JP2001350546A5 - - Google Patents
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Description
【発明の名称】ノート型コンピュータ
【特許請求の範囲】
【請求項1】少なくとも、装置内部の発熱部と装置ケースとの間を遮断する断熱材とを具備し、前記断熱材が芯材と袋材からなり、前記袋材が表面保護層,ガスバリア層,および熱溶着層によって構成され、前記ガスバリア層には金属蒸着フィルムまたは金属箔を用いて、かつ厚さ5mm以下の真空断熱材であることを特徴とするノート型コンピュータ。
【請求項2】少なくとも、装置内部の発熱部とHDDとの間を遮断する断熱材とを具備し、前記断熱材が芯材と袋材からなり、前記袋材が表面保護層,ガスバリア層,および熱溶着層によって構成され、前記ガスバリア層には金属蒸着フィルムまたは金属箔を用いて、かつ厚さ5mm以下の真空断熱材であることを特徴とするノート型コンピュータ。
【請求項3】少なくとも、装置内部の発熱部と外部拡張機器との間を遮断する断熱材とを具備し、前記断熱材が芯材と袋材からなり、前記袋材が表面保護層,ガスバリア層,および熱溶着層によって構成され、前記ガスバリア層には金属蒸着フィルムまたは金属箔を用いて、かつ厚さ5mm以下の真空断熱材であることを特徴とするノート型コンピュータ
【請求項4】断熱材があらかじめ外部拡張機器の取り付けケースに具備されていることを特徴とする請求項3記載のノート型コンピュータ。
【請求項5】断熱材の芯材が、無機粉末であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項記載のノート型コンピュータ。
【請求項6】断熱材の芯材が、無機繊維であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項記載のノート型コンピュータ。
【請求項7】断熱材の芯材が、無機粉末と無機繊維であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項記載のノート型コンピュータ。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ノート型コンピュータに代表される携帯を目的とした装置に関し、特に装置内部で発生した熱が装置利用者に不快感を与えることや、装置の誤作動を防ぐのに好適なノート型コンピュータ関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ノート型コンピュータの装置内部で発生した熱が装置ケースの表面に伝達され、装置ケース表面の温度が上昇したとき、装置利用者の身体と前記装置ケース表面とが長時間接触する部分の熱が、装置利用者に不快感を与えることが問題となっている。また、装置を長時間利用者の膝の上において作業した場合、低温やけどの症状を呈する場合もある。コンピュータ内部での発熱源は、主にCPU、電源からの発熱であり、特にCPUの表面温度は約100?を超える温度に達する。
【0003】
このような中で、最近の技術として、装置内部の発熱部と装置ケースの間を断熱材を用いて遮断する技術が提案されている。
【0004】
例えば、特開平11−202978公報に示されるように、装置内部の発熱部と装置ケースの間を遮断する断熱材と、表示部の裏面に設けられた放熱板と、装置内部で発生した熱を加熱板に伝達するヒートパイプと、通気口を有する構成のノート型コンピュータが提案されている。特開平11−202978公報において示される技術を活用することにより、本体部ケース表面の温度上昇をある程度抑制することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、断熱材の断熱性能が低い場合、装置ケース表面に伝達される熱量の抑制効果が小さく、効果を得るためには断熱材の厚さを増す必要がある。一方、近年、ノート型コンピュータは、薄型化、軽量化が望まれており、断熱材もまた、小型・軽量である必要があり、そのためには、より高性能な断熱材を適用する必要がある。
【0006】
一方、装置内部で発生した熱が、RAM(ランダムアクセスメモリ)カードやLAN(ローカルエリアネットワーク)カードなどの外部拡張端子に悪影響を及ぼし、誤作動を招く可能性がある。
【0007】
そこで、本発明の目的は、ノート型コンピュータの薄型化を阻害することなく、装置内部の発熱部と装置ケースの間の熱伝達を遮断する高性能な断熱材を具備することにより、装置表面の温度上昇を抑え利用者に不快感を与えることを防ぐノート型コンピュータを提供することにある。また、装置内部の発熱部と拡張機器取り付けケースとの間の熱伝達を遮断する高性能な断熱材を具備することにより、外部拡張機器の温度上昇誤抑え誤作動を防ぐノート型コンピュータを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のノート型コンピュータは、少なくとも、装置内部の発熱部と装置ケースとの間を遮断する断熱材とを具備し、前記断熱材が芯材と袋材からなり、前記袋材が表面保護層,ガスバリア層,および熱溶着層によって構成され、前記ガスバリア層には金属蒸着フィルムまたは金属箔を用いて、かつ厚さ5mm以下の真空断熱材であることを特徴とするものである。
