JP2001345544A - プリント配線基板の表面処理装置及び表面処理方法 - Google Patents

プリント配線基板の表面処理装置及び表面処理方法

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JP2001345544A
JP2001345544A JP2000163342A JP2000163342A JP2001345544A JP 2001345544 A JP2001345544 A JP 2001345544A JP 2000163342 A JP2000163342 A JP 2000163342A JP 2000163342 A JP2000163342 A JP 2000163342A JP 2001345544 A JP2001345544 A JP 2001345544A
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Atsuhiro Uratsuji
淳広 浦辻
Tatsutoshi Narita
達俊 成田
Masanobu Yagi
正展 八木
Yoshiyuki Uketa
芳幸 請田
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    • H05K3/22Secondary treatment of printed circuits
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水溶性プリフラックスを用いて導体パターン
上に安定した品質のプリフラックス膜を形成する。 【解決手段】 プリント配線基板1に形成されたランド
5b,6bをエッチングするエッチング機構12と、プ
リント配線基板1を洗浄する洗浄機構13と、プリント
配線基板1を処理漕56内の水溶性のプリフラックス液
9aに浸漬し、このプリント配線基板1に付着した気泡
58を除去する気泡除去機構14と、プリフラックス液
9a中のプリント配線基板1に、液中スプレー61でラ
ンド5b,6b上にプリフラックス膜9を形成するプリ
フラックス形成機構15と、処理漕56より搬出された
プリント配線基板1よりプリフラックス液9aを除去す
る液切り機構16と、プリント配線基板1を洗浄する洗
浄機構17とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外部に臨まされた
導体パターン表面の保護するため導体パターン表面に水
溶性のプリフラックス膜を形成するプリント配線基板の
表面処理装置及び表面処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プリント配線基板は、導体パター
ンの形成後、基板外観検査等の最終検査の前に、導体パ
ターンの表面を保護するため、導体パターン上にプリフ
ラックス膜が形成される。このプリフラックス膜を形成
するには、溶剤型プリフラックス若しくは水溶性プリフ
ラックスが用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、溶剤型プリ
フラックスは、導体パターンに対する密着性に優れ安定
した膜形成が可能である、半田濡れ性に優れる等プリフ
ラックス膜の安定した品質安定性を得ることがきる一
方、製造時に多量の揮発性有機化合物(volatile organ
ic compounds,以下、VOCsともいう。)を使用する
ため、環境保全の観点からも、その使用を控える方向に
ある。
【0004】これに対して、水溶性プリフラックスは、
VOCsを用いないが、溶剤型プリフラックスに比べ十
分な品質安定性を得ることができない。例えば、水溶性
プリフラックスは、溶剤型プリフラックスに比べて導体
パターンに対する密着性に劣り、安定したプリフラック
ス膜を形成することができず、また、半田濡れ性に劣
る。
【0005】そこで、本発明は、水溶性プリフラックス
を用いて導体パターン上に安定した品質のプリフラック
ス膜を形成することができるプリント配線基板の表面処
理装置及び表面処理方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係るプリント配
線基板の表面処理装置は、上述した課題を解決すべく、
プリント配線基板の少なくとも一方の面に形成された導
体パターンの表面をエッチングするエッチング手段と、
エッチング手段によって導体パターンがエッチングされ
たプリント配線基板の表面を洗浄する第1の洗浄手段
と、第1の洗浄手段によって洗浄されたプリント配線基
板を、処理漕内の水溶性のプリフラックス液に浸漬し、
プリフラックス液に浸漬されたプリント配線基板の表面
に付着した気泡を除去する気泡除去手段と、気泡除去手
段によって気泡が除去されたプリフラックス液中のプリ
ント配線基板に、処理漕内のプリフラックス液中に設け
られた液中スプレーで導体パターン上にプリフラックス
膜を形成するプリフラックス形成手段と、処理漕より搬
出され、プリフラックス膜が形成されたプリント配線基
板の表面よりプリフラックス液を除去する液切り手段
と、液切り手段により表面よりプリフラックス液が除去
されたプリント配線基板の表面を洗浄する第2の洗浄手
段とを備える。
【0007】また、本発明に係るプリント配線基板の表
面処理方法は、上述した課題を解決すべく、プリント配
線基板の少なくとも一方の面に形成された導体パターン
の表面をエッチングするステップと、導体パターンがエ
ッチングされたプリント配線基板の表面を洗浄するステ
ップと、洗浄されたプリント配線基板を、処理漕内の水
溶性のプリフラックス液に浸漬し、プリフラックス液に
浸漬されたプリント配線基板の表面に付着した気泡を除
去するステップと、気泡が除去されたプリフラックス液
中のプリント配線基板に、処理漕内のプリフラックス液
中に設けられた液中スプレーで導体パターン上にプリフ
ラックス膜を形成するステップと、プリフラックス膜が
形成され、上記処理漕より搬出されたプリント配線基板
の表面よりプリフラックス液を除去するステップと、表
面よりプリフラックス液が液切りされたプリント配線基
板の表面を洗浄するステップとを有する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明が適用された導体パ
ターンが複数層形成されたプリント配線基板の上下面に
設けられたランドにプリフラックス膜を形成するプリン
ト配線基板の表面処理装置及び表面処理方法について、
図面を参照して説明する。
【0009】先ず、表面処理装置及び表面処理方法の説
明に先立って、これに用いられるプリント配線基板につ
いて説明する。図1に示すように、このプリント配線基
板1は、内層基板2,3を有する。内層基板2は、一方
の面に第2層となる導体パターン2aが形成され、他方
の面に第3層を構成する導体パターン2bが形成されて
いる。また、内層基板3には、一方の面に第4層となる
導体パターン3aが形成され、他方の面に第5層を構成
する導体パターン3bが形成されている。このような内
層基板2,3は、第3層となる導体パターン2bと第4
層となる導体パターン3aとを対向させ、これらの間に
ガラス繊維にエポキシ樹脂を含浸させたプリプレグ4を
介在させてプレスされ、貼り合わされている。
【0010】また、内層基板2上には、プリプレグから
なる外層基板5を介して第1層となる導電パターン5a
が形成されている。また、内層基板3上には、プリプレ
グからなる外層基板6を介して第6層となる導体パター
ン6aが形成されている。外層基板5、内層基板2、プ
リプレグ4、内層基板3、外層基板6の順にこれらの基
板を積層して設けられたプリント配線基板1には、ドリ
ル等により貫通孔7が形成されている。この貫通孔7
は、内壁に電解銅めっき法や無電解銅めっき法によりめ
っき層7aが設けられ、例えば第1層の導体パターン5
aと第2層の導体パターン2aとの電気的接続を図って
いる。また、外層基板5,6上には、半田レジストとな
