JP2001342913A - 絞り弁制御装置 - Google Patents

絞り弁制御装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】絞り弁の動作に対応して速やかに蒸発燃料を吸
気通路にパージし、該絞り弁の開閉動作に影響されるこ
となく確実に所望の流量の蒸発燃料をパージする。 【解決手段】スロットル本体12の第4の側面58に
は、バルブ本体70と、導入ノズル72と、該バルブ本
体70の底面から該第4の側面58に貫装される吐出ノ
ズル74とからなるパージコントロールバルブ62が直
結される。前記吐出ノズル74は、スロットル本体12
内において吸気通路18の軸方向に形成される連通路8
0に連通されるとともに、該連通路80は出口面16を
切り欠くように該吸気通路18の外周に沿って断面が略
一定幅の円弧状に形成されるパージ通路82に連通され
る。このパージ通路82の出口部82aは、スロットル
軸24の軸を吸気通路18の軸方向に平行移動した位置
(スロットル軸24の近傍)において、該吸気通路18
と連通している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関のインテ
ークマニホールドに接続される絞り弁制御装置に関し、
特に、パージコントロールバルブが直結された絞り弁制
御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、エンジンを駆動させるための燃
料を貯留する燃料タンク内においては蒸発燃料が発生す
る。この蒸発燃料が大気中へ放出されると大気汚染の原
因となるため、該蒸発燃料をエンジンのシリンダ室と連
通する絞り弁制御装置のスロットル本体に形成された吸
気通路へパージして(吸入させて)混合気とともに燃焼
させている。
【0003】蒸発燃料の吸気通路へのパージ方法として
は、燃料タンク内において発生した蒸発燃料を活性炭か
らなるキャニスタに一旦吸着させ、その後、キャニスタ
に吸着された燃料を、パージコントロールバルブの制御
下にエンジンの負荷運転中において吸気通路にパージす
る方法が知られている。この場合、パージコントロール
バルブと絞り弁制御装置とは配管によって接続されると
ともに、スロットル本体の絞り弁が保持固定されたスロ
ットル軸と平行な面には、該配管と吸気通路とを連通さ
せるために小径のパージ孔が形成されている。すなわ
ち、絞り弁制御装置の絞り弁が開状態となったときに吸
気通路を流通する空気の吸引圧によってパージ孔から吸
気通路に蒸発燃料がパージされることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
従来技術においては、パージコントロールバルブと絞り
弁制御装置とが配管によって接続されているため、該絞
り弁制御装置の絞り弁が開いてからパージコントロール
バルブの制御下に蒸発燃料が吸気通路にパージされるま
でに該蒸発燃料が配管の長さ分だけ流通しなければなら
ず、その分、吸気通路に到達するまでに時間がかかる。
換言すれば、蒸発燃料は、絞り弁を開いてから速やかに
吸気通路にパージされず、該絞り弁の動作に対して応答
性が悪いという不具合がある。
【0005】しかも、小径なパージ孔はスロットル本体
のスロットル軸と平行な面に形成されるため、該絞り弁
の開閉動作により該絞り弁と該パージ孔の出口部(吸気
通路との連通部)との距離が変動する。それにより、パ
ージ孔の出口部近傍の圧力変動が起こり、ひいては、蒸
発燃料のパージ量が変動してしまい、確実に燃料タンク
内にて発生した蒸発燃料を吸気通路にパージすることが
できないという問題点が指摘されている。さらに、パー
ジ孔は小径なため、十分な流量の蒸発燃料をパージする
ことができないという難点がある。
【0006】本発明はこのような課題を考慮してなされ
たものであり、絞り弁の動作に対応して速やかに蒸発燃
料を吸気通路にパージするとともに、該絞り弁の開閉動
作に影響されることなく確実に所望の流量の蒸発燃料を
パージすることができる絞り弁制御装置を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、スロットル本
体に形成された吸気通路にパージされる蒸発燃料の流量
を制御するためのパージコントロールバルブを有する絞
り弁制御装置であって、前記パージコントロールバルブ
は、前記スロットル本体のスロットル軸と略平行な面に
直結され、前記パージコントロールバルブの吐出ノズル
は前記スロットル本体の前記吸気通路の軸方向の端面に