【0009】
本発明のノート型コンピュータは、少なくとも、装置内部の発熱部とHDDとの間を遮断する断熱材とを具備し、前記断熱材が芯材と袋材からなり、前記袋材が表面保護層,ガスバリア層,および熱溶着層によって構成され、前記ガスバリア層には金属蒸着フィルムまたは金属箔を用いて、かつ厚さ5mm以下の真空断熱材であることを特徴とするものである。
【0010】
本発明のノート型コンピュータは、少なくとも、装置内部の発熱部と外部拡張機器との間を遮断する断熱材とを具備し、前記断熱材が芯材と袋材からなり、前記袋材が表面保護層,ガスバリア層,および熱溶着層によって構成され、前記ガスバリア層には金属蒸着フ
ィルムまたは金属箔を用いて、かつ前記断熱材が厚さ5mm以下の真空断熱材であることを特徴とするものである。
【0011】
本発明のノート型コンピュータは、断熱材があらかじめ外部拡張機器の取り付けケースに具備されていることを特徴とするものである。
【0012】
本発明のノート型コンピュータは、断熱材の芯材が、無機粉末の真空断熱材であることを特徴とするものである。
【0013】
本発明のノート型コンピュータは、断熱材の芯材が、無機繊維の真空断熱材であることを特徴とするものである。
【0014】
本発明のノート型コンピュータは、断熱材の芯材が、無機粉末と無機繊維とよりなる真空断熱材であることを特徴とするものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載のノート型コンピュータは、少なくとも、装置内部の発熱部と装置ケースとの間を遮断する断熱材とを具備し、前記断熱材が芯材と袋材からなり、前記 袋材が表面保護層,ガスバリア層,および熱溶着層によって構成され、前記ガスバリア層には金属蒸着フィルムまたは金属箔を用いて、かつ厚さ5mm以下の真空断熱材であることを特徴とするものであり、ノート型コンピュータの薄型化を阻害することなく、装置内部の発熱部と装置ケースの間の熱伝達を効果的に遮断することにより、装置表面の温度上昇を抑え利用者に不快感を与えることを防ぐことができる。
【0016】
本発明の請求項2に記載のノート型コンピュータは、少なくとも、装置内部の発熱部とHDDとの間を遮断する断熱材とを具備し、前記断熱材が芯材と袋材からなり、前記袋材が表面保護層,ガスバリア層,および熱溶着層によって構成され、前記ガスバリア層には金属蒸着フィルムまたは金属箔を用いて、かつ厚さ5mm以下の真空断熱材であることを特徴とするものであり、ノート型コンピュータの薄型化を阻害することなく、装置内部の発熱部とHDDとの間の熱伝達を効果的に遮断することにより、熱に弱いHDDの温度上昇を抑えて保護することができる。
【0017】
本発明の請求項3に記載のノート型コンピュータは、少なくとも、装置内部の発熱部と外部拡張機器との間を遮断する断熱材とを具備し、前記断熱材が芯材と袋材からなり、前記袋材が表面保護層,ガスバリア層,および熱溶着層によって構成され、前記ガスバリア層には金属蒸着フィルムまたは金属箔を用いて、かつ前記断熱材が厚さ5mm以下の真空断熱材であることを特徴とするものであり、ノート型コンピュータの薄型化を阻害することなく、装置内部の発熱部と外部拡張機器との間の熱伝達を効果的に遮断することにより、外部拡張機器の温度上昇を抑え、誤作動を防ぐことができる。
【0018】
本発明の請求項4に記載のノート型コンピュータは、請求項3記載の発明において、断熱材があらかじめ外部拡張機器の取り付けケースに具備されていることを特徴とするものであり、狭い空間に断熱材を装填する必要がなく、製造が容易である。
【0019】
本発明の請求項5に記載のノート型コンピュータは、断熱材の芯材が、無機粉末であることを特徴とするものであり、粉末間に形成される空隙が微小であるため、経時信頼性に優れ、特に発熱部近傍に真空断熱材を設置する場合などの経時断熱性能に優れた効果を示すものである。
【0020】
また、可とう性を有しているため、成型や装填が容易である。
【0021】
本発明の請求項6に記載のノート型コンピュータは、断熱材の芯材が、無機繊維であることを特徴とするものであり、芯材が無機繊維であるため、粉立ちがなく取り扱い性に優れ、また、製造時の表面平滑成型が不要である。
【0022】
また、可とう性を有しているため、成型や装填が容易である。
【0023】
本発明の請求項7に記載のノート型コンピュータは、断熱材の芯材が、無機粉末と無機繊維であることを特徴とするものであり、芯材が無機粉末と無機繊維との混合物であるため、空隙が微小であることから経時信頼性に優れ、かつ、粉立ちがなく取り扱い性に優れ、また、製造時の表面平滑成型が不要である。
【0024】
また、可とう性を有しているため、成型や装填が容易である。
【0025】
以下、本発明による冷蔵庫の実施の形態について、図1から図6を用いて説明する。
【0026】
(実施の形態1)
