JP2001347526A - 樹脂成形金型 - Google Patents
樹脂成形金型Info
- Publication number
- JP2001347526A JP2001347526A JP2000171327A JP2000171327A JP2001347526A JP 2001347526 A JP2001347526 A JP 2001347526A JP 2000171327 A JP2000171327 A JP 2000171327A JP 2000171327 A JP2000171327 A JP 2000171327A JP 2001347526 A JP2001347526 A JP 2001347526A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- flow path
- channel
- mold
- flow paths
- mold body
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【解決手段】 焼結金属層３４Ａ〜３４Ｆを互いに独立
させることで複数個の流路３３Ａ〜３３Ｆを金型本体３
１に形成し、例えば、流路３３Ａが入水口３６Ａに対し
て排水口３７Ａが幅広となるテーパ流路であって、且
つ、隣り合う流路３３Ａ，３３Ｂ同士では一方の流路３
３Ａの入水口３６Ａに他方の流路排水口３７Ｂの排水口
３７Ｂが臨むようにテーパ流路を交互に配置する。 【効果】 流路の入口と流路の出口とでの温度差を是正
することができると共に、金型本体の温度の均一化を図
ることができる。この結果、樹脂成形品の品質の向上を
図ることができる。
させることで複数個の流路３３Ａ〜３３Ｆを金型本体３
１に形成し、例えば、流路３３Ａが入水口３６Ａに対し
て排水口３７Ａが幅広となるテーパ流路であって、且
つ、隣り合う流路３３Ａ，３３Ｂ同士では一方の流路３
３Ａの入水口３６Ａに他方の流路排水口３７Ｂの排水口
３７Ｂが臨むようにテーパ流路を交互に配置する。 【効果】 流路の入口と流路の出口とでの温度差を是正
することができると共に、金型本体の温度の均一化を図
ることができる。この結果、樹脂成形品の品質の向上を
図ることができる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は樹脂成形金型の改良
に関する。
に関する。
【０００２】
【従来の技術】樹脂成形金型として、例えば、実開平６
−９７４４号公報「金型」が知られている。上記技術
は、同公報の図１によれば、金型１のキャビティ２表面
近傍に冷却のために多孔質材の部分域３を形成し、この
部分域３にメッキ等の表層７を形成し、この表層７の反
対から部分域３に給水路４及び排水路５を接続したもの
である。
−９７４４号公報「金型」が知られている。上記技術
は、同公報の図１によれば、金型１のキャビティ２表面
近傍に冷却のために多孔質材の部分域３を形成し、この
部分域３にメッキ等の表層７を形成し、この表層７の反
対から部分域３に給水路４及び排水路５を接続したもの
である。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記「金型」
では、単に、多孔質材の部分域３に給水路４及び排水路
５を接続しただけのものなので、給水路４近くの冷却効
果が大きく、排水路５近くでは冷却効果が小さいことに
なり、給水路４と排水路５とで金型に冷却効果のばらつ
きが発生する。
では、単に、多孔質材の部分域３に給水路４及び排水路
５を接続しただけのものなので、給水路４近くの冷却効
果が大きく、排水路５近くでは冷却効果が小さいことに
なり、給水路４と排水路５とで金型に冷却効果のばらつ
きが発生する。
【０００４】そこで、本発明の目的は、金型の強度を維
持しつつ熱媒体の流路を形成すると共に、金型本体の温
度の均一化を図ることのできる樹脂成形金型を提供する
ことにある。
持しつつ熱媒体の流路を形成すると共に、金型本体の温
度の均一化を図ることのできる樹脂成形金型を提供する
ことにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項１は、金型本体に、多孔質の焼結金属層を設
け、この焼結金属層へ冷却用媒体又は加熱用媒体として
の熱媒体を流通させる樹脂成形金型において、焼結金属
層を互いに独立させることで複数個の流路を金型本体に
形成し、流路が入口に対して出口が幅広となるテーパ流
路であって、且つ、隣り合う流路同士では一方の流路の
入口に他方の流路の出口が臨むようにテーパ流路を交互
に配置したこと特徴とする。
に請求項１は、金型本体に、多孔質の焼結金属層を設
