JP2001342293A - ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents

ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ

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JP2001342293A JP2000162871A JP2000162871A JP2001342293A JP 2001342293 A JP2001342293 A JP 2001342293A JP 2000162871 A JP2000162871 A JP 2000162871A JP 2000162871 A JP2000162871 A JP 2000162871A JP 2001342293 A JP2001342293 A JP 2001342293A
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rubber
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Shinichi Motofusa
真一 元房
Hiroyuki Teratani
裕之 寺谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性が改良され、タイヤ用サイドウォール
部補強ゴムやタイヤ用ビードフィラーゴムとして好適な
ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤを提供する
こと。 【解決手段】 (A)天然ゴム及び/又はジエン系合成
ゴムと、(B)一般式(I) R1 −S−S−A−S−S−R2 ……(I) (式中、Aは炭素数2〜10のアルキレン基、R1 及び
2 は、それぞれ独立して窒素原子を含む一価の有機基
を示す。)で表される化合物,シトラコンイミド化合
物,及びアクリレート類化合物から選ばれた少なくとも
二種の化合物を含む複数の化合物を配合してなるゴム組
成物、及びこのゴム組成物をサイドウォール部のゴム補
強層及び/又はビードフィラーに用いてなる空気入りタ
イヤである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴム組成物及びそ
れを用いた空気入りタイヤに関する。さらに詳しくは、
本発明は、耐熱性が改良され、特にタイヤ用サイドウォ
ール部補強ゴムやタイヤ用ビードフィラーゴムとして好
適なゴム組成物、及びこのゴム組成物をサイドウォール
部補強層やビードフィラーに用いてなる空気入りタイヤ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、タイヤにおいて、サイドウォール
部の剛性を向上させるために、ゴム組成物単体、あるい
はゴム組成物と繊維などとの複合体によるサイド補強層
が配設されている。しかしながら、これらに用いられ
る、これまでのゴム組成物においては、特に、タイヤの
パンクなどによりタイヤの内部圧力(以下、内圧と称
す。)が低下した状態で走行する、いわゆるランフラッ
ト走行時のように、温度が200℃以上にもなると、加
硫などによって形成された架橋部や、ゴム成分を構成す
るポリマー自体が切断される傾向があった。これによ
り、弾性率が低下するため、タイヤのたわみが増加して
発熱が進んだり、ゴムの破壊限界が低下し、その結果、
タイヤは比較的早期に故障に至るという問題があった。
このような故障に至るのをできるだけ遅くする手段の一
つとして、配合を変えることにより、使用するゴム組成
物の弾性率をできるだけ大きくし、あるいはその損失正
接(tanδ)をできるだけ小さく設定して、ゴム組成
物自体の発熱を抑制する方法が知られているが、配合面
からのアプローチには限界があり、ランフラット走行に
おいて、一定以上の耐久距離を確保するには、サイド補
強層及びビードフィラーを増量するしかなく、その結
果、通常走行時において、乗り心地の悪化や騒音レベル
の悪化、重量の増加など、好ましくない事態を招来して
いるのが実状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況下で、特にタイヤ用サイドウォール部補強ゴムやタ
イヤ用ビードフィラーゴムとして好適な耐熱性を向上さ
せたゴム組成物、及びこのゴム組成物を用いてなる空気
入りタイヤ、特にランフラット走行において耐久性に優
れる空気入りタイヤを提供することを目的とするもので
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定の化合物
を含むゴム組成物が耐熱性に優れ、タイヤ用サイドウォ
ール部補強ゴムやタイヤ用ビードフィラーゴムとして好
適であること、そして、このゴム組成物をサイドウォー