図1は、本発明のノート型コンピュータ1であり、装置内部のメインボード2上の発熱部3と装置ケース4底部との間を遮断する真空断熱材5と、放熱板6とを具備することを特徴とする。このように構成されたノート型コンピューターは、底面への熱伝達を効果的に遮断することが可能となるため、装置表面の温度上昇を抑え利用者に不快感を与えることがない。
【0027】
(実施の形態2)
図2は、本発明のノート型コンピュータ1であり、装置内部のメインボード上2の発熱部3と装置ケース4との間を底部にて遮断する真空断熱材5と、放熱板6とを具備することを特徴とする。本形態では、真空断熱材は、HDDと発熱部とを遮断するため、L型に成型されていることを特徴とする。このように構成されたノート型コンピューターは、底面への熱伝達を効果的に遮断することが可能となるため、装置表面の温度上昇を抑え利用者に不快感を与えることがない。また、装置内のHDD7など熱に弱い部品を保護することができる。
【0028】
(実施の形態3)
図3は、本発明のノート型コンピュータ1であり、装置内部のメインボード2上の発熱部3と装置ケース4底部との間を遮断する真空断熱材5と、発熱部3と拡張機器取り付けケース8との間を遮断する真空断熱材9と、放熱板6とを具備することを特徴とする。このように構成されたノート型コンピューターは、底面への熱伝達を効果的に遮断することが可能となるため、装置表面の温度上昇を抑え利用者に不快感を与えることがない。さらに、外部拡張機器への熱伝達を効果的に遮断することが可能となるため、外部拡張機器の温度上昇を抑え、誤作動を生じることがない。
【0029】
(実施の形態4)
図4(a)は、本発明の一実施例である拡張機器取り付けケースの斜視図、図4(b)は、同ケースの側面図であり、拡張機器取り付けケース8に、真空断熱材9が貼付されているものである。
【0030】
(実施の形態5)
図5は、本発明の一実施例である真空断熱材5又は9の断面図であり、袋材10に、無機粉末11からなる芯材が充填されているものである。
【0031】
(実施の形態6)
図6は、本発明の一実施例である真空断熱材5又は9を一部切り欠いた模式図であり、袋材10に、無機繊維12からなる芯材が充填されているものである。
【0032】
(実施の形態7)
図7は、本発明の一実施例である真空断熱材5又は9の断面図であり、袋材10に、無機粉末11と無機繊維12とからなる芯材が充填されているものである。
【0033】
(実施の形態8)
図8は、本発明の一実施例である真空断熱材5又は9の断面図であり、袋材10に、ポリウレタン連通フォーム13からなる芯材が充填されているものである。
【0034】
(実施の形態9)
図9は、本発明のノート型コンピュータ1であり、装置内部のメインボード2上の発熱部3と装置ケース4との間を遮断する乾燥ゲルからなる微細多孔体14と、放熱板6とを具備することを特徴とする。
【0035】
本発明の真空断熱材は、芯材と袋材とからなり、減圧下で芯材を袋材に封入したものである。内圧は、100torr以下が望ましく、より好ましくは10torr以下である。
また、吸着剤を使用しても良い。また、真空断熱材の厚さは、ノート型コンピュータの薄型化より、5mm以下が望ましい。より好ましくは、2mm以下である。
【0036】
本発明の真空断熱材の芯材としては、ポリスチレンやポリウレタンなどポリマー材料の連通気泡体や、無機および有機の粉末、無機および有機の繊維材料などが利用できる。本願発明では、特に、無機粉末、および、無機繊維、それらの混合物が望ましい。
【0037】
本発明の袋材は、表面保護層、ガスバリア層、および熱溶着層によって構成し、それぞれ1種類以上のフィルムを積層している。表面保護層としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルムの延伸加工品など、ガスバリア層としては、金属蒸着フィルム、無機質蒸着フィルム、金属箔など、熱溶着層としては、低密度ポリエチレンフィルム、高密度ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、無延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムなどが使用可能である。
【0038】
本発明の無機粉末は、凝集シリカ粉末、発泡パーライト粉砕粉末、珪藻土粉末、計算カルシウム粉末、炭酸カルシウム粉末、炭酸カルシウム粉末、クレー、タルクなど、無機材料が粉末化されたものが利用できる。本願発明では、特に、凝集シリカ粉末であって、二次凝集粒子径が20m以下のものを好ましく使用することができる。
【0039】
本発明の無機繊維は、グラスウール、セラミックファイバー、ロックウールなど、無機材料を繊維化したものが利用できる。また、不織布状、織物状、綿状など形状は問わないまた、無機繊維を集合体とするために、有機バインダーを用いても良い。
【0040】
本発明の乾燥ゲルからなる微細多孔体は、シリカエアロゲル、アルミナエアロゲルなどの無機酸化物エアロゲルや、ポリウレタンエアロゲル、ポリイソシアネートエアロゲル、フェノール系エアロゲルなどの有機エアロゲルなど、良好な断熱性を示す微細多孔体が適用できる。また、2種以上のエアロゲルの混合物であっても良い。また、形状は、粒状、またはモノリス状のいずれも使用可能である。
