JP2001345078A - 電球用導入線および白熱電球 - Google Patents

電球用導入線および白熱電球

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JP2001345078A
JP2001345078A JP2000162948A JP2000162948A JP2001345078A JP 2001345078 A JP2001345078 A JP 2001345078A JP 2000162948 A JP2000162948 A JP 2000162948A JP 2000162948 A JP2000162948 A JP 2000162948A JP 2001345078 A JP2001345078 A JP 2001345078A
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Kazuo Tomita
和夫 富田
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Harison Toshiba Lighting Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電球用ゲッターとしての作用を果たし電球の
品質が高められる他、組立て部品点数の削減をして作業
性の向上がはかれる電球用導入線およびこの導入線を用
いた白熱電球を提供することを目的とする。 【解決手段】 内部導入線部分2がタンタルを含む金属
で形成してある電球用導入線1Aおよびこの導入線1A
を用いた白熱電球L1である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラスバルブ内に
おいて、発光源となるコイル状のフィラメントを継線す
る導入線を改良した白熱電球に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえばガス入りの白熱電球は、ガラス
バルブ内にタングステン細線を巻回したコイル状のフィ
ラメントを導入線に継線して保持させるとともに、この
バルブ内にフィラメントの蒸発を抑え発光効率を高める
ためアルゴンなどの不活性ガスを封入し、このバルブ内
を気密に保っている。
【0003】そして、この白熱電球は、製造の過程にお
ける不活性ガスを封入する前にバルブ内を真空ポンプに
より排気し真空(低圧)にした後、アルゴンなどの不活
性ガスを封入するとともにバルブを密封するようにして
いる。
【0004】しかし、密封されたバルブ内には排気でき
なかった極微量の酸素や水素などの不純ガスが残存して
いたり、密封時のガラス溶融やフィラメント通電時の発
熱でガラスやバルブ内金属からの不純ガスの発生があ
る。
【0005】そして、フィラメント通電時にこれらガス
が分解してたとえば酸化物とタングステンとが反応して
酸化タングステンとなってタングステンの融点を下げ、
その蒸発を速めてフィラメントが早期にやせ細ってしま
うとともにバルブの内面に早期に黒化を招き電球の光束
維持特性や寿命特性を損なってしまう。
【0006】そこで、通常、電球などの管球では、バル
ブ内の導入線、アンカー、フィラメントやステムなどの
表面部分にゲッターと呼ばれる赤リン、窒化バリウムや
ジルコニウムなどの粉末を塗布したり薄板体を取付けて
おき、バルブを密封後にフィラメント熱などを利用して
このゲッターを昇温活性化しバルブ内の不純ガスを吸着
させて、タングステンの早期蒸発を防ぎ、適正な光束維
持と寿命を得るようにしている。
【0007】また、真空電球の場合は、たとえば赤リン
などをバルブ内で活性化させると真空度を高め、電球の
発光特性や寿命特性を向上することができる。
【0008】しかし、ゲッターとして赤リンやジルコニ
ウムなどの粉末を用いる場合は、粉末と結着剤などとを
混合した懸濁液を塗布しているが、その濃度管理や塗布
量の一定化が困難でばらつきが生じ易く、それが完成し
た各電球間の光束維持率や寿命のばらつきとなってい
た。また、ジルコニウムの粉末が、フィラメントに付着
した場合は、コイルピッチに入りコイル間を短絡するこ
とによりタングステンの溶融温度近くまで温度が上昇し
てフィラメントを溶断または不純ガスが発生して短寿命
などを生じて好ましくない問題があった。
