JP2001335945A - Cvd成膜装置及びcvd成膜方法 - Google Patents
Cvd成膜装置及びcvd成膜方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 装置コストを低減すると共に容器の内側に成
膜された薄膜の膜厚バラツキを低減できるCVD成膜装
置及びCVD成膜方法を提供する。 【解決手段】 本発明に係るCVD成膜装置は、複数の
ペットボトル7a〜7dの内側にDLC膜を成膜する装
置である。この装置は、ペットボトルの外側を囲むよう
に配置された第1乃至第4の外部電極3a〜3dと、ペ
ットボトルの内部に配置された第1乃至第4の内部電極
9a〜9dと、ペットボトルの内部に原料ガスを導入す
るガス導入手段と、第1乃至第4の外部電極3a〜3d
それぞれに接続された第1乃至第4の可変コンデンサー
21a〜21dと、第1乃至第4の可変コンデンサーに
接続されたマッチングボックス14と、このマッチング
ボックスに接続された高周波電源15と、を具備するも
のである。
膜された薄膜の膜厚バラツキを低減できるCVD成膜装
置及びCVD成膜方法を提供する。 【解決手段】 本発明に係るCVD成膜装置は、複数の
ペットボトル7a〜7dの内側にDLC膜を成膜する装
置である。この装置は、ペットボトルの外側を囲むよう
に配置された第1乃至第4の外部電極3a〜3dと、ペ
ットボトルの内部に配置された第1乃至第4の内部電極
9a〜9dと、ペットボトルの内部に原料ガスを導入す
るガス導入手段と、第1乃至第4の外部電極3a〜3d
それぞれに接続された第1乃至第4の可変コンデンサー
21a〜21dと、第1乃至第4の可変コンデンサーに
接続されたマッチングボックス14と、このマッチング
ボックスに接続された高周波電源15と、を具備するも
のである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CVD成膜装置及
びCVD成膜方法に係わり、特に、容器の内側に薄膜を
成膜するCVD成膜装置及びCVD成膜方法に関する。
びCVD成膜方法に係わり、特に、容器の内側に薄膜を
成膜するCVD成膜装置及びCVD成膜方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のCVD(Chemical Vapor Deposit
ion)成膜装置は、プラズマCVD法を用いて容器等の
内側にDLC(Diamond Like Carbon)膜又はSi含有D
LC膜等を成膜する装置である。DLC膜は、炭素間の
SP3結合を主体としたアモルファスな炭素で、非常に
硬く、絶縁性に優れ、高屈折率で非常に滑らかなモルフ
ォロジを有する硬質炭素膜である。DLC膜を成膜する
原料ガスとしては炭化水素系ガスを用い、Si含有DL
C膜を成膜する原料ガスとしてはSi含有炭化水素系ガ
スを用いる。
ion)成膜装置は、プラズマCVD法を用いて容器等の
内側にDLC(Diamond Like Carbon)膜又はSi含有D
LC膜等を成膜する装置である。DLC膜は、炭素間の
SP3結合を主体としたアモルファスな炭素で、非常に
硬く、絶縁性に優れ、高屈折率で非常に滑らかなモルフ
ォロジを有する硬質炭素膜である。DLC膜を成膜する
原料ガスとしては炭化水素系ガスを用い、Si含有DL
C膜を成膜する原料ガスとしてはSi含有炭化水素系ガ
スを用いる。
【0003】図2は、従来のCVD成膜装置を模式的に
示す構成図である。このCVD成膜装置は真空チャンバ
ー106を有し、この真空チャンバー106は、導電性
の蓋部105、絶縁部材104及び外部電極103から
構成されている。蓋部105の下には絶縁部材104が
配置されており、この絶縁部材104の下には外部電極
103が配置されている。この外部電極103は、上部
電極102と下部電極101からなり、上部電極102
の下部に下部電極101の上部がOリング108を介し
て着脱自在に取り付けられるよう構成されている。ま
た、外部電極103は絶縁部材104によって蓋部10
5と絶縁されている。
示す構成図である。このCVD成膜装置は真空チャンバ
ー106を有し、この真空チャンバー106は、導電性
