JP2000035470A - 巨大磁気抵抗効果素子を備えた磁界センサおよびその製造方法と製造装置 - Google Patents
巨大磁気抵抗効果素子を備えた磁界センサおよびその製造方法と製造装置Info
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Abstract
子の交換バイアス層の磁化を個々にブリッジ接続型とし
て好ましい方向に確実に制御できるとともに、その制御
が容易にできる磁界センサとその製造方法と製造装置の
提供を提供することにある。 【解決手段】 本発明は、第1の巨大磁気抵抗効果素子
31と第2の巨大磁気抵抗効果素子32が第1の直線L
1に沿い、ピン止め磁性層cの磁化の向きを一定方向に
向けて設けられるとともに、第3の巨大磁気抵抗効果素
子33と第4の巨大磁気抵抗効果素子34が前記第1の
直線と平行な第2の直線L2に沿い、ピン止め磁性層の
磁化の向きを前記第1、第2の巨大磁気抵抗効果素子の
ピン止め磁性層の磁化の向きと180゜反対向きにして
設けられてなることを特徴とする。
Description
応じて大きな抵抗変化を示す巨大磁気抵抗効果素子を備
えた磁界センサとその製造方法並びに製造装置に関す
る。
界センサとして、特開平8−226960号公報に開示
の如く、4つの巨大磁気抵抗効果素子をブリッジ接続し
てなる構成のものが知られている。この公報に開示され
た磁界センサAは、図12に示すように、離間して配置
された巨大磁気抵抗効果素子1、2、3、4を備え、巨
大磁気抵抗効果素子1、2を導線5で接続し、巨大磁気
抵抗効果素子1、3を導線6で接続し、巨大磁気抵抗効
果素子3、4を導線7で接続し、巨大磁気抵抗効果素子
2、4を導線8で接続し、導線6に入力端子10を導線
8に入力端子11を各々接続して設け、導線5に出力端
子12を導線7に出力端子13を接続して構成されてい
る。
4は、それぞれ非磁性層15の上下に強磁性層16、1
7を設けたサンドイッチ構造とされ、一方の強磁性層
(ピン止め磁性層)16上に反強磁性層などの交換バイ
アス層18が設けられ、この交換バイアス層18による
交換結合を生じさせて強磁性層16の磁化の向きを一方
向にピン止めして構成されている。また、他方の強磁性
層(フリー磁性層)17の磁化の向きは外部磁界の向き
に応じて回転自在、例えば、強磁性層17を含む水平面
に沿って回転自在にされている。
あっては、巨大磁気抵抗効果素子1のピン止め磁性層1
6の磁化の向きが図13の矢印20に示すように手前側
向きとされ、巨大磁気抵抗効果素子2のピン止め磁性層
16の磁化の向きが矢印21に示すように奥向きとさ
れ、巨大磁気抵抗効果素子3のピン止め磁性層16の磁
化の向きが矢印23に示すように奥向きとされ、巨大磁
気抵抗効果素子4のピン止め磁性層16の磁化の向きが
手前側向きとされている。また、巨大磁気抵抗効果素子
1、2、3、4のフリー磁性層17の磁化の向きは外部
磁界が作用しない状態においてそれぞれ図12の矢印2
4に示すように右向きとされている。
界Hが作用すると、外部磁界Hに合わせて、例えば第
1、第4の巨大磁気抵抗効果素子1、4においてフリー
磁性層17の磁化の向き24が図13に示すように所定
の角度dだけ回転するので、ピン止め磁性層16の磁化
の向き20との角度関係が変わる結果、抵抗変化が生じ
る。また、第1と第4の巨大磁気抵抗効果素子1、4の
ピン止め磁性層16の磁化の向きと、第2、第3の巨大
磁気抵抗効果素子2、3のピン止め磁性層16の磁化の
向きが180゜反対であるため、抵抗変化状態の位相の
異なる出力を得ることができる。
Aにあって、これらの磁化の向きを各矢印に示すように
規定しているのは、外部磁界Hに感応してフリー磁性層
17の磁化の向きが変化した場合に、巨大磁気抵抗効果
素子1、2、3、4から差動出力を得る必要があるの
で、図12の上下左右に位置する巨大磁気抵抗効果素子
1、2、3、4において隣り合う隣接するものどうしで
180゜方向が異なる反平行向きに磁化の向きをピン止
めする必要があるためである。
す構造を実現するためには、基板上に巨大磁気抵抗効果
素子1、2、3、4を隣接させて形成し、隣接する巨大
磁気抵抗効果素子のピン止め磁性層16の磁化の向きを
それぞれ180゜異なる方向に固定しなくてはならな
い。また、この種のピン止め磁性層16の磁化の向きを
制御するために交換バイアス層18の格子磁化を調整す
るには、強磁性が消失するブロッキング温度と呼ばれる
温度以上に加熱した状態で交換バイアス層18に所定の
向きの磁界を印加しておき、この磁界を印加したままで
冷却する熱処理を行わなくてはならない。ところが、図
12に示す構造においては、巨大磁気抵抗効果素子1、