【0009】また、ジルコニウムなどの薄板体を用いる
場合は、板体を所定寸法にカットすればよいので量的に
は均一化がはかれるが、一枚一枚をスポット溶接などで
取付けなければならず、作業に手間を要し生産性が悪い
という問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そこで、上記の問題点
を解消するため、本発明者は白熱電球用のゲッターにつ
いて種々究明した。
【0011】本発明は、電球用ゲッターとしての作用を
果たし電球の品質が高められる他、組立て部品点数の削
減をして作業性の向上がはかれる電球用導入線およびこ
の導入線を用いた白熱電球を提供することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
電球用導入線は、内部導入線部分がタンタルを含む金属
で形成してあることを特徴とする。
【0013】導入線の内部導入線部分をタンタルTaま
たはタンタルTaを含む合金からなるゲッター金属で形
成してあるので、この導入線を電球に用いた場合、フィ
ラメントを保持するとともに点灯時に内部導入線部分も
フィラメントからの伝導熱および輻射熱により昇温して
ゲッター金属が活性化されバルブ内に存在する酸素や水
素などのタングステン製のフィラメントに悪影響を及ぼ
す不純ガスを吸着する作用を奏する。
【0014】なお、このときタンタルが不純ガスを吸着
する活性化温度は600〜1000℃であり、バルブ内
に延在する内部導入線部分のいずれかの部分がこの温度
の範囲となるので、確実に不純ガスを吸着できる。
【0015】なお、本発明および以下の発明において、
特に指定しない限り用語の定義および技術的意味はつぎ
による。
【0016】この導入線は内部導入線部分、封着線部分
および外部導入線部分から構成されるが、少なくとも内
部導入線部分がタンタルTaまたはタンタルTaを含む
合金からなるゲッター金属で形成されているものであ
る。
【0017】もちろん、導入線は内部導入線部分、封着
線部分および外部導入線部分を通し1本のタンタルTa
を含む線材で形成してあっても、あるいは内部導入線部
分、封着線部分、外部導入線部分の別個の3部品が接続
された3パーツと呼ばれるものであっても、内部導入線
部分と封着線部分とが同一とか封着線部分と外部導入線
部分とが同一な2部品が共通線材の2パーツと呼ばれる
ものであってもよい。
【0018】また、内部導入線部分は全体がタンタルT
aを含む線材でなく、部分的にタンタルTaを含む線材
が接続されているものでもよい。また、外部導入線部分
はヒューズを兼ねる材料であってもよい。
【0019】このタンタルTaを含む合金としては、タ
ンタルTa−タングステンW合金、タンタルTa−ニオ
ブNb−チタンTi(やジルコニウムZr、バナジウム
V)合金、タンタルTa−タングステンW−ハフニウム
Hf−炭素C合金などを用いることができる。
【0020】そして、合金材料やその混合比率は内部導
入線部分としての条件、たとえば抵抗などの対電気的特
性、振動・衝撃などに対する硬度などの機械的特性およ
び熱伝導度、耐熱度、耐酸化性やガス吸収性などに対す
る物理的特性を考慮して適宜選べばよい。
【0021】また、タンタルTaまたはタンタルTaを
含む合金で封着線部分をも形成する場合は、その外周表
面に無酸化銅Cuを介しタンタルTaと亜酸化銅Cu2
Oとの合金やタンタルTaとニッケルNiとの合金また
はニッケルNiあるいは亜酸化銅Cu2 Oからなる被覆
層を形成しておいてもよい。なお、この封着線部分や被
覆層は封着するバルブやステムのガラス材質に合わせ材
料や層厚、その混合比率を適宜選ぶことを要する。
【0022】さらに、導入線の各部線材は、電球の構
造、目的、形式、定格、負荷、用途、価格などに応じて
適宜選択して決めればよい。
【0023】本発明の請求項2記載の電球用導入線は、
内部導入線部分の芯線をタンタルを含む金属で形成する
とともにその外周表面に被覆層が形成してあることを特
徴とする。
【0024】導入線の芯線をタンタルを含むゲッター金
属で形成し、この芯線の外周表面に無酸化銅Cuを介し
ニッケルNiやタンタルTaと亜酸化銅Cu2 Oとの合
金あるいはニッケルNiや亜酸化銅Cu2 Oなどからな
る被覆層を形成しておくことにより、内部導入線部分に
おいては耐酸化性を高め、封着線部分においては気密封