の蓋部105、絶縁部材104及び外部電極103から
構成されている。蓋部105の下には絶縁部材104が
配置されており、この絶縁部材104の下には外部電極
103が配置されている。この外部電極103は、上部
電極102と下部電極101からなり、上部電極102
の下部に下部電極101の上部がOリング108を介し
て着脱自在に取り付けられるよう構成されている。ま
た、外部電極103は絶縁部材104によって蓋部10
5と絶縁されている。
【0004】外部電極103の内部には空間が形成され
ており、この空間はコーティング対象のプラスチック容
器であるペットボトル107を収容するためのものであ
る。外部電極内の空間は、そこに収容されるペットボト
ル107の外形よりも僅かに大きくなるように形成され
ている。絶縁部材104及び蓋部105には、外部電極
内の空間につながる開口部が設けられている。また、蓋
部105の内部には空間が設けられており、この空間は
上記開口部を介して外部電極内の空間につながってい
る。外部電極内の空間は、上部電極102と下部電極1
01の間に配置されたOリング108によって外部から
密閉されている。
ており、この空間はコーティング対象のプラスチック容
器であるペットボトル107を収容するためのものであ
る。外部電極内の空間は、そこに収容されるペットボト
ル107の外形よりも僅かに大きくなるように形成され
ている。絶縁部材104及び蓋部105には、外部電極
内の空間につながる開口部が設けられている。また、蓋
部105の内部には空間が設けられており、この空間は
上記開口部を介して外部電極内の空間につながってい
る。外部電極内の空間は、上部電極102と下部電極1
01の間に配置されたOリング108によって外部から
密閉されている。
【0005】外部電極の下部電極101はインピーダン
ス整合器(マッチングボックス)114に接続されてお
り、マッチングボックス114は同軸ケーブルを介して
高周波電源(RF電源)115に接続されている。
ス整合器(マッチングボックス)114に接続されてお
り、マッチングボックス114は同軸ケーブルを介して
高周波電源(RF電源)115に接続されている。
【0006】蓋部105の上部から蓋部内の空間、蓋部
と絶縁部材の開口部を通して、外部電極内の空間に内部
電極109が差し込まれている。即ち、内部電極109
の基端は蓋部105の上部に配置され、内部電極109
の先端は外部電極内の空間であって外部電極内に収容さ
れたペットボトル107の内部に配置される。
と絶縁部材の開口部を通して、外部電極内の空間に内部
電極109が差し込まれている。即ち、内部電極109
の基端は蓋部105の上部に配置され、内部電極109
の先端は外部電極内の空間であって外部電極内に収容さ
れたペットボトル107の内部に配置される。
【0007】内部電極109は、その内部が中空からな
る管形状を有している。内部電極109の先端にはガス
吹き出し口109aが設けられている。内部電極109
の基端には配管110の一方側が接続されており、この
配管110の他方側は真空バルブ116を介してマスフ
ローコントローラー119の一方側に接続されている。
マスフローコントローラー119の他方側は配管111
を介して原料ガス発生源120に接続されている。この
原料ガス発生源120は炭化水素ガス等を発生させるも
のである。
る管形状を有している。内部電極109の先端にはガス
吹き出し口109aが設けられている。内部電極109
の基端には配管110の一方側が接続されており、この
配管110の他方側は真空バルブ116を介してマスフ
ローコントローラー119の一方側に接続されている。
マスフローコントローラー119の他方側は配管111
を介して原料ガス発生源120に接続されている。この
原料ガス発生源120は炭化水素ガス等を発生させるも
のである。
【0008】内部電極109は蓋部105を介して接地
されている。蓋部内の空間は配管112の一方側に接続
されており、配管112の他方側は真空バルブ117を
介して大気開放状態とされている。また、蓋部内の空間
は配管113の一方側に接続されており、配管113の
他方側は真空バルブ118を介して真空ポンプ121に
接続されている。