2、3、4毎に交換バイアス層18の磁化の向きを18
0゜変えなくてはならないので、基板上に隣接状態で形
成されている巨大磁気抵抗効果素子毎に磁界の向きを制
御しなくてはならないことになり、単に外部から電磁石
等の磁場発生装置で磁界を印加する方法では、1方向磁
界しか印加ができないので、図12に示す構造を製造す
ることが困難な問題があった。
に開示の技術によれば、基板上に隣接状態で形成される
巨大磁気抵抗効果素子1、2、3、4に沿ってそれぞれ
導体層を積層し、これらの導体層の各々に異なる向きの
電流を流して各導体層から個別に向きの異なる磁界を発
生させながら前述の熱処理を行うことによって図12に
示す構造を実現できると記載されている。ところが、交
換バイアス層18の格子磁化を制御するために導体膜に
大きな電流を印加して大きな磁界を発生させたくとも、
基板上に巨大磁気抵抗効果素子とともに積層した薄膜状
の導体膜に大きな電流を流すことは難しく、導体膜から
発生できる磁界では強い磁界を印加して効率良く処理す
ることができない問題がある。更に、基板上に隣接状態
で設けられている巨大磁気抵抗効果素子1、2、3、4
に複数の導体膜から別々の向きの磁界が作用することに
なるので、個々の巨大磁気抵抗効果素子の交換バイアス
層18に個別に強い磁界を作用させることは極めて困難
な問題があった。
で、特異な構造を採用することによって隣接する1組の
ピン止め磁性層の磁化の向きを揃えてもブリッジ接続を
実現できる巨大磁気抵抗効果素子を備えたブリッジ接続
型の磁界センサを実現する技術を提供することを目的と
するものである。また、本発明は、4つの巨大磁気抵抗
効果素子の交換バイアス層の磁化を個々にブリッジ接続
型として好ましい方向に確実に制御できるとともに、そ
の制御が容易にできる磁界センサとその製造方法と製造
装置の提供を目的とする。
するために、交換バイアス層と、この交換バイアス層に
より磁化の方向が一方向に固定されたピン止め磁性層
と、非磁性層と、外部磁界によって磁化の方向が回転自
在にされたフリー磁性層とを少なくとも具備する巨大磁
気抵抗効果素子が複数備えられ、第1の巨大磁気抵抗効
果素子と第2の巨大磁気抵抗効果素子が、各々第1の直
線に沿い、かつ、各々のピン止め磁性層の磁化の向きを
一定方向に向けて設けられるとともに、第3の巨大磁気
抵抗効果素子と第4の巨大磁気抵抗効果素子が、各々前
記第1の直線と平行な第2の直線に沿い、かつ、各々の
ピン止め磁性層の磁化の向きを前記第1、第2の巨大磁
気抵抗効果素子のピン止め磁性層の磁化の向きと180
゜反対向きにして設けられてなることを特徴とする。
と第2と第3と第4の巨大磁気抵抗効果素子がそれぞれ
ほぼ平行に隣接す第1番目と第2番目と第3番目と第4
番目の直線に沿って設けられ、前記第1と第2の巨大磁
気抵抗効果素子の各々のピン止め磁性層の磁化の向きが
一定方向に向けられるとともに、前記第3と第4の巨大
磁気抵抗効果素子の各々のピン止め磁性層の磁化の向き
が前記第1と第2の巨大磁気抵抗効果素子のピン止め磁
性層の磁化の向きと180゜反対向きの方向に向けられ
てなることを特徴とする。
に磁化されたピン止め磁性層を有する巨大磁気抵抗効果
素子どうしが直列接続されて2組の接続対が構成され、
第1の接続対の巨大磁気抵抗効果素子の一端が第2の接
続対の巨大磁気抵抗効果素子の一端に接続されて第1の
接続部が構成され、第2の接続対の巨大磁気抵抗効果素
子の他端が第1の接続対の巨大磁気抵抗効果素子の他端
に接続されて第2の接続部が構成されるとともに、前記
直列接続された巨大磁気抵抗効果素子の中点に各々接続
部が構成され、前記接続部のうちの一対に入力側の端子
部が、他の接続部のうちの一対に出力側の端子部が各々
形成されてなる構成を採用することができる。更に、本
発明は、前記第1の巨大磁気抵抗効果素子の一側と前記
第4の巨大磁気抵抗効果素子の一側とが接続され、前記
第2の巨大磁気抵抗効果素子の一側と前記第3の巨大磁
気抵抗効果素子の一側とが接続されるとともに、前記第
1の巨大磁気抵抗効果素子の他側と前記第3の巨大磁気
抵抗効果素子の他側とが接続され、前記第2の巨大磁気
抵抗効果素子の他側と前記第4の巨大磁気抵抗効果素子
の他側とが接続される一方、前記各巨大磁気抵抗効果素
子の一側どうしの接続部分と他側どうしの接続部分の一
方に入力側の端子部が、他方に出力側の端子部が各々接
続されてなることを特徴とする構成でも良い。
の構造の磁界センサを製造するに際し、第1と第2の巨
大磁気抵抗効果素子に沿って第1の導体を配し、第3と
第4の巨大磁気抵抗効果素子に沿って第2の導体を配す
るととともに、第1と第2の導体に180゜異なる方向
の電流を流して各導体から磁界を発生させ、各導体から
の発生磁界により各巨大磁気抵抗効果素子のピン止め磁
