JP2001343696A - カメラのフィルム給送装置 - Google Patents

カメラのフィルム給送装置

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JP2001343696A
JP2001343696A JP2000161665A JP2000161665A JP2001343696A JP 2001343696 A JP2001343696 A JP 2001343696A JP 2000161665 A JP2000161665 A JP 2000161665A JP 2000161665 A JP2000161665 A JP 2000161665A JP 2001343696 A JP2001343696 A JP 2001343696A
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film
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photographic
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frame
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Fuminori Tono
文宣 東野
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Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィルム装填時におけるフィルム給送速度の
変動にかかわらず、磁気記録層における撮影データを正
確に認識し、部分露光フィルムを装填する際に、次の未
撮影駒を正確に撮影位置に設定することを可能にする。 【解決手段】 撮影を行った撮影駒に対応する撮影デー
タの読み取り信号をスレッシュレベルと比較して当該撮
影データの有無を判定し、この判定に基づいて写真フィ
ルムの巻き上げ動作を制御するフィルム給送装置であっ
て、前記写真フィルムの給送速度を検出するフィルム給
送速度検出手段と、検出した前記フィルム給送速度に応
じて前記スレッシュレベルの設定を行うスレッシュレベ
ル設定手段とを備える。撮影フィルムの巻き上げの進行
に伴ってフィルムの給送速度が変動され、磁気ヘッドで
読み取る撮影データの読み取りレベルが変化される場合
においても、これに追従してスレッシュレベルを変化さ
せながら設定することができ、撮影データを正確に読み
取ることが可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気記録層を備える
写真フィルムを用いるカメラのフィルム給送装置に関
し、特に磁気記録層へのデータの書き込み、未書き込み
を判断して撮影済駒と未撮影駒を判定する機能を有する
フィルムの給送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】銀塩写真フィルムの一部に磁気記録層を
形成し、この磁気記録層に対して撮影データ等の各種デ
ータを記録する写真フィルムが実用化されている。例え
ば、APSフィルムは、銀塩フィルムの幅方向の一部
に、フィルムの長さ方向に沿って帯状に磁気記録層を形
成しており、撮影により露光した駒に対応する領域の磁
気記録層に、撮影データ、例えばシャッタ速度、絞り
値、露出補正値を記録することが行われている。また、
この種のフィルムでは、フィルムを途中まで露光した状
態でフィルムをカートリッジに巻き戻すことが可能とさ
れており、このような一部を露光したフィルムを巻き戻
した状態にあるカートリッジ(以下、部分露光カートリ
ッジと称する)を再度カメラに装填したときには、カメ
ラが自動的に最初の未露光の駒位置までカートリッジか
らフィルムを巻き上げ、その未撮影駒から露光を行うこ
とが可能とされている。このようなフィルムの巻き上げ
制御は、前記したようにフィルムの磁気記録層に記録さ
