JP2001338923A - 酸窒化膜形成方法及び酸窒化膜形成装置 - Google Patents

酸窒化膜形成方法及び酸窒化膜形成装置

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JP2001338923A JP2000157879A JP2000157879A JP2001338923A JP 2001338923 A JP2001338923 A JP 2001338923A JP 2000157879 A JP2000157879 A JP 2000157879A JP 2000157879 A JP2000157879 A JP 2000157879A JP 2001338923 A JP2001338923 A JP 2001338923A
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temperature
reaction chamber
heating
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豊 高橋
Hisashi Kato
寿 加藤
Katsutoshi Ishii
勝利 石井
Kazutoshi Miura
一敏 三浦
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所望の窒素量を含んだ酸窒化膜を薄膜化する
ことができる酸窒化膜形成方法及び酸窒化膜形成装置を
提供する。 【解決手段】 熱処理装置1は、半導体ウエハ10にシ
リコン酸窒化膜を形成する反応室2と、反応室2に接続
されたガス導入管13とを備えている。ガス導入管13
には、処理ガスを加熱する加熱器15が介設されてい
る。そして、加熱器15により処理ガスを1000度に
加熱し、加熱された処理ガスをガス導入管13を介して
反応室2に供給するとともに、反応室の温度を800度
に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸窒化膜形成方法
及び酸窒化膜形成装置に関し、詳しくは、被処理体、例
えば半導体ウエハの表面に酸窒化膜を形成する、酸窒化
膜形成方法及び酸窒化膜形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造工程においては、被処
理体、例えば半導体ウエハに絶縁膜が形成され、この絶
縁膜が、例えば不純物拡散やイオン注入のマスク、不純
物の拡散源として用いられている。このような絶縁膜と
して、一般的に用いられているシリコン酸化膜に比べて
誘電率が高く、ボロンのような不純物の突き抜けを防止
しやすいシリコン酸窒化膜が用いられる場合がある。
【0003】シリコン酸窒化膜は、例えば、半導体ウエ
ハを熱処理することによって、半導体ウエハの表面に形
成される。この熱処理は、まず、シリコン基板から構成
された半導体ウエハを熱処理装置内に配置する。次に、
熱処理装置により、半導体ウエハを、例えば900℃の
ような高温に加熱する。そして、熱処理装置内に、例え
ば一酸化二窒素(NO)のような処理ガスを所定時間
導入すると、半導体ウエハの表面にシリコン酸窒化膜が
形成される。
【0004】ところで、半導体装置の微細化に伴い、半
導体ウエハに形成されるシリコン酸窒化膜の薄膜化が要
望されている。一般に、シリコン酸窒化膜を薄膜化する
ためには、熱処理装置の熱処理温度を下げることが好ま
しい。これは、熱処理温度を下げることにより酸化レー
トが下がるためである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、熱処理
装置の熱処理温度を、例えば900度から800度や7
50度に下げると、窒素ガスの熱分解が不十分になり、
所望の窒素量を含んだ酸窒化膜を形成することが困難に
なるという問題があった。
【0006】本発明は、所望の窒素量を含んだ酸窒化膜
を薄膜化することができる酸窒化膜形成方法及び酸窒化
膜形成装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の第1の観点にかかる酸窒化膜形成方法