性層の磁化を行うことを特徴とする。先の製造方法にお
いて、第1と第2の導体を直列接続して同一電源に接続
して電流を印加することが好ましい。
の構造の磁界センサを製造する装置であり、前記第1と
第2の巨大磁気抵抗効果素子に沿って配置される第1の
導体と、前記第3と第4の巨大磁気抵抗効果素子に沿っ
て配置される第2の導体と、前記第1の導体と前記第2
の導体に180゜異なる方向に電流を流す電源とを具備
してなる。前記構造の装置において、前記第1と第2の
導体が直列接続されて同一電源に接続されてなることが
好ましい。更に前記構造の装置において、前記第1の導
体と第2の導体がループ状に直列接続されてなることが
好ましい。
実施形態について図面を参照して説明する。図1は本発
明の第1実施形態の磁界センサS1の基本回路図、図2
は基本概念を示す概略構成図、図3は同磁界センサを実
際の基板上に形成してなる構造の一例を示す平面図であ
る。第1実施形態の磁界センサS1は、図1において左
上側に配置された第1の巨大磁気抵抗効果素子31と、
同図の左下側に配置された第2の巨大磁気抵抗効果素子
32と、同図の右上側に配置された第3の巨大磁気抵抗
効果素子33と、同図の右下側に配置された第4の巨大
磁気抵抗効果素子34とを具備して構成されている。ま
た、これらの巨大磁気抵抗効果素子31、32、33、
34はいずれも後述する如く薄膜の積層体からなり、線
状の細長い形状とされ、第1と第2の巨大磁気抵抗効果
素子31、32は図1に示す第1の直線L1に沿って配
置されるとともに、第3と第4の巨大磁気抵抗効果素子
33、34は、前記第1の直線L1に離間して平行に設
けられた第2の直線L2に沿って配置されている。
素子31、33が左右に対向する位置に、前記第2と第
4の巨大磁気抵抗効果素子32、34が左右に対向する
位置にそれぞれ配置されている。なお、この実施形態に
おいては第1、第2の巨大磁気抵抗効果素子31、32
が同一直線上に、第3、第4の巨大磁気抵抗効果素子3
3、34が同一直線上にそれぞれ配置されているが、こ
れらは平行関係を保ったままで横方向に多少位置ずれし
ていても良く、個々に多少傾斜していても良い。
31、32、33、34の基本的積層構造と、それら各
層の磁化の向きを明らかにするためのもので、巨大磁気
抵抗効果素子31、32、33、34はいずれも同等の
構造とされ、基本的には図2に示すように強磁性層(フ
リー磁性層)aと非磁性層bと強磁性層(ピン止め磁性
層)cと交換バイアス層(反強磁性体層)dを積層して
構成されている。図2に示す基本的な積層構造におい
て、交換バイアス層dに隣接しているピン止め磁性層c
は、交換バイアス層dによって磁化の向きがピン止めさ
れている。具体的には、第1の巨大磁気抵抗効果素子3
1において交換バイアス層dとピン止め層cの磁化の向
きが矢印eに示すように右向きに、第2の巨大磁気抵抗
効果素子32において交換バイアス層dとピン止め層c
の磁化の向きが矢印fに示すように右向きに設定されて
いる。
いて交換バイアス層dとピン止め層cの磁化の向きが矢
印gに示すように左向きに、第4の巨大磁気抵抗効果素
子34において交換バイアス層dとピン止め層cの磁化
の向きが矢印hに示すように左向きに設定されている。
従って、第1と第2の巨大磁気抵抗効果素子31、32
のピン止め磁性層cの磁化の向きは互いに平行であり、
第3と第4の巨大磁気抵抗効果素子33、34のピン止
め磁性層cの磁化の向きは互いに平行にされているとと
もに、第1と第2の巨大磁気抵抗効果素子31、32の
ピン止め磁性層cの磁化の向きと、第3と第4の巨大磁
気抵抗効果素子33、34のピン止め磁性層cの磁化の
向きは、互いに180゜反対方向に向けられている。
抵抗効果素子31、32、33、34のフリー磁性層a
の磁化の向きは、外部磁界が作用しない状態においては
不特定の方向に向いている。
1の一側31と第4の巨大磁気抵抗効果素子34の一側
34aとが導体42で接続され、この導体42が接続部
とされ、導体42からなる接続部に端子部43が接続さ
れるとともに、第2の巨大磁気抵抗効果素子32の一側
32aと第3の巨大磁気抵抗効果素子33の一側33a
とが導体45で接続され、この導体45が接続部とさ
れ、この導体45に端子部46が接続されている。更
に、第1の巨大磁気抵抗効果素子31の他側31bと第
3の巨大磁気抵抗効果素子33の他側33bとが導体4
0で接続され、この導体40が接続部とされ、この導体
40に端子部41が接続されるとともに、第2の巨大磁
気抵抗効果素子32の他側32bと第4の巨大磁気抵抗
効果素子34の他側34bが導体47で接続され、この
導体47が接続部とされ、この導体47に端子部48が
接続されている。
