JP2001346791A - X線ct装置 - Google Patents

X線ct装置

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JP2001346791A JP2000175565A JP2000175565A JP2001346791A JP 2001346791 A JP2001346791 A JP 2001346791A JP 2000175565 A JP2000175565 A JP 2000175565A JP 2000175565 A JP2000175565 A JP 2000175565A JP 2001346791 A JP2001346791 A JP 2001346791A
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    • A61B6/02Arrangements for diagnosis sequentially in different planes; Stereoscopic radiation diagnosis
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Abstract

(57)【要約】 【課題】スライス方向に高空間分解能を有する3次元C
T像の計測を高速に行なうことができるX線CT装置を
実現すること。 【解決手段】X線管1からのX線発生点Sを回転板7の回転
軸Z方向の複数点Sa,Sbに配置すると共に、これら複数
のX線発生点Sa,Sbのそれぞれに対してマルチスライスX
線検出器6を対向配置する。X線管1及びX線検出器6は上
記の配置関係を保って回転板7上に搭載されており、回
転板7のZ軸周りの回転によって被検体9の周りを回転す
る。それと同時に被検体9を載せた寝台天板4と回転板7
とをZ軸方向に相対移動させることにより、X線管1から
のX線による被検体9の螺旋スキャンを行なう。 【効果】個々のX線発生点に対するX線検出器の見込み角
度を小さく保ったままでX線検出器のトータル段数を増
加させることができるので、被検体の体軸方向に高い空
間分解能を有する3次元CT画像計測を高速に行なうこと
が可能になり、その結果、3次元CT画像の画質が向上
し、微少な濃度差や体積を持つ初期の癌等を早期に発見
することが可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、X線CT(Compute
d Tomography) 装置に関し、特に人体等の被検体の3次
元CT像を高精度に計測するのに好適な技術に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、被検体の3次元CT像を計測する
方式として、螺旋スキャン型CT撮影方式がある。この
螺旋スキャン型CT撮影方式では、通常撮影系は、X線
源と、該X線源からのX線を扇状ビーム(ファンビー
ム)にコリメートするコリメータと、前記ファンビーム
を検出する1次元配列X線検出器とから構成される。
【0003】前記撮影系を被検体の周囲で回転させると
同時に、前記被検体と前記撮影系との相対的な位置関係
を前記撮影系の回転軸方向に変化させることによって、
前記被検体に対して螺旋状の軌跡を持つスキャンを行な
うことが可能になり、前記被検体の3次元CT像を得る
ことができる。
【0004】また、前記1次元配列X線検出器には、通
常イオンチェンバや、蛍光体とフォトダイオードとを組
み合わせた固体検出器等が用いられる。
【0005】前記3次元計測における撮影時間の短縮の
ためには、前記螺旋スキャン型CT撮影方式において、
前記1次元配列検出器を複数段積み重ねて、複数スライ
スを同時にスキャンするマルチスライスCT撮影方式が
有利である。
【0006】マルチスライスCT撮影方式を採用した装
置例として、"マルチスライスCT;日本放射線技術学会
雑誌; Vol.55, No.2, (1999); pp.155-164" の例がある
(以下、文献1)。
【0007】本例では、スライス方向に厚さ0.5mm
および1mmの1次元配列検出器をそれぞれ4段および
30段重ねた検出器を使用している。計測速度は0.5
秒/回転である。また、マルチスライスCT再構成方法
の例としては、特開平04−343836号公報に記載
のものがある(以下、文献2)。
【0008】本例では、再構成点に最も近い2つの投影
データを補間して近似的にスライス面に平行な投影デー
タを求め、再構成像を得ている。マルチスライスCT再
構成方法の他の例として、特願平10−015793号
出願に記載のものがある(以下、文献3)。
【0009】本例では、再構成点に対して180度ある
いは360度位相の異なる投影データを高次補間して近
似的にスライス面に平行な投影データを求め、再構成像
を得ている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】マルチスライスCTに
おいて計測速度を向上するためには、X線検出器のスラ
イス数を増加し、一度に検出できるデータ量を増やせば
よい。例えば、X線検出器の回転軸方向の1スライス幅
をwo ,X線検出器の全スライス数をNt とすると、重
複なしに計測するには螺旋間隔Lを次式(数1)のように
設定してスキャンすればよい。 L=Nt・wo ・・・・(数1) このとき、1回転当りのZ軸方向の移動量vはX線源の
軌跡が描く螺旋の間隔と等しく、次式(数2)で表わされ
る。 v=Nt・wo [/回転] ・・・・(数2) 従って、Nt を増加するほど移動量も大きくしなければ
ならない。
【0011】しかし、X線検出器のスライス数Nt が増
加すると、X線検出器のX線発生点に対する見込み角度
が回転軸方向に増大する問題が生じる。
【0012】また、X線源軌跡の螺旋間隔が広がるた
め、逆投影データの回転軸方向の見込み角度が増大する
問題が生じる。CT再構成において逆投影に用いるX線
透過データは、理想的には、同一スライス面上の透過デ
ータでなくてはならない。
【0013】しかし、スライス数Nt を増加すると、上
記前者の問題により、周辺スライスのX線入射角度が増
大して、他スライス面のデータが混入する。
【0014】また、上記後者の問題により、スライス面
に対するX線の入射角度が増大し、同様に他スライス面
からのデータが混入する。このような入射角度の増大
は、前掲の文献2および文献3に記載の補間方法等にお
ける近似精度を劣化させ、再構成画像の画質を低下させ
る問題があった。
【0015】従って、本発明の目的は、X線検出器のス
ライス数を増加して計測速度を向上させた場合において
も、上記したX線発生点に対するX線検出器の見込み角
度を小さく保ち、高画質の3次元CT像の計測を行なう
ことを可能とする技術を提供することにある。
【0016】本発明の他の目的は、X線検出器のスライ
ス数を増加して計測速度を向上させた場合においても、
上記の螺旋間隔を小さく保ち、高画質の3次元CT像の
計測を行なうことを可能とする技術を提供することにあ
る。
【0017】本発明の更に他の目的は、高濃度分解能か
つ高空間分解能を有する3次元CT像の計測を高速に行
なうことを可能とする技術を提供することにある。
【0018】本発明の更に他の目的は、肺癌等の診断能
を向上させることが可能なX線CT装置を提供すること
にある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明によれば、 (1)放射状にX線を発生するX線発生手段と、被検体内