形成されるパージ通路に連通するとともに、該吸気通路
と該パージ通路との連通部は前記スロットル軸を保持す
るスロットル本体の壁面内部に設けられていることを特
徴とする。
【0008】これにより、パージコントロールバルブと
絞り弁制御装置とを接続する配管が不要となるため、該
パージコントロールバルブの吐出ノズルと該絞り弁制御
装置のスロットル本体に形成される吸気通路との距離を
可及的に短縮することができる。従って、絞り弁の動作
に対応して速やかに蒸発燃料を吸気通路にパージするこ
とが可能となる。
【0009】しかも、パージコントロールバルブの吐出
ノズルはパージ通路を介して吸気通路と連通しており、
かつ、該パージ通路と該吸気通路との連通部はスロット
ル軸近傍に位置しているため、絞り弁の開閉動作により
該絞り弁と該パージ通路の出口部(吸気通路との連通
部)との距離が変動することがない。従って、パージ通
路の出口部は、絞り弁の開閉動作による圧力変動の影響
を受けることを可及的に阻止でき、所望の流量の蒸発燃
料を確実にパージすることができる。
【0010】さらに、パージ通路をスロットル本体の吸
気通路の軸方向の端面に形成するため、例えば、該スロ
ットル本体をダイカストなどにより成形する際、同時に
パージ通路も成形できるため、スロットル本体を成形し
た後にドリル等の機械加工を施してパージ通路を形成す
る必要がなく、容易にパージ通路を形成することが可能
となる。
【0011】上述の構成を有する絞り弁制御装置におい
て、前記パージ通路を前記吸気通路の外周に沿った略一
定幅の円弧状に形成すると好適である。吸気通路に連通
するパージ通路が従来技術のような小径のパージ孔では
なく所定の容積を有するため、蒸発燃料を所望の流量だ
け確実にパージすることができるからである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に係る絞り弁制御装置につ
き好適な実施の形態を挙げ、添付の図1〜図4を参照し
ながら以下詳細に説明する。なお、この絞り弁制御装置
は、その用途が限定されるものではないが、本実施の形
態においては、例えば、燃料噴射式の自動車のエンジン
のシリンダ室内に空気を送給するためのインテークマニ
ホールドに接続されるものとする。
【0013】本実施の形態に係る絞り弁制御装置10
は、図1及び図2に示すように、スロットル本体12を
有し、該スロットル本体12は入口面14と該入口面1
4と略平行な出口面16とを備える。前記入口面14と
前記出口面16とに連通するように前記スロットル本体
12の略中央部にエンジンのシリンダ室内に空気を供給
するための吸気通路18が形成される(図2参照)。こ
の吸気通路18内には、該吸気通路18を開閉すべく絞
り弁20が回動自在に配設され、該絞り弁20は、ねじ
22によってスロットル軸24に固定保持されている
(図2参照)。
【0014】前記スロットル軸24は、前記吸気通路1
8の軸方向と直交する方向に該吸気通路18を貫通し
て、前記スロットル本体12の第1の側面26及び該第
1の側面26と略平行な第2の側面28から突出して延
在している。前記第1の側面26には前記絞り弁20の
回転角度を検出するため開度センサ30が取着され、前
記スロットル軸24の一端部は該開度センサ30のロー
タ(図示せず)に直接嵌合している(図1参照)。ま
た、前記スロットル軸24の他端部にはスロットルレバ
ー32が装着されるとともに、該スロットルレバー32
の外れ防止用のナット34が該スロットル軸24に螺着
される(図1及び図2参照)。
【0015】スロットルレバー32は、断面が略U状の
ワイヤ係合部36を有するガイド部38と、該ガイド部
38に固定される円板部40とを有し、該ワイヤ係合部
36の一端部にはアクセルワイヤ(図示せず)の一端が
固定され、該アクセルワイヤの他端はアクセルペダル
(図示せす)に連なっている。
【0016】円板部40には、前記スロットル軸24の
軸方向に相反して指向する第1の爪部42及び第2の爪
部44が設けられ、かつ、該スロットル軸24の軸方向
内方に指向するばね係止部46が固着される(図2参
照)。さらに、第2の側面28と円板部40との間にス
ロットル軸24を囲繞するように第1のリターンスプリ
ング48が介装される。この第1のリターンスプリング
48の一端はばね係止部46に係止されるとともに、該
第1のリターンスプリング48の他端はスロットル本体
12に係止される。前記第1のリターンスプリング48
の半径方向内方に、第2のリターンスプリング50が配
設される。すなわち、前記第1のリターンスプリング4