れる撮影データの有無を判断することによって行われて
いる。
【0003】このように、フィルムの巻き上げ時に、磁
気記録層に記録されている撮影データを磁気ヘッド等に
より読み取るが、その際に、読み取り信号中にノイズが
存在していると読み取り信号のS/N比が悪く、正確な
撮影データの有無判定が困難になる。そのため、従来か
ら読み込みスレッシュレベルを設定しておき、読み込み
スレッシュレベル以下の読み取り信号をノイズとして処
理し、それよりも高レベルの読み取り信号のみを撮影デ
ータ信号として認識することが行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のこの
種のフィルムを用いるカメラでは、フィルムの巻き上げ
時に、フィルムの巻き上げの進行に伴ってフィルム巻き
上げ速度、すなわちフィルム給送速度が変化する。例え
ば、フィルムをカメラのスプールにより巻き取りながら
フィルムの巻き上げを行うカメラでは、フィルム巻き上
げの進行に伴ってスプール上の巻き上げ径が大きくな
り、フィルム給送速度が増加する。また、フィルムをカ
ートリッジから送り出しながらフィルムの巻き上げを行
うカメラでは、フィルムの巻き上げの進行に伴って、フ
ィルム給送速度が低下することがある。このように、フ
ィルム給送速度が増加し、あるいは低下すると、これに
伴って撮影データの読み取り信号のレベル上限値、すな
わち読み取り信号の振幅値が増加し、あるいは低減す
る。
【0005】このように、フィルム給送速度の変化に伴
って読み取り信号の振幅値が変動すると、前記したよう
に読み込みスレッシュレベルを一義的に設定している従
来のフィルム給送装置では、フィルム給送速度の変動に
伴ない、例えばノイズレベルがスレッシュレベルを越え
る状態が生じ、ノイズを撮影データ信号として認識して
しまうことがある。あるいは、読み取り信号のレベルが
スレッシュレベルよりも低くなり、撮影データ信号をノ
イズとして認識してしまう場合もある。いずれの場合で
も露光済駒か否かを正確に判定することができなくな
り、その結果として、露光済駒に対して二重露光を行っ
てしまったり、あるいは未撮影駒を飛ばして次の撮影駒
に対して撮影を行ってしまう等の不具合が生じるおそれ
がある。
【0006】本発明の目的は、フィルム給送速度の変動
にかかわらず、磁気記録層における撮影データを正確に
検出し、特に、部分露光フィルム装填時において、次の
撮影駒を撮影位置に対して正確に位置設定することが可
能なカメラのフィルム給送装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、撮影を行った
撮影駒に対応する撮影データの読み取り信号をスレッシ
ュレベルと比較して当該撮影データの有無を判定し、こ
の判定に基づいて写真フィルムの巻き上げ動作を制御す
るフィルム給送装置であって、前記写真フィルムの給送
速度を検出するフィルム給送速度検出手段と、検出した
前記フィルム給送速度に応じて前記スレッシュレベルの
設定を行うスレッシュレベル設定手段とを備える。特
に、本発明においては、前記フィルム給送速度検出手段
は、前記撮影駒の1駒ごとに前記写真フィルムのフィル
ム給送速度を検出し、前記スレッシュレベル設定手段
は、前記撮影駒の1駒ごとに前記スレッシュレベルの設
定を行う構成とする。
【0008】本発明によれば、撮影駒の1駒毎に撮影フ
ィルムのフィルム給送速度を検出し、当該フィルム給送
速度から経験的に得られる読み取り振幅値を求め、かつ
そのときのノイズレベルを加味してスレッシュレベルを
設定する。したがって、撮影フィルムの巻き上げの進行
に伴ってフィルムの給送速度が変動され、磁気ヘッドで
読み取る撮影データの読み取り信号のレベルが変化され
る場合においても、これに追従してスレッシュレベルを
変化させながら設定することができ、撮影データを正確
に読み取ることが可能になり、特に、部分露光フィルム
をカメラに装填した際に、未撮影の次の撮影駒を正確に