け、この焼結金属層へ冷却用媒体又は加熱用媒体として
の熱媒体を流通させる樹脂成形金型において、焼結金属
層を互いに独立させることで複数個の流路を金型本体に
形成し、流路が入口に対して出口が幅広となるテーパ流
路であって、且つ、隣り合う流路同士では一方の流路の
入口に他方の流路の出口が臨むようにテーパ流路を交互
に配置したこと特徴とする。
【０００６】焼結金属層を互いに独立させることで複数
個の流路を金型本体に形成し、流路が入口に対して出口
が幅広となるテーパ流路であって、且つ、隣り合う流路
同士では一方の流路の入口に他方の流路の出口が臨むよ
うにテーパ流路を交互に配置する。すなわち、焼結金属
層を互いに独立させることで複数個の流路を金型本体に
形成し、流路を入口に対して出口が幅広となるテーパに
形成し、入口側から出口側に行くにしたがって熱媒体を
緩やかに流すようにして、流路の入口側と流路の出口側
とでの温度差の是正を図る。そして、隣り合う流路同士
では一方の流路の入口に他方の流路の出口が臨むように
交互に配置することで、金型本体の温度の均一化を図
る。
個の流路を金型本体に形成し、流路が入口に対して出口
が幅広となるテーパ流路であって、且つ、隣り合う流路
同士では一方の流路の入口に他方の流路の出口が臨むよ
うにテーパ流路を交互に配置する。すなわち、焼結金属
層を互いに独立させることで複数個の流路を金型本体に
形成し、流路を入口に対して出口が幅広となるテーパに
形成し、入口側から出口側に行くにしたがって熱媒体を
緩やかに流すようにして、流路の入口側と流路の出口側
とでの温度差の是正を図る。そして、隣り合う流路同士
では一方の流路の入口に他方の流路の出口が臨むように
交互に配置することで、金型本体の温度の均一化を図
る。
【０００７】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基
づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見る
ものとする。図１は本発明に係る樹脂成形金型の斜視図
である。樹脂金型装置２０は、樹脂成形金型としての可
動側金型３０と樹脂成形金型としての固定側金型４０と
から構成するものであって、可動側金型３０に成形凸部
３２を形成し、固定側金型４０に成形凹部４２を形成
し、これらの成形凹部４２及び成形凸部３２を合せるこ
とで樹脂成形品Ｗを成形するためのキャビティ５０を形
成するものである。
づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見る
ものとする。図１は本発明に係る樹脂成形金型の斜視図
である。樹脂金型装置２０は、樹脂成形金型としての可
動側金型３０と樹脂成形金型としての固定側金型４０と
から構成するものであって、可動側金型３０に成形凸部
３２を形成し、固定側金型４０に成形凹部４２を形成
し、これらの成形凹部４２及び成形凸部３２を合せるこ
とで樹脂成形品Ｗを成形するためのキャビティ５０を形
成するものである。
【０００８】図２は図１の２−２線断面図であり、可動
側金型３０の縦断面を示す。可動側金型３０は、金型本
体３１に形成した成形凸部３２と、金型本体３１に形成
した複数個の流路３３Ａ〜３３Ｆ（３３Ａのみ図示）
と、これらの流路３３Ａ〜３３Ｆにそれぞれ形成する多
孔質の焼結金属層３４Ａ〜３４Ｆ（３４Ａのみ図示）
と、これらの焼結金属層３４Ａ〜３４Ｆを一括して覆う
蓋部材３５と、流路３３Ａ〜３３Ｆに形成それぞれ形成
した入口としての入水口３６Ａ〜３６Ｆ（３６Ａのみ図
示）及び出口としての排水口３７Ａ〜３７Ｆ（３７Ａの
み図示）とからなる。なお、３８・・・（１個のみを示
す）は流路３３Ａ〜３３Ｆを仕切る仕切壁、３９Ａ〜３
９Ｆ（３９Ａのみ図示）は流路の底を示す。
側金型３０の縦断面を示す。可動側金型３０は、金型本
体３１に形成した成形凸部３２と、金型本体３１に形成
した複数個の流路３３Ａ〜３３Ｆ（３３Ａのみ図示）
と、これらの流路３３Ａ〜３３Ｆにそれぞれ形成する多
孔質の焼結金属層３４Ａ〜３４Ｆ（３４Ａのみ図示）
と、これらの焼結金属層３４Ａ〜３４Ｆを一括して覆う
蓋部材３５と、流路３３Ａ〜３３Ｆに形成それぞれ形成
した入口としての入水口３６Ａ〜３６Ｆ（３６Ａのみ図
示）及び出口としての排水口３７Ａ〜３７Ｆ（３７Ａの
み図示）とからなる。なお、３８・・・（１個のみを示
す）は流路３３Ａ〜３３Ｆを仕切る仕切壁、３９Ａ〜３
９Ｆ（３９Ａのみ図示）は流路の底を示す。
【０００９】固定側金型４０は、金型本体４１に成形凹
部４２を備え、金型本体４１に可動側金型３０と略同一
の流路、焼結金属層、蓋部材、入水口及び排水口を備え
るものであり、詳細な説明は省略する。