ル部補強層やビードフィラーに用いてなる空気入りタイ
ヤは、特にランフラット走行において耐久性に優れてい
ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完
成したものである。すなわち、本発明は、(A)天然ゴ
ム及び/又はジエン系合成ゴムと、(B)一般式(I) R1 −S−S−A−S−S−R2 ……(I) (式中、Aは炭素数2〜10のアルキレン基、R1 及び
2 は、それぞれ独立して窒素原子を含む一価の有機基
を示す。)で表される化合物、シトラコンイミド化合
物、及びアクリレート類化合物から選ばれた少なくとも
二種の化合物を含む複数の化合物を配合してなることを
特徴とするゴム組成物を提供するものである。なお、こ
のゴム組成物を製造するには、(B)成分を混練りする
工程での最高温度を好ましくは140℃以下、さらに好
ましくは120℃以下に抑制して調製する。この工程
は、加硫剤等を混練りする工程でもよく、別途(B)成
分のみを混練りしてもよい。また本発明は、左右一対の
リング状のビードコアと、該ビードコアのタイヤ半径方
向外側に配設されたビードフィラーと、並列された複数
のコードが被覆ゴム中に埋設されてなるプライ少なくと
も1枚からなるカーカス層と、該カーカス層のタイヤ半
径方向外側に配置されたベルト層と、該ベルト層のタイ
ヤ半径方向外側に配設されたトレッド部と、該トレッド
部の左右に配置された一対のサイドウォール部と、この
サイドウォール部に配設されたゴム補強層とを具備して
なる空気入りタイヤにおいて、上記サイドウォール部に
配設されたゴム補強層及び/又は上記ビードフィラー
に、前記ゴム組成物を用いたことを特徴とする空気入り
タイヤを提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明のゴム組成物においては、
(A)成分として、天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴ
ムが用いられる。ここで、ジエン系合成ゴムとしては、
例えばポリイソプレン合成ゴム(IR)、ポリブタジエ
ンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SB
R)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、ク
ロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)などが
挙げられる。この(A)成分の天然ゴムやジエン系合成
ゴムは単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用
いてもよい。また、本発明のゴム組成物に用いられる補
強性充填剤は特に限定されず、通常ゴム業界で用いられ
るものを適宜選択することができるが、好ましくはカー
ボンブラック,シリカ,水酸化アルミニウムなどが挙げ
られ、シリカ,水酸化アルミニウムを用いる場合にはカ
ップリング剤と併用することにより、ゴムとの補強性を
更に高めることができる。本発明のゴム組成物において
は、耐熱性を向上させるために、(B)成分として、一
般式(I)で示される化合物,シトラコンイミド化合
物,及びアクリレート類化合物から選ばれた少なくとも
二種の化合物を含む複数の化合物を配合することが必要
とされる。つまり、本発明においては、(B)成分とし
て、上記一般式(I)で示される化合物,シトラコ
ンイミド化合物及びアクリレート類化合物の三つの群
から任意の二種の群の化合物あるいは三種の群の化合物
を選択使用することが求められる。ここで、上記〜
群の中の複数(二つあるいは三つ)の群から化合物を選
定する際に、通常は各群からそれぞれ一種類の化合物を
選択するが、所望により一つの群から二種類以上の化合
物を選択してもよい。以下、これら各化合物についての
詳細を説明する。(B)成分における化合物は、一般式
(I) R1 −S−S−A−S−S−R2 ……(I) で表される化合物である。
【0006】この一般式(I)において、Aは炭素数2
〜10のアルキレン基を示し、このアルキレン基は直鎖
状、枝分かれ状、環状のいずれであってもよいが、直鎖
状アルキレン基が好ましい。該炭素数2〜10の直鎖状
アルキレン基の例としては、エチレン基、トリメチレン
基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチ
レン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、デカメ
チレン基などが挙げられる。これらの中で、特に効果の
点から、ヘキサメチレン基が好適である。一方、R1
びR2 は、それぞれ窒素原子を含む一価の有機基を示
し、好ましくは、芳香環を少なくとも一つ含み、かつ窒
