JP2001343299A - 半導体圧力センサおよびその製造方法 - Google Patents

半導体圧力センサおよびその製造方法

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JP2001343299A
JP2001343299A JP2000167823A JP2000167823A JP2001343299A JP 2001343299 A JP2001343299 A JP 2001343299A JP 2000167823 A JP2000167823 A JP 2000167823A JP 2000167823 A JP2000167823 A JP 2000167823A JP 2001343299 A JP2001343299 A JP 2001343299A
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semiconductor substrate
diaphragm
pedestal
pressure sensor
joint
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JP2000167823A
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Yuichiro Murata
雄一朗 村田
Ineo Toyoda
稲男 豊田
Yasutoshi Suzuki
康利 鈴木
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダイヤフラムの裏面端部に丸め形状が形成さ
れた裏面受圧型半導体圧力センサにおいて、半導体基板
と台座との接合強度を向上させる。 【解決手段】 ダイヤフラム部3における受圧面である
凹部2側の面の端部と凹部2の側面との境界部が丸めら
れた形状となっており、半導体基板1と台座4との接合
部に、凹部2の側面と台座4の接合面とのなす角度θが
80°以上となっている部分を設けることにより、当該
接合部の剥離耐圧がダイヤフラム部3の破壊耐圧よりも
大きくなっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体基板の一面
に凹部を形成することにより該半導体基板にダイヤフラ
ム部を形成し、このダイヤフラム部の凹部側の面から受
圧させるようにした半導体圧力センサに関し、例えば、
給湯器において湯の供給系統中の圧力をシリコンオイル
等を圧力媒体として検出するセンサ等に適用される。
【0002】
【従来の技術】この種の半導体圧力センサとしては、例
えば特開平4−320379号公報等に記載のものが提
案されている。このものは、半導体基板(シリコン基
板)の一面から異方性エッチングやドライエッチング等
により半導体基板に形成された凹部と、半導体基板のう
ち凹部の底面側に形成された圧力検出用のダイヤフラム
部と、半導体基板の一面に接合された台座と、この台座
に形成され凹部と連通する圧力導入通路とを備え、圧力
導入通路から凹部内へ被測定圧力を導入して、ダイヤフ
ラム部における凹部側の面(裏面)に受圧させるように
している。
【0003】このようなダイヤフラム部の裏面から受圧
させるようにした半導体圧力センサ(以下。裏面受圧型
半導体圧力センサという)においては、ダイヤフラム部
の破壊強度を向上させる必要がある。ここで、特開平1
1−97413号公報では、ダイヤフラム部の破壊強度
を向上させるために、ダイヤフラム部における裏面端部
と凹部の側面との境界部を、エッチングすることにより
丸めた形状とする方法が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、本発明者等の
検討によれば、ダイヤフラム部の裏面端部に丸め形状を
形成することでダイヤフラム部の破壊耐圧は向上するも
のの、そのような耐圧の高いダイヤフラム部構成を採用
する場合、今度は、半導体基板と台座との接合部にて破
壊が発生する可能性があることが判明した。
【0005】そこで、本発明は上記問題に鑑み、ダイヤ
フラム部の裏面端部に丸め形状が形成された裏面受圧型
半導体圧力センサにおいて、半導体基板と台座との接合
強度を向上させることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明では、ダイヤフラム部(3)の裏面
端部に丸め形状が形成された裏面受圧型半導体圧力セン
