JP2001347286A - 多孔性中空体、これを用いた微生物固定化担体、及び多孔性中空体の製造方法 - Google Patents

多孔性中空体、これを用いた微生物固定化担体、及び多孔性中空体の製造方法

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JP2001347286A
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hole
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pva
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Masao Fujita
真夫 藤田
Toshiyuki Uchida
稔幸 内田
Daichu O
大中 王
Junichi Kubo
純一 久保
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Rengo Co Ltd
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  • Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
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  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Immobilizing And Processing Of Enzymes And Microorganisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】十分な微生物親和性を有すると共に、十分な強
度を有する多孔性微生物固定化担体を提供する。 【解決手段】 ポリビニルアルコール又はその誘導体か
ら形成された、内部に上端面から下端面にかけて貫通孔
を有する中空体であり、この中空体の外表面及び貫通孔
表面に10〜1000μmの開孔を有し、上記中空体の
外径が2〜50mm、上記中空体の外周面から上記貫通
孔に至る最短距離が外径の1/10〜1/3倍とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、多孔性中空体及
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】排水中にBOD成分や窒素成分を生物学
的に除去する排水処理方法として、反応槽に担体を充填
することにより微生物を高濃度に担持させ、従来の活性
汚泥法と比較して排水処理能力を向上させる方法が知ら
れている。
【0003】このとき使用される担体としては、粒子状
のものがあげられる。しかし、これを流動床で使用する
場合、粒子同士の接触により粒子表面に付着した微生物
が剥離するため微生物付着量が少なくなることや、剥離
した微生物は沈降性が悪いために処理水の濁度が高くな
る等の問題点を有する。
【0004】これに対し、特公平2−42473号公報
に開示されているように、内部表面を有する中空円筒状
担体は、微生物の剥離が少ない利点を有する。この中空
円筒状担体としては、ポリプロピレンや熱可塑性樹脂の
中空円筒担体が用いられ、表面に粗面化処理を施すこと
により、微生物の付着性を向上している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
中空円筒担体は、疎水性の素材を使用しているため微生
物親和性に乏しく、十分な微生物が付着しない。このた
め、排水処理能力の向上に限界がある。
【0006】これに対し、微生物親和性を向上させるた
め、ポリビニルアルコール(以下、「PVA」と略す
る。)等の親水性樹脂を用いることが考えられる。この
PVAを用いて成形体を製造する方法としては、PVA
水溶液、澱粉、硫酸、ホルマリンを型に入れ、加熱、ホ
ルマール化する方法があげられる。この方法によって中
空体を成形する場合、ホルマール化反応に長時間を要す
ることや、複数の裁断工程が必要となり、製造コストが
高くなるという問題点を有する。また、PVA水溶液と
多孔化剤の混合液を凝固浴に押し出して中空成形物を得
る方法が考えられるが、PVAが凝固するときに被膜が
形成され、1μm程度の表面孔でさえ非常に少なく、微
生物の付着性が劣るという問題点を有する。
【0007】さらに、PVAは柔軟性を有するため、一
