
モータ81を個別に制御し、各球状駆動輪33を前記各
指令速度X′,Y′,φ′に対応する回転速度で回転駆
動する回転速度指令信号v1,v2,v3,v4をそれ
ぞれ出力する制御手段162と、制御手段162から出
力される各回転速度指令信号v1〜v4に応答して、各
増幅回路164a〜164dによって増幅し、各回転駆
動源39のサーボモータ81a〜81dに各回転速度指
令信号v1〜v4に対応する駆動電流を供給して、各球
状駆動輪33の回転速度を個別に制御し、入力手段13
8のジョイスティック137の操作方向および各変位量
に対応する各速度X′,Y′,φ′で全方向移動装置3
1を走行制御することができる。
【0051】このような制御手段161は、全方向移動
装置31の走行によって非走行時における車体の回転中
心OBが図11に関連して述べたように、X軸方向に偏
心量a(右方を正とする)だけ偏心し、Y軸方向に偏心
量b(前方を正とする)だけ偏心した位置に新たな回転
中心OB1を設定するための設定手段163を含む。こ
の設定手段163は、たとえば全方向移動装置31の姿
勢などによって重心が車体中心OBから常にずれている
ような場合に旋回すると、転倒する恐れがあるため、予
め姿勢を容易に変更できないような使用者に対しては、
回転中心を予め車体中心OBからずらせておくことによ
って、旋回時などに車体中心OBに対する重心位置の偏
心量が少なくててすみ、転倒する危険性を予め少なく設
定するために用いられる。
【0052】このような設定手段163によって前記制
御手段162は、新たな回転中心O B1から各球状駆動
輪33の設置点までの距離L1〜L4を用いて下記の式
1によって演算し、回転速度指令信号v1〜v4を出力
し、各サーボモータ81の回転数を変化させ、旋回走行
時に全方向移動装置31およびその使用者に過大な遠心
力が作用することが防がれ、転倒を防止することができ
る。
【0053】x軸を右進方向、y軸を前進方向とし、回
転角φは反時計まわりを正とする。また駆動輪組立体を
W1を右前、W2を左前、W3を左後、W4を右後と
し、さらにまた、走行時の回転中心(移動前、すなわち
対角線の交点)OBと各駆動輪組立体W1〜W4の接地
点との長さをL1〜L4とする。このとき、車体中心O
Bの速度X′,Y′,φ′と各駆動輪組立体W1〜W4
の速度xi′,yi′(i=1,2,3,4)との関係
は、次のようになる。
【0054】
【数1】
【0055】本実施の形態によれば、基台32に設けら
れる各球状駆動輪33は回転駆動源39によって個別に
回転駆動し、入力手段138によって、進行方向前方に
向かって左右方向の指令速度X′、前後方向の指令速度
Y′および左右の旋回方向の指令速度φ′が制御手段1
62に入力されると、制御手段162は、各回転駆動源
39を制御して、各球状駆動輪33を各指令速度X′、
Y′、φ′に対応する回転速度で個別に回転駆動させ、
全方向移動装置31は、各球状駆動輪33が接地面に対
して発生する各駆動力のベクトル和の方向に進行させる
ことができる。
【0056】このように制御手段162は、各球状駆動
輪33に接地面に対してそれぞれ発生する各駆動力のベ
クトル和が、前記入力手段138によって入力された各
指令速度X′、Y′、φ′となるように、式1によって
各球状駆動輪33ごとに設けられる回転駆動源39を制
御するので、前後方向、斜め方向、左右の旋回方向の全
方向に対して、全ての駆動輪を用いて走行し、入力手段
138によって指令された方向および速度で全方向移動
装置を走行させることができ、指令に対して進行方向の
ずれおよび応答遅れが生じてしまうという不具合が防が
れ、応答性が向上される。
【0057】このように制御手段162は、入力手段1
38によって入力された各指令速度X′、Y′、φ′を
パラメータとして入力し、上記の演算式によって各球状
駆動輪33の速度v1〜viを求めて、各回転駆動源3
9を制御する。したがって入力手段138から入力され
る各指令速度X′、Y′、φ′が、全方向移動装置の使
用者の入力操作によって変化しても、常に入力された各
指令速度X′、Y′、φ′に対応する方向および速度に
全方向移動装置を走行させることができ、入力指令に対
して高い応答性を達成することができる。
【0058】さらに、前記制御手段162には、設定手
段163によって非走行時の回転中心OBに対するX軸
方向の偏心量aおよびY軸方向の偏心量bを設定するこ
とができるので、全方向移動装置の走行時における重心
位置の移動に対して、走行前に予想される各偏心量a、
bを入力して走行中の回転中心を、走行時の重心位置ま
たはその近傍に設定し、この新たに設定した回転中心に
関して上記の演算を行い、各球状駆動輪の回転速度v1
〜viを求め、全方向移動装置を入力した各指令速度