と第4の巨大磁気抵抗効果素子34とが直列接続されて
第1の接続対P1が構成され、第2の巨大磁気抵抗効果
素子32と第3の巨大磁気抵抗効果素子33とが直列接
続されて第2の接続対P2が構成されている。
気抵抗効果素子31、32、33、34と同等の構造の
巨大磁気抵抗効果素子31、32A、33A、34A
と、導体40、42、45、47と端子部41、43、
46、48を実際に基板Kの上に積層してなる一例の磁
界センサS11を示す。この例の磁界センサS11におい
て、前記基板KはSi基板等の非磁性の絶縁性の材料か
らなり、基板上面に平坦化あるいは絶縁性向上等の目的
でAl2O3等からなる下地膜を被覆したものなどが好適
に用いられる。
造を有し、図1に示すように直線L1とL2に沿うように
配置された線状の巨大磁気抵抗効果素子31A、32
A、33A、3A4が形成され、それらを接続するC
r、Cu等の導電性金属材料からなる導体40、42、
45、47が形成され、基板Kのコーナ部分側に位置す
るように端子部41、43、46、48が形成されてい
る。この形態の巨大磁気抵抗効果素子31の詳細断面構
造を図4に代表的に示すが、この形態の巨大磁気抵抗効
果素子31は、基板K上に下から順に交換バイアス層
(反強磁性体層)dとピン止め磁性層cと副強磁性体層
mと非磁性層bと副強磁性体層nとフリー磁性層aを積
層して断面等脚台形状に形成され、これら積層体の側面
側に各層に接するように先の導体のいずれかが接続され
ている。なお、図4に示す断面構造において各積層体の
端部と導体との接合部分にフリー磁性層aを単磁区化す
るためのバイアス層を適宜設けて構成しても良い。
は磁気抵抗効果をより効率良く発揮させるために設けら
れるCoやCo合金等の強磁性体からなる層であるが、
これらは省略しても差し支えない層である。また、交換
バイアス層dとピン止め磁性層cと副強磁性体層mと非
磁性層bと副強磁性体層nとフリー磁性層aの積層順序
はこの例の逆の順序でも差し支えない。
の積層構造として、α-Fe2O3層(交換バイアス層)
/NiFe層(ピン止め磁性層)/Co層(副強磁性体
層)/Cu層(非磁性層)/Co層(副強磁性体層)/
NiFe層(フリー磁性層)を例示することができる。
また、必要に応じてα-Fe2O3層の下に電流シャント
層としてAl2O3層を設けても良い。更に、以上の構造
の外に、α-Fe2O3層/Co層/Cu層/Co層/N
iFe層/Co層/Cu層/Co層/α-Fe2O3層の
積層構造の巨大磁気抵抗効果素子を例示することもでき
る。更に、交換バイアス層は、それに隣接するピン止め
磁性層の磁化の向きをピン止めできるものであれば、公
知のもののいずれを用いても良いので、α-Fe2O3層
の外に、FeMn層、NiMn層、NiO層、IrMn
層、CrPtMn、PdPtMn、MnRhRu、Pt
Mn等を用いても良い。
外部磁界H1、H2、H3、H4が作用すると、これらの磁
界H1、H2、H3、H4に合わせて巨大磁気抵抗効果素子
31、32、33、34の各フリー磁性層aの磁化の向
きが回転する結果、その回転角度に応じて電気抵抗変化
を生じる。この電気抵抗変化を測定するには、端子部4
1と端子部48を入力部と見て所定の電流を流し、端子
部43、46を出力部と見て抵抗測定を行うことで実現
できる。
において、ピン止め磁性層cの磁化の向きをeとして一
方向(右向き)に固定した場合に、フリー磁性層aの磁
化の回転に応じた抵抗変化特性を示すもので、抵抗変化
は、ピン止め磁性層cの磁化の向きeとフリー磁性層a
の磁化の向きkが同方向の際に最小値を示し、反平行の
場合に最大値を示し、その間の変化は図5に示すサイン
カーブを示す。
と、抵抗変化の極性(増加する方向を+、減少する方向
を−とする。)はピン止め磁性層dの磁化の向きが同じ
にされた巨大磁気抵抗効果素子31、32どうしでは同
極性であり、巨大磁気抵抗効果素子33、34どうしで
は同極性であるが、巨大磁気抵抗効果素子31と巨大磁
気抵抗効果素子33では逆極性に、巨大磁気抵抗効果素
子32と巨大磁気抵抗効果素子34では逆極性になるの
で、図1と図2に示す接続構造で巨大磁気抵抗効果素子
のホイートストーンブリッジが構成されたことなり磁界
センサとして有効に作動する。また、この形態の構造に
おいては、巨大磁気抵抗効果素子31、32、33、3
4によってホイートストーンブリッジを構成しているの
で、出力の増大(抵抗変化率の増大)、磁界環境変化に
よる磁気的ノイズ成分の打消効果(地磁気の方向や磁気
的ノイズ成分等による巨大磁気抵抗効果素子毎の雑音成
分の除去)を得ることができる。
形態を示すもので、この形態の磁界センサS2において
先の第1実施形態の構造と同じ構造には同一符号を付し
てそれらの説明を省略する。この形態の磁界センサS2