素原子を含む一価の有機基であり、特に炭素原子がジチ
オ基に結合した=N−C(=S)−で表される結合基を
含むものが好適である。R1 及びR2 は、たがいに同一
でも異なっていてもよいが、製造の容易さなどの点か
ら、同一であるのが好ましい。この一般式(I)で表さ
れる化合物としては、例えば一般式(I−a)
【0007】
【化4】
【0008】で表されるα,ω−ビス(N,N’−ジヒ
ドロカルビルチオカルバモイルジチオ)アルカンを好ま
しく挙げることができる。上記一般式(I−a)におい
て、R3 〜R6 は、それぞれアルキル基、アリール基又
はアラルキル基を示すが、R3 及びR4 の少なくとも一
方、並びにR5 及びR6 の少なくとも一方がアリール基
又はアラルキル基であり、nは2〜10の整数を示す。
【0009】ここで、アルキル基としては、炭素数1〜
20のものが好ましく、また、直鎖状、枝分かれ状及び
環状のいずれであってもよい。このようなアルキル基の
例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イ
ソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−
ブチル基、tert−ブチル基、各種ペンチル基、各種
ヘキシル基、各種オクチル基、各種デシル基、各種ドデ
シル基、各種テトラデシル基、各種ヘキサデシル基、各
種オクタデシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル
基、シクロオクチル基などが挙げられる。アリール基と
しては、炭素数6〜20のものが好ましく、また、環上
には、低級アルキル基などの適当な置換基を有していて
もよい。このようなアリール基の例としては、フェニル
基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、メチルナフチ
ル基などが挙げられる。アラルキル基としては、炭素数
7〜20のものが好ましく、また、環上には、低級アル
キル基などの適当な置換基を有していてもよい。このよ
うなアラルキル基の例としては、ベンジル基、メチルベ
ンジル基、ジメチルベンジル基、フェネチル基、メチル
フェネチル基、ジメチルフェネチル基、ナフチルメチル
基、(メチルナフチル)メチル基、(ジメチルナフチ
ル)メチル基、ナフチルエチル基、(メチルナフチル)
エチル基、(ジメチルナフチル)エチル基などが挙げら
れる。
【0010】このR3 〜R6 としては、全てが上記アリ
ール基又はアラルキル基であるのが好ましく、特に全て
がベンジル基であるのが、熱老化防止及び製造の容易さ
などの点から好適である。このような化合物の例として
は、1,2−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモ
イルジチオ)エタン;1,3−ビス(N,N’−ジベン
ジルチオカルバモイルジチオ)プロパン;1,4−ビス
(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ブタ
ン;1,5−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモ
イルジチオ)ペンタン;1,6−ビス(N,N’−ジベ
ンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサン;1,7−ビ
ス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘ
プタン;1,8−ビス(N,N’−ジベンジルチオカル
バモイルジチオ)オクタン;1,9−ビス(N,N’−
ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ノナン;1,10
−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチ
オ)デカンを挙げることができる。これらの中で、効果
の点から、特に、1,6−ビス(N,N’−ジベンジル
チオカルバモイルジチオ)ヘキサンが好適である。
【0011】この一般式(I)で表される化合物は、ゴ
ム組成物の耐熱性を向上させる効果を発揮するが、その
作用は、高温下において架橋切断と平行してより耐熱安
定性の高いモノスルフィド架橋を効率的に生成すること
に起因するものと考えられる。また、本発明のゴム組成
物において用いられる上記の(B)成分としてのシトラ
コンイミド化合物としては、効果の点から、ビスシトラ
コンイミド類が好ましく、該ビスシトラコンイミド類と
しては、例えば一般式(II)
【0012】
【化5】
【0013】で表される化合物を好ましく挙げることが
できる。この一般式(II)において、Arはアリーレン
基を示し、このアリーレン基としては、環上に置換基を
有する若しくは有しない炭素数6〜20のアリーレン基