【0041】
また、本発明においては、装置内部の発熱部と装置ケースの間の熱伝達を遮断する断熱
材と、装置内部の発熱部と拡張機器取り付けケースとの間の熱伝達を遮断する断熱材は、それぞれ単独で使用してもよく、共に利用しても良い。
【0042】
【実施例】
以下に実施例を用いて、本発明を具体的に説明する。本発明はこれらのみに限定されるものではない。
【0043】
(実施例1)
真空断熱材の芯材にはポリウレタン連通フォームを用いた。袋材は、表面保護層がポリエチレンテレフタレートフィルム、ガスバリア層がアルミ箔、熱溶着層が無延伸ポリプロピレンのものを使用した。袋材にポリウレタン連通フォームを充填し、圧力0.1torrにて封止し、真空断熱材とした。真空断熱材の厚さは1.5mmである。真空断熱材を図1のようにノート型コンピューターに装填し、底面の温度を測定したところ、46?であり、ブランクよりも4?低下しており、断熱効果を確認した。
【0044】
(実施例2)
真空断熱材の芯材には、凝集シリカ粉末を用いた。袋材は実施例1と同様のものを使用した。袋材に凝集シリカ粉末を充填し、圧力0.1torrにて封止し、真空断熱材とした。真空断熱材の厚さは1.5mmである。真空断熱材を図1のようにノート型コンピューターに装填し、底面の温度を測定したところ、ブランクよりも4?低下しており、断熱効果を確認した。また、可とう性を有するため、実施例1よりも装填が容易であった。
【0045】
(実施例3)
真空断熱材の芯材には、シリカ・アルミナからなる無機繊維を用いた。袋材は実施例1と同様のものを使用した。袋材に無機繊維を充填し、圧力0.1torrにて封止し、真空断熱材とした。真空断熱材の厚さは1.5mmである。真空断熱材を図1のようにノート型コンピューターに装填し、底面の温度を測定したところ、ブランクよりも5?低下しており、断熱効果を確認した。また、繊維材料であるため粉立ちがなく、実施例2より取り扱い性が良かった。また、可とう性を有するため、実施例1よりも装填が容易であった。
【0046】
(実施例4)
真空断熱材の芯材には、凝集シリカ粉末と、シリカ・アルミナからなる無機繊維とをあらかじめ混合、成型したものを用いた。袋材は実施例1と同様のものを使用した。袋材に芯材を充填し、圧力0.1torrにて封止し、真空断熱材とした。真空断熱材の厚さは1.5mmである。真空断熱材を図1のようにノート型コンピューターに装填し、底面の温度を測定したところ、ブランクよりも5.5?低下しており、断熱効果を確認した。また、粉末と繊維とを混合しているため、空隙径が、実施例2および実施例3より小さくなり、断熱性能は向上した。また、粉立ちがなく、実施例2より取り扱い性が良かった。また、可とう性を有するため、実施例1よりも装填が容易であった。
【0047】
(実施例5)
乾燥ゲルからなる微細多孔体には、厚さ2mmのシリカエアロゲルのモノリス体を用いた。このシリカエアロゲルを図6のようにノート型コンピューターに装填し、底面の温度を測定したところ、ブランクよりも4?低下しており、断熱効果を確認した。また、シリカエアロゲルは、真空排気することなく、断熱効果が得られるため、真空断熱材と比較して、製造負荷が小さかった。
【0048】
(比較例1)
断熱材を装填していない、ノート型コンピュータの底面の温度を測定したところ、50?であった。
【0049】
(比較例2)
厚さ1.5mmの発泡ウレタンフォームを断熱材として用い、実施例5と同様にノート型コンピューターに装填し、底面の温度を測定したところ、ブランクよりも1?低下していたが、断熱効果は小さかった。
【0050】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ノート型コンピュータの薄型化を阻害することなく、装置内部の発熱部と装置ケースの間の熱伝達を遮断し得る高性能な断熱材を具備することにより、装置表面の温度上昇を抑え利用者に不快感を与えることを防ぐノート型コンピュータを提供することができる。また、装置内部の発熱部と拡張機器取り付けケースとの間の熱伝達を遮断する高性能な断熱材を具備することにより、外部拡張機器の温度上昇誤抑え誤作動を防ぐノート型コンピュータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるノート型コンピュータの模式図
【図2】本発明の一実施例であるノート型コンピュータの模式図
【図3】本発明の一実施例であるノート型コンピュータの模式図
【図4】本発明の一実施例である拡張機器取り付けケースの模式図
【図5】本発明の一実施例である真空断熱材の断面図
【図6】本発明の一実施例である真空断熱材の断面図
【図7】本発明の一実施例である真空断熱材の断面図
【図8】本発明の一実施例である真空断熱材の断面図
【図9】本発明の一実施例であるノート型コンピュータの模式図
【符号の説明】
1 ノート型コンピュータ
2 メインボード
3 発熱部
4 装置ケース
5 真空断熱材
6 放熱板
7 HDD
8 拡張機器取り付けケース
9 真空断熱材
10 袋材
11 無機粉末
12 無機繊維