るソルダーレジスト8,8が電子部品が実装される導体
パターン5a,6aの一部であるランド5b,6bを外
方に臨ませるようにして設けられている。また、ランド
5b,6b上には、ランド5b,6bを保護するイミダ
ゾール化合物を主成分とするプリフラックス膜9が形成
されている。
【0011】このようなプリント配線基板1は、内層基
板2の両面に導体パターン2a,2bを形成し、内層基
板3の両面に導体パターン3a,3bを形成し、次い
で、一方の面に銅箔が貼り合わされた外層基板5、導体
パターン2a,2bが形成された内層基板2、プリプレ
グ4、導体パターン3a,3bが形成された内層基板
3、一方の面に銅箔が貼り合わされた外層基板6が真空
熱プレスされ、一体化され、次いで、貫通孔7が形成さ
れ、貫通孔7の内壁にめっき層7aが形成された後、外
層基板5,6に導体パターン5a,6aが形成されるこ
とにより製造される。この後、プリント配線基板1は、
この後、ランド5b,6bを外方の臨ませるように半田
レジストとなるソルダーレジスト8,8が塗布され、次
いで、ランド5b,6b上に、後述する表面処理装置等
によりプリフラックス膜9が形成される。
【0012】プリフラックス膜9を形成するための表面
処理装置10は、プリフラックス膜9が形成される前、
すなわち外層基板5,6の表面にソルダーレジスト8,
8が塗布されたプリント配線基板1のランド5b,6b
の表面処理を行うものであり、図2に示すように、ソル
ダーレジスト8,8が塗布されたプリント配線基板1を
洗浄する洗浄機構11と、ソルダーレジスト8,8より
外方に臨まされた導体パターン5a,6aの一部である
ランド5b,6bをエッチングするエッチング機構12
と、このエッチング機構12によってランド5b,6b
がエッチングされたプリント配線基板1を洗浄する洗浄
機構13と、この洗浄機構13によって洗浄されたプリ
ント配線基板1を水溶性のプリフラックス液に浸漬した
とき、プリント配線基板1の表面に付着した気泡を除去
する気泡除去機構14と、この気泡除去機構14によっ
て気泡が除去されたプリント配線基板1のソルダーレジ
スト8,8より外部に臨まされたランド5b,6b上に
プリフラックス膜9を形成するプリフラックス形成機構
15と、プリフラックス膜9が形成されたプリント配線
基板1の表面よりプリフラックス液を液切りする液切り
機構16と、プリフラックス液の液切りがなされたプリ
フラックス膜9が形成されたプリント配線基板1を洗浄
する洗浄機構17と、洗浄機構17によって洗浄された
プリント配線基板を乾燥する乾燥機構18と、乾燥機構
18により乾燥されたプリント配線基板1を冷却する冷
却機構19とを備える。そして、プリント配線基板1
は、搬送機構によって、洗浄機構11、エッチング機構
12、洗浄機構13、気泡除去機構14、プリフラック
ス形成機構15、液切り機構16、洗浄機構17、乾燥
機構18、冷却機構19の順に略水平に寝かされた状態
で、図2中矢印A方向に一貫して3m/minの搬送ス
ピードで搬送される。
【0013】ソルダーレジスト8,8が塗布され、導通
検査等が終了したプリント配線基板1が搬送される洗浄
機構11は、図2(A)に示すように、水平状態のプリ
ント配線基板1を搬送する搬送機構21と、洗浄水を噴
射するスプレー22とを有する。搬送機構21は、回転
ローラよりなり、水平状態で搬送されるプリント配線基
板1を狭持するように、プリント配線基板1の上面側と
下面側に複数配設されている。搬送機構21は、プリン
ト配線基板1を確実に洗浄することができるように、例
えば3m/minの搬送スピードでプリント配線基板1
を図2(A)中矢印A方向に搬送する。また、スプレー
22は、プリント配線基板1の両面にプリフラックス膜
9を形成することから、プリント配線基板1の両面を洗
浄する必要があり、このため、搬送機構21に搬送され
るプリント配線基板1の上面側に2本と下面側に2本設
けられている。これらスプレー22は、常温の井水をス
プレー圧が0.1MPa以上の条件で噴霧する。これに
よって、洗浄機構11は、プリント配線基板1の表面に
付着した塵埃等の異物を除去する。
【0014】洗浄機構11で表面が洗浄されたプリント
配線基板1のランド5b,6bをエッチングするエッチ
ング機構12は、エッチング液24aが貯留される処理
漕24と、エッチング液24aの液中を水平状態でプリ
ント配線基板1を搬送する搬送機構25とを有する。処
理漕24に貯留されるエッチング液24aには、硫酸過
水を主成分とするもの、例えばメック株式会社製PRT
−01(商品名)が用いられる。搬送機構25は、回転
ローラよりなり、水平状態で搬送されるプリント配線基
板1を狭持するように、プリント配線基板1の上面側と
下面側に複数配設されている。搬送機構25は、ランド
5b,6bの表面の酸化物をソフトエッチングにより確
実に除去することができるように、プリント配線基板1
をエッチング液24aに浸漬させた状態で例えば洗浄機
構11の搬送機構21と同じ3m/minの搬送スピー
ドで図2(A)中矢印A方向に搬送する。そして、プリ
ント配線基板1は、上述した30℃のエッチング液24
aに例えば30秒間浸漬され、導体パターン5a,6a
の一部であるランド5b,6bは、例えば1.5〜2.
5μmエッチングされる。すなわち、ランド5b,6b
のソフトエッチングは、次のような反応式により表され
る。
【0015】 Cu++H22+H2SO4 → CuSO4+2H2O これによって、導体パターン5a,6aがソルダーレジ
スト8,8より外部に臨まされて構成されたランド5
b,6bに付着した酸化物は除去される。
【0016】エッチング機構12でランド5b,6bが
エッチングされたプリント配線基板1を洗浄する洗浄機
構13は、図2(A)及び図2(B)に示すように、ラ
ンド5b,6bがエッチングされたプリント配線基板1
を洗浄する水洗機構27と、水洗機構27で水洗された
プリント配線基板1を酸洗する酸洗機構28と、酸洗機
構28で酸洗されたプリント配線基板1を水洗する水洗
機構29と、水洗機構29より高圧で水洗する中圧水洗
機構30と、多流量の洗浄水で洗浄する多流量水洗機構
31と、多流量水洗機構31で水洗されたプリント配線
基板1を更に水洗する水洗機構32と、プリント配線基
板1の表面に付着した水分を除去するエアブロー機構3
3とを有する。
【0017】エッチング機構12でランド5b,6bが
エッチングされたプリント配線基板1を洗浄する水洗機
構27は、図2(A)に示すように、水平状態のプリン
ト配線基板1を搬送する搬送機構35と、洗浄水を噴射
するスプレー36とを有する。搬送機構35は、水平状
態で搬送されるプリント配線基板1を狭持するように、
プリント配線基板1の上面側と下面側に複数配設されて
いる。搬送機構35は、スプレー36より噴射される洗
浄水でプリント配線基板1の表面に付着しているエッチ
ング液24aを除去できるように、例えば3m/min
の搬送スピードでプリント配線基板1を図2(A)中矢
印A方向に搬送する。また、スプレー36は、プリント
配線基板1の両面に付着したエッチング液24aを除去
するため、搬送機構35に搬送されるプリント配線基板
1の上面側に3本と下面側に3本設けられている。これ
らスプレー36は、常温の井水をスプレー圧が0.1M
Pa以上の条件で噴霧する。これによって、水洗機構2
7は、プリント配線基板1の表面のエッチング液24a
を除去する。
【0018】水洗機構27でエッチング液24aが流し
落とされたプリント配線基板1を酸洗する酸洗機構28
は、水平状態のプリント配線基板1を搬送する搬送機構
38と、硫酸過水を噴射するスプレー39とを有する。
搬送機構38は、水平状態で搬送されるプリント配線基
板1を狭持するように、プリント配線基板1の上面側と
下面側に複数配設されている。搬送機構38は、プリン
ト配線基板1のランド5b,6bの酸化物を確実に除去
できるように、例えば3m/minの搬送スピードでプ
リント配線基板1を図2(A)中矢印A方向に搬送す