部４２を備え、金型本体４１に可動側金型３０と略同一
の流路、焼結金属層、蓋部材、入水口及び排水口を備え
るものであり、詳細な説明は省略する。
【００１０】図３は図１の３−３線断面図であり、可動
側金型３０の平面断面を示す。流路３３Ａは、入水口３
６Ａ側に対して排水口３７Ａ側が幅広となるテーパ流路
としたものであり、流路３３Ｂ〜流路３３Ｆも流路３３
Ａと同様のテーパ流路である。例えば、隣り合う流路３
３Ａ，３３Ｂ同士では、一方の流路３３Ａの入水口３６
Ａに他方の流路３３Ｂの排水口３７が臨むように交互に
配置するようにしたものである。残る流路３３Ｃ〜３３
Ｆも同様にテーパ流路を交互に配置したものである。
側金型３０の平面断面を示す。流路３３Ａは、入水口３
６Ａ側に対して排水口３７Ａ側が幅広となるテーパ流路
としたものであり、流路３３Ｂ〜流路３３Ｆも流路３３
Ａと同様のテーパ流路である。例えば、隣り合う流路３
３Ａ，３３Ｂ同士では、一方の流路３３Ａの入水口３６
Ａに他方の流路３３Ｂの排水口３７が臨むように交互に
配置するようにしたものである。残る流路３３Ｃ〜３３
Ｆも同様にテーパ流路を交互に配置したものである。
【００１１】図４は図１の４−４線断面図であり、可動
側金型３０の横断面を示す。焼結金属層３４Ａは、熱媒
体（不図示）としての冷却用媒体又は加熱用媒体を流通
させるための部材であり、熱媒体は、焼結金属層３４Ａ
を流通させることで可動側金型３０を強制冷却又は強制
加熱を図るための媒体である。また、焼結金属３４Ｂ〜
３４Ｆは、焼結金属層３４Ａと同様に形成したものであ
る。蓋部材３５は、焼結金属層３４Ａ〜３４Ｆを一括し
て覆うベース部３５ａと、このベース部３５ａに形成し
た冷却フィン３５ｂ・・・とからなる部材である。仕切壁
３８・・・の先端にベース部３５ａを当てることで仕切壁
３８・・・と共にキャビティ５０の強度を高めることがで
きる。
側金型３０の横断面を示す。焼結金属層３４Ａは、熱媒
体（不図示）としての冷却用媒体又は加熱用媒体を流通
させるための部材であり、熱媒体は、焼結金属層３４Ａ
を流通させることで可動側金型３０を強制冷却又は強制
加熱を図るための媒体である。また、焼結金属３４Ｂ〜
３４Ｆは、焼結金属層３４Ａと同様に形成したものであ
る。蓋部材３５は、焼結金属層３４Ａ〜３４Ｆを一括し
て覆うベース部３５ａと、このベース部３５ａに形成し
た冷却フィン３５ｂ・・・とからなる部材である。仕切壁
３８・・・の先端にベース部３５ａを当てることで仕切壁
３８・・・と共にキャビティ５０の強度を高めることがで
きる。
【００１２】冷却フィン３５ｂ・・・を、仕切壁３８・・・の
軸線Ｃ・・・上に配置することで、可動側金型３０の放熱
効果の促進を図ることができる。すなわち、仕切壁３８
・・・は、補強部材であると共に熱伝導部材でもある。そ
こで、仕切壁３８・・・と冷却フィン３５ｂ・・・を一直線上
に並べれば、熱の流れが円滑となり、金型本体３１の放
熱機能を格段に高めることができる。
軸線Ｃ・・・上に配置することで、可動側金型３０の放熱
効果の促進を図ることができる。すなわち、仕切壁３８
・・・は、補強部材であると共に熱伝導部材でもある。そ
こで、仕切壁３８・・・と冷却フィン３５ｂ・・・を一直線上
に並べれば、熱の流れが円滑となり、金型本体３１の放
熱機能を格段に高めることができる。
【００１３】すなわち、可動側金型３０は、金型本体３
１に、多孔質の焼結金属層３４Ａ〜３４Ｆを設け、これ
らの焼結金属層３４Ａ〜３４Ｆへ冷却用媒体又は加熱用
媒体としての熱媒体を流通させる樹脂成形金型におい
て、焼結金属層３４Ａ〜３４Ｆを互いに独立させること
で複数個の流路３３Ａ〜３３Ｆを金型本体３１に形成
し、例えば、流路３３Ａが入水口３６Ａに対して排水口
３７Ａが幅広となるテーパ流路であって、且つ、隣り合
う流路３３Ａ，３３Ｂ同士では一方の流路３３Ａの入水
口３６Ａに他方の流路排水口３７Ｂの排水口３７Ｂが臨
むようにテーパ流路を交互に配置したものである。
１に、多孔質の焼結金属層３４Ａ〜３４Ｆを設け、これ
らの焼結金属層３４Ａ〜３４Ｆへ冷却用媒体又は加熱用
媒体としての熱媒体を流通させる樹脂成形金型におい
て、焼結金属層３４Ａ〜３４Ｆを互いに独立させること
で複数個の流路３３Ａ〜３３Ｆを金型本体３１に形成
し、例えば、流路３３Ａが入水口３６Ａに対して排水口
３７Ａが幅広となるテーパ流路であって、且つ、隣り合
う流路３３Ａ，３３Ｂ同士では一方の流路３３Ａの入水
口３６Ａに他方の流路排水口３７Ｂの排水口３７Ｂが臨
むようにテーパ流路を交互に配置したものである。
【００１４】焼結金属層３４Ａ〜３４Ｆを互いに独立さ
せることで複数個の流路３３Ａ〜３３Ｆを金型本体３１
に形成し、例えば、流路３３Ａが図３に示す入水口３６