位置設定することが可能になる。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1は本発明のフィルム給送装置を
備えるカメラの背面壁の一部を破断した状態の背面図で
ある。同図において、カメラボディ1内の図示右側にA
PSフィルム等の磁気記録層MGを有する銀塩写真フィ
ルムFを収納したカートリッジCATが装填されるカー
トリッジ室2が設けられており、反対側の図示左側には
前記フィルムを巻き上げるスプール4を備えたスプール
室3が設けられている。前記カートリッジ室には、図に
は現れないが、後述するデータセンサが設けられる。ま
た、前記カートリッジ室2とスプール室3との間には撮
影枠としてのアパーチャ5が設けられ、図外のシャッタ
機構によって開閉動作されるシャッタ6により常態では
閉塞されており、また前記アパーチャ5の図示上下に
は、前記カートリッジCATから巻き上げられ、あるい
はカートリッジに巻き戻される前記フィルムFを案内す
るための上側、下側の各フィルムガイドレール7U,7
Dが延設されている。そして、前記上側のガイドレール
7Uに沿った位置で、ガイドレールの長さ方向に離間さ
れた2箇所にそれぞれ反射型のフォトインタラプタで構
成される第1センサSNS1と第2センサSNS2が配
置され、また前記下側のガイドレール7Dに沿った位置
には、前記フィルムFの磁気記録層MGに対してデータ
の記録、再生を行うための磁気ヘッドMRが配置されて
いる。さらに、前記カメラボディ1内にはフィルムの巻
き上げと巻き戻しを行うためのフィルム給送モータ8が
内蔵されている。
【0010】図2は前記カメラの本発明に関連する構成
のブロック回路図であり、前記第1及び第2のセンサS
NS1,SNS2はセンサ駆動回路21を介して演算処
理回路(CPU)20に接続され、また前記磁気ヘッド
MRはヘッドアンプ22及びヘッドアンプ駆動回路23
を介して前記演算処理回路20に接続されている。ま
た、前記カートリッジCATからのフィルムFの巻き上
げ及び巻き戻しを行うフィルム給送モータ8はフィルム
給送回路24を介して前記演算処理回路20に接続さ
れ、この演算処理回路20によってフィルム給送モータ
8は正転、逆転制御され、正転時にフィルムを巻き上
げ、逆転時にフィルムをカートリッジ内に巻き戻すよう
に制御可能とされている。なお、25はフィルムを強制
的に巻き戻す巻き戻しスイッチである。
【0011】前記カートリッジCAT内に収納されてい
るフィルムFは、図3に示すように、帯状をした銀塩フ
ィルムの長さ方向に沿って所定の間隔で撮影駒S1〜S
nが規定されており、各撮影駒の長さ方向の先端側と後
端側の各位置でかつ図示上辺に沿った位置にそれぞれパ
ーフォレーションP1,P2が開孔されている。なお、
最先の撮影駒S1の前側にもパーフォレーションP2に
相当するものが開孔されている。また、フィルムの先端
部の図示上辺に沿った位置には切り欠きKが形成されて
いる。一方、フィルムの図示下辺と前記撮影駒S1〜S
nとの間には、フィルムの長さ方向にわたって細幅の帯
状の磁気記録層MGが延長形成されている。この磁気記
録層MGは、いずれの領域に対しても撮影データを記録
可能であるが、カメラ規格上、同図に斜線で示すよう
に、各撮影駒が規定されている長さ領域内において、対
応する撮影駒の撮影データが記録可能に構成されてい
る。
【0012】このような構成のカメラでは、そのフィル
ム給送の概略を説明すると、カートリッジ室2にカート
リッジCATを装填すると、カートリッジ室2に設けら
れている図外のデータセンサにより、当該カートリッジ
CATに設けられているデータディスクを読み取り、フ
ィルムが全く露光されていないカートリッジ(以下、未
露光カートリッジと称する)、あるいは部分露光カート
リッジであるか否かが判定される。その上でフィルム給
送モータ8の正転によりカートリッジCATからフィル
ムを送り出し、アパーチャ5を越えてフィルム先端部を
反対側のスプール室3内のスプール4に係止させ、以降
はスプール4によってフィルムFを巻き上げる。このフ