の複数のスライス面を透過した透過X線を同時に検出す
るX線検出手段と、前記X線発生手段及び前記X線検出
手段を搭載する回転板と、前記回転板を前記被検体内を
通る回転軸を中心として回転させる回転駆動手段と、前
記被検体と前記回転板の回転面との相対位置を前記回転
軸の方向で変化させる相対位置変化手段と、前記回転板
の回転と前記相対位置の変化とを同期させる同期手段と
を有し、前記X線発生手段は前記回転軸に平行な方向に
略等しい間隔(間隔d)で配列された複数個(n個)のX線
発生点を有してなり、mをnと互いに素の関係にある自
然数又は1とし、d/m=Lとしたとき、前記同期手段
は、前記相対位置の変化が前記回転板の1回転につき略
一定値n・Lとなるように、前記回転駆動手段による前
記回転板の回転と前記相対位置変化手段による前記相対
位置の変化とを同期させるものであることを特徴とする
X線CT装置が提供される。
【0020】このように、上記X線発生手段を上記回転
板の回転軸(Z軸)に平行な方向に配列された複数個(n
個)のX線発生点を有する構成として、上記回転板の回
転と上記回転板の回転面と上記被検体との相対位置変化
とを同期させて螺旋スキャンを行なうことにより、再構
成CT画像の画質を劣化させることなく、CT画像の計
測速度を向上させることができる。
【0021】また、本発明によれば、 (2)放射状にX線を発生するX線発生手段と、被検体内
の複数のスライス面を透過した透過X線を同時に検出す
るX線検出手段と、前記X線発生手段及び前記X線検出
手段を搭載する回転板と、前記回転板を前記被検体内を
通る回転軸を中心として回転させる回転駆動手段と、前
記被検体と前記回転板の回転面との相対位置を前記回転
軸の方向で変化させる相対位置変化手段と、前記回転板
の回転と前記相対位置の変化とを同期させる同期手段と
を有し、前記X線発生手段は前記回転軸に平行な方向に
略等しい間隔(間隔d)で、かつ前記回転軸を略中心とし
て略等角度間隔で配列された複数個(n個)のX線発生点
を有してなり、mをnと互いに素の関係にある自然数又
はnとし、d/m=Lとしたとき、前記同期手段は、前
記相対位置の変化が前記回転板の1回転につき略一定値
n・Lとなるように、前記回転駆動手段による前記回転
板の回転と前記相対位置変化手段による前記相対位置の
変化とを同期させるものであることを特徴とするX線C
T装置が提供される。
【0022】このように、上記X線発生手段を上記回転
板の回転軸(Z軸)に平行な方向に略等間隔(間隔d)で、
かつ前記回転軸を略中心として略等角度間隔で配列され
た複数個(n個)のX線発生点を有する構成として、上記
回転板の回転と上記回転板の回転面と上記被検体との相
対位置変化とを同期させて螺旋スキャンを行なうことに
より、再構成CT画像の画質を劣化させることなく、C
T画像の計測速度を向上させることができる。
【0023】(3)上記(2)に記載のX線CT装置におい
て、前記複数のX線発生点の前記回転軸(Z軸)に平行な
方向での配列間隔dを、特にd=0に設定することがで
きる。また、前記X線発生点の軸跡が描く回転軸方向の
螺旋間隔がLに設定される。
【0024】このようにd=0に設定することにより、
上記被検体の任意の移動量u[/回転]に対して、上記螺
旋スキャンの螺旋間隔Lを常にL=u/nに保つことが
でき、従って、uの値を任意に設定することによって、
Z軸方向の測定分解能を任意にコントロールすることが
できる。
【0025】(4)上記(2)または(3)に記載のX線CT
装置において、前記X線発生手段は、前記複数のX線発
生点を前記回転軸を略中心として略等角度間隔で配列し
たものをX線発生ユニットとして、該X線発生ユニット
を前記回転軸(Z軸)方向に複数ユニット配置してなるも
のとすることができる。かかる構成を採るとすることに
より、CT画像計測をより一層高速化,高画質化でき
る。
【0026】(5)上記(1)〜(4)のいずれかに記載のX
線CT装置において、前記複数のX線発生点は、前記回
転軸から互いに略等距離の位置にそれぞれ配置されてな
るのが望ましい。これにより、画像処理が簡素化され、
画像処理の高速化,高精度化を図ることができる。
【0027】(6)上記(1)〜(5)のいずれかに記載のX
線CT装置において、前記のX線検出手段は、前記被検
体からの透過X線を単数または複数の上記スライス面上
で検出する複数の部分スライス検出手段から構成されて
おり、前記複数個のX線発生点のそれぞれに相対応して
前記複数の部分スライス検出手段が配置されてなるもの
とすることができる。
【0028】(7)上記(6)に記載のX線CT装置におい
て、前記複数個のX線発生点のそれぞれから放射される
X線が前記X線発生点のそれぞれに相対応して配置され
た一つの部分スライス検出手段のみに照射されるよう
に、前記X線の照射範囲をコリメートするX線コリメー
ト手段をさらに具備させることができる。
【0029】(8)上記(1)〜(7)のいずれかに記載のX
線CT装置において、前記被検体に対する前記回転軸方
向のCT画像計測範囲を指定するためのCT画像計測範
囲指定手段をさらに具備させることができる。
【0030】(9)上記(8)に記載のX線CT装置におい
て、前記X線発生手段が前記X線発生点が前記CT画像
計測範囲指定手段によって指定された前記CT画像計測
範囲内に存在する時にのみ前記X線発生点からX線を発
生するように前記X線発生手段からのX線発生を制御す
るX線制御手段をさらに具備させることができる。
【0031】(10)上記(7)に記載のX線CT装置にお
いて、前記X線コリメート手段は、前記部分スライス検
出手段に対する前記回転軸方向のX線照射範囲の最小値
を前記のLに制限する機能を具備したものとすることが
できる。
【0032】(11)上記(6),(7)又は(10)に記載の
X線CT装置において、前記複数のX線発生点は、前記
部分スライス検出手段の前記回転軸方向の検出幅をwと
した場合、前記複数のX線発生点間の前記回転軸方向の
間隔dが略m・wとなるように配置されることができ
る。
【0033】(12)上記(6),(7)又は(10)に記載の
X線CT装置において、前記複数のX線発生点は、前記
部分スライス検出手段の前記回転軸方向の検出幅をwと
した場合、前記複数のX線発生点間の前記回転軸方向の
間隔dが略wとなるように配置されることができる。
【0034】(13)上記(1)〜(12)のいずれかに記載
のX線CT装置において、前記複数のX線発生点間の前
記回転軸方向の相対的な位置関係を変化させるX線発生
点位置変化手段をさらに具備させることができる。
【0035】(14)上記(1)〜(13)のいずれかに記載
のX線CT装置において、前記複数のX線発生点のうち
から任意の複数のX線発生点を選択して、この選択した
複数のX線発生点から同時にX線を発生させるX線発生
点制御手段をさらに具備させることができる。
【0036】(15)上記(14)に記載のX線CT装置に
おいて、前記X線発生点制御手段は、前記の選択するX
線発生点を時間的に切り替える機能を備えたものとする
ことができる。
【0037】(16)上記(15)に記載のX線CT装置に
おいて、前記X線発生点制御手段は、同一の電圧発生手
段から前記複数のX線発生点に供給される電圧をスイッ
チングすることによって前記の選択するX線発生点を時
間的に切り替える機能を備えたものとすることができ
る。
【0038】本発明の上記以外の目的,構成,並びに、