されている。蓋部内の空間は配管112の一方側に接続
されており、配管112の他方側は真空バルブ117を
介して大気開放状態とされている。また、蓋部内の空間
は配管113の一方側に接続されており、配管113の
他方側は真空バルブ118を介して真空ポンプ121に
接続されている。
【0009】次に、図2に示すCVD成膜装置を用いて
容器の内部にDLC膜を成膜する方法について説明す
る。
容器の内部にDLC膜を成膜する方法について説明す
る。
【0010】まず、真空バルブ117を開いて真空チャ
ンバー106内を大気開放する。これにより、配管11
2を通して空気が蓋部内の空間、外部電極内の空間に入
り、真空チャンバー106内が大気圧にされる。次に、
外部電極の下部電極101を上部電極102から取り外
し、上部電極102の下側から上部電極内の空間にペッ
トボトル107を差し込み、設置する。この際、内部電
極109はペットボトル107内に挿入された状態にな
る。次に、下部電極101を上部電極102の下部に装
着し、外部電極103はOリング108によって密閉さ
れる。
ンバー106内を大気開放する。これにより、配管11
2を通して空気が蓋部内の空間、外部電極内の空間に入
り、真空チャンバー106内が大気圧にされる。次に、
外部電極の下部電極101を上部電極102から取り外
し、上部電極102の下側から上部電極内の空間にペッ
トボトル107を差し込み、設置する。この際、内部電
極109はペットボトル107内に挿入された状態にな
る。次に、下部電極101を上部電極102の下部に装
着し、外部電極103はOリング108によって密閉さ
れる。
【0011】この後、真空バルブ117を閉じた後、真
空バルブ118を開き、真空ポンプ121を作動させ
る。これにより、ペットボトル107内を含む真空チャ
ンバー内(外部電極内の空間及び蓋部内の空間)が配管
113を通して排気され、外部電極内が真空となる。
空バルブ118を開き、真空ポンプ121を作動させ
る。これにより、ペットボトル107内を含む真空チャ
ンバー内(外部電極内の空間及び蓋部内の空間)が配管
113を通して排気され、外部電極内が真空となる。
【0012】次に、真空バルブ116を開いた後、原料
ガス発生源120において炭化水素ガスを発生させ、こ
の炭化水素ガスを配管111内に導入し、マスフローコ
ントローラー119によって流量制御された炭化水素ガ
スを配管110及びアース電位の内部電極109を通し
てガス吹き出し口109aから吹き出す。これにより、
炭化水素ガスがペットボトル107内に導入される。そ
して、真空チャンバー内とペットボトル内は、制御され
たガス流量と排気能力のバランスによって、DLC成膜
に適した圧力(例えば0.05〜0.5Torr程度)に保
たれる。
ガス発生源120において炭化水素ガスを発生させ、こ
の炭化水素ガスを配管111内に導入し、マスフローコ
ントローラー119によって流量制御された炭化水素ガ
スを配管110及びアース電位の内部電極109を通し
てガス吹き出し口109aから吹き出す。これにより、
炭化水素ガスがペットボトル107内に導入される。そ
して、真空チャンバー内とペットボトル内は、制御され
たガス流量と排気能力のバランスによって、DLC成膜
に適した圧力(例えば0.05〜0.5Torr程度)に保
たれる。
【0013】この後、外部電極103にマッチングボッ
クス114を介して高周波電源(RF電源)115から
RF出力(例えば13.56MHz)を供給する。これ
により、外部電極103と内部電極109間にプラズマ
を着火する。このとき、マッチングボックス114は、
外部電極と内部電極のインピーダンスに、インダクタン
スL、キャパシタンスCによって合わせている。これに
よって、ペットボトル内に炭化水素系プラズマが発生
し、DLC膜がペットボトルの内側に成膜される。この
ときの成膜時間は数秒程度と短いものとなる。
クス114を介して高周波電源(RF電源)115から
RF出力(例えば13.56MHz)を供給する。これ
により、外部電極103と内部電極109間にプラズマ
を着火する。このとき、マッチングボックス114は、
外部電極と内部電極のインピーダンスに、インダクタン
スL、キャパシタンスCによって合わせている。これに