8と前記第2のリターンスプリング50は、異径であ
り、かつ前記スロットル軸24に対し同軸に装着されて
いる。前記第1のリターンスプリング48と前記第2の
リターンスプリング50は、所定の角度だけ回転した状
態にある絞り弁20を原位置に復帰させるためのもので
ある。
【0017】なお、図1中、参照符号52は、スロット
ル本体12の第2の側面28に固定されたスロットルス
テーを示す。
【0018】スロットル本体12のスロットル軸24と
略平行な第3の側面54には、アイドルスピードコント
ロールバルブ56が直結される。このアイドルスピード
コントロールバルブ56は、アイドリング時にエンジン
のシリンダ室内に最適な流量の空気を送給するために、
該空気の流量制御を行うためのものである。具体的に
は、エンジン冷間時には送給する空気の流量を相対的に
多くして、該エンジンが暖気されるにつれて次第に流量
を少なくし、暖気完了後にはほぼ一定の流量になるよう
に流量制御する。前記アイドルスピードコントロールバ
ルブ56は一般的な電磁弁が用いられるため、その詳細
な説明は省略する。
【0019】図1及び図2に示すように、スロットル本
体12の第3の側面54と略平行な第4の側面58に
は、負圧センサ60とパージコントロールバルブ62と
が並列状態で配設される。この負圧センサ60は吸気通
路18内の圧力を検出するものであり、該負圧センサ6
0の支持部64を挿通するボルト66によって前記第4
の側面58に支持固定される。また、スロットル本体1
2の出口面16から前記負圧センサ60に連通する負圧
通路68が形成される。この負圧通路68は、前記出口
面16に接続されるインテークマニホールド(図示せ
す)に連通している。つまり、前記吸気通路18と前記
負圧通路68とは、連通した状態となる。従って、負圧
センサ60によってインテークマニホールドからエンジ
ンに送給される空気が吸引されて吸気通路18内の圧力
が検出される。
【0020】パージコントロールバルブ62は、バルブ
本体70と、蒸発燃料を導入するための導入ノズル72
と、該バルブ本体70の底面からスロットル本体12の
第4の側面58に貫装される吐出ノズル74とを有す
る。前記バルブ本体70に設けられる一対の支持部76
a及び76bを挿通するボルト78によって、パージコ
ントロールバルブ62が前記第4の側面58に直結され
る状態となる(図1参照)。
【0021】さらに、前記吐出ノズル74はスロットル
本体12内において、吸気通路18の軸方向に対し出口
面16に向かうにつれて拡開して形成される連通路80
に連通するとともに(図3参照)、該連通路80は該出
口面16を切り欠くように該吸気通路18の外周に沿っ
て断面が略一定幅の円弧状に形成されるパージ通路82
に連通する(図2及び図3参照)。図3から諒解される
ように、このパージ通路82の出口部82aは、スロッ
トル軸24の軸を吸気通路18の軸方向に平行移動した
位置(スロットル軸24の近傍)において、該吸気通路
18と連通している。すなわち、前記パージコントロー
ルバルブ62の前記吐出ノズル74は、前記連通路80
及び前記パージ通路82を介して前記吸気通路18と連
通することになる。
【0022】なお、図2中、参照符号84は、スロット
ル本体12とインテークマニホールドとを接続するため
のボルト孔を示し、図3中、参照符号86は、シール部
材を示す。
【0023】本実施の形態に係る絞り弁制御装置10
は、基本的には以上のように構成されるものであり、次
にアクセルペダルを操作してから(アクセルペダルを踏
み込んでから)該アクセルペダルの操作を解除するまで
の動作について説明する。
【0024】先ず、アクセルペダル(図示せず)を操作
する。これにより、前記アクセルペダルに連なるアクセ
ルワイヤ(図示せず)が引張され、該アクセルワイヤの
一端が固定されるワイヤ係合部36、すなわち、スロッ
トルレバー32が原位置から回転する。従って、前記ス
ロットルレバー32と一体的にスロットル軸24が回転
し、絞り弁20が所定の角度だけ回転して吸気通路18
が開成され、該吸気通路18を空気が流通することにな
る。
【0025】その際、パージコントロールバルブ62の
導入ノズル72には、前記吸気通路18を流通する空気
の吸引圧によって、燃料タンク内にて発生した蒸発燃料
が活性炭からなるキャニスタを介して導入される。前記
導入ノズル72から導入された蒸発燃料は、バルブ本体
70を通過して吐出ノズル74から吐出される。このと
き、バルブ本体70内に設けられる弁体(図示せず)の