る。また、スプレー39は、プリント配線基板1のラン
ド5b,6bの表面に確実にプリフラックス膜9を形成
することができるように、ランド5b,6b表面の酸化
物を更に確実に除去するため、搬送機構35に搬送され
るプリント配線基板1の上面側に4本と下面側に4本設
けられている。これらスプレー36は、常温の5%硫酸
の硫酸過水をスプレー圧が0.2MPa以上で噴霧す
る。これによって、酸洗機構28は、プリント配線基板
1の表面の一部であるランド5b,6bの酸化物を確実
に除去する。すなわち、ランド5b,6bの酸化物は、
図6及び図7に示すように、エッチング機構12でエッ
チングされ、更に酸洗機構28で酸洗されることによっ
て、確実に除去される。
【0019】ところで、導体パターン5a,6aの表面
の酸化物を除去するのに、上述したように硫酸過水を用
いることから、プリント配線基板1の貫通孔7内にこの
硫酸過水が残存すると、貫通孔7内に設けられためっき
層7aが酸化し断線してしまうおそれがある。そこで、
洗浄機構13では、プリフラックス膜9を形成する前
に、水洗機構29、中圧水洗機構30、多流量水洗機構
31、水洗機構32で確実に硫酸過水を除去するように
している。
【0020】酸洗機構28で酸洗されたプリント配線基
板1を水洗する水洗機構29は、水平状態のプリント配
線基板1を搬送する搬送機構41と、洗浄水を噴射する
スプレー42とを有する。搬送機構41は、水平状態で
搬送されるプリント配線基板1を狭持するように、プリ
ント配線基板1の上面側と下面側に複数配設されてい
る。搬送機構41は、プリント配線基板1を確実に洗浄
することができるように、例えば3m/minの搬送ス
ピードでプリント配線基板1を図2(A)中矢印A方向
に搬送する。また、スプレー42は、プリント配線基板
1の両面に設けられたランド5b,6bにプリフラック
ス膜9を形成することから、プリント配線基板1に付着
した硫酸過水を洗浄するため、搬送機構41に搬送され
るプリント配線基板1の上面側に2本と下面側に2本設
けられている。これらスプレー42は、35℃の純水を
スプレー圧が0.1MPa以上の条件で噴霧する。ここ
で、35℃の純水を用いるのは、水洗効果を高めるため
であり、35℃以上とすると、導体パターン5a,6a
の表面が酸化し易くなるためである。したがって、以
後、プリフラックス膜9が形成されるまでのプリント配
線基板1の洗浄、すなわち中圧水洗機構30、多流量水
洗機構31、水洗機構32で行う水洗では、35℃の純
水が用いられる。これによって、水洗機構29は、プリ
ント配線基板1の表面の硫酸過水を除去する。
【0021】水洗機構29で水洗されたプリント配線基
板1を更に洗浄する中圧水洗機構30は、図2(B)に
示すように、水平状態のプリント配線基板1を搬送する
搬送機構44と、洗浄水を噴射するスプレー45とを有
する。搬送機構44は、水平状態で搬送されるプリント
配線基板1を狭持するように、プリント配線基板1の上
面側と下面側に複数配設されている。搬送機構44は、
プリント配線基板1に付着した硫酸過水を洗浄すること
ができるように、例えば3m/minの搬送スピードで
プリント配線基板1を図2(B)中矢印A方向に搬送す
る。また、スプレー45は、プリント配線基板1の両面
に付着した硫酸過水を洗浄するため、搬送機構44に搬
送されるプリント配線基板1の上面側に4本と下面側に
4本設けられている。これらスプレー45は、35℃の
純水を水洗機構29のスプレー42より高圧で、例えば
スプレー圧が0.5MPa以上の条件で噴霧する。これ
によって、中圧水洗機構30は、プリント配線基板1の
表面の硫酸過水を除去する。
【0022】中圧水洗機構30で水洗されたプリント配
線基板1を更に洗浄する多流量水洗機構31は、水平状
態のプリント配線基板1を搬送する搬送機構47と、洗
浄水を噴射するスプレー48とを有する。搬送機構47
は、水平状態で搬送されるプリント配線基板1を狭持す
るように、プリント配線基板1の上面側と下面側に複数
配設されている。搬送機構47は、プリント配線基板1
を洗浄することができるように、例えば3m/minの
搬送スピードでプリント配線基板1を図2(B)中矢印
A方向に搬送する。また、スプレー48は、プリント配
線基板1の両面に付着した硫酸過水を確実に洗浄するた
め、搬送機構47に搬送されるプリント配線基板1の上
面側に2本と下面側に2本設けられている。これらスプ
レー45は、35℃の純水を水洗機構29のスプレー4
2より多流量で、例えば5リットル/cm2・以上の流
量で噴霧する。これによって、多流量水洗機構31は、
プリント配線基板1の表面の硫酸過水を除去する。
【0023】多流量水洗機構31で水洗されたプリント
配線基板1を更に洗浄する水洗機構32は、水平状態の
プリント配線基板1を搬送する搬送機構50と、洗浄水
を噴射するスプレー51とを有する。搬送機構50は、
水平状態で搬送されるプリント配線基板1を狭持するよ
うに、プリント配線基板1の上面側と下面側に複数配設
されている。搬送機構50は、プリント配線基板1を確
実に洗浄することができるように、例えば3m/min
の搬送スピードでプリント配線基板1を図2(B)中矢
印A方向に搬送する。また、スプレー51は、プリント
配線基板1の両面に付着した硫酸過水を洗浄するため、
搬送機構50に搬送されるプリント配線基板1の上面側
に2本と下面側に2本設けられている。これらスプレー
51は、35℃の新水をスプレー圧が0.1MPa以上
で噴霧する。これによって、水洗機構29は、プリント
配線基板1の表面の硫酸過水を除去する。なお、ここで
は、洗浄水として新しい純水、すなわち新水を用いる。
これにより、水洗機構32は、プリント配線基板1に付
着した処理液、すなわち硫酸過水が次工程に持ち込まれ
ることを防止している。
【0024】水洗機構32で水洗されたプリント配線基
板1の表面に付着した水分を除去するエアブロー機構3
3は、水平状態のプリント配線基板1を搬送する搬送機
構53と、プリント配線基板1の上下面にエアを噴射す
るエア噴射機54とを有する。搬送機構53は、水平状
態で搬送されるプリント配線基板1を狭持するように、
プリント配線基板1の上面側と下面側に複数配設されて
いる。搬送機構53は、プリント配線基板1に付着した
水分を確実に除去することができるように、例えば3m
/minの搬送スピードでプリント配線基板1を図2
(B)中矢印A方向に搬送する。また、エア噴射機54
は、プリント配線基板1に付着した水分を確実に除去す
るため、エアが搬送機構53に搬送されるプリント配線
基板1の上面と下面に確実にエアを噴射することができ
るように、プリント配線基板1の上面側と下面側に配設
されている。このようなエアブロー機構33は、プリフ
ラックス膜9が形成される直前のプリント配線基板1の
上下面より水分を確実に除去する。
【0025】かくして、エッチング機構12や酸洗機構
28でランド5b,6bの表面の酸化物が確実に除去さ
れたプリント配線基板1は、プリフラックス膜9を形成
する前に、水洗機構29、中圧水洗機構30、多流量水
洗機構31、水洗機構32を用いた条件の異なる4段階
の水洗が行われることで、プリント配線基板1の表面、
特に貫通孔7内に残留している硫酸過水が確実に除去さ
れる。また、中圧水洗機構30は、通常の水洗機構2
7,29より高圧で純水をプリント配線基板1の上下面
に噴射し、多流量水洗機構31は、通常の水洗機構2
7,29より多流量の純水をプリント配線基板1の上下
面に噴射することから、プリント配線基板1からは確実
に硫酸過水を除去することができる。また、純水を用い
た洗浄では、水温が35℃の純水を用いることで、水洗
効果を高めることができるとともに、ランド5b,6b
の表面の酸化を防止することができる。これにより、プ
リント配線基板1は、ランド5b,6bに硫酸過水が残
存してしまうことで、ランド5b,6bが酸化してしま
い表面が粗くなることを防止することができ、また、貫
通孔7内に設けられためっき層7aが酸化し断線してし
まうことを確実に防止することができる。