Ａに対して排水口３７Ａが幅広となるテーパに形成し、
入水口３６Ａ側から排水口３７Ａ側に行くにしたがって
熱媒体（不図示）を緩やかに流すようにしたので、流路
３３Ａの入水口３６Ａ側と流路３３Ａの排水口３７Ａ側
とでの温度差を是正することができる。そして、隣り合
う流路３３Ａ，３３Ｂ同士では一方の流路３３Ａの入水
口３６Ａに他方の流路３３Ｂの排水口３７Ｂが臨むよう
にテーパ流路を交互に配置したので、金型本体３１の温
度の均一化を図ることができる。この結果、樹脂成形品
Ｗ（図１参照）の品質の向上を図ることができる。
せることで複数個の流路３３Ａ〜３３Ｆを金型本体３１
に形成し、例えば、流路３３Ａが図３に示す入水口３６
Ａに対して排水口３７Ａが幅広となるテーパに形成し、
入水口３６Ａ側から排水口３７Ａ側に行くにしたがって
熱媒体（不図示）を緩やかに流すようにしたので、流路
３３Ａの入水口３６Ａ側と流路３３Ａの排水口３７Ａ側
とでの温度差を是正することができる。そして、隣り合
う流路３３Ａ，３３Ｂ同士では一方の流路３３Ａの入水
口３６Ａに他方の流路３３Ｂの排水口３７Ｂが臨むよう
にテーパ流路を交互に配置したので、金型本体３１の温
度の均一化を図ることができる。この結果、樹脂成形品
Ｗ（図１参照）の品質の向上を図ることができる。
【００１５】以上に述べた可動側金型３０（樹脂成形金
型）の作用を次に説明する。図５（ａ）〜（ｄ）は本発
明に係る樹脂成形金型の第１作用説明図であり、可動側
金型３０（図４参照）の製作手順の一例を示す。（ａ）
において、金属ブロック５２に成形凸部３２及び流路３
３Ａ〜３３Ｆを形成し、金型本体３１を製作する。
（ｂ）において、鉄系金属、アルミニウム系金属若しく
はステンレス鋼の金属粒５３・・・を流路３３Ａ〜３３Ｆ
に充填する。（ｃ）において、流路３３Ａ〜３３Ｆに金
属粒５３・・・を充填済みの金型本体３１を焼結炉５４に
入れ、金属粒５３・・・同士を焼結させ、焼結金属層３４
を形成する。
型）の作用を次に説明する。図５（ａ）〜（ｄ）は本発
明に係る樹脂成形金型の第１作用説明図であり、可動側
金型３０（図４参照）の製作手順の一例を示す。（ａ）
において、金属ブロック５２に成形凸部３２及び流路３
３Ａ〜３３Ｆを形成し、金型本体３１を製作する。
（ｂ）において、鉄系金属、アルミニウム系金属若しく
はステンレス鋼の金属粒５３・・・を流路３３Ａ〜３３Ｆ
に充填する。（ｃ）において、流路３３Ａ〜３３Ｆに金
属粒５３・・・を充填済みの金型本体３１を焼結炉５４に
入れ、金属粒５３・・・同士を焼結させ、焼結金属層３４
を形成する。
【００１６】（ｄ）において、蓋部材３５で焼結金属層
３４Ａ〜３４Ｆを一括して覆い、ボルト締め又は熱溶着
を行ない、流路３３Ａ〜３３Ｆを密封する。その後、成
形凸部３２面の仕上を行なう。例えば、成形凸部３２面
と流路３３Ａの底３９Ａ面との厚さをｔとするときに、
厚さｔを２ｍｍから５ｍｍの範囲に設定する。ここで、
厚さｔが２ｍｍ以下では成形凸部３２の強度が不足す
る。また、５ｍｍ以上では冷却効率又は熱効率の悪化を
招く。なお、成形凸部３２面と他の流路３３Ｂ〜３３Ｆ
の底３９Ｂ〜３９Ｆ（図４参照）面との厚さについても
同様である。
３４Ａ〜３４Ｆを一括して覆い、ボルト締め又は熱溶着
を行ない、流路３３Ａ〜３３Ｆを密封する。その後、成
形凸部３２面の仕上を行なう。例えば、成形凸部３２面
と流路３３Ａの底３９Ａ面との厚さをｔとするときに、
厚さｔを２ｍｍから５ｍｍの範囲に設定する。ここで、
厚さｔが２ｍｍ以下では成形凸部３２の強度が不足す
る。また、５ｍｍ以上では冷却効率又は熱効率の悪化を
招く。なお、成形凸部３２面と他の流路３３Ｂ〜３３Ｆ
の底３９Ｂ〜３９Ｆ（図４参照）面との厚さについても
同様である。
【００１７】図６（ａ），（ｂ）は本発明に係る樹脂成
形金型の第２作用説明図であり、（ａ）は比較例を示
し、（ｂ）は実施例を示す。（ａ）において、樹脂成形
金型としての可動側金型１００は、金型本体１０１に成
形凸部１０２を形成し、金型本体１０１に流路１０３Ａ
〜１０３Ｆを形成し、これらの流路１０３Ａ〜１０３Ｆ
にそれぞれ焼結金属層（不図示）を形成し、金型本体１
０１の一方に入水口１０６Ａ〜１０６Ｆを形成し、金型
本体１０１の他方に排水口１０７Ａ〜１０７Ｆを形成し
たものである。入水口１０６Ａ〜１０６Ｆから矢印・・
・の如く熱媒体（不図示）を流路１０３Ａ〜１０３Ｆに
それぞれ供給すると、金型本体１０１の入水口１０６Ａ
〜１０６Ｆ側では加熱又は冷却の効果が大きく、排水口
１０７Ａ〜１０７Ｆ側では加熱又は冷却の効果が小さく
なるので、金型本体１０１に温度差が生ずる。
形金型の第２作用説明図であり、（ａ）は比較例を示
し、（ｂ）は実施例を示す。（ａ）において、樹脂成形
