JP2001345498A - 磁気センサ及び同磁気センサの製造方法 - Google Patents

磁気センサ及び同磁気センサの製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気トンネル効果素子を用いた磁気センサの
温度特性を改善し、外部磁界の検出精度を向上するこ
と。 【解決手段】 磁気センサは、磁気トンネル効果素子3
1,32を有し、これらの磁気トンネル効果素子の各固
定磁化層の磁化の向きは、総て同一方向(図1に矢印に
て示す方向)とされている。この磁気センサは、磁気ト
ンネル効果素子31と磁気遮蔽されている磁気トンネル
効果素子32とを直列接続するとともに、これに直流定
電圧源33を直列に接続し、磁気トンネル効果素子32
の両端電圧を出力電圧Voutとして取り出すハーフブリ
ッヂ回路により構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁化の向きが所定
の向きに固定された固定磁化層と、磁化の向きが外部磁
界に応じて変化する自由磁化層と、固定磁化層と自由磁
化層との間に挟まれた絶縁層とを含んでなる磁気トンネ
ル効果素子を用いた磁気センサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、異方性MR効果を利用した磁
気抵抗効果素子(AMR素子)、或いは巨大磁気抵抗効
果を利用した巨大磁気抵抗素子(GMR素子)が広く知
られている。一方、最近では、AMR素子又はGMR素
子よりも磁気抵抗変化率が大きく感度が良好な素子とし
て磁気トンネル効果素子(TMR素子)が注目されてお
り、同素子の磁気センサへの応用開発が進められてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、磁気ト
ンネル効果素子は温度特性が良好ではないため、磁気セ
ンサとして使用し難いという問題がある。一例として、
図17は、環境温度を25,90,及び150℃に変化
させた場合における、所定の磁気トンネル効果素子の外
部磁界に対する抵抗値(出力)を測定した結果を示して
いる。図17から理解されるように、外部磁界が大きく
異なっていても、環境温度が変化することにより素子の
示す抵抗値が同じになる場合があることから、このよう
な素子をそのまま磁気センサに用いることは困難であ
る。
【0004】また、図18は図17に示した測定結果を
もとに、横軸に環境温度をとり、縦軸に素子の抵抗値を
とって、各環境温度における抵抗値の最大値と最小値を
破線及び実線にてそれぞれ示したものである。一般に、
磁界の向きが所定の向きであるか、又は同所定の向きと
は反対の向きであるかを検出するためには、磁気センサ
の出力が所定の閾値以上か否かを判断する必要がある
が、図18から理解されるように、この素子において
は、そのような検出を行うための適切な閾値を25〜1
50℃の環境温度範囲において設定することが困難であ
る(図中の一点鎖線を参照)。
【0005】
【本発明の概要】本発明は、上記課題に対処するために
なされたものであって、その特徴の一つは、磁気遮蔽し
た磁気トンネル効果素子と磁気遮蔽しない磁気トンネル
効果素子とからハーフブリッジ回路を構成し、これによ
り磁気センサを構成したことにある。
【0006】具体的には、本発明の特徴の一つは、直流
電圧源と、磁化の向きが所定の向きに固定された固定磁
化層と磁化の向きが外部磁界に応じて変化する自由磁化
層と前記固定磁化層及び前記自由磁化層の間に挟まれた
絶縁層とを含んでなる磁気トンネル効果素子と、を備え
た磁気センサにおいて、前記磁気トンネル効果素子であ
って磁気遮蔽されたものと、前記磁気トンネル効果素子
であって磁気遮蔽されていないものと、前記直流電圧源
とを直列に接続し、前記磁気トンネル効果素子の何れか
の素子の両端電圧を出力するように構成したことにあ
る。この場合において、前記両磁気トンネル効果素子
は、同一基板上に形成してもよく、独立した基板上に形
成してもよい。また、上記「磁気トンネル効果素子」に
は、「固定磁化層の固定された磁化の向きが略同一向き
とされた複数の磁気トンネル効果素子を電気的に直列接
続した磁気トンネル効果素子群」が含まれる。この点に
ついては、本発明の他の特徴においても同様である。
【0007】上記特徴によれば、図1に示したように、
磁気遮蔽されている磁気トンネル効果素子の両端電圧を
出力電圧Voutとし、直流電圧源の電圧をVin、前記磁
気トンネル効果素子に外部磁界が加わっていない場合の
同素子の抵抗値をR0、十分大きな外部磁界であって、
固定磁化層の磁化の向きと同一向き又は反対向きの磁界
が磁気遮蔽されていない磁気トンネル効果素子に加わっ
た場合の抵抗変化分をそれぞれ−ΔRd,+ΔRuとする
とき、出力電圧Voutの最大値Vmax、最小値Vminは下
記数1,数2で表される。
【0008】
【数1】Vmax=Vin/(2−(ΔRd/R0))
【0009】
【数2】Vmin=Vin/(2+(ΔRu/R0))
【0010】ところで、磁気トンネル効果素子は、環境
温度が変化しても上記数1のΔRd/R0、及び数2のΔ
Ru/R0の変化量が小さいという特性を有している。例
えば、図17の測定例では、ΔRd/R0(ΔRu/R0)
は、環境温度25,90,及び150℃に対し、それぞ
れ、0.065,0.056,及び0.049程度であ
る。従って、環境温度が変化した場合であっても、上記
磁気センサの出力電圧Voutの最大値Vmaxは0.51V
in程度の略一定値となり、出力電圧Voutの最小値Vmin
は、0.48Vin程度の略一定値となる。以上より、上
記特徴を有する磁気センサは、温度特性が良好なものと
なっている。
【0011】図2は、上述の図17の測定に用いた磁気
トンネル効果素子により上記ハーフブリッヂ回路を構成
した場合における環境温度に対する出力電圧Voutの最
大値Vmax(ラインA)と最小値Vmin(ラインB)を示
している。図2から理解されるように、温度特性が改善
された結果、環境温度の変化があったとしても出力電圧
Voutの最大値Vmaxと最小値Vminとが同一の値をとる
ことがない。これにより、外部磁界の方向の変化を検出
するための閾値(外部磁界が「0」であるときの出力電
圧Voutに相当する値)を、上記環境温度の全域に渡り
設定することができる(ラインC参照)。即ち、上記磁
気センサは、環境温度が広い範囲で変化した場合におい
ても、外部磁界の方向の変化を確実に検出し得るものと
なる。
【0012】また、図1において破線にて示したよう
に、磁気遮蔽されていない磁気トンネル効果素子の両端
電圧を出力電圧V´outとして取出すこともできる。こ
の場合には、出力電圧V´outの最大値V´max及び最小
値V´minは、直流電圧源の電圧Vinから上記最小値Vm
in及び最大値Vmaxをそれぞれ減じた値となる。従っ
て、このように出力を取り出した場合においても、温度
特性は改善されており、また、外部磁界の方向の変化を
精度よく検出し得る。
【0013】本発明の他の特徴は、磁化の向きが所定の
向きに固定された固定磁化層と、磁化の向きが外部磁界
に応じて変化する自由磁化層と、前記固定磁化層及び前
記自由磁化層の間に挟まれた絶縁層とを含んでなる磁気
トンネル効果素子であって磁気遮蔽したものと磁気遮蔽
しないものとからフルブリッジ回路を構成し、これによ
り磁気センサを構成したことにある。
【0014】具体的には、本発明の他の特徴は、直流電
圧源と、磁化の向きが所定の向きに固定された固定磁化