サにおいて、半導体基板(1)と台座(4)との接合部
に、凹部(2)の側面と台座の接合面とのなす角度
(θ)が80°以上となっている部分を設けることによ
り、当該接合部の剥離耐圧をダイヤフラム部の破壊耐圧
よりも大きくしたことを特徴としている。
【0007】本発明者等は、凹部の側面と台座の接合面
とのなす角度(以下、接合角度という)と、半導体基板
と台座との接合部に加わる歪み(以下、接合部歪みとい
う)との関係をシミュレーションした。その結果、接合
角度が大きくなるにつれて接合部歪みが低下していき、
接合角度が80°以上では、その低下傾向がほぼ飽和し
て非常に小さい歪み値を示すことがわかった。
【0008】よって、本発明のように、接合部の剥離耐
圧がダイヤフラム部の破壊耐圧よりも大きくなるよう
に、半導体基板と台座との接合部のうち接合角度が80
°以上となっている部分をある割合以上設ければ、半導
体基板と台座との接合強度を向上させることができ、当
該接合部の信頼性を確保することができる。
【0009】また、請求項2の発明では、半導体基板
(1)と台座(4)との接合部のうち前記角度(θ)が
80°以上となっている部分を、当該接合部全体の50
%以上としたことを特徴としている。
【0010】本発明者等の検討によれば、ダイヤフラム
部の裏面端部に丸め形状が形成された裏面受圧型半導体
圧力センサにおいて、ダイヤフラム部の破壊耐圧の上限
は、ダイヤフラム部の厚さにもよるが、現状の実用レベ
ルでは約6MPa程度である。半導体基板と台座との接
合部のうち接合角度が80°以上の部分が、当該接合部
全体の50%以上であれば、接合部の剥離耐圧を前記の
ダイヤフラム部の破壊耐圧の上限よりも大きいものとで
きる。
【0011】さらに、請求項3の発明のように、接合部
の剥離耐圧を前記のダイヤフラム部の破壊耐圧の上限よ
りも大きくするには、半導体基板(1)と台座(4)と
の接合部のうち接合角度(θ)が80°以上の部分が、
当該接合部全体の80%以上であればより好ましく、請
求項4の発明のように、当該接合部の全体にわたって接
合角度(θ)が80°以上であれば、更に好ましい。
【0012】また、請求項6の発明のように、半導体基
板(1)の一面が(110)面であるものとすれば、異
方性エッチングを用いて、容易に請求項1〜請求項5の
発明に記載された接合角度を有するセンサを作ることが
できる。この場合、異方性エッチングにより形成される
凹部(2)の側面が(111)面となるため、接合角度
(θ)を実質90°とすることができる。
【0013】また、請求項7の発明は、請求項1〜請求
項5の発明に記載の半導体圧力センサを製造する方法で
あって、半導体基板(1)の一面側から半導体基板に対
して異方性エッチングを行い、続いて異方性垂直エッチ
ングを行うことにより、凹部(2)を形成した後、半導
体基板の一面に台座(4)を接合することを特徴として
いる。
【0014】本製造方法によれば、半導体基板の一面側
から半導体基板に対して、まず、異方性エッチングを行
い、ある程度の深さの凹部を形成する。この後、続いて
異方性垂直エッチングを行うことにより、先の凹部にお
ける側面及び底面が基板垂直方向にエッチングされるた
め、出来上がった凹部(2)における開口部の側面は、
基板に対して実質90°となる。そして、台座を接合す
ることで、接合部のほぼ全体にわたって接合角度が80
°以上の部分を有する半導体圧力センサが出来上がる。
【0015】このように、本製造方法によれば、先に異
方性エッチングによって形成される凹部の形状によら
ず、接合角度を80°以上とすることができるため、半
導体基板の面方位や異方性エッチングのマスクパターン
等に依存することなく、請求項1〜請求項5の半導体圧
力センサを適切に製造することができる。
【0016】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一
例である。
【0017】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、本発明を
図に示す実施形態について説明する。図1は、本発明の
第1実施形態に係る半導体圧力センサS1の概略断面図
であり、(a)は全体構成図、(b)は(a)中のA部
拡大図である。1は半導体基板であり、本例では面方位
が(110)面である単結晶シリコン基板としている。
半導体基板1には、半導体基板1の一面から凹んだ凹部
2が形成されている。
【0018】この凹部2の形成に伴い薄肉部となった凹