【0026】エアブロー機構33で表面より水分が除去
されたプリント配線基板1のランド5b,6bにプリフ
ラックス膜9を形成するため、プリント配線基板1は、
図2(C)に示すように、処理漕56に貯留されたプリ
フラックス液9aに浸漬される。そして、このプリント
配線基板1は、気泡除去機構14、プリフラックス形成
機構15に搬送される。
【0027】この気泡除去機構14は、図2(C)に示
すように、処理漕56のプリフラックス液9aに浸漬さ
れたときに、プリント配線基板1の表面に発生する気泡
58を除去するものであり、プリフラックス液が貯留さ
れる処理漕56と、プリフラックス液9aの液中を水平
状態でプリント配線基板1を搬送する搬送機構となると
ともに、プリフラックス液9aに浸漬したときにプリン
ト配線基板1の表面に発生する気泡58を除去する気泡
除去ローラ57とを有する。処理漕56に貯留されるプ
リフラックス液9aは、水溶性プリフラックスであり、
酢酸とイミダゾールを主成分とするもの、例えば四国化
成工業株式会社製タフエースF2(商品名)が用いられ
る。
【0028】また、気泡除去ローラ57は、水平状態で
搬送されるプリント配線基板1を狭持するように、プリ
ント配線基板1の上面側と下面側に複数配設されてい
る。気泡除去ローラ57は、他の搬送機構21,25,
38,41,44,47,50,53と同じ同じ3m/
minの搬送スピードでプリント配線基板1を図2
(C)中矢印A方向に搬送する。また、これら気泡除去
ローラ57は、例えばクロロスルフォン化ポリエチレン
によりスポンジ状に形成されている。プリント配線基板
1に接触している気泡除去ローラ57は、回転駆動され
ることで、プリント配線基板1の表面に付着した気泡5
8を除去し、次工程で、ランド5b、6b上に形成され
るプリフラックス膜9を均一な膜厚に形成することがで
きるようにしている。
【0029】プリフラックス液9aに浸漬され、気泡除
去機構14で表面の気泡58が除去されたプリント配線
基板1のランド5b,6bにプリフラックス膜9を形成
するプリフラックス形成機構15は、図2(C)に示す
ように、上述したプリフラックス液9aが貯留される処
理漕56と、プリフラックス液9aの液中を水平状態で
プリント配線基板1を搬送する搬送機構60と、プリフ
ラックス液9aを噴射する液中スプレー61とを有す
る。
【0030】搬送機構60は、回転ローラよりなり、水
平状態で搬送されるプリント配線基板1を狭持するよう
に、プリント配線基板1の上面側と下面側に複数配設さ
れている。プリント配線基板1の上下に設けられた回転
ローラは、プリント配線基板1の厚みtより間隔Cが大
きくなるように形成され、プリント配線基板1に加わる
ローラ圧を小さくし、プリフラックス膜9の形成途中で
プリフラックス膜9にローラー痕等がつかないように
し、均一な膜厚のプリフラックス膜9を形成することが
できるようにしている。例えば、間隔Cは、0.5mm
以下、好ましくは2mmとされる。このような搬送機構
60は、ランド5b,6bの表面にプリフラックス膜9
を所定の厚さに形成することができるように、プリント
配線基板1を水溶性プリフラックス液9aに浸漬させた
状態で例えば3m/minの搬送スピードでプリント配
線基板1を図2(C)中矢印A方向に搬送する。プリン
ト配線基板1は、例えば120秒間、処理漕56の水溶
性プリフラックス液9aに浸漬される。
【0031】また、液中スプレー61は、プリント配線
基板1の両面に膜厚が均一のプリフラックス膜9を形成
するため、搬送機構60に搬送されるプリント配線基板
1の上面側に10本と下面側に10本、処理漕56に貯
留された水溶性プリフラックス液9aの液中に設けられ
ている。これら液中スプレー61は、広範に亘って水溶
性プリフラックス液9aを噴射できるように、フラット
ノズルよりなり輻射角が略90°となるように形成され
ている。これら液中スプレー61は、35℃の水溶性プ
リフラックス液9aをスプレー圧が0.1MPa以上で
プリント配線基板1の上下面に噴霧する。プリフラック
ス液9aの液中で液中スプレー61によってプリフラッ
クス液9aがプリント配線基板1に噴射されることか
ら、ランド5b,6b上には、厚さが0.2〜0.3μ
mの膜厚が均一のプリフラックス膜9が形成される。銅
箔よりなるランド5b,6b上に形成されるプリフラッ
クス膜9は、イミダゾール化合物を主成分とするもので
あり、化1に基づいて形成される。
【0032】
【化1】
【0033】前工程において、ランド5b,6bは、エ
ッチング機構12によりソフトエッチングされ、更に酸
洗機構28により酸洗されることによって表面の酸化物
が確実除去され、また、硫酸過水が確実に洗浄されてい
ることから、表面が平坦に形成されている。したがっ
て、このプリフラックス膜9は、ランド5b,6bに密
着し、また、表面が平坦に形成される。これによって、
プリフラックス膜9は、ランド5b、6bに確実に密着
し、また、半田濡れ性に優れたものとなる。
【0034】そして、プリフラックス形成機構15によ
ってランド5b,6bによってプリフラックス膜9が形
成されたところで、プリント配線基板1は、処理漕56
より取り出される。そして、処理漕56より取り出され
たプリント配線基板1は、表面に付着しているプリフラ
ックス液9aを液切りするため液切り機構16に搬送さ
れる。この液切り機構16は、図2(C)及び図4に示
すように、処理漕56より取り出されたプリント配線基
板1を水平状態で搬送する搬送機構となるとともに、プ
リント配線基板1の表面に付着したプリフラックス液9
aを除去する上下一対の液切りローラ62と、下側の液
切りローラ62の下側に配設される下皿63とを有す
る。
【0035】液切りローラ62は、水平状態で搬送され
るプリント配線基板1を狭持するように、プリント配線
基板1の上面側と下面側に複数配設されている。液切り
ローラ62は、他の搬送機構21,25,38,41,
44,47,50,53,57,60と同じ同じ3m/
minの搬送スピードでプリント配線基板1を図2
(C)及び図4中矢印A方向に搬送する。また、これら
液切りローラ62は、例えばクロロスルフォン化ポリエ
チレンにより吸水性のあるスポンジ状に形成され、自重
をプリント配線基板1に加えることができるように形成
されている。また、液切りローラ62は、図3に示すよ
うに、プリント配線基板1の搬送方向である図3中矢印
A方向に対して略直交する方向に、プリント配線基板1
の表面に付着したプリフラックス液9aを除去し易くす
るための溝部64が複数形成されている。
【0036】また、図4に示すように、液切りローラ6
2により搬送されるプリント配線基板1の下側には、液
切りローラ62の略下側半分を覆うように塩化ビニル等
により形成された下皿63が設けられている。この下皿
63は、プリフラックス液9aの貯留部であり、この下
皿63内では、水溶性プリフラックス液9aが5〜10
リットル/minの割合で循環するようになっている。
これによって、液切りローラ62には、常に新しい水溶
性プリフラックス液9aが含浸されることになり、液切
りローラ62に含浸された液成分が酸化し、プリフラッ
クス膜9を剥離してしまうことを防止することができ
る。
【0037】以上のような液切り機構16は、スポンジ
状の液切りローラ62により、処理漕56より取り出さ
れてときプリント配線基板1の表面に付着している余分
なプリフラックス液9aを除去することで、プリフラッ
クス膜9の表面を平坦に形成することができる。特に、
液切りローラ62には、溝部64が形成されていること
から、確実にプリント配線基板1の表面に付着したプリ
フラックス液9aを除去することができる。更には、下
側の液切りローラ62は、スポンジ状に形成されて、プ
リフラックス液9aが循環している下皿63に一部が覆
われている。したがって、液切りローラ62に含浸され
た液成分が酸化し、プリフラックス膜9を剥離してしま
うことを防止することができる。
【0038】液切り機構16により表面のプリフラック