それによって得られる作用・効果については、以下の実
施例を挙げての詳細な説明の中で順次明らかにされよ
う。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につ
き、実施例を挙げ、図面を参照して詳細に説明する。
【0040】本願発明に係るX線CT装置の代表的な構
成の概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
【0041】X線CT装置において、X線発生点を回転
軸方向の複数点に配置する。また、前記複数点のX線発
生点のそれぞれに対して、1次元配列検出器を回転軸方
向に複数段積み重ねたマルチスライスX線検出器(以
下、X線検出ユニット)を対向配置する。これにより、
個々のX線発生点に対するX線検出器の見込み角度を小
さく保ったままX線検出器のトータルの段数を増加する
ことができるので、画像再構成における補間の近似精度
を向上させて、再構成画像の画質を改善することができ
る。
【0042】また、前記X線CT装置において、X線発
生点を回転軸方向に等間隔に、かつ回転面内方向での同
一位置に配置して、回転軸方向の移動量を次式(数3)で
示される値に保ちながら螺旋スキャンを行なう。 v=n・d/m [/回転] ・・・・(数3) ただし、X線発生点の数をn,X線発生点の回転軸方向
の間隔をd,nと互いに素の関係にある自然数もしくは
1をmとする。これにより、X線源の軌跡が描く螺旋の
間隔Lを常に次式(数4)で示される等間隔に保つことが
できる。 L=d/m ・・・・(数4) さらに、X線発生点の間隔dを設定値に応じて可変と
し、mおよびdを任意に設定することにより螺旋間隔を
自由に変化できる。例えば、d=m・wとすると、回転
軸方向の移動量は次式(数5)となる。 v=n・d/m=n・w=n・w0・Nt /n=Nt・w0 [/回転] ・・・・(数5) また、数4からこのときの螺旋間隔は次式(数6)とな
る。 L=m・w/m=w=w0・Nt /n ・・・・(数6) 数2と数5、および数1と数6を比較すると、1回転に
おける回転軸方向の移動量が同一であるにも拘らず、螺
旋の間隔が1/nに減少されることがわかる。従って、
X線検出器のトータルの段数を増加して計測速度を上げ
ても螺旋間隔を小さく保つできることができるので、再
構成における補間の近似精度を向上し、再構成画像の画
質を改善することができる。
【0043】また、前記X線CT装置において、X線発
生点を回転軸方向の等間隔位置に、かつ回転面内方向に
等角度間隔に配置し、mをnと互いに素の関係にある自
然数もしくはnとしてもよい。このとき回転軸方向の移
動量vおよび螺旋間隔Lは、それぞれ数3および数4と
同一となるため、上記方法と同一の効果を得ることがで
きる。
【0044】さらに、前記X線CT装置において、X線
発生点を回転軸方向の同位置にかつ回転面方向に等角度
に配置してもよい。このとき、回転軸方向の任意の移動
量uに対して螺旋間隔Lを常に次式(数7)で示される等
間隔に保つことができる。 L=u・n ・・・・(数7) 従って、例えばu=n・wと設定すると、回転軸方向の
移動量及び螺旋間隔は、それぞれ数5および数6と同一
となるため、上記方法と同一の効果を得ることができ
る。
【0045】
【実施例】以下、本発明の実施例を挙げ、図面を参照し
て詳細に説明する。
【0046】〈実施例1〉図1は、本発明の一実施例に
なるX線CT装置の正面模式図である。本実施例1によ
るX線CT装置は、X線管1,X線フィルタ2,コリメ
ータ3,寝台天板4,X線グリッド5,X線検出器6,
回転板7,ガントリー8,計測条件設定手段100,撮
影制御手段101,回転板駆動手段102,寝台移動手
段103,画像収集手段104,画像処理手段105,
画像表示手段106,コリメータ制御手段107等を含
んで構成される。なお、ガントリー8の中央部には被検
体9を挿入配置するための開口部10が設けられてい
る。上記の各装置部分及び機構部分には周知構成のもの
を用いている。
【0047】以下では、X線管1,X線フィルタ2,コ
リメータ3,X線グリッド5およびX線検出器6からな
るX線発生−検出系を撮影系と呼ぶ。撮影系は、回転板
7に固定され、図示しない既知の駆動モータによって回
転される。以下では、回転板7の回転軸をZ軸とする。
また、回転中心Oを原点とする水平および垂直方向の座
標軸をそれぞれX軸,Y軸とする。さらに、X線発生点
SのX軸に対する回転角度をθとする。
【0048】図1において、X線発生点Sと回転中心O
との距離は690mm,回転中心OとX線検出器6のX
線入力面との距離は380mm,X線検出器6の回転中
心Oを中心とする有効視野は直径480mm,開口部1
0の開口直径は700mmである。なお、回転板7の1
回転のスキャンに要する時間Δtの代表例は0.6秒で
ある。X線検出器6はセラミックシンチレータ素子から
構成される固体検出器であり、XY平面方向の素子数は
896チャンネルで、Z軸方向の素子数は32チャンネ
ルである。各素子のZ軸方向のサイズは1mmであり、
合計32mm幅のスライス厚を持つ。また、各素子はX
線発生点Sから略等距離の円弧上に配置される。回転板
7の1回転における撮影枚数の代表例は900枚であ
り、回転板7の0.4度の回転毎に1回の撮影が行なわ
れる。
【0049】次に、本実施例1になるX線CT装置の動
作を説明する。検者は計測条件設定手段100を通して
被検体9のZ軸方向の計測領域,撮影モード等を設定す
る。なお、撮影モードの説明については後述する。計測
条件設定手段100は、上記設定値の情報をコリメータ
制御手段107及び撮影制御手段101に入力する。コ
リメータ制御手段107は、前記設定値に基づきコリメ
ータ3を制御し、X線の照射領域を変化する。撮影制御
手段101は、前記設定値に基づきX線管1のX線発生
のタイミングとX線検出器6の撮影タイミングを規定す
る。また、回転板駆動手段102に与える回転シーケン
ス及び寝台移動手段103に与える移動シーケンスを規
定する。さらに、画像収集手段104に与える撮影デー
タの読み出し・保存のシーケンスをも規定する。回転板
駆動手段102は、撮影制御手段101より与えられた
回転シーケンスに基づき、図示しない既知の駆動モータ
を用いて回転板7を回転する。寝台移動手段103は、
撮影制御手段101に与えられた寝台移動シーケンスに
基づき、図示しない既知の駆動モータを用いて寝台天板
4および寝台天板4上に配置された被検体9をZ軸方向
に移動する。なお、上記X線発生シーケンス,回転シー
ケンス及び移動シーケンスの詳細については後述する。
X線管1から発生されたX線は、X線フィルタ2によっ
て人体に有害な低エネルギー成分が除去され、コリメー
タ3によって照射領域が制限された後に被検体9に照射
される。なお、コリメータ3によるX線照射領域の制限
方法については後述する。被検体9を透過したX線は、
X線グリッド5により散乱線を除去された後にX線検出
器6によって検出され、電気信号に変換される。なお、
X線検出器6の詳細については後述する。前記検出電気
信号は、図示しない既知のスリップリング機構を介し
て、画像収集手段104に送られる。画像収集手段10
4は、図示しない既知のA/D変換器によって前記検出
電気信号をデジタルデータに変換して、保存する。画像
処理手段105は、前記保存されたデジタルデータに基
づき、前掲の文献2及び文献3に示されるような方法を
用いて、CT画像の再構成を行ない、結果を画像表示手
段106に表示する。