部2の底面側には、圧力検出用のダイヤフラム部3が形
成されている。そして、図1(b)に示す様に、ダイヤ
フラム部3における凹部2側の面(以下、ダイヤフラム
部3の裏面という)の端部と凹部2の側面との境界部が
丸められた形状(以下、ダイヤフラム部端部の丸め形状
という)となっており、丸め部2aを形成している。
【0019】このダイヤフラム部3は次のようにして形
成することができる。即ち、半導体基板1の一面から、
KOHやTMAH等を用いた異方性エッチングを行うこ
とにより、凹部2を形成し、更に、特開平11−974
13号公報に示されているような陽極酸化による等方性
エッチングを行うことにより、丸め部2aを形成する。
こうして、ダイヤフラム部3が形成される。なお、凹部
2の形成はドライエッチングで行っても良い。
【0020】また、ダイヤフラム部3の表面(半導体基
板の他面側)には、図示しない歪みゲージが拡散等の半
導体プロセスにより形成されている。この歪みゲージは
ブリッジ回路を構成しており、このブリッジ回路によっ
て、圧力印加時におけるダイヤフラム部3の歪みに基づ
く電気信号が発生し、印加された圧力の検出が可能とな
っている。
【0021】また、半導体基板1の一面には、ガラスよ
りなる台座4が凹部2を覆うように陽極接合等により接
合されている。この台座4には、外部と凹部2とを連通
する圧力導入通路5が形成されており、この圧力導入通
路5から、凹部2内へ被測定圧力を導入してダイヤフラ
ム部3の裏面に受圧させることが可能となっている。な
お、台座4はシリコンよりなるものでもよい。
【0022】ここで、本実施形態では、半導体基板1と
台座4との接合部において、凹部2の側面と台座4の接
合面とのなす角度θ(以下、接合角度θという)が80
°以上となっている部分を多く設けることにより、この
接合部の剥離耐圧がダイヤフラム部3の破壊耐圧よりも
大きくした独自の構成を採用している。
【0023】この独自の構成は、本発明者等が行った次
のような検討結果に基づくものである。図2は、接合角
度θ(°)と、半導体基板と台座との接合部にて発生す
る歪み(単位:%、以下、接合部歪みという)との関係
を、FEM(有限要素法)によりシミュレーションした
図である。
【0024】図2からわかるように、接合角度θが大き
くなるにつれて接合部歪みが低下していき、接合角度θ
が80°以上では、その低下傾向がほぼ飽和して非常に
小さい歪み値を示すことがわかった。なお、ダイヤフラ
ム部3のエッチングにおいては、多少の加工誤差はある
ものの接合角度θは実質90°までが限度である。
【0025】よって、上記接合部の剥離耐圧がダイヤフ
ラム部3の破壊耐圧よりも大きくなるように、半導体基
板1と台座4との接合部のうち接合角度θが80°以上
となっている部分をある割合以上設ければ、半導体基板
1と台座4との接合強度を向上させることができ、当該
接合部の信頼性を確保することができる。
【0026】この接合強度向上の効果について、本例の
半導体圧力センサS1に基づき、より具体的に述べる。
図3は、本例のセンサS1におけるダイヤフラム部形成
用のマスクパターンの平面形状を示す図であり、図4
は、このマスクパターンで形成されるダイヤフラム部3
の詳細形状を示す図である。ここで、図4中、(a)は
半導体基板1の一面から見たダイヤフラム部3の平面形
状を示す図、(b)は(a)のB−B部分断面図、
(c)は(a)のC−C部分断面図、(d)は(a)の
D−D部分断面図である。
【0027】本例では、半導体基板1として面方位が
(110)面である単結晶シリコン基板を採用してい
る。そして、ダイヤフラム部3を形成するための上記エ
ッチング用のマスクパターンとして、半導体基板1の一
面に、図3に示す様な8角形の開口部(図中、斜線ハッ
チング部分)を有するマスクK1を形成する。このマス
クK1の開口部は、<100>結晶軸方向に長軸を持ち
且つ<111>結晶軸と直交する方向に4辺を持つ菱形
において、各角部が切り取られた形の8角形をなしてい
る。
【0028】このマスクパターンにて上記異方性エッチ
ングを行うと、図4(a)に示す様に、6つの辺L1、
L2よりなる6角形の開口部を有する凹部2が形成さ
れ、ダイヤフラム部3は、凹部2の底面形状に応じた8
角形(図中、破線ハッチング部分)となる。このとき、
図4(b)及び(d)に示す様に、凹部2の開口部を構
成する辺のうち<111>結晶軸と直交する方向の辺L
1においては、(111)面である凹部2の側面と半導