ス液9aが除去され、プリフラックス膜9が形成された
プリント配線基板1を洗浄する洗浄機構17は、図2
(D)に示すように、プリフラックス膜9が形成された
プリント配線基板1を洗浄する水洗機構66と、水洗機
構66で水洗されたプリント配線基板1を更に水洗する
水洗機構67と、プリント配線基板1の表面に付着した
水分を除去するエアブロー機構68とを有する。
【0039】プリフラックス膜9が形成されたプリント
配線基板1を洗浄する水洗機構66は、図2(D)に示
すように、水平状態のプリント配線基板1を搬送する搬
送機構71と、洗浄水を噴射するスプレー72とを有す
る。搬送機構71は、水平状態で搬送されるプリント配
線基板1を狭持するように、プリント配線基板1の上面
側と下面側に複数配設されている。搬送機構71は、液
切り機構16で除去しきれていないプリント配線基板1
の表面に付着した不要なプリフラックス液9aを除去す
ることができるように、例えば3m/minの搬送スピ
ードでプリント配線基板1を図2(D)中矢印A方向に
搬送する。また、スプレー72は、プリント配線基板1
の表面に付着したプリフラックス液9aを除去するた
め、搬送機構71に搬送されるプリント配線基板1の上
面側に3本と下面側に3本設けられている。これらスプ
レー72は、常温の新水、すなわち新しい純水をスプレ
ー圧が0.1MPa以上の条件で噴霧する。これによっ
て、水洗機構66は、プリント配線基板1の表面のプリ
フラックス液9aを除去するとともに、新水を用いるこ
とでプリフラックス液9aが次工程に持ち込まれること
を防止する。
【0040】水洗機構66で水洗されたプリント配線基
板1を更に水洗する水洗機構67は、水平状態のプリン
ト配線基板1を搬送する搬送機構74と、洗浄水を噴射
するスプレー75とを有する。搬送機構74は、水平状
態で搬送されるプリント配線基板1を狭持するように、
プリント配線基板1の上面側と下面側に複数配設されて
いる。搬送機構74は、水洗機構66で除去しきれてい
ないプリント配線基板1の表面に付着した不要なプリフ
ラックス液9aを除去することができるように、例えば
3m/minの搬送スピードでプリント配線基板1を図
2(D)中矢印A方向に搬送する。また、スプレー75
は、プリント配線基板1に付着しているプリフラックス
液9aを除去するため、搬送機構74に搬送されるプリ
ント配線基板1の上面側に2本と下面側に2本設けられ
ている。これらスプレー75は、常温の新水をスプレー
圧が0.1MPa以上で噴霧する。すなわち、水洗機構
67では、スプレー75は、水洗機構66で使用した洗
浄水を用いるのではなく、新しい洗浄水、すなわち新水
を用いることで、処理液、すなわちプリフラックス液9
aが持ち込まれ洗浄水が酸性になり、プリフラックス膜
9を剥離してしまうことを防止している。これによっ
て、水洗機構67は、プリント配線基板1の表面のプリ
フラックス液9aを確実に除去することができる。
【0041】水洗機構67で水洗されたプリント配線基
板1の表面に付着した水分を除去するエアブロー機構6
8は、水平状態のプリント配線基板1を搬送する搬送機
構77と、プリント配線基板1の上下面にエアを噴射す
るエア噴射機78とを有する。搬送機構77は、水平状
態で搬送されるプリント配線基板1を狭持するように、
プリント配線基板1の上面側と下面側に複数配設されて
いる。搬送機構77は、プリント配線基板1に付着した
水分を確実に除去することができるように、例えば3m
/minの搬送スピードでプリント配線基板1を図2
(D)中矢印A方向に搬送する。また、エア噴射機78
は、搬送機構77に搬送されるプリント配線基板1の上
面と下面に確実にエアを噴射することができるように、
プリント配線基板1の上面側と下面側に配設されてい
る。このようなエアブロー機構68は、プリフラックス
膜9が形成されたプリント配線基板1の上下面より水分
を確実に除去する。
【0042】不要なプリフラックス液を水洗により完全
に除去されたプリント配線基板1を乾燥する乾燥機構1
8は、水平状態のプリント配線基板1を搬送する搬送機
構81と、プリント配線基板1の上下面を加熱するヒー
タ82とを有する。搬送機構81は、水平状態で搬送さ
れるプリント配線基板1を狭持するように、プリント配
線基板1の上面側と下面側に複数配設されている。搬送
機構81は、プリント配線基板1に付着した水分を確実
に蒸発することができるように、例えば3m/minの
搬送スピードでプリント配線基板1を図2(D)中矢印
A方向に搬送する。また、ヒータ82は、処理室内を約
150℃に加熱する。そして、搬送機構81により搬送
されるプリント配線基板2は、約30秒間加熱され、確
実に乾燥される。
【0043】乾燥機構18により乾燥されたプリント配
線基板1を冷却する冷却機構19は、水平状態のプリン
ト配線基板1を搬送する搬送機構84を有する。搬送機
構84は、水平状態で搬送されるプリント配線基板1を
狭持するように、プリント配線基板1の上面側と下面側
に複数配設されている。そして、搬送機構84は、3m
/minの搬送スピードでプリント配線基板1を常温で
約20秒間冷却する。
【0044】次に、以上のように構成された表面処理装
置10を用いて、プリフラックス膜9をランド5b,6
b上に形成する方法について図2(A)〜(D)及び図
5を参照して説明する。
【0045】先ず、ステップS1において、ソルダーレ
ジスト8,8が塗布され、導通検査等が終了したプリン
ト配線基板1は、図示しない搬送機構によって洗浄機構
11に搬送される。ここで、このプリント配線基板1
は、搬送機構21によって3m/minの搬送スピード
で搬送され、プリント配線基板1の上下に各2本ずつ設
けられたスプレー22によって、常温の井水をスプレー
圧が0.1MPa以上で噴霧されることによって洗浄さ
れる。これによって、プリント配線基板1は、プリフラ
ックス膜9を形成する前に表面に付着した塵埃等の異物
が払拭される。そして、洗浄されたプリント配線基板1
は、搬送機構21からエッチング機構12の搬送機構2
5に搬送される。
【0046】ところで、ランド5b,6bは、図6に示
すように、表面が酸化することから凸凹な状態になって
いる。この図6に示す状態のランド5b,6b上にプリ
フラックス膜9が形成されると、プリフラックス膜9
は、ランド5b,6bに対する密着性が悪くなり、ま
た、ランド5b,6bの凹凸がプリフラックス膜9上に
反映し、プリフラックス膜9の表面までもが凸凹になっ
てしまい、半田濡れ性が悪化してしまうことになる。そ
こで、ランド5b,6bは、表面がソフトエッチング及
び酸洗されることによって、表面の凹凸、すなわち酸化
物が除去されることによって平坦にされる。
【0047】すなわち、ステップS2において、表面が
洗浄されたプリント配線基板1のランド5b,6bは、
エッチング機構12によりソフトエッチングされる。具
体的に、プリント配線基板1は、搬送機構25によっ
て、処理漕24に貯留された硫酸過水を主成分としたエ
ッチング液24a中を3m/minの搬送スピードで搬
送され、30秒間でランド5b,6bを構成する銅箔が
1.5〜2.5μmエッチングされる。これによって、
ランド5b,6bに付着した酸化物は除去される。そし
て、ランド5b,6bがソフトエッチングされたプリン
ト配線基板1は、搬送機構25から水洗機構27の搬送
機構35に搬送される。
【0048】ステップS3において、エッチング機構1
2でランド5b,6bがエッチングされたプリント配線
基板1は、水洗機構27によってプリント配線基板1の
全面に付着したエッチング液24aが洗い流される。す
なわち、このプリント配線基板1は、搬送機構35によ
って3m/minの搬送スピードで搬送され、プリント
配線基板1の上下に各3本ずつ設けられたスプレー36
によって、常温の井水がスプレー圧が0.1MPa以上
の条件で噴霧されることによって、表面に付着している
余分なエッチング液24aが除去される。そして、水洗
機構27によって洗浄されたプリント配線基板1は、搬
