JP2001353849A - ブランケット装着機構、これを用いたオフセット印刷装置、およびこれらによるオフセット印刷方法、並びにこれらによる印刷物 - Google Patents

ブランケット装着機構、これを用いたオフセット印刷装置、およびこれらによるオフセット印刷方法、並びにこれらによる印刷物

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JP2001353849A
JP2001353849A JP2000176692A JP2000176692A JP2001353849A JP 2001353849 A JP2001353849 A JP 2001353849A JP 2000176692 A JP2000176692 A JP 2000176692A JP 2000176692 A JP2000176692 A JP 2000176692A JP 2001353849 A JP2001353849 A JP 2001353849A
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Masako Midorikawa
理子 緑川
Nobuyuki Ishikawa
信行 石川
Kazunari Yonemoto
一成 米元
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブランケットとブラン胴とが印刷中にずれる
ことを防止するブランケット装着機構、そのために使用
するブランケットおよびブラン胴、およびこれらを用い
た印刷装置、印刷方法、並びにこれらを用いることによ
る印刷物を提供する。 【解決手段】 原版にインキを供給し、余分なインキを
ドクタブレードでかきとった後、該原版上のパターンを
ブランケット113に受理し、ブランケット113上の
パターンを被印刷物に転移、印刷するオフセット印刷装
置に用いられるブランケット装着機構において、ブラン
ケット113を前記オフセット印刷装置に設置されたブ
ラン胴110に装着する際、ブランケット113とブラ
ン胴110とが一体化する機構を有する。また、本発明
のオフセット印刷装置および印刷方法は、前記ブランケ
ット装着機構を用いることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばプリント基
配線基板や画像表示装置の部品等をパターニングするた
めの高精細なパターン印刷に適した印刷装置および印刷
方法に関し、 そのためのブランケットおよびブラン胴並
びにブランケット装着機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、回路基板、液晶表示素子、画像形
成装置等の素子および配線を基板上に配置させた電子源
基板を作成する方法は様々な方法が考えられており、 そ
の一例として素子電極や配線等全てフォトリソグラフィ
法で作成する方法がある。
【0003】例えば、微細パターンの配線を形成すると
き、フォトリソグラフィ法ではまず導電層を形成し、 そ
の上にレジスト層を形成し、 このレジスト層を露光、 現
像し、 レジスト層の無い部分の導電層をエッチングし、
さらに残ったレジスト層を剥離する。
【0004】一方、印刷法は大面積のパターンを形成す
るのに適しており、例えば表面伝導型電子放出素子の素
子電極は、印刷法を用いることによって多数の表面伝導
型電子放出素子を基板上に形成することができ、コスト
的にも有利である。
【0005】印刷法による素子電極の形成においては、
例えば薄膜の形成に適しているオフセット印刷技術が使
用される。このオフセット印刷技術を回路基板に応用し
た例としては、特開平4−290295号公報に開示さ
れたものがある。当該公報に開示された基板は、印刷時
のパターン伸縮を原因とする電極ピッチ寸法のバラツキ
による接合不良をなくすために、回路部品に接続される
複数の接合電極の角度を変化させたものである。そし
て、当該特開平4−290295号公報には、電極パタ
ーンをオフセット印刷により形成することが記載されて
いる。
【0006】以下に、電極パターンやカラーフィルタ等
を形成するための一般的なオフセット印刷装置および印
刷方法について説明する。図5および図6は、従来例と
してオフセット印刷法を行う印刷ステージ移動方式のオ
フセット印刷装置を表す図であり、図5は平面図、図6
は側面図をそれぞれ表す。図5において、本体フレーム
108上にあるブラン胴110は両側にギア111が備
えてあり、 周囲にブランケット113が装着してある。
また、102は印刷ステージであり、印刷時には原版で
ある凹版105若しくは被印刷物であるワーク(不図
示)を真空吸着固定する。また、印刷ステージ102