定の厚みがないと、強度が十分でなく、固定床では圧密
化したり、流動床では撹拌による破損や固液分離のため
のスリットから流出する問題を有する。また、製造上、
PVAの凝固が遅いため、十分な厚みを有し、強度の十
分な中空円筒担体を製造することは困難であった。
【0008】そこで、この発明は、十分な微生物親和性
を有すると共に、十分な強度を有し、貫通孔を有する中
空体の外表面及び貫通孔表面に開孔を形成させた多孔性
中空体を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、PVA水溶
液を供給するための所定形状のノズルの内部に、PVA
の凝固液を供給するためのノズルを配した複合ノズルか
ら、多孔化剤を含むPVA水溶液及びPVAの凝固液を
連続的に凝固浴に押し出すことにより、内部に貫通孔を
有する中空体を製造する工程、及び、この中空体の外表
面及び貫通孔表面の被膜を溶解することにより、表面開
孔を形成させる工程によって多孔性中空体を製造するこ
とにより、上記の課題を解決したのである。
【0010】この製造方法により、PVA又はその誘導
体から形成された、内部に上端面から下端面にかけて貫
通孔を有する中空体であり、この中空体の外表面及び貫
通孔表面に10〜1000μmの開孔を有し、上記中空
体の外径が2〜50mm、上記中空体の外周面から上記
貫通孔に至る最短距離が外径の1/10〜1/3倍であ
る多孔性中空体を得ることができる。この多孔性中空体
は、所定の外径及び厚みを有するので、十分な強度を得
ることができる。
【0011】また、得られる多孔性微生物固定化担体
は、PVA又はその誘導体からなるので、親水性を有
し、さらに、表面開孔を有するので、十分な微生物親和
性を有する。これらのため、取扱性、例えば、流動性、
充填性、貫通孔表面の利用性等の向上した微生物固定化
担体が得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を説明
する。
【0013】この発明にかかる多孔性中空体は、ポリビ
ニルアルコール(PVA)又はその誘導体から形成され
た、内部に上端面から下端面にかけて貫通孔を有する中
空体である。
【0014】上記PVA又はその誘導体としては、PV
ANポリビニルホルマール、ポリビニルアセタール、そ
の他のPVAの架橋体があげられる。
【0015】上記中空体の外表面及び貫通孔表面には、
多数の表面開孔を有する。この表面開孔の孔径は、10
〜1000μmがよい。10μmより小さいと、この中
空体を微生物固定化担体として使用した場合、微生物の
粒子内部への移動が起こりにくくなり、粒子内部を十分
に利用できなくなる。また、1000μmより大きい
と、上記中空体の強度が十分でなくなる。
【0016】上記中空体が有する内部の気孔、すなわ
ち、内部連通気孔又は内部独立気孔の平均孔径は、10
〜1500μmがよい。10μmより小さいと、この中
空体を微生物固定化担体として使用した場合、微生物の
中空体内部への移動が起こりにくくなり、中空体内部を
十分に利用できなくなる場合がある。
【0017】上記中空体の大きさは、上記中空体の外径
が2〜50mm、上記中空体の外周面から上記貫通孔に
至る最短距離が外径の1/10〜1/3倍がよい。
【0018】外径が2mm未満のときは、得られる担体
の取扱性や固液の分離性が低下し、また、50mmを越
えると、微生物の付着できる表面積が低下する問題点を
有する。さらに、上記中空体の外周面から上記貫通孔に
至る最短距離が外径の1/10未満のときは、強度が低
下し、また、1/3を越えると、微生物の付着できる表
面積が低下する問題点を有する。
【0019】また、この中空体の長さは、特に限定され
るものでない。この中空体を長さ方向に切断し、所定長
さとするとき、その長さは、取扱性、固液の分離性、充
填性の点から、外径の1/5〜3倍が好ましい。
【0020】上記中空体の形状としては、特に限定され
るものではなく、例えば、外形が円柱状や、三角形状、
四角形状、五角形状、六角形状等の多角柱状のホース状
体、柱状体等があげられる。
【0021】上記貫通孔は、上記の中空体の両端間を貫
通させた孔であり、中空体に1つ又は複数の貫通孔が設
けられる。貫通孔の形状は、特に限定されるものでな
く、その断面が円形でも、三角形、四角形、五角形、六
角形等の多角形でもよい。
【0022】次に、この発明にかかる多孔性中空体の製
造方法について図3(a)(b)を用いて説明する。
【0023】まず、PVA水溶液を供給するための所定
形状のPVA供給管1の内部に、PVAの凝固液を供給