開度によって、蒸発燃料の流量が制御される。
【0026】前記吐出ノズル74から吐出された蒸発燃
料は、スロットル本体12に形成された連通路80及び
該スロットル本体12の出口面16に形成されたパージ
通路82を流通して吸気通路18にパージされる。これ
により、蒸発燃料は、エンジンのシリンダ室直前で形成
される混合気とともに該シリンダ室に送給されて燃焼処
理されることになる。
【0027】その後、アクセルペダルの操作を解除す
る。これにより、第1のリターンスプリング48及び第
2のリターンスプリング50の引張作用下に、スロット
ルレバー32が原位置に復帰する方向に回転して、該絞
り弁20が該吸気通路18を閉塞する状態となる。
【0028】なお、図4に本実施の形態に係る絞り弁制
御装置10の変形例を示す。この変形例に係る絞り弁制
御装置10は、負圧通路68に連通するとともに、スロ
ットル本体12の出口面16を切り欠くように吸気通路
18の外周に沿って断面が略一定幅の円弧状に形成され
る吸引通路100を有する。この吸引通路100の出口
部100aは、スロットル軸24の軸を吸気通路18の
軸方向に平行移動した位置(スロットル軸24の近傍)
において、該吸気通路18と連通している。これによ
り、負圧センサ60によってスロットル本体12に形成
される吸気通路18内からエンジンに送給される空気が
吸引されて吸気通路18内の圧力が検出される。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
パージコントロールバルブはスロットル本体のスロット
ル軸の軸方向と平行する面に直結されているため、該パ
ージコントロールバルブの吐出ノズルと該スロットル本
体に形成される吸気通路との距離を可及的に短縮するこ
とができる。従って、絞り弁の動作に対応して速やかに
蒸発燃料を吸気通路にパージすることが可能となる。
【0030】しかも、吸気通路と、該吸気通路と連通す
るパージ通路との連通部は、スロットル軸近傍に位置し
ているため、絞り弁の開閉動作により該絞り弁と該パー
ジ通路の出口部(吸気通路との連通部)との距離が変動
することがない。従って、パージ通路の出口部は、絞り
弁の開閉動作による圧力変動の影響を受けることを可及
的に阻止できるため、確実に所望の流量の蒸発燃料をパ
ージすることができる。
【0031】さらに、パージ通路をスロットル本体の吸
気通路の軸方向の端面に形成するため、例えば、該スロ
ットル本体をダイカストなどにより成形する際、同時に
パージ通路も成形できるため、スロットル本体を成形し
た後にドリル等の機械加工を施してパージ通路を形成す
る必要がなく、容易にパージ通路を形成することが可能
になるという特有の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る絞り弁制御装置を示す正面
説明図である。
【図2】図1における絞り弁制御装置を示す底面説明図
である。
【図3】図1における絞り弁制御装置のIII-III
線からみた一部省略要部断面説明図である。
【図4】図1における絞り弁制御装置の変形例を示す底
面説明図である。
【符号の説明】
10…絞り弁制御装置 12…スロットル
本体 16…出口面 18…吸気通路 24…スロットル軸 58…第4の側面 62…パージコントロールバルブ 74…吐出ノズル 80…連通路 82…パージ通路 82a…出口部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スロットル本体に形成された吸気通路にパ
    ージされる蒸発燃料の流量を制御するためのパージコン
    トロールバルブを有する絞り弁制御装置であって、 前記パージコントロールバルブは、前記スロットル本体
    のスロットル軸と略平行な面に直結され、 前記パージコントロールバルブの吐出ノズルは前記スロ
    ットル本体の前記吸気通路の軸方向の端面に形成される
    パージ通路に連通するとともに、該吸気通路と該パージ
    通路との連通部は前記スロットル軸を保持するスロット
    ル本体の壁面内部に設けられていることを特徴とする絞
    り弁制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の絞り弁制御装置において、 前記パージ通路は、前記吸気通路の外周に沿った略一定
    幅の円弧状に形成されることを特徴とする絞り弁制御装
    置。
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