が好ましい。上記置換基としては、加硫に影響を及ぼす
ことがなく、かつ170℃以上の高温で安定な基であれ
ばよく特に制限されず、例えば低級のアルキル基やアル
コキシル基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基などを
挙げることができる。該アリーレン基としては、フェニ
レン基及びナフチレン基などが挙げられ、特にフェニレ
ン基が好適である。一方、Q1 及びQ2 は、それぞれ炭
素数1〜4のアルキレン基を示し、このアルキレン基は
直鎖状、枝分かれ状のいずれであってもよい。このよう
なアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プ
ロピレン基及びブチレン基が挙げられる。該Q1 及びQ
2 は、たがいに同一であってもよく、異なっていてもよ
いが、製造の容易さなどの点から、同一であるのが好ま
しい。上記一般式(II)で表される化合物の例として
は、1,2−ビス(シトラコンイミドメチル)ベンゼ
ン;1,3−ビス(シトラコンイミドメチル)ベンゼ
ン;1,4−ビス(シトラコンイミドメチル)ベンゼ
ン;2,3−ビス(シトラコンイミドメチル)トルエ
ン;2,4−ビス(シトラコンイミドメチル)トルエ
ン;2,5−ビス(シトラコンイミドメチル)トルエ
ン、2,6−ビス(シトラコンイミドメチル)トルエ
ン、及びこれらに対応するビス(シトラコンイミドエチ
ル)化合物などを挙げることができる。これらの中で、
効果の点から、特に1,3−ビス(シトラコンイミドメ
チル)ベンゼンが好適である。
【0014】この(B)成分のシトラコンイミド化合物
は、ゴム組成物の耐熱性を向上させる効果を発揮する
が、その作用は高温での架橋切断時に発生する主鎖内の
共役C=Cに反応し、C−C架橋を早期に生成すること
に起因するものと考えられる。さらに、本発明のゴム組
成物において用いられる上記の(B)成分としてのアク
リレート類としては、効果の点から、多価アルコールと
アクリル酸、又はアクリル酸及び他のカルボン酸との多
価エステルが好ましく、該多価エステルとしては、例え
ば一般式(III)
【0015】
【化6】
【0016】で表される化合物を好ましく挙げることが
できる。この一般式(III)において、Aは(p+q)価
の多価アルコールの水酸基を除いた残基を示し、Rは水
素原子又はアクリロイル基以外のアシル基を示す。この
アシル基としては特に制限はないが、飽和若しくは不飽
和の炭素数2〜20の脂肪族アシル基を好ましく挙げる
ことができる。pは2〜10の整数及びqは0〜8の整
数を示すが、p+q=2〜10である。この一般式(II
I)で表される化合物の中で、pが3〜6の整数及びqが
0〜3の整数であり、かつp+q=3〜6であるもの
が、効果の点で好ましい。上記一般式(III)で表される
アクリレート類の形成に用いられる、一般式(IV) A−(OH)p+q …(IV) (式中、A及びp,qは前記と同じである。)で表され
る多価アルコールとしては、三〜六価のアルコールが好
ましく、このようなものとしては、例えばグリセリン、
トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジグ
リセリン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリト
ール、ソルビトールなどが挙げられる。前記一般式(II
I)で表される化合物としては、効果の点から、一分子中
にアクリロイル基を3〜6個有するジペンタエリスリト
ールとアクリル酸との多価エステル及び一分子中にアク
リロイル基3〜5個を有するアシル基変性ジペンタエリ
スリトールアクリレートが好適である。このような化合
物は、以下に示すように市販品として入手可能である。
例えば、式
【0017】
【化7】
【0018】(a=5,b=1の化合物とa=6,b=
0の化合物との混合物)で表される化合物は、「KAY
ARAD DPHA」〔商標、日本化薬(株)製)とし
て、式
【0019】
【化8】
【0020】(R1 はアルキノイル(Alkynoy
l)基を示す。)で表される化合物は、c=5,d=1
の場合「KAYARAD D−310」〔商標、日本化
薬(株)製〕として、c=3,d=3の場合「KAYA
RAD D−330」〔商標、日本化薬(株)製〕とし
て入手することができる。この(B)成分のアクリレー
ト類は、ゴム組成物の耐熱性を向上させる効果を発揮す
るが、その作用は高温での架橋切断時に発生する主鎖内
の共役C=Cに反応し、C−C架橋を効果的に生成する
ことに起因するものと考えられる。
【0021】本発明のゴム組成物に用いられる(B)成
分は、上記の如く、(I)式で表される化合物,シトラ
コンイミド化合物,及びアクリレート類化合物から選ば
れた少なくとも二種の化合物を含む複数の化合物を配合