層と磁化の向きが外部磁界に応じて変化する自由磁化層
と前記固定磁化層及び前記自由磁化層の間に挟まれた絶
縁層とを含んでなる磁気トンネル効果素子と、を備えた
磁気センサにおいて、前記磁気トンネル効果素子であっ
て磁気遮蔽されたものの一端と前記磁気トンネル効果素
子であって磁気遮蔽されていないものの一端とを接続し
てなる回路要素を一対備え、前記一対の回路要素の前記
各磁気遮蔽されていない磁気トンネル効果素子の固定磁
化層の磁化の向きが略同一となるように同一対の回路要
素を配設するとともに、前記一対の回路要素のうちの一
の回路要素の前記磁気遮蔽されていない磁気トンネル効
果素子の他端と前記磁気遮蔽された磁気トンネル効果素
子の他端とを前記直流電圧源の正極と負極とにそれぞれ
接続し、前記一対の回路要素のうちの他の回路要素の前
記磁気遮蔽されていない磁気トンネル効果素子の他端と
前記磁気遮蔽された磁気トンネル効果素子の他端とを前
記直流電圧源の負極と正極とにそれぞれ接続し、前記一
対の回路要素の前記磁気遮蔽された磁気トンネル効果素
子と前記磁気遮蔽されていない磁気トンネル効果素子と
の各接続個所間の電位差を出力するように構成したこと
にある。
【0015】これによれば、図3に示したように、上記
フルブリッヂ回路の出力電圧をVoutとし、直流電圧源
の電圧をVin、前記磁気トンネル効果素子に外部磁界が
加わっていない場合の同素子の抵抗値をR0、十分大き
な外部磁界であって、固定磁化層の磁化の向きと同一向
き又は反対向きの磁界が磁気遮蔽されていない磁気トン
ネル効果素子に加わった場合の抵抗変化分をそれぞれ−
ΔRd,ΔRuとするとき、出力電圧Voutの最大値Vma
x、最小値Vminは下記数3,数4で表される。
【0016】
【数3】Vmax=Vin/(1+2・(R0/ΔRu))
【0017】
【数4】Vmin=Vin/(1−2・(R0/ΔRd))
【0018】数3、数4、及び図17の測定によれば、
環境温度が25〜150℃の範囲で変化するとき、最大
値Vmaxは0.0317Vin〜0.0239Vinの間で
変化する。一方、最小値Vminは、−0.0339Vin
〜−0.0239Vinの間で変化する。即ち、上記構成
によれば、出力電圧Voutの最大値Vmaxと最小値Vmin
との差(0.0656Vin〜0.0478Vin)に対し
て、同出力電圧Voutの環境温度による変動(例えば、
最大値Vmaxの環境温度変化による変動分=0.031
7Vin−0.0239Vin=0.0078Vin、最小値
Vminの環境温度による変動分=0.0239Vin−
0.0339Vin=0.010Vin)が十分小さい。ま
た、磁気トンネル効果素子は、一般に図17に示したよ
うなオーダーの抵抗変化特性を有する。従って、上記構
成の磁気センサは、結果として温度特性が改善されたも
のとなる。
【0019】図4は、上記図17の測定に用いた磁気ト
ンネル効果素子により上記フルブリッヂ回路を構成した
場合における環境温度に対する出力電圧Voutの最大値
Vmax(ラインA)と最小値Vmin(ラインB)を示した
図である。図4から理解されるように、上記磁気センサ
においては、環境温度の変化があったとしても出力電圧
Voutの最大値Vmaxと最小値Vminとが同一の値となる
ことがない。これにより、外部磁界の方向の変化を検出
するための閾値を、上記環境温度の全域に渡り設定する
ことができる(ラインC参照)。即ち、上記フルブリッ
ヂの磁気センサは、環境温度が広い範囲で変化した場合
においても、外部磁界の方向の変化を確実に検出し得る
ものとなる。
【0020】本発明の他の特徴は、磁気トンネル効果素
子の固定磁化層の固定された磁化の向きが互いに略反対
向きとなるように配設された素子によりハーフブリッジ
回路を構成して磁気センサとしたことにある。
【0021】具体的には、本発明の他の特徴は、直流電
圧源と、磁化の向きが所定の向きに固定された固定磁化
層と磁化の向きが外部磁界に応じて変化する自由磁化層
と前記固定磁化層及び前記自由磁化層の間に挟まれた絶
縁層とを含んでなる少なくとも二つの磁気トンネル効果
素子と、を備えた磁気センサにおいて、前記磁気トンネ
ル効果素子のうちの一の磁気トンネル効果素子の固定磁
化層の磁化の向きと前記磁気トンネル効果素子のうちの
他の磁気トンネル効果素子の固定磁化層の磁化の向きと
が略反対の向きとなるように同両磁気トンネル効果素子
を配設し、前記一の磁気トンネル効果素子と、前記他の
磁気トンネル効果素子と、前記直流電圧源とを直列に接
続し、前記磁気トンネル効果素子の何れかの素子の両端
電圧を出力するように構成したことにある。この場合に
おいて、前記少なくとも二つの磁気トンネル効果素子
は、同一基板上に形成してもよく、独立した基板上に形
成してもよい。
【0022】これによれば、図5に示したように、直流
電圧源の電圧をVin、前記磁気トンネル効果素子に外部
磁界が加わっていない場合の同素子の抵抗値をR0、十
分大きな外部磁界であって、固定磁化層の磁化の向きと
同一向き又は反対向きの磁界が磁気トンネル効果素子に
加わった場合の同素子の抵抗変化分をそれぞれ−ΔR
d,ΔRuとするとき、出力電圧Voutの最大値Vmax、最
小値Vminは下記数5,数6で表される。
【0023】
【数5】Vmax=Vin・(R0+ΔRu)/(2R0+ΔR
u−ΔRd)
【0024】
【数6】Vmin=Vin・(R0−ΔRd)/(2R0+ΔR
u−ΔRd)
【0025】一般に、磁気トンネル効果素子において
は、ΔRu≒ΔRdであるので、ΔR=ΔRu=ΔRdとお
くと、数5,数6は、それぞれ、以下の数7及び数8に
変形される。
【0026】
【数7】Vmax=Vin・(1+(ΔR/R0))/2
【0027】
【数8】Vmin=Vin・(1−(ΔR/R0))/2
【0028】この場合、図17の測定に用いた磁気トン
ネル効果素子を例にとると、最大値Vmaxは、図2のラ
インDにて示したように0.533Vin〜0.525V
in程度となり、最小値Vminは図2のラインEにて示し
たように0.468Vin〜0.475Vin程度となる。
従って、磁気遮蔽した磁気トンネル効果素子と磁気遮蔽
しない磁気トンネル効果素子とによりハーフブリッヂ回
路を構成した上記の場合と同様に、温度特性が改善され
るととともに、同場合よりも出力特性が向上する。ま
た、この磁気センサにおいても、ラインCのように、外
部磁界の向きを検出するための閾値を上記環境温度の全
域に渡り設定することができるので、同磁気センサは外
部磁界の方向の変化を確実に検出し得るものとなる。
【0029】本発明の他の特徴は、磁気トンネル効果素
子によりフルブリッジ回路を構成するものであって、同
フルブリッヂ回路の対向する位置にある磁気トンネル効
果素子については、その固定磁化層の固定された磁化の
向きが略同一向きとなり、且つ隣接する位置にある素子
については、その固定磁化層の固定された磁化の向きが
略反対の向きとなるように各磁気トンネル効果素子を配
設したものである。
【0030】具体的には、本発明の他の特徴は、直流電
圧源と、磁化の向きが所定の向きに固定された固定磁化
層と磁化の向きが外部磁界に応じて変化する自由磁化層
と前記固定磁化層及び前記自由磁化層の間に挟まれた絶
縁層とを含んでなる第1乃至第4磁気トンネル効果素子
と、を備えた磁気センサにおいて、第1磁気トンネル効
果素子の固定磁化層の磁化の向きと第2磁気トンネル効
果素子の固定磁化層の磁化の向きとが略反対の向きとな
るように同第1及び第2磁気トンネル効果素子を配設す
るとともに同第1磁気トンネル効果素子と同第2磁気ト