金型としての可動側金型１００は、金型本体１０１に成
形凸部１０２を形成し、金型本体１０１に流路１０３Ａ
〜１０３Ｆを形成し、これらの流路１０３Ａ〜１０３Ｆ
にそれぞれ焼結金属層（不図示）を形成し、金型本体１
０１の一方に入水口１０６Ａ〜１０６Ｆを形成し、金型
本体１０１の他方に排水口１０７Ａ〜１０７Ｆを形成し
たものである。入水口１０６Ａ〜１０６Ｆから矢印・・
・の如く熱媒体（不図示）を流路１０３Ａ〜１０３Ｆに
それぞれ供給すると、金型本体１０１の入水口１０６Ａ
〜１０６Ｆ側では加熱又は冷却の効果が大きく、排水口
１０７Ａ〜１０７Ｆ側では加熱又は冷却の効果が小さく
なるので、金型本体１０１に温度差が生ずる。
【００１８】（ｂ）において、可動側金型３０は、焼結
金属層３４Ａ〜３４Ｆ（図３参照）を互いに独立させる
ことで複数個の流路３３Ａ〜３３Ｆを金型本体３１に形
成し、例えば、流路３３Ａが入水口３６Ａに対して排水
口３７Ａが幅広となるテーパに形成し、入水口３６Ａ側
から排水口３７Ａ側に行くにしたがって熱媒体（不図
示）を緩やかに流すようにしたので、流路３３Ａの入水
口３６Ａ側と流路３３Ａの排水口３７Ａ側とでの温度差
を是正することができる。
金属層３４Ａ〜３４Ｆ（図３参照）を互いに独立させる
ことで複数個の流路３３Ａ〜３３Ｆを金型本体３１に形
成し、例えば、流路３３Ａが入水口３６Ａに対して排水
口３７Ａが幅広となるテーパに形成し、入水口３６Ａ側
から排水口３７Ａ側に行くにしたがって熱媒体（不図
示）を緩やかに流すようにしたので、流路３３Ａの入水
口３６Ａ側と流路３３Ａの排水口３７Ａ側とでの温度差
を是正することができる。
【００１９】そして、隣り合う流路３３Ａ，３３Ｂ同士
では一方の流路３３Ａの入水口３６Ａに他方の流路３３
Ｂの排水口３７Ｂが臨むようにテーパ流路を交互に配置
したので、矢印・・・の如く金型本体３１の一方から他
方、又は他方から一方へ交互に熱媒体（不図示）流すこ
とができ、金型本体３１の温度の均一化を図ることがで
きる。この結果、樹脂成形品Ｗ（図１参照）の品質の向
上を図ることができる。
では一方の流路３３Ａの入水口３６Ａに他方の流路３３
Ｂの排水口３７Ｂが臨むようにテーパ流路を交互に配置
したので、矢印・・・の如く金型本体３１の一方から他
方、又は他方から一方へ交互に熱媒体（不図示）流すこ
とができ、金型本体３１の温度の均一化を図ることがで
きる。この結果、樹脂成形品Ｗ（図１参照）の品質の向
上を図ることができる。
【００２０】図７は本発明に係る第２実施の形態の樹脂
成形金型の平面断面図であり、樹脂成形金型としての可
動側金型６０の平面断面を示す。可動側金型６０は、金
型本体６１に、多孔質の焼結金属層６４Ａ〜６４Ｆを設
け、これらの焼結金属層６４Ａ〜６４Ｆへ冷却用媒体又
は加熱用媒体としての熱媒体を流通させる樹脂成形金型
において、焼結金属層６４Ａ〜６４Ｆを互いに独立させ
ることで複数個の流路６３Ａ〜６３Ｆを金型本体６１に
形成したものであり、流路６３Ａ〜６３Ｆ、例えば、流
路６３Ａは、流路６３Ａの幅が入水口６６Ａに対して排
水口６７Ａを幅広としたテーパ流路であって、流路６３
Ａの底６９Ａの肉厚を入水口６６Ａから排水口６７Ａに
向かってを漸減させた可変肉厚流路であり、さらに、隣
り合う６３Ａ〜６３Ｆ、例えば、流路６３Ａ，６３Ｂ同
士では一方の流路６３Ａの入水口６６Ａに他方の流路の
排水口６７Ｂが臨むようにテーパ・可変肉厚流路を交互
に配置するものである。なお、６２は金型本体６１に形
成した成形凸部、６９Ｂ〜６９Ｆは流路の底を示す。
成形金型の平面断面図であり、樹脂成形金型としての可
動側金型６０の平面断面を示す。可動側金型６０は、金
型本体６１に、多孔質の焼結金属層６４Ａ〜６４Ｆを設
け、これらの焼結金属層６４Ａ〜６４Ｆへ冷却用媒体又
は加熱用媒体としての熱媒体を流通させる樹脂成形金型
において、焼結金属層６４Ａ〜６４Ｆを互いに独立させ
ることで複数個の流路６３Ａ〜６３Ｆを金型本体６１に
形成したものであり、流路６３Ａ〜６３Ｆ、例えば、流
路６３Ａは、流路６３Ａの幅が入水口６６Ａに対して排
水口６７Ａを幅広としたテーパ流路であって、流路６３
Ａの底６９Ａの肉厚を入水口６６Ａから排水口６７Ａに
向かってを漸減させた可変肉厚流路であり、さらに、隣
り合う６３Ａ〜６３Ｆ、例えば、流路６３Ａ，６３Ｂ同
士では一方の流路６３Ａの入水口６６Ａに他方の流路の
排水口６７Ｂが臨むようにテーパ・可変肉厚流路を交互
に配置するものである。なお、６２は金型本体６１に形
成した成形凸部、６９Ｂ〜６９Ｆは流路の底を示す。
【００２１】図８は図７の８−８線矢視図であり、流路
６３Ａの断面を示す。流路６３Ａにおいて、流路の底６
９Ａの入水口６６Ａ側の肉厚をｔ１、排水口６７Ａの肉