ィルムの巻き上げ時には、フィルムに設けられている切
り欠きKやパーフォレーションP1,P2を第1センサ
SNS1と第2センサSNS2が検出することで、フィ
ルムの巻き上げ位置を認識し、撮影駒S1〜Snをアパ
ーチャ5に対応位置させることが可能である。また、撮
影駒に対して撮影して露光を行った後は、次の撮影駒を
アパーチャにまで巻き上げる際に、磁気ヘッドMRによ
りその撮影データを磁気記録層に記録する。そして、最
終駒まで露光を行い、センサSNS1,SNS2により
フィルムの終端を検出したときには、フィルム給送モー
タ8を逆転し、フィルムを逆送してカートリッジCAT
に巻き戻す。
【0013】そして、前記カートリッジCATからフィ
ルムFを送り出し、撮影駒S1〜Snをアパーチャ5に
対応位置させる際に、未露光フィルムの場合には、第1
の撮影駒S1をアパーチャ5に位置させた上でその第1
の撮影駒S1から順次撮影して露光を行う。一方、部分
露光の場合には、前記したように露光済の撮影駒に対応
する磁気記録層MGに記録されている撮影データを磁気
ヘッドMRにより読み取り、この撮影データが記録され
ている撮影駒に基づいて最後の露光済撮影駒を認識し、
これに続く撮影駒を次の撮影駒としてアパーチャ5に位
置させるようフィルム給送を実行し、撮影露光を行うこ
とになる。
【0014】以上のようなフィルム給送の動作の詳細を
説明する。ここで、前記第1センサSNS1と第2セン
サSNS2はそれぞれ、フィルムが対向位置されていな
いときには各センサの出力は“1”であり、フィルム面
が対向位置されたときにはフィルム面での光反射を検出
することでその出力は“0”となる。したがって、これ
らセンサの出力状態をカメラ内の演算処理回路20にお
いて演算することで、前記フィルムFの前記切り欠きK
とパーフォレーションP1,P2を検出することが可能
となる。そして、各センサSNS1,SNS2の出力に
対応してフィルムの検出状態をそれぞれ領域SQ(シー
ケンス)1〜SQ18として定義する。すなわち、図3
の下段には、前記フィルムFを巻き上げたときの第1及
び第2の各センサSNS1,SNS2の出力波形を示し
ており、これらセンサの出力に基づいて領域SQ1〜S
Q18を定義している。ここで、特にSQ2,SQ5は
切り欠きKの領域、SQ7,SQ11はパーフォレーシ
ョンP2の領域、SQ9,SQ13はパーフォレーショ
ンP1の領域である。また、SQ1はフィルムの先端領
域、SQ18はフィルム終端領域である。
【0015】図4はフィルム給送動作のフローチャート
であり、前記演算回路20内での処理を示すものであ
る。先ず、カートリッジ室2にカートリッジCATが装
填されると、データセンサがカートリッジCATのデー
タディスクを読み取り(S101)、装填されたカート
リッジCATが未露光カートリッジまたは部分露光カー
トリッジであるかを判定する(S102)。これら以外
のカートリッジ、例えば露光済カートリッジの場合に
は、パーキング処理(S103)により、何らフィルム
給送動作を行わない。また、未露光カートリッジまたは
部分露光カートリッジの場合には、読み取った情報に含
まれる必要な情報をカメラの表示器に表示する(S10
4)。次いで、フィルム給送モータ8を正転し、フィル
ムFをカートリッジCATから送り出し、かつフィルム
先端をガイドレール7U,7Dに沿って巻き上げて行き
(S105)、フィルムFの1駒目を検知するための処
理(S106)に入る。ここでは、第2のセンサSNS
2がフィルムFの最初のP1を検出してSQ9を検知し
た時点で、当該カートリッジCATが部分露光カートリ
ッジではない場合、すなわち未露光カートリッジの場合
には(S107)、フィルムカウンタを「1」とし(S
110)、フィルムカウンタ表示を行い(S111)、
後述するフィルム停止処理(S140)に移行する。こ
のフィルム停止処理(S140)により、フィルムFは
1駒目がカメラのアパーチャに位置され、1駒目の撮影
が可能な状態となる。