は、被処理体が収容された反応室を所定の温度に加熱
し、該反応室内に一酸化二窒素からなる処理ガスを供給
して前記被処理体に酸窒化膜を形成する酸窒化膜形成方
法であって、前記処理ガスを酸窒化膜を形成可能な反応
温度以上に加熱し、該加熱された処理ガスを前記反応室
に供給するとともに、前記反応室の温度を前記反応温度
より低く設定する、ことを特徴とする。
【0008】この構成によれば、反応室の温度は、反応
温度より低く設定されているので、供給される処理ガス
の酸化レートが下がり、酸窒化膜を薄膜化することがで
きる。また、処理ガスは、酸窒化膜を形成可能な反応温
度以上に加熱され、被処理体に酸窒化処理を行うことが
可能な状態で反応室に供給される。このため、被処理体
に形成される酸窒化膜には所望の窒素量が含まれる。
【0009】前記処理ガスがほぼ熱分解される温度に該
処理ガスを加熱し、該熱分解された処理ガスを前記反応
室に供給することが好ましい。この場合、処理ガスはほ
ぼ熱分解されているので、処理ガス中の窒素濃度が高く
なり、被処理体に形成される酸窒化膜には所望の窒素量
が含まれる。
【0010】前記処理ガスを少なくとも900度に加熱
し、前記反応室の温度を750度〜850度に設定する
ことが好ましい。処理ガスを少なくとも900度に加熱
すると、処理ガスがほぼ熱分解される。また、反応室の
温度を750度〜850度に設定すると、酸窒化膜を薄
膜化することができる。
【0011】前記反応室は、例えば、前記被処理体を収
容する内管と、該内管を覆うように形成された有天井の
外管とから構成されている。そして、前記処理ガスは、
前記内管内に供給される。
【0012】この発明の第2の観点にかかる酸窒化膜形
成装置は、被処理体を収容するとともに、所定の温度に
設定可能な加熱部を有する反応室と、前記反応室内に一
酸化二窒素からなる処理ガスを供給する供給手段と、前
記供給手段に接続され、前記処理ガスを所定の温度に加
熱する加熱手段と、前記加熱手段により前記処理ガスを
酸窒化膜を形成可能な反応温度以上に加熱させ、該加熱
された処理ガスを前記供給手段を介して前記反応室に供
給するとともに、前記加熱部により前記反応室の温度を
前記反応温度より低く制御する制御手段と、を備える、
ことを特徴とする。
【0013】この構成によれば、制御手段により、反応
室の温度が反応温度より低く制御されているので、供給
される処理ガスの酸化レートが下がり、酸窒化膜を薄膜
化することができる。また、制御手段により、処理ガス
が酸窒化膜を形成可能な反応温度以上に加熱されている
ので、処理ガスは被処理体に酸窒化処理を行うことが可
能な状態で反応室に供給される。このため、被処理体に
形成される酸窒化膜には所望の窒素量が含まれる。
【0014】前記制御手段は、前記加熱手段に前記処理
ガスがほぼ熱分解される温度で該処理ガスを加熱させる
ことが好ましい。この場合、処理ガスはほぼ熱分解され
るので、処理ガス中の窒素濃度が高くなり、被処理体に
形成される酸窒化膜には所望の窒素量が含まれる。
【0015】前記制御手段は、前記加熱手段に前記処理
ガスを少なくとも900度で加熱させ、前記加熱部に前
記反応室の温度を750度〜850度で加熱させること
が好ましい。処理ガスが少なくとも900度に加熱され
ると、処理ガスがほぼ熱分解される。また、反応室の温
度が750度〜850度で加熱されると、酸窒化膜を薄
膜化することができる。
【0016】前記反応室は、例えば、前記被処理体を収
容する内管と、該内管を覆うように形成された有天井の
外管とから構成されている。そして、前記供給手段が前
記内管内を臨むように配設される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態にかか
る酸窒化膜形成方法及び酸窒化膜形成装置を、図1に示
すバッチ式縦型熱処理装置を用いて、半導体ウエハ(被
処理体)上にシリコン酸窒化膜を形成する場合を例に説
明する。
【0018】図1に示すように、熱処理装置1は、長手
方向が垂直方向に向けられた略円筒状の反応管2を備え
ている。反応管2は、内部に内管3と、内管3を覆うと
共に内管3と一定の間隔を有するように形成された有天
