JP2001349402A - トラクションドライブ式駆動装置 - Google Patents

トラクションドライブ式駆動装置

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JP2001349402A
JP2001349402A JP2000169379A JP2000169379A JP2001349402A JP 2001349402 A JP2001349402 A JP 2001349402A JP 2000169379 A JP2000169379 A JP 2000169379A JP 2000169379 A JP2000169379 A JP 2000169379A JP 2001349402 A JP2001349402 A JP 2001349402A
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宏猷 王
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転精度のよいトラクションドライブ式
駆動装置を提供する。 【解決手段】 中心に配設された外接軸11、外接軸1
1に外接する第1外径部23aと第1外径部23aと異
なる外径を有する第2外径部23bとが同軸上に一体的
に形成された中間軸23、中間軸23の第1外径部23
aが内接する第1内接円筒33および中間軸23の第2
外接部23bが内接する第2内接円筒41とからなるト
ラクションドライブ式駆動装置であって、第1内接円筒
33および第2内接円筒41がそれぞれ二重中空リング
からなり、各二重中空リング33、41の内側リング3
5、43と外側リング37、45とが連結部材39、4
7により連結されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はトラクションドライ
ブ式駆動装置に関する。より詳しくは、本発明は小型で
小さな速比から大きな速比までの設定が容易に行えると
ともに、極めて大きな変速比を比較的小さな容積で実現
し得るように構成したトラクションドライブ式駆動装置
の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、中心に配設された外接軸、該外接
軸に外接する第1外径部と該第1外径部と異なる外径を
有する第2外径部とが同軸上に一体的に形成された中間
軸、該中間軸の第1外径部が内接する第1内接円筒およ
び該中間軸の第2外接部が内接する第2内接円筒とから
なるトラクションドライブ式駆動装置が知られている
(例えば、特開昭58−57554号公報、特開昭60
−18651号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のトラク
ションドライブ式駆動装置においては、外接軸(太陽ロ
ーラ)、中間軸(遊星ローラ)および内接円筒(弾性リ
ング)間の滑りに起因する変速比の変動が存在する(例
えば、特開昭58−57554号公報参照)。
【0004】このような滑りを軽減するために、外接軸
と中間軸または内接円筒と中間軸との間の押圧力を高め
る方法が考えられる。しかし、このように内接円筒、中
間軸、外接軸を強く押圧した場合には、特に内接円筒が
変形する。上述した従来の特開昭58−57554号公
報や特開昭60−18651号公報に開示された装置で
は、中間軸(遊星ローラ)に内接する内接円筒(弾性リ
ング)が固定部材や出力部材に一体的に接続されている
ために、内接円筒の変形が固定部材や出力部材に直に伝
達され、それによりトラクションドライブ式駆動装置の
回転精度が低下するという問題があった。
【0005】
【発明の目的】本発明は上述したような従来技術に付随
する問題点に鑑みて、回転精度のよいトラクションドラ
イブ式駆動装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明においては、中心
に配設された外接軸、該外接軸に外接する第1外径部と
該第1外径部と異なる外径を有する第2外径部とが同軸
上に一体的に形成された中間軸、該中間軸の第1外径部
が内接する第1内接円筒および該中間軸の第2外接部が
内接する第2内接円筒とからなるトラクションドライブ
式駆動装置において、該第1内接円筒および第2内接円
筒がそれぞれ二重中空リングからなり、各二重中空リン
グの内側リングと外側リングとが連結部材により連結さ
れていることを特徴とするトラクションドライブ式駆動
装置により、上述した目的を達成する。なお、本発明の
第1外径部と第2外径部とが一体的に形成された中間軸
は、一体物の中間軸に第1外径部と第2外径部とが形成
されていてもよいし、または第1外径部が形成された部
材と第2外径部が形成された部材とが一体に連結されて
1つの中間軸を形成していてもよい。
【0007】本発明によれば、第1内接円筒および第2
内接円筒をそれぞれ二重中空リングとしており、各二重
中空リングの内側リングと外側リングとをピンなどの連
結部材により連結したことにより、内側リングと外側リ