は、サーボモータにより1軸方向に移動可能になってい
る。印刷ステージ102の両側には2本のラックギア1
09を備えており、 印刷ステージ102がブラン胴11
0に移動した場合は、ブラン胴110のギア111と印
刷ステージ102のラックギア109が精度よく噛み合
って、安定動作が可能になっている。また、101はイ
ンキ107を供給するディスペンサ装置であり、1軸移
動して凹版105上にインキ107をライン状に供給す
る。117はドクタブレードである。
【0007】図6(a)〜(d)は、オフセット印刷工
程を表す図である。図6において、印刷ステージ102
上には凹版105が真空吸着されており、ディスペンサ
装置101によりインキ107が凹版105上にライン
供給される。そして、印刷ステージ102の移動につれ
て、ドクタブレード117により凹版105のパターン
部にインキ107が充填される(図6(a))。
【0008】さらに、印刷ステージ102が移動する
と、印刷ステージ102のラック(不図示)とブラン胴
110のギア(不図示)とが精度よく噛み合って、安定
動作で凹版105の凹部に充填されたインキ107をブ
ランケット113上に受理する(図6(b))。
【0009】次いで印刷ステージ102上の凹版105
を取り外して、印刷ステージ102を印刷開始位置まで
戻すとともに、ブラン胴110も回転初期位置まで戻
す。そして、印刷ステージ102上に被印刷物であるワ
ーク106を真空吸着固定する(図6(c))。
【0010】次いで印刷ステージ102が移動すると再
度印刷ステージ102のラック(不図示)とブラン胴1
10のギア(不図示)とが精度よく噛み合って、安定動
作でワーク106上に凹版105の有するパターン状に
インキ107を転移する(図6(d))。
【0011】以上により、印刷工程が終了する。印刷イ
ンキ107は、作製するパターンの機能によって適宜選
択することができる。即ち、記録用サーマルヘッド等の
電極パターンには、主にAuレジネートペーストと呼ば
れる有機Au金属を含むインキを用いる。また、 液晶表
示装置等に用いられるカラーフィルタであれば、R,
G,B各色の顔料を分散したインキや有機色素を含んだ
インキ等が用いられる。
【0012】また、 このように精密な装置の製造のため
に使用されるオフセット印刷機では、 印刷位置ずれやダ
ブリ等の印刷障害の影響が大きく、 ブランケット113
をブラン胴110に強く、 かつ均一に張る必要がある。
しかし、これについては、特開平11−010835号
公報に開示されているように、ブランケット113を予
め規格された張力でひいておき、 その値を保ったままブ
ラン胴110に巻き付けていき、終端をブラン胴110
に固定する方法等がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術において説明したような印刷装置および/また
は印刷方法においては、以下のような問題点を有してい
る。すなわち、 上述したブランケット装着方法等によっ
て、ブランケットはブラン胴に始点および終点で支えら
れており、ブランケットの各部位はその張力によって固
定されているが、印刷時に版圧および印圧がかけられる
と、 それらはブランケットに対してブランケット表面に
垂直方向の圧縮応力だけではなく、 ブランケット表面に
平行なずり応力も与える。
【0014】そのため、ブランケットは表面に垂直方向
の圧縮変形だけでなくずり変形も起こし、印刷面積が大
面積である場合や印圧版圧が大きい場合には、このずり
応力がブランケット表面の微小なずり変形では吸収でき
なくなり、 その結果、 ブランケットそのものが若干伸縮
し、 さらにはブランケットそのものがブラン胴表面に対
して微小なずれを発生する。
【0015】このことに起因して、被印刷物上におい
て、印刷パターンは版上におけるパターンの位置からず
れていき、結果的に印刷位置ずれが発生する。
【0016】本発明は、上記の問題点に鑑みてなされた
ものであり、 ブランケットとブラン胴とが印刷中にずれ
ることを防止するブランケット装着機構、そのために使
用するブランケットおよびブラン胴、およびこれらを用
いた印刷装置、印刷方法、およびこれらを用いることに
よる印刷物を提供することを課題とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のブランケット装着機構は、原版にインキを
供給し、余分なインキをドクタブレードでかきとった
後、該原版上のパターンをブランケットに受理し、該ブ
ランケット上のパターンを被印刷物に転移、印刷するオ
フセット印刷装置に用いられるブランケット装着機構に
おいて、前記ブランケットを前記オフセット印刷装置に
設置されたブラン胴に装着する際、前記ブランケットと