するための凝固液供給管2を配した複合ノズル3をPV
A凝固液上又はPVA凝固液内に配する。そして、この
複合ノズル3から多孔化剤を含むPVA水溶液及びPV
A凝固液を連続的に凝固浴に押し出す。凝固浴に押し出
されたPVA水溶液は凝固するため、内部に貫通孔を有
する連続した中空体5が得られる。
【0024】そして、必要に応じて、この中空体5を所
定長さに切断することによって内部に貫通孔を有する柱
状体6が得られる。
【0025】次いで、得られた中空体5又は柱状体6を
PVAを溶解させる溶液中で所定時間浸漬し、この中空
体5又は柱状体6の表面に形成された被膜を溶解させ
る。これにより、中空体5又は柱状体6に表面開孔を形
成させることができる。
【0026】上記PVAを溶解させる溶液としては、
水、あるいは塩酸、硫酸等の酸性水溶液を用いることが
できる。また、温度と浸漬時間は、中空体5又は柱状体
6の表面に形成された被膜を十分に溶解させる温度及び
時間であれば、限定されない。
【0027】そして、上記多孔化剤に応じた方法で、上
記中空体5と柱状体6を多孔化する。
【0028】上記多孔化剤とは、気孔を形成させるため
のものをいう。この多孔化剤の種類としては、界面活性
剤等のように上記PVA水溶液に気泡を形成させること
ができるもの、炭酸カルシウム等のように酸性条件で発
泡するもの、アルカリ条件で発泡するもの、熱で発泡す
るもの、澱粉等のように酸性条件下で取り除くことので
きるもの、紙パルプ等のように生分解性を有するもの、
寒天ゲル等のように熱溶融するもの等があげられる。ま
た、その種類、使用量により孔の大きさや空隙率を変え
ることができる。また、適宜上記の多孔化法を併用でき
る。
【0029】上記多孔化剤の添加量は、多孔化剤の種類
に合わせて設定される。例えば澱粉の場合、PVA水溶
液中のPVAに対して、5〜200重量%がよく、10
〜100重量%が好ましい。また、炭酸カルシウムの場
合、0.1〜50重量%がよく、0.2〜20重量%が
好ましい。上記の範囲より少ない量を用いると、孔が形
成されにくくなる。また、上記の範囲より多い量を用い
ると、多孔化剤が有効に作用しない場合や強度低下がお
こる場合がある。
【0030】さらに、上記中空体を架橋剤と反応させる
ことにより、PVA誘導体の柱状体を製造することがで
きる。PVA誘導体とすることで、PVAの耐水性の向
上、強度の向上、表面改質が可能となる。この架橋剤の
例としては、アルデヒド化合物、エポキシ化合物、N−
メチロール化合物、ジカルボン酸、ハロゲン化合物、イ
ソシアネート化合物等があげられる。アルデヒド化合物
の具体例としては、ホルムアルデヒド、グリオキザー
ル、テレフタルアルデヒド、マロンジアルデヒド、グル
タルアルデヒド等があげられる。エポキシ化合物の具体
例としては、エピクロロヒドリン、グリシジルエーテル
類、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテ
ル、グリシドール、ネオペンチルグリコールジグリシジ
ルエーテル、さらにエポキシ樹脂等があげられる。N−
メチロール化合物の具体例としては、ジメチロール尿
素、ジメチロールエチレン尿素、ジメチロールプロピレ
ン尿素、ジメチロールウロン、ジメチロールトリアゾ
ン、ジメチロール−4−メトキシ−5,5−ジメチルプ
ロピレン尿素、ジメチロールジヒドロキシエチレン尿
素、ジメチロールアルキルカーバメート、メチル化ジメ
チロールジメトキシエチレン尿素、1,3−ジメチル−
4,5−ジヒドロキシエチレン尿素、トリメチロールメ
ラミン、ヘキサメチロールメラミン、メチル化トリメチ
ロールメラミン、メチル化ヘキサメチロールメラミン等
があげられる。
【0031】上記架橋剤としてアルデヒド化合物を用い
て反応させる場合、被膜を溶解させた中空体5又は柱状
体6に、上記アルデヒド化合物を添加することにより、
室温から80℃でアセタール化することができる。この
アルデヒド化合物としては、特にホルムアルデヒドが好
ましく、その濃度は、3〜20重量%が好ましい。
【0032】上記架橋剤として、エポキシ化合物を用い
て反応させる場合、被膜を溶解させた中空体5又は柱状
体6を多孔化した後、上記エポキシ化合物を含浸、乾燥
させることにより、架橋することができる。上記エポキ
シ化合物の濃度は、0.1〜20重量%が好ましい。
【0033】このようにして得られた内部に貫通孔を有
する多孔性中空体は、親水性が高く、微生物親和性が高
くなる。また、外表面だけでなく、貫通孔表面にも微生
物が付着しやすいので、中空体同士の接触によっても、