着性を高める上記請求項1に記載したと同様な作用があ
る。
【0025】なお、内部導入線部分における被覆層の層
厚は、芯線が含有するゲッター金属が浸透透過して作用
できる薄層であることを要する。また、封着線部分にお
ける被覆層は封着するバルブやステムのガラス材質に合
わせ材料やその層厚さを適宜選ぶことを要する。
【0026】本発明の請求項3記載の電球用導入線は、
内部導入線部分の芯線の外周表面にタンタルを含む金属
の被覆層が形成してあることを特徴とする。
【0027】内部導入線部分の芯線をタンタルを含む金
属で形成せず、たとえば鉄Fe−ニッケルNi合金線な
どで形成し、その外周表面をタンタルを含むゲッター金
属で被覆しても、上記請求項1に記載したと同様な作用
を奏する。
【0028】この芯線の材料としては、鉄Fe、ニッケ
ルNi、銅Cu、鉄Fe−ニッケルNi合金、鉄Fe−
ニッケルNi−クロムCr合金、鉄Fe−モリブデンM
o合金、鉄FeタングステンW合金やプラチナPtなど
を用いることができ、その表面に耐酸化性を高めるめっ
きなどが施されていてもよい。
【0029】また、封着線部分をもこの被覆線で形成す
る場合は、その外周表面にタンタルTaと亜酸化銅Cu
2 Oとの合金や亜酸化銅Cu2 Oからなるガラスとのな
じみのよい材料からなる被覆層を形成しておいてもよ
く、この被覆層は封着するバルブやステムのガラス材質
に合わせ材料やその混合比率を適宜選ぶことを要する。
【0030】本発明の請求項4記載の白熱電球は、ガラ
スバルブと、このガラスバルブの封着部に封着された上
記請求項1ないし請求項3のいずれか一に記載された電
球用導入線と、この電球用導入線の内部導入線部分に継
線されたコイル状のフィラメントとを具備していること
を特徴とする。
【0031】上記請求項1ないし3に記載の導入線を用
いたウエッジベース形などのガラスバルブと導入線とを
直接に封着する白熱電球において、バルブ内に格別にゲ
ッターを設けなくても導入線がゲッター作用をしてバル
ブ内の不純ガスを吸着したりバルブ内の真空度を高める
ことができる。
【0032】また、電球としては実施の形態に示す小形
電球に限らず、真空やガス入りの汎用電球や特殊電球に
適用できる。また、通常、1個の白熱電球は2本以上の
導入線が用いられるが、1個の電球の全数の導入線がゲ
ッター金属から構成されたものに限らず、少なくとも1
本の導入線がゲッター作用を奏するものであれば所期の
目的が達成できる。
【0033】本発明の請求項5記載の白熱電球は、ガラ
スバルブと、このガラスバルブの封着部に封着されたス
テムと、このステムに封着された上記請求項1ないし請
求項3のいずれか一に記載された電球用導入線と、この
電球用導入線の内部導入線部分に継線されたコイル状の
フィラメントとを具備していることを特徴とする。
【0034】上記請求項1ないし3に記載の導入線を用
い、フレアー状やボタン状のステムにこの導入線を封着
する白熱電球において、バルブ内に格別にゲッターを設
けなくても導入線がゲッター作用をしてバルブ内の不純
ガスを吸着したりバルブ内の真空度を高めることができ
る、上記請求項4に記載したと同様な作用を奏する。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
および図2を参照して説明する。図1は電球用導入線の
正面図、図2はこの導入線を用いた表示用などのウエッ
ジベース形の小形白熱電球の正面図である。
【0036】図1において、1Aは1本の電球用導入線
で、この導入線1Aは、内部導入線部分2とガラス封着
線部分3と外部導入線部分4とが同一線で形成した単一
線からなる。
【0037】そして、この導入線1Aは、材料がタンタ
ルTa線またはタンタルTaと他の金属たとえばタンタ
ルTaとタングステンWとの合金線で直径が約0.2〜
0.5mmで、その混合割合を調整することにより後述
の封着されるバルブやステムのガラスの熱膨張率(30
〜300℃)と近似する30〜10×10 -7 /℃-1
程度とすることができる。
【0038】また、図2は上記導入線1Aを使用してな
るウエッジベース形の小形電球L1で、この電球L1は
外径が約5mm、全長が約10mmの上記導入線1Aと
熱膨脹率を近似させたガラスからなるバルブ5を備え、
このガラスバルブ5の圧潰閉塞した封着部6内には全長