送機構35から酸洗機構28の搬送機構38に搬送され
る。
【0049】ステップS4において、水洗機構27でエ
ッチング液24aが水洗されたプリント配線基板1は、
酸洗機構28によって更にランド5b,6bの酸化物が
除去される。具体的に、このプリント配線基板1は、搬
送機構38によって3m/minの搬送スピードで搬送
され、プリント配線基板1の上下に各4本ずつ設けられ
たスプレー39によって、常温の5%硫酸の硫酸過水が
スプレー圧が0.2MPa以上の条件で上面及び下面に
噴霧されることによって、ランド5b,6bの酸化物が
確実に除去される。
【0050】すなわち、ランド5b,6bの表面から
は、先ずステップS2においてエッチング機構12によ
ってソフトエッチングがされ、次いでステップS4にお
いて酸洗機構28による酸洗が行われる、すなわち2段
階の酸化物除去工程が行われることによって、図7に示
すように、酸化物が確実に確実に除去され、ランド5
b,6bの表面は平坦に加工される。これによって、ラ
ンド5b,6bに対するプリフラックス膜9の密着性が
高められるとともに、半田濡れ性が向上される。
【0051】ところで、ランド5b,6bの表面の酸化
物を除去するのに、上述したように硫酸過水を用いるこ
とから、プリント配線基板1の貫通孔7内にこの硫酸過
水が残存すると、貫通孔7内に設けられためっき層7a
が酸化し断線してしまうおそれがある。そこで、ステッ
プS5では、先ず、酸洗機構28でランド5b,6bが
酸洗され、搬送機構38より搬送されたプリント配線基
板1が水洗機構29によって水洗される。すなわち、こ
のプリント配線基板1は、搬送機構41によって3m/
minの搬送スピードで搬送され、このプリント配線基
板1の上下面には、プリント配線基板1の上下に各2本
ずつ設けられたスプレー42によって、35℃の純水が
スプレー圧が0.1MPa以上で噴霧される。これによ
り、プリント配線基板1からは、硫酸過水が洗浄され
る。そして、水洗機構29によって水洗されたプリント
配線基板1は、搬送機構38から中圧水洗機構30の搬
送機構44に搬送される。
【0052】次いで、ステップS6において、水洗機構
29で水洗されたプリント配線基板1は、中圧水洗機構
30によって水洗機構29のスプレー42より高圧で水
洗される。具体的に、このプリント配線基板1は、搬送
機構44によって3m/minの搬送スピードで搬送さ
れ、このプリント配線基板1の上下面には、プリント配
線基板1の上下に各4本ずつ設けられたスプレー45に
よって、スプレー圧が0.5MPa以上で35℃の純水
が噴霧される。これにより、プリント配線基板1から
は、硫酸過水が洗浄される。そして、中圧水洗機構30
によって水洗されたプリント配線基板1は、搬送機構4
4から多流量水洗機構31の搬送機構47に搬送され
る。
【0053】そして、ステップS7において、中圧水洗
機構30で水洗されたプリント配線基板1は、多流量水
洗機構31によって水洗機構29のスプレー42より多
流量で水洗される。具体的に、このプリント配線基板1
は、搬送機構47によって3m/minの搬送スピード
で搬送され、このプリント配線基板1の上下面には、プ
リント配線基板1の上下に各2本ずつ設けられたスプレ
ー48によって5リットル/cm2・以上の流量で35
℃の純水が噴霧される。これにより、プリント配線基板
1からは、硫酸過水が洗浄される。そして、多流量水洗
機構31によって水洗されたプリント配線基板1は、搬
送機構47から水洗機構32の搬送機構50に搬送され
る。
【0054】次いで、ステップS8において、多流量水
洗機構31で水洗されたプリント配線基板1は、水洗機
構32によって新水により洗浄される。すなわち、この
プリント配線基板1は、搬送機構50によって3m/m
inの搬送スピードで搬送され、このプリント配線基板
1の上下面には、プリント配線基板1の上下に各2本ず
つ設けられたスプレー51によって35℃の新水をスプ
レー圧が0.1MPa以上で噴霧される。これにより、
プリント配線基板1からは、硫酸過水が完全に洗浄され
る。ここでは、洗浄水として、新しい純水、すなわち新
水が用いられる。これにより、プリント配線基板1に付
着した処理液、すなわち硫酸過水が次工程に持ち込まれ
ることを防止している。そして、水洗機構32によって
水洗されたプリント配線基板1は、搬送機構50からエ
アブロー機構33の搬送機構53に搬送される。
【0055】ステップS9において、水洗機構32で新
水により水洗されたプリント配線基板1は、エアブロー
機構33によって、表面に付着した水分が除去される。
具体的に、このプリント配線基板1は、搬送機構53に
よって3m/minの搬送スピードで搬送され、このプ
リント配線基板1は、上下面に、エア噴射機54により
エアが噴射され、プリフラックス膜9が形成される直前
のプリント配線基板1の上下面より水分が確実に除去さ
れる。
【0056】以上のように、プリント配線基板1は、ス
テップS5〜ステップS8において、水洗機構29、中
圧水洗機構30、多流量水洗機構31、水洗機構32を
用いた条件の異なる4段階の水洗が行われることで、プ
リント配線基板1の表面、特に貫通孔7内に残留してい
る硫酸過水が確実に除去される。また、純水を用いたス
テップS5〜ステップS8の洗浄では、水温が35℃の
純水を用いることで、水洗効果を高めることができると
ともに、ランド5b,6bの表面の酸化を防止すること
ができる。更に、ステップS8では、洗浄水として新水
を用いることでプリント配線基板1に付着した処理液、
すなわち硫酸過水が次工程に持ち込まれることを防止し
ている。
【0057】以上のことより、プリント配線基板1は、
ランド5b,6bに硫酸過水が残存してしまうことで、
一度ステップS2のソフトエッチング及びステップS4
の酸洗によって平坦に形成されたランド5b,6bが酸
化してしまい表面が再び粗くなることを防止することが
できる。また、プリント配線基板1は、貫通孔7内に設
けられためっき層7aが酸化し断線してしまうことを確
実に防止することができる。そして、以上のように平坦
に形成されたランド5b,6bには、次にプリフラック
ス膜9が形成される。
【0058】すなわち、ステップS10において、エア
ブロー機構33で余分な水分が除去されたプリント配線
基板1は、エアブロー機構33の搬送機構53から気泡
除去機構14の気泡除去ローラ57よりなる搬送機構に
搬送され、処理漕56に貯留されたプリフラックス液9
aに浸漬される。このとき、プリント配線基板1の表面
には、気泡58が発生する。この気泡58が発生した状
態でプリフラックス膜9を形成すると、プリフラックス
膜9は、均一な膜厚に形成することができない。そこ
で、気泡58が表面に付着したプリント配線基板1は、
プリント配線基板1の上面側と下面側に複数配設され気
泡除去ローラ57によって3m/minの搬送スピード
で搬送されることにより、気泡58が除去される。そし
て、処理漕56でプリフラックス液9aに浸漬され、気
泡58が除去されたプリント配線基板、気泡除去ローラ
57からなる搬送機構からプリフラックス形成機構15
の搬送機構60に搬送される。
【0059】ステップS11において、表面より気泡5
8が除去されたプリント配線基板1は、プリフラックス
形成機構15によって、ランド5b,6b上にプリフラ
ックス膜9が形成される。具体的に、このプリント配線
基板1は、処理漕56内に貯留された酢酸とイミダゾー
ルを主成分とする水溶性プリフラックス液9a内を、搬
送機構60により3m/minの搬送スピードで搬送す
る。そして、プリフラックス液9a中のプリント配線基
板1の表面には、プリント配線基板1の上下に各10本
ずつ設けられた液中スプレー61によって、35℃の水
溶性プリフラックス液がスプレー圧が0.1MPa以上
で噴霧される。これによって、ランド5b,6b上に
は、厚さが0.2〜0.3μmの膜厚が均一のイミダゾ
ール化合物を主成分とするプリフラックス膜9が形成さ
れる。このプリフラックス膜9は、図8に示すように、