13 ポリウレタン連通フォーム
14 乾燥ゲルからなる微細多孔体
【特許請求の範囲】
【請求項1】少なくとも、装置内部の発熱部と装置ケースとの間を遮断する断熱材とを具備し、前記断熱材が芯材と袋材からなり、前記袋材が表面保護層,ガスバリア層,および熱溶着層によって構成され、前記ガスバリア層には金属蒸着フィルムまたは金属箔を用いて、かつ厚さ5mm以下の真空断熱材であることを特徴とするノート型コンピュータ。
【請求項2】少なくとも、装置内部の発熱部とHDDとの間を遮断する断熱材とを具備し、前記断熱材が芯材と袋材からなり、前記袋材が表面保護層,ガスバリア層,および熱溶着層によって構成され、前記ガスバリア層には金属蒸着フィルムまたは金属箔を用いて、かつ厚さ5mm以下の真空断熱材であることを特徴とするノート型コンピュータ。
【請求項3】少なくとも、装置内部の発熱部と外部拡張機器との間を遮断する断熱材とを具備し、前記断熱材が芯材と袋材からなり、前記袋材が表面保護層,ガスバリア層,および熱溶着層によって構成され、前記ガスバリア層には金属蒸着フィルムまたは金属箔を用いて、かつ厚さ5mm以下の真空断熱材であることを特徴とするノート型コンピュータ
【請求項4】断熱材があらかじめ外部拡張機器の取り付けケースに具備されていることを特徴とする請求項3記載のノート型コンピュータ。
【請求項5】断熱材の芯材が、無機粉末であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項記載のノート型コンピュータ。
【請求項6】断熱材の芯材が、無機繊維であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項記載のノート型コンピュータ。
【請求項7】断熱材の芯材が、無機粉末と無機繊維であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項記載のノート型コンピュータ。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ノート型コンピュータに代表される携帯を目的とした装置に関し、特に装置内部で発生した熱が装置利用者に不快感を与えることや、装置の誤作動を防ぐのに好適なノート型コンピュータ関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ノート型コンピュータの装置内部で発生した熱が装置ケースの表面に伝達され、装置ケース表面の温度が上昇したとき、装置利用者の身体と前記装置ケース表面とが長時間接触する部分の熱が、装置利用者に不快感を与えることが問題となっている。また、装置を長時間利用者の膝の上において作業した場合、低温やけどの症状を呈する場合もある。コンピュータ内部での発熱源は、主にCPU、電源からの発熱であり、特にCPUの表面温度は約100?を超える温度に達する。
【0003】
このような中で、最近の技術として、装置内部の発熱部と装置ケースの間を断熱材を用いて遮断する技術が提案されている。
【0004】
例えば、特開平11−202978公報に示されるように、装置内部の発熱部と装置ケースの間を遮断する断熱材と、表示部の裏面に設けられた放熱板と、装置内部で発生した熱を加熱板に伝達するヒートパイプと、通気口を有する構成のノート型コンピュータが提案されている。特開平11−202978公報において示される技術を活用することにより、本体部ケース表面の温度上昇をある程度抑制することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、断熱材の断熱性能が低い場合、装置ケース表面に伝達される熱量の抑制効果が小さく、効果を得るためには断熱材の厚さを増す必要がある。一方、近年、ノート型コンピュータは、薄型化、軽量化が望まれており、断熱材もまた、小型・軽量である必要があり、そのためには、より高性能な断熱材を適用する必要がある。
【0006】
一方、装置内部で発生した熱が、RAM(ランダムアクセスメモリ)カードやLAN(ローカルエリアネットワーク)カードなどの外部拡張端子に悪影響を及ぼし、誤作動を招く可能性がある。
【0007】
そこで、本発明の目的は、ノート型コンピュータの薄型化を阻害することなく、装置内部の発熱部と装置ケースの間の熱伝達を遮断する高性能な断熱材を具備することにより、装置表面の温度上昇を抑え利用者に不快感を与えることを防ぐノート型コンピュータを提供することにある。また、装置内部の発熱部と拡張機器取り付けケースとの間の熱伝達を遮断する高性能な断熱材を具備することにより、外部拡張機器の温度上昇誤抑え誤作動を防ぐノート型コンピュータを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のノート型コンピュータは、少なくとも、装置内部の発熱部と装置ケースとの間を遮断する断熱材とを具備し、前記断熱材が芯材と袋材からなり、前記袋材が表面保護層,ガスバリア層,および熱溶着層によって構成され、前記ガスバリア層には金属蒸着フィルムまたは金属箔を用いて、かつ厚さ5mm以下の真空断熱材であることを特徴とするものである。
【0009】