することが必要である。またこの条件を満足するもので
あれば、上記の(I)式で表される化合物,シトラコン
イミド化合物,及びアクリレート類化合物は、その各化
合物の範囲内で一種用いてもよく、二種以上組み合わせ
て用いてもよい。また、(B)成分の配合量は、前記
(A)成分のゴム成分100重量部に対し、好ましくは
0.5〜20重量部の範囲で選定される。この量が0.
5重量部未満では熱老化防止の効果が充分に得られず、
所望の耐熱性向上効果が発揮されないおそれがある。一
方、20重量部を超えると、その量の割には効果の向上
はあまり認められず、むしろ経済的に不利となる上、得
られるゴム組成物の他の物性が低下する原因となる。熱
老化防止効果、ゴム組成物の他の物性及び経済性などを
考慮すると、この(B)成分のより好ましい配合量は、
0.7〜15重量部,特に好ましくは1.0〜10重量
部の範囲である。
【0022】本発明においては、所望により、上記
(B)成分の化合物と共に、他の熱老化防止剤を適宜併
用することができる。この他の熱老化防止剤としては、
例えば1,6−ヘキサメチレンジチオ硫酸ナトリウム・
二水和物や、一分子中にエステル基を2個以上有する化
合物などが挙げられる。ここで、一分子中にエステル基
を2個以上有する化合物としては、特に制限はないが、
アクリレート又はメタクリレート、特に、多価アルコー
ルとアクリル酸又はメタクリル酸との多価エステルが好
ましい。多価アルコールとしては、エチレングリコー
ル,プロピレングリコール,ブチレングリコール,ペン
タンジオール,ヘキサンジオールなどのアルキレングリ
コール及びその多量体、さらには、これらのメチロール
置換体,ペンタエリスリトール類,多価アルコールのア
ルキレンオキシド付加物,アルコール性水酸基を2つ以
上有するポリエステル類又オリゴエステル類などが挙げ
られ、その中でも特に好ましいのは、アルキレングリコ
ールのメチロール置換体及びその多量体である。
【0023】一分子中に2個以上のエステル基を有する
化合物の具体例としては、1,3−ブチレングリコール
ジアクリレート;1,5−ペンタンジオールジアクリレ
ート;ネオペンチルグリコールジアクリレート;1,6
−ヘキサンジオールジアクリレート;ジエチレングリコ
ールジアクリレート;トリエチレングリコールジアクリ
レート;テトラエチレングリコールジアクリレート;ポ
リエチレングリコールジアクリレート;ポリプロピレン
グリコールジアクリレート;ペンタエリスリトールトリ
アクリレート;トリメチロールプロパントリアクリレー
ト;ペンタエリスリトールテトラアクリレート;ジペン
タエリスリトールヘキサアクリレート;ジペンタエリス
リトールペンタアクリレート;オリゴエステルポリアク
リレート;ジプロピレングリコールジメタクリレート;
トリメチロールエタントリメタクリレート;トリメチロ
ールプロパントリメタクリレート;ジペンタエリスリト
ールペンタメタクリレート;ジペンタエリスリトールト
リメタクリレートなどが挙げられるが、その中でも特に
好ましいのは、ジペンタエリスリトールペンタメタクリ
レート;ジペンタエリスリトールトリメタクリレート及
びトリメチロールプロパントリメタクリレートである。
【0024】前記1,6−ヘキサメチレンジチオ硫酸ナ
トリウム・二水和物は、ゴム成分を構成するポリマー分
子間の架橋切断を抑制する作用を有する。一方、前記一
分子中に2個以上のエステル基を有する化合物の作用に
ついては、次のように考えられる。ゴム組成物の温度が
170℃以上になると、ゴムの劣化が始まり、架橋点や
ポリマー鎖の切断が起こり始めるが、一方で、該化合物
によるC−C架橋も進むため、弾性率の低下が抑えら
れ、その結果、高温下でも発熱が抑制される。本発明の
ゴム組成物には、前記の各成分の他に、通常ゴム業界で
用いられる硫黄、過酸化物などの加硫剤、加硫促進剤、
老化防止剤、軟化剤、無機充填材などの各種配合剤を、
適宜含有させることができる。また、本発明のゴム組成
物は、さらに、各種材質の粒子、繊維、布などとの複合
体としてもよい。
【0025】本発明のゴム組成物は、耐熱性に優れてお
り、特にタイヤ用ビードフィラーゴムとして、またタイ
ヤ用サイドウォール部補強ゴムとして好適である。本発
明のゴム組成物の耐熱性は、下記のようにして評価する
ことができる。すなわち、加硫ゴム組成物の試料につい
て、昇温条件で動的貯蔵弾性率を測定し、動的貯蔵弾性
率の温度に対する変化をグラフで表す。このグラフか
ら、ピークの動的貯蔵弾性率の値及びその温度、ボトム
の動的貯蔵弾性率の値及びその温度、さらに250℃に
おける動的貯蔵弾性率を求める。そして、上記の値よ
り、ボトム動的貯蔵弾性率/ピーク動的貯蔵弾性率を算
出する。この値が大きいほど、また上記250℃におけ
る動的貯蔵弾性率の値が大きいほど、耐熱性が良好であ
ることを示す。
【0026】次に、本発明の空気入りタイヤについて、