前工程において、ランド5b,6bがステップS2のソ
フトエッチングとステップS4の酸洗によって、ランド
5b,6bの表面が平坦となるように形成されているこ
とで、ランド5b,6bに密着し、また、表面が平坦に
形成される。これによって、ランド5b,6bに対する
密着性と半田濡れ性に優れるプリフラックス膜9を形成
することができる。また、搬送機構60を構成する上下
一対の回転ローラは、プリント配線基板1の厚みより大
きい間隔で配設されている。したがって、プリント配線
基板1の表面に加わるローラ圧は、小さくなり、形成途
中のプリフラックス膜9の表面にローラ痕等が形成さ
れ、表面が凸凹になることを防止することができる。そ
して、プリフラックス膜9がランド5b,6bに形成さ
れたプリント配線基板1は、搬送機構60から液切り機
構16に搬送される。なお、プリント配線基板1は、処
理漕56のプリフラックス液9aに120秒間浸漬され
る。
【0060】ステップS12において、プリフラックス
膜9が形成されたプリント配線基板1は、処理漕56か
ら取り出され、余分なプリフラックス液9aを除去する
ための液切り機構16の搬送機構を構成する液切りロー
ラ62により搬送される。すなわち、プリフラックス液
9aが形成されたプリント配線基板1は、スポンジ状の
液切りローラ62の間を通過することによって、不要な
プリフラックス液9aが除去される。また、プリント配
線基板1の下側の液切りローラ62は、下皿63に一部
が被覆されており、下皿63は、プリフラックス液9a
が循環していることから、スポンジ状の液切りローラ6
2には、常に新鮮なプリフラックス液9aが含浸される
ことになり、したがって、液切りローラ62に含浸され
た液成分が酸化し、プリフラックス膜9を剥離してしま
うことを防止することができる。そして、表面のプリフ
ラックス液9aが除去されたプリント配線基板1は、搬
送機構ともなる液切りローラ62からから水洗機構66
の搬送機構71に搬送される。
【0061】次いで、ステップS13おいて、液切り機
構16で表面のプリフラックス液9aが除去されたプリ
ント配線基板1は、水洗機構66によって、表面に付着
した余分なプリフラックス液9aが除去される。具体的
に、このプリント配線基板1は、搬送機構71によって
3m/minの搬送スピードで搬送され、このプリント
配線基板1の上下面には、プリント配線基板1の上下に
各3本ずつ設けられたスプレー72によって常温の新
水、すなわち新しい純水をスプレー圧が0.1MPa以
上で噴霧される。これにより、プリント配線基板1から
は、プリフラックス液が洗浄される。また、この工程で
は、水洗に洗浄水として新水を用いることで、プリフラ
ックス液9aが次工程に持ち込まれることを防止してい
る。そして、水洗機構66によって水洗されたプリント
配線基板1は、搬送機構71から水洗機構67の搬送機
構74に搬送される。
【0062】そして、ステップS14において、水洗機
構66で水洗されたプリント配線基板1は、更に水洗機
構67によって、表面に付着した余分なプリフラックス
液9aが除去される。具体的に、このプリント配線基板
1は、搬送機構74によって3m/minの搬送スピー
ドで搬送され、このプリント配線基板1の上下面には、
プリント配線基板1の上下に各2本ずつ設けられたスプ
レー75によって常温の新水、すなわち新しい純水をス
プレー圧が0.1MPa以上で噴霧される。これによ
り、プリント配線基板1からは、プリフラックス液9a
が完全に除去される。また、この工程では、水洗に洗浄
水として新水を用いることで、プリフラックス液9aが
次工程に持ち込まれることを防止している。そして、水
洗機構66によって水洗されたプリント配線基板1は、
搬送機構74からエアブロー機構68の搬送機構77に
搬送される。
【0063】以上のように、プリフラックス膜9が形成
されたプリント配線基板1は、水洗機構66,67によ
って2段階で水洗されることにより、表面に付着した余
分なプリフラックス液9aを確実に除去することができ
る。また、ステップS12とステップS13のプリント
配線基板1に付着した余分なプリフラックス液9aを除
去する際、洗浄水として新水を用いることで、プリフラ
ックス液9aを次工程に持ち込むことを防止することが
できる。
【0064】次いで、ステップS15において、水洗機
構67で新水により水洗されたプリント配線基板1は、
エアブロー機構68によって、表面に付着した水分が除
去される。具体的に、このプリント配線基板1は、搬送
機構77によって3m/minの搬送スピードで搬送さ
れ、このプリント配線基板1は、上下面に、エア噴射機
78によりエアが噴射され、プリント配線基板1の上下
面より水分が確実に除去される。
【0065】次いで、ステップS16において、エアブ
ロー機構68によって不要な水分が除去されたプリント
配線基板1は、乾燥機構18によって乾燥される。すな
わち、このプリント配線基板1は、搬送機構81によっ
て3m/minの搬送スピードで搬送され、このプリン
ト配線基板1は、ヒータ82によって約150℃で約3
0秒間加熱されることにより乾燥される。
【0066】そして、ステップS17において、乾燥機
構18によって乾燥されたプリント配線基板1は、冷却
機構19によって冷却される。すなわち、このプリント
配線基板1は、搬送機構84によって3m/minの搬
送スピードで搬送され、このプリント配線基板1は、常
温で約20秒間冷却される。
【0067】以上のようなランド5b,6bに水溶性の
プリフラックス膜9を形成するための表面処理装置10
及び処理方法では、先ずステップS2におけるエッチン
グ機構12によってソフトエッチングがされ、次いで酸
洗機構28による酸洗が行われる、すなわち2段階の酸
化物除去工程が行われることによって、図7に示すよう
に、酸化物が確実に確実に除去され、ランド5b,6b
の表面は平坦に加工される。また、ステップS5〜ステ
ップS8において、水洗機構29、中圧水洗機構30、
多流量水洗機構31、水洗機構32を用いた条件の異な
る4段階の水洗が行われることで、プリント配線基板1
の表面、特に貫通孔7内に残留している硫酸過水が確実
に除去される。
【0068】これにより、プリント配線基板1は、ラン
ド5b,6bに硫酸過水が残存してしまうことで、一度
ステップS2のソフトエッチング及びステップS4の酸
洗によって平坦に形成されたランド5b,6bが酸化し
てしまい表面が再び粗くなることを防止することができ
る。また、プリント配線基板1は、貫通孔7内に設けら
れためっき層7aが酸化し断線してしまうことを確実に
防止することができる。そして、図7に示すように平坦
に加工されたランド5b,6bにプリフラックス膜9が
形成されることで、ランド5b,6bに対して密着性の
優れたプリフラックス膜9を形成することができるとと
もに、プリフラックス膜9の表面を平坦に形成すること
ができ、半田濡れ性に優れるプリフラックス膜9を形成
することができる。
【0069】なお、以上、導電層が複数層設けられ、上
面と下面にランド5b,6bが形成された多層型プリン
ト配線基板を例に取り説明したが、一方の面のみに導電
層が形成されたプリント配線基板のランドにプリフラッ
クス膜9を形成する場合にも適用してもよい。
【0070】
【発明の効果】本発明によれば、導体パターンがエッチ
ングされることにより表面の酸化物が除去され表面が平
坦にされ、次いでエッチング液が洗浄された後、プリフ
ラックス膜が形成されることから、プリフラックス膜の
密着性の向上を図ることができるとともに、プリフラッ
クス膜の表面も導体パターンの表面の酸化物による凹凸
の影響をうけることがなくなることから平坦に形成する
ことができる。また、プリフラックス膜は、液中スプレ
ーを用いて形成されることから膜厚を均一にすることが
でき、半田濡れ性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プリント配線基板の要部断面図である。