X′、Y′、φ′で走行させることができる。これによ
ってその場で旋回するときの旋回中心を、車体の中心と
し、旋回スペースを最小にすることができるとともに、
全方向移動装置の走行時における重心位置に応じた実走
行を達成することが可能となり、曲線走行または旋回走
行などの車体中心に対して重心の移動が大きくなるよう
な走行において、転倒および横滑りなどが生じにくくな
り、走行安定性が向上されるとともに、最小半径で旋回
することができ、狭い領域であっても容易に旋回するこ
とが可能となる。
【0059】上記の実施の形態では、基台32に4つの
駆動輪組立体W1〜W4を備える。全方向移動装置31
について述べたけれども、本発明の実施の他の形態とし
て3つの駆動輪組立体を備える全方向移動装置において
も、入力手段138へのジョイスティック137の操作
方向および各変位量に応じて任意の方向に高い走行安定
性で走行することが可能であり、さらに本発明の他の実
施の形態では、5以上のi個の駆動輪組立体を用いた全
方向移動装置であっても、当業者にとって容易に想定す
ることが可能である。この場合、前記制御手段162に
は、式2に示す演算式が設定されている。
【0060】
【数2】
【0061】さらに本発明の実施の他の形態では、上か
バー体と下カバー体とによって軸受が挟持され、この軸
受によって前記ローラ保持体が第3の回転軸線まわりに
回転自在に支持される。上カバー体にはまた、頂部支持
ローラが第2の回転軸線まわりに回転自在に支持され、
このようにして上部支持ローラとローラ保持輪とが位置
決めされた状態で安定に球状駆動輪を支持し、下半部を
下カバー体から下方に突出させた状態で外囲している。
このような上カバー体および下カバー体によって外部か
ら球状駆動輪に使用者の足またはその他の物品が直接接
触することが防がれ、こうして球状駆動輪の回転に対す
る外乱が作用することが防がれ、したがって進行方向が
外乱によって不所望に変化してしまうことが防がれる。
【0062】また上記の実施の各形態では、全方向移動
装置として電動車椅子について述べたけれども、本発明
はこれに限るものではなく、3以上の駆動輪組立体によ
って各種の移動装置、たとえば無人搬送台車(略称AG
V)、移動ロボット、作業用台車などへの実施が可能で
ある。
【0063】さらに本発明の実施の他の形態では、各球
状駆動輪33を金属製または硬質合成樹脂製とし、頂部
支持ローラ37によって弾発的に支持するように構成さ
れていもよい。頂部支持ローラ37によって前記金属製
または硬質合成樹脂製の各球状駆動輪33を支持するこ
とによって、接地面に対してほぼ点接触し、室内の床な
どのように大きなトルクを必要としない場合に好適に用
いることができ、接地面との摩擦による無駄な動力が削
減される。このような球状駆動輪は頂部支持ローラによ
って弾発的に支持され、走行時に接地面の微小な起伏に
よる振動が吸収され、この起伏による振動および走行音
の発生が防がれる。
【0064】このような頂部支持ローラ37は、各ロー
ラ56a,56bがゴムなどの可撓性および弾発性を有
する材料によって形成されてもよく、あるいは各ローラ
56a,56bの軸受59a,59bとローラ軸57と
の間に弾性部材を介在させてもよい。
【0065】本発明の実施のさらに他の形態では、3以
上の駆動輪組立体を用いて、球状駆動輪を上方にして所
定の間隔で配置し、製造ラインなどにおける製品の搬送
用コンベアとして実施することもまた、可能である。
【0066】
【発明の効果】請求項1記載の本発明によれば、球状駆
動輪の頂部を頂部支持ローラによって支持された状態
で、接地面の法線に対して傾斜する回転軸線まわりに複
数の外周部支持ローラによって回転し、このような駆動
輪組立体を3以上基台に設けて所定の方向および速度で
走行することができるので、振動を伴わない連続した安
定走行が可能が可能となり、走行安定性が向上される。
【0067】またこのように駆動輪組立体は、球状駆動
輪の頂部が頂部支持ローラによって支持された状態で、
複数の外周支持ローラによって非駆動方向の回転を許容
しながら前記第3の回転軸線まわりに回転駆動されるの
で、走行時に振動が発生せず、円滑に走行することがで
きる。また振動が発生しないために、走行時に大きな走
行音が発生することが防がれ、走行音の少ない静かな全
方向移動装置を実現することができる。さらにローラ保
持体の回転が複数の外周部支持ローラを介して球状駆動
輪に伝えられ、しかも各外周部支持ローラは、球状駆動
輪の中心を含む第1の仮想一平面上の外周円の接線に平
行な第1の回転軸線まわりに前記ローラ保持体によって
保持されているので、ローラ保持体が回転駆動源によっ
て前記第3の回転軸線まわりに回転された際に、各外周
部支持ローラと球状駆動輪との間に大きな摩擦力を発生