ングの回転方向の力は伝達されるが、内側リングの半径
方向の変形が外側リングに伝達されることがなく、この
結果、内接円筒の内側リングと中間軸の外径部との接触
による内接円筒の変形が外側リングに伝達されず、従っ
て、本発明に係るトラクションドライブ式駆動装置はそ
の回転精度が極めて高められる。
【0008】本発明のトラクションドライブ式駆動装置
は、減速機として用いることができる。この場合には中
心に配設された外接軸に駆動力が入力され、第1内接円
筒の外側リングが固定されて第2内接円筒の外側リング
に連結された出力部材から減速された出力を取出すよう
にしてもよいし、または、中心に配設された外接軸に駆
動力が入力され、第2内接円筒の外側リングに連結され
た部材が固定されて、第1二重中空リングの外側リング
から出力を取出すようにしてもよい。
【0009】また本発明に係るトラクションドライブ式
駆動装置は増速機として用いることもできる。この場合
には、第1二重中空リングの外側リングを固定するとと
もに第2の内接円筒の外側リングに連結された入力部材
から駆動力が入力され中心に配設された外接軸から増速
された出力を取出すようにしてもよいし、または、第2
の内接円筒の外側リングに連結された部材を固定すると
ともに第1二重中空リングの外側リングから駆動力を入
力し、中心に配設された外接軸から増速された出力を取
出すようにしてもよい。
【0010】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の実施例に
つき説明する。図1は本発明に係るトラクションドライ
ブ式駆動装置の断面図であり、図2は図1のII−II断面
図、図3は図1のIII−III断面図である。
【0011】外接軸11が中心に配設されている。外接
軸11は、基板15の中心部に形成された中心孔15a
に軸受13により回転可能に支承されている。この実施
例においては、図1〜3に示すように、基板15から3
本(図2、図3参照)の支持体17が外接軸11を中心
として等配的に突設されている。
【0012】支持体17の左側先端部に端円板19が止
めねじ21またはピン等により締結されており、これに
より基板15、支持体17および端円板19は一体構造
となっている。
【0013】基板15および端円板19には、外接軸1
1を中心として、その周囲3箇所に等配的にそれぞれ中
間軸孔15bおよび中間軸孔19aが形成されており、
この中間軸孔15b、19a間に中間軸23が軸受25
および軸受27により回転可能に支承されている。
【0014】中間軸23は第1外径部23aおよび第2
外径部23bが同軸上に一体に形成されている。第1外
径部23aの外径と第2外径部23bの外径は異なる寸
法となっている。
【0015】第1外径部23aは上述した外接軸11に
外接するとともに、第1外径部23aの外周が第1内接
円筒33の内側リング35に押圧状態で内接している。
【0016】本発明に係る第1内接円筒33は内側リン
グ35および外側リング37の二重リング構造となって
おり、内側リング35および外側リング37の間にはピ
ン39のような連結部材が装着されており、内側リング
35および外側リング37は周方向には一体として1つ
の第1内接円筒として一体となっているが、内側リング
35の半径方向の変形は外側リング37に実質的に伝達
されないようになっている。
【0017】第1内接円筒33の外側リング37は軸受
29により基板15に回転可能に支承されている。
【0018】一方、前述した中間軸23の第2外径部2
3bは、第2内接円筒41の内側リング43に圧接状態
で内接している。
【0019】本発明に係る第2内接円筒41は内側リン
グ43および外側リング45の二重リング構造となって
おり、内側リング43と外側リング45の間にはピン4
7のような連結部材で連結されており、第2内接円筒の
内外リングは周方向には一体としてそして半径方向には
内側リング43の変形が外側リング45に伝達されない
ようにしている。
【0020】第2内接円筒41の外側リングには止めね
じ51またピン等によって鏡板49が一体的に固定され
ている。鏡板49は前述した端円板19を接触状態で外
側から包み込むようになっている。止めねじ51または
ピン等により一体構造とされた鏡板49および第2内接
円筒の外側リング45はクロスローラ軸受31によって
第1内接円筒の外側リング37に対し回転可能に支承さ
れている。
【0021】なお、図1において符号53は止めリング
を示し、第1内接円筒の内側リング35の抜止めとして
作用している。また、符号55は3本の中間軸の中心部
(すなわち、外接軸11の延長線上)に設けられ、第2
外径部23bに外接する回転軸である。回転軸55は、
図1に示すように中実軸としてもよいし、また、中空軸
としてもよい。
【0022】上記構造からなる本発明のトラクションド
ライブ式駆動装置を減速機として使用する場合は次のよ
うにする。
【0023】1つの方法としては、第1内接円筒33の
外側リング37を固定し、外接軸11をモータなどの入