井の外管4とから構成された二重管構造に構成されてい
る。内管3及び外管4は、耐熱材料、例えば石英により
形成されている。
【0019】外管4の下方には、筒状に形成されたステ
ンレス鋼(SUS)からなるマニホールド5が配置され
ている。マニホールド5は、外管4の下端と気密に接続
されている。また、内管3は、マニホールド5の内壁か
ら突出すると共に、マニホールド5と一体に形成された
支持リング6に支持されている。
【0020】マニホールド5の下方には蓋体7が配置さ
れ、ボートエレベータ8により蓋体7は上下動可能に構
成されている。ボートエレベータ8により蓋体7が上昇
すると、マニホールド5の下方側が閉鎖される。
【0021】蓋体7には、例えば石英からなるウエハボ
ート9が載置されている。ウエハボート9には、被処理
体、例えば半導体ウエハ10が垂直方向に所定の間隔を
おいて複数枚収容されている。
【0022】反応管2の周囲には、反応管2を取り囲む
ように断熱体11が設けられ、その内壁面には、例えば
抵抗発熱体からなる昇温用ヒータ12が設けられてい
る。
【0023】マニホールド5の側面には、ガス導入管1
3が挿通されている。ガス導入管13は、例えば、内管
3内を臨むように、支持リング6より下方のマニホール
ド5の側面に挿通されている。そして、ガス導入管13
から導入された処理ガスが、反応管2内の内管3内に供
給される。
【0024】また、マニホールド5の側面には排出口1
4が設けられている。排出口14は支持リング6より上
方に設けられており、反応管2内の内管3と外管4との
間に形成された空間に連通する。そして、処理ガスがガ
ス導入管13から内管3内に供給されて成膜処理が行わ
れ、成膜処理によって発生した反応生成物が、内管3と
外管4との間に形成された空間、排出口14を通って、
熱処理装置1の外部に排出される。
【0025】ガス導入管13には、加熱器15が介設さ
れている。加熱器15は、例えば抵抗発熱体からなるヒ
ータを備え、加熱器15内に供給された一酸化二窒素
(NO)からなる処理ガスを所定の温度に加熱する。
そして、加熱された処理ガスがガス導入管13を介し
て、反応管2内に供給される。
【0026】また、ボートエレベータ8、昇温用ヒータ
12、ガス導入管13、加熱器15には、制御部16が
接続されている。制御部16は、マイクロプロセッサ、
プロセスコントローラ等から構成され、熱処理装置1の
各部の温度、圧力等を測定し、測定データに基づいて、
上記各部に制御信号等を出力して、熱処理装置1の各部
を制御する。
【0027】次に、以上のように構成された熱処理装置
1を用いた酸窒化膜形成方法について、半導体ウエハ1
0にシリコン酸窒化膜を形成する場合を例に説明する。
なお、以下の説明において、熱処理装置1を構成する各
部の動作は、制御部16によりコントロールされてい
る。
【0028】まず、ボートエレベータ8により蓋体7が
下げられた状態で、半導体ウエハ10が収容されたウエ
ハボート9を蓋体7上に載置する。次に、ボートエレベ
ータ8により蓋体7を上昇させ、ウエハボート9(半導
体ウエハ10)を反応管2内にロードする。これによ
り、半導体ウエハ10を反応管2の内管3内に収容する
と共に、反応管2を密閉する。
【0029】また、図示しないヒータにより、加熱器1
5を所定の温度に加熱する。この加熱器15の温度につ
いて検討するため、加熱器15を750度、900度及
び1000度に加熱した場合について、加熱器15に処
理ガスを供給し、加熱器15から排出された処理ガス成
分の濃度を調べた。図2に各温度に加熱された処理ガス
の成分濃度を示す。
【0030】図2に示すように、750度に加熱した場
合、約半分の一酸化二窒素が熱分解されていないことが
分かる。また、900度に加熱した場合、分解しなかっ
た一酸化二窒素は8%になり、さらに1000度に加熱
した場合、分解しなかった一酸化二窒素は1%になっ
て、熱分解により、窒素、酸素、一酸化窒素、二酸化窒
素等が発生していることが分かる。このように、加熱器
15を900度以上に加熱すると、一酸化二窒素がほぼ
熱分解されることが確認できた。