させることができ、これによって確実にローラ保持体の
回転を各外周部支持ローラを介して球状駆動輪に伝達し
て、大きな駆動力で球状駆動輪を回転駆動し、全方向移
動装置を全方向に対して大きな駆動力で走行駆動させる
ことが可能となる。
【0068】請求項2記載の本発明によれば、ローラ保
持体が軸受によって回転自在に支持され、これらのロー
ラ保持体および軸受は上カバー体と下カバー体とによっ
て保持されるので、球状駆動輪の表面への外部からの遺
物の付着が防がれるとともに、使用者の足などの接触か
らも保護されるので、安全性が向上されるとともに、足
などの球状駆動輪への接触による進行方向の不所望なず
れが防がれ、走行方向に対する走行安定性が向上され
る。
【0069】請求項3記載の本発明によれば、上カバー
体と基台との間に弾性支持手段が介在されるので、走行
面に起伏があっても常に各駆動輪組立体の球状駆動輪を
設置した状態に維持して、速度および方向に対する走行
安定性が確保される。また前記弾性支持手段によって走
行面の起伏などによる振動が吸収されるので、基台の振
動が緩和され、この全方向移動装置を、電動車椅子とし
て実施した場合には、使用者への振動が減少されて、乗
り心地が向上される。
【0070】請求項4記載の本発明によれば、基台の前
方の上に1つの駆動輪組立体を設け、基台の後方の部位
に2つの駆動輪組立体を設けた、いわば3車輪構造とし
て、前方の駆動輪組立体の両側に補助輪が設けられるの
で、3つの駆動輪組立体の各球状駆動輪を全て設置した
状態で走行することができ、走行面の起伏などによって
球状駆動輪の1つが走行面から浮き上がってしまうとい
う不具合が防がれ、走行および速度に対する走行安定性
が向上される。また前方の駆動輪組立体の両側に設けら
れる補助輪によって旋回時の遠心力による転倒が防が
れ、安全性が向上される。
【0071】請求項5記載の本発明によれば、球状駆動
輪は金属製の球体の表面にゴムなどの可動性および弾発
性を有する材料から成る表層が設けられた構成であるの
で、走行面の凹凸を表層によって吸収し、振動を減少す
ることができる。また走行面に対して表層が接触した状
態で球状駆動輪が回転駆動されるので、走行面に対して
大きな摩擦を得ることができ、球状駆動輪の滑りによる
動力の無駄が防がれるとともに、走行方向が不所望に変
化してしまうことが防がれて、これによってもまた、走
行方向および測度の点で走行安定性が向上される。
【0072】また請求項6記載の本発明によれば、球状
駆動輪は金属製または硬質合成樹脂製とされ、硬質であ
るため、接地面に対してほぼ点接触し、室内の床などの
ように大きなトルクを必要としない場合に好適に用いる
ことができ、接地面との摩擦による無駄な動力が削減さ
れる。このような球状駆動輪は頂部支持ローラによって
弾発的に支持され、走行時に接地面の微小な起伏による
振動が吸収され、この起伏による振動および走行音の発
生が防がれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の全方向移動装置31に
用いられる駆動輪組立体Wを側方から見た断面図であ
る。
【図2】駆動輪組立体Wを図1の切断面線II−IIか
ら見た断面図である。
【図3】駆動輪組立体Wを図1の下側から見た断面図で
ある。
【図4】駆動輪組立体Wの外観および基台32の取付状
態を示す側方から見た断面図である。
【図5】駆動輪組立体Wを図4の上側からみた平面図で
ある。
【図6】各駆動輪組立体W1〜W4を備える全方向移動
装置31の外観を示す斜視図である。
【図7】基台32の具体的構成を示す平面図である。
【図8】図7の切断面線VIII−VIIIから見た断
面図である。
【図9】取付体142に正面図である。
【図10】本発明の実施の一形態の全方向移動装置31
の制御装置161の電気的構成を示すブロック図であ
る。
【図11】従来の技術の駆動輪組立体1を簡略化して示
す図であり、図11(1)は駆動輪組立体1の側面図で
あり、図11(2)は駆動輪組立体1の正面図である。
【図12】他の従来の技術の駆動輪組立体11を簡略化
して示す図であり、図12(1)は駆動輪組立体11の
側面図であり、図12(2)は駆動輪組立体11の正面
図である。
【符号の説明】