ンネル効果素子とを各一端にて接続し、同第1磁気トン
ネル効果素子の他端と同第2磁気トンネル効果素子の他
端とを前記直流電圧源の正極と負極とにそれぞれ接続
し、第3磁気トンネル効果素子の固定磁化層の磁化の向
きと第4磁気トンネル効果素子の固定磁化層の磁化の向
きとが略反対の向きであって、同第3磁気トンネル効果
素子の固定磁化層の磁化の向きと前記第1磁気トンネル
効果素子の固定磁化層の磁化の向きとが略反対の向きと
なるように同第3及び同第4磁気トンネル効果素子を配
設するとともに同第3磁気トンネル効果素子と同第4磁
気トンネル効果素子とを各一端にて接続し、同第3磁気
トンネル効果素子の他端と同第4磁気トンネル効果素子
の他端とを前記直流電圧源の正極と負極とにそれぞれ接
続し、前記第1磁気トンネル効果素子と前記第2磁気ト
ンネル効果素子との接続個所と、前記第3磁気トンネル
効果素子と第4磁気トンネル効果素子との接続個所との
間の電位差を出力するように構成したことにある。
【0031】この場合、上記フルブリッヂ回路全体を同
一基板上に形成してもよく、前記第1及び第2磁気トン
ネル効果素子からなる回路要素、または前記第3及び第
4磁気トンネル効果素子からなる回路要素を、同回路要
素単位で同一基板上に形成してもよい。また、第1〜第
4磁気トンネル効果素子の各々を異なる基板上に形成す
ることもできる。
【0032】このように構成された磁気センサにおいて
は、図13に示したように、第1及び第2磁気トンネル
効果素子の接続点と、第3及び第4磁気トンネル効果素
子の接続点との電位差が出力電圧Voutとして出力さ
れ、前記磁気トンネル効果素子に外部磁界が加わってい
ない場合の同素子の抵抗値をR0、十分大きな外部磁界
であって、固定磁化層の磁化の向きと同一向き又は反対
向きの磁界が磁気トンネル効果素子に加わった場合の同
素子の抵抗変化分をそれぞれ−ΔRd,ΔRuとすると
き、出力電圧Voutの最大値Vmax、最小値Vminは下記
数9,数10で表される。
【0033】
【数9】 Vmax=(ΔRu+ΔRd)/(2R0+ΔRu−ΔRd)
【0034】
【数10】 Vmin=−(ΔRu+ΔRd)/(2R0+ΔRu−ΔRd)
【0035】一般に、磁気トンネル効果素子において
は、ΔRu≒ΔRdであるので、ΔR=ΔRu=ΔRdとお
くと、数9,数10は、それぞれ、以下の数11及び数
12に変形される。
【0036】
【数11】Vmax=2・ΔR/R0
【0037】
【数12】Vmin=−2・ΔR/R0
【0038】図17の測定例においては、このΔR/R
0の値は0.065〜0.049であって環境温度の変
化による影響が小さい。また、この傾向は磁気トンネル
効果素子に一般的である。従って、上記フルブリッヂ回
路の磁気センサは、温度特性が改善されたものとなる。
また、最大値Vmaxは正の値であり、最小値Vminは負の
値であり、それらの中央値は「0」である。従って、値
「0」を閾値とすることにより、外部磁界の向きの変化
を確実に検出しうる磁気センサが提供され得る。
【0039】また、本発明の他の特徴は、磁化の向きが
所定の向きに固定された磁性層からなる固定磁化層と、
磁化の向きが外部磁界に応じて変化する磁性層からなる
自由磁化層と、前記固定磁化層と前記自由磁化層とに挟
まれた絶縁層とを含んでなる磁気トンネル効果素子を複
数備えた磁気センサの製造方法において、前記固定磁化
層となるべき磁性層と、前記自由磁化層となるべき磁性
層と、前記両磁性層の間に挟まれた絶縁層とを含む積層
体を単一の基板上に複数形成する工程と、前記積層体の
うちの一つの積層体に対し磁気ヘッドにより磁界を与
え、同積層体の前記固定磁化層となるべき磁性層の磁化
の向きが所定の向きとなるように同磁性層を磁化する工
程と、前記積層体のうちの他の積層体に対し磁気ヘッド
により磁界を与え、同積層体の前記固定磁化層となるべ
き磁性層の磁化の向きが前記所定の向きと略反対の向き
となるように同磁性層を磁化する工程とを含んだことに
ある。
【0040】この製造方法によれば、固定磁化層の磁化
の向きが反対の向きとなっている上記磁気センサを単一
基板上に容易に製造することができる。
【0041】また、本発明の他の特徴は、磁化の向きが
所定の向きに固定された磁性層からなる固定磁化層と、
磁化の向きが外部磁界に応じて変化する磁性層からなる
自由磁化層と、前記固定磁化層と前記自由磁化層とに挟
まれた絶縁層とを含んでなる磁気トンネル効果素子を複
数備えた磁気センサの製造方法において、前記固定磁化
層となるべき磁性層と、前記自由磁化層となるべき磁性
層と、前記両磁性層の間に挟まれた絶縁層とを含む積層
体を単一の基板上に複数形成する工程と、前記複数の積
層体の全体に対して所定の向きの磁界を与えて同複数の
積層体の前記固定磁化層となるべき磁性層を磁化する工
程と、前記積層体のうちの少なくとも一つの積層体を磁
気遮蔽した後に前記複数の積層体の全体に対して前記所
定の向きとは略反対の向きの磁界を与えて前記磁気遮蔽
されていない積層体の前記固定磁化層となるべき磁性層
を再度磁化する工程とを含んだことにある。
【0042】この製造方法によっても、固定磁化層の磁
化の向きが反対の向きとなっている上記磁気センサを単
一基板上に容易に製造することができる。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、本発明による磁気トンネル
効果素子を用いた磁気センサの各実施形態について、同
各実施形態に共通に使用される磁気トンネル効果素子か
ら説明する。図14は、かかる磁気トンネル効果素子の
一部を示す概略断面図であり、図15及び図16は、図
14に対応した磁気トンネル効果素子の概略平面図であ
る。
【0044】この磁気トンネル効果素子は、例えばSi
2/Si、ガラス又は石英からなる基板10を備えて
いる。基板10上には、平面形状を長方形状にした複数
の下部電極11が横方向に所定の間隔を隔てて一列に配
置されており、下部電極11は、導電性非磁性金属材料
であるCr(又はTi)により膜厚10nm程度に形成
されている。各下部電極11上には、同下部電極11と
同一平面形状に形成され、CoCr系金属(例えば、C
oPtCr)からなり膜厚30nm程度の強磁性膜12
がそれぞれ積層されている。強磁性膜12は、図16の
矢印方向に磁化されている。
【0045】各強磁性膜12上には、膜厚5nm程度の
NiFeからなる一対の強磁性膜13,13が間隔を隔
てて積層されている。この強磁性膜13,13は、平面
視において長方形状(例えば、20×12μm)を有
し、その各長辺が平行に対向されるとともに、各短辺は
前記強磁性膜12の磁化方向と同一となるように配置さ
れている。この強磁性膜13は、強磁性膜12と協働し
て磁化の向きが固定された硬質磁性の磁性膜である固定
磁化層(固着層)を構成するものであり、強磁性膜12
の磁化により、図16に示すように短辺方向に磁化され
ている。
【0046】各強磁性膜13の上には、同強磁性膜13
と同一平面形状を有する絶縁層14が形成されている。
絶縁層14は、絶縁材料であるAl23からなり、その
膜厚は3〜4nm程度となるように形成されている。
【0047】絶縁層14の上には、同絶縁層14と同一
平面形状を有する強磁性膜15が形成されている。この
強磁性膜15は、絶縁層14に接する膜厚2nm程度の
Co膜を下層とし、同Co膜に接する膜厚60nm程度
のNiFe膜を上層とする2層構造を有している。強磁
性膜15は、その磁化の向きが外部磁界の向きに応じて