【0050】図2は、本実施例1になるX線CT装置に
おけるX線管1及びX線検出器6の構成および配置を説
明するための図である。X線管1は、ターゲット200
a,200b、陽極軸201、収束電極202a,202
b、フィラメント203a,203b、陰極スリーブ2
05、陽極回転子206等から構成され、これら全体が
ガラスバルブ207内に格納されている。ガラスバルブ
207内は常に10-7mmHg程度の高真空に保たれ
る。ターゲット200a,200bは、それぞれ陽極軸
201に固定される。陽極軸201およびターゲット2
00a,200bは、陽極回転子206中の図示しない
既知の界磁コイルによる回転磁界によって高速回転され
る。回転速度の代表例は9000rpmである。陰極
は、収束電極202a,202bおよびフィラメント2
03a,203b等から構成される。フィラメント20
3a,203bとターゲット200a,200bの間に
は図示しない既知の外部電源によって40kV〜130
kV程度の直流加速電圧が与えられる。フィラメント2
03a,203bから放出された熱電子はそれぞれ収束
電極202a,202bによってターゲット200a,
200b上のX線発生点Sa,Sbに収束されて衝突
し、X線を発生する。X線発生点SaおよびSbのZ軸
方向の距離dは16mmである。
【0051】X線検出器6はX線検出ユニット6aおよ
び6bから構成される。各検出ユニットはZ軸方向に1
6チャンネルの素子から構成される。従って、X線検出
器6全体では合計32チャンネルの素子を有し、32ス
ライス分のX線透過データを一度に収集することができ
る。X線グリッド5a,5bはそれぞれX線検出ユニッ
ト6a,6bの前面に配置され、被検体あるいはX線フ
ィルタ2において散乱された散乱X線の一部を除去す
る。コリメータ3はX線管1から発生されたX線がX線
検出ユニット6a,6bの一部または全部に照射される
ようにX線照射幅w’を制限する。ただし、w’は各X
線検出ユニットの中央2チャンネルを中心にして、左右
対称に1チャンネル単位(すなわち、1mm単位)で制
御される。なお、コリメータ3によるX線照射領域の設
定方法については後述する。
【0052】図3は、本実施例1によるX線CT装置で
の螺旋スキャンにおけるX線発生点Sa,Sbの回転角
度θとZ軸方向の位置との関係を説明するための図であ
る。なお、図3中で、Z軸は寝台天板4に固定されてい
るものとする。従って、X線発生点の軌跡は寝台天板4
に対する相対的な位置を表わす。また、図3中、塗りつ
ぶし円,白抜き円,及びそれらを結ぶ実線は、それぞれ
X線発生点Saの移動開始位置(始点),移動終了位置
(終点),及び移動軌跡を示す。同様に塗りつぶし正方
形,白抜き正方形,およびそれらを結ぶ点線は、それぞ
れX線発生点Sbの移動開始位置(始点),移動終了位置
(終点),及び移動軌跡を示す。
【0053】本実施例1では、X線発生点が回転軸(Z
軸)方向に等間隔に、かつ回転面方向の同一位置に配置
されている。この場合、数3及び数4より、寝台天板4
の移動量を常にv=n・d/m [/回転] とすれば螺旋
間隔Lを常にL=d/mに保つことができる。ただし、
X線発生点の数をn,X線発生点の回転軸方向の間隔を
d,nと互いに素の関係にある自然数もしくは1をmと
する。本実施例では、n=2,d=16mmである。一
例として、m=1及びm=3におけるX線発生点の軌跡
をそれぞれ図3の(A)および(B)に示す。
【0054】図3の(A)の例では、寝台天板4の移動量
vはv=2d[/回転]であり、螺旋間隔LはL=dであ
る。Z軸方向の計測領域Zo は、計測条件設定手段10
0を通して検者によって設定される。図3の(A)には、
一例として、計測領域Zo が3d≦Z≦6dなる範囲に
設定された場合が示されている。撮影制御手段101
は、X線発生点Sa,Sbのそれぞれが前記計測領域Z
o の内部に存在するときにのみX線の発生および画像収
集を行なう。また、計測領域Zo の前後の区間はそれぞ
れ回転板7の加速および減速区間を表わす。この加速お
よび減速区間内にX線発生点が存在する場合は、X線が
発生されることはない。なお図3の(A)の例では、加
速,減速区間をそれぞれ0≦Z≦3d,6d≦Z≦9d
の範囲に設定してあるが、回転板7の回転速度の安定度
に応じてこれらを種々変更できることは云うまでもな
い。
【0055】図3の(B)の例では、寝台天板4の移動量
vはv=2d/3[/回転]であり、螺旋間隔LはL=d
/3である。従って、図3の(A)の場合に比べて螺旋間
隔Lが小さく、Z軸方向の測定分解能を向上することが
できる。また、図3の(B)には、一例として、加速区間
を0≦Z≦2d,計測領域Zo を2d≦Z≦7d,減速
区間を7d≦Z≦9dの範囲に設定した場合を示してあ
る。
【0056】図4は、本実施例1によるX線CT装置に
おける撮影モードの一例を示した図である。撮影モード
は、シングルスキャンモードとボリュームスキャンモー
ドとに大別される。シングルスキャンモードでは、寝台
天板4の位置は撮影系に対して固定されている(モード
1)。また、ボリュームスキャンモードでは、寝台天板
4は撮影系に対してZ軸方向に移動量v[/回転]で移動
し、螺旋スキャンが行なわれる。既に説明したように、
移動量vはmの値によって決定され、本例では、mの値
1,3,5,7,・・・を、それぞれモード2,3,
4,5・・・に対応させている。図4中には、各モード
における移動量v,螺旋間隔L,X線照射幅w’および
計測時間が示される。ただし、X線照射幅w’は、X線
検出ユニット6a,6bのそれぞれに対して照射される
X線のZ軸方向の照射範囲であり、コリメータ3によっ
て制御される。また、計測時間は、計測領域Zo を10
cmとした場合の計測時間である。なお、図4中に示さ
れた各数値の導出方法については後述する。ボリューム
スキャンモードにおいては、一般にmの値が大きくなる
程、Z軸方向の測定分解能が向上するが、計測時間は長
くなる。検者は測定対象に応じて測定分解能および計測
時間を考慮して最適な撮影モードを選択することができ
る。
【0057】図5は、本実施例1になるX線CT装置に
おける計測の開始から終了までの処理の流れを説明する
ための流れ図である。検者はまず計測条件設定手段10
0を通して計測領域Zo 及び撮影モード等の計測条件を
設定する(ステップ500)。次に、コリメータ制御手段
107は上記計測条件に基づいてコリメータ3のX線照
射幅w’を制御する(ステップ501)。また、撮影制御
手段101は上記計測条件に基づいて寝台天板4の初期
位置を決定し、寝台移動手段103を通して寝台位置の
初期設定を行なう(ステップ502)。寝台が所定の位置
に配置されると同時に撮影スタンバイ状態になる。この
状態で、検者が計測開始ボタン109をONにすると計
測が開始される(ステップ503)。計測が開始されると
同時に、撮影制御手段101は寝台移動手段103およ
び回転板駆動手段102を通して寝台天板4の移動及び
回転板7の回転を開始する(ステップ504)。次に、撮
影制御手段101はX線発生点Sa,Sbのそれぞれが
計測領域の内部に存在するかどうかを判断し(ステップ
505)、内部に存在する場合には各X線発生点からX
線を発生して、撮影を行なう(ステップ506)。撮影
は、撮影系の0.4度の回転毎にパルスX線を発生して
行なう。このパルスX線の発生タイミングの詳細につい
ては後述する。撮影制御手段101は、X線発生点S