添付図面に従って説明する。図1は、本発明の空気入り
タイヤの一例の概略断面図であって、該空気入りタイヤ
1は、左右一対のリング状のビードコア4と、該ビード
コア4のタイヤ半径方向外側に配設されたビードフィラ
ー5と、並列された複数のコードが被覆ゴム中に埋設さ
れてなるプライ少なくとも1枚からなるカーカス層2
と、該カーカス層2のタイヤ半径方向外側に配置された
ベルト層3と、該ベルト層3のタイヤ半径方向外側に配
設されたトレッド部8と、該トレッド部8の左右に配置
された一対のサイドウォール部6と、このサイドウォー
ル部6に配設されたゴム補強層7を具備している。カー
カス層2は折り返しカーカスプライ2a及びダウンカー
カスプライ2bを有し、折り返しカーカスプライ2aの
両端部は、ビードコア4の周りに折り返され、折り返し
端部を形成している。ビードフィラー5は、折り返しカ
ーカスプライ2aとその折り返し端部との間に位置して
おり、また、ダウンカーカスプライ2bは、サイドウォ
ール部6と折り返しカーカスプライ2aの折り返し端部
との間に配置されている。ゴム補強層7は、折り返しカ
ーカスプライ2aのサイドウォール部の内側外周方向面
配置されている。サイドウォール部6を補強するこのゴ
ム補強層7のゴムは有機繊維や無機粒子などとの複合体
であってもよく、また、その断面形状はサイド補強の機
能を有するものであれば特に限定されない。
【0027】本発明の空気入りタイヤにおいては、上記
のビードフィラー5又はゴム補強層7であるいはその両
方が、前述の本発明のゴム組成物を用いて形成されてい
る。本発明のゴム組成物は、低温であれば、設計目標ど
おりの弾性率を維持することができるので、通常走行時
において、弾性率の増加による乗心地性、騒音レベルの
悪化は実質的に起こらない。一方、タイヤのパンクなど
による大きな変形のため、ゴム組成物の温度が170℃
以上になっても弾性率の低下が抑えられるため、高温下
での発熱が抑制され、タイヤの耐久性を向上することが
できる。したがって、このゴム組成物をビードコアやサ
イドウォール部のゴム補強層に用いた本発明の空気入り
タイヤは、特にランフラット走行において、耐久性が大
幅に向上し、その走行距離を著しく伸ばすことができ
る。
【0028】
【実施例】次に、本発明を実施例により、さらに詳細に
説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定
されるものではない。なお、得られたゴム組成物の諸特
性及びタイヤのランフラット耐久性は、下記の方法に従
い求めた。 (1)ゴム組成物の動的貯蔵弾性率(E’) ゴム組成物を160℃、12分間の条件で加硫して得ら
れた厚さ2mmのスラブシートから、幅5mm、長さ4
0mmのシートを切り出し、試料とした。この試料につ
いて、上島製作所(株)製スペクトロメータを用い、チ
ャック間距離10mm、初期歪み200マイクロメ−ト
ル(ミクロン)、動的歪1%、周波数52Hzの測定条
件で、25〜250℃の範囲の温度において、3℃/分
の昇温速度で動的貯蔵弾性率を測定し、動的貯蔵弾性率
の温度に対する変化をグラフで表す。このグラフから、
ピークの動的貯蔵弾性率の値及びその温度、ボトムの動
的貯蔵弾性率の値及びその温度、並びに250℃におけ
る動的貯蔵弾性率を求め、さらに上記値から、ボトム動
的貯蔵弾性率/ピーク動的貯蔵弾性率を算出した。
【0029】上記各値を、比較例1を100として指数
表示した。ボトム動的貯蔵弾性率/ピーク動的貯蔵弾性
率の指数が大きいほど、また、250℃における動的貯
蔵弾性率の指数が大きいほど、耐熱性が良好であること
を示す。 (2)タイヤのランフラット耐久性 常圧でリム組みし、内圧200kpaを封入してから3
8℃の室温中に24時間放置後、バルブのコアを抜き内
圧を大気圧として、荷重5.6kN(570kg)、速
度89km/h、室温38℃の条件でドラム走行テスト
を行った。この際の故障発生までの走行距離をランフラ
ット耐久性とし、比較例1を100とした指数で表わし
た。指数が大きいほど、ランフラット耐久性は良好であ
る。
【0030】実施例1〜81 天然ゴム30.0重量部及びブタジエンゴム「BR0
1」〔商標、ジェイエスアール(株)製〕70.0重量
部からなるゴム成分100重量部に対し、カーボンブラ
ックFEF60.0重量部、スピンドルオイル3.0重
量部、亜鉛華5.0重量部、ステアリン酸1.0重量
部、老化防止剤「ノクラック6C」〔商標、大内新興化
学(株)製、N−フェニル−N′−(1,3−ジメチル
ブチル)−p−フェニレンジアミン〕2.0重量部、加
硫促進剤「ノクセラ−NS」〔商標、大内新興化学
(株)製、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリ
ルスルフェンアミド〕2.5重量部、第1表(同表脚注
参照)に示す種類と量の(B)成分化合物及び硫黄5.