【0031】また、750度から900度に温度を上げ
ると窒素量が28%から40%に、1000度に温度を
上げると窒素量が47%に大きく増え、多くの窒素を半
導体ウエハ10上に供給することが可能になる。さら
に、750度から900度及び1000度に温度を上げ
ても、酸素量が窒素量に比べて大きく増加しない。これ
は、酸素と窒素とが一酸化窒素及び二酸化窒素を形成す
ることにより、相対的に酸素が減少する割合が大きいた
めである。このように、一酸化二窒素を900度以上に
加熱すると、処理ガス中の窒素量が大きく増えるととも
に、酸素量が窒素量の増加に比べて大きく増加しないこ
とが確認できた。このため、処理ガス中の窒素量が相対
的に増え、半導体ウエハ10上に多くの窒素を供給する
ことが可能になる。
【0032】従って、加熱器15の温度は、処理ガスで
ある一酸化二窒素がほぼ熱分解される温度である900
度以上にすることが好ましい。ただし、一酸化二窒素を
1000度に加熱した場合に、分解されなかった一酸化
二窒素は1%であることから、例えば1100度のよう
に高くしても、これ以上の熱分解は期待できない。この
ため、加熱器15の温度を1000度付近とすることが
最も好ましい。本実施の形態では、加熱器15を100
0度に加熱している。
【0033】また、昇温用ヒータ12により反応管2内
を処理ガスが加熱される温度より低い所定の温度、例え
ば800度に加熱する。反応管2の温度は、形成するシ
リコン酸窒化膜の厚さによって定められ、処理ガスが加
熱される温度より低く、シリコン酸窒化膜が形成できる
程度の温度であればよいが、例えば750度から850
度であることが好ましい。シリコン酸窒化膜の厚さは、
反応管2の温度と処理ガスを供給する時間によって定め
られ、750度より低くなると、シリコン酸窒化膜を所
望の厚さに制御することができなくなるためである。ま
た、850度より高くなると、酸化膜の成長が大きくな
り、シリコン酸窒化膜中の相対的な窒素濃度が低下して
しまうためである。ただし、750度以下で長期間処理
ガスを供給すると、膜中で拡散する窒素が飽和する場合
があり、反応管2の温度は、800度から850度であ
ることがさらに好ましい。
【0034】反応管2を密閉した後、反応管2内のガス
を排出して減圧を開始する。反応管2内のガスの排出
は、反応管2内の圧力が常圧から所定の圧力、例えば9
5760Pa(720Torr)になるまで行う。そし
て、反応管2内の圧力が95760Pa(720Tor
r)に維持されると、ガス導入管13に一酸化二窒素を
所定の流量、例えば5リットル/min(5slm)導
入する。
【0035】ガス導入管13に導入された一酸化二窒素
は、加熱器15に供給されて熱分解を起こす。熱分解さ
れた処理ガスは、ガス導入管13から、内管3内の半導
体ウエハ10上に供給される。
【0036】反応管2内では、熱分解された処理ガスに
より半導体ウエハ10の表面が酸窒化処理される。そし
て、処理ガスが所定時間、例えば15分間供給される
と、半導体ウエハ10上にシリコン酸窒化膜が形成され
る。図3に、形成されたシリコン酸窒化膜の膜厚とPe
akN量とを示す。ここで、PeakN量は、シリコン
酸窒化膜中の最も窒素濃度が高い位置での窒素濃度を示
し、シリコン酸窒化膜に含まれる窒素量の判断基準とな
る値である。また、比較のため、処理ガスを加熱器15
で加熱せずに反応管2の温度を800度とした場合(比
較例1)、処理ガスを加熱器15で加熱せずに反応管2
の温度を900度とした場合(比較例2)についても同
様にシリコン酸窒化膜の膜厚とPeakN量とを図3に
示す。
【0037】図3に示すように、本実施の形態によれ
ば、反応管2の温度を、従来の900度から800度に
下げても、PeakN量は2.24(atomic
%)であり、比較例1の反応管2の温度を900度とし
たPeakN量である2.33(atomic %)と
ほぼ同様の値を得ることができた。これは、加熱器15
により一酸化二窒素がほぼ熱分解されて相対的に窒素量
が増加したためである。
【0038】さらに、反応管2の温度を800度に下げ
たので、酸化レートを下げることができ、シリコン酸窒