よって、ペットボトル内に炭化水素系プラズマが発生
し、DLC膜がペットボトルの内側に成膜される。この
ときの成膜時間は数秒程度と短いものとなる。
【0014】次に、RF電源115からのRF出力を停
止し、真空バルブ116を閉じて原料ガスの供給を停止
する。この後、真空バルブ118を開き、真空チャンバ
ー106及びペットボトル107内の炭化水素ガスを真
空ポンプ121によって排気する。その後、真空バルブ
118を閉じ、真空ポンプ121を停止する。このとき
の真空チャンバー内の真空度は5×10-3Torr〜5×1
0-2Torrである。この後、真空バルブ117を開いて真
空チャンバー106内を大気開放し、前述した成膜方法
を繰り返すことにより、複数のペットボトル内にDLC
膜が成膜される。
止し、真空バルブ116を閉じて原料ガスの供給を停止
する。この後、真空バルブ118を開き、真空チャンバ
ー106及びペットボトル107内の炭化水素ガスを真
空ポンプ121によって排気する。その後、真空バルブ
118を閉じ、真空ポンプ121を停止する。このとき
の真空チャンバー内の真空度は5×10-3Torr〜5×1
0-2Torrである。この後、真空バルブ117を開いて真
空チャンバー106内を大気開放し、前述した成膜方法
を繰り返すことにより、複数のペットボトル内にDLC
膜が成膜される。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、内側にDL
C膜を成膜した容器(ペットボトル)を量産するには、
複数のペットボトルを同時に成膜できるようにするため
に、上記従来のCVD成膜装置を複数用意することにな
る。具体的には、1本のペットボトルに対して1個のマ
ッチングボックスを配置するため、複数のマッチングボ
ックスが必要になる。また、RF電源は複数のマッチン
グボックスに対して1個である。
C膜を成膜した容器(ペットボトル)を量産するには、
複数のペットボトルを同時に成膜できるようにするため
に、上記従来のCVD成膜装置を複数用意することにな
る。具体的には、1本のペットボトルに対して1個のマ
ッチングボックスを配置するため、複数のマッチングボ
ックスが必要になる。また、RF電源は複数のマッチン
グボックスに対して1個である。
【0016】このようにマッチングボックスを複数配置
すると、マッチングボックスは小型のものでも300m
m×300mm×400mm程度の大きさがあるのでプ
ラズマ源が大変大きなものになり、装置のコンパクト化
の障害になる。従って、量産用のCVD成膜装置を設置
するには広い場所を必要としスペース効率が悪くなる。
これと共に、マッチングボックスは大変高価なものであ
るので、装置コストが増大する。
すると、マッチングボックスは小型のものでも300m
m×300mm×400mm程度の大きさがあるのでプ
ラズマ源が大変大きなものになり、装置のコンパクト化
の障害になる。従って、量産用のCVD成膜装置を設置
するには広い場所を必要としスペース効率が悪くなる。
これと共に、マッチングボックスは大変高価なものであ
るので、装置コストが増大する。
【0017】また、ペットボトルを収容する各々の外部
電極に対してマッチングボックスを設置すると、マッチ
ングボックスによるマッチング時間が互いに微妙に異な
るため、マッチング時間を互いに正確に一致させること
ができない。具体的には、各々のマッチングボックスに
おいてインピーダンスマッチングさせるのに互いに0.
1〜1秒程度のずれが生じることがある。そして、ペッ
トボトルの内側に成膜するDLC膜の膜厚は30nm程
度と薄いので、成膜時間は3秒程度で良く、更に比較的
精度良く膜厚を制御する必要がある。このため、0.1
〜1秒程度のマッチング時間のずれがDLC膜の膜厚の
バラツキ(特にペットボトル間の膜厚バラツキ)に大き
く影響することになる。従って、DLC膜の品質にバラ
ツキが生じることになる。
電極に対してマッチングボックスを設置すると、マッチ
ングボックスによるマッチング時間が互いに微妙に異な
るため、マッチング時間を互いに正確に一致させること
ができない。具体的には、各々のマッチングボックスに
おいてインピーダンスマッチングさせるのに互いに0.