約15mmの一対の上記導入線1A、1Aの封着線部分
3,3が封着されている。
【0039】そして、バルブ5内の内部導入線部分2,
2の先端部間には発光源としてタングステン細線を巻回
したコイル状のフィラメント7がクランプや溶接などの
手段で継線してある。この内部導入線部分2,2はタン
タルTaまたはタンタルTa合金からなるが、この金属
も良好な導電体でありこの継線部において接触不良とは
ならず、確実な電気的接続とフィラメント7の保持をな
すとともに封着線部分3においてバルブ5のガラスと気
密に封着されている。
【0040】また、図中61は封着部6の外側に形成し
た係止用の凹部、62は排気管、71は両導入線1A,
1Aの内部導入線部分2,2を固定するガラス製ビー
ド、72はこのビードに植設されたモリブデンMo線な
どからなるアンカーでフィラメント7の中間部を保持し
ている。
【0041】また、封着部6からバルブ5外に延出した
外部導入線部分4,4は互いに接触しないよう分けられ
ている。なお、上記バルブ5内にはアルゴンなどの不活
性ガスが封入されるか、あるいは真空雰囲気にしてあ
る。
【0042】この小形電球L1は、封着部6をソケット
(図示しない。)に装着して外部導入線部分4,4に通
電すると、封着線部分3,3および内部導入線部分2,
2を介してコイル状のフィラメント7に電流が流れフィ
ラメント7が発熱し発光する。
【0043】このフィラメント7の発熱により、フィラ
メント7を保持している内部導入線部分2,2もフィラ
メント7からの伝導熱および輻射熱により昇温する。そ
して、この内部導入線部分2,2はタンタルTaまたは
タンタルTa合金からなるゲッター金属で形成してある
ので、昇温により活性化されバルブ5内に存在する酸素
や水素などのタングステン製のフィラメント7に悪影響
を及ぼす不純ガスを吸着する。
【0044】なお、このときタンタルTaが不純ガスを
吸着する活性化温度は600〜1000℃であり、バル
ブ5内に延在する内部導入線部分2のいずれかの部分が
この温度の範囲内にあるので、確実に不純ガスを吸着で
きる。
【0045】したがって、この小形電球L1は、バルブ
5内に格別なゲッター部材を設けなくてもコイル状のフ
ィラメント7を保持する内部導入線部分2がゲッターの
作用をなし、フィラメント7の早期蒸発を招かずバルブ
5の早期黒化を防ぎ光束維持率が向上できるとともにフ
ィラメント7のやせ細りを遅延して早期断線がない適性
な寿命特性を呈する電球L1を提供することができる。
【0046】また、このタンタルTaを含む材料からな
る導入線1Aの封着線部分3はバルブ5のガラスとの封
着部6においても、ガラスとのなじみがよく気密に封着
でき、封着部6に熱膨張率差に起因するクラックやリー
クの発生がない。
【0047】なお、上記実施の形態において導入線1A
は、内部導入線部分2、封着線部分3および外部導入線
部分4を同一材料にて形成したが、内部導入線部分2を
タンタルTaを含む金属とし、封着線部分3をたとえば
ジュメット線とし外部導入線部分4をニッケル線または
上記ジュメット線とした2または3部品を窒素などの非
酸化雰囲気中で抵抗溶接、レーザー溶接やスポット溶接
などの手段で端面を突き合わせ接続して導入線1を形成
したものであってもよい。この場合も、バルブ5内の内
部導入線部分2がゲッター金属からなるので、所定のゲ
ッター作用を奏する電球が得られる。
【0048】また、図3ないし図5は本発明の導入線の
他の実施の形態を示し、各図において(a)図は一部切
欠縦断面図、(b)図は導入線の矢視b−b線に沿った
部分の拡大横断面図で、図中図1と同一部分には同一の
符号を付してその説明は省略する。なお、図の線径、層
厚や長さなどは等寸ではなく一部が誇張した記載であ
る。
【0049】図3の導入線1Bは、内部導入線部分2、
封着線部分3および外部導入線部分4が同構成の1本の
タンタルTaを含む芯線21の外周表面に厚さが約40
μmの無酸素銅Cu層22が被覆形成され、さらにこの
無酸素銅Cu層22の表面に厚さが約2μmの亜酸化銅
Cu2 OやニッケルNiからなる被覆層23が拡散や蒸
着の手段などで形成してある。
【0050】なお、この導入線1Bを用い電球を製作し
た場合、内部導入線部分2の外周表面部分には、無酸素
銅Cu層22と被覆層23とが形成されているが薄層で
あるので被覆層22,23を透過してゲッター作用をな