a,Sbが計測領域Zo から外れた時点でそれぞれのX
線発生を停止する(ステップ507)。また、全発生点か
らのX線発生が停止したかどうかを判断し(ステップ5
08)、停止していないX線発生点が存在する場合に
は、再びステップ505に戻る。一方、全発生点からの
X線発生が停止した時点で、撮影制御手段101は、寝
台移動手段103および回転板駆動手段102を通して
寝台天板4の移動および回転板7の回転を停止し(ステ
ップ509)、全計測を終了する(ステップ510)。
【0058】図12は本実施例1に係るX線CT装置に
おいて各X線発生点から発生されるパルスX線の発生タ
イミングを説明するための図である。図12では、撮影
系の1回転中における撮影枚数を900枚とした場合の
例が示してある。このとき、撮影は撮影系の0.4度の
回転毎に行なわれる。また、撮影系の回転周期Δtは
0.6[秒/回転]であり、各々のX線発生点Sa,S
bから発生されるパルスX線の周期は2/3msecと
なる。パルスX線の発生はX線発生点Sa,Sbから同
時に行なってもよいし、時間的に交互に行なってもよ
い。前者および後者の撮影タイミングの一例を、それぞ
れ図12の(A)および図12の(B)に示す。図12の
(A)の例では、X線発生点SaおよびSbからパルス長
0.6msecのパルスX線が2/3msecの周期で
同時に発生される。一方、図12の(B)の例では、X線
発生点SaおよびSbからパルス長0.3msecのパ
ルスX線が1/3msecの周期で交互に発生される。
これらのパルスX線の発生は、図示しない既知の外部電
源からX線管1に与えられるパルス電圧の印加タイミン
グを制御することにより実現される。なお、図12の
(B)の例では、図12の(A)の例に対しパルス長が半分
であるため、時間平均的に同一強度のX線を発生させる
ためには管電流を2倍にする必要がある。また、上記の
外部電源はX線発生点Sa,Sbの両方に対して同一の
ものを使用すればよいが、それぞれ個別の外部電源を使
用してもよい。
【0059】〈実施例2〉図6は本発明の他の一実施例
になるX線CT装置の正面模式図である。本実施例によ
るX線CT装置は、X線管1a,1b,1c、X線フィ
ルタ2a,2b,2c、コリメータ3a,3b,3c、
寝台天板4、X線グリッド5a,5b,5c、X線検出
器6a,6b,6c、回転板7、ガントリー8、X線管
移動装置60a,60b,60c、計測条件設定手段1
00、撮影制御手段101、回転板駆動手段102、寝
台移動手段103、画像収集手段104、画像処理手段
105、画像表示手段106、コリメータ制御手段10
7、撮影系位置制御手段108等により構成される。な
お、ガントリー8の中央部には、被検体9を挿入配置す
るための開口部10が設けられている。上記の各装置部
分および機構部分には、周知構成のものが用いられる。
【0060】以下では、X線管1a〜c,X線フィルタ
2a〜c,コリメータ3a〜c,X線グリッド5a〜
c,およびX線検出器6a〜cからなるX線発生−検出
系をそれぞれ撮影系a〜cと呼ぶ。撮影系a〜cは、回
転板7上で回転軸を中心とする等角度方向に配置され
る。回転板7は図示しない既知の駆動モータによって回
転される。以下では、回転板7の回転軸をZ軸とする。
また、回転中心Oを原点とする水平,垂直方向の座標軸
をそれぞれX軸,Y軸とする。さらに、X線発生点Sa
〜cのX軸に対する回転角度をθとする。
【0061】図6において、X線発生点Sa〜cと回転
中心Oとの距離は690mm、回転中心OとX線検出器
6のX線入力面との距離は380mm、X線検出器6の
回転中心Oを中心とする有効視野は直径480mm、開
口部10の開口直径は700mmである。回転板7の1
回転のスキャンに要する時間Δtの代表例は0.6秒で
ある。X線検出器6a〜cはセラミックシンチレータ素
子から構成される固体検出器であり、XY平面方向の素
子数は896チャンネル、Z軸方向の素子数は16チャ
ンネルである。前記各素子のZ軸方向のサイズは1mm
であり、各X線検出器6a〜cは、それぞれ合計16m
m幅のスライス厚を持つ。また、各素子は、それぞれX
線発生点Sa〜cから略等距離の円弧上に配置される。
回転板7の1回転における撮影枚数の代表例は900枚
であり、従って回転板7の0.4度の回転毎に1回の撮
影が行なわれる。
【0062】次に、本実施例に係るX線CT装置の動作
を説明する。検者は、計測条件設定手段100を通して
被検体9のZ軸方向の計測領域,撮影モード等を設定す
る。なお、撮影モードの説明については後述する。計測
条件設定手段100は、上記設定値の情報をコリメータ
制御手段107,撮影系位置制御手段108,および撮
影制御手段101に入力する。コリメータ制御手段10
7は、前記設定値に基づきコリメータ3a〜cを制御
し、X線の照射領域を変化する。撮影系位置制御手段1
08は、前記設定値に基づいて撮影系a〜cのZ軸方向
の相対位置を制御する。撮影制御手段101は、前記設
定値に基づきX線管1a〜cのX線発生のタイミング
と、X線検出器6a〜cの撮影タイミングを規定する。
また、回転板駆動手段102に与える回転シーケンス、
寝台移動手段103に与える移動シーケンスを規定す
る。さらに画像収集手段104に与える撮影データの読
み出し・保存のシーケンスをも規定する。回転板駆動手
段102は、撮影制御手段101より与えられた回転シ
ーケンスに基づき、図示しない既知の駆動モータを用い
て回転板7を回転させる。寝台移動手段103は、撮影
制御手段101に与えられた寝台移動シーケンスに基づ
き、図示しない既知の駆動モータを用いて寝台天板4お
よび寝台天板4上に配置された被検体9をZ軸方向に移
動する。なお、上記のX線発生シーケンス,回転シーケ
ンス,移動シーケンスの詳細については後述する。X線
管1a〜cから発生されたX線は、X線フィルタ2a〜
cにより人体に有害な低エネルギー成分を除去され、コ
リメータ3a〜cによって照射領域を制限された後に、
被検体9に照射される。なお、コリメータ3a〜cによ
るX線照射領域の制限方法については後述する。被検体
9を透過したX線は、X線グリッド5a〜cによって散
乱線を除去された後に、X線検出器6a〜cにより検出
され、電気信号に変換される。なお、X線検出器6a〜
cの構成の詳細については後述する。前記の検出電気信
号は、図示しない既知のスリップリング機構を介して画
像収集手段104に送られる。画像収集手段104は、
図示しない既知のA/D変換器によって前記検出電気信
号をデジタルデータに変換し、保存する。画像処理手段
105は、保存されたデジタルデータに基づき、前掲の
文献2及び文献3に示されるような方法を用いてCT画
像再構成を行ない、結果を画像表示手段106に表示す
る。
【0063】図7は、本実施例2に係るX線CT装置に
おいて、X線管1a〜cおよびX線検出器6a〜cの構
成および配置を説明するための図である。X線管1a〜
cは既知の単焦点X線管であり、それぞれX線発生点S
a〜cからX線を発生する。X線検出器6a〜cは、そ
れぞれZ軸方向に16チャンネルの素子から構成され
る。従って、各検出器はそれぞれ16スライス分のX線
透過データを一度に収集することができる。X線グリッ
ド5a〜cはそれぞれX線検出器6a〜cの前面に固定
され、被検体あるいはX線フィルタ2a〜cにおいて散
乱された散乱X線の一部を除去する。コリメータ3a〜
cは、それぞれX線管1a〜cから発生されたX線がX
線検出ユニット6a〜cの一部または全部に照射される