変化する軟質磁性の磁性膜である自由磁化層を構成し、
前記強磁性膜12,13からなる固定磁化層と前記絶縁
層14とともに磁気トンネル接合構造を形成している。
【0048】各強磁性膜15の上には、同各強磁性膜1
5と同一平面形状のダミー膜16がそれぞれ形成されて
いる。このダミー膜16は、膜厚30nm程度のMo膜
からなる導電性非磁性金属材料によって構成されてい
る。
【0049】基板10、下部電極11、強磁性膜12,
13、絶縁層14、強磁性膜15及びダミー膜16を覆
う領域には、複数の下部電極11及び強磁性膜12をそ
れぞれ絶縁分離するとともに、各強磁性膜12上に設け
た一対の強磁性膜13、絶縁層14、強磁性膜15及び
ダミー膜16をそれぞれ絶縁分離するための層間絶縁層
17が設けられている。層間絶縁層17は、例えばSi
2からなり、その膜厚は250nm程度である。
【0050】この層間絶縁膜17には、各ダミー膜16
上にてコンタクトホール17aがそれぞれ形成されてい
る。このコンタクトホール17aを埋設するとともに、
異なる下部電極11及び強磁性膜12上に設けた一対の
ダミー膜16,16の各一方間を互いに電気的に接続す
るように、例えば膜厚300nmのAlからなる上部電
極18,18がそれぞれ形成されている。このように、
下部電極11及び強磁性膜12と、上部電極18とによ
り、隣り合う一対の磁気トンネル接合構造の各強磁性膜
15,15(各ダミー膜16,16)と各強磁性膜1
2,12とをそれぞれ交互に順次電気的に接続して、固
定磁化層の磁化の向きが同一とされた複数の磁気トンネ
ル接合構造を直列に接続した磁気トンネル効果素子(磁
気トンネル効果素子群)が形成される。
【0051】図17は、上記基板10上の2×2mm
の領域に、上述の磁気トンネル効果素子を500個(1
個の磁気トンネル効果素子は、一組の固定磁化層、絶縁
層、自由磁化層を有する。従って、図14では4個の磁
気トンネル効果素子が示されている。)形成し、これら
を電気的に直列接続した試料の温度特性を示す図であ
る。この図において、ラインA,B,Cは、環境温度を
それぞれ25,90,及び150℃に変化させた場合に
おける同試料の外部磁界に対する抵抗値の変化を示して
いる。図17から理解されるように、外部磁界が大きく
異なっている場合であっても環境温度により試料の示す
抵抗値が同じになる場合があるので、このような試料を
そのまま磁気センサに用いることは困難である。
【0052】次に、本発明による温度特性が改善された
磁気センサの各実施形態について個別に説明する。
【0053】(第1実施形態)図1に示した第1実施形
態に係る磁気センサは、図14における基板10に相当
する基板30上に形成された磁気トンネル効果素子31
と、同基板30上に形成され磁気遮蔽が施された磁気ト
ンネル効果素子32とを備えている。磁気トンネル効果
素子31,32の各々は、図14〜図16に示したよう
に、同一構成からなる複数個(例えば、500個)の磁
気トンネル効果素子を直列接続したものである。磁気ト
ンネル効果素子31,32を構成する前記複数の磁気ト
ンネル効果素子の各固定磁化層の磁化の向きは、総て同
一方向(図1に矢印にて示す方向)とされている。
【0054】そして、この磁気センサは、磁気遮蔽され
ていない磁気トンネル効果素子31と磁気遮蔽されてい
る磁気トンネル効果素子32とを直列接続するととも
に、これに直流定電圧源33を直列に接続し、磁気トン
ネル効果素子32の両端電圧を出力電圧Voutとして取
り出すハーフブリッヂ回路により構成されている。
【0055】この磁気センサは、以下に述べる工程を経
て製造することができる。即ち、図14に示した各層1
1〜18に相当する層を有する積層体を基板30上に形
成し、次いで上記ハーフブリッヂ回路を構成する。その
後、磁気トンネル効果素子32となるべき積層体を軟磁
性体により被覆して同積層体に対し磁気遮蔽を施す。最
後に、全体に対して前記磁気遮蔽にて遮蔽できない程度
の強い磁場を付与することで前記積層体を磁化(着磁)
し、これにより、磁気トンネル効果素子31,32の固
定磁化層の磁化の向きを固定する。
【0056】このように構成した磁気センサにおいて
は、磁気トンネル効果素子32が磁気遮蔽されているこ
とから、同素子32の抵抗値は外部磁界に関わらず一定
値R0である。一方、磁気トンネル効果素子31に、同
素子31の固定磁化層の磁化の向きと同じ向きの十分大
きな外部磁界が加わっている場合には、同素子31の抵
抗値はR0−ΔRdとなる。また、磁気トンネル効果素子
31に、同素子31の固定磁化層の磁化の向きと反対向
きの十分大きな外部磁界が加わっている場合には、同素
子31の抵抗値はR0+ΔRuとなる。そこで、直流電圧
源33の電圧をVinとすると、出力電圧Voutの最大値
Vmaxは、Vmax=Vin/(2−(ΔRd/R0))…(数
1)で表され、最小値Vminは、Vmin=Vin/(2+
(ΔRu/R0))…(数2)で表される。
【0057】ところで、磁気トンネル効果素子は、環境
温度が変化しても上記数1のΔRd/R0、及び数2のΔ
Ru/R0の変化量が小さいという特性を有している。例
えば、図17の測定例では、ΔRd/R0、及びΔRu/
R0は共に、環境温度25,90,及び150℃に対
し、それぞれ、0.065,0.056,及び0.04
9程度である。従って、環境温度25,90,及び15
0℃に対し、上記磁気センサの出力電圧Voutの最大値
Vmaxは、それぞれ略0.516Vin,0.514Vi
n,及び0.513Vinとなる。また、環境温度25,
90,及び150℃に対し、上記磁気センサの出力電圧
Voutの最小値Vminは、それぞれ略0.484Vin,
0.486Vin,及び0.488Vinである。即ち、環
境温度が変化した場合であっても、上記磁気センサの出
力電圧Voutの最大値Vmaxは0.51Vin程度の略一定
値となり、出力電圧Voutの最小値Vminは、0.48V
in程度の略一定値となる。従って、上記特徴を有する磁
気センサは、温度特性が良好なものとなっている。
【0058】また、この磁気センサの環境温度に対する
出力電圧Voutの最大値Vmax、最小値Vminを図示した
図2から理解されるように、最大値Vmax(ラインA)
と最小値Vmin(ラインB)は、上記環境温度の全域に
渡り同一の値となることがない。これにより、外部磁界
の方向の変化を検出するための閾値(外部磁界が「0」
であるときの出力電圧Voutに相当する値)を、ライン
Cにて示したように上記環境温度の全域に渡り設定する
ことができる。従って、上記磁気センサは、環境温度が
広い範囲で変化した場合においても、外部磁界の方向の
変化を確実に検出し得るものとなっている。
【0059】(第1実施形態の変形例)第1実施形態の
変形例は、図1において破線にて示したように、磁気遮
蔽された磁気トンネル効果素子32の両端電圧を出力電
圧Voutとする代わりに、磁気トンネル効果素子31の
両端電圧を出力電圧V´outとしたものであり、他の部
分については第1実施形態と同一である。
【0060】この場合においては、出力電圧V´outの
最大値V´max及び最小値V´minは、直流定電圧源33
の電圧Vinから上記数2の最小値Vmin及び数1の最大
値Vmaxをそれぞれ減じた値となる。従って、このよう
に出力を取り出した場合においても、出力電圧V´out
の最大値V´max及び最小値V´minは環境温度に関わら
ず略一定値となる。即ち、この磁気センサは、温度特性
が改善されており、また、外部磁界の方向の変化を精度
よく検出し得る。