本発明のノート型コンピュータは、少なくとも、装置内部の発熱部とHDDとの間を遮断する断熱材とを具備し、前記断熱材が芯材と袋材からなり、前記袋材が表面保護層,ガスバリア層,および熱溶着層によって構成され、前記ガスバリア層には金属蒸着フィルムまたは金属箔を用いて、かつ厚さ5mm以下の真空断熱材であることを特徴とするものである。
【0010】
本発明のノート型コンピュータは、少なくとも、装置内部の発熱部と外部拡張機器との間を遮断する断熱材とを具備し、前記断熱材が芯材と袋材からなり、前記袋材が表面保護層,ガスバリア層,および熱溶着層によって構成され、前記ガスバリア層には金属蒸着フ
ィルムまたは金属箔を用いて、かつ前記断熱材が厚さ5mm以下の真空断熱材であることを特徴とするものである。
【0011】
本発明のノート型コンピュータは、断熱材があらかじめ外部拡張機器の取り付けケースに具備されていることを特徴とするものである。
【0012】
本発明のノート型コンピュータは、断熱材の芯材が、無機粉末の真空断熱材であることを特徴とするものである。
【0013】
本発明のノート型コンピュータは、断熱材の芯材が、無機繊維の真空断熱材であることを特徴とするものである。
【0014】
本発明のノート型コンピュータは、断熱材の芯材が、無機粉末と無機繊維とよりなる真空断熱材であることを特徴とするものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載のノート型コンピュータは、少なくとも、装置内部の発熱部と装置ケースとの間を遮断する断熱材とを具備し、前記断熱材が芯材と袋材からなり、前記 袋材が表面保護層,ガスバリア層,および熱溶着層によって構成され、前記ガスバリア層には金属蒸着フィルムまたは金属箔を用いて、かつ厚さ5mm以下の真空断熱材であることを特徴とするものであり、ノート型コンピュータの薄型化を阻害することなく、装置内部の発熱部と装置ケースの間の熱伝達を効果的に遮断することにより、装置表面の温度上昇を抑え利用者に不快感を与えることを防ぐことができる。
【0016】
本発明の請求項2に記載のノート型コンピュータは、少なくとも、装置内部の発熱部とHDDとの間を遮断する断熱材とを具備し、前記断熱材が芯材と袋材からなり、前記袋材が表面保護層,ガスバリア層,および熱溶着層によって構成され、前記ガスバリア層には金属蒸着フィルムまたは金属箔を用いて、かつ厚さ5mm以下の真空断熱材であることを特徴とするものであり、ノート型コンピュータの薄型化を阻害することなく、装置内部の発熱部とHDDとの間の熱伝達を効果的に遮断することにより、熱に弱いHDDの温度上昇を抑えて保護することができる。
【0017】
本発明の請求項3に記載のノート型コンピュータは、少なくとも、装置内部の発熱部と外部拡張機器との間を遮断する断熱材とを具備し、前記断熱材が芯材と袋材からなり、前記袋材が表面保護層,ガスバリア層,および熱溶着層によって構成され、前記ガスバリア層には金属蒸着フィルムまたは金属箔を用いて、かつ前記断熱材が厚さ5mm以下の真空断熱材であることを特徴とするものであり、ノート型コンピュータの薄型化を阻害することなく、装置内部の発熱部と外部拡張機器との間の熱伝達を効果的に遮断することにより、外部拡張機器の温度上昇を抑え、誤作動を防ぐことができる。
【0018】
本発明の請求項4に記載のノート型コンピュータは、請求項3記載の発明において、断熱材があらかじめ外部拡張機器の取り付けケースに具備されていることを特徴とするものであり、狭い空間に断熱材を装填する必要がなく、製造が容易である。
【0019】
本発明の請求項5に記載のノート型コンピュータは、断熱材の芯材が、無機粉末であることを特徴とするものであり、粉末間に形成される空隙が微小であるため、経時信頼性に優れ、特に発熱部近傍に真空断熱材を設置する場合などの経時断熱性能に優れた効果を示すものである。
【0020】
また、可とう性を有しているため、成型や装填が容易である。
【0021】
本発明の請求項6に記載のノート型コンピュータは、断熱材の芯材が、無機繊維であることを特徴とするものであり、芯材が無機繊維であるため、粉立ちがなく取り扱い性に優れ、また、製造時の表面平滑成型が不要である。
【0022】
また、可とう性を有しているため、成型や装填が容易である。
【0023】
本発明の請求項7に記載のノート型コンピュータは、断熱材の芯材が、無機粉末と無機繊維であることを特徴とするものであり、芯材が無機粉末と無機繊維との混合物であるため、空隙が微小であることから経時信頼性に優れ、かつ、粉立ちがなく取り扱い性に優れ、また、製造時の表面平滑成型が不要である。
【0024】
また、可とう性を有しているため、成型や装填が容易である。
【0025】
以下、本発明による冷蔵庫の実施の形態について、図1から図6を用いて説明する。
【0026】
(実施の形態1)
図1は、本発明のノート型コンピュータ1であり、装置内部のメインボード2上の発熱部3と装置ケース4底部との間を遮断する真空断熱材5と、放熱板6とを具備することを特徴とする。このように構成されたノート型コンピューターは、底面への熱伝達を効果的に遮断することが可能となるため、装置表面の温度上昇を抑え利用者に不快感を与えることがない。