1〜1秒程度のずれが生じることがある。そして、ペッ
トボトルの内側に成膜するDLC膜の膜厚は30nm程
度と薄いので、成膜時間は3秒程度で良く、更に比較的
精度良く膜厚を制御する必要がある。このため、0.1
〜1秒程度のマッチング時間のずれがDLC膜の膜厚の
バラツキ(特にペットボトル間の膜厚バラツキ)に大き
く影響することになる。従って、DLC膜の品質にバラ
ツキが生じることになる。
【0018】本発明は上記のような事情を考慮してなさ
れたものであり、その目的は、装置コストを低減すると
共に容器の内側に成膜された薄膜の膜厚バラツキを低減
できるCVD成膜装置及びCVD成膜方法を提供するこ
とにある。
れたものであり、その目的は、装置コストを低減すると
共に容器の内側に成膜された薄膜の膜厚バラツキを低減
できるCVD成膜装置及びCVD成膜方法を提供するこ
とにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係るCVD成膜装置は、第1及び第2の容
器それぞれの内側に薄膜を成膜するCVD成膜装置であ
って、第1の容器の外側を囲むように配置された第1の
外部電極と、第2の容器の外側を囲むように配置された
第2の外部電極と、第1の外部電極の内部に配置され、
第1の容器の内部に配置される第1の内部電極と、第2
の外部電極の内部に配置され、第2の容器の内部に配置
される第2の内部電極と、第1及び第2の容器それぞれ
の内部に原料ガスを導入するガス導入手段と、第1の外
部電極に接続された第1の可変コンデンサーと、第2の
外部電極に接続された第2の可変コンデンサーと、第1
の可変コンデンサーに接続され且つ第2の可変コンデン
サーに接続されたマッチングボックスと、このマッチン
グボックスに接続された高周波電源と、を具備すること
を特徴とする。
め、本発明に係るCVD成膜装置は、第1及び第2の容
器それぞれの内側に薄膜を成膜するCVD成膜装置であ
って、第1の容器の外側を囲むように配置された第1の
外部電極と、第2の容器の外側を囲むように配置された
第2の外部電極と、第1の外部電極の内部に配置され、
第1の容器の内部に配置される第1の内部電極と、第2
の外部電極の内部に配置され、第2の容器の内部に配置
される第2の内部電極と、第1及び第2の容器それぞれ
の内部に原料ガスを導入するガス導入手段と、第1の外
部電極に接続された第1の可変コンデンサーと、第2の
外部電極に接続された第2の可変コンデンサーと、第1
の可変コンデンサーに接続され且つ第2の可変コンデン
サーに接続されたマッチングボックスと、このマッチン
グボックスに接続された高周波電源と、を具備すること
を特徴とする。
【0020】また、本発明に係るCVD成膜装置におい
て、上記マッチングボックスは、第1及び第2の外部電
極全体のインピーダンスマッチングを行い、第1及び第
2の可変コンデンサーは、高周波電源によって第1及び
第2の外部電極に供給される高周波出力の分散を行うも
のであることが好ましい。
て、上記マッチングボックスは、第1及び第2の外部電
極全体のインピーダンスマッチングを行い、第1及び第
2の可変コンデンサーは、高周波電源によって第1及び
第2の外部電極に供給される高周波出力の分散を行うも
のであることが好ましい。
【0021】本発明に係るCVD成膜装置は、複数の容
器の内側に薄膜を成膜するCVD成膜装置であって、各
々の容器の外側を囲むように配置された複数の外部電極
と、各々の外部電極の内部に配置され、各々の容器の内
部に配置される複数の内部電極と、各々の容器の内部に
原料ガスを導入するガス導入手段と、各々の外部電極に
並列に接続された複数の可変コンデンサーと、複数の可
変コンデンサに接続された1個のマッチングボックス
と、このマッチングボックスに接続された高周波電源
と、を具備し、上記マッチングボックスは、複数の外部
電極全体のインピーダンスマッチングを行い、上記複数
の可変コンデンサーは、高周波電源によって各々の外部
電極に供給される高周波出力の分散を行うものであるこ
とを特徴とする。
器の内側に薄膜を成膜するCVD成膜装置であって、各
々の容器の外側を囲むように配置された複数の外部電極
と、各々の外部電極の内部に配置され、各々の容器の内
部に配置される複数の内部電極と、各々の容器の内部に
原料ガスを導入するガス導入手段と、各々の外部電極に
並列に接続された複数の可変コンデンサーと、複数の可
変コンデンサに接続された1個のマッチングボックス
と、このマッチングボックスに接続された高周波電源
と、を具備し、上記マッチングボックスは、複数の外部