化膜の膜厚を2nmのように薄くすることができる。こ
のため、比較例2の反応管2の温度が800度の場合の
ように、形成されたシリコン酸窒化膜に含まれる窒素量
が減少することなく、シリコン酸窒化膜の膜厚を薄くす
ることができる。また、加熱器15により一酸化二窒素
がほぼ熱分解されたため、形成されたシリコン酸窒化膜
は面内均一性に優れたものであることが確認できた。
【0039】半導体ウエハ10の表面にシリコン酸窒化
膜が形成されると、ガス導入管13からの処理ガスの供
給を停止する。そして、反応管2内のガスを排気口14
から排出した後、反応管2内を常圧に戻す。そして、ボ
ートエレベータ8によりウエハボート9(半導体ウエハ
10)を反応管2からアンロードする。
【0040】なお、反応管2の温度(800度)より高
い温度(1000度)の処理ガスを反応管2内に導入し
たことにより、内管3内の温度に影響を与えるか否かに
ついて確認するため、内管3の温度の測定を行った。測
定位置は内管3の内壁であり、図1に示すT1〜T4の
4点である。この結果を図4に示す。また、比較のた
め、処理ガスを加熱していない場合(比較例3)につい
ても、その結果を図4に示す。図4に示すように、処理
ガスの温度の違いに拘わらず、内管3内の温度はほぼ同
一であることが分かる。このため、加熱された処理ガス
を反応管2内に導入しても、反応管2内での温度のばら
つきが生じないことが確認できた。
【0041】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、処理ガスが加熱器15により1000度に加熱され
ているので、処理ガスがほぼ熱分解された状態で反応管
2内に導入される。このため、処理ガス中の窒素量が相
対的に増え、半導体ウエハ10上に多くの窒素を供給す
ることができる。従って、反応管2の温度を900度か
ら800度に下げてもほぼ同様のPeakN量のシリコ
ン酸窒化膜を形成することができる。さらに、反応管2
の温度を900度から800度に下げたので、形成され
るシリコン酸窒化膜を薄膜化することができる。この結
果、含有する窒素量を減少させることなく、シリコン酸
窒化膜を薄膜化することができる。
【0042】なお、本発明は上記実施の形態に限定され
るものではなく、例えば以下の場合であってもよい。
【0043】本実施の形態では、半導体ウエハ10に直
接酸窒化処理を施し、半導体ウエハ10上にシリコン酸
窒化膜を形成する場合について説明したが、本発明はこ
れに限定されるものではなく、例えば、シリコン酸化膜
が形成された半導体ウエハ10に酸窒化処理を施してシ
リコン酸窒化膜を形成する場合であってもよい。
【0044】この場合、ウエハボート9には、予め所定
の厚さ、例えば3nmのシリコン酸化膜が形成された半
導体ウエハ10が収容される。そして、反応管2内の圧
力を実施の形態と同様の95760Pa(720Tor
r)、加熱器15の温度を900度または1000度、
反応室2の温度を750度、800度、850度の場合
について、ガス導入管13に導入される一酸化二窒素の
流量を実施の形態と同様の5リットル/min(5sl
m)として15分間供給し、半導体ウエハ10のシリコ
ン酸化膜に酸窒化処理を施してシリコン酸窒化膜を形成
した。また、加熱器15の温度を1000度とし、処理
ガスの供給時間を30分とした場合、及び加熱器15に
よる加熱をしない場合についても同様に半導体ウエハ1
0のシリコン酸化膜に酸窒化処理を施してシリコン酸窒
化膜を形成した。形成されたシリコン酸窒化膜の膜厚増
加量及びPeakN量を図5に示す。
【0045】図5に示すように、処理ガスを加熱器15
により加熱することにより、PeakN量を増加させる
ことができる。また、反応管2の温度と、反応時間が同
じ場合、膜厚はほぼ等しくなる。このため、本実施の形
態と同様に、処理ガスを加熱器15により加熱するとと
もに、反応管2の温度を下げることにより、所望の窒素
量を含んだシリコン酸窒化膜を薄膜化することができ
る。
【0046】例えば、処理ガスを加熱器15により加熱
せず、反応管2の温度が850度の場合のシリコン酸窒
化膜(膜厚増加量が1.01nm、PeakN量が0.