【図2】(A)〜(D)は、上記プリント配線基板の表
面処理装置の構成を説明する図である。
【図3】気泡除去機構を構成する気泡除去ローラの平面
図である。
【図4】上記気泡除去ローラの下側に設けられる下皿を
説明する図である。
【図5】プリント配線基板のランドにプリフラックス膜
を形成する工程を説明する図である。
【図6】ランド表面が酸化されることにとって凹凸が形
成された状態を示すプリント配線基板の要部断面図であ
る。
【図7】ランド表面がソフトエッチング及び酸洗される
ことによって平坦に形成された状態を示すプリント配線
基板の要部断面図である。
【図8】ランド表面にプリフラックス膜が形成された状
態を示すプリント配線基板の要部断面図である。
【符号の説明】
1 プリント配線基板、5b ランド、6b ランド、
9 プリフラックス膜、9a プリフラックス液、10
表面処理装置、11 洗浄機構、12 エッチング機
構、13 洗浄機構、14 気泡除去機構、15 プリ
フラックス形成機構、16 液切り機構、17 洗浄機
構、18 乾燥機構、19 冷却機構、24 処理漕、
24a エッチング液、27 水洗機構、28 酸洗機
構、29水洗機構、30 中圧水洗機構、31 多流量
水洗機構、32 水洗機構、33エアブロー機構、56
処理漕、66 水洗機構、67 水洗機構、68 エ
アブロー機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 八木 正展 石川県能美郡根上町赤井町は86番 ソニー 根上株式会社内 (72)発明者 請田 芳幸 石川県能美郡根上町赤井町は86番 ソニー 根上株式会社内 Fターム(参考) 4K053 QA06 RA07 RA15 XA01 XA22 XA26 YA02 YA04 5E319 AC01 CD01 CD21

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プリント配線基板の少なくとも一方の面
    に形成された導体パターンの表面をエッチングするエッ
    チング手段と、 上記エッチング手段によって導体パターンがエッチング
    されたプリント配線基板の表面を洗浄する第1の洗浄手
    段と、 上記第1の洗浄手段によって洗浄されたプリント配線基
    板を、処理漕内の水溶性のプリフラックス液に浸漬し、
    上記プリフラックス液に浸漬されたプリント配線基板の
    表面に付着した気泡を除去する気泡除去手段と、 上記気泡除去手段によって気泡が除去されたプリフラッ
    クス液中のプリント配線基板に、上記処理漕内のプリフ
    ラックス液中に設けられた液中スプレーで上記導体パタ
    ーン上にプリフラックス膜を形成するプリフラックス形
    成手段と、 上記処理漕より搬出され、上記プリフラックス膜が形成
    されたプリント配線基板の表面よりプリフラックス液を
    除去する液切り手段と、 上記液切り手段により表面よりプリフラックス液が除去
    されたプリント配線基板の表面を洗浄する第2の洗浄手
    段とを備えるプリント配線基板の表面処理装置。
  2. 【請求項2】 上記エッチング手段は、上記導体パター
    ンの表面を1.5〜2.5μm除去することを特徴とす
    る請求項1記載のプリント配線基板の表面処理装置。
  3. 【請求項3】 上記第1の洗浄手段は、上記導体パター
    ンがエッチングされたプリント配線基板の表面を酸洗
    し、次いで、0.5MPa/cm2以上の条件で水洗
    し、次いで、5リットル/cm2・min以上の条件で
    水洗することを特徴とする請求項1記載のプリント配線
    基板の表面処理装置。
  4. 【請求項4】 上記水洗は、35℃以上の純水で行うこ
    とを特徴とする請求項3記載記載のプリント配線基板の
    表面処理装置。
  5. 【請求項5】 上記プリフラックス膜は、イミダゾール
    化合物を主成分とし、上記導体パターン上に0.2〜
    0.3μmの厚さに形成されることを特徴とする請求項
    1記載のプリント配線基板の表面処理装置。
  6. 【請求項6】 上記気泡除去手段は、スポンジ状の回転
    ローラよりなることを特徴とする請求項1記載のプリン
    ト配線基板の表面処理装置。
  7. 【請求項7】 上記プリフラックス形成手段は、上記プ
    リント配線基板の厚さより大きい間隔を隔てて設けられ
    た上下一対の搬送ローラを用いて上記プリント配線基板
    を搬送することを特徴とする請求項1記載のプリント配
    線基板の表面処理装置。
  8. 【請求項8】 上記液切り手段は、スポンジ状の回転ロ
    ーラと、上記プリフラックス液が循環しながら貯留され
    る下皿とを有し、上記回転ローラの一部は、上記下皿に
    貯留されたプリフラックス液に浸漬されていることを特
    徴とする請求項1記載のプリント配線基板の表面処理装
    置。
  9. 【請求項9】 プリント配線基板の少なくとも一方の面
    に形成された導体パターンの表面をエッチングするステ
    ップと、 上記導体パターンがエッチングされたプリント配線基板
    の表面を洗浄するステップと、 上記洗浄されたプリント配線基板を、処理漕内の水溶性
    のプリフラックス液に浸漬し、上記プリフラックス液に
    浸漬されたプリント配線基板の表面に付着した気泡を除
    去するステップと、 上記気泡が除去されたプリフラックス液中のプリント配
    線基板に、上記処理漕内のプリフラックス液中に設けら
    れた液中スプレーで上記導体パターン上にプリフラック
    ス膜を形成するステップと、 上記プリフラックス膜が形成され、上記処理漕より搬出
    されたプリント配線基板の表面よりプリフラックス液を
    除去するステップと、 上記表面よりプリフラックス液が液切りされたプリント
    配線基板の表面を洗浄するステップとを有するプリント
    配線基板の表面処理方法。
  10. 【請求項10】 上記エッチングは、上記導体パターン
    の表面を1.5〜2.5μm除去することを特徴とする
    請求項9記載のプリント配線基板の表面処理方法。
  11. 【請求項11】 上記導体パターンのエッチング後に行
    う洗浄は、上記導体パターンがエッチングされたプリン
    ト配線基板の表面を酸洗し、次いで、0.5MPa/c
    2以上の条件で水洗し、次いで、5リットル/cm2
    min以上の条件で水洗することを特徴とする請求項9
    記載のプリント配線基板の表面処理方法。
  12. 【請求項12】 上記水洗は、35℃以上の純水で行う
    ことを特徴とする請求項11記載記載のプリント配線基
    板の表面処理方法。
  13. 【請求項13】 上記プリフラックス膜は、イミダゾー
    ル化合物を主成分とし、上記導体パターン上に0.2〜
    0.3μmの厚さに形成されることを特徴とする請求項
    9記載のプリント配線基板の表面処理方法。
  14. 【請求項14】 上記気泡の除去は、スポンジ状の回転
    ローラを用いて行うこと特徴とする請求項9記載のプリ
    ント配線基板の表面処理方法。
  15. 【請求項15】 上記導体パターン上にプリフラックス
    膜を形成するとき、上記プリント配線基板は、上記プリ
    ント配線基板の厚さより大きい間隔を隔てて設けられた
    上下一対の搬送ローラにより搬送されることを特徴とす
    る請求項9記載のプリント配線基板の表面処理方法。
  16. 【請求項16】 上記プリフラックス液の液切りは、上
    記プリフラックス液が循環しながら貯留される下皿のプ
    リフラックス液に一部が浸漬されたスポンジ状の回転ロ
    ーラを用いて行うことを特徴とする請求項9記載のプリ
    ント配線基板の表面処理方法。
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