電極全体のインピーダンスマッチングを行い、上記複数
の可変コンデンサーは、高周波電源によって各々の外部
電極に供給される高周波出力の分散を行うものであるこ
とを特徴とする。
【0022】上記CVD成膜装置によれば、マッチング
ボックスを1個とすることにより、プラズマ源を含む成
膜部を小さくでき、量産用のCVD成膜装置のコストを
低減できる。また、複数の外部電極全体のインピーダン
スマッチングを行うマッチングボックスを有し、各々の
外部電極に供給される高周波出力の分散を行う複数の可
変コンデンサーを有している。このため、マッチング時
間のずれを防止してマッチング時間を正確に一致させる
ことができる。これにより、容器内に成膜した薄膜の膜
厚の容器間バラツキを低減することができる。
ボックスを1個とすることにより、プラズマ源を含む成
膜部を小さくでき、量産用のCVD成膜装置のコストを
低減できる。また、複数の外部電極全体のインピーダン
スマッチングを行うマッチングボックスを有し、各々の
外部電極に供給される高周波出力の分散を行う複数の可
変コンデンサーを有している。このため、マッチング時
間のずれを防止してマッチング時間を正確に一致させる
ことができる。これにより、容器内に成膜した薄膜の膜
厚の容器間バラツキを低減することができる。
【0023】本発明に係るCVD成膜方法は、第1及び
第2の容器それぞれの内側に薄膜を成膜するCVD成膜
方法であって、第1の容器の外側を囲むように第1の外
部電極を配置し、第2の容器の外側を囲むように第2の
外部電極を配置し、第1の容器の内部に第1の内部電極
を配置し、第2の容器の内部に第2の内部電極を配置
し、第1の外部電極に第1の可変コンデンサーを接続
し、第2の外部電極に第2の可変コンデンサーを接続
し、第1の可変コンデンサーと第2の可変コンデンサー
の両者にマッチングボックスを接続し、このマッチング
ボックスに高周波電源を接続する工程と、第1及び第2
の容器それぞれの内部に原料ガスを導入する工程と、上
記高周波電源を用いて第1及び第2の外部電極それぞれ
にマッチングボックス及び第1、第2の可変コンデンサ
ーを介して高周波出力を供給する工程と、を具備するこ
とを特徴とする。
第2の容器それぞれの内側に薄膜を成膜するCVD成膜
方法であって、第1の容器の外側を囲むように第1の外
部電極を配置し、第2の容器の外側を囲むように第2の
外部電極を配置し、第1の容器の内部に第1の内部電極
を配置し、第2の容器の内部に第2の内部電極を配置
し、第1の外部電極に第1の可変コンデンサーを接続
し、第2の外部電極に第2の可変コンデンサーを接続
し、第1の可変コンデンサーと第2の可変コンデンサー
の両者にマッチングボックスを接続し、このマッチング
ボックスに高周波電源を接続する工程と、第1及び第2
の容器それぞれの内部に原料ガスを導入する工程と、上
記高周波電源を用いて第1及び第2の外部電極それぞれ
にマッチングボックス及び第1、第2の可変コンデンサ
ーを介して高周波出力を供給する工程と、を具備するこ
とを特徴とする。
【0024】また、本発明に係るCVD成膜方法におい
て、上記高周波出力を供給する工程では、上記マッチン
グボックスが第1及び第2の外部電極全体のインピーダ
ンスマッチングを行い、第1及び第2の可変コンデンサ
ーが、高周波電源によって第1及び第2の外部電極に供
給される高周波出力の分散を行うことが好ましい。
て、上記高周波出力を供給する工程では、上記マッチン
グボックスが第1及び第2の外部電極全体のインピーダ
ンスマッチングを行い、第1及び第2の可変コンデンサ
ーが、高周波電源によって第1及び第2の外部電極に供
給される高周波出力の分散を行うことが好ましい。
【0025】本発明に係るCVD成膜方法は、複数の容
器の内側に薄膜を成膜するCVD成膜方法であって、各
々の容器の外側を囲むように複数の外部電極を配置し、
各々の容器の内部に複数の内部電極を配置し、各々の外
部電極に複数の可変コンデンサーを並列に接続し、複数
の可変コンデンサを1個のマッチングボックスに接続
し、このマッチングボックスに高周波電源を接続する工
程と、各々の容器の内部に原料ガスを導入する工程と、
上記高周波電源を用いて複数の外部電極それぞれにマッ
チングボックス及び複数の可変コンデンサーを介して高
周波出力を供給する工程と、を具備し、上記高周波出力
を供給する工程において、上記マッチングボックスが複
数の外部電極全体のインピーダンスマッチングを行い、
上記複数の可変コンデンサーが、高周波電源によって各