し、上記実施の形態と同様な作用効果を奏する。また、
上記内部導入線部分2および外部導入線部分4には、無
酸素銅Cu層22や被覆層23が形成されていなくても
よい。
【0051】また、この導入線1Bは、封着線部分3に
亜酸化銅Cu2 O22やニッケルNiからなる被覆層2
3が形成してあるので、ガラスとの気密封着性をさらに
高めることができる。
【0052】この導入線1B表面の亜酸化銅Cu2 O2
2やニッケルNiからなる被覆層23の層厚は、ガラス
バルブ5との封着部6における気密性とゲッターの透過
性とを考慮して適宜選べることはいうまでもない。
【0053】図4に示す導入線1Cは、内部導入線部分
2、封着線部分3および外部導入線部分4が同構成の1
本の鉄Fe−ニッケルNiの合金やニッケルNiからな
る芯線24の外周表面に厚さが約40μmの無酸素銅C
u層22が被覆形成され、さらにこの無酸素銅Cu層2
2の表面に厚さが約2μmのタンタルTaまたはタンタ
ルTaと亜酸化銅Cu2 OやタンタルTaとニッケルN
iとの合金からなるゲッター金属の被覆層25が、拡散
や蒸着の手段などで形成してある。
【0054】なお、内部導入線部分2には無酸素銅Cu
層22が、また、外部導入線部分4には無酸素銅Cu層
22や被覆層25が形成されていなくてもよい。
【0055】そして、この図3または図4に示す導入線
1Bや1Cを用い電球を製作した場合も、内部導入線部
分2自体の露出表面や表面のゲッター金属の被覆層25
が、ゲッター作用をして上記実施の形態と同様な作用効
果を奏する。
【0056】上記導入線1B,1Cに示す封着線部分3
の外周表面に形成する被覆層22,23や25の層厚さ
は、封着されるバルブ5のガラスの熱膨張率に合わせ適
宜選ぶことによって熱膨張率差に起因するクラックやリ
ークの発生を防止できる。
【0057】また、図5に示す導入線1Dは、内部導入
線部分2、封着線部分3および外部導入線部分4を同構
成の1本の芯線を用いずに、内部導入線部分2のみを上
記図3や図4に示すものとし、封着線部分3は従来から
あるジュメット線とし、外部導入線部分4をヒューズ作
用をするヒューズ線としたり封着線部分3と同じジュメ
ット線とした、通常、3パーツや2パーツと呼ばれてい
る相互の線材の端面を突合わせてスポット溶接したり抵
抗溶接した導入線である。
【0058】この図5に示す導入線1Dを用い電球を製
作した場合も、内部導入線部分2自体の露出表面や表面
のゲッター金属の被覆層25が、ゲッター作用をして上
記実施の形態と同様な作用効果を奏するとともに封着部
6における封着性は全く問題ない。
【0059】また、図6(a),(b)は本発明の導入
線の他の実施の形態を示す正面図で、図中図1ないし図
5と同一部分には同一の符号を付してその説明は省略す
る。
【0060】図6の導入線1Eは、内部導入線部分2を
異種金属線で構成した場合を示す。
【0061】それぞれのゲッター材料は活性温度が異な
り、また、フィラメント7もその寸法、出力や形状など
により内部導入線部分2に及ぼす温度も異なる。そこ
で、内部導入線部分2のゲッターとして働く温度の部位
付近にのみゲッター線材25を配設したもので、図6
(a),(b)は導入線1E,1Fとフィラメント7と
の接続部を示す。
【0062】図6(a)はニッケルNiなどからなる内
部導入線部分2の先端にタンタルTaを含むゲッターか
らなる線材25を溶接し、このゲッター線材25にフイ
ラメント7を接続したものである。また、図(b)はニ
ッケルNiなどからなる内部導入線部分2の中間部にゲ
ッター線材25を溶接し、このゲッター線材25の最先
端にニッケルNiなどの線材26を溶接するとともにこ
の最先端部分にフイラメント7を接続したものである。
【0063】また、図7は本発明の電球の他の実施の形
態を示す正面図で、図中図2と同一部分には同一の符号
を付してその説明は省略する。
【0064】この図7に示す電球L2は、ガラスバルブ
5の開口部にフレアステム8を封着して気密のバルブ5
を形成したもので、このステム8はガラス製のステム管
81に上記実施の形態に示す導入線1A〜1Fから選ば
れた一対の導入線たとえば1D,1Dの封着線部分3,
3および排気管82の端部を気密に封着した封着部83
を有する。
【0065】本発明はこの図7に示すようなステム8を