前記ブラン胴とが一体化する機構を有することを特徴と
する。
【0018】本発明においては、前記ブラン胴の表面の
全部または一部に凹凸を設け、前記ブランケットの全部
または一部に該ブラン胴の表面の凹凸に対応する凹凸が
設けられていることが好ましい。
【0019】本発明のブランケット装着機構の前記ブラ
ンケットは、該ブランケットの基材が金属であることが
好ましい。
【0020】本発明においては、前記ブランケットは、
前記ブランケットの基材の硬度が105HB (ブリネル
硬さ)以上であることが好ましい。
【0021】また、前記ブランケットは、前記ブランケ
ットの裏面の粗さがRmax (最大高さ)50S〜500
Sであることが好ましい。
【0022】さらに、前記ブランケットは、該ブランケ
ットの両端が筒状につながる形状を有することができ
る。
【0023】本発明の前記ブランケット装着機構の前記
ブラン胴は、該ブラン胴の表面の粗さがRmax 50S〜
1000Sであることが好ましい。
【0024】本発明のオフセット印刷装置は、前記ブラ
ンケット装着機構を有することが好ましい。
【0025】本発明においては、前記オフセット印刷装
置は、前記ブランケットを有することが好ましい。
【0026】さらに、前記オフセット印刷装置は、前記
ブラン胴を有することが好ましい。
【0027】本発明のオフセット印刷方法は、前記ブラ
ンケット装着機構を用いることが好ましい。
【0028】本発明においては、前記オフセット印刷方
法は、前記ブランケットを用いることが好ましい。
【0029】さらに、前記オフセット印刷方法は、前記
ブラン胴を用いることが好ましい。
【0030】本発明の印刷物は、前記オフセット印刷装
置により印刷されることが好ましい。
【0031】本発明においては、前記印刷物は、前記オ
フセット印刷方法を用いて印刷されることが好ましい。
【0032】
【作用】本発明においては、ブランケット裏面とブラン
胴表面にお互いに噛み合うような凹凸を予め施し(ブラ
ン胴表面の全部または一部に凹凸を設け、ブランケット
裏面の全部または一部にブラン胴表面の凹凸に対応する
凹凸が設けられ)、両者を組み合わせて印刷操作を行
う。
【0033】このとき、 ブランケットはブラン胴に噛み
合い、 ブランケット表面に平行な応力を受ける際、ブラ
ンケットとブラン胴とのずれを抑制する。
【0034】また、 該ブランケットおよび該ブラン胴の
凹凸をねじ様のものや、 その他のオスメス様の形状とし
た場合は、ブランケットの装着はそれらを組ませること
によって終了する。
【0035】
【実施例】以下に、本発明の実施例について図面を用い
て詳細に説明する。 [実施例1]図1は、本実施例に係るオフセット印刷装
置におけるブランケットとブラン胴とを一体化する機構
であるブランケット装着プロセスの側面図である。図中
の110はブラン胴、113はブランケットをそれぞれ
示す。
【0036】図1(a)では、 ブランケット113をブ
ラン胴110にテンションをかけながら装着している状
態を表す。図1(b)では、図1(a)の状態からさら
に進んだ装着状態、 図1(c)では、 ブランケット11
3の装着が終了した状態をそれぞれ表す。
【0037】本実施例において、ブランケット113
は、通常のシリコーンブランケットを用いた。また、本
実施例に使用するブランケットの表面ゴムとしては、あ
らゆるゴムの種類が使用できる。
【0038】本実施例において、ブランケット113は
その裏面が平坦である場合には、裏面の粗さがRmax
(最大高さ)50S以上であるものが望ましい。ブラン
胴110の粗さと噛み合わせるためには、100S以上
であるとさらによい。ただし、粗さを粗くしてブラン胴
110とのずれを防止する際には、 ブランケット113
の粗さは500S程度以下とする。あまり粗さを大きく
してしまうと、1[mm]〜2[mm]の厚みで可撓性
を備えたブランケット113の場合、 表面にブランケッ
ト113の裏面の凹凸が影響し、印刷結果に影響をおよ
ぼしてしまうことがある。
【0039】従って、 表面の粗さを調整することによっ
て本実施例を構成しようとする際には、 ブランケット1
13全体の性状や厚み、印刷パターンのピッチ、大きさ
を検討し、ちょうど良い粗さに調節する必要がある。
【0040】また、 表面粗さを調節して効果を得ようと
する場合には、 特にブランケット113裏面を形成する
基材の硬度についても気をつける。この場合、105H
B (ブリネル硬さ)以上であることが望ましく、150
B 程度以上であればさらに好適である。
【0041】また、裏面を形成する基材は、伸縮性の少
ないものが望ましく、金属やエンジニアリングプラスチ
ック等が好適である。
【0042】本実施例におけるブラン胴110は、ステ