々の外部電極に供給される高周波出力の分散を行うこと
を特徴とする。
器の内側に薄膜を成膜するCVD成膜方法であって、各
々の容器の外側を囲むように複数の外部電極を配置し、
各々の容器の内部に複数の内部電極を配置し、各々の外
部電極に複数の可変コンデンサーを並列に接続し、複数
の可変コンデンサを1個のマッチングボックスに接続
し、このマッチングボックスに高周波電源を接続する工
程と、各々の容器の内部に原料ガスを導入する工程と、
上記高周波電源を用いて複数の外部電極それぞれにマッ
チングボックス及び複数の可変コンデンサーを介して高
周波出力を供給する工程と、を具備し、上記高周波出力
を供給する工程において、上記マッチングボックスが複
数の外部電極全体のインピーダンスマッチングを行い、
上記複数の可変コンデンサーが、高周波電源によって各
々の外部電極に供給される高周波出力の分散を行うこと
を特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施の形態について説明する。本発明の実施の形態によ
るCVD成膜装置は、プラズマCVD法を用いて容器等
の内側にDLC膜又はSi含有DLC膜等を成膜する装
置である。
実施の形態について説明する。本発明の実施の形態によ
るCVD成膜装置は、プラズマCVD法を用いて容器等
の内側にDLC膜又はSi含有DLC膜等を成膜する装
置である。
【0027】図1は、本発明の実施の形態によるCVD
成膜装置を模式的に示す構成図である。このCVD成膜
装置は真空チャンバー6を有し、この真空チャンバー6
は、導電性の蓋部5、絶縁部材4及び第1乃至第4の外
部電極3a〜3dから構成されている。蓋部5の下には
絶縁部材4が配置されており、この絶縁部材4の下には
第1乃至第4の外部電極3a〜3dが並列に配置されて
いる。
成膜装置を模式的に示す構成図である。このCVD成膜
装置は真空チャンバー6を有し、この真空チャンバー6
は、導電性の蓋部5、絶縁部材4及び第1乃至第4の外
部電極3a〜3dから構成されている。蓋部5の下には
絶縁部材4が配置されており、この絶縁部材4の下には
第1乃至第4の外部電極3a〜3dが並列に配置されて
いる。
【0028】第1の外部電極3aは、第1の上部電極2
aと第1の下部電極1aからなり、第1の上部電極2a
の下部に第1の下部電極1aの上部がOリング(図示せ
ず)を介して着脱自在に取り付けられるよう構成されて
いる。同様に、第2の外部電極3bは、第2の上部電極
2bと第2の下部電極1bからなり、第2の上部電極2
bの下部に第2の下部電極1bの上部がOリング(図示
せず)を介して着脱自在に取り付けられるよう構成され
ている。第3の外部電極3cは、第3の上部電極2cと
第3の下部電極1cからなり、第3の上部電極2cの下
部に第3の下部電極1cの上部がOリング(図示せず)
を介して着脱自在に取り付けられるよう構成されてい
る。第4の外部電極3dは、第4の上部電極2dと第4
の下部電極1dからなり、第4の上部電極2dの下部に
第4の下部電極1dの上部がOリング(図示せず)を介
して着脱自在に取り付けられるよう構成されている。ま
た、第1乃至第4の外部電極3a〜3dは絶縁部材4に
よって蓋部5と絶縁されている。
aと第1の下部電極1aからなり、第1の上部電極2a
の下部に第1の下部電極1aの上部がOリング(図示せ
ず)を介して着脱自在に取り付けられるよう構成されて
いる。同様に、第2の外部電極3bは、第2の上部電極
2bと第2の下部電極1bからなり、第2の上部電極2
bの下部に第2の下部電極1bの上部がOリング(図示
せず)を介して着脱自在に取り付けられるよう構成され
ている。第3の外部電極3cは、第3の上部電極2cと
第3の下部電極1cからなり、第3の上部電極2cの下
部に第3の下部電極1cの上部がOリング(図示せず)
を介して着脱自在に取り付けられるよう構成されてい
る。第4の外部電極3dは、第4の上部電極2dと第4
の下部電極1dからなり、第4の上部電極2dの下部に
第4の下部電極1dの上部がOリング(図示せず)を介
して着脱自在に取り付けられるよう構成されている。ま
た、第1乃至第4の外部電極3a〜3dは絶縁部材4に
よって蓋部5と絶縁されている。
【0029】第1乃至第4の外部電極3a〜3dそれぞ
れの内部には空間が形成されており、これらの空間はコ
ーティング対象のプラスチック容器であるペットボトル
7a〜7dを収容するためのものである。外部電極内の
空間は、そこに収容されるペットボトル7a〜7dの外
形よりも僅かに大きくなるように形成されている。絶縁