【0016】一方、ステップS107において、部分露
光カートリッジの場合には、第1及び第2の各センサS
NS1,SNS2のレベル判定を行いながらフィルムの
給送を継続する。そして、第1のセンサSNS1が、1
駒目セット状態であるSQ14を検知する状態を待つ
(S120)。なお、この待ち状態において、仮にフィ
ルムFの終端であるSQ17が検知された場合には、詳
細は省略するがブレーキ処理を行った後、巻き戻し処理
を行う。SQ14を検知すると、フィルムカウンタを
「+1」し(S121)、フィルムカウンタ表示を行う
(S122)。そして、第2のセンサSNS2が、1駒
目のパーフォレーションP2の前縁であるSQ7を検出
するのを待ち(S123)、これを検出すると、フィル
ム給送速度検出用タイマをスタートする(S124)。
これと同時に、磁気ヘッドMRによる磁気読み込みを開
始し、磁気ヘッドMRの出力をヘッドアンプ22におい
て増幅かつA/D変換し、このA/D変換した値に基づ
いてノイズレベル測定を開始する(S125)。
【0017】次いで、第2のセンサSNS2が前記1駒
目のパーフォレーションP2の後縁であるSQ8の検知
を待ち(S126)、これを検知すると、前記フィルム
給送速度検出用タイマをストップする(S127)。こ
れにより、SQ7〜SQ8間の寸法、すなわちパーフォ
レーションP2のフィルム長さ方向の寸法(ここでは2
mm)と、前記フィルム給送速度検出用タイマで計測し
た時間から、フィルムの給送速度が計算される。また、
これと同時に、磁気ヘッドMRによる磁気読み込みを終
了する。そして、得られたノイズレベルのうち、ノイズ
最大値maxとノイズ最小値minを得る。そして、こ
のノイズのmaxとminの差をノイズレベルとする
(S128)。
【0018】しかる上で、スレッシュレベルを演算して
その設定を行う(S129)。図5はそのフロー図であ
り、先ず、前記したようにフィルム給送速度を計算した
フィルム給送速度とノイズレベルVN を得た上で(S2
01)、あらかじめ設定しているテーブルを参照して前
記フィルム給送速度から、その速度に対応する読み取り
振幅値VX を求める(S202)。図6は前記テーブル
の一例であり、同図の左欄にフィルム巻き上げ時の異な
るフィルム給送速度が記載され、右欄に各フィルム給送
速度における撮影データの読み取り信号のレベルから求
められる読み取り振幅値VX が記載されている。このテ
ーブルは、実際のカメラにおいてフィルムを巻き上げな
がら撮影データの読み取り信号のレベルを実測した結果
から求めたものである。図7はその実測結果を示してお
り、横軸には写真フィルムの1駒の撮影データ書き込み
領域(16mmの長さ)を読み取る時間を、縦軸にはそ
のときの撮影データ信号の振幅値と、ノイズレベルを記
している。このように、より短い時間で撮影データを読
み取るようにすると、すなわちフィルム給送速度を高め
ると、撮影データの読み取り信号の振幅値が増大するこ
とが判る。
【0019】そして、前記テーブルから求めた読み取り
振幅値に基づいて、次式により、スレッシュレベルVTH
を計算する(S203)。スレッシュレベルVTH=(読
み取り振幅値VX +ノイズレベルVN )÷2そして、計
算の結果について判定を行い(S204)、スレッシュ
レベルVTHとノイズレベルVN の差が<1.0Vの場
合、あるいは、スレッシュレベルVTH>3.5Vの場合
には、エラーであるとする(S205)。ここでは、エ
ラーの場合には、巻き戻し処理に移行する。
【0020】次いで、図4において、書き込み判定処理
(S130)を行う。この書き込み判定処理S130で
は、図8に示すように、フィルムFの給送を行い、第1
及び第2のセンサSNS1,SNS2により、SQ1
1,17を検知するまで移動させる。その際に磁気ヘッ
ドMRによる磁気読み込みを開始し、10ms毎に磁気
ヘッドMRの出力をA/D変換した信号レベルのmax
とminを得る(S301)。そして、この信号レベル
のmaxとminの差を実測振幅値とし(S302)、