ンレス製のものを用い、表面一面に、高さ500[μ
m]、底面の一辺が600[μm]である四角錐の突起
を配した(ブラン胴表面の凹凸)。
【0043】その他、 本実施例に使用するブラン胴11
0は、その表面粗さがRmax 50S〜1000S程度で
あることが望ましい。この粗さについては、 対応して使
用しようとしているブランケット113によって調節す
る。また、 粗さがあまり大きいと、 ブランケット113
の場合と同様に、 印刷結果に影響してしまうこともある
ので注意する。粗さの大きいブラン胴110を用いる時
には、 ブランケット基材を多孔質若しくはメッシュ状の
もので、 伸縮性を阻害するように樹脂等で固めたもの等
を使用してもよい。この場合、ブラン胴110上に施さ
れた無数の凸がブランケット基材である基布部分に食い
込むような形でずれを防ぐ。
【0044】以上、述べてきたブランケット113をブ
ラン胴110に設置したものを用いて印刷した様子を、
模式的に図6(a)〜(d)に示す。図中の、 101は
ディスペンサ装置、102は印刷ステージ、105は原
版である凹版、 106は被印刷物であるワーク、107
はインキ、 108は本体フレーム、110はブラン胴、
113はブランケット、117はドクタブレードをそれ
ぞれ示す。
【0045】図6(a)では、ディスペンサ装置101
で供給したインキ107を印刷ステージ102が矢印の
方向に移動することによって、ドクタブレード117に
よりスキージしている様子を表す。図6(a)より、ド
クタブレード117で余剰のインキ107がかきとら
れ、凹版105のパターン部分にインキ107が充填さ
れていく。
【0046】図6(b)では、そのまま印刷ステージ1
02が移動して、凹版105内のインキ107がブラン
ケット113に受理された様子を表す。
【0047】その後、印刷ステージ102上の凹版10
5を取り除き、印刷ステージ102を元の位置に戻した
後、ワーク106を印刷ステージ102に乗せた状態が
図6(c)である。印刷ステージ102は、再び図中の
矢印に示された方向に移動してブランケット113に受
理されていたインキ膜を転移して印刷が終了する(図6
(d))。
【0048】本実施例では、凹版105は一般的なもの
が用いられ、金属版やガラス版等、必要な精度でパター
ニングのされうるものであれば、何でもよい。
【0049】同様に、 ワーク106も、 青板ガラス、 シ
リカガラス、 その他各種ガラス、 各種ガラス上に数百オ
ングストロームから数ミクロンのコーティングを施した
もの、 若しくは樹脂、ウエハ、 金属等、何でもよい。
【0050】本実施例においては、 凹版105は350
×350×3[mm]の青板ガラスに深さ20[μ
m]、 縦横350×150[μm]の凹部を、縦横ピッ
チ700×400[μm]で250×600個ならべた
ものを用いた。また、ワーク106は、350×300
×3[mm]の青板ガラスを用いた。さらに、インキ1
07は、有機金属からなるPtレジネートペースト(エ
ヌ・イー・ケムキャット(株)社製、 エム・オー・ペー
ストのE−3100)をBCA溶剤にて希釈して用い
た。
【0051】以上、述べてきた方法によって印刷を行
い、同じブランケットを用いて連続して20回印刷し
た。得られた印刷物のパターン位置を、凹版に作り込ま
れているパターンの位置とそれぞれ比較した結果、印刷
物の相対位置ずれは、印刷方向に対して±10.0[μ
m]以内となっていた。
【0052】[実施例2]図2(a)〜(d)は、本実
施例において使用するブランケット113およびブラン
胴110の断面図および側面図を表したものであり、
(a)および(b)がブランケット113を、(c)お
よび(d)がブラン胴110をそれぞれ示している。本
実施例において用いるブランケット113は、ステンレ
スを基材とし、その両端が予めつながった筒状の形状を
もつ。
【0053】図2(a)は、本実施例で用いるブランケ
ット113の断面図であり、 図中で114はブランケッ
ト表面ゴム、 115はブランケット基材、121はブラ
ンケット基材115の裏表面に刻まれためねじ溝をそれ
ぞれ示す。
【0054】ブランケット表面ゴム114は、 一般的な
シリコーンゴムであり、厚みは400[μm]のものを
使用した。ブランケット基材115はステンレスで作製
し、厚みは1[cm]、裏表面にはめねじ溝121をス
クリュー状に施した。このめねじ溝121は、ピッチ6
[mm]、高さ3.2[mm]のものを用いた。
【0055】図2(b)は、このブランケット113の
側面図であり、図2(c)は、本実施例で使用するブラ
ン胴110の断面図である。図中の122はブラン胴表
面に施したおねじ溝をそれぞれ示す。また、図2(d)