剥がれ落ちる微生物の割合が低下する。このため、この
内部に貫通孔を有する多孔性中空体は、良好な多孔性微
生物固定化担体として使用することができる。
【0034】
【実施例】(実施例1)10重量%PVA(ナカライテ
スク社製)水溶液60g、馬鈴薯澱粉(ナカライテスク
社製)5g、水35g、ほう酸(ナカライテスク社製)
0.1gを70℃で混合し、原料液を調製した。また、
1重量%水酸化ナトリウム(ナカライテスク社製)及び
15重量%硫酸ナトリウム(ナカライテスク社製)を含
む水溶液を凝固液とした。
【0035】さらに、図1の(a)に示すように、断面
形状が円形である上記原料液を供給するためのPVA供
給管1の内部に、断面形状が円形である上記凝固液を供
給するための凝固液供給管2を配した複合ノズル3(図
3(b)参照)を用意した。
【0036】図3(a)に示すように、上記複合ノズル
3の先端を上記凝固液を満たした凝固浴4中に入れ、P
VA供給管1に上記原料液を、及び凝固液供給管2に上
記凝固液を定量ポンプによって連続的に送り込み、凝固
浴4中に押し出した。このときの原料液流量と凝固液流
量の比を表1に示す。なお、原料液流量は15ml/m
inであった。
【0037】このとき、上記原料液は凝固浴4中で凝固
され、内部に貫通孔を有する中空体5が得られた。次い
で、これを長さ5mmずつに切断し、内部に貫通孔を有
する柱状体6を得た。そして、70℃の10重量%硫酸
に上記柱状体6を入れ、5分間攪拌することにより、柱
状体6の被膜を取り除き、次いで、濃度が15重量%と
なるように硫酸ナトリウムを添加し、3時間浸漬して多
孔化処理し、更に10重量%エチレングリコールジグリ
シジルエーテル(ナカライテスク社製)を含浸させ、乾
燥、120℃で熱処理して、架橋柱状体6を得た。
【0038】得られた内部に貫通孔を有する柱状体6の
外径a、長さb、外周面から貫通孔に至る最短距離c、
貫通孔の径dを測定した。その結果を表1に示す。ま
た、下記の方法で撹拌強度を測定した。さらに、得られ
たものを下記に示すように、排水処理の担体として用
い、COD分解速度を測定した。それらの結果を表1に
示す。また、得られた柱状体6及び、これの縦断切断物
の顕微鏡写真を図4及び図5に示す。
【0039】撹拌強度 1リットルビーカーの内側に耐水サンドペーパー(日本
コーテッドアブレーシブ(株)社製、粒度100)を貼
り、水300mlを入れた。その中に得られたサンプル
を5g入れ、回転数400rpmで24時間攪拌した。
その後、サンプルを乾燥し、形状を保持したサンプルの
重量を測定し、残存率を算出し、これを撹拌強度とし
た。
【0040】排水処理性能 レンゴー(株)金津工場の排水処理装置の曝気槽に得ら
れたサンプルを投入し、1か月後に取り出し、工場排水
のCOD分解速度を測定した。
【0041】(比較例1)実施例1の被膜を取り除く工
程を行わず、柱状体6を10重量%硫酸と15重量%硫
酸ナトリウム水溶液中で70℃、3時間多孔化処理を行
い、エチレングリコールグリシジルエーテルで架橋し
た。これにより、内部の気孔はあるものの、これに通ず
る表面開孔のない中空体を得た。これを用いて実施例1
と同様の測定をした。その結果を表1に示す。また、得
られた柱状体6及び、これの縦断切断物の顕微鏡写真を
図6に示す。
【0042】(実施例2)図3(b)の複合ノズル3の
かわりに、図1の(b)に示すように、断面形状が円形
である上記原料液を供給するためのPVA供給管1の内
部に、断面形状が円形である上記凝固液を供給するため
の凝固液供給管2を4本配した複合ノズルを用いた以外
は、実施例1と同様にして、図2(b)に示すような、
内部に貫通孔を有する柱状体を得た。この柱状体を70
℃の10重量%硫酸中に入れ、5分間攪拌して被膜を取
り除き、次いで、濃度が10重量%となるようにホルム
アルデヒドを添加してホルマール化を行った。これを用
いて実施例1と同様の測定をした。その結果を表1に示
す。
【0043】なお、対角線上に存在する2つの貫通孔間
の距離eも測定した。
【0044】(比較例2、3)原料液流量と凝固液流量
の比を表1に示す値とした以外は、実施例1と同様にし
て内部に貫通孔を有する柱状体を得た。これを用いて実
施例1と同様の測定をした。その結果を表1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】結果 図4及び5から明らかなように、実施例1によって得ら
れた柱状体(中空体)は、外表面及び貫通孔表面とも、
多数の表面開孔を有していた。これに対し、図6から明