この実測振幅値を前記スレッシュレベルVTHと比較する
(S303)。この比較において、実測振幅値がスレッ
シュレベルVTHよりも大きい状態が3回連続した場合に
は、当該1駒目は書き込み済、すなわち撮影駒であると
判定する(S304,S306)。それ以外の場合は、
SQ11,17でなければ、再びS301〜S304を
行い、SQ11,17を検知するまで繰り返す。なお、
3回連続しないうちにSQ11,17を検知した場合、
未書き込みと判断する(S305,S307)。そし
て、図4に示すステップS131において、書き込み済
(撮影済)であると判定したときには、前記ステップS
120に戻る。これにより、前記したステップS120
からS130の書き込み判定処理は、次の駒、ここでは
2駒目について行われることになる。以下、このステッ
プを繰り返すことで、未撮影駒と判定されるまで書き込
み判定処理が行われる。
【0021】一方、前記ステップS131において、未
撮影駒であると判定したときには、1駒目であるか否か
を判定し(S132)、1駒目のときにはフィルムの巻
き戻し処理を行う(S133)。また、2駒目以降の書
き込み判定において、未書き込みであると判定されたと
きには、ショートブレーキ後、1駒巻き戻し処理を行い
(S134)、かつフィルム停止処理を行う(S14
0)。これにより、撮影駒の次の未撮影駒に対する撮影
が可能な状態になる。また、フィルムカウンタの値がフ
ィルム全駒数と一致した最終駒が書き込みであると判定
されたときには、ショートブレーキ後に、巻き戻し処理
を行う。
【0022】ここで、前記駒巻き戻し処理(S134)
は、給送モータを逆転し、各駒の先端側のパーフォレー
ションP1を検出するSQ13の検出待ちを行い、さら
にSQ7の検出待ちを行い、検出した時点でショートブ
レーキ後、フィルム給送モータ8をオープンにし、かつ
続いてフィルム給送モータ8を正転させ、当該駒の先端
側のパーフォーレーションP1の終端であるSQ14待
ち処理を行う。これにより、1駒分の巻き戻しが行わ
れ、当該巻き戻した撮影駒をアパーチャ5に位置する。
【0023】また、前記フィルム停止処理(S140)
は、SW2が各駒の後端側のパーフォレーションP2と
P1の間のSQ12を検出した時点でデューティ制御処
理を行う。このデューティ制御処理は、周期683μ
s、デューティ比50%とし、次の撮影駒の先端縁であ
るSQ14を検出するまで、このデューティ制御処理を
行う。SQ14を検知した後は、デューティ制御処理を
終了する。
【0024】以上のように、本実施形態では、撮影駒の
1駒毎に撮影フィルムFのフィルム給送速度を検出し、
当該フィルム給送速度から経験的に得られる読み取り振
幅値を求め、かつそのときのノイズレベルを加味してス
レッシュレベルを設定する。したがって、撮影フィルム
の巻き上げの進行に伴ってフィルムの給送速度(巻き上
げ速度)が変動され、磁気ヘッドで読み取る撮影データ
の読み取りレベルが変化されることがあっても、これに
追従してスレッシュレベルを変化させながら設定するこ
とができ、撮影データを正確に読み取ることが可能にな
る。これにより、部分露光フィルムをカメラに装填した
際に、未撮影の次の撮影駒を正確に位置設定することが
可能になる。
【0025】ここで、図6に示したテーブルは、代表的
なフィルムに基づいて実測した結果から得られるもので
あるが、フィルムの種類、あるいはバッテリの消耗状況
等によってフィルム給送速度と読み取り振幅値の関係に
誤差が生じる場合もある。そのため、本発明の好ましい
形態として、1駒目において実際に測定した振幅値、す
なわち信号レベルmaxとminの差から得られる実測
振幅値を用いて前記テーブルを補正する構成としてもよ
い。例えば、1駒目におけるフィルム給送速度が0.0
29(mm/ms)で、実測振幅値が3.08(V)と
した場合、実測振幅値をテーブルの読み取り振幅値で除
算して得た比率、3.08÷2.80=1.1を求め、
テーブルに記録されている全ての読み取り振幅値を1.