は、このブラン胴110の側面図である。
【0056】図3(a)および(b)は、 図2で説明し
た本実施例のブランケット113をブラン胴110に装
着する様子を模式的に表したものである。図3(a)に
示すように、ブラン胴110の断面方向からブランケッ
ト113をはめ込み、 双方のねじ山を合わせるようにし
てねじ込み、 図3(b)のように装着した。このような
ブランケット113を用いて、 実施例1と同様に、 連続
的に20回印刷を行った。
【0057】実施例1と同様に、 得られた印刷物のパタ
ーン位置を、 原版である凹版に作り込まれているパター
ンの位置とそれぞれ比較した結果、印刷物の相対位置ず
れは、印刷方向に対して±5.0[μm]以内となって
いた。
【0058】[比較例1]本比較例においては、図5お
よび図6に表すような、 従来通りの印刷機を用いた。こ
のブラン胴110はステンレス製であり、表面粗さがR
max 25Sであるものを用いた。また、 ブランケット1
13はシリコーンブランケットであり、 基材が1[m
m]厚のウレタン製のものを用いた。このブランケット
113の表面ゴムは、実施例1および実施例2において
用いたものと同様のものである。
【0059】図4(a)〜(d)は、本比較例に係る従
来の技術によるブランケットの装着工程を説明する側面
図である。図中、110はブラン胴、113はブランケ
ット、123はブラン胴110に施したブランケット1
13の挟み込み装着を行うための切り欠き部、124は
ブランケット113を抑えるための楔型押さえ、125
は楔型押さえを均等な力で押し込むための押さえねじを
それぞれ示す。
【0060】図4(a)では、ブランケット113がブ
ラン胴110に予め施されている切り欠き123に折り
込むようにして両端を装着した状態を表す。
【0061】図4(b)では、 ブランケット113の両
端を押え込むように、 楔型の押さえ124を押さえねじ
125を用いて固定する様子を表す。この押さえねじ1
25を徐々に決められたトルクでねじ込むことによって
(図4(c))、最終的に図4(d)に示すようにブラ
ンケット113をブラン胴110に装着する。
【0062】この印刷装置を用いて、 実施例1と同様の
インキ、原版である凹版、 ワークを用いてオフセット印
刷を行った。印刷を連続的に20回行った後、実施例と
同様の位置測定を行った。印刷パターンの凹版パターン
に対する位置ずれ量は、印刷方向に対して±25.0
[μm]以内であった。
【0063】
【発明の効果】以上、説明してきたことを、まとめたも
のが表1である。
【0064】
【表1】
【0065】このように、本発明によるブランケット装
着機構を用いたオフセット印刷装置を用いた印刷では、
従来のオフセット印刷装置を用いた方法と比較して、印
刷位置ずれを抑制することができる。
【0066】また、 ブランケットをブラン胴に組み付け
るような形態とすることによって、ブランケット装着が
簡便となり、装着や装着後の慣らし等にかかる時間を大
幅に低減することができる。
【0067】さらに、この機構を施した印刷装置を用い
ることにより、高精細および/または高精度印刷を安定
的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1に係るオフセット印刷装置における
ブランケット装着プロセスの側面図である。 (a)ブランケットをブラン胴にテンションをかけなが
ら装着している状態を表す。 (b)(a)の状態からさらに進んだ装着状態を表す。 (c)ブランケットの装着が終了した状態を表す。
【図2】 実施例2に係る使用したブランケットおよび
ブラン胴の断面図および側面図である。 (a)ブランケットの断面図である。 (b)ブランケットの側面図である。 (c)ブラン胴の断面図である。 (d)ブラン胴の側面図である。
【図3】 実施例2に係るブランケットをブラン胴に装
着する様子を模式的に示した図である。 (a)ブランケットをブラン胴に装着する途中。 (b)ブランケットをブラン胴に装着した後。
【図4】 比較例1に係るブランケットの装着工程を説
明する図である。 (a)ブランケットはブラン胴に予め施されている切り
欠きに折り込むようにして両端を装着した状態を表す。 (b)ブランケットの両端を押え込むように楔型の押さ
えねじを用いて固定する様子を表す。 (c)押さえねじを徐々に決められたトルクでねじ込む
様子を表す。 (d)ブランケットをブラン胴に装着した様子を表す。
【図5】 従来例としてオフセット印刷法を行う印刷ス
テージ移動方式のオフセット印刷装置を示す平面図であ
る。
【図6】 従来例としてオフセット印刷法を行う印刷ス
テージ移動方式のオフセット印刷装置によるオフセット