体基板1の一面とのなす角度、即ち、上記接合角度θが
実質的に90°となる。
【0029】本例の半導体圧力センサS1においては、
半導体基板1と台座4との接合部のうち接合角度θが9
0°となっている部分が、当該接合部全体の88%とな
っている。この割合は、上記した凹部2の開口部を構成
する6つの辺L1、L2の全長(沿面長)に対して接合
角度θが90°である辺の長さ(つまり、4つの辺L1
全体の長さ)の割合である。
【0030】ここで、図5は、本例(実施形態)のセン
サS1における接合強度向上の効果について、接合角度
θが90°の部分が接合部全体の23%であるもの(比
較例)と比較して調べた結果を示す図である。ここで、
両例ともn数は10である。この比較例は、ダイヤフラ
ム部形成用のマスクパターンを変えることにより作成し
た。
【0031】図5に用いた本例と比較例とのダイヤフラ
ム部3の平面形状を並べて図6に示す。図6中、ダイヤ
フラム部3には斜線ハッチングを施してあり、凹部2の
開口部の各辺において、実線、一点鎖線、破線は、それ
ぞれ、その辺における接合角度θが、90°、45°、
35.3°であることを示す。なお、図6中のダイヤフ
ラム部3の寸法W1、W2は、両例ともW1が1.3m
m、W2が1.4mmとした。
【0032】本発明者等の検討によれば、この種の半導
体圧力センサにおけるダイヤフラム部3の破壊耐圧の上
限は、現状の実用レベルでは約6MPa程度である。そ
こで、図5からわかるように、比較例では、ダイヤフラ
ム部3よりも先に半導体基板1と台座4との接合部が剥
離してしまうのに対し、本例では、当該接合部の剥離耐
圧をダイヤフラム部3の破壊耐圧よりも大きいものとで
きるため、接合部の剥離を防止することができる。
【0033】更に、本発明者等は、接合角度θが90°
である部分が接合部全体に占める割合と接合部の剥離耐
圧との関係について検討を行った。図7は、上記沿面長
に対する接合角度θが90°である部分の比率(%)と
接合部の剥離耐圧(MPa)との関係を、FEM解析に
よるシミュレーションによって求めたもので、図中の黒
丸プロットは、本例及び上記比較例の実測値である。
【0034】この図7から、接合部の剥離耐圧がダイヤ
フラム部3の破壊耐圧よりも大きくなるように、上記比
率を設定すれば、半導体基板1と台座4との接合強度を
向上させることができ、当該接合部の信頼性を確保する
ことができる。例えば、現状の実用レベルにおけるダイ
ヤフラム部3の破壊耐圧の上限(6MPa)を、接合部
の剥離耐圧の目標下限値とすると、上記比率が50%以
上であれば良い。
【0035】また、本例では上記比率が88%である
が、これは、接合部の剥離耐圧において、より安全率を
見込んで設計した結果であり、そのような観点からは、
上記比率は80%以上であることが好ましい。また、上
記図2からわかるように、接合角度θが80°以上であ
れば、接合部歪みの低減度合は接合角度θが90°の場
合とほぼ同じで飽和している。そのため、接合角度θが
80°以上であれば、図7に示す傾向と同様のことが言
える。
【0036】以上のように、本実施形態によれば、ダイ
ヤフラム部3の裏面端部に丸め部2aが形成された裏面
受圧型半導体圧力センサにおいて、半導体基板1と台座
4との接合部のうち接合角度θが80°以上となってい
る部分をある割合以上設ければ、半導体基板1と台座4
との接合強度をダイヤフラム部3の破壊耐圧以上にまで
向上させることができ、当該接合部の信頼性を確保する
ことができる。
【0037】なお、上記比率が100%、即ち、接合部
の全体にわたって接合角度θが90°であれば、接合強
度向上の効果にとって更に好ましいことは勿論である。
このような構成とした本実施形態の変形例を図8及び図
9に示す。
【0038】図8は、本変形例のセンサS1におけるダ
イヤフラム部形成用のマスクパターンの平面形状を示す
図であり、図9は、このマスクパターンで形成されるダ
イヤフラム部3の詳細形状を示す図である。ここで、図
9中、(a)は半導体基板1の一面から見たダイヤフラ
ム部3の平面形状を示す図、(b)は(a)のE−E部
分断面図、(c)は(a)のF−F部分断面図である。
【0039】本変形例では、面方位が(110)面であ
る半導体基板1の一面に、ダイヤフラム部3を形成する
ためのマスクパターンとして、図8に示す様な菱形の開
口部(図中、斜線ハッチング部分)を有するマスクK2
を形成する。このマスクK2の開口部は、<100>結
