JP3627367B2 - セラミック放電灯 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は発光管バルブとして透光性セラミックを使用したセラミック放電灯に関する。
【0002】
【従来の技術】
透光性アルミナ管はアルカリ金属に対して安定であるという特性を生かして高圧ナトリウムランプの発光管に使用されている。近年この透光性アルミナ管を金属ハロゲン化物を封入したメタルハライドランプの発光管に使用する試みが盛んになされている。メタルハライドランプにアルミナ管を使用する目的としては、従来メタルハライドランプで一般に発光管に使われている石英ガラスより封入物である金属ハロゲン化物に対して、化学的、熱的に安定であるからである。
【0003】
従来の石英製メタルハライドランプでは、封入物と石英ガラスとの化学反応によって寿命が抑制されるという問題があったが、石英ガラスより封入物に対して化学的に安定なアルミナ管を用いることで寿命特性の向上が期待できる。また石英ガラスより使用限界温度が高いという特徴を生かしたランプの高効率化設計の実現や、石英ガラス製発光管では反応性が大であるために事実上封入出来ないアルカリ金属の封入が可能であるといった利点がある。
【0004】
セラミック製メタルハライドランプの発光管封止方法としては、図1、図2あるいは特開平6−196131のような構造が知られている。図1は発光管1と同材質のセラミックからなりその一端に電極固定用の穴を開けた円柱状体の表面を金属でコ−ティングしたエンドディスク2をガラスろう6によって封止した構造、図2のようにアルミナとタングステンまたはモリブデンとの混合物からなりその一端に電極固定用の穴を開けた円柱状体の導通性サ−メットエンドディスク7をガラスろう6によって封止した構造および特開平6−196131に示されたように発光管両端部を細径とし、その開口部を貫通して電極を固定したニオブワイヤーをガラスろうによって封止した構造などが知られている。
【0005】
ガラスろうとしてはアルミナ、酸化カルシウムを主成分としたものや、アルミナ、酸化ケイ素を主成分にしたものが使われている。図において3は電極、4はバックアーク防止用セラミック絶縁体、5は金属コーティング層である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の図1或いは図2の構造では発光管と同じ材質のセラミックからなるエンドディスクかあるいはセラミックと金属の混合物であるサーメットからなるエンドディスクに電極が直接固定されている。このような構造ではエンドディスクとタングステンからなる電極との間で熱膨張率の差が避けられず、ランプの点灯と消灯の繰り返しによる熱サイクルで電極とエンドディスクとの間で電気的な接触が徐々に失われ、接触抵抗が大きくなるという欠点があった。電極とエンドディスクとの間で電気的な接続が失われ、接触抵抗が大きくなると、その部分で発熱し、ついにはエンドディスクは破損に至る。
【0007】
また、ニオブワイヤーを用いた封止構造では封止部の信頼性を確保するために発光管両端の開口部径を小さくする必要があった。その理由はニオブワイヤーの径が約1.5mmよりも大きいと、セラミックとニオブとの熱膨張率の違いから、ランプ点滅による熱サイクルでガラスろう付け部でリークを発生するためである。従って発光管両端部の開口部を貫通して電極を挿入するためには、電極径を発光管両端部開口部径よりも小さくする必要があり、この方法は低ワットのランプにしか適用できない。
【0008】
さらに、ニオブワイヤーを用いた封止構造ではニオブワイヤーおよび電極の寸法が非常に小さいため接合が困難で、コストが高くつくという欠点があった。
【0009】
本発明の目的は、このような問題を解決するためになされたもので、ランプ点滅による熱サイクルに対して信頼性が高く、高ワットのランプにも適用でき、しかもコストダウンの可能なセラミック放電灯を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のセラミック製メタルハライドランプは、透光性セラミックからなる発光管の両端開口部に、電極を備えた電極支持体をガラスろうで気密封着してなる発光管の内部にハロゲン化金属と水銀、不活性ガスを封入したセラミック製メタルハライドランプにおいて、前記電極支持体を耐熱性金属管体で構成し、前記ろう材として珪素を主成分とするものを用いることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明によるセラミック放電灯は、透光性セラミックからなる発光管の両端開口部に、電極を備えた電極支持体をガラスろうで気密封着してなる発光管の内部に金属又はハロゲン化金属と水銀、不活性ガスを封入したセラミック放電灯において、電極支持体を耐熱性金属管体で構成し、発光管の両端開口部に電極支持体を気密封着するためのろう材として珪素を主成分とするものを用いる。このようにすることにより、熱サイクルに対して信頼性が高く、高ワットのランプにも適用でき、しかもコスト的にも有利なセラミック放電灯が可能となる。