用いた電球L2においても適用できるもので、ゲッター
金属からなる導入線1B,1Bが上記実施の形態で述べ
た電球L1と同様な作用効果を奏することができる。
【0066】なお、このステム8はフレアステムに限ら
ず、ボタンステムであっても同様である。
【0067】
【発明の効果】請求項1ないし請求項3の発明では、内
部導入線部分をタンタルTaまたはタンタルTa合金か
らなるゲッター金属で形成してあるので、バルブ内に封
装した場合に、フィラメントの昇温により活性化されバ
ルブ内に存在する酸素や水素などのタングステン製のフ
ィラメントに悪影響を及ぼす不純ガスを吸着したりバル
ブ内の真空度が高められるほかガラスとの気密封着性が
よい電球用の導入線を提供することができる。
【0068】請求項4または請求項5の発明では、バル
ブ内に格別なゲッター部材を設けなくてもコイル状のフ
ィラメントを保持する内部導入線部分がゲッターの作用
をなし、フィラメントの早期蒸発を招かずバルブ5早期
黒化を防ぎ光束維持率が向上できるとともにフィラメン
トのやせ細りを遅延して早期断線がない適性な寿命特性
を呈する電球が得られる。
【0069】また、内部導入線部分を形成するタンタル
Taが不純ガスを吸着する活性化温度は600〜100
0℃であり、バルブ内に延在する内部導入線部分のいず
れかの部分がこの温度の範囲内にあるので、フィラメン
トの出力や接続位置などがずれても活性化する温度部分
が存在していて確実にゲッターを作用させることができ
る。
【0070】さらに、内部導入線部分がゲッターを兼ね
ていて、別途ゲッターを内部導入線やフィラメントに塗
布や取付けするなどの作業が不要であるとともにバルブ
やステムとの封着部においてもガラスとの気密封着性が
よく、封着部からクラックやリークの発生の虞のない生
産性および品質の向上がはかれた白熱電球を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電球用導入線の実施の形態を示す正面
図である。
【図2】図1の導入線を用いた表示用などのウエッジベ
ース形の小形白熱電球の実施の形態を示す一部切欠正面
図である。
【図3】本発明の導入線の他の実施の形態を示し、
(a)図は一部切欠縦断面図、(b)図は内部導入線部
分の拡大横断面図である。
【図4】本発明の導入線の他の実施の形態を示し、
(a)図は一部切欠縦断面図、(b)図は内部導入線部
分の拡大横断面図である。
【図5】本発明の導入線の他の実施の形態を示し、
(a)図は一部切欠縦断面図、(b)図は内部導入線部
分の拡大横断面図である。
【図6】(a)図および(b)図は本発明の導入線の他
の実施の形態を示す正面図である。
【図7】本発明の電球の他の実施の形態を示す正面図で
ある。
【符号の説明】
L1,L2:白熱電球 1A〜1F:電球用導入線 2:内部導入線部分 3:封着線部分 4:外部導入線部分 5:ガラスバルブ 6:封着部 7:コイル状フィラメント 8:ステム

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部導入線部分がタンタルを含む金属で
    形成してあることを特徴とする電球用導入線。
  2. 【請求項2】 内部導入線部分の芯線をタンタルを含む
    金属で形成するとともにその外周表面に被覆層が形成し
    てあることを特徴とする電球用導入線。
  3. 【請求項3】 内部導入線部分の芯線の外周表面にタン
    タルを含む金属の被覆層が形成してあることを特徴とす
    る電球用導入線。
  4. 【請求項4】 ガラスバルブと、このガラスバルブの封
    着部に封着された上記請求項1ないし請求項3のいずれ
    か一に記載された電球用導入線と、この電球用導入線の
    内部導入線部分に継線されたコイル状のフィラメントと
    を具備していることを特徴とする白熱電球。
  5. 【請求項5】 ガラスバルブと、このガラスバルブの封
    着部に封着されたステムと、このステムに封着された上
    記請求項1ないし請求項3のいずれか一に記載された電
    球用導入線と、この電球用導入線の内部導入線部分に継
    線されたコイル状のフィラメントとを具備していること
    を特徴とする白熱電球。
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