厚をｔ２とするときに、肉厚ｔ１を肉厚ｔ２よりも厚く
設定するものであって（ｔ１＞ｔ２）、入水口６６Ａを
金型本体６１の一方６１ａ側に設定し、排水口６７Ａを
金型本体６１の他方６１ｂ側に設定するものである。
６３Ａの断面を示す。流路６３Ａにおいて、流路の底６
９Ａの入水口６６Ａ側の肉厚をｔ１、排水口６７Ａの肉
厚をｔ２とするときに、肉厚ｔ１を肉厚ｔ２よりも厚く
設定するものであって（ｔ１＞ｔ２）、入水口６６Ａを
金型本体６１の一方６１ａ側に設定し、排水口６７Ａを
金型本体６１の他方６１ｂ側に設定するものである。
【００２２】例えば、金型本体６１を冷却する場合を考
えると、入水口側６６Ａで熱媒体（不図示）の温度が上
昇しても、入水口６６Ａの肉厚ｔ１を排水口６７Ａの肉
厚ｔ２よりも厚く設定することで、入水口６６Ａではキ
ャビティ５０（図２参照）の冷却に時間がかかり、排水
口６７Ａ側はキャビティ５０の冷却に時間がかからない
ので入水口６６Ａと排水口側６７Ａと均等に冷却するこ
とができる。また、金型本体６１を加熱する場合を考え
ると、上記同様の理由で、入水口６６Ａと排水口側６７
Ａと均等に加熱することができる。この結果、金型本体
６１の温度の均一化を図ることができ、樹脂成形品Ｗ
（図１参照）の品質の向上を図ることができる。なお、
図７に示す流路６３Ｃ，６３Ｅは、排水口６７Ｃ，６７
Ｅ側に向かって流路の底６９Ｃ，６９Ｅの肉厚を漸減さ
せた流路６３Ａと略同一の可変肉厚流路である。
えると、入水口側６６Ａで熱媒体（不図示）の温度が上
昇しても、入水口６６Ａの肉厚ｔ１を排水口６７Ａの肉
厚ｔ２よりも厚く設定することで、入水口６６Ａではキ
ャビティ５０（図２参照）の冷却に時間がかかり、排水
口６７Ａ側はキャビティ５０の冷却に時間がかからない
ので入水口６６Ａと排水口側６７Ａと均等に冷却するこ
とができる。また、金型本体６１を加熱する場合を考え
ると、上記同様の理由で、入水口６６Ａと排水口側６７
Ａと均等に加熱することができる。この結果、金型本体
６１の温度の均一化を図ることができ、樹脂成形品Ｗ
（図１参照）の品質の向上を図ることができる。なお、
図７に示す流路６３Ｃ，６３Ｅは、排水口６７Ｃ，６７
Ｅ側に向かって流路の底６９Ｃ，６９Ｅの肉厚を漸減さ
せた流路６３Ａと略同一の可変肉厚流路である。
【００２３】図９は図７の９−９線矢視図であり、流路
６３Ｂの断面を示す。流路６３Ｂにおいて、流路の底６
９Ｂの入水口６６Ｂ側の肉厚をｔ３、排水口６７Ｂの肉
厚をｔ４とするときに、肉厚ｔ３を肉厚ｔ４よりも厚く
設定するものであって（ｔ３＞ｔ４）、入水口６６Ｂを
金型本体６１の他方６１ｂ側に設定し、排水口６７Ｂを
金型本体６１の一方６１ａ側に設定するものである。す
なわち、流路の底６９Ｂは、図８に示す流路の底６９Ａ
と逆テーパ形状に形成するものである。なお、図７に示
す流路６３Ｄ，６３Ｆは、排水口６７Ｄ，６７Ｆ側に向
かって流路の底６９Ｄ，６９Ｆの肉厚を漸減させた流路
６３Ｂと略同一の可変肉厚流路である。
６３Ｂの断面を示す。流路６３Ｂにおいて、流路の底６
９Ｂの入水口６６Ｂ側の肉厚をｔ３、排水口６７Ｂの肉
厚をｔ４とするときに、肉厚ｔ３を肉厚ｔ４よりも厚く
設定するものであって（ｔ３＞ｔ４）、入水口６６Ｂを
金型本体６１の他方６１ｂ側に設定し、排水口６７Ｂを
金型本体６１の一方６１ａ側に設定するものである。す
なわち、流路の底６９Ｂは、図８に示す流路の底６９Ａ
と逆テーパ形状に形成するものである。なお、図７に示
す流路６３Ｄ，６３Ｆは、排水口６７Ｄ，６７Ｆ側に向
かって流路の底６９Ｄ，６９Ｆの肉厚を漸減させた流路
６３Ｂと略同一の可変肉厚流路である。
【００２４】すなわち、可動側金型６０は、流路６３Ａ
〜６３Ｆをテーパ流路、且つ可変肉厚流路に形成したの
で、金型本体の温度の均一化を図れる効果がさらに大き
なものとなる。この結果、樹脂成形品の品質の向上をさ
らに推進めることができる。
〜６３Ｆをテーパ流路、且つ可変肉厚流路に形成したの
で、金型本体の温度の均一化を図れる効果がさらに大き
なものとなる。この結果、樹脂成形品の品質の向上をさ
らに推進めることができる。
【００２５】尚、第２の実施の形態図では図７〜図９に
示したように、流路６３Ａ〜６３Ｆは入水口６６Ａ〜６
６Ｆの底６９Ａ〜６９Ｆの肉厚を厚くする可変肉厚流路
として説明したが、これに限るものではなく、底６９Ａ
〜６９Ｆの肉厚可変は任意であり、均等肉厚の流路と可
変肉厚との流路の組合せてもよい。また、樹脂成形金型
は、実施例では蓋部材を用いて焼結金属層を密封する型
で説明したが、金型本体のキャビティに、金属、合成樹
脂又はセラミックなどの表面被膜を形成した型（特開平
７−２８５１６９号公報、図１参照）であってもよいこ