ようにX線照射幅w’をZ軸方向に制限する。ただし、
w’は各X線検出ユニットの中央2チャンネルを中心に
して、左右対称に1チャンネル単位(すなわち1mm単
位)で制御される。なお、コリメータ3a〜cによるX
線照射領域の設定方法については後述する。X線管移動
装置60a〜c及び検出器移動装置70a〜cは、それ
ぞれX線管1a〜c及びX線検出器6a〜cの回転板7
に対する相対位置を図示しない既知の移動機構によって
Z軸方向に変化させる。ただし、検出器移動装置70a
〜cはX線検出器6a〜cのZ軸方向の中間位置が常に
X線発生点Sa〜cの正面にそれぞれ配置されるように
X線検出器6a〜cを移動する。従って、X線管移動装
置60a〜cによるX線管1a〜cの移動及び検出器移
動装置70a〜cによるX線検出器6a〜cの移動は常
に同期して行なわれる。また、X線フィルタ2a〜c及
びコリメータ3a〜cは、それぞれX線管1a〜cの前
面に固定され、X線管1a〜cと共に移動する。従っ
て、X線管移動装置60a〜c及び検出器移動装置70
a〜cによって撮影系a〜c全体のZ軸方向の相対位置
が制御される。なお、X線発生点Sa−Sb間及びSb
−Sc間の距離は互いに等しく保たれ、以下ではこの距
離をdで表わす。このX線発生点間距離dの設定方法に
ついては後述する。
【0064】図8は、本実施例2に係るX線CT装置に
おける螺旋スキャンに際してのX線発生点Sa〜cの回
転角度θとZ軸方向の位置Zとの関係を説明するための
図である。なお、図8中、Z軸は寝台天板4に固定され
ているものとする。従って、X線発生点の軌跡は寝台天
板4に対する相対的な位置を表わす。また、図8中の塗
りつぶし円,白抜き円,及びそれらの間を結ぶ実線は、
X線発生点Saの移動開始位置(始点),移動終了位置
(終点),及びその間の移動軌跡をそれぞれ示す。また、
塗りつぶし正方形,白抜き正方形,及びそれらの間を結
ぶ点線は、X線発生点Sbの移動開始位置(始点),移動
終了位置(終点),及びその間の移動軌跡をそれぞれ示
す。また、塗りつぶし三角形,白抜き三角形,及びそれ
らの間を結ぶ一点鎖線は、X線発生点Scの移動開始位
置(始点),終始位置(終点),及びその間の移動軌跡をそ
れぞれ示す。
【0065】本実施例2では、X線発生点が回転軸方向
に等距離間隔に、かつ回転面内方向に等角度間隔に配置
されている。この場合、先の数3および数4より、寝台
天板4の移動量をv=n・d/m[/回転]とすれば螺旋
間隔Lを常にL=d/mに保つことができる。ただし、
X線発生点の数をn、X線発生点の回転軸方向の間隔を
d、nと互いに素の関係にある自然数もしくはnをmと
する。本実施例では、n=3であり、dの値は可変であ
る。一例として、d=16mmにおいて、m=2及びm
=3と設定した場合のX線発生点Sa〜cの移動軌跡
を、それぞれ図8の(A)及び(B)に示す。
【0066】図8の(A)の例では、寝台天板4の移動量
vはv=3d/2[/回転]であり、螺旋間隔LはL=d
/2である。Z軸方向の計測領域Zo は、計測条件設定
手段100を通して検者によって設定される。図8の
(A)には、一例として計測領域Zo が3d≦Z≦6dの
範囲内に設定された場合が示されている。撮影制御手段
101は、X線発生点Sa,Sb,Scのそれぞれが計
測領域Zo 内に存在するときにのみ、X線の発生および
画像収集を行なう。また、計測領域Zo の前後の区間は
それぞれ回転板7の加速および減速区間を表わす。加速
及び減速区間内にX線発生点が存在する場合にはX線が
発生されることはない。なお、図8の(A)の例では、加
速,減速区間をそれぞれ0≦Z≦3d,6d≦Z≦9d
の範囲内に設定してあるが、回転板7の回転速度の安定
度に応じてこれらを種々変更できることは云うまでもな
い。
【0067】図8の(B)の例では、寝台天板4の移動量
vは、v=d[/回転]であり、螺旋間隔Lは、L=d/
3である。従って、図8の(A)の場合に比べて螺旋間隔
Lが小さいのでZ軸方向の測定分解能を向上することが
できる。また、図8の(B)には、一例として加速区間を
0≦Z≦3d,計測領域Zo を3d≦Z≦6d,減速区
間を6d≦Z≦9dに設定した場合を示してある。
【0068】図14は、本実施例2に係るX線CT装置
における螺旋スキャンに際しての、X線発生点Sa〜c
の回転角度位置θとZ軸方向位置Zとの関係を説明する
ための図であり、特にd=0おける上記の関係を示した
ものである。d=0の場合、先の数7より、寝台天板4
の任意の移動量u[/回転]に対して螺旋間隔Lを常にL
=u/nに保つことができる。例えば、本実施例2では
n=3であるため、図14中には、螺旋間隔L=u/3
の例が示されている。従って、uの値を任意に設定する
ことによって、Z軸方向の測定分解能を任意にコントロ
ールすることができる。なお、図14には、一例として
加速区間を0≦Z≦2u,計測領域Zoを2u≦Z≦4
u,減速区間を4u≦Z≦6uの範囲内に設定した場合
を示してある。
【0069】図9は、本実施例2に係るX線CT装置に
おける撮影モードの一例を示した図である。撮影モード
はシングルスキャンモードとボリュームスキャンモード
とに大別される。シングルスキャンモードでは、寝台天
板4の位置は撮影系に対して固定されており、X線発生
点間隔dの設定によりモード1とモード2との2種類の
モードが用意されている。モード1では、X線発生点間
隔dは、d=0に設定される。このとき、撮影系の12
0度の回転により全角度方向からの投影データが収集さ
れるため、1スライスの計測を0.2秒と云う高速でも
って行なうことができる。また、モード2では、dの値
がX線検出器6a〜cのZ軸方向の検出幅である16m
mに設定されており、1回転のスキャンでZ軸方向の4
8mmの範囲を計測することが可能である。一方、ボリ
ュームスキャンモードでは、寝台天板4を撮影系に対し
てZ軸方向に移動量v[/回転]で移動させて螺旋スキャ
ンが行なわれる。ボリュームスキャンモードには、d≠
0の場合(モード3〜6)と、d=0の場合(モード7
〜11)とが存在する。d≠0の場合は、既に説明した
ように、移動量vはm及びdの設定値により決定され
る。一例として、図9中に幾つかの設定例に対する移動
量v,螺旋間隔L,X線照射幅w’,及び計測時間の値
を示した(モード3〜6)が、これらだけに限定される
ものではない。ただし、X線照射幅w’は、X線検出器
6a〜cのそれぞれに対して照射されるX線のZ軸方向
での照射範囲であり、コリメータ3a〜cによってそれ
ぞれ制御される。また計測時間は計測領域Zo を10c
mとした場合の計測時間である。一般にmの値が大きく
なる程、Z軸方向の測定分解能が向上するが、計測時間
が長くなる。一方、d=0の場合、Z軸方向での移動量
vは任意に設定することができる。一例として、図9に
は幾つかの設定例を示した(モード7〜11)が、これ
らだけに限定されるものではない。なお、図9中に示さ
れた各種数値の導出方法については後述する。検者は、
測定対象に応じて測定分解能及び計測時間を考慮して、
最適な撮影モードを選択することができる。
【0070】図10は、本実施例2に係るX線CT装置
における計測の開始から終了までの処理の流れを示す流
れ図である。検者は、先ず計測条件設定手段100を通
して計測領域Zo 及び撮影モード等の計測条件を設定す
る(ステップ1000)。次にコリメータ制御手段107
及び撮影系位置制御手段108は、上記設定計測条件に
基づいてコリメータ3a〜cによるX線照射幅w’およ