52(atomic %))と同様のPeakN量を有
するシリコン酸窒化膜を薄膜化するには、処理ガスを加
熱器15により900度、反応管2の温度を750度に
加熱してシリコン酸窒化膜を形成すればよい。この場
合、形成されたシリコン酸窒化膜の膜厚増加量が0.2
9nmとなり、約1/4の膜厚増加量に減少させること
ができる。
【0047】なお、加熱器15の温度を1000度、反
応管2の温度を750度とした場合に、反応時間を15
分から30分に増やすと、PeakN量が1.13(a
tomic %)から0.78(atomic %)に減
少したのは、反応管2の温度を比較的低温とした長時間
の処理では、膜中で拡散する窒素が飽和することがあ
り、この結果、膜厚のみが増加したためであると考えら
れる。このため、反応時間を30分のように長時間とす
る場合には、反応管2の温度を800度以上とすること
が好ましい。
【0048】本実施の形態では、酸窒化膜形成装置につ
いて、反応管2が内管3と外管4とから構成された二重
管構造のバッチ式縦型熱処理装置の場合を例に本発明を
説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、
被処理体に酸窒化膜を形成する各種の処理装置に適用す
ることが可能である。また、被処理体は半導体ウエハに
限定されるものではなく、例えばLCD用のガラス基板
等にも適用することができる。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
所望の窒素量を含んだ酸窒化膜を薄膜化することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の熱処理装置の概略図である。
【図2】実施の形態の加熱された処理ガスの各成分の濃
度を示した表である。
【図3】実施の形態のシリコン酸窒化膜の膜厚とPea
kN量とを示す表である。
【図4】実施の形態の加熱された処理ガスが反応室内に
導入したときの内管内の温度を示す表である。
【図5】他の実施の形態のシリコン酸窒化膜の増加膜厚
とPeakN量とを示す表である。
【符号の説明】
1 熱処理装置 2 反応管 3 内管 4 外管 10 半導体ウエハ 12 昇温用ヒータ 13 ガス導入管 15 加熱器 16 制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石井 勝利 神奈川県津久井郡城山町町屋1丁目2番41 号 東京エレクトロン東北株式会社相模事 業所内 (72)発明者 三浦 一敏 神奈川県津久井郡城山町町屋1丁目2番41 号 東京エレクトロン東北株式会社相模事 業所内 Fターム(参考) 5F045 AA20 AB34 AC15 AD11 AD12 AE25 AF03 BB02 DP19 EC02 EE07 5F058 BA06 BC11 BF37 BF55 BF62 BF64 BG01 BG02 BJ01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被処理体が収容された反応室を所定の温度
    に加熱し、該反応室内に一酸化二窒素からなる処理ガス
    を供給して前記被処理体に酸窒化膜を形成する酸窒化膜
    形成方法であって、 前記処理ガスを酸窒化膜を形成可能な反応温度以上に加
    熱し、該加熱された処理ガスを前記反応室に供給すると
    ともに、前記反応室の温度を前記反応温度より低く設定
    する、ことを特徴とする酸窒化膜形成方法。
  2. 【請求項2】前記処理ガスがほぼ熱分解される温度に該
    処理ガスを加熱し、該熱分解された処理ガスを前記反応
    室に供給する、ことを特徴とする請求項1に記載の酸窒
    化膜形成方法。
  3. 【請求項3】前記処理ガスを少なくとも900度に加熱
    し、前記反応室の温度を750度〜850度に設定す
    る、ことを特徴とする請求項1または2に記載の酸窒化
    膜形成方法。
  4. 【請求項4】前記反応室は、前記被処理体を収容する内
    管と、該内管を覆うように形成された有天井の外管とか
    ら構成され、 前記処理ガスを前記内管内に供給する、ことを特徴とす
    る請求項1乃至3のいずれか1項に記載の酸窒化膜形成
    方法。
  5. 【請求項5】被処理体を収容するとともに、所定の温度
    に設定可能な加熱部を有する反応室と、 前記反応室内に一酸化二窒素からなる処理ガスを供給す
    る供給手段と、 前記供給手段に接続され、前記処理ガスを所定の温度に
    加熱する加熱手段と、 前記加熱手段により前記処理ガスを酸窒化膜を形成可能
    な反応温度以上に加熱させ、該加熱された処理ガスを前
    記供給手段を介して前記反応室に供給するとともに、前
    記加熱部により前記反応室の温度を前記反応温度より低
    く制御する制御手段と、を備える、ことを特徴とする酸
    窒化膜形成装置。
  6. 【請求項6】前記制御手段は、前記加熱手段に前記処理
    ガスがほぼ熱分解される温度で該処理ガスを加熱させ
    る、ことを特徴とする請求項5に記載の酸窒化膜形成装
    置。
  7. 【請求項7】前記制御手段は、前記加熱手段に前記処理
    ガスを少なくとも900度で加熱させ、前記加熱部に前
    記反応室の温度を750度〜850度で加熱させる、こ
    とを特徴とする請求項5または6に記載の酸窒化膜形成
    装置。
  8. 【請求項8】前記反応室は、前記被処理体を収容する内
    管と、該内管を覆うように形成された有天井の外管とか
    ら構成され、 前記供給手段が前記内管内を臨むように配設される、こ
    とを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載の
    酸窒化膜形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008258614A (ja) * 2007-03-30 2008-10-23 Tokyo Electron Ltd 基板上への酸窒化物薄膜の成長方法
JP2013545275A (ja) * 2010-09-30 2013-12-19 東京エレクトロン株式会社 化学気相成長法による低温での誘電体膜の作製

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