0重量部または6.0重量部を配合して、ゴム組成物を
調製した。この加硫物の諸特性を第1表に示す。なお、
アクリレート類A、B、Cは常法に従い、シリカ(Ni
psil AQ、日本シリカ工業(株)製)50重量%
担持体として加えた。次に、第1表により上記ゴム組成
物を、ビードフィラーゴム又はサイドウォール部補強層
(サイド補強ゴム)あるいはその両方に適用して、サイ
ズ225/60R16の乗用車用ラジアルタイヤを常法
に従って製造し、そのランフラット耐久性を評価した。
ビードフィラーとサイドウォール部補強層におけるゴム
組成物の組み合わせは第1表中に示した。結果を第1表
に示す。
【0031】比較例1〜7 (B)成分としての複数化合物を用いなかったこと以外
は、実施例1と同様にして、第1表に記載のゴム組成物
を調製した。なお、この比較例1〜7においては、第1
表に示すように硫黄は5.0重量部または6.0重量部配合
した。この加硫物の諸特性を第1表に示す。次に、比較
例1〜7のゴム組成物を、サイドウォール部補強層及び
ビードフィラーゴムの双方に適用して、実施例1と同様
にしてタイヤを製造し、そのランフラット耐久性を評価
した。ビードフィラーとサイドウォール部補強層におけ
るゴム組成物の組み合わせは第1表中に示した。結果を
第1表に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】
【表4】
【0036】
【表5】
【0037】
【表6】
【0038】
【表7】
【0039】
【表8】
【0040】
【表9】
【0041】
【表10】
【0042】
【表11】
【0043】(注)1)一般式(I)の化合物A:1,
6−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチ
オ)ヘキサン(バイエル社製「VULCUREN TR
IAL PRODUCT KA 9188」
【0044】
【化9】
【0045】2)一般式(I)の化合物B:1,6−ビ
ス(N,N’−ジメチルチオカルバモイルジチオ)ヘキ
サン(試作合成品)
【0046】
【化10】
【0047】3)一般式(I)の化合物C:1,6−ビ
ス(N,N’−ジエチルチオカルバモイルジチオ)ヘキ
サン(試作合成品)
【0048】
【化11】
【0049】4)一般式(I)の化合物D:1,6−ビ
ス(N,N’−ジ(2−エチルヘキシル)チオカルバモ
イルジチオ)ヘキサン(試作合成品)
【0050】
【化12】
【0051】5)一般式(I)の化合物E:1,6−ビ
ス(ベンゾチアゾリルジチオ)ヘキサン(試作合成品)
【0052】
【化13】
【0053】6)シトラコンイミド化合物A:1,3−
ビス(シトラコンイミドメチル)ベンゼン〔フレキシス
社製、商標「PERKALINK 900」〕
【0054】
【化14】
【0055】7)シトラコンイミド化合物B:N,N’
−m−フェニレン−ビスシトラコンイミド(試作合成
品)
【0056】
【化15】
【0057】8)アクリレート類A:「KAYARAD
D310」〔商標;日本化薬(株)製〕 9)アクリレート類B:「KAYARAD DPHA」
〔商標;日本化薬(株)製〕 10)アクリレート類C:「KAYARAD D−33
0」〔商標;日本化薬(株)製〕 11)適用部材:第1表中に示したゴム組成物を各々適用
する。
【0058】第1表から明らかなように、本発明におけ
る(B)成分としての特定組み合わせによる化合物を配
合したゴム組成物は、耐熱性の改良効果が得られている
ことが分かる。そして、このゴム組成物を、ビードフィ
ラー又はサイドウォール部補強層に用いてなる空気入り
タイヤは、ランフラット耐久性が良好であり、特にビー
ドフィラーとサイドウォール部補強層の両方に用いてな
るタイヤは優れたランフラット耐久性を有することがわ
かる。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、特定の前記(I)式で
表される化合物,シトラコンイミド化合物,及びアクリ
レート類化合物から選ばれた少なくとも二種の化合物を
含む複数の化合物を配合してなるゴム組成物を用いるこ
とにより、耐熱性が向上したゴム組成物を得ることがで
き、このものは特にタイヤ用サイドウォール部補強ゴム
や、タイヤ用ビードフィラーゴムとして好適である。こ
のゴム組成物をサイドウォール部補強層やビードフィラ
ーに用いてなる本発明の空気入りタイヤは、特にランフ
ラット走行において耐久性に優れ、その走行距離を著し
く伸ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気入りタイヤの一例の部分断面図で
ある。
【符号の説明】
1 本発明の空気入りタイヤ 2 カーカス層 2a 折り返しカーカスプライ 2b ダウンカーカスプライ 3 ベルト層 4 ビードコア 5 ビードフィラー 6 サイドウォール部 7 ゴム補強層 8 トレッド部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/103 C08K 5/103 5/3415 5/3415 5/39 5/39 C08L 21/00 C08L 21/00

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)天然ゴム及び/又はジエン系合成
    ゴムと、(B)一般式(I) R1 −S−S−A−S−S−R2 ……(I) (式中、Aは炭素数2〜10のアルキレン基、R1 及び
    2 は、それぞれ独立して窒素原子を含む一価の有機基