晶軸方向に長軸を持ち且つ<111>結晶軸と直交する
方向に4辺を持つ菱形をなしている。
【0040】このマスクパターンにて上記異方性エッチ
ングを行うと、図9(a)に示す様に、4つの辺L1よ
りなる菱形の開口部を有する凹部2が形成され、ダイヤ
フラム部3は、凹部2の底面形状に応じた8角形(図
中、破線ハッチング部分)となる。このとき、図9
(b)及び(c)に示す様に、凹部2の開口部を構成す
る全ての辺L1において、接合角度θが実質的に90°
となる。
【0041】ただし、接合強度向上の効果のみを考えた
場合、本変形例のようなダイヤフラム形状が良いと考え
られるが、センサの感度を向上させること等を考える
と、上記図4に示したようなダイヤフラム部3の方が、
チップ内において効率よくダイヤフラム部3の面積を広
くすることができるため好ましいと考えられる。
【0042】(第2実施形態)上記第1実施形態では、
半導体基板1の一面が(110)面であるものを採用し
たため、異方性エッチングを用いて、容易に接合角度θ
を90°とした構成を実現することができた。本第2実
施形態は、ダイヤフラム部3の形成方法に係るものであ
り、半導体基板1の面方位やマスクパターン形状に関係
なく、半導体基板1と台座4との接合部の全体にわたっ
て接合角度θが90°である部分を形成することができ
るようにしたものである。
【0043】図10に、本実施形態に係るダイヤフラム
部3の形成方法を示す。まず、図10(a)に示す様
に、マスク(図示せず)が形成された半導体基板1の一
面側から半導体基板1に対して、上記第1実施形態と同
様に、KOHやTMAH等を用いて異方性エッチングを
行う(異方性エッチング工程)。このときのエッチング
深さは、最終的に形成される凹部2(図中、破線にて図
示)の深さの約2/3以上とする。
【0044】続いて、ここまで形成された凹部に対し
て、上記第1実施形態に示したのと同様の方法にて、底
面と側面との境界部に丸め部を形成する(丸め部形成工
程)。その後、CF4系ガスを用いたプラズマエッチン
グ等の異方性垂直エッチングを行うことにより、更に、
エッチングを進め、凹部2を形成する(異方性垂直エッ
チング工程)。
【0045】このとき、異方性垂直エッチングの特性に
より、凹部2の開口部の全体に渡って、接合角度θが9
0°となる。また、丸め部形成工程にて形成された丸め
部の形状は、最終的に形成された凹部2において継承さ
れる。この後、マスクを除去し、半導体基板1の一面に
台座4を接合することで、半導体圧力センサS2が完成
する。
【0046】本実施形態の半導体圧力センサS2におけ
るダイヤフラム部3の詳細形状を図11、図12に示
す。図11は、半導体基板1として面方位が(110)
面である単結晶シリコン基板を採用し、マスクパターン
として上記図4に示すパターンを採用した第1の例であ
り、(a)は半導体基板1の一面から見たダイヤフラム
部3の平面形状(図中のハッチング領域)を示す図、
(b)は(a)のG−G部分断面図、(c)は(a)の
H−H部分断面図、(d)は(a)のJ−J部分断面図
である。
【0047】一方、図12は、半導体基板1として面方
位が(100)面である単結晶シリコン基板を採用し、
マスクパターンとして正方形のパターンを採用した第2
の例であり、(a)は半導体基板1の一面から見たダイ
ヤフラム部3の平面形状(図中のハッチング領域)を示
す図、(b)は(a)のM−M部分断面図、(c)は
(a)のN−N部分断面図である。
【0048】図11、図12共に、半導体基板1と台座
4との接合部の全体にわたって接合角度θが90°とな
っている。図11に示す例では、上記図4において、接
合角度θが35.3°であった部分(辺L2の部分)ま
でも接合角度θが90°となっている。
【0049】このように、本実施形態によれば、ダイヤ
フラム部3を形成するためのエッチング工程において、
最後に異方性垂直エッチングを行うことにより、半導体
基板1の面方位やマスクパターン形状に関係なく、半導
体基板1と台座4との接合部の全体にわたって接合角度
θが90°の部分を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る半導体圧力センサ
の概略断面図である。
【図2】接合角度θと接合部歪みとの関係を示す図であ
る。
【図3】第1実施形態におけるダイヤフラム部形成用の
マスクパターンの平面形状を示す図である。
【図4】図3に示すマスクパターンで形成されるダイヤ