らかなように、比較例1によって得られた柱状体(中空
体)は、外表面及び貫通孔表面とも、表面開孔をほとん
ど有していなかった。
【0047】さらに、実施例1及び2は、十分な撹拌強
度が得られた。また、十分なCOD分解速度を有し、微
生物固定化担体として使用できることが明らかとなっ
た。
【0048】これに対し、比較例1は、十分な撹拌強度
が得られたが、COD分解速度が低かった。また、比較
例2は、撹拌強度が十分でなかった。さらに、排水処理
装置の曝気槽に入れたサンプルを回収できなかったた
め、COD分解速度測定を行うことができなかった。
【0049】さらにまた、比較例3は、十分な撹拌強度
が得られたが、貫通孔の径が小さいため、微生物の付着
量が減少し、COD分解速度が十分でなかった。
【0050】
【発明の効果】この発明によれば、担体が、PVA又は
その誘導体からなるので、親水性を有し、十分な微生物
親和性を有する。さらに、貫通孔を有し、かつ多孔性な
ので、担体外表面以外の部分にも微生物が付着すること
ができる。このため、十分量の微生物が付着できると共
に、外部との接触によって微生物が剥がれ落ちる割合を
減少させることができる。
【0051】また、所定の大きさを有するので、担体と
して使用するための十分な強度を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)(b)実施例で用いたノズルの例を示す
断面図
【図2】(a)実施例1で得られた内部に貫通孔を有す
る柱状体の例を示す斜視図 (b)実施例2で得られた内部に貫通孔を有する柱状体
の例を示す斜視図
【図3】(a)凝固浴の例を示す正面図 (b)複合ノズルの例を示す斜視図
【図4】実施例1で製造された柱状体の顕微鏡写真(倍
率:25倍)
【図5】実施例1で製造された柱状体の縦断切断物の顕
微鏡写真(倍率:30倍)
【図6】比較例1で製造された柱状体の縦断切断物の顕
微鏡写真(倍率:25倍)
【符号の説明】
1 PVA供給管 2 凝固液供給管 3 複合ノズル 4 凝固浴 5 中空体 6 柱状体
フロントページの続き (72)発明者 王 大中 福井県坂井郡金津町自由ケ丘1丁目8番10 号 レンゴー株式会社福井研究所内 (72)発明者 久保 純一 福井県坂井郡金津町自由ケ丘1丁目8番10 号 レンゴー株式会社福井研究所内 Fターム(参考) 4B029 AA21 BB01 CC02 CC03 CC10 4B033 NA11 NB02 NB12 NB35 NB65 4D003 AA01 EA15 EA30 EA38 4F074 AA03 AA42 BB01 CB01 CB03 CB14 CB16 CB17 CB18 CD20 DA08 DA24 DA59

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリビニルアルコール又はその誘導体か
    ら形成された、内部に上端面から下端面にかけて貫通孔
    を有する中空体であり、 この中空体の外表面及び貫通孔表面に10〜1000μ
    mの開孔を有し、 上記中空体の外径が2〜50mm、上記中空体の外周面
    から上記貫通孔に至る最短距離が外径の1/10〜1/
    3倍である多孔性中空体。
  2. 【請求項2】 上記中空体の外形は、円柱状または多角
    柱状であり、上記貫通孔は、1つ又は複数設けられる請
    求項1に記載の多孔性中空体。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の多孔性中空体を
    用いた微生物固定化担体。
  4. 【請求項4】 ポリビニルアルコール水溶液を供給する
    ための所定形状のノズルの内部に、ポリビニルアルコー
    ルの凝固液を供給するためのノズルを配した複合ノズル
    から、多孔化剤を含むポリビニルアルコール水溶液及び
    ポリビニルアルコールの凝固液を連続的に凝固浴に押し
    出すことにより、内部に貫通孔を有する中空体を製造す
    る工程、及び、この中空体の外表面及び貫通孔表面の被
    膜を溶解することにより、表面開孔を形成させる工程か
    らなる多孔性中空体の製造方法。
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Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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