印刷工程を示す断面図である。 (a)印刷ステージの移動につれてドクタブレードによ
り凹版パターン部にインキが充填される様子を表す。 (b)凹版の凹部に充填されたインキをブランケット上
に受理する様子を表す。 (c)印刷ステージ上の凹版を取り外して印刷ステージ
を印刷開始位置まで戻し、ブラン胴も回転初期位置まで
戻し、印刷ステージ上に被印刷物であるワークを真空吸
着固定する様子を表す。 (d)ワーク上に凹版の有するパターン状にインキを転
移する様子を表す。
【符号の説明】
101:ディスペンサ装置、102:印刷ステージ、1
05:凹版、106:ワーク、107:インキ、10
8:本体フレーム、109:ラックギア、110:ブラ
ン胴、111:ギア、113:ブランケット、114:
ブランケット表面ゴム、115:ブランケット基材、1
17:ドクタブレード、121:めねじ溝、122:お
ねじ溝、123:ブラン胴切り欠き部、124:楔型押
さえ、125:押さえねじ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 米元 一成 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 Fターム(参考) 2H114 AA02 CA04 CA10 EA08 FA02

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原版にインキを供給し、余分なインキを
    ドクタブレードでかきとった後、該原版上のパターンを
    ブランケットに受理し、該ブランケット上のパターンを
    被印刷物に転移、印刷するオフセット印刷装置に用いら
    れるブランケット装着機構において、 前記ブランケットを前記オフセット印刷装置に設置され
    たブラン胴に装着する際、前記ブランケットと前記ブラ
    ン胴とが一体化する機構を有することを特徴とするブラ
    ンケット装着機構。
  2. 【請求項2】 前記ブラン胴の表面の全部または一部に
    凹凸を設け、前記ブランケットの全部または一部に該ブ
    ラン胴の表面の凹凸に対応する凹凸が設けられているこ
    とを特徴とする請求項1に記載のブランケット装着機
    構。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のブランケット
    装着機構の前記ブランケットは、該ブランケットの基材
    が金属であることを特徴とするブランケット。
  4. 【請求項4】 前記ブランケットは、前記ブランケット
    の基材の硬度が105HB 以上であることを特徴とする
    請求項3に記載のブランケット。
  5. 【請求項5】 前記ブランケットは、前記ブランケット
    の裏面の粗さがRmax 50S〜500Sであることを特
    徴とする請求項3または4に記載のブランケット。
  6. 【請求項6】 前記ブランケットは、該ブランケットの
    両端が筒状につながる形状を有することを特徴とする請
    求項3〜5のいずれかに記載のブランケット。
  7. 【請求項7】 請求項1または2に記載のブランケット
    装着機構の前記ブラン胴は、該ブラン胴の表面の粗さが
    Rmax 50S〜1000Sであることを特徴とするブラ
    ン胴。
  8. 【請求項8】 請求項1または2に記載のブランケット
    装着機構を有することを特徴とするオフセット印刷装
    置。
  9. 【請求項9】 前記オフセット印刷装置は、請求項3〜
    6のいずれかに記載のブランケットを有することを特徴
    とするオフセット印刷装置。
  10. 【請求項10】 前記オフセット印刷装置は、請求項7
    に記載のブラン胴を有することを特徴とするオフセット
    印刷装置。
  11. 【請求項11】 請求項1または2に記載のブランケッ
    ト装着機構を用いることを特徴とするオフセット印刷方
    法。
  12. 【請求項12】 前記オフセット印刷方法は、請求項3
    〜6のいずれかに記載のブランケットを用いることを特
    徴とするオフセット印刷方法。
  13. 【請求項13】 前記オフセット印刷方法は、請求項7
    に記載のブラン胴を用いることを特徴とするオフセット
    印刷方法。
  14. 【請求項14】 請求項8〜10のいずれかに記載のオ
    フセット印刷装置により印刷されることを特徴とする印
    刷物。
  15. 【請求項15】 請求項11〜13のいずれかに記載の
    オフセット印刷方法を用いて印刷されることを特徴とす
    る印刷物。
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