【0061】(第2実施形態)図3に示した第2実施形
態に係る磁気センサは、図14における基板10に相当
する基板40上に形成された磁気トンネル効果素子4
1,44と、同基板40上に形成され磁気遮蔽が施され
た磁気トンネル効果素子42,43とを備えている。磁
気トンネル効果素子41〜44の各々は、図14〜図1
6に示したように、同一構成からなる複数個(例えば、
500個)の磁気トンネル効果素子を直列接続したもの
であり、磁気トンネル効果素子41〜44の各々を構成
する前記複数の磁気トンネル効果素子の各固定磁化層の
磁化の向きは、総て同一方向(図3に矢印にて示す方
向)に固定されている。
【0062】そして、この磁気センサにおいては、磁気
遮蔽されていない磁気トンネル効果素子41の一端と磁
気遮蔽されている磁気トンネル効果素子42の一端とが
接続されて一の回路要素が構成され、磁気遮蔽されてい
る磁気トンネル効果素子43の一端と磁気遮蔽されてい
ない磁気トンネル効果素子44の一端とが接続されて他
の回路要素が構成され、この一対の回路要素が直流定電
圧源45に接続されてフルブリッジ回路を構成してい
る。
【0063】即ち、磁気トンネル効果素子41の他端と
磁気トンネル効果素子42の他端は、直流定電圧源45
の正極と負極とにそれぞれ接続され、磁気トンネル効果
素子43の他端と磁気トンネル効果素子44の他端は、
直流定電圧源45の正極と負極とにそれぞれ接続されて
いる。また、磁気トンネル効果素子41の固定磁化層の
固定された磁化の向きと磁気トンネル効果素子44の固
定磁化層の固定された磁化の向きとが略同一となるよう
に、磁気トンネル効果素子41,44が配設されてい
る。そして、磁気トンネル効果素子41と磁気トンネル
効果素子42との接続点の電位と、磁気トンネル効果素
子43と磁気トンネル効果素子44との接続点の電位と
が取出され、これらの接続点の電位差が磁気センサの出
力電圧Voutとなるように構成されている。
【0064】この磁気センサは、図14に示した各層1
1〜18に相当する層を有する積層体を基板40上に形
成し、これらの積層体を上述のように接続してフルブリ
ッヂ回路を構成し、その後、磁気トンネル効果素子4
2,43となるべき積層体を軟磁性体により被覆して磁
気遮蔽を施し、最後に全体に対して前記磁気遮蔽にて遮
蔽できない程度の強い磁場を付与することで前記積層体
を磁化し、これにより、磁気トンネル効果素子41〜4
4の固定磁化層の磁化の向きを固定することで製造す
る。
【0065】このように構成した磁気センサにおいて
は、磁気トンネル効果素子42,43が磁気遮蔽されて
いることから、同素子42,43の抵抗値は外部磁界に
関わらず一定値R0である。一方、磁気トンネル効果素
子41,44に外部磁界が加わっていない場合には、同
素子41,44の抵抗値もR0となる。また、磁気トン
ネル効果素子41,44に、これらの素子の固定磁化層
の磁化の向きと同一又は反対向きの十分大きな外部磁界
が加わると、同素子41,44の抵抗値は、それぞれR
0−Rd又はR0+Ruとなる。このとき、出力電圧Vout
の最大値Vmaxは、Vmax=Vin/(1+2・(R0/Δ
Ru))…(数3)、最小値Vminは、Vmin=Vin/
(1−2・(R0/ΔRd))…(数4)で表される。
【0066】数3、数4、及び図17の測定によれば、
環境温度が25〜150℃の範囲で変化するとき、最大
値Vmaxは0.0317Vin〜0.0239Vinの間で
変化する。一方、最小値Vminは、−0.0339Vin
〜−0.0239Vinの間で変化する。即ち、上記構成
によれば、出力電圧Voutの最大値Vmaxと最小値Vmin
との差(0.0656Vin〜0.0478Vin)に対し
て、同出力電圧Voutの環境温度による変動(例えば、
最大値Vmaxの環境温度変化による変動分=0.031
7Vin−0.0239Vin=0.0078Vin、最小値
Vminの環境温度による変動分=0.0239Vin−
0.0339Vin=0.010Vin)が十分小さい。こ
れに対し、図17の測定に用いた試料の抵抗値の最大値
Rmaxと最小値Rminとの差ΔRmm(略0.15〜0.2
0Ω)は、環境温度による抵抗値の変動分(0.13〜
0.20Ω)と同程度である。以上から、第2実施形態
に係る磁気センサは温度特性が改善されたものとなって
いることが理解される。また、磁気トンネル効果素子
は、一般に図17に示したようなオーダーの抵抗変化特
性を有する。従って、上記構成の磁気センサは、結果と
して温度特性が改善されたものとなる。
【0067】図4は、上記図17の測定に用いた磁気ト
ンネル効果素子により上記フルブリッヂ回路を構成した
場合における環境温度に対する出力電圧Voutの最大値
Vmax(ラインA)と最小値Vmin(ラインB)を示した
図である。図4から理解されるように、温度特性が改善
された結果、環境温度の変化があったとしても出力電圧
Voutの最大値Vmaxと最小値Vminとが同一の値をとる
ことがない。これにより、外部磁界の方向の変化を検出
するための閾値を、上記環境温度の全域に渡り設定する
ことができる(ラインC参照)。即ち、上記フルブリッ
ヂの磁気センサは、環境温度が広い範囲で変化した場合
においても、外部磁界の方向の変化を確実に検出し得る
ものとなっている。
【0068】(第3実施形態)図5に示した第3実施形
態に係る磁気センサは、図14における基板10に相当
する基板50上に形成された磁気トンネル効果素子5
1,52を備えている。磁気トンネル効果素子51,5
2の各々は、図14〜図16に示したように、同一構成
からなる複数個(例えば、500個)の磁気トンネル効
果素子を直列接続したものである。各磁気トンネル効果
素子51,52を構成する前記複数の磁気トンネル効果
素子の各固定磁化層の磁化の向きは、素子51,52の
各々において総て同一方向(図5に矢印にて示す方向)
とされている。また、磁気トンネル効果素子51の固定
磁化層の磁化の向きと、磁気トンネル効果素子52の固
定磁化層の磁化の向きとは互いに反対向きとなるよう
に、同素子51,52が配設されている。
【0069】そして、この磁気センサは、磁気トンネル
効果素子51と磁気トンネル効果素子52とを直列接続
するとともに、これに直流定電圧源53を直列に接続
し、磁気トンネル効果素子52の両端電圧を出力電圧V
outとして取出すハーフブリッヂ回路により構成されて
いる。
【0070】この磁気センサは以下に述べる工程を経て
製造することができる。即ち、図6に平面図を、図7に
正面図を示したように、図14に示した各層11〜18
に相当する層を有する一対の積層体51a,52aを基
板50上に形成し、ハーフブリッヂ回路を構成するべく
導電膜54により同一対の積層体51a,52aを接続
するとともに、前記直流定電圧源53と接続するための
電極55,56を形成する。次いで、図8に示したよう
に、積層体51aに対し磁気ヘッドMHを用いて磁場を
付与し、同積層体51aの固定磁化層を磁化し、同磁化
の向きを所定の向き(図8においては右向き)に固定す
る。次いで、図9に示したように、積層体52aに対し
磁気ヘッドMHを用いて図8に示した磁場とは反対の向
きの磁場を付与し、同積層体52aの固定磁化層を磁化
し、同磁化の向きを前記所定の向きとは反対の向き(図
8においては左向き)に固定する。
【0071】また、この磁気センサは、以下に述べる工
程を経て製造することも可能である。即ち、先ず図10
(A)に示したように、単一の基板50上に図14に示