とは言うまでもない。
示したように、流路６３Ａ〜６３Ｆは入水口６６Ａ〜６
６Ｆの底６９Ａ〜６９Ｆの肉厚を厚くする可変肉厚流路
として説明したが、これに限るものではなく、底６９Ａ
〜６９Ｆの肉厚可変は任意であり、均等肉厚の流路と可
変肉厚との流路の組合せてもよい。また、樹脂成形金型
は、実施例では蓋部材を用いて焼結金属層を密封する型
で説明したが、金型本体のキャビティに、金属、合成樹
脂又はセラミックなどの表面被膜を形成した型（特開平
７−２８５１６９号公報、図１参照）であってもよいこ
とは言うまでもない。
【００２６】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項１は、焼結金属層を互いに独立させること
で複数個の流路を金型本体に形成し、流路が入口に対し
て出口が幅広となるテーパ流路にしたので、流路の入口
と流路の出口とでの温度差を是正することができる。さ
らに、隣り合う流路同士では一方の流路の入口に他方の
流路の出口が臨むようにテーパ流路を交互に配置したの
で、金型本体の温度の均一化を図ることができる。この
結果、樹脂成形品の品質の向上を図ることができる。
する。請求項１は、焼結金属層を互いに独立させること
で複数個の流路を金型本体に形成し、流路が入口に対し
て出口が幅広となるテーパ流路にしたので、流路の入口
と流路の出口とでの温度差を是正することができる。さ
らに、隣り合う流路同士では一方の流路の入口に他方の
流路の出口が臨むようにテーパ流路を交互に配置したの
で、金型本体の温度の均一化を図ることができる。この
結果、樹脂成形品の品質の向上を図ることができる。
【図１】本発明に係る樹脂成形金型の斜視図
【図２】図１の２−２線断面図
【図３】図１の３−３線断面図
【図４】図１の４−４線断面図
【図５】本発明に係る樹脂成形金型の第１作用説明図
【図６】本発明に係る樹脂成形金型の第２作用説明図
【図７】本発明に係る第２実施の形態の樹脂成形金型の
平面断面図
平面断面図
【図８】図７の８−８線矢視図
【図９】図７の９−９線矢視図
３０，６０…樹脂成形金型（可動側金型）、３１…金型
本体、３３Ａ〜３３Ｆ…流路、３４Ａ〜３４Ｆ…焼結金
属層、３６Ａ〜３６Ｆ…入口（入水口）、３７Ａ〜３７
Ｆ…出口（排水口）。
本体、３３Ａ〜３３Ｆ…流路、３４Ａ〜３４Ｆ…焼結金
属層、３６Ａ〜３６Ｆ…入口（入水口）、３７Ａ〜３７
Ｆ…出口（排水口）。
フロントページの続き (72)発明者 辻 正照 埼玉県狭山市新狭山１丁目10番地１ ホン ダエンジニアリング株式会社内 Ｆターム(参考） 4F202 AG28 AJ08 AJ10 AK13 CA30 CB01 CD27 CN01 CN05 CN12 CN15 CN22
Claims (1)
- 【請求項１】 金型本体に、多孔質の焼結金属層を設
け、この焼結金属層へ冷却用媒体又は加熱用媒体として
の熱媒体を流通させる樹脂成形金型において、 前記焼結金属層を互いに独立させることで複数個の流路
を前記金型本体に形成し、 前記流路は、入口に対して出口が幅広となるテーパ流路
であって、且つ、隣り合う流路同士では一方の流路の入
口に他方の流路の出口が臨むように前記テーパ流路を交
互に配置したこと特徴とする樹脂成形金型。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000171327A JP4261026B2 (ja) | 2000-06-07 | 2000-06-07 | 樹脂成形金型 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000171327A JP4261026B2 (ja) | 2000-06-07 | 2000-06-07 | 樹脂成形金型 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001347526A true JP2001347526A (ja) | 2001-12-18 |
| JP4261026B2 JP4261026B2 (ja) | 2009-04-30 |
Family
ID=18673896
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000171327A Expired - Fee Related JP4261026B2 (ja) | 2000-06-07 | 2000-06-07 | 樹脂成形金型 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP4261026B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP7413968B2 (ja) | 2020-10-09 | 2024-01-16 | トヨタ自動車株式会社 | 金型冷却構造 |