【0012】
【実施例】
以下図面に示した実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。
【0013】
図3は本発明にかかる電極支持体の拡大断面図である。図において12はNb−1%Zrからなる耐熱性金属管体、11は発光管と同材質のアルミナよりなるセラミック管体、8はタングステンよりなる電極外コイル、9は同じくタングステンよりなる電極内コイル、10はタングステンよりなる電極極芯である。電極極芯10は耐熱性金属管体12とセラミック管体11を貫通し、耐熱性金属管体12の一端13で機械的なカシメにより耐熱性金属管体に固定されている。セラミック管体11は電極内コイル9と耐熱性金属管体12とで挟まれて固定されている。なお、セラミック管体11は電極の発光管内への突き出し長さを調節するためのもので、必ずしも用いる必要はない。
【0014】
250Wのメタルハライドランプ発光管に使用される各材料の寸法は下記の通りである。耐熱性金属管体12は内径0.8mm、外径2.5mm、長さ約6mm、セラミック管体11は内径0.8mm、外径2.5mm、長さ約6mm、電極極芯径は0.7mm、電極コイル部分の最大径は約2.1mmである。
【0015】
図4は本発明にかかる発光管断面図である。1は両端部の径が中央部の径より小さく一体成形された透光性アルミナよりなる発光管である。中央部内径は16mm、電極間距離は25mmである。発光管両端部の内径は2段になっており、発光管の外側部分が2.6mm、内側部分が2.2mmである。電極支持体と発光管とを気密封着するろう材6としては珪素ろうを用いる。珪素ろうは99.9%のSi粉末をリング状に成形して使用する。珪素の融点は1412℃であり、ロウ付けは1430℃で行う。
【0016】
溶融した珪素ろうは耐熱性金属管体、セラミック管、発光管及び電極の材料と良く融け合うのでロウ付け部で完全な気密性が得られる。また珪素は熱膨張率がこれらの材料と良く近似しているので熱サイクルに対しても優れた耐久性を有する。なお、図中セラミック管体11と耐熱性金属管体12との隙間およびこれらと透光性アルミナ管1との隙間は故意に拡大して示している。
【0017】
また本発明では電極支持体に中空の耐熱性金属管体を使用しているので、金属製ワイヤーにくらべて、熱サイクルによる熱歪みをよく吸収することができ、シール部の信頼性が優れているとともに、径の大きなものが使用できる。
【0018】
このように構成された発光管内には約30トールのアルゴンガスと封入物質14が封入されている。封入物質としては水銀20mgとハロゲン化物としての沃化スカンジウム10mg及び沃化ナトリウム50mgが封入されている。
【0019】
図5は本発明にかかるランプ完成品の一実施例である。石英からなる外管15内に発光管1が組み込まれ、外管内は高真空に保たれている。また外管内を長期にわたって高真空に保つため、Al−Zrゲッター16が取り付けられている。このような構成の250Wランプを試作し点灯試験を実施したところ、約6,000時間経過後もランプの不点等の異常は発生しなかった。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、発光管の気密封止に耐熱性金属管体からなる電極支持体を使用するので、大きな径の電極が使用でき、高ワットのランプが製作可能である。また発光管と電極支持体とを珪素ろうでロウ付けしているので、ランプ点滅による熱サイクルに対してシール部の耐久性が優れ、ランプの寿命特性が優れている。さらに電極極芯と電極支持体とは珪素ろうでロウ付けされているので、電気的に信頼性の高い接続が得られるとともに、加工が簡単で大幅なコストダウンが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の金属コ−ティングディスクを用いた、セラミック製高圧蒸気放電灯の封止構造図
【図2】従来のサ−メットディスクを用いた、セラミック製高圧蒸気放電灯の封止構造図
【図3】本発明にかかる電極支持体の全体断面図
【図4】本発明にかかる発光管断面図
【図5】本発明にかかるセラミック放電灯の断面図
【符号の説明】
1 透光性アルミナ管
2 金属コーティングディスク
3 電極
4 絶縁板
5 金属膜
6 ろう材
7 サーメットディスク
8 電極外コイル
9 電極内コイル
10 電極極芯
11 セラミック管体
12 耐熱性金属管体
13 カシメ部
14 封入物質
15 外管
16 ゲッター
Claims (1)
- 透光性セラミックからなる発光管の両端開口部に、電極を備えた電極支持体をろう材で気密封着してなる発光管の内部にハロゲン化金属と水銀、不活性ガスを封入したセラミック製メタルハライドランプにおいて、前記電極支持体は耐熱性金属管体で構成され、前記ろう材は珪素を主成分とすることを特徴とするセラミック製メタルハライドランプ。
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