した各層からなる一対の積層体51a,52aを形成す
る。次いで、図10(B)に示したように、全体に一様
な磁場を付与して、積層体51a,52aの固定磁化層
を同一向き(図10(B)において右向き)に磁化し、
その後、図10(C)に示したように、積層体52aを
軟磁性体Sにより被覆して磁気遮蔽する。そして、図1
0(D)に示したように、全体に対し図10(B)に矢
印にて示した磁場とは反対向きの磁場(上記磁気遮蔽に
より遮蔽される程度の強さの磁場)を付与する。この結
果、磁気遮蔽されていない積層体51aの固定磁化層の
磁化の向きが磁気遮蔽された積層体52aの固定磁化層
の磁化の向きと反対向きとなる。最後に、図10(E)
に示したように磁気遮蔽Sを除去する。これにより、互
いに固定磁化層の磁化の向きが反対向きである磁気トン
ネル効果素子51,52を得て、その後これらを電気的
に直列接続する。
【0072】上記第3実施形態の磁気センサにおいて
は、外部磁界の大きさが「0」のときは、両磁気トンネ
ル効果素子51,52の抵抗値は共にR0となる。ま
た、外部磁界の向きが磁気トンネル効果素子52の固定
磁化層の磁化の向きと同一(図5において下向き)であ
るときは、磁気トンネル効果素子51,52の抵抗値
は、それぞれR0+ΔRu,R0−ΔRdとなる。他方、外
部磁界の向きが磁気トンネル効果素子51の固定磁化層
の磁化の向きと同一(図5において上向き)であるとき
は、磁気トンネル効果素子51,52の抵抗値は、それ
ぞれR0−ΔRd,R0+ΔRuとなる。従って、出力電圧
Voutの最大値Vmaxは、Vmax=Vin・(R0+ΔRu)
/(2R0+ΔRu−ΔRd)…(数5)となり、出力電
圧Voutの最小値Vminは、Vmin=Vin・(R0−ΔR
d)/(2R0+ΔRu−ΔRd)…(数6)となる。ま
た、一般に、磁気トンネル効果素子においては、ΔRu
≒ΔRdであるので、ΔR=ΔRu=ΔRdとおくと、数
5,数6は、それぞれ、Vmax=Vin・(1+(ΔR/
R0))/2…(数7)、Vmin=Vin・(1−(ΔR/
R0))/2…(数8)と変形される。
【0073】この場合、図17の測定に用いた磁気トン
ネル効果素子を例にとると、最大値Vmaxは、図2のラ
インDにて示したように0.533Vin〜0.525V
in程度となり、最小値Vminは図2のラインEにて示し
たように0.468Vin〜0.475Vin程度となる。
従って、磁気遮蔽した磁気トンネル効果素子と磁気遮蔽
しない磁気トンネル効果素子とによりハーフブリッヂ回
路を構成した第1実施形態の場合と同様に、温度特性が
改善されるととともに、同場合よりも出力特性が向上す
る。また、この磁気センサにおいても、ラインCのよう
に、外部磁界の向きを検出するための閾値を上記環境温
度の全域に渡り設定することができるので、同磁気セン
サは外部磁界の方向の変化を確実に検出し得るものとな
っている。
【0074】図19は、図17の測定に用いた試料(以
下、試料X)と同一構成の試料Yを試料Xと同一の基板
上に形成し、上述の磁気ヘッドMHを用いた方法で試料
X,Yの固定磁化層の着磁を行い、試料Yの固定磁化層
の磁化の向きを試料Xのそれとは反対の向きに磁化した
試料Yの外部磁界に対する抵抗値の変化を示している。
この場合、試料X,試料Yの各固定磁化層の着磁が理想
的に行われれば、両者の特性は同一(同一の大きさの外
部磁界で方向が反対の磁界が加わったときの抵抗値が同
一)となるはずであるが、図17,図19から解るよう
に、試料X,Yの特性は異なっている。このことは、磁
気トンネル効果素子そのものを磁気センサとして利用す
ると、製造誤差により検出精度が低下することを意味し
ている。
【0075】図20は、上記試料X,Yを上記第3実施
形態の磁気トンネル効果素子51,52にそれぞれ採用
し、直流定電圧源53の電圧を1Vとした場合における
環境温度25,90及び150℃での磁気センサの出力
特性を示している。図20から解るように、外部磁界
「0」における出力電圧Voutは一定である。即ち、こ
のように構成した磁気センサは、試料X,Yのバランス
が崩れている場合であっても、精度良く外部磁界「0」
(即ち、磁界の方向)を検出することができる。また、
外部磁界の絶対値が大きい場合であっても、その出力電
圧の環境温度による変動は小さいことが解る。即ち、第
3実施形態に係る磁気センサは、温度特性が改善された
ものとなっている。
【0076】(第3実施形態の変形例)図11に示した
第3実施形態に係る磁気センサの変形例は、磁気トンネ
ル効果素子51,52が、それぞれ別の基板50a,5
0bの上に形成されてなるものである。この磁気センサ
の特性は第3実施形態と同じである。
【0077】この変形例に係る磁気センサは、以下に述
べる工程を経て製造する。即ち、図12(A)に示した
ように、まず同一基板50a上に図14に示した各層か
らなる一対の積層体51a,52aを形成する。このと
き、積層体51a,52aの電極51b,52bを互い
に対向する位置に設けておく。即ち、積層体51a,5
2aの向きが反対となるように、同積層体を形成する。
そして、全体に対して一様な外部磁界を付与して積層体
51a,52aの固定磁化層を磁化する。この時点で、
磁気トンネル効果素子51,52が得られる。次に、図
12(B)に示したように、基板50aを基板50bと
基板50cに切断して磁気トンネル効果素子51,52
を分離する。最後に、図12(C)に示したように、回
路基板50d上に電極51b,52bの向きが同じ向き
となるように磁気トンネル効果素子51,52を配設し
て固定し、最後に各電極51b,52bを図示したよう
にワイヤにより接続して上記ハーフブリッヂ回路を構成
する。
【0078】なお、第3実施形態及びその変形例におい
ても、第1実施形態の場合と同様に、磁気トンネル効果
素子群52の両端電圧を出力電圧Voutとする代わり
に、磁気トンネル効果素子51の両端電圧を出力電圧V
´outとすることもできる。
【0079】(第4実施形態)図13に示した第4実施
形態に係る磁気センサは、図14における基板10に相
当する基板60上に形成された第1〜第4磁気トンネル
効果素子61〜64を備えている。第1〜第4磁気トン
ネル効果素子61〜64の各々は、図14〜図16に示
したように、同一構成からなる複数個(例えば、500
個)の磁気トンネル効果素子を直列接続したものであ
り、第1〜第4磁気トンネル効果素子61〜64の各々
を構成する前記直列接続された複数の磁気トンネル効果
素子の固定磁化層の磁化の向きは、同第1〜第4磁気ト
ンネル効果素子61〜64の各々において総て同一向き
に固定されている。また、第1磁気トンネル効果素子6
1の固定磁化層の磁化の向きと、第2磁気トンネル効果
素子62の固定磁化層の磁化の向きは反対向きとなって
おり、第3磁気トンネル効果素子63の固定磁化層の磁
化の向きと、第4磁気トンネル効果素子64の固定磁化
層の磁化の向きは反対向きとなっている。さらに、第1
磁気トンネル効果素子61の固定磁化層の磁化の向き
と、第4磁気トンネル効果素子64の固定磁化層の磁化
の向きは同一向きとなっており、第2磁気トンネル効果
素子62の固定磁化層の磁化の向きと、第3磁気トンネ
ル効果素子63の固定磁化層の磁化の向きは同一向きと
なっている。
【0080】そして、この第4実施形態に係る磁気セン
サにおいては、第1〜第4磁気トンネル効果素子61〜
64によりフルブリッヂ回路が構成されている。具体的
には、第1磁気トンネル効果素子61の一端と第2磁気
トンネル効果素子62の一端とが接続され、同第1磁気