においても先の形態の磁界センサS1と同様に巨大磁気
抵抗効果素子31、32、33、34が設けられてお
り、それらのピン止め磁性層の磁化の向きも同等とされ
ているが、導体による接続構造が一部のみ異なってい
る。
1aは導体51によって第3の巨大磁気抵抗効果素子3
3の他端33bに接続され、巨大磁気抵抗効果素子31
の他端31bは導体50によって第4の巨大磁気抵抗効
果素子34の一端34aに接続されるとともに、第2の
巨大磁気抵抗効果素子32の一端32aは先の形態と同
様に導体45によって第3の巨大磁気抵抗効果素子33
の一端33aに接続され、第2の巨大磁気抵抗効果素子
32の他端32bは先の形態と同様に導体47によって
第4の巨大磁気抵抗効果素子34の他端34bに接続さ
れている。そして、導体50が接続部とされてこの導体
50に端子部52が接続され、導体51が接続部とされ
てこの導体51に端子部53が接続されている。
抵抗効果素子31と第4の巨大磁気抵抗効果素子34と
が直列接続されて第1の接続対P1が構成され、第2の
巨大磁気抵抗効果素子32と第3の巨大磁気抵抗効果素
子33とが接続されて第2の接続対P2が構成されてい
る。
果素子31、32、33、34によってブリッジ回路が
構成されているので、先の第1実施形態の構造と同様に
磁界センサとして使用することができる。
形態を示すもので、この形態の磁界センサS3において
先の図3に示す構造と同じ構造には同一符号を付してそ
れらの説明を省略する。この形態の磁界センサS3にお
いても先の形態の磁界センサS11と同様に巨大磁気抵抗
効果素子31、32A、33A、34Aが設けられてお
り、それらのピン止め磁性層の磁化の向きも同等とされ
ているが、導体による接続構造が一部のみ異なってい
る。
1bは図3の構造の場合と同様に導体40によって第3
の巨大磁気抵抗効果素子33Aの他端33bに接続さ
れ、巨大磁気抵抗効果素子31Aの一端31aは図3の
構造と同様に導体42によって第4の巨大磁気抵抗効果
素子34Aの一端34aに接続されている。また、第2
の巨大磁気抵抗効果素子32Aの一端32aは導体60
によって第4の巨大磁気抵抗効果素子34Aの他端34
bに接続され、第2の巨大磁気抵抗効果素子32の他端
32bは導体61によって第3の巨大磁気抵抗効果素子
33Aの一端33aに接続されている。また、導体60
の一部を基板Kのコーナ部分に延長して入力用の端子部
62が形成されるとともに、導体61の途中部分におい
て基板Kのコーナ部分に位置する箇所に出力用の端子部
63が形成されている。
果素子31A、32A、33A、34Aによってブリッ
ジが構成されているので、先の第1実施形態の構造と同
様に磁界センサとして使用することができる。
気抵抗効果素子31A、32A、33A、34Aの各々
のピン止め磁性層cの磁化のピン止め方法について、磁
界センサS3の製造方法とともに以下に説明する。図7
に示す構造の磁界センサS3を製造するには、Si基板
等の基板上に必要な膜を積層し、必要に応じて膜の積層
工程に合わせて適宜フォトリソ工程を行い、パターニン
グを施して製造することができる。
果素子の積層構造に合わせて必要な薄膜を積層する。巨
大磁気抵抗効果素子が5層構造の場合は5層の薄膜を積
層し6層構造の場合は6層の薄膜を積層し7層構造の場
合は7層の薄膜を積層する。次にこれら積層膜の上にレ
ジストを塗布してフォトリソ工程を施し、必要部分のみ
を線状の巨大磁気抵抗効果素子として残す。次に これ
ら巨大磁気抵抗効果素子の上にレジストを形成してから
電極膜を形成し、続いて電極膜をフォトリソ工程で所望
の形状に加工して図7に示すように導体を形成し、続い
て後述するように磁界印加処理を行うならば図7に示す
磁界センサS3を製造することができる。
て図8に示す製造装置Zを用いる。この例の製造装置Z
は、磁界センサS3の基板Kを嵌め込み設置可能な幅の
凹部70を備えた基台71と、この凹部70の底面部に
設置されたループ型の導体72と、導体72に接続され
た電源73を主体として構成されている。前記導体72
は、直線状の第1の導体75と、この第1の導体75に
平行な直線状の第2の導体76と、これら第1の導体7
5と第2の導体76を連結する接続導体77とからルー
プ状に構成されている。
した場合に図9に示すように第1の導体75の上方に巨
大磁気抵抗効果素子31A、32Aが位置し、第2の導
体76の上方に巨大磁気抵抗効果素子33A、34Aが
位置するように形成されている。また、電源73は第1
の導体75側から第2の導体76側に流れる直流電流を
印加できるものである。
に嵌め込み挿入した後、電源から直流電流を流すと、導
体75を流れる電流により図9に示す導体75を中心と