【0027】
(実施の形態2)
図2は、本発明のノート型コンピュータ1であり、装置内部のメインボード上2の発熱部3と装置ケース4との間を底部にて遮断する真空断熱材5と、放熱板6とを具備することを特徴とする。本形態では、真空断熱材は、HDDと発熱部とを遮断するため、L型に成型されていることを特徴とする。このように構成されたノート型コンピューターは、底面への熱伝達を効果的に遮断することが可能となるため、装置表面の温度上昇を抑え利用者に不快感を与えることがない。また、装置内のHDD7など熱に弱い部品を保護することができる。
【0028】
(実施の形態3)
図3は、本発明のノート型コンピュータ1であり、装置内部のメインボード2上の発熱部3と装置ケース4底部との間を遮断する真空断熱材5と、発熱部3と拡張機器取り付けケース8との間を遮断する真空断熱材9と、放熱板6とを具備することを特徴とする。このように構成されたノート型コンピューターは、底面への熱伝達を効果的に遮断することが可能となるため、装置表面の温度上昇を抑え利用者に不快感を与えることがない。さらに、外部拡張機器への熱伝達を効果的に遮断することが可能となるため、外部拡張機器の温度上昇を抑え、誤作動を生じることがない。
【0029】
(実施の形態4)
図4(a)は、本発明の一実施例である拡張機器取り付けケースの斜視図、図4(b)は、同ケースの側面図であり、拡張機器取り付けケース8に、真空断熱材9が貼付されているものである。
【0030】
(実施の形態5)
図5は、本発明の一実施例である真空断熱材5又は9の断面図であり、袋材10に、無機粉末11からなる芯材が充填されているものである。
【0031】
(実施の形態6)
図6は、本発明の一実施例である真空断熱材5又は9を一部切り欠いた模式図であり、袋材10に、無機繊維12からなる芯材が充填されているものである。
【0032】
(実施の形態7)
図7は、本発明の一実施例である真空断熱材5又は9の断面図であり、袋材10に、無機粉末11と無機繊維12とからなる芯材が充填されているものである。
【0033】
(実施の形態8)
図8は、本発明の一実施例である真空断熱材5又は9の断面図であり、袋材10に、ポリウレタン連通フォーム13からなる芯材が充填されているものである。
【0034】
(実施の形態9)
図9は、本発明のノート型コンピュータ1であり、装置内部のメインボード2上の発熱部3と装置ケース4との間を遮断する乾燥ゲルからなる微細多孔体14と、放熱板6とを具備することを特徴とする。
【0035】
本発明の真空断熱材は、芯材と袋材とからなり、減圧下で芯材を袋材に封入したものである。内圧は、100torr以下が望ましく、より好ましくは10torr以下である。
また、吸着剤を使用しても良い。また、真空断熱材の厚さは、ノート型コンピュータの薄型化より、5mm以下が望ましい。より好ましくは、2mm以下である。
【0036】
本発明の真空断熱材の芯材としては、ポリスチレンやポリウレタンなどポリマー材料の連通気泡体や、無機および有機の粉末、無機および有機の繊維材料などが利用できる。本願発明では、特に、無機粉末、および、無機繊維、それらの混合物が望ましい。
【0037】
本発明の袋材は、表面保護層、ガスバリア層、および熱溶着層によって構成し、それぞれ1種類以上のフィルムを積層している。表面保護層としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルムの延伸加工品など、ガスバリア層としては、金属蒸着フィルム、無機質蒸着フィルム、金属箔など、熱溶着層としては、低密度ポリエチレンフィルム、高密度ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、無延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムなどが使用可能である。
【0038】
本発明の無機粉末は、凝集シリカ粉末、発泡パーライト粉砕粉末、珪藻土粉末、計算カルシウム粉末、炭酸カルシウム粉末、炭酸カルシウム粉末、クレー、タルクなど、無機材料が粉末化されたものが利用できる。本願発明では、特に、凝集シリカ粉末であって、二次凝集粒子径が20m以下のものを好ましく使用することができる。
【0039】
本発明の無機繊維は、グラスウール、セラミックファイバー、ロックウールなど、無機材料を繊維化したものが利用できる。また、不織布状、織物状、綿状など形状は問わないまた、無機繊維を集合体とするために、有機バインダーを用いても良い。
【0040】
本発明の乾燥ゲルからなる微細多孔体は、シリカエアロゲル、アルミナエアロゲルなどの無機酸化物エアロゲルや、ポリウレタンエアロゲル、ポリイソシアネートエアロゲル、フェノール系エアロゲルなどの有機エアロゲルなど、良好な断熱性を示す微細多孔体が適用できる。また、2種以上のエアロゲルの混合物であっても良い。また、形状は、粒状、またはモノリス状のいずれも使用可能である。
【0041】
また、本発明においては、装置内部の発熱部と装置ケースの間の熱伝達を遮断する断熱