31 全方向移動装置 32 基台 33 球状駆動輪 34 外周部 35 外周部支持ローラ 36 頂部 37 頂部支持ローラ 38 ローラ保持体 39 回転駆動源 41 上カバー体 42 上カバー41の開講周縁部 43 下カバー体 44 軸受 45 緩衝手段 46 第1の仮想一平面 47 外周円 48 接線 49 第1の回転軸線 50a,50b;56a,56b ローラ 53 第2の仮想一平面 55 第2の回転軸線 63a,63b 頂部支持ローラ37の外周面 64a,64b 外周部支持ローラ35の外周面 68 第3の回転軸線 69 取付リング 71 ラック 73 下カバー体43の開口周縁部 81 サーボモータ 87 球体 88 表層 89 走行面 101a,101b ばねダンパ 102 油圧ダンパ 137 ジョイスティック 138 入力手段 161 制御装置 162 制御手段 163 設定手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保田 哲也 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工業 株式会社明石工場内 (72)発明者 志子田 繁一 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工業 株式会社明石工場内 (72)発明者 三隅 隆也 兵庫県神戸市中央区港島南町1丁目5番2 号 財団法人新産業創造研究機構内 (72)発明者 中嶋 勝己 兵庫県神戸市中央区港島南町1丁目5番2 号 財団法人新産業創造研究機構内 (72)発明者 桂川 敬史 兵庫県神戸市中央区港島南町1丁目5番2 号 財団法人新産業創造研究機構内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)基台と、 (b)基台に3以上設けられる駆動輪組立体であって、
    この駆動輪組立体は、 (b1)球状駆動輪と、 (b2)球状駆動輪の中心を含む第1の仮想一平面上で
    外周円に対する接線に平行な第1の回転軸線まわりに回
    転自在であり、周方向に間隔をあけて3以上設けられる
    外周部支持ローラと、 (b3)前記第1の仮想一平面に垂直でかつ球状駆動輪
    の中心を含む第2の仮想一平面上で、第1および第2の
    仮想一平面の交線に平行な第2の回転軸線まわりに回転
    自在に設けられ、球状駆動輪の頂部を支持する頂部支持
    ローラと、 (b4)各外周部支持ローラを、前記第1の仮想一平面
    上の第2の回転軸線まわりに回転自在に保持し、前記球
    状駆動輪の中心を通りかつ第1の仮想一平面に垂直な第
    3の回転軸線まわりに回転自在に設けられる環状のロー
    ラ保持体と、 (b5)ローラ保持体を、前記第3の回転軸線まわりに
    回転駆動する回転駆動源とを含み、 (c)前記第3の回転軸線は、各球状駆動輪の接地面の
    法線に対して予め定める傾斜角を成して傾斜されること
    を特徴とする球状駆動輪を用いる全方向移動装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動輪組立体は、 球状駆動輪の前記頂部を含む略上半部を覆い、頂部支持
    ローラを第2の回転軸線まわりに回転自在に支持する上
    カバー体と、 前記ローラ保持体を、前記第3の回転軸線まわりに回転
    自在に支持する軸受と、 前記上カバー体の開口周縁部に着脱可能に設けられ、球
    状駆動輪の略下半部が嵌まり込んだ状態で、前記軸受を
    上カバー体の開口周縁部との間で挟持する下カバー体と
    を含むことを特徴とする請求項1記載の球状駆動輪を用
    いる全方向移動装置。
  3. 【請求項3】 前記上カバー体と基台との間には、弾性
    支持手段が介在されることを特徴とする請求項2記載の
    球状駆動輪を用いる全方向移動装置。
  4. 【請求項4】 前記駆動輪組立体は、前記基台の予め定
    める走行方向前方の部位に設けられる1つの前部駆動輪
    組立体と、前記走行方向後方の部位に相互に間隔をあけ
    て設けられる2つの後部駆動輪組立体とから成り、前部
    駆動輪組立体の両側には、補助輪が設けられることを特
    徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の球状駆動
    輪を用いる全方向移動装置。
  5. 【請求項5】 球状駆動輪は、金属製の球体の表面に、
    可撓性および弾発性を有する材料から成る表層が形成さ
    れることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記
    載の球状駆動輪を用いる全方向移動装置。
  6. 【請求項6】 球状駆動輪は、金属製または硬質合成樹
    脂製の球体から成り、 頂部支持ローラは、前記金属製の球状駆動輪を弾発的に
    支持することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つ
    に記載の球状駆動輪を用いる全方向移動装置。
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