する時計回りの磁界が生じるとともに、導体76を流れ
る電流により導体76を中心とする反時計回りの磁界が
生じるので、第1と第2の巨大磁気抵抗効果素子31
A、32Aの交換バイアス層dを図8の矢印e、fに示
す方向に、第3と第4の巨大磁気抵抗効果素子33Aと
34Aの交換バイアス層dを図8の矢印g、hに示す方
向にそれぞれ着磁することができ、各交換バイアス層d
の交換結合力によってそれらに隣接するピン止め磁性層
cの磁化の向きを各々の方向(e方向、f方向、g方
向、h方向)にピン止めすることができる。着磁した後
で導体77に流れる電流を停止すると、交換バイアス層
dの着磁状態はそのまま保持されるので、各ピン止め磁
性層cの磁化の向きもピン止めされたまま維持される。
以上の工程を経ることにより、各ピン止め磁性層の磁化
の向きを図8に示すように制御した磁気センサS3を得
ることができる。
流を流して磁界を発生させる場合、両導体に流れる電流
が時間的に100μsecでもずれて作用すると、第
1、第2の巨大磁気抵抗効果素子31、32の交換バイ
アス層dの着磁状態と、第3、第4の巨大磁気抵抗効果
素子33、34の交換バイアス層dの着磁状態が同一に
なされないおそれがあるので、第1の導体75と第2の
導体76を同一電源に接続して磁界印加の時間ずれを無
くした状態で磁界発生させることが重要である。ただ
し、磁界印加の時間ずれを無くすることができように2
つの電源の同期をとって着磁できるならば、複数の電源
に接続して別々の電源から第1の導体75と第2の導体
76に電流を流しても差し支えない。
3層、NiO層、IrMn層、CrPtMnから構成し
た場合はこのような磁界印加手段で瞬時に着磁できる
が、交換バイアス層dの構成材料としてNiMn層、P
dPtMn層、MnRhRu層、PtMn層を選択した
場合はブロッキング温度以上の温度に加熱後、先に述べ
たごとく着磁する必要があるので着磁作業が繁雑になる
が、着磁可能であるので利用することができる。
施形態を示すもので、この形態の磁界センサS4は、基
本的な構造については図7に示す磁界センサS3と同等
であるが、異なっているのは、第1の巨大磁気抵抗効果
素子31Bが第1番目の直線T1に沿って、第2の巨大
磁気抵抗効果素子32Bが第2番目の直線T2に沿って
それぞれ設けられている点と、第3の巨大磁気抵抗効果
素子33Bが第3番目の直線T3に沿って、第4の巨大
磁気抵抗効果素子34Bが第4番目の直線T4に沿って
それぞれ設けられている点である。第1番目、第2番
目、第3番目、第4番目の直線T1、T2、T3、T4はい
ずれも平行であり、直線T1とT2が隣接配置され、直線
T3とT4が隣接配置されている。
サS3と同等であり、この実施形態の磁界センサS4にお
いても先の実施形態の磁界センサS3と同等の効果を得
ることができる。また、磁界センサS4を製造する際に
用いる製造装置として図8に示すものをそのまま用いる
ことはできないので、第1の導体75を第1の巨大磁気
抵抗効果素子31Bの位置と第2の巨大磁気抵抗効果素
子32Bの位置に合うように折り曲げ変形させ、第2の
導体76を第3の巨大磁気抵抗効果素子33Bの位置と
第4の巨大磁気抵抗効果素子34Bの位置に合うように
折り曲げ変形させて用いれば良い。
73に近い側の直線部分と電源73から離れた側の直線
部分の間(第1の巨大磁気抵抗効果素子31Bと第2の
巨大磁気抵抗効果素子32Bとの間の部分の下方)に折
曲部を形成し、第1の巨大磁気抵抗効果素子32Bと第
2の巨大磁気抵抗効果素子33Bのいずれにも位置合わ
せできるように構成すると良い。また、第2の導体76
に対しても第1の導体75の場合と同様に、第3の巨大
磁気抵抗効果素子33Bと第4の巨大磁気抵抗効果素子
34Bとの間の部分の下方に折曲部を設けて第2の導体
761本で第3、第4の巨大磁気抵抗効果素子33B、
34Bに位置合わせできるように構成すると良い。
巨大磁気抵抗効果素子によってブリッジ回路を構成する
ことを想定すると、第1と第2の巨大磁気抵抗効果素子
を同一直線上に配置し、第3と第4の巨大磁気抵抗効果
素子を同一直線上に配置することが望ましいが、図10
に示す実施形態のように多少位置ずれした状態で巨大磁
気抵抗効果素子を配置しても差し支えない。また、巨大
磁気抵抗効果素子をいずれも完全平行に配置する必要は
なく、ブリッジ回路を構成する場合に位相の異なる抵抗
を検出することに支障にならない程度傾斜させて配置し
ても良いのは勿論である。
板上に、幅0.05mm、長さ1.75mmの4つの線状
の巨大磁気抵抗効果素子を図7に示す位置に相互に平行
位置に形成して基本構造の磁界センサを形成した。各巨
大磁気抵抗効果素子の積層構造は、Al2O3層(100