-
2000
- 2000-06-07 JP JP2000171327A patent/JP4261026B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP7413968B2 (ja) | 2020-10-09 | 2024-01-16 | トヨタ自動車株式会社 | 金型冷却構造 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP4261026B2 (ja) | 2009-04-30 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| EP0745466B1 (en) | Fast thermal response mold | |
| JPH08501995A (ja) | プラスチック成形部品を製造するための温度調節可能な工具または温度調節可能な金型及びこのような工具または金型の製法 | |
| JP2008502500A (ja) | プレフォームのネックリングを冷却するための冷却回路 | |
| KR20010086087A (ko) | 나선형 홈을 갖는 주입 주형 냉각 코어 | |
| WO2002000375A1 (fr) | Mecanisme de refroidissement de moule pour moulage sous pression | |
| JP4014232B2 (ja) | 樹脂成形用電磁誘導加熱式金型 | |
| JP2001347526A (ja) | 樹脂成形金型 | |
| US20070221356A1 (en) | Mold with heat regulation ducts and its realization method | |
| CZ242599A3 (cs) | Způsob výroby chladicí desky pro pece na výrobu surového železa a oceli | |
| JP4261027B2 (ja) | 樹脂成形金型 | |
| JP5172131B2 (ja) | 射出成形金型及び射出成形金型の製造方法並びに成形方法 | |
| JP7421663B2 (ja) | 冷却管システムを有する部品を製造するための方法 | |
| JPH0315237Y2 (ja) | ||
| WO1999008821A1 (en) | Method for producing a cooling element, and a cooling element | |
| JP4244100B2 (ja) | 樹脂成形金型 | |
| JPH0299307A (ja) | 多色表皮材の成形金型とその成形方法 | |
| JP2001347527A (ja) | 樹脂成形金型 | |
| JP7095546B2 (ja) | 成形装置 | |
| CN217411952U (zh) | 带插齿结构的多腔中空散热片的挤压模具 | |
| JPS6345289B2 (ja) | ||
| JPH03244518A (ja) | 金型 | |
| KR200380469Y1 (ko) | 성형용 금형 | |
| JP4244099B2 (ja) | 樹脂成形金型 | |
| CN111873263B (zh) | 一种模板组件及模具 | |
| JP2001071108A (ja) | ダイカスト機 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20061130 |
|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090128 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090203 |
|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090205 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120220 Year of fee payment: 3 |
|
| R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130220 Year of fee payment: 4 |
|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |