JP2001340288A - 医療用ガイドワイヤ - Google Patents

医療用ガイドワイヤ

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JP2001340288A JP2000163480A JP2000163480A JP2001340288A JP 2001340288 A JP2001340288 A JP 2001340288A JP 2000163480 A JP2000163480 A JP 2000163480A JP 2000163480 A JP2000163480 A JP 2000163480A JP 2001340288 A JP2001340288 A JP 2001340288A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、内視鏡の挿入部の先端に設けられた
鉗子起上台とガイドワイヤ固定具とで構成されているガ
イドワイヤ固定機構によってガイドワイヤを確実に固定
させることができ、内視鏡用処置具を迅速かつ容易に交
換することができる医療用ガイドワイヤを提供すること
を最も主要な特徴とする。 【解決手段】内視鏡2のチャンネル12の鉗子口11側
に配設されたガイドワイヤ固定機構23によってガイド
ワイヤ1が挟み付けられて係脱可能に係止された際に、
ガイドワイヤシース25の各スリット28間の4つの帯
状部分29を略マッシュルーム状に拡開させ、これらの
略マッシュルーム状に拡開される4つの帯状部分29を
ガイドワイヤ固定機構23に係脱可能に係合させてガイ
ドワイヤ固定機構23との係合を補助する係合補助部3
0を設けたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に膵胆管系の内
視鏡検査や内視鏡下手術において、内視鏡のチャンネル
内に挿通されて体内に挿入される処置具の挿入動作をガ
イドする医療用ガイドワイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、患者の消化管系及び膵胆管系内に
ある疾患を内視鏡を用いて処置する内視鏡的処置が増え
てきている。現在の内視鏡を用いた膵胆管系の処置に
は、内視鏡的に胆管や膵管を造影する診断的処置のほか
に、例えば総胆管などに存在する胆石をバルーンや把持
鉗子により回収するような治療的処置などもある。
【0003】そして、内視鏡を用いて膵管や、胆管や、
肝管などの内視鏡的処置を行なうに際しては、通常、内
視鏡の挿入部の先端部を十二指腸乳頭付近まで挿入し、
そこからX線透視下でガイドワイヤをガイドにしてカテ
ーテルなどの処置具を膵管や胆管に選択的に挿入するこ
とが一般に行われている。
【0004】具体的には、次のような作業が行なわれ
る。まず、予め、図34(A),(B)に示す内視鏡a
の挿入部bの先端部cを十二指腸乳頭付近まで挿入した
のち、この内視鏡aの処置具挿通用チャンネルにカテー
テルdを挿入し、カテーテルdの先端部d1を経内視鏡
的に膵管もしくは胆管内に挿入する。次に、挿入された
カテーテルdの基端側の口金d2からガイドワイヤeを
挿入する。
【0005】その後、X線下で、ガイドワイヤeが膵管
もしくは胆管内まで正しく挿入されていることを確認
し、図34(A)に示すようにガイドワイヤeの基端側
を手で把持しつつカテーテルdを内視鏡aの処置具挿通
用チャンネルから引抜く操作を行なう。この操作中、図
34(B)に示すようにカテーテルdの先端部d1が内
視鏡aの操作部f側の鉗子口gより出てきたら、内視鏡
aの鉗子口gの付近のガイドワイヤeを把持してカテー
テルdを完全に内視鏡aから引抜く。
【0006】次に、ガイドワイヤeの基端側を別の処置
具の挿通孔内に挿入し、このガイドワイヤeに案内させ
る状態で、別の処置具を内視鏡aの処置具挿通用チャン
ネルに挿入する。以後、処置具の交換回数だけ上述の内
容の作業を繰り返す。
【0007】これらの処置に用いるカテーテルdなどの
処置具は内視鏡aの挿入部bの長さを考慮して190c
m以上の長さがあるのが一般的である。さらに、上記手
順の処置具の交換作業を行なうためには、図34(A)
に示すようにガイドワイヤeの先端部を内視鏡aの処置
具挿通用チャンネルから所定の長さ突出させた状態(例
えばガイドワイヤeの先端を膵管もしくは胆管内まで挿
入させた状態)で、内視鏡aの操作部f側の鉗子口gか
ら外部側に延出される延出部分のガイドワイヤeの長さ
L1は、カテーテルdの長さ以上の長さが必要になる。
そのため、ガイドワイヤeの全体の長さは、内視鏡aの
挿入部bの長さとカテーテルdなどの処置具の長さを合
わせた長さ以上が必要となるので、少なくとも400c
m程度、必要であった。
【0008】また、従来のガイドワイヤeは、一般的に
は金属製の芯金をプラスチック材料で被覆してある構成
になっている。さらに、内視鏡aの挿入部bの先端部に
配設された鉗子起上台に対して接離する方向に移動可能
なガイドワイヤ固定具を設け、このガイドワイヤ固定具
と鉗子起上台との間でガイドワイヤeをはさみ込んでガ
イドワイヤeを内視鏡aの挿入部bの先端部に固定する
ガイドワイヤ固定機構を設けることにより、ガイドワイ
ヤeの全体の長さを内視鏡aの挿入部bの長さと略同じ
長さ程度に短くすることが考えられている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、内視鏡aを
用いて膵胆管系を観察/処置する際に、内視鏡aの処置
具挿通用チャンネルにカテーテルdなどの処置具を挿通
して使用する場合には、ガイドワイヤeは処置具の内部
に挿入されている。そのため、内視鏡aに対して処置具
を移動すると、ガイドワイヤeも同時に移動してしまう
ので、例えばガイドワイヤeの先端が乳頭に挿入された
状態で、ガイドワイヤeをガイドに処置具を交換する場
合には、ガイドワイヤeの先端が乳頭に挿入された状態
を保つために内視鏡aの操作部f側で常にガイドワイヤ
eを把持している必要がある。
【0010】さらに、従来構成の内視鏡aの使用中に、
処置具を交換する作業時には内視鏡aの処置具挿通用チ
ャンネルに対して処置具を引抜きながら、同じ移動量だ
けガイドワイヤeを挿入する、或いは同様に処置具挿通
用チャンネルに処置具を挿入しながら、同じ移動量だけ
ガイドワイヤeを引抜くという2つの動作を同時に行う
必要が有るので、その操作が複雑かつ面倒である。
【0011】加えて、ガイドワイヤeの長さは400c
m程度もあるため、狭い内視鏡室内でガイドワイヤeが
床などの不潔領域に接しないように取り回すことは難し
い作業になっている。また、処置具はガイドワイヤeの
全長分移動させなければ交換作業を行なうことができな
いので、処置具の交換自体にかかる時間も長くなる可能
性がある。したがって、内視鏡用処置具を交換する作業
時には、多くの時間がかかってしまう難点がある。
【0012】さらに、内視鏡用処置具を交換する作業を
行なう際には手術室に少なくとも2人の補助者が必要で
ある。そのため、人的コストが多く、病院や、患者への
金銭的負担が大きくなるという問題も発生する。
【0013】また、従来のガイドワイヤeは、一般的に
は芯金をプラスチック材料で被覆してある構成になって
いるので、ガイドワイヤをガイドにしてカテーテルなど
の処置具を挿脱する作業を行なう際に、カテーテルdな
どの処置具が滑りやすい。そのため、内視鏡aのガイド
ワイヤ固定機構によってガイドワイヤ固定具と鉗子起上
台との間でガイドワイヤeをはさみ込んでガイドワイヤ
eを内視鏡aの挿入部bの先端部に固定する場合には、
ガイドワイヤ固定具と鉗子起上台との間でガイドワイヤ
eが滑りやすいので、従来のガイドワイヤ固定機構によ
るガイドワイヤeの固定強度は比較的小さくなってい
る。その結果、従来のガイドワイヤ固定機構によってガ
イドワイヤeをガイドワイヤ固定具と鉗子起上台との間
で確実に固定することは難しい問題がある。
【0014】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的は、内視鏡の挿入部の先端に設けられた鉗
子起上台とガイドワイヤ固定具とで構成されているガイ
ドワイヤ固定機構によってガイドワイヤを確実に固定さ
せることができ、内視鏡用処置具を迅速かつ容易に交換
することができる医療用ガイドワイヤを提供することに
ある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、内視鏡のチャ
ンネル内に挿通されて体内に挿入される処置具の挿入動
作をガイドするガイドワイヤ本体を備えた医療用ガイド
ワイヤにおいて、前記内視鏡のチャンネルの先端開口部
側に配設されたガイドワイヤ固定機構によって前記ガイ
ドワイヤ本体の先端部が挟み付けられて係脱可能に係止
された際に、前記ガイドワイヤ固定機構に係脱可能に係
合させて前記ガイドワイヤ固定機構との係合を補助する
係合補助部を前記ガイドワイヤ本体の先端部側に設けた
ことを特徴とする医療用ガイドワイヤである。そして、
本発明では、内視鏡のチャンネルの先端開口部側に配設
されたガイドワイヤ固定機構によってガイドワイヤ本体
の先端部が挟み付けられて係脱可能に係止された際に、
ガイドワイヤ本体の先端部側の係合補助部をガイドワイ
ヤ固定機構に係脱可能に係合させてガイドワイヤ固定機
構との係合を補助することにより、より大きな固定強度
が得られるようにしたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
を図1乃至図6を参照して説明する。図1は本実施の形
態の医療用ガイドワイヤ1を内視鏡2と組み合わせて使
用する状態を示すものである。ここで、内視鏡2には体
腔内に挿入される細長い挿入部3と、この挿入部3の基
端部に連結された手元側の操作部4と、この操作部4に
基端部が連結された図示しないユニバーサルコードとが
設けられている。さらに、挿入部3には可撓性を備えた
細長い可撓管部5と、この可撓管部5の先端に連結され
た湾曲部6と、挿入部3の最先端位置に配置された先端
部7とからなる各構成部分が設けられている。なお、内
視鏡2は挿入部3の軸方向に対して略直交する方向を観
察する側視型の内視鏡2が使用されている。
【0017】この側視型の内視鏡2には図2(A)〜
(D)に示すように挿入部3の先端部7の外周面を切欠
させた略平面状の側視用基準面8が形成されている。こ
の側視用基準面8には照明光学系の照明窓9と観察光学
系の観察窓10とが前後方向に並設されている。さら
に、側視用基準面8における照明窓10と観察窓9との
並設部の横には鉗子口11が配設されている。この鉗子
口11は内視鏡2の挿入部3の内部に配設された処置具
挿通用案内路としての処置具挿通用チャンネル12の先
端開口部を構成するものである。
【0018】さらに、手元側の操作部4には処置具挿通
用チャンネル12の基端部に連通する処置具挿入部13
が配設されている。そして、本実施の形態の医療用ガイ
ドワイヤ1や、このガイドワイヤ1を挿通可能なガイド
ワイヤルーメンを備えた既存の造影チューブなどのカテ
ーテル14や、その他の内視鏡用処置具が適宜、選択的
に手元側の操作部4の処置具挿入部13から処置具挿通
用チャンネル12内に挿入され、この処置具挿通用チャ
ンネル12内を通して挿入部3の先端部7側に導かれた
のち、先端部7の鉗子口11から外部側に突出されるよ
うになっている。
【0019】また、内視鏡2の先端部7の鉗子口11に
は鉗子起上台15が配設されている。この鉗子起上台1
5の一端部は回動軸16を介して先端部7の本体に回動
自在に連結されている。
【0020】さらに、鉗子起上台15の他端部には図示
しない可撓性の操作ワイヤの一端部が固定されている。
この操作ワイヤの他端部は操作部4側に延出されてい
る。この操作部4には湾曲部6を任意の方向に湾曲操作
するための湾曲操作ノブ17と、鉗子起上台15を起上
操作するための鉗子起上台操作レバー18とが設けられ
ている。そして、操作部4に配設された鉗子起上台操作
レバー18の操作に連動して操作ワイヤが牽引操作さ
れ、この操作ワイヤの動作によって鉗子起上台15が回
動軸16を中心に回動駆動されるようになっている。こ
のとき、鉗子起上台15は図2(A),(B)に示す待
機位置(倒置位置)から図2(C),(D)に示す最大
回動位置(起上位置)まで回動され、この鉗子起上台1
5の回動動作により、鉗子口11から外部に延出される
本実施の形態の医療用ガイドワイヤ1や、カテーテル1
4などの内視鏡用処置具の起上および倒置の各動作を観
察窓10の視野内で行うように構成されている。
【0021】また、側視型の内視鏡2には挿入部3の先
端部7の近傍にガイドワイヤ固定具19が装着されてい
る。このガイドワイヤ固定具19には先端部側に処置具
受部20が形成されている。そして、この処置具受部2
0によってガイドワイヤ1以外の処置具を受け止めるよ
うになっている。
【0022】さらに、この処置具受部20の中央部位に
は先端側が開口した幅約1mmのガイドワイヤ挿通溝2
1が形成されている。このガイドワイヤ挿通溝21には
ガイドワイヤ1が挿通されるようになっている。
【0023】また、ガイドワイヤ挿通溝21の終端部に
はガイドワイヤ固定部22が配設されている。そして、
ガイドワイヤ1以外の処置具は、鉗子起上台15の操作
によって従来通り、起上や、進退などの操作が可能であ
り、ガイドワイヤ1のみが鉗子起上台15の操作によっ
てガイドワイヤ固定具19のガイドワイヤ挿通溝21内
に挿入され、このガイドワイヤ挿通溝21の終端位置で
鉗子起上台15とガイドワイヤ固定部22との間で挟ま
れて係止される状態で固定されるようになっている。こ
れにより、鉗子起上台15とガイドワイヤ固定具19の
ガイドワイヤ固定部22とによってガイドワイヤ1の先
端部を挟み付けて係脱可能に係止するガイドワイヤ固定
機構23が形成されている。
【0024】また、図3は本実施の形態の医療用ガイド
ワイヤ1を示すものである。本実施の形態の医療用ガイ
ドワイヤ1には図4(A),(B)に示すようにこのガ
イドワイヤ1の軸心部に配設された細長い芯材24と、
この芯材24を囲むガイドワイヤシース25とが設けら
れている。
【0025】ここで、芯材24の先端部には先細り部2
4aが形成されている。さらに、芯材24の先端部には
X線マーカー26が装着されている。このX線マーカー
26は例えばプラチナ、金、銀、パラジウム、タンタ
ル、タングステンなどのX線を透過しないX線不透過性
の材料のワイヤを芯材24の先端の先細り部24aに密
巻コイル状に巻装させて形成されている。
【0026】また、ガイドワイヤシース25は例えばフ
ッ素樹脂や、ポリエチレン、ポリウレタンなどのプラス
チック材料によって形成されている。そして、このガイ
ドワイヤシース25の先端部は例えば接着剤などの接続
部27を介して芯材24の先端部に接着固定されてい
る。
【0027】さらに、ガイドワイヤシース25の先端部
には接続部27よりも後方位置に軸方向に長い複数、本
実施の形態では4つの長穴状のスリット28が図2
(B)に示すように周方向に沿って等間隔に配置されて
いる。そして、各スリット28間には弾性変形可能な帯
状部分29が形成されている。
【0028】ここで、各スリット28間の4つの帯状部
分29の内周面は芯材24には接着されていない状態で
保持されている。そのため、ガイドワイヤシース25に
対して芯材24の基端部を手元側に引っ張り操作するこ
とにより、図5(A),(B)に示すようにガイドワイ
ヤシース25の各スリット28間の4つの帯状部分29
が外向きに膨出され、略マッシュルーム状に拡開される
ようになっている。そして、本実施の形態では図6に示
すようにガイドワイヤ固定機構23によってガイドワイ
ヤ1の本体の先端部が挟み付けられて係脱可能に係止さ
れた際に、ガイドワイヤシース25の各スリット28間
の4つの帯状部分29を略マッシュルーム状に拡開させ
ることにより、これらの略マッシュルーム状に拡開され
る4つの帯状部分29を内視鏡2のガイドワイヤ固定機
構23に係脱可能に係合させてガイドワイヤ固定機構2
3との係合を補助する係合補助部30が形成されてい
る。
【0029】また、この係合補助部30における4つの
帯状部分29が略マッシュルーム状に拡開された際の中
心位置とガイドワイヤ1の先端との間の距離K1は例え
ば20〜200mm程度に設定されている。さらに、こ
の係合補助部30の4つの帯状部分29がガイドワイヤ
シース25の外周面から外側に拡張される拡張部の長さ
K2は1mm程度に設定されている。
【0030】なお、ガイドワイヤ1の芯材24は、単線
のワイヤに限定されるものではなく、撚り線、或いは密
巻コイルなどによって形成されたものでもよい。さら
に、このガイドワイヤ1の芯材24の長さは例えば23
0cm程度、ワイヤ径は、直径が例えば0.9mm程度
に設定されている。
【0031】次に、上記構成の作用について説明する。
まず、内視鏡2の使用時に、カテーテル14などの内視
鏡用処置具を内視鏡2の操作部4側の処置具挿通用チャ
ンネル12に挿入して使用する場合には、カテーテル1
4の先端部を内視鏡2における挿入部3の先端部7の鉗
子口11から突出させる。このとき、鉗子起上台15が
図2(A),(B)に示す待機位置(倒置位置)で保持
されている場合にはカテーテル14の先端部は自由に移
動可能な位置で保持される。
【0032】この状態で、内視鏡2の操作部4の鉗子起
上台操作レバー18を操作することにより、挿入部3の
先端部7の鉗子起上台15が起上操作される。そして、
この操作にともない鉗子起上台15によってカテーテル
14の先端部が鉗子起上方向に押し出され、カテーテル
14の起上動作が通常の通り、行なわれる。
【0033】また、図2(A),(B)に示すように内
視鏡2の鉗子口11からガイドワイヤ1の先端部が導出
された状態で、内視鏡2の操作部4の鉗子起上台操作レ
バー18が操作され、鉗子起上台15が起上操作された
場合には鉗子起上台15が起上操作される動作にともな
い、ガイドワイヤ1はガイドワイヤ固定具19の処置具
受部20のガイドワイヤ挿通溝21内に挿入される。そ
して、鉗子起上台15が図2(C),(D)に示す最大
回動位置(起上位置)まで回動されると、ガイドワイヤ
挿通溝21の終端位置で鉗子起上台15からの押圧力に
よってガイドワイヤ1がガイドワイヤ固定具19のガイ
ドワイヤ固定部22に圧接される。このとき、ガイドワ
イヤ1は鉗子起上台15とガイドワイヤ固定部22との
間で挟まれて係止される状態で固定される。
【0034】さらに、本実施の形態ではガイドワイヤ固
定機構23によってガイドワイヤ1の本体の先端部が挟
み付けられて係脱可能に係止された際に、ガイドワイヤ
シース25に対して芯材24の基端部を手元側に引っ張
り操作することにより、図6に示すようにガイドワイヤ
シース25の各スリット28間の4つの帯状部分29を
略マッシュルーム状に拡開させ、係合補助部30が形成
される。これにより、これらの略マッシュルーム状に拡
開される4つの帯状部分29が内視鏡2のガイドワイヤ
固定機構23に係脱可能に係合されてガイドワイヤ固定
機構23との係合が補助される。
【0035】また、内視鏡2の使用時には、カテーテル
14などの処置具を経乳頭的に膵/胆管(図示せず)へ
挿入した後、上記カテーテル14の交換作業は次の通り
行なわれる。まず、カテーテル14の基端側にある口金
14aより本実施の形態のガイドワイヤ1を挿入し、膵
/胆管内部(図示せず)まで導入する。このとき、カテ
ーテル14の先端から突出されるガイドワイヤ1の先端
部の突出量(長さ)L1は例えば2〜20cm程度、カ
テーテル14の基端側の口金14aから突出されるガイ
ドワイヤ1の基端部の突出量(長さ)L2は例えば5〜
20cm程度にそれぞれ設定されている。
【0036】ここで、ガイドワイヤ1が膵/胆管内(図
示せず)まで入ったことを確認し、ガイドワイヤ1が動
かないようにガイドワイヤ1の基端側を手で把持しつ
つ、カテーテル14を引出す。このとき、内視鏡像に
て、カテーテル14の先端部が乳頭(図示せず)から引
抜かれたことを確認後、さらにカテーテル14を引抜
く。
【0037】続いて、カテーテル14の先端が内視鏡2
の挿入部3の先端部7側の鉗子口11内に収まったとこ
ろで、ガイドワイヤ固定機構23により内視鏡2の挿入
部3の先端部7付近でガイドワイヤ1を機械的に固定す
る。このとき、ガイドワイヤ1のガイドワイヤシース2
5の先端部の4つの帯状部分29を略マッシュルーム状
に拡開させて係合補助部30を形成し、この係合補助部
30を内視鏡2のガイドワイヤ固定機構23に係脱可能
に係合させることにより、ガイドワイヤ固定機構23と
の係合が補助される。
【0038】さらに、ガイドワイヤ1が固定されたこと
を確認後、内視鏡2の操作部4側からカテーテル14を
完全に引抜く。その後、次に使用する処置具を、ガイド
ワイヤ1の基端側から挿入し、ガイドワイヤ1をガイド
に膵/胆管内(図示せず)にまで挿入する。
【0039】したがって、上記カテーテル14の交換の
際に、操作者はガイドワイヤ1を把持する必要はない。
そして、以後、必要な回数だけ同様な方法でカテーテル
14などの処置具の交換を行うことができる。
【0040】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、本実施の形態の医療用ガイドワ
イヤ1ではこのガイドワイヤ1の本体の先端部に内視鏡
2側のガイドワイヤ固定機構23との係合を補助する係
合補助部30を設けたので、内視鏡2側のガイドワイヤ
固定機構23によってガイドワイヤ1の本体の先端部が
挟み付けられて係脱可能に係止された際に、ガイドワイ
ヤシース25の各スリット28間の4つの帯状部分29
を略マッシュルーム状に拡開させることにより、これら
の略マッシュルーム状に拡開される4つの帯状部分29
を内視鏡2のガイドワイヤ固定機構23に係脱可能に係
合させてガイドワイヤ固定機構23との係合を補助する
ことができる。そのため、カテーテル14などの内視鏡
用処置具の交換作業時には鉗子起上台15の操作によっ
て鉗子起上台15とガイドワイヤ固定具19のガイドワ
イヤ固定部22との間でガイドワイヤ1を確実に係止さ
せることができるので、従来のように内視鏡2の操作部
4側でガイドワイヤ1を把持する必要を無くすことがで
き、ガイドワイヤ1自体の長さを230cm程度の長さ
に設定することができる。したがって、ガイドワイヤ1
自体の長さを従来に比べて短くでき、内視鏡用処置具を
交換する作業が容易になる効果があるので、処置具の交
換作業に要する作業時間を短縮することができる。ま
た、処置具側の構成を何ら変更する必要がない為、従来
の処置具を使うことができ、従来の操作方法や操作感覚
を損なうこと無く、簡単に処置具の交換作業を行なうこ
とができる。
【0041】また、本実施の形態では図6に示すように
ガイドワイヤシース25の先端部の一箇所に略マッシュ
ルーム状に拡開される係合補助部30を設けた構成を示
したが、これに限定されるものではない。例えば、図7
に示す医療用ガイドワイヤ1の第1の変形例のようにガ
イドワイヤシース25の先端部に軸方向に沿って2つの
係合補助部30を設ける構成にしてもよい。この場合に
はガイドワイヤ1を手元側に引き抜く方向だけでなく、
ガイドワイヤ1を挿入方向に押し込む方向に対しても内
視鏡2のガイドワイヤ固定機構23に係脱可能に係合さ
せてガイドワイヤ固定機構23との係合を補助すること
ができる。
【0042】さらに、図8に示す医療用ガイドワイヤ1
の第2の変形例のようにガイドワイヤ1の先端部に第1
の係合補助部30aを設けるとともに、この第1の係合
補助部30aよりも後方側に離れた位置、例えば13c
m以上離れた位置に第2の係合補助部30bを設ける構
成にしてもよい。この場合には例えば内視鏡2の先端部
7を十二指腸H1に挿入させた状態で、鉗子口11から
外部側に突出させたガイドワイヤ1を総胆管H2を経て
肝管H3内に挿入させた際に、第2の係合補助部30b
を内視鏡2のガイドワイヤ固定機構23に係脱可能に係
合させてガイドワイヤ固定機構23との係合を補助させ
るとともに、ガイドワイヤ1の先端部の第1の係合補助
部30aを肝管H3内に係止させるような使い方で使用
することができる。そして、このような構成にすること
により、ガイドワイヤ1が肝管H3内まで入った位置で
もガイドワイヤ1を固定でき、また十二指腸乳頭からわ
ずかに総胆管H2内に入った位置でもガイドワイヤ1を
固定できるようになる。
【0043】また、図9(A),(B)および図10は
本発明の第2の実施の形態を示すものである。本実施の
形態は第1の実施の形態(図1乃至図6参照)の医療用
ガイドワイヤ1の構成を次の通り変更したものである。
【0044】すなわち、本実施の形態では医療用ガイド
ワイヤ1の係合補助部30として図9(A),(B)に
示すようにガイドワイヤ1の先端部に略リング状の曲が
り癖を付けたプリシェープ部31を設ける構成にしたも
のである。また、ガイドワイヤ1がカテーテル14など
の内視鏡用処置具のチューブ内腔に挿入される際には、
プリシェープ部31は略直線状に引き伸ばされた形状に
弾性変形された状態で、カテーテル14などの内視鏡用
処置具のチューブ内腔に挿入されるようになっている。
なお、このプリシェープ部31はガイドワイヤ1の軸方
向に複数設けてもよい。
【0045】そして、本実施の形態の医療用ガイドワイ
ヤ1の使用時には図10に示すようにガイドワイヤ1の
先端部のプリシェープ部31を内視鏡2のガイドワイヤ
固定機構23に係脱可能に係合させてガイドワイヤ固定
機構23との係合を補助することができる。
【0046】そこで、本実施の形態ではガイドワイヤ1
の先端部に曲がり癖を付けたプリシェープ部31を設
け、このプリシェープ部31を内視鏡2のガイドワイヤ
固定機構23に係脱可能に係合させてガイドワイヤ固定
機構23との係合を補助するようにしたので、本実施の
形態でもガイドワイヤ固定機構23によってガイドワイ
ヤ1を確実に固定させることができ、第1の実施の形態
と同様の効果が得られる。
【0047】また、図11および図12は本発明の第3
の実施の形態を示すものである。本実施の形態は第1の
実施の形態(図1乃至図6参照)の医療用ガイドワイヤ
1の構成を次の通り変更したものである。
【0048】すなわち、本実施の形態では医療用ガイド
ワイヤ1の係合補助部30として図11に示すようにガ
イドワイヤ1の先端部に他の部分よりも外径寸法が小さ
い細径部41を設ける構成にしたものである。この細径
部41の溝の深さは0.1〜0.3mm程度に設定され
ている。さらに、この細径部41の前端部とガイドワイ
ヤ1の先端位置との間の距離L3は20〜30mm程
度、この細径部41の後端部とガイドワイヤ1の先端位
置との間の距離L4は約150〜200mm程度にそれ
ぞれ設定されている。
【0049】そして、本実施の形態の医療用ガイドワイ
ヤ1の使用時には図12に示すようにガイドワイヤ1の
先端部の細径部41の段差部を内視鏡2のガイドワイヤ
固定機構23に係脱可能に係合させてガイドワイヤ固定
機構23との係合を補助することができる。
【0050】そこで、本実施の形態ではガイドワイヤ1
の先端部に他の部分よりも外径寸法が小さい細径部41
を設け、この細径部41の段差部を内視鏡2のガイドワ
イヤ固定機構23に係脱可能に係合させてガイドワイヤ
固定機構23との係合を補助するようにしたので、内視
鏡2のガイドワイヤ固定機構23はガイドワイヤ1の細
径部41の段差部に引っ掛かり、ガイドワイヤ1がこれ
を越えて進退できないようになっている。そのため、本
実施の形態でもガイドワイヤ固定機構23によってガイ
ドワイヤ1を確実に固定させることができ、第1の実施
の形態と同様の効果が得られる。
【0051】また、本実施の形態では医療用ガイドワイ
ヤ1の係合補助部30として図11に示すようにガイド
ワイヤ1の先端部に細径部41を設ける簡単な構成にし
たので、製造が容易である。さらに、本実施の形態では
1つの細径部41だけでガイドワイヤ1の抜去方向だけ
でなく挿入方向でも確実に固定できる効果がある。
【0052】また、図13(A),(B)は本発明の第
4の実施の形態を示すものである。本実施の形態は第3
の実施の形態(図11および図12参照)の医療用ガイ
ドワイヤ1を受ける内視鏡2の鉗子起上台15にガイド
ワイヤ1の細径部41に合わせた大きさの係合溝42を
設けたものである。
【0053】そして、本実施の形態の医療用ガイドワイ
ヤ1の使用時には図12に示すようにガイドワイヤ1の
先端部の細径部41の段差部を内視鏡2のガイドワイヤ
固定機構23に係脱可能に係合させた際に、内視鏡2の
鉗子起上台15の係合溝42にガイドワイヤ1の細径部
41が係合することでガイドワイヤ固定機構23との係
合を補助することができる。
【0054】また、図14は本発明の第5の実施の形態
を示すものである。本実施の形態は第1の実施の形態
(図1乃至図6参照)の医療用ガイドワイヤ1の構成を
次の通り変更したものである。
【0055】すなわち、本実施の形態では医療用ガイド
ワイヤ1の係合補助部30として図14に示すようにガ
イドワイヤ1の先端部に他の部分よりも外径寸法が大き
い太径部51を設ける構成にしたものである。この太径
部51の高さは0.1〜0.3mm程度に設定されてい
る。さらに、この太径部51の前端部とガイドワイヤ1
の先端位置との間の距離L5は20〜30mm程度、こ
の太径部51の後端部とガイドワイヤ1の先端位置との
間の距離L6は約150〜200mm程度にそれぞれ設
定されている。
【0056】そして、本実施の形態の医療用ガイドワイ
ヤ1の使用時にはガイドワイヤ1の先端部の太径部51
を内視鏡2のガイドワイヤ固定機構23に係脱可能に係
合させることにより、内視鏡2のガイドワイヤ固定機構
23とガイドワイヤ1との接触面積を大きくして摩擦抵
抗による固定力を高めることができ、ガイドワイヤ固定
機構23との係合を補助することができる。
【0057】そこで、本実施の形態ではガイドワイヤ1
の先端部に他の部分よりも外径寸法が大きい太径部51
を設け、この太径部51を内視鏡2のガイドワイヤ固定
機構23に係脱可能に係合させることにより、内視鏡2
のガイドワイヤ固定機構23とガイドワイヤ1の太径部
51との接触面積を大きくして摩擦抵抗による固定力を
高め、ガイドワイヤ固定機構23との係合を補助するよ
うにしたので、本実施の形態でもガイドワイヤ固定機構
23によってガイドワイヤ1を確実に固定させることが
でき、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0058】また、図15(A),(B)は本発明の第
6の実施の形態を示すものである。本実施の形態は第1
の実施の形態(図1乃至図6参照)の医療用ガイドワイ
ヤ1の構成を次の通り変更したものである。
【0059】すなわち、本実施の形態の医療用ガイドワ
イヤ1には図15(A),(B)に示すようにこのガイ
ドワイヤ1の軸心部に配設された細長い芯材61と、こ
の芯材61に沿って軸方向に摺動自在なガイドワイヤシ
ース62とが設けられている。ここで、ガイドワイヤシ
ース62は図15(A)に示す待機位置(後退位置)か
ら図15(B)に示す前進位置までスライド自在に支持
されている。
【0060】そして、本実施の形態の医療用ガイドワイ
ヤ1の使用時にはガイドワイヤシース62を図15
(B)に示す前進位置までスライドさせることにより、
第5の実施の形態(図14参照)と同様にガイドワイヤ
1の先端部に芯材61よりも外径寸法が大きい太径部を
設けることができる。この状態で、このガイドワイヤシ
ース62による太径部を内視鏡2のガイドワイヤ固定機
構23に係脱可能に係合させることにより、内視鏡2の
ガイドワイヤ固定機構23とガイドワイヤ1との接触面
積を大きくして摩擦抵抗による固定力を高めることがで
き、ガイドワイヤ固定機構23との係合を補助する係合
補助部30として機能させることができる。
【0061】さらに、本実施の形態ではガイドワイヤシ
ース62を図15(A)に示す待機位置(後退位置)に
後退させることにより、ガイドワイヤ1の先端部の外径
寸法を芯材61のみの外径寸法で保持させることができ
る。これにより、ガイドワイヤ1の先端部に太径部が配
置されることによるガイドワイヤ1の膵管胆管などへの
挿入性の低下を防止することができる。
【0062】したがって、本実施の形態では必要に応じ
てガイドワイヤシース62を図15(B)に示す前進位
置までスライドさせてガイドワイヤ固定機構23との係
合を補助する係合補助部30として機能させることがで
き、不使用時にはガイドワイヤシース62を図15
(A)に示す待機位置(後退位置)に後退させることに
より、ガイドワイヤ1の膵管胆管などへの挿入性の低下
を防止するという使い方で使用することができる。
【0063】また、図16(A)〜(D)および図17
は本発明の第7の実施の形態を示すものである。本実施
の形態は第1の実施の形態(図1乃至図6参照)の医療
用ガイドワイヤ1の構成を次の通り変更したものであ
る。
【0064】すなわち、本実施の形態では医療用ガイド
ワイヤ1の係合補助部30として図16(A),(B)
に示すようにガイドワイヤ1の先端部に偏平な偏平部7
1を設ける構成にしたものである。この偏平部71の断
面形状は図16(C)に示すように略楕円形状になる。
なお、図16(D)はガイドワイヤ1の偏平部71以外
の部分の円形状の断面形状を示すものである。
【0065】そして、本実施の形態の医療用ガイドワイ
ヤ1の使用時には図17に示すようにガイドワイヤ1の
先端部の偏平部71を内視鏡2のガイドワイヤ固定機構
23に係脱可能に係合させることにより、内視鏡2のガ
イドワイヤ固定機構23とガイドワイヤ1の偏平部71
との接触面積を大きくして摩擦抵抗による固定力を高
め、ガイドワイヤ固定機構23との係合を補助させるこ
とができる。
【0066】そこで、本実施の形態ではガイドワイヤ1
の先端部に偏平部71を設け、この偏平部71を内視鏡
2のガイドワイヤ固定機構23に係脱可能に係合させる
ことにより、内視鏡2のガイドワイヤ固定機構23とガ
イドワイヤ1の偏平部71との接触面積を大きくして摩
擦抵抗による固定力を高め、ガイドワイヤ固定機構23
との係合を補助するようにしたので、本実施の形態でも
ガイドワイヤ固定機構23によってガイドワイヤ1を確
実に固定させることができ、第1の実施の形態と同様の
効果が得られる。
【0067】さらに、本実施の形態ではガイドワイヤ1
の偏平部71の段差部を内視鏡2のガイドワイヤ固定機
構23に係脱可能に係合させることにより、ガイドワイ
ヤ固定機構23との係合を補助することもできる。
【0068】また、図18は本発明の第8の実施の形態
を示すものである。本実施の形態は第1の実施の形態
(図1乃至図6参照)の医療用ガイドワイヤ1の構成を
次の通り変更したものである。
【0069】すなわち、本実施の形態では医療用ガイド
ワイヤ1の係合補助部30として図18に示すようにガ
イドワイヤ1の先端部に略山形の突出部81を軸方向に
複数並設した略鋸歯状の凹凸部82を設ける構成にした
ものである。ここで、各突出部81の突出量(高さ)L
7は例えば0.1〜0.3mm程度に設定されている。
【0070】そして、本実施の形態の医療用ガイドワイ
ヤ1の使用時にはガイドワイヤ1の先端部の凹凸部82
を内視鏡2のガイドワイヤ固定機構23に引っ掛ける状
態で係脱可能に係合させることにより、内視鏡2のガイ
ドワイヤ固定機構23とガイドワイヤ1との係合を補助
することができる。
【0071】また、図19は本発明の第9の実施の形態
を示すものである。本実施の形態は第1の実施の形態
(図1乃至図6参照)の医療用ガイドワイヤ1の構成を
次の通り変更したものである。
【0072】すなわち、本実施の形態では医療用ガイド
ワイヤ1の係合補助部30として図19に示すようにガ
イドワイヤ1の先端部に多数の小突起91を突設した凹
凸部92を設ける構成にしたものである。
【0073】そして、本実施の形態の医療用ガイドワイ
ヤ1の使用時にはガイドワイヤ1の先端部の凹凸部92
を内視鏡2のガイドワイヤ固定機構23に係脱可能に係
合させることにより、ガイドワイヤ1を抜けにくくして
内視鏡2のガイドワイヤ固定機構23とガイドワイヤ1
との係合を補助することができる。
【0074】また、図20は本発明の第10の実施の形
態を示すものである。本実施の形態は第1の実施の形態
(図1乃至図6参照)の医療用ガイドワイヤ1の構成を
次の通り変更したものである。
【0075】すなわち、本実施の形態では医療用ガイド
ワイヤ1の係合補助部30として図20に示すようにガ
イドワイヤ1の先端部に多数の窪み101をレーザ加工
によって形成したディンプル加工部102を設ける構成
にしたものである。
【0076】そして、本実施の形態の医療用ガイドワイ
ヤ1の使用時にはガイドワイヤ1の先端部のディンプル
加工部102を内視鏡2のガイドワイヤ固定機構23に
係脱可能に係合させることにより、ガイドワイヤ1を前
後に動きにくくして内視鏡2のガイドワイヤ固定機構2
3とガイドワイヤ1との係合を補助することができる。
【0077】また、図21は本発明の第11の実施の形
態を示すものである。本実施の形態は第1の実施の形態
(図1乃至図6参照)の医療用ガイドワイヤ1の構成を
次の通り変更したものである。
【0078】すなわち、本実施の形態では医療用ガイド
ワイヤ1の係合補助部30として図21に示すようにガ
イドワイヤ1の先端部に複数のリング状溝111をレー
ザ加工によって形成した溝加工部112を設ける構成に
したものである。
【0079】そして、本実施の形態の医療用ガイドワイ
ヤ1の使用時にはガイドワイヤ1の先端部の溝加工部1
12を内視鏡2のガイドワイヤ固定機構23に係脱可能
に係合させることにより、ガイドワイヤ1を前後に動き
にくくして内視鏡2のガイドワイヤ固定機構23とガイ
ドワイヤ1との係合を補助することができる。
【0080】なお、ガイドワイヤ1の先端部に複数のリ
ング状溝111を並設した溝加工部112に代えて螺旋
形状の溝をレーザ加工によって形成した溝加工部を設け
る構成にしてもよい。
【0081】また、図22(A)は本発明の第12の実
施の形態を示すものである。本実施の形態は第1の実施
の形態(図1乃至図6参照)の医療用ガイドワイヤ1の
構成を次の通り変更したものである。
【0082】すなわち、本実施の形態では医療用ガイド
ワイヤ1の係合補助部30として図22(A)に示すよ
うにガイドワイヤ1の先端部に螺旋形状の凸部121を
突設して螺旋溝形状の凹凸部122を設ける構成にした
ものである。
【0083】そして、本実施の形態の医療用ガイドワイ
ヤ1の使用時にはガイドワイヤ1の先端部の螺旋溝形状
の凹凸部122を内視鏡2のガイドワイヤ固定機構23
に引っ掛けて係脱可能に係合させることにより、ガイド
ワイヤ1を前後に動きにくくして内視鏡2のガイドワイ
ヤ固定機構23とガイドワイヤ1との係合を補助するこ
とができる。
【0084】また、図22(B)は第12の実施の形態
(図22(A)参照)の第1の変形例を示すものであ
る。本変形例はワイヤ径が例えば0.1〜0.3mm程
度の糸、ワイヤなどの線材131をガイドワイヤ1の先
端部に螺旋形状に巻きつけることにより、第12の実施
の形態の螺旋溝形状の凹凸部122と同様の凹凸部13
2を設ける構成にしたものである。
【0085】そして、本変形例の医療用ガイドワイヤ1
の使用時にはガイドワイヤ1の先端部の螺旋溝形状の凹
凸部132を内視鏡2のガイドワイヤ固定機構23に引
っ掛けて係脱可能に係合させることにより、ガイドワイ
ヤ1を前後に動きにくくして内視鏡2のガイドワイヤ固
定機構23とガイドワイヤ1との係合を補助することが
できる。
【0086】また、図22(C)は第12の実施の形態
(図22(A)参照)の第2の変形例を示すものであ
る。本変形例は第1の変形例の線材131をガイドワイ
ヤ1の先端部に細かいピッチで密巻コイル状に巻きつけ
ることにより、密巻コイル状の凹凸部133を設ける構
成にしたものである。そして、本変形例でも第1の変形
例と同様の効果が得られる。
【0087】また、図23は本発明の第13の実施の形
態を示すものである。本実施の形態は第1の実施の形態
(図1乃至図6参照)の医療用ガイドワイヤ1の構成を
次の通り変更したものである。
【0088】すなわち、本実施の形態では医療用ガイド
ワイヤ1の係合補助部30として図23に示すようにガ
イドワイヤ1の先端部に粗巻きコイル141を巻きつけ
たのち、ガイドワイヤ1の外周面全体にプラスチックな
どの被覆層142を被覆させることにより、螺旋溝形状
の凹凸部143を設ける構成にしたものである。
【0089】そして、本実施の形態の医療用ガイドワイ
ヤ1の使用時にはガイドワイヤ1の先端部の螺旋溝形状
の凹凸部143を内視鏡2のガイドワイヤ固定機構23
に引っ掛けて係脱可能に係合させることにより、ガイド
ワイヤ1を前後に動きにくくして内視鏡2のガイドワイ
ヤ固定機構23とガイドワイヤ1との係合を補助するこ
とができる。
【0090】また、図24は本発明の第14の実施の形
態を示すものである。本実施の形態は第1の実施の形態
(図1乃至図6参照)の医療用ガイドワイヤ1の構成を
次の通り変更したものである。
【0091】すなわち、本実施の形態では医療用ガイド
ワイヤ1の係合補助部30として図24に示すようにガ
イドワイヤ1の先端部に滑りにくい高摩擦材質の高摩擦
部151を設ける構成にしたものである。この高摩擦部
151は例えばショアA硬度が90以下程度の硬度のゴ
ム、シリコン、各種エラストマーなどによって形成され
ている。
【0092】そして、本実施の形態の医療用ガイドワイ
ヤ1の使用時にはガイドワイヤ1の先端部の高摩擦部1
51を内視鏡2のガイドワイヤ固定機構23に接触させ
る状態で係脱可能に係合させることにより、ガイドワイ
ヤ1を前後に動きにくくして内視鏡2のガイドワイヤ固
定機構23とガイドワイヤ1との係合を補助することが
できる。さらに、本実施の形態では高摩擦部151に内
視鏡2のガイドワイヤ固定機構23側の接触部を食い込
ませることにより、ガイドワイヤ1を前後に一層、動き
にくくすることもできる。
【0093】また、本実施の形態ではガイドワイヤ1に
段差がなく、体腔へのガイドワイヤ1の挿入、処置具へ
の挿通が容易となる。さらに、本実施の形態ではガイド
ワイヤ1の係止時にはガイドワイヤ1の挿脱の両方向と
も確実に固定可能となる。
【0094】なお、本実施の形態の高摩擦部151とし
て内視鏡2のガイドワイヤ固定機構23側の鉗子起上台
15や、ガイドワイヤ固定具19の接触部と同材質の接
触部材を設けてもよく、この場合も同様にガイドワイヤ
1を前後に動きにくくして内視鏡2のガイドワイヤ固定
機構23とガイドワイヤ1との係合を補助することがで
きる。
【0095】また、図25および図26(A),(B)
は本発明の第15の実施の形態を示すものである。本実
施の形態は第1の実施の形態(図1乃至図6参照)の医
療用ガイドワイヤ1の構成を次の通り変更したものであ
る。
【0096】すなわち、本実施の形態では医療用ガイド
ワイヤ1が図25に示すようにワイヤ状の芯材161
と、この芯材161の外表面を芯材161よりも軟らか
い各種プラスチック材料によって被覆した被覆層162
とによって形成されている。
【0097】さらに、芯材161の先端部には他の部分
よりも外径寸法が小さい細径部163が形成されてい
る。ここで、被覆層162はガイドワイヤ1の先端部ま
で略同径に形成されている。そのため、芯材161の細
径部163の部分では被覆層162の肉厚が他の部分よ
りも大きい厚肉部164が形成され、この被覆層162
の厚肉部164の部分によって医療用ガイドワイヤ1の
係合補助部30を形成する構成にしたものである。
【0098】そして、本実施の形態の医療用ガイドワイ
ヤ1の使用時にはガイドワイヤ1の先端部の被覆層16
2の厚肉部164の部分に内視鏡2のガイドワイヤ固定
機構23を係合させた際に、図26(A)に示すように
ガイドワイヤ固定機構23側の鉗子起上台15や、ガイ
ドワイヤ固定具19の接触部が被覆層162の厚肉部1
64の柔軟な部分に食い込むことにより、係脱可能に係
合される。このとき、ガイドワイヤ1の被覆層162の
厚肉部164の部分は図26(B)に示すように潰れる
状態に弾性変形することにより、引っ掛かりやすくなる
とともに、接触面積が大きくなり、ガイドワイヤ1を前
後に動きにくくして内視鏡2のガイドワイヤ固定機構2
3とガイドワイヤ1との係合を補助することができる。
【0099】また、図27は本発明の第16の実施の形
態を示すものである。本実施の形態は第1の実施の形態
(図1乃至図6参照)の医療用ガイドワイヤ1の構成を
次の通り変更したものである。
【0100】すなわち、本実施の形態では医療用ガイド
ワイヤ1が図27に示すようにワイヤ状の芯材171
と、この芯材171を囲むチューブ状の被覆部材172
とによって形成されている。ここで、被覆部材172は
芯材171よりも軟らかい各種プラスチック材料によっ
て形成されている。さらに、被覆部材172と芯材17
1との間には隙間173が設けられ、この被覆部材17
2によって医療用ガイドワイヤ1の係合補助部30を形
成する構成にしたものである。なお、この被覆部材17
2の隙間173の部分は中空部であってもよく、また被
覆部材172よりも柔軟な材質の充填材が充填されてい
てもよい。
【0101】そして、本実施の形態の医療用ガイドワイ
ヤ1の使用時にはガイドワイヤ1の先端部分に内視鏡2
のガイドワイヤ固定機構23を係合させた際に、ガイド
ワイヤ固定機構23側の鉗子起上台15や、ガイドワイ
ヤ固定具19の接触部が被覆部材172に食い込むこと
により、係脱可能に係合される。このとき、ガイドワイ
ヤ1の被覆部材172の部分は潰れる状態に弾性変形す
ることにより、引っ掛かりやすくなるとともに、接触面
積が大きくなり、ガイドワイヤ1を前後に動きにくくし
て内視鏡2のガイドワイヤ固定機構23とガイドワイヤ
1との係合を補助することができる。
【0102】また、図28は本発明の第17の実施の形
態を示すものである。本実施の形態は第16の実施の形
態(図27参照)の医療用ガイドワイヤ1の構成を次の
通り変更したものである。
【0103】すなわち、本実施の形態では第16の実施
の形態の被覆部材172と芯材171との間の隙間17
3をガイドワイヤ1の先端部分のみに設け、他の部分で
は被覆部材172と芯材171とを密着させ、隙間17
3が形成されている被覆部材172の部分によって医療
用ガイドワイヤ1の係合補助部30を形成する構成にし
たものである。なお、この被覆部材172の隙間173
の部分は中空部であってもよく、また被覆部材172よ
りも柔軟な材質の充填材が充填されていてもよい。
【0104】そして、本実施の形態の医療用ガイドワイ
ヤ1の使用時にはガイドワイヤ1の先端の隙間173が
形成されている被覆部材172の部分に内視鏡2のガイ
ドワイヤ固定機構23を係合させた際に、隙間173が
形成されている被覆部材172の部分にガイドワイヤ固
定機構23側の鉗子起上台15や、ガイドワイヤ固定具
19の接触部が食い込むことにより、係脱可能に係合さ
れる。このとき、ガイドワイヤ1の被覆部材172の部
分は潰れる状態に弾性変形することにより、引っ掛かり
やすくなるとともに、接触面積が大きくなり、ガイドワ
イヤ1を前後に動きにくくして内視鏡2のガイドワイヤ
固定機構23とガイドワイヤ1との係合を補助すること
ができる。
【0105】また、図29は本発明の第18の実施の形
態を示すものである。本実施の形態は第1の実施の形態
(図1乃至図6参照)の医療用ガイドワイヤ1の構成を
次の通り変更したものである。
【0106】すなわち、本実施の形態では医療用ガイド
ワイヤ1の係合補助部30として図27に示すようにガ
イドワイヤ1の先端部に柔軟な材質のリング状部分18
1を略等間隔で複数並設することにより、ガイドワイヤ
1そのものが露出された硬い部分182と、軟らかいリ
ング状部分181とを軸方向に交互に配置する構成にし
たものである。
【0107】そして、本実施の形態の医療用ガイドワイ
ヤ1の使用時にはガイドワイヤ1の先端部の軟らかいリ
ング状部分181を内視鏡2のガイドワイヤ固定機構2
3に引っ掛けて係脱可能に係合させることにより、ガイ
ドワイヤ1を前後に動きにくくして内視鏡2のガイドワ
イヤ固定機構23とガイドワイヤ1との係合を補助する
ことができる。
【0108】さらに、本実施の形態ではガイドワイヤ1
の先端部にガイドワイヤ1そのものが露出された硬い部
分182と、軟らかいリング状部分181とが軸方向に
交互に配置されているので、ガイドワイヤ1の先端部に
らかいリング状部分181のみを配置した場合のように
ガイドワイヤ1の先端部全体が折れ曲がりやすくなるこ
とを防止することができる。そのため、ガイドワイヤ1
の挿入性を高めることができる。
【0109】また、図30は本発明の第19の実施の形
態を示すものである。本実施の形態は第18の実施の形
態(図29参照)の医療用ガイドワイヤ1の構成を次の
通り変更したものである。
【0110】すなわち、本実施の形態では医療用ガイド
ワイヤ1が図30に示すようにワイヤ状の芯材191
と、この芯材191を囲むチューブ状の被覆部材192
とによって形成されている。さらに、被覆部材192の
先端部には柔軟な材質のリング状の柔軟部分193が略
等間隔で複数並設されているとともに、各柔軟部分19
3間には硬質な材質のリング状の硬質部分194が略等
間隔で複数並設されている。これにより、ガイドワイヤ
1の先端部にはリング状の柔軟部分193とリング状の
硬質部分194とが軸方向に交互に配置されている。
【0111】そして、本実施の形態の医療用ガイドワイ
ヤ1の使用時にはガイドワイヤ1の先端部のリング状の
柔軟部分193を内視鏡2のガイドワイヤ固定機構23
に引っ掛けて係脱可能に係合させることにより、第18
の実施の形態と同様にガイドワイヤ1を前後に動きにく
くして内視鏡2のガイドワイヤ固定機構23とガイドワ
イヤ1との係合を補助することができる。
【0112】また、図31は本発明の第20の実施の形
態を示すものである。本実施の形態は第18の実施の形
態(図29参照)の医療用ガイドワイヤ1の構成を次の
通り変更したものである。
【0113】すなわち、本実施の形態では医療用ガイド
ワイヤ1が図31に示すようにワイヤ状の芯材201
と、この芯材201を囲むチューブ状の被覆部材202
とによって形成されている。さらに、芯材201の先端
部には密巻コイル203が複数箇所に巻装されている。
これにより、ガイドワイヤ1の先端部には密巻コイル2
03が巻装されている部分によって硬質部分が形成さ
れ、密巻コイル203が巻装されていない部分によって
柔軟部分が形成されており、これらが軸方向に交互に配
置されている。
【0114】そして、本実施の形態の医療用ガイドワイ
ヤ1の使用時にはガイドワイヤ1の先端部の密巻コイル
203が巻装されていない柔軟部分の被覆部材202を
内視鏡2のガイドワイヤ固定機構23に引っ掛けて係脱
可能に係合させることにより、第18の実施の形態と同
様にガイドワイヤ1を前後に動きにくくして内視鏡2の
ガイドワイヤ固定機構23とガイドワイヤ1との係合を
補助することができる。
【0115】また、図32は本発明の第21の実施の形
態を示すものである。本実施の形態は第1の実施の形態
(図1乃至図6参照)の医療用ガイドワイヤ1の構成を
次の通り変更したものである。
【0116】すなわち、本実施の形態では医療用ガイド
ワイヤ1が図32に示すようにワイヤ状の芯材211
と、この芯材211を囲むチューブ状の被覆部材212
とによって形成されている。さらに、芯材211の先端
部には例えば磁石などの磁性体で形成された吸着部材2
13が装着されている。
【0117】そして、本実施の形態の医療用ガイドワイ
ヤ1の使用時にはガイドワイヤ1の先端部の吸着部材2
13を内視鏡2のガイドワイヤ固定機構23に接触させ
る状態で係脱可能に係合させることにより、ガイドワイ
ヤ1を前後に動きにくくして内視鏡2のガイドワイヤ固
定機構23とガイドワイヤ1との係合を補助することが
できる。
【0118】また、図33は本発明の第22の実施の形
態を示すものである。本実施の形態は第1の実施の形態
(図1乃至図6参照)の医療用ガイドワイヤ1の構成を
次の通り変更したものである。
【0119】すなわち、本実施の形態では第1の実施の
形態のガイドワイヤシース25の先端部におけるスリッ
ト28が形成されている部分の前後に固定しやすい部分
の位置を表示するマーカー部221を設けたものであ
る。このマーカー部221は内視鏡2の観察視野内で目
視できるインクによるビジュアルマーカー、或いはX線
で確認可能なX線マーカーであってもよい。
【0120】そして、本実施の形態の医療用ガイドワイ
ヤ1の使用時にはガイドワイヤ1の先端部のマーカー部
221を確認することにより、ガイドワイヤ1の先端部
の固定しやすい部分の位置を確認できるので、内視鏡2
の挿入部3の先端部7付近でガイドワイヤ1を機械的に
固定する作業を確実に行なうことができる。
【0121】さらに、本発明は上記実施の形態に限定さ
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種
々変形実施できることは勿論である。次に、本出願の他
の特徴的な技術事項を下記の通り付記する。 記 (付記項1) スコープ先端に設けられたガイドワイヤ
固定機構によって固定され易い固定部分をガイドワイヤ
先端付近に設けた医療用ガイドワイヤ。
【0122】(付記項2) 前記固定部分が、ガイドワ
イヤの変形により形成される付記項1の医療用ガイドワ
イヤ。
【0123】(付記項3) 前記固定部分が、ガイドワ
イヤ自体をプリシェープすることで形成される付記項1
の医療用ガイドワイヤ。
【0124】(付記項4) 前記固定部分が、ガイドワ
イヤの形状を変化させた異形部分である付記項1の医療
用ガイドワイヤ。
【0125】(付記項5) 前記異形部分はガイドワイ
ヤの外径寸法を変化させて段差を設けたものである付記
項4の医療用ガイドワイヤ。
【0126】(付記項6) 前記異形部分はガイドワイ
ヤの断面形状を変化させて段差を設けたものである付記
項4の医療用ガイドワイヤ。
【0127】(付記項7) 前記固定部分が、高摩擦を
生ずる部分である付記項1の医療用ガイドワイヤ。
【0128】(付記項8) 前記固定部分が、柔軟な部
分である付記項1の医療用ガイドワイヤ。
【0129】(付記項9) 前記固定部分が、吸着力を
有した部分である付記項1の医療用ガイドワイヤ。
【0130】(付記項10) 前記固定部分の位置が内
視鏡視野内で識別可能なマーキングを設けた付記項1の
医療用ガイドワイヤ。
【0131】(付記項11) 前記固定部分の位置がX
線で識別可能なマーキングを設けた付記項1の医療用ガ
イドワイヤ。
【0132】(付記項1〜11の従来技術) 従来のガ
イドワイヤは、一般的には芯金をプラスチック材料で被
覆してある構成であり、特にガイドワイヤ固定機構によ
って固定されやすい工夫がなされていなかった。
【0133】(付記項1〜11が解決しようとする課
題) その為、ガイドワイヤの固定強度はガイドワイヤ
固定機構の構成によってのみ得られていた。
【0134】(付記項1〜11の目的) 内視鏡用処置