トンネル効果素子61の他端と同第2磁気トンネル効果
素子62の他端とが直流定電圧源65の正極と負極とに
それぞれ接続されている。また、第3磁気トンネル効果
素子63の一端と第4磁気トンネル効果素子64の一端
とが接続され、同第3磁気トンネル効果素子63の他端
と同第4磁気トンネル効果素子64の他端とが直流定電
圧源65の正極と負極とにそれぞれ接続されている。ま
た、第1磁気トンネル効果素子61と第2磁気トンネル
効果素子62との接続点の電位と、第3磁気トンネル効
果素子63と第4磁気トンネル効果素子64との接続点
の電位とが取出され、これらの接続点の電位差が磁気セ
ンサの出力電圧Voutとなるように構成されている。
【0081】この磁気センサは、上記第3実施形態にお
いて説明した方法と同様な方法により製造することが可
能である。即ち、同一基板60上に後に上記第1〜第4
磁気トンネル効果素子61〜64とされる積層体を形成
し、これらを上記フルブリッヂ回路とすべく電気的に接
続し、次いで、図8,図9に示した方法と同様に、各積
層体に対し磁気ヘッドを用いて磁場を付与し、同積層体
の各固定磁化層を磁化する。なお、固定磁化層の磁化に
ついては、図19に示した方法と同様な方法を採用する
こともできる。
【0082】上記第4実施形態の磁気センサにおいて
は、外部磁界の大きさが「0」のときは、両磁気トンネ
ル効果素子61〜64の抵抗値は総てR0となる。ま
た、外部磁界の向きが第1,第4磁気トンネル効果素子
61,64の固定磁化層の磁化の向きと反対向き(図1
3において下向き)であるときは、第1,第4磁気トン
ネル効果素子61,64の抵抗値はR0+ΔRuとなり、
第2,第3磁気トンネル効果素子62,63の抵抗値は
R0−ΔRdとなる。他方、外部磁界の向きが第1,第4
磁気トンネル効果素子61,64の固定磁化層の磁化の
向きと同一向き(図13において上向き)であるとき
は、第1,第4磁気トンネル効果素子61,64の抵抗
値はR0−ΔRdとなり、第2,第3磁気トンネル効果素
子62,63の抵抗値はR0+ΔRuとなる。また、一般
に、磁気トンネル効果素子においては、ΔRu≒ΔRdで
あるので、ΔR=ΔRu=ΔRdとおくと、出力電圧Vou
tの最大値Vmaxは、Vmax=2・ΔR/R0…(数1
1)、最小値Vminは、Vmin=−2・ΔR/R0…(数
12)となる。
【0083】図17の測定例においては、ΔR/R0の
値は0.065〜0.049であり、環境温度の変化に
よる影響が小さい。また、この特性は磁気トンネル効果
素子に共通するものである。従って、上記第4実施形態
の磁気センサは温度特性が改善されたものとなってい
る。また、最大値Vmaxは正の値であり、最小値Vminは
負の値であり、それらの中央値は「0」である。従っ
て、値「0」を閾値とすることにより、温度が大きく変
わる環境において、外部磁界の向きの変化を確実に検出
し得る磁気センサが提供される。
【0084】以上に説明したように、本発明の各実施形
態(及び変形例)によれば、単一の磁気トンネル効果素
子群の抵抗変化を検出する場合に比べて、温度特性が改
善された磁気センサが提供される。また、出力電圧Vou
tの最大値Vmaxと最小値Vminとが環境温度の変化しう
る全域において同一の値をとることがないので、外部磁
界の方向を検出するための一定の閾値をこれらの間に設
定することができる。この結果、外部磁界をメディア
(磁気媒体)や磁石ロータなどで変化させて磁気情報、
或いは物体の回転を検出するセンサに好適なセンサが提
供された。
【0085】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ことなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用
することができる。例えば、上記各実施形態の多くにお
いては、同一基板上に総ての磁気トンネル効果素子を形
成したが、第3実施形態の変形例と同様に、個別の基板
上に各磁気トンネル効果素子群を形成し、これらをワイ
ヤにより接続して各ブリッヂ回路を構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る磁気センサの概
略平面図である。
【図2】 第1実施形態及び第3実施形態に係る磁気セ
ンサの外部磁界に対する出力電圧を環境温度に対して示
した図である。
【図3】 本発明の第2実施形態に係る磁気センサの概
略平面図である。
【図4】 図3に示した磁気センサの外部磁界に対する
出力電圧を環境温度に対して示した図である。
【図5】 本発明の第3実施形態に係る磁気センサの概
略平面図である。
【図6】 図5に示した磁気センサの一製造方法の工程
を示す図である。
【図7】 図5に示した磁気センサの一製造方法の工程
を示す図である。
【図8】 図5に示した磁気センサの一製造方法の工程
を示す図である。
【図9】 図5に示した磁気センサの一製造方法の工程
を示す図である。
【図10】 図5に示した磁気センサの他の製造方法を
工程順に示す図である。
【図11】 本発明の第3実施形態の変形例に係る磁気
センサの概略平面図である。
【図12】 図11に示した磁気センサの製造方法を工
程順に示す図である。
【図13】 本発明の第4実施形態に係る磁気センサの
概略平面図である。
【図14】 本発明の各実施形態において使用される磁
気トンネル効果素子の一部を示す概略断面図である。
【図15】 図14に示した磁気トンネル効果素子の層
間絶縁膜及び基板を省略した同素子の概略平面図であ
る。
【図16】 図14に示した磁気トンネル効果素子の固
定磁化層を形成する強磁性膜の概略平面図である。
【図17】 ある磁気トンネル効果素子の外部磁界に対
する抵抗変化を環境温度別に示す図である。
【図18】 図17の結果を得た磁気トンネル効果素子
の抵抗値の最大値及び最小値の環境温度に対する変化を
示す図である。
【図19】 図17の結果を得た磁気トンネル効果素子
と同一基板上に形成した磁気トンネル効果素子の外部磁
界に対する抵抗変化を環境温度別に示す図である。
【図20】 図17,図18の結果を得た磁気トンネル
効果素子群により図5に示した磁気センサを構成した場
合における、同磁気センサの外部磁界に対する出力電圧
を環境温度別に示した図である。
【符号の説明】
10,30,40,50,60…基板、11…下部電
極、12…強磁性膜、13…強磁性膜、14…絶縁層、
15…強磁性膜、16…ダミー膜、17…層間絶縁膜、
18…上部電極、31,32,41〜44,51,5
2,61〜64…磁気トンネル効果素子、33,45,
53,65…直流定電圧源。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金子 明 静岡県浜松市中沢町10番1号 ヤマハ株式 会社内 (72)発明者 飯島 健三郎 静岡県浜松市中沢町10番1号 ヤマハ株式 会社内 (72)発明者 望月 修 静岡県浜松市中沢町10番1号 ヤマハ株式 会社内 Fターム(参考) 2G017 AA03 AB05 AC01 AC04 AD55 AD63 AD65 BA09 5D034 BA04 BB02 BB14 CA03 CA08 DA07

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直流電圧源と、磁化の向きが所定の向きに
    固定された固定磁化層と磁化の向きが外部磁界に応じて
    変化する自由磁化層と前記固定磁化層及び前記自由磁化
    層の間に挟まれた絶縁層とを含んでなる磁気トンネル効