びX線発生点間隔dをそれぞれ制御する(ステップ10
01)。また、撮影制御手段101は、上記設定計測条
件に基づき寝台天板4の初期位置を決定し、寝台移動手
段103を通して寝台位置の初期設定を行なう(ステッ
プ1002)。寝台が所定位置に配置されると同時に撮
影スタンバイ状態になる。この状態で検者が計測開始ボ
タン109をONにすると、計測が開始される(ステッ
プ1003)。計測が開始されると同時に、撮影制御手
段101は、寝台移動手段103及び回転板駆動手段1
02を通して、寝台天板4の移動および回転板7の回転
を開始する(ステップ1004)。次に、撮影制御手段1
01はX線発生点Sa〜cのそれぞれが計測領域内に存
在するかどうかを判断し(ステップ1005)、計測領域
内に存在する場合は各X線発生点からX線を発生させて
撮影を行なう(ステップ1006)。撮影は、撮影系の
0.4度の回転毎にパルスX線を発生させて行なう。な
お、パルスX線の発生タイミングの詳細については後述
する。撮影制御手段101は、X線発生点Sa〜cが計
測領域から外れた時点で、それぞれのX線発生を停止さ
せる(ステップ1007)。また、全てのX線発生点か
らのX線発生が停止したかどうかを判断し(ステップ1
008)、X線発生を停止していないX線発生点が存在
する場合には再びステップ1005に戻る。一方、全X
線発生点からのX線発生が停止した時点で、撮影制御手
段101は寝台移動手段103及び回転板駆動手段10
2を通して寝台天板4の移動及び回転板7の回転を停止
させ(ステップ1009)、全計測を終了する(ステップ
1010)。
【0071】図13は、本実施例2に係るX線CT装置
における各X線発生点からのパルスX線の発生タイミン
グを説明するための図である。図13では、撮影系の1
回転における撮影枚数を900枚とした場合の例が示し
てある。このとき、撮影は、撮影系の0.4度の回転毎
に行なわれる。また、撮影系の回転周期Δtは0.6
[秒/回転]である。従ってX線発生点Sa〜cの各々か
ら発生されるパルスX線の周期は2/3msecとな
る。パルスX線の発生は各X線発生点Sa〜cから同時
に行なってもよいし、時間的に交互に行なってもよい。
前者及び後者の撮影タイミングの各一例を図13の(A)
及び(B)にそれぞれ示す。図13の(A)の例では、全X
線発生点Sa〜cからパルス長0.6msecのパルス
X線が2/3msecの周期で同時に発生される。一
方、図13の(B)の例では、各X線発生点Sa〜cから
パルス長0.2msecのパルスX線が2/9msec
の周期で交互に発生される。このパルスX線の発生タイ
ミング制御は、図示しない既知の外部電源からX線管1
a〜cに印加するパルス電圧の印加タイミングを制御す
ることによって実現される。なお、図13の(B)の例で
は、図13の(A)の例に比べてパルス長が1/3である
ため、時間平均的に同一強度のX線を発生するために
は、管電流を3倍にする必要がある。また、外部電源は
X線発生点Sa〜cに対して同一のものを使用すればよ
いが、それぞれに対して個別の外部電源を用意してもよ
い。
【0072】図11は、先の実施例1及び本実施例2に
係るX線CT装置における寝台天板4の移動量v[/回
転],螺旋間隔L,X線照射幅,および計測時間の計算
式を示した図である。図11において、各式は、X線発
生点間隔dの値をd=w,d=m・w,およびd=0と
設定した場合につきそれぞれ示してある。ただし、X線
発生点の配置には、X線発生点をXY平面内での同一位
置に配置した場合(以下配置A)と、回転軸Zを中心と
するXY平面上の円弧上に等角度間隔に配列した場合
(以下配置B)との2種類が存在し、d=0なる設定は
配置Bのみを対象としている。図11において、寝台天
板4の移動量v及び螺旋間隔Lは、d≠0の場合、それ
ぞれ先の数3及び数4から計算できる。また、d=0の
場合、移動量vは任意の値uとすることができ、この時
の螺旋間隔Lは数7から計算できる。X線照射幅w’
は、X線検出器入力面においてX線が重複しないための
最小幅であり、理想的には螺旋間隔Lに等しくなる。た
だし、X線照射幅w’はX線検出器のZ軸方向のチャン
ネル幅を単位として変化させる必要があるため、図11
中にはX線の重複を最小に抑えるチャンネル数が示され
ている。さらに、計測時間は計測領域Zo を計測するの
に必要な時間である。
【0073】図11を見ると、X線発生点間隔をd=m
・wと設定した場合、寝台天板4の移動量v,螺旋間隔
L,X線照射幅w’,及び計測時間は、mの値に依存し
ないことがわかる。このため、最小のm値に対してdを
決定すればX線発生点間隔を最小に抑えることができ
る。例えば、実施例1では最小のm値は1であり、これ
は図4中のモード2に相当する。また、実施例2では最
小のm値は2であり、これは図9中のモード3に相当す
る。図9中でd=3w,d=4w等における例を示して
いないのは、これらが全てモード3による測定と等価に
なるためである。
【0074】図11には、X線発生点間隔d=w,d=
m・w及びd=0の場合のみを示したが、実施例2のよ
うにdが可変である場合は、この値を種々変更できるこ
とは云うまでもない。例えばd≠0の場合、このd値を
小さく設定することで被検体に対するX線の多重照射が
可能になり、再構成画像の画質を向上させることができ
る。また、反対にこのd値を大きく設定することで被検
体に対するX線の間引き照射が可能になり、被爆線量を
軽減することもできる。一方、X線発生点間隔dが可変
でない場合も、X線照射幅w’の設定を種々変更するこ
とで同様の効果が得られる。例えば、w’の値を大きく
設定することにより被検体に対するX線の多重照射が可
能になり、再構成画像の画質を向上させることができ
る。また、反対にw’の値を小さく設定することにより
被検体に対するX線の間引き照射が可能になり、被検体
のX線被爆線量を軽減することもできる。以上、実施例
2のようにX線発生点間隔dが可変である場合、d及び
w’の値の組み合わせを種々変更することで様々な用途
に対応した撮影モードをプリセットすることが可能であ
る。また、実施例1のようにX線発生点間隔dが固定で
ある場合でも、w’の値を種々変更することで様々な用
途に対応した撮影モードをプリセットすることが可能で
ある。
【0075】以上の説明からわかるように、本実施例の
X線CT装置においてはX線発生点を回転軸方向に複数
点配置すると同時に、前記複数のX線発生点のそれぞれ
に対してマルチスライスX線検出ユニットを対向配置す
る。これにより、個々のX線発生点に対するX線検出器
の見込み角度を小さく保ったままでX線検出器のトータ
ルの段数を増加させることができるので、再構成画像の
画質を劣化させることなく撮影を高速化することができ
る。また、X線発生点を回転軸方向に等間隔、かつ回転
面内方向での同一位置に配置して、螺旋スキャンにおけ
る回転軸方向の移動量をv=n・d/m[/回転]とする
ことで、X線源の軌跡が描く螺旋の間隔を常にL=d/
mに保つことができる。ただし、nはX線発生点の数,
dはX線発生点の回転軸方向の間隔、mはnと互いに素
の関係にある自然数もしくは1である。さらに、X線発
生点を回転軸方向に等間隔、かつ回転面内方向に等角度
に配置し、螺旋スキャンにおける移動量をv=n・d/
m[/回転]とすることで、X線源の軌跡が描く螺旋の間
隔を常にL=d/mに保つことができる。ただし、mは
nと互いに素の関係にある自然数もしくはnである。さ
らには、X線発生点を回転軸方向に同位置、かつ回転面