0Å厚)/α-Fe2O3層(1000Å厚)/NiFe
層(30Å厚)/Co層(10Å厚)/Cu層(22Å
厚)/Co層(10Å厚)/NiFe層(77Å厚)/
Ta(30Å厚)の8層からなる積層構造とした。各巨
大磁気抵抗効果素子の端部どうしを接続する導体はCr
膜から形成し、図7に示す導体接続形状とした。
トし、銅線からなる太さ0.8〜0.9mmの第1の導体
と第2の導体に100μsecの時間、3500Aの電
流を流して交換バイアス層の着磁を行ない、磁界センサ
を得た。
に11mmのギャップを介して図11に示す円柱状の磁
石80を配置し、磁界センサS3は固定し、円柱状の磁
石80をその周回りに回転させてサインカーブ状の対称
性の磁界をこの磁界センサに印加したところ、図11に
示す出力カーブを得ることができ、磁界センサとして作
動することを確認することができた。
は、同一直線上に並ぶ第1と第2の巨大磁気抵抗効果素
子のピン止め磁性層の磁化の向きを同じ方向に揃え、同
一直線上に並ぶ第3と第4の巨大磁気抵抗効果素子のピ
ン止め磁性層の磁化の向きを180゜異なる同じ方向に
揃え、第1と第2と第3と第4の巨大磁気抵抗効果素子
を接続することで巨大磁気抵抗効果素子によるブリッジ
回路を構成できる。そして、第1と第2の巨大磁気抵抗
効果素子の交換バイアス層の着磁を同一方向にまとめて
同一磁界で着磁することができ、第3と第4の巨大磁気
抵抗効果素子の交換バイアス層の着磁を同一方向にまと
めて同一磁界で着磁して製造できるので、4つ別々な方
向に着磁する必要のあった従来構造よりも格段に着磁作
業を容易にすることができる効果がある。従って生産性
の良好な磁界センサを提供できる。
第4の巨大磁気抵抗効果素子をそれぞれ平行な異なる直
線上に配置する構造においても実現することができる。
大磁気抵抗効果素子をブリッジ接続することで、巨大磁
気抵抗効果素子を用いたホイートストーンブリッジを容
易に構成することができるので、出力の増大化、環境ノ
イズ磁界が作用した場合のノイズ磁界の打消が容易にで
き、正確な磁界検出ができる磁界センサを提供すること
ができる。
第2の巨大磁気抵抗効果素子のピン止め磁性層の磁化の
向きを同じ方向に揃え、同一直線上に並ぶ第3と第4の
巨大磁気抵抗効果素子のピン止め磁性層の磁化の向きを
180゜異なる同じ方向に揃える構造を採用すると、第
1と第2の巨大磁気抵抗効果素子に沿って配置した第1
の導体と、第3と第4の巨大磁気抵抗効果素子に沿って
配置した第2の導体に電流を流して発生させた磁界によ
り、4つの巨大磁気抵抗効果素子のピン止め磁性層の磁
化の向きを所望の方向に揃えることが容易にできるの
で、製造が極めて容易な特徴を有する。
ンサを製造するために、第1の導体と第2の導体を備
え、これらを電源に接続した装置を用いることで、第1
の導体を第1と第2の巨大磁気抵抗効果素子に沿って配
置し、第2の導体を第3と第4の巨大磁気抵抗効果素子
に沿って配置し、これらの導体に電流を流して磁界印加
することで、ピン止め磁性層の磁化の向きを所望の方向
に容易にピン止めすることができる。
路図。
大磁気抵抗効果素子の積層構造を示すための概略構成
図。
界センサの一例を示す平面図。
抵抗効果素子の具体的積層構造と導体の接続部分を示す
断面図。
て、ピン止め磁性層の磁化の向きに対してフリー磁性層
の磁化の向きが変化した場合に生じる抵抗変化状態を示
す説明図。
路図。
面図。
している状態を示す図。
平面図。
果を示す図。
図。
巨大磁気抵抗効果素子のピン止め磁性層の磁化の向きと
フリー磁性層の磁化の向きの関係を示す図。
・強磁性層(ピン止め磁性層)、d・・・交換バイアス層
(反強磁性体層)、e、f、g、h・・・磁化の向き、L1
・・・第1の直線、L2・・・第2の直線、S1、S11、S2、
S3・・・磁界センサ、T1・・・第1番目の直線、T2・・・第2
番目の直線、T3・・・第3番目の直線、T4・・・第4番目の
直線、31、31A、31B・・・第1の巨大磁気抵抗効
果素子、31a・・・一端、31b・・・他端、32、32
A、32B・・・第2の巨大磁気抵抗効果素子、32a・・・
一端、32b・・・他端、33、33A、33B・・・第3の
巨大磁気抵抗効果素子、33a・・・一端、33b・・・他
端、34、34A、34B・・・第4の巨大磁気抵抗効果
素子、34a・・・一端、34b・・・他端、40、42、4
5、47、50、51・・・導体(接続部)、41、4
3、46、48、61、62・・・端子部、73・・・電源、
75・・・第1の導体、76・・・第2の導体、Z・・・製造装
置。
Claims (9)
- 【請求項1】 交換バイアス層と、この交換バイアス層
により磁化の方向が一方向に固定されたピン止め磁性層
と、非磁性層と、外部磁界によって磁化の方向が回転自