1倍する。これにより、フィルム給送速度と読み取り振
幅値の関係が、当該カメラに実際に適用したフィルムに
対応するものとなり、より高精度に撮影データの書き込
みの判定を行うことが可能になる。
【0026】なお、前記実施形態において、前記スレッ
シュレベルを決定する際の演算式は、前記した式に限ら
れるものではない。例えば、ノイズレベルや読み取り振
幅値に適宜の係数を掛けることで、より実情に即したス
レッシュレベルを求めることが可能になる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、写真フィ
ルムの給送速度を検出するフィルム給送速度検出手段
と、検出したフィルム給送速度に応じてスレッシュレベ
ルの設定を行うスレッシュレベル設定手段とを備えるこ
とにより、撮影フィルムの巻き上げの進行に伴ってフィ
ルムの給送速度が変動され、磁気ヘッドで読み取る撮影
データの読み取りレベルが変化されることがあっても、
これに追従してスレッシュレベルを変化させながら設定
することができ、撮影データを正確に読み取ることが可
能になる。これにより、磁気記録層におけるノイズと撮
影データ信号とを正確に認識し、特に部分露光フィルム
装填における次の撮影駒を正確に位置設定することが可
能となり、一つの撮影駒に対する二重露光や、未露光撮
影駒が生じることを防止したフィルム給送が実現でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフィルム給送装置を備えたカメラの内
部構成を示す図である。
【図2】本発明のフィルム給送装置の要部のブロック回
路図である。
【図3】フィルム構成の模式図と、フィルム位置を検出
するためのセンサの検出信号を対応して示す図である。
【図4】本発明のフィルム給送動作の全体フローを示す
フローチャートである。
【図5】読み取りスレッシュレベルの設定動作を示すフ
ローチャートである。
【図6】フィルム給送速度と読み取り振幅値の関係を表
すテーブルの図である。
【図7】撮影データの読み取り時間と読み取り振幅の相
関を示すグラフである。
【図8】撮影データの書き込み済(撮影済)を判定する
動作のフローチャートである。
【符号の説明】
1 カメラボディ 2 カートリッジ室 3 スプール室 4 スプール 5 アパーチャ 8 フィルム給送モータ 20 演算処理回路 SNS1 第1センサ SNS2 第2センサ MR 磁気ヘッド CAT カートリッジ F フィルム S1〜Sn 撮影駒 MG 磁気記録層 P1,P2 パーフォレーション K 切り欠き

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影を行った撮影駒に対応する撮影デー
    タを記録する磁気記録層を有する写真フィルムを使用す
    るカメラに設けられ、前記撮影データの読み取り信号の
    レベルをスレッシュレベルと比較して前記撮影データの
    有無を判定し、前記フィルムの巻き上げ動作を制御する
    フィルム給送装置であって、前記写真フィルムの給送速
    度を検出するフィルム給送速度検出手段と、検出した前
    記フィルム給送速度に応じて前記スレッシュレベルの設
    定を行うスレッシュレベル設定手段とを備えることを特
    徴とするカメラのフィルム給送装置。
  2. 【請求項2】 前記フィルム給送速度検出手段は、前記
    撮影駒の1駒ごとに前記写真フィルムのフィルム給送速
    度を検出し、前記スレッシュレベル設定手段は、前記撮
    影駒の1駒ごとに前記スレッシュレベルの設定を行うこ
    とを特徴とする請求項1に記載のカメラのフィルム給送
    装置。
  3. 【請求項3】 前記フィルム給送速度検出手段は、前記
    写真フィルムに設けられるパーフォレーションを検出す
    る手段と、前記パーフォレーションの検出開始から検出
    終了までの時間を検出する手段とを備え、前記パーフォ
    レーションの長さと前記検出した時間とに基づいて前記
    フィルム給送速度を算出することを特徴とする請求項1
    または2に記載のカメラのフィルム給送装置。
  4. 【請求項4】 前記スレッシュレベル設定手段は、フィ
    ルム給送速度に対応する撮影データの読み取り信号の読
    み取り振幅値と、前記撮影データに含まれるノイズレベ
    ルとに基づいて前記スレッシュレベルを演算することを
    特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のカメラ
    のフィルム給送装置。
  5. 【請求項5】 前記スレッシュレベル設定手段は、前記
    フィルム給送速度に対応する撮影データの前記読み取り
    振幅値を、予め種々のフィルム給送速度と、これに対応
    する撮影データの読み取り信号の読み取り振幅値をテー
    ブルとして記憶しておき、前記フィルム給送速度検出手
    段によって検出されたフィルム給送速度から前記読み取
    り振幅値を検索して得ることを特徴とする請求項4に記
    載のカメラのフィルム給送装置。
  6. 【請求項6】 前記スレッシュレベル設定手段は、前記
    写真フィルムの最初の1駒目において実測されたフィル
    ム給送速度及び実測振幅値に基づき、前記テーブルの対
    応するフィルム給送速度における読み取り振幅値が等価
    となるように前記テーブルの読み取り振幅値を補正して
    前記スレッシュレベルの設定を行うことを特徴とする請
    求項5に記載のカメラのフィルム給送装置。
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