材と、装置内部の発熱部と拡張機器取り付けケースとの間の熱伝達を遮断する断熱材は、それぞれ単独で使用してもよく、共に利用しても良い。
【0042】
【実施例】
以下に実施例を用いて、本発明を具体的に説明する。本発明はこれらのみに限定されるものではない。
【0043】
(実施例1)
真空断熱材の芯材にはポリウレタン連通フォームを用いた。袋材は、表面保護層がポリエチレンテレフタレートフィルム、ガスバリア層がアルミ箔、熱溶着層が無延伸ポリプロピレンのものを使用した。袋材にポリウレタン連通フォームを充填し、圧力0.1torrにて封止し、真空断熱材とした。真空断熱材の厚さは1.5mmである。真空断熱材を図1のようにノート型コンピューターに装填し、底面の温度を測定したところ、46?であり、ブランクよりも4?低下しており、断熱効果を確認した。
【0044】
(実施例2)
真空断熱材の芯材には、凝集シリカ粉末を用いた。袋材は実施例1と同様のものを使用した。袋材に凝集シリカ粉末を充填し、圧力0.1torrにて封止し、真空断熱材とした。真空断熱材の厚さは1.5mmである。真空断熱材を図1のようにノート型コンピューターに装填し、底面の温度を測定したところ、ブランクよりも4?低下しており、断熱効果を確認した。また、可とう性を有するため、実施例1よりも装填が容易であった。
【0045】
(実施例3)
真空断熱材の芯材には、シリカ・アルミナからなる無機繊維を用いた。袋材は実施例1と同様のものを使用した。袋材に無機繊維を充填し、圧力0.1torrにて封止し、真空断熱材とした。真空断熱材の厚さは1.5mmである。真空断熱材を図1のようにノート型コンピューターに装填し、底面の温度を測定したところ、ブランクよりも5?低下しており、断熱効果を確認した。また、繊維材料であるため粉立ちがなく、実施例2より取り扱い性が良かった。また、可とう性を有するため、実施例1よりも装填が容易であった。
【0046】
(実施例4)
真空断熱材の芯材には、凝集シリカ粉末と、シリカ・アルミナからなる無機繊維とをあらかじめ混合、成型したものを用いた。袋材は実施例1と同様のものを使用した。袋材に芯材を充填し、圧力0.1torrにて封止し、真空断熱材とした。真空断熱材の厚さは1.5mmである。真空断熱材を図1のようにノート型コンピューターに装填し、底面の温度を測定したところ、ブランクよりも5.5?低下しており、断熱効果を確認した。また、粉末と繊維とを混合しているため、空隙径が、実施例2および実施例3より小さくなり、断熱性能は向上した。また、粉立ちがなく、実施例2より取り扱い性が良かった。また、可とう性を有するため、実施例1よりも装填が容易であった。
【0047】
(実施例5)
乾燥ゲルからなる微細多孔体には、厚さ2mmのシリカエアロゲルのモノリス体を用いた。このシリカエアロゲルを図6のようにノート型コンピューターに装填し、底面の温度を測定したところ、ブランクよりも4?低下しており、断熱効果を確認した。また、シリカエアロゲルは、真空排気することなく、断熱効果が得られるため、真空断熱材と比較して、製造負荷が小さかった。
【0048】
(比較例1)
断熱材を装填していない、ノート型コンピュータの底面の温度を測定したところ、50?であった。
【0049】
(比較例2)
厚さ1.5mmの発泡ウレタンフォームを断熱材として用い、実施例5と同様にノート型コンピューターに装填し、底面の温度を測定したところ、ブランクよりも1?低下していたが、断熱効果は小さかった。
【0050】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ノート型コンピュータの薄型化を阻害することなく、装置内部の発熱部と装置ケースの間の熱伝達を遮断し得る高性能な断熱材を具備することにより、装置表面の温度上昇を抑え利用者に不快感を与えることを防ぐノート型コンピュータを提供することができる。また、装置内部の発熱部と拡張機器取り付けケースとの間の熱伝達を遮断する高性能な断熱材を具備することにより、外部拡張機器の温度上昇誤抑え誤作動を防ぐノート型コンピュータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるノート型コンピュータの模式図
【図2】本発明の一実施例であるノート型コンピュータの模式図
【図3】本発明の一実施例であるノート型コンピュータの模式図
【図4】本発明の一実施例である拡張機器取り付けケースの模式図
【図5】本発明の一実施例である真空断熱材の断面図
【図6】本発明の一実施例である真空断熱材の断面図
【図7】本発明の一実施例である真空断熱材の断面図
【図8】本発明の一実施例である真空断熱材の断面図
【図9】本発明の一実施例であるノート型コンピュータの模式図
【符号の説明】
1 ノート型コンピュータ
2 メインボード
3 発熱部
4 装置ケース
5 真空断熱材
6 放熱板
7 HDD
8 拡張機器取り付けケース
9 真空断熱材
10 袋材
11 無機粉末
12 無機繊維
13 ポリウレタン連通フォーム
14 乾燥ゲルからなる微細多孔体
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