内方向に等角度間隔に配置することで、螺旋スキャンに
おける任意の移動量u[/回転]に対して、X線源の軌跡
が描く螺旋の間隔Lを常にL=u/nに保つことができ
る。これにより、X線源軌跡の螺旋の間隔Lを、従来撮
影方式の1/n倍に保つことができるため、X線検出器
のトータルの段数を増加させて撮影を高速化させた場合
においても、再構成画像の画質の劣化を抑えることがで
きる。
【0076】以上、実施例を挙げて本発明を具体的に説
明したが、本発明これらの実施例に限定されるものでは
なく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変形して
実施し得るものであることは云うまでもない。例えば、
先の実施例1では複数の陰極−陽極対を持つタイプの多
焦点X線管を用いたが、焦点位置を陽極上で時間的に切
り替えるタイプの多焦点X線管でこれを代用してもよい
し、また、実施例1に示したような多焦点X線管を実施
例2に示したように回転面方向に等角度間隔に配置する
ことで、計測を更に高速化してもよいことは勿論であ
る。
【0077】
【発明の効果】本発明によれば、被検体の体軸方向に高
い空間分解能を有する3次元CT画像計測を高速に行な
うことが可能になり、その結果、3次元CT画像の画質
が向上し、微少な濃度差や体積を持つ初期の癌等を早期
に発見することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1になるX線CT装置の正面模
式図である。
【図2】本発明の上記実施例1になるX線CT装置にお
けるX線管1およびX線検出器6の構成および配置を説
明するための図である。
【図3】本発明の上記実施例1になるX線CT装置での
螺旋スキャンにおけるX線発生点Sa,Sbの回転角度
位置θとZ軸方向位置Zとの関係を説明するための図で
ある。
【図4】本発明の上記実施例1になるX線CT装置にお
ける撮影モードの一例を示す図である。
【図5】本発明の上記実施例1になるX線CT装置にお
ける計測の開始から終了までの処理の流れを説明するた
めの流れ図である。
【図6】本発明の実施例2になるX線CT装置の正面模
式図である。
【図7】本発明の上記実施例2になるX線CT装置にお
けるX線管1a〜cおよびX線検出器6a〜cの構成お
よび配置を説明するための図である。
【図8】本発明の上記実施例2になるX線CT装置での
螺旋スキャンにおけるX線発生点Sa〜cの回転角度位
置θとZ軸方向位置Zとの関係を説明するための図であ
る。
【図9】本発明の上記実施例2になるX線CT装置にお
ける撮影モードの一例を示す図である。
【図10】本発明の上記実施例2になるX線CT装置に
おける計測の開始から終了までの処理の流れを説明する
ための流れ図である。
【図11】本発明の上記実施例1及び実施例2になるX
線CT装置における寝台天板4の移動量v,螺旋間隔
L,X線照射幅,及び計測時間の計算式を示した図であ
る。
【図12】本発明の上記実施例1になるX線CT装置に
おいて各X線発生点から発生されるパルスX線の発生タ
イミングを説明するための図である。
【図13】本発明の上記実施例2になるX線CT装置に
おいて各X線発生点から発生されるパルスX線の発生タ
イミングを説明するための図である。
【図14】本発明の上記実施例2になるX線CT装置に
おけるX線発生点Sa〜cの回転角度位置θとZ軸方向
位置Zとの関係を説明するための図であり、特に、d=
0における上記関係を示した図である。
【符号の説明】
1…X線管, 2…X線フィル
タ,3…コリメータ, 4…寝台天
板,5…X線グリッド, 6…X線検
出器,7…回転板, 8…ガン
トリー,9…被検体, 60…X
線管移動装置,70…検出器移動装置, 1
00…計測条件設定手段,101…撮影制御手段,
102…回転板駆動手段,103…寝台移動
手段, 104…画像収集手段,105…
画像処理手段, 106…画像表示手段,
107…コリメータ制御手段, 108…撮影系
位置制御手段。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放射状にX線を発生するX線発生手段と、
    被検体内の複数のスライス面を透過した透過X線を同時
    に検出するX線検出手段と、前記X線発生手段及び前記
    X線検出手段を搭載する回転板と、前記回転板を前記被
    検体内を通る回転軸を中心として回転させる回転駆動手
    段と、前記被検体と前記回転板の回転面との相対位置を
    前記回転軸の方向で変化させる相対位置変化手段と、前
    記回転板の回転と前記相対位置の変化とを同期させる同
    期手段とを有し、前記X線発生手段は前記回転軸に平行
    な方向に略等しい間隔(間隔d)で配列された複数個(n
    個)のX線発生点を有してなり、mをnと互いに素の関
    係にある自然数又は1とし、d/m=Lとしたとき、前
    記同期手段は、前記相対位置の変化が前記回転板の1回
    転につき略一定値n・Lとなるように前記回転駆動手段
    による前記回転板の回転と前記相対位置変化手段による
    前記相対位置の変化とを同期させるものであることを特
    徴とするX線CT装置。
  2. 【請求項2】放射状にX線を発生するX線発生手段と、
    被検体内の複数のスライス面を透過した透過X線を同時
    に検出するX線検出手段と、前記X線発生手段及び前記
    X線検出手段を搭載する回転板と、前記回転板を前記被
    検体内を通る回転軸を中心として回転させる回転駆動手
    段と、前記被検体と前記回転板の回転面との相対位置を
    前記回転軸の方向で変化させる相対位置変化手段と、前
    記回転板の回転と前記相対位置の変化とを同期させる同
    期手段とを有し、前記X線発生手段は前記回転軸に平行
    な方向に略等しい間隔(間隔d)で、かつ前記回転軸を略
    中心として略等角度間隔で配列された複数個(n個)のX
    線発生点を有してなり、mをnと互いに素の関係にある
    自然数又はnとし、d/m=Lとしたとき、前記同期手
    段は、前記相対位置の変化が前記回転板の1回転につき
    略一定値n・Lとなるように前記回転駆動手段による前
    記回転板の回転と前記相対位置変化手段による前記相対
    位置の変化とを同期させるものであることを特徴とする
    X線CT装置。
  3. 【請求項3】前記複数個のX線発生点の前記回転軸に平
    行な方向での配列間隔dが、d=0に設定されており、
    かつ前記X線発生点の軸跡が描く回転軸方向の螺旋間隔
    がLに設定されてなることを特徴とする請求項2に記載
    のX線CT装置。
  4. 【請求項4】前記X線発生手段は、前記複数個のX線発
    生点を前記回転軸を略中心として略等角度間隔で配列し
    たものをX線発生ユニットとして、前記X線発生ユニッ
    トを前記回転軸(Z軸)方向に複数ユニット配置してなる
    ものであることを特徴とする請求項2又は3に記載のX
    線CT装置。
  5. 【請求項5】前記複数個のX線発生点は、前記回転軸か
    ら互いに略等距離の位置にそれぞれ配置されてなること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか一に記載のX線C
    T装置。
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