力軸に連結し、鏡板49を出力部材として出力を取出
す。これにより外接軸11の駆動は中間軸23および第
1内接円筒および第2内接円筒により減速された状態で
鏡板49から取出すことができる。
【0024】他の減速機として使用する他の方法として
は、鏡板49を固定し外接軸11から動力を入力するこ
とにより、第1内接円筒33の外側リング37から減速
された出力を取出すこともできる。
【0025】本発明に係るトラクションドライブ式駆動
装置は増速機として使用することもできる。この場合は
上述した減速機の場合と逆の使用の仕方をする。すなわ
ち、1つの方法においては、第1内接円筒33の外側リ
ング37を固定し、鏡板49から動力を入力すると外接
軸11から増速された出力が取出せる。
【0026】他の方法としては、鏡板49を固定し、第
1内接円筒33の外側リング37から動力を入力するこ
とにより外接軸11から増速された出力を取出すことが
できる。
【0027】本発明に係るトラクションドライブ式駆動
装置の速比(減速比または増速比)は外接軸11の第1
内接円筒の内側リングと接触する部分の半径、中間軸2
3の第1外径部23aの半径および第2外径部23bの
半径によって定まる。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、中間軸23の第1外径
部および第2外径部に内接する第1内接円筒および第2
内接円筒をそれぞれ内側リングおよび外側リングの二重
リング構造としており、その間を連結部材により連結し
ている。これにより内側リングの変形が外側リングに伝
達されることがなく、従って、内側リングの変形による
トラクションドライブ装置の速度精度を極めて高めるこ
とができる。
【0029】また、本発明においては、第1および第2
内接円筒の内外リングを連結部材により連結しているた
めに、外接軸と中間軸の接触力および中間軸と円筒リン
グとの接触を充分高めることができる。従って、滑りの
発生も少なく回転精度も極めて高めることができる。
【0030】更にまた、本発明においては、上述したよ
うに外接軸11の外径および中間軸の第1外径部および
第2外径部の半径を適宜選択することにより所望の速比
とでき、従って、広範の速比を容易に選択することがで
き、所望により極めて大きな速比とすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るトラクションドライブ式駆動装置
の一実施例の縦断面図である。
【図2】図1のII−II断面図である。
【図3】図1のIII−III断面図である。
【符号の説明】
11 外接軸 15 基板 17 支持体 19 端円板 23 中間軸 23a 第1外径部 23b 第2外径部 33 第1内接円筒 35 内側リング 37外側リング 39 ピン 41 第2内接円筒 43 内側リング 45 外側リング 47 ピン 49 鏡板

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心に配設された外接軸、該外接軸に外
    接する第1外径部と該第1外径部と異なる外径を有する
    第2外径部とが同軸上に一体的に形成された中間軸、該
    中間軸の第1外径部が内接する第1内接円筒および該中
    間軸の第2外接部が内接する第2内接円筒とからなるト
    ラクションドライブ式駆動装置において、該第1内接円
    筒および第2内接円筒がそれぞれ二重中空リングからな
    り、各二重中空リングの内側リングと外側リングとが連
    結部材により連結されていることを特徴とするトラクシ
    ョンドライブ式駆動装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7059771B2 (en) 2002-05-17 2006-06-13 Nidec Sankyo Corporation Motors with oil dynamic pressure bearing, oil dynamic pressure bearing devices and method for manufacturing the same
JP2007171513A (ja) * 2005-12-21 2007-07-05 Kyocera Mita Corp 画像形成装置に用いられる駆動装置
JP2007171511A (ja) * 2005-12-21 2007-07-05 Kyocera Mita Corp 画像形成装置に用いられる駆動装置
JP2007264406A (ja) * 2006-03-29 2007-10-11 Kyocera Mita Corp 画像形成装置に用いられる駆動装置
JP2008524522A (ja) * 2004-12-15 2008-07-10 シッド,セントロ デ インベスティガシオン イ デサロリョ テクノロジコ,エセ.ア. デ セ.ウベ. トラクション自動調整遊星ローラ式伝動装置

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