フラム部の詳細形状を示す図である。
【図5】接合強度向上の効果を示す図である。
【図6】第1実施形態及び比較例のダイヤフラム部の平
面形状を示す図である。
【図7】沿面長に対する接合角度θが90°の部分の比
率と接合部の剥離耐圧との関係を示す図である。
【図8】第1実施形態の変形例におけるダイヤフラム部
形成用のマスクパターンの平面形状を示す図である。
【図9】図8に示すマスクパターンで形成されるダイヤ
フラム部の詳細形状を示す図である。
【図10】本発明の第2実施形態に係るダイヤフラム部
の形成方法を示す概略断面図である。
【図11】第2実施形態の第1の例におけるダイヤフラ
ム部の詳細形状を示す図である。
【図12】第2実施形態の第2の例におけるダイヤフラ
ム部の詳細形状を示す図である。
【符号の説明】
1…半導体基板、2…凹部、3…ダイヤフラム部、4…
台座、5…圧力導入通路、θ…半導体基板と台座との接
合部において凹部の側面と台座の接合面とのなす角度。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 康利 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 2F055 AA40 BB20 CC02 DD04 EE14 FF49 GG13 GG15 HH05 4M112 AA01 BA01 CA05 CA16 DA04 DA18 EA03 EA13 FA07

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板(1)と、 前記半導体基板の一面から前記半導体基板に形成された
    凹部(2)と、 前記半導体基板のうち前記凹部の底面側に形成された圧
    力検出用のダイヤフラム部(3)と、 前記半導体基板の一面に接合された台座(4)と、 この台座に形成され、前記凹部内へ被測定圧力を導入し
    て前記ダイヤフラム部における前記凹部側の面に受圧さ
    せるための圧力導入通路(5)とを備え、 前記ダイヤフラム部における前記凹部側の面の端部と前
    記凹部の側面との境界部が丸められた形状となっている
    半導体圧力センサにおいて、 前記半導体基板と前記台座との接合部に、前記凹部の側
    面と前記台座の接合面とのなす角度(θ)が80°以上
    となっている部分を設けることにより、前記接合部の剥
    離耐圧が前記ダイヤフラム部の破壊耐圧よりも大きくな
    っていることを特徴とする半導体圧力センサ。
  2. 【請求項2】 前記半導体基板(1)と前記台座(4)
    との接合部のうち前記角度(θ)が80°以上となって
    いる部分が、当該接合部全体の50%以上であることを
    特徴とする請求項1に記載の半導体圧力センサ。
  3. 【請求項3】 前記半導体基板(1)と前記台座(4)
    との接合部のうち前記角度(θ)が80°以上となって
    いる部分が、当該接合部全体の80%以上であることを
    特徴とする請求項2に記載の半導体圧力センサ。
  4. 【請求項4】 前記半導体基板(1)と前記台座(4)
    との接合部の全体において、前記角度(θ)が80°以
    上となっていることを特徴とする請求項3に記載の半導
    体圧力センサ。
  5. 【請求項5】 前記角度(θ)が90°であることを特
    徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の半導
    体圧力センサ。
  6. 【請求項6】 前記半導体基板(1)の一面が(11
    0)面であり、前記凹部(2)の側面が(111)面で
    あることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つ
    に記載の半導体圧力センサ。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし5のいずれか1つに記載
    の半導体圧力センサを製造する方法であって、 前記半導体基板(1)の一面側から前記半導体基板に対
    して異方性エッチングを行い、続いて異方性垂直エッチ
    ングを行うことにより、前記凹部(2)を形成した後、
    前記半導体基板の一面に前記台座(4)を接合すること
    を特徴とする半導体圧力センサの製造方法。
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