在にされたフリー磁性層とを少なくとも具備する巨大磁
気抵抗効果素子が複数備えられ、 第1の巨大磁気抵抗効果素子と第2の巨大磁気抵抗効果
素子が、各々第1の直線に沿い、かつ、各々のピン止め
磁性層の磁化の向きを一定方向に向けて設けられるとと
もに、 第3の巨大磁気抵抗効果素子と第4の巨大磁気抵抗効果
素子が、各々前記第1の直線と平行な第2の直線に沿
い、かつ、各々のピン止め磁性層の磁化の向きを前記第
1、第2の巨大磁気抵抗効果素子のピン止め磁性層の磁
化の向きと180゜反対向きにして設けられてなること
を特徴とする巨大磁気抵抗効果素子を備えた磁界セン
サ。 - 【請求項2】 交換バイアス層と、この交換バイアス層
により磁化の方向が一方向に固定されたピン止め磁性層
と、非磁性層と、外部磁界によって磁化の方向が回転自
在にされたフリー磁性層とを少なくとも具備する巨大磁
気抵抗効果素子が複数備えられ、 第1と第2と第3と第4の巨大磁気抵抗効果素子がほぼ
平行に隣接する第1番目と第2番目と第3番目と第4番
目の直線に沿って各々設けられ、 前記第1と第2の巨大磁気抵抗効果素子の各々のピン止
め磁性層の磁化の向きが一定方向に向けられるととも
に、 前記第3と第4の巨大磁気抵抗効果素子の各々のピン止
め磁性層の磁化の向きが前記第1と第2の巨大磁気抵抗
効果素子のピン止め磁性層の磁化の向きと180゜反対
向きにされてなることを特徴とする巨大磁気抵抗効果素
子を備えた磁界センサ。 - 【請求項3】 異なる方向に磁化されたピン止め磁性層
を有する巨大磁気抵抗効果素子どうしが直列接続されて
2組の接続対が構成され、第1の接続対の巨大磁気抵抗
効果素子の一端が第2の接続対の巨大磁気抵抗効果素子
の一端に接続されて第1の接続部が構成され、第2の接
続対の巨大磁気抵抗効果素子の他端が第1の接続対の巨
大磁気抵抗効果素子の他端に接続されて第2の接続部が
構成されるとともに、前記直列接続された巨大磁気抵抗
効果素子の中点に各々接続部が構成され、前記接続部の
うちの一対に入力側の端子部が、他の接続部のうちの一
対に出力側の端子部が各々形成されてなることを特徴と
する請求項1または2に記載の巨大磁気抵抗効果素子を
備えた磁界センサ。 - 【請求項4】 前記第1の巨大磁気抵抗効果素子の一側
と前記第4の巨大磁気抵抗効果素子の一側とが接続さ
れ、前記第2の巨大磁気抵抗効果素子の一側と前記第3
の巨大磁気抵抗効果素子の一側とが接続されるととも
に、前記第1の巨大磁気抵抗効果素子の他側と前記第3
の巨大磁気抵抗効果素子の他側とが接続され、前記第2
の巨大磁気抵抗効果素子の他側と前記第4の巨大磁気抵
抗効果素子の他側とが接続される一方、前記各巨大磁気
抵抗効果素子の一側どうしの接続部分と他側どうしの接
続部分の一方に入力側の端子部が、他方に出力側の端子
部が各々接続されてなることを特徴とする請求項1また
は2に記載の巨大磁気抵抗効果素子を備えた磁界セン
サ。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の構造の
磁界センサを製造するに際し、第1の巨大磁気抵抗効果
素子と第2の巨大磁気抵抗効果素子に沿って第1の導体
を配し、第3の巨大磁気抵抗効果素子と第4の巨大磁気
抵抗効果素子に沿って第2の導体を配するととともに、
第1の導体と第2の導体に180゜異なる方向の電流を
流して各導体から磁界を発生させ、各導体からの発生磁
界により各巨大磁気抵抗効果素子の交換バイアス層の着
磁を行ってピン止め磁性層の磁化を固定することを特徴
とする巨大磁気抵抗効果素子を備えた磁界センサの製造
方法。 - 【請求項6】 前記第1の導体と前記第2の導体を直列
接続して同一電源に接続して電流を印加することを特徴
とする請求項5記載の巨大磁気抵抗効果素子を備えた磁
界センサの製造方法。 - 【請求項7】 請求項1〜4のいずれかに記載の構造の
磁界センサを製造する装置であって、前記第1の巨大磁
気抵抗効果素子と第2の巨大磁気抵抗効果素子に沿って
配置される第1の導体と、前記第3の巨大磁気抵抗効果
素子と第4の巨大磁気抵抗効果素子に沿って配置される
第2の導体と、前記第1の導体と前記第2の導体に18
0゜異なる方向に電流を流す電源とを具備してなること
を特徴とする巨大磁気抵抗効果素子を備えた磁界センサ
の製造装置。 - 【請求項8】 前記第1の導体と前記第2の導体が直列
接続されて同一電源に接続されてなることを特徴とする
請求項7に記載の磁界センサの製造装置。 - 【請求項9】 前記第1の導体と第2の導体がループ状
に直列接続されてなることを特徴とする請求項8に記載
の磁界センサの製造装置。
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