    を示す。)で表される化合物、シトラコンイミド化合
    物、及びアクリレート類化合物から選ばれた少なくとも
    二種の化合物を含む複数の化合物を配合してなることを
    特徴とするゴム組成物。
  2. 【請求項2】 (B)成分の一般式(I)で表される化
    合物におけるAがヘキサメチレン基である請求項1記載
    のゴム組成物。
  3. 【請求項3】 (B)成分の一般式(I)で表される化
    合物におけるR1 及びR2 が、それぞれ芳香環を少なく
    とも1つ含み、かつ窒素原子を含む一価の有機基である
    請求項1又は2記載のゴム組成物。
  4. 【請求項4】 (B)成分の一般式(I)で表される化
    合物におけるR1 及びR2 が、それぞれ炭素原子がジチ
    オ基に結合した=N−C(=S)−で表される結合基を
    含む一価の有機基である請求項1〜3のいずれかに記載
    のゴム組成物。
  5. 【請求項5】 (B)成分の一般式(I)で表される化
    合物が、一般式(I−a) 【化1】 (式中、R3 〜R6 は、それぞれ独立してアルキル基、
    アリール基又はアラルキル基を示すが、R3 及びR4
    少なくとも一方、並びにR5 及びR6 の少なくとも一方
    が炭素数6〜20のアリール基又は炭素数7〜20のア
    ラルキル基であり、nは2〜10の整数を示す。)で表
    されるα,ω−ビス(N,N’−ジヒドロカルビルチオ
    カルバモイルジチオ)アルカンである請求項4記載のゴ
    ム組成物。
  6. 【請求項6】 (B)成分の一般式(I)で表される化
    合物が、1,6−ビス(N,N’−ジベンジルチオカル
    バモイルジチオ)ヘキサンである請求項5記載のゴム組
    成物。
  7. 【請求項7】 (B)成分のシトラコンイミド化合物が
    ビスシトラコンイミド類である請求項1記載のゴム組成
    物。
  8. 【請求項8】 (B)成分のビスシトラコンイミド類
    が、一般式(II) 【化2】 (式中、Arはアリーレン基、Q1 及びQ2 は、それぞ
    れ独立して、炭素数1〜4のアルキレン基を示す。)で
    表される化合物である請求項7記載のゴム組成物。
  9. 【請求項9】 (B)成分のビスシトラコンイミド類
    が、1,3−ビス(シトラコンイミドメチル)ベンゼン
    である請求項8記載のゴム組成物。
  10. 【請求項10】 (B)成分のアクリレート類が、多価
    アルコールと、アクリル酸、又はアクリル酸及び他のカ
    ルボン酸との多価エステルである請求項1記載のゴム組
    成物。
  11. 【請求項11】 (B)成分のアクリレート類が、一般
    式(III) 【化3】 (式中、Aは(p+q)価の多価アルコールの水酸基を
    除いた残基、Rは水素原子又はアクリロイル基以外のア
    シル基、pは2〜10の整数及びqは0〜8の整数を示
    すが、p+q=2〜10である。)で表される化合物で
    ある請求項10記載のゴム組成物。
  12. 【請求項12】 (B)成分の一般式(III)で表される
    アクリレート類において、pが3〜6の整数及びqが0
    〜3の整数であり、かつp+q=3〜6である請求項1
    1記載のゴム組成物。
  13. 【請求項13】 (B)成分の一般式(III)で表される
    アクリレート類が、一分子中にアクリロイル基3〜6個
    を有するジペンタエリスリトールとアクリル酸との多価
    エステルである請求項12記載のゴム組成物。
  14. 【請求項14】 (B)成分の一般式(III)で表される
    アクリレート類が、一分子中にアクリロイル基3〜5個
    有するアシル基変性ジペンタエリスリトールアクリレー
    トである請求項12記載のゴム組成物。
  15. 【請求項15】 (A)成分100重量部当たり、
    (B)成分を0.5〜20重量部を配合してなる請求項1
    ないし14のいずれかに記載のゴム組成物。
  16. 【請求項16】 (B)成分をゴム中に分散させる混練
    り工程において、最高温度140℃以下で混練りされて
    なる請求項1ないし15のいずれかに記載のゴム組成
    物。
  17. 【請求項17】 (B)成分をゴム中に分散させる混練
    り工程において、最高温度120℃以下で混練りされて
    なる請求項1ないし15のいずれかに記載のゴム組成
    物。
  18. 【請求項18】 左右一対のリング状のビードコアと、
    該ビードコアのタイヤ半径方向外側に配設されたビード
    フィラーと、並列された複数のコードが被覆ゴム中に埋
    設されてなるプライ少なくとも1枚からなるカーカス層
    と、該カーカス層のタイヤ半径方向外側に配置されたベ
    ルト層と、該ベルト層のタイヤ半径方向外側に配設され
    たトレッド部と、該トレッド部の左右に配置された一対
    のサイドウォール部と、このサイドウォール部に配設さ
    れたゴム補強層とを具備してなる空気入りタイヤにおい
    て、上記サイドウォール部に配設されたゴム補強層及び
    /又は上記ビードフィラーに、請求項1ないし17のい
    ずれかに記載のゴム組成物を用いたことを特徴とする空
    気入りタイヤ。
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