    果素子と、を備えた磁気センサにおいて、 前記磁気トンネル効果素子であって磁気遮蔽されたもの
    と、前記磁気トンネル効果素子であって磁気遮蔽されて
    いないものと、前記直流電圧源とを直列に接続し、前記
    磁気トンネル効果素子の何れかの素子の両端電圧を出力
    するように構成したことを特徴とする磁気センサ。
  2. 【請求項2】直流電圧源と、磁化の向きが所定の向きに
    固定された固定磁化層と磁化の向きが外部磁界に応じて
    変化する自由磁化層と前記固定磁化層及び前記自由磁化
    層の間に挟まれた絶縁層とを含んでなる磁気トンネル効
    果素子と、を備えた磁気センサにおいて、 前記磁気トンネル効果素子であって磁気遮蔽されたもの
    の一端と前記磁気トンネル効果素子であって磁気遮蔽さ
    れていないものの一端とを接続してなる回路要素を一対
    備え、前記一対の回路要素の前記各磁気遮蔽されていな
    い磁気トンネル効果素子の固定磁化層の磁化の向きが略
    同一となるように同一対の回路要素を配設するととも
    に、前記一対の回路要素のうちの一の回路要素の前記磁
    気遮蔽されていない磁気トンネル効果素子の他端と前記
    磁気遮蔽された磁気トンネル効果素子の他端とを前記直
    流電圧源の正極と負極とにそれぞれ接続し、前記一対の
    回路要素のうちの他の回路要素の前記磁気遮蔽されてい
    ない磁気トンネル効果素子の他端と前記磁気遮蔽された
    磁気トンネル効果素子の他端とを前記直流電圧源の負極
    と正極とにそれぞれ接続し、前記一対の回路要素の前記
    磁気遮蔽された磁気トンネル効果素子と前記磁気遮蔽さ
    れていない磁気トンネル効果素子との各接続個所間の電
    位差を出力するように構成したことを特徴とする磁気セ
    ンサ。
  3. 【請求項3】直流電圧源と、磁化の向きが所定の向きに
    固定された固定磁化層と磁化の向きが外部磁界に応じて
    変化する自由磁化層と前記固定磁化層及び前記自由磁化
    層の間に挟まれた絶縁層とを含んでなる少なくとも二つ
    の磁気トンネル効果素子と、を備えた磁気センサにおい
    て、 前記磁気トンネル効果素子のうちの一の磁気トンネル効
    果素子の固定磁化層の磁化の向きと前記磁気トンネル効
    果素子のうちの他の磁気トンネル効果素子の固定磁化層
    の磁化の向きとが略反対の向きとなるように同両磁気ト
    ンネル効果素子を配設し、前記一の磁気トンネル効果素
    子と、前記他の磁気トンネル効果素子と、前記直流電圧
    源とを直列に接続し、前記磁気トンネル効果素子の何れ
    かの素子の両端電圧を出力するように構成したことを特
    徴とする磁気センサ。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の磁気センサにおいて、 前記一の磁気トンネル効果素子と前記他の磁気トンネル
    効果素子とが同一基板上に形成されてなることを特徴と
    する磁気センサ。
  5. 【請求項5】直流電圧源と、磁化の向きが所定の向きに
    固定された固定磁化層と磁化の向きが外部磁界に応じて
    変化する自由磁化層と前記固定磁化層及び前記自由磁化
    層の間に挟まれた絶縁層とを含んでなる第1乃至第4磁
    気トンネル効果素子と、を備えた磁気センサにおいて、 第1磁気トンネル効果素子の固定磁化層の磁化の向きと
    第2磁気トンネル効果素子の固定磁化層の磁化の向きと
    が略反対の向きとなるように同第1及び第2磁気トンネ
    ル効果素子を配設するとともに同第1磁気トンネル効果
    素子と同第2磁気トンネル効果素子とを各一端にて接続
    し、同第1磁気トンネル効果素子の他端と同第2磁気ト
    ンネル効果素子の他端とを前記直流電圧源の正極と負極
    とにそれぞれ接続し、 第3磁気トンネル効果素子の固定磁化層の磁化の向きと
    第4磁気トンネル効果素子の固定磁化層の磁化の向きと
    が略反対の向きであって、同第3磁気トンネル効果素子
    の固定磁化層の磁化の向きと前記第1磁気トンネル効果
    素子の固定磁化層の磁化の向きとが略反対の向きとなる
    ように同第3及び同第4磁気トンネル効果素子を配設す
    るとともに同第3磁気トンネル効果素子と同第4磁気ト
    ンネル効果素子とを各一端にて接続し、同第3磁気トン
    ネル効果素子の他端と同第4磁気トンネル効果素子の他
    端とを前記直流電圧源の正極と負極とにそれぞれ接続
    し、前記第1磁気トンネル効果素子と前記第2磁気トン
    ネル効果素子との接続個所と、前記第3磁気トンネル効
    果素子と第4磁気トンネル効果素子との接続個所との間
    の電位差を出力するように構成したことを特徴とする磁
    気センサ。
  6. 【請求項6】請求項5に記載の磁気センサにおいて、 前記第1及び第2磁気トンネル効果素子からなる回路要
    素、または前記第3及び第4磁気トンネル効果素子から
    なる回路要素の少なくとも一つの回路要素が同一基板上
    に形成されてなることを特徴とする磁気センサ。
  7. 【請求項7】磁化の向きが所定の向きに固定された磁性
    層からなる固定磁化層と、磁化の向きが外部磁界に応じ
    て変化する磁性層からなる自由磁化層と、前記固定磁化
    層と前記自由磁化層とに挟まれた絶縁層とを含んでなる
    磁気トンネル効果素子を複数備えた磁気センサの製造方
    法において、 前記固定磁化層となるべき磁性層と、前記自由磁化層と
    なるべき磁性層と、前記両磁性層の間に挟まれた絶縁層
    とを含む積層体を単一の基板上に複数形成する工程と、 前記積層体のうちの一つの積層体に対し磁気ヘッドによ
    り磁界を与え、同積層体の前記固定磁化層となるべき磁
    性層の磁化の向きが所定の向きとなるように同磁性層を
    磁化する工程と、 前記積層体のうちの他の積層体に対し磁気ヘッドにより
    磁界を与え、同積層体の前記固定磁化層となるべき磁性
    層の磁化の向きが前記所定の向きと略反対の向きとなる
    ように同磁性層を磁化する工程とを含んだことを特徴と
    する磁気センサの製造方法。
  8. 【請求項8】磁化の向きが所定の向きに固定された磁性
    層からなる固定磁化層と、磁化の向きが外部磁界に応じ
    て変化する磁性層からなる自由磁化層と、前記固定磁化
    層と前記自由磁化層とに挟まれた絶縁層とを含んでなる
    磁気トンネル効果素子を複数備えた磁気センサの製造方
    法において、 前記固定磁化層となるべき磁性層と、前記自由磁化層と
    なるべき磁性層と、前記両磁性層の間に挟まれた絶縁層
    とを含む積層体を単一の基板上に複数形成する工程と、 前記複数の積層体の全体に対して所定の向きの磁界を与
    えて同複数の積層体の前記固定磁化層となるべき磁性層
    を磁化する工程と、 前記積層体のうちの少なくとも一つの積層体を磁気遮蔽
    した後に前記複数の積層体の全体に対して前記所定の向
    きとは略反対の向きの磁界を与えて前記磁気遮蔽されて
    いない積層体の前記固定磁化層となるべき磁性層を再度
    磁化する工程とを含んだことを特徴とする磁気センサの
    製造方法。
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