具を迅速かつ容易に交換できるようにするためにスコー
プ先端に設けられたガイドワイヤ固定機構(鉗子起上台
とガイドワイヤ固定具で構成されている)に対して、よ
り確実に固定されることが可能なガイドワイヤを提供す
ることを目的とする。
【0135】(付記項1〜11の効果) 本実施形態で
はガイドワイヤ自体にガイドワイヤ固定機構に固定され
やすい部分を設けることにより、より大きな固定強度が
得られる。
【0136】
【発明の効果】本発明によれば内視鏡のチャンネルの先
端開口部側に配設されたガイドワイヤ固定機構によって
ガイドワイヤ本体の先端部が挟み付けられて係脱可能に
係止された際に、ガイドワイヤ固定機構に係脱可能に係
合させてガイドワイヤ固定機構との係合を補助する係合
補助部をガイドワイヤ本体の先端部側に設けたので、内
視鏡の挿入部の先端に設けられた鉗子起上台とガイドワ
イヤ固定具とで構成されているガイドワイヤ固定機構に
よってガイドワイヤを確実に固定させることができ、内
視鏡用処置具を迅速かつ容易に交換することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態の医療用ガイドワ
イヤを内視鏡と組み合わせて使用する状態を説明するた
めの説明図。
【図2】 第1の実施の形態の医療用ガイドワイヤの起
上動作を説明するもので、(A)は鉗子起上台を起上す
る前の状態を示す挿入部の先端部の平面図、(B)は同
縦断面図、(C)はガイドワイヤが鉗子起上台とガイド
ワイヤ固定部材との間で挟まれて固定された状態を示す
挿入部の先端部の平面図、(D)は同縦断面図。
【図3】 第1の実施の形態の医療用ガイドワイヤの先
端部を示す側面図。
【図4】 (A)は第1の実施の形態の医療用ガイドワ
イヤの縦断面図、(B)は(A)の4B−4B線断面
図。
【図5】 (A)は第1の実施の形態の医療用ガイドワ
イヤの係合補助部の部分を示す平面図、(B)は(A)
の5B−5B線断面図。
【図6】 第1の実施の形態の医療用ガイドワイヤにお
ける係合補助部の使用状態を説明するための説明図。
【図7】 第1の実施の形態の医療用ガイドワイヤの変
形例を示す要部の縦断面図。
【図8】 第1の実施の形態の医療用ガイドワイヤのさ
らに別の変形例を示す要部の縦断面図。
【図9】 本発明の第2の実施の形態を示すもので、
(A)は医療用ガイドワイヤのプリシェープ部分を示す
側面図、(B)は医療用ガイドワイヤのプリシェープ部
分の変形例を示す側面図。
【図10】 第2の実施の形態の医療用ガイドワイヤの
使用状態を説明するための説明図。
【図11】 本発明の第3の実施の形態の医療用ガイド
ワイヤの先端部を示す要部の斜視図。
【図12】 第3の実施の形態の医療用ガイドワイヤの
使用状態を説明するための説明図。
【図13】 本発明の第4の実施の形態を示すもので、
(A)は内視鏡のガイドワイヤ固定機構によるガイドワ
イヤの固定状態を示す平面図、(B)は鉗子起上台の係
合溝を示す斜視図。
【図14】 本発明の第5の実施の形態の医療用ガイド
ワイヤの先端部を示す要部の斜視図。
【図15】 本発明の第6の実施の形態を示すもので、
(A)は医療用ガイドワイヤのガイドワイヤシースが待
機位置で保持されている状態を示す要部の縦断面図、
(B)はガイドワイヤシースが前進位置に移動された状
態を示す要部の縦断面図。
【図16】 本発明の第7の実施の形態を示すもので、
(A)は医療用ガイドワイヤの先端部を示す要部の平面
図、(B)は同側面図、(C)は(A)の16C−16
C線断面図、(D)は(A)の16D−16D線断面
図。
【図17】 第7の実施の形態の医療用ガイドワイヤが
内視鏡のガイドワイヤ固定機構によって固定された状態
を示す平面図。
【図18】 本発明の第8の実施の形態の医療用ガイド
ワイヤの先端部を示す要部の平面図。
【図19】 本発明の第9の実施の形態の医療用ガイド
ワイヤの先端部を示す要部の平面図。
【図20】 本発明の第10の実施の形態の医療用ガイ
ドワイヤの先端部を示す要部の平面図。
【図21】 本発明の第11の実施の形態の医療用ガイ
ドワイヤの先端部を示す要部の平面図。
【図22】 (A)は本発明の第12の実施の形態の医
療用ガイドワイヤの先端部を示す要部の平面図、(B)
は第12の実施の形態の医療用ガイドワイヤの第1の変
形例を示す要部の縦断面図、(C)は第12の実施の形
態の医療用ガイドワイヤの第2の変形例を示す要部の縦
断面図。
【図23】 本発明の第13の実施の形態の医療用ガイ
ドワイヤの先端部を示す要部の縦断面図。
【図24】 本発明の第14の実施の形態の医療用ガイ
ドワイヤの先端部を示す要部の斜視図。
【図25】 本発明の第15の実施の形態の医療用ガイ
ドワイヤの先端部を示す要部の縦断面図。
【図26】 (A)は第15の実施の形態の医療用ガイ
ドワイヤの使用状態を説明するための説明図、(B)は
医療用ガイドワイヤの変形状態を示す要部の側面図。
【図27】 本発明の第16の実施の形態の医療用ガイ
ドワイヤの先端部を示す要部の縦断面図。
【図28】 本発明の第17の実施の形態の医療用ガイ
ドワイヤの先端部を示す要部の縦断面図。
【図29】 本発明の第18の実施の形態の医療用ガイ
ドワイヤの先端部を示す要部の斜視図。
【図30】 本発明の第19の実施の形態の医療用ガイ
ドワイヤの先端部を示す要部の縦断面図。
【図31】 本発明の第20の実施の形態の医療用ガイ
ドワイヤの先端部を示す要部の縦断面図。
【図32】 本発明の第21の実施の形態の医療用ガイ
ドワイヤの先端部を示す要部の縦断面図。
【図33】 本発明の第22の実施の形態の医療用ガイ
ドワイヤの先端部を示す要部の側面図。
【図34】 従来の方法で内視鏡を用いて内視鏡的処置
を行なうに際のガイドワイヤの使用状態を示すもので、
(A)はカテーテルを内視鏡の処置具挿通用チャンネル
から引抜く操作状態を説明するための説明図、(B)は
カテーテルを完全に内視鏡から引抜く操作状態を説明す
るための説明図。
【符号の説明】
1 医療用ガイドワイヤ 2 内視鏡 3 挿入部 7 先端部 11 鉗子口(先端開口部) 12 処置具挿通用チャンネル 14 カテーテル(内視鏡用処置具) 15 鉗子起上台 19 ガイドワイヤ固定具 23 ガイドワイヤ固定機構 30 係合補助部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年7月17日(2000.7.1
7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】すなわち、本実施の形態では医療用ガイド
ワイヤ1の係合補助部30として図9(A),(B)に
示すようにガイドワイヤ1の先端部に曲がり癖を付けた
プリシェープ部31を設ける構成にしたものである。ま
た、ガイドワイヤ1がカテーテル14などの内視鏡用処
置具のチューブ内腔に挿入される際には、プリシェープ
部31は略直線状に引き伸ばされた形状に弾性変形され
た状態で、カテーテル14などの内視鏡用処置具のチュ
ーブ内腔に挿入されるようになっている。なお、このプ
リシェープ部31はガイドワイヤ1の軸方向に複数設け
てもよい。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内視鏡のチャンネル内に挿通されて体内
    に挿入される処置具の挿入動作をガイドするガイドワイ
    ヤ本体を備えた医療用ガイドワイヤにおいて、 前記内視鏡のチャンネルの先端開口部側に配設されたガ
    イドワイヤ固定機構によって前記ガイドワイヤ本体の先
    端部が挟み付けられて係脱可能に係止された際に、前記
    ガイドワイヤ固定機構に係脱可能に係合させて前記ガイ
    ドワイヤ固定機構との係合を補助する係合補助部を前記
    ガイドワイヤ本体の先端部側に設けたことを特徴とする
    医療用ガイドワイヤ。
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