部材4及び蓋部5には、第1乃至第4の外部電極それぞ
れの内部の空間につながる4つの開口部が設けられてい
る。また、蓋部5の内部には空間が設けられており、こ
の空間は上記開口部を介して第1乃至第4の外部電極内
の空間につながっている。第1乃至第4の外部電極内の
空間は、第1乃至第4の上部電極2a〜2dと第1乃至
第4の下部電極1a〜1dの間に配置されたOリングに
よって外部から密閉されている。
れの内部には空間が形成されており、これらの空間はコ
ーティング対象のプラスチック容器であるペットボトル
7a〜7dを収容するためのものである。外部電極内の
空間は、そこに収容されるペットボトル7a〜7dの外
形よりも僅かに大きくなるように形成されている。絶縁
部材4及び蓋部5には、第1乃至第4の外部電極それぞ
れの内部の空間につながる4つの開口部が設けられてい
る。また、蓋部5の内部には空間が設けられており、こ
の空間は上記開口部を介して第1乃至第4の外部電極内
の空間につながっている。第1乃至第4の外部電極内の
空間は、第1乃至第4の上部電極2a〜2dと第1乃至
第4の下部電極1a〜1dの間に配置されたOリングに
よって外部から密閉されている。
【0030】第1乃至第4の外部電極3a〜3dそれぞ
れには第1乃至第4の可変コンデンサー21a〜21d
が接続されている。即ち、第1の外部電極における第1
の下部電極1aには第1の可変コンデンサー21aが接
続されており、第2の外部電極3bにおける第2の下部
電極1bには第2の可変コンデンサー21bが接続され
ており、第3の外部電極3cにおける第3の下部電極1
cには第3の可変コンデンサー21cが接続されてお
り、第4の外部電極3dにおける第4の下部電極1dに
は第4の可変コンデンサー21dが接続されている。
れには第1乃至第4の可変コンデンサー21a〜21d
が接続されている。即ち、第1の外部電極における第1
の下部電極1aには第1の可変コンデンサー21aが接
続されており、第2の外部電極3bにおける第2の下部
電極1bには第2の可変コンデンサー21bが接続され
ており、第3の外部電極3cにおける第3の下部電極1
cには第3の可変コンデンサー21cが接続されてお
り、第4の外部電極3dにおける第4の下部電極1dに
は第4の可変コンデンサー21dが接続されている。
【0031】第1乃至第4の可変コンデンサー21a〜
21dは1個のインピーダンス整合器(マッチングボッ
クス)14に接続されており、マッチングボックス14
は同軸ケーブルを介して高周波電源(RF電源)15に
接続されている。
21dは1個のインピーダンス整合器(マッチングボッ
クス)14に接続されており、マッチングボックス14
は同軸ケーブルを介して高周波電源(RF電源)15に
接続されている。
【0032】マッチングボックス14は、第1乃至第4
の外部電極全体のインピーダンスマッチングを行うもの
である。第1乃至第4の可変コンデンサー21a〜21
dそれぞれは、RF電源15によって第1乃至第4の外
部電極3a〜3dに供給されるRF出力の分散を行い、
RF出力をコントロールしてマッチング時間のずれを防
止するためのものである。なお、可変コンデンサー21
a〜21dは手動で設定することが好ましい。
の外部電極全体のインピーダンスマッチングを行うもの
である。第1乃至第4の可変コンデンサー21a〜21
dそれぞれは、RF電源15によって第1乃至第4の外
部電極3a〜3dに供給されるRF出力の分散を行い、
RF出力をコントロールしてマッチング時間のずれを防
止するためのものである。なお、可変コンデンサー21
a〜21dは手動で設定することが好ましい。
【0033】蓋部5の上部から蓋部内の空間、蓋部と絶
縁部材4の開口部を通して、第1乃至第4の外部電極内
の空間に第1乃至第4の内部電極9a〜9dが差し込ま
れている。即ち、第1乃至第4の内部電極9a〜9dそ
れぞれの基端は蓋部5の上部に配置され、第1乃至第4
の内部電極それぞれの先端は第1乃至第4の外部電極3
a〜3dそれぞれの内部空間であってその外部電極内に
収容されたペットボトル7a〜7dの内部に配置され
る。
縁部材4の開口部を通して、第1乃至第4の外部電極内
の空間に第1乃至第4の内部電極9a〜9dが差し込ま
れている。即ち、第1乃至第4の内部電極9a〜9dそ
れぞれの基端は蓋部5の上部に配置され、第1乃至第4
の内部電極それぞれの先端は第1乃至第4の外部電極3
a〜3dそれぞれの内部空間であってその外部電極内に
収容されたペットボトル7a〜7dの内部に配置され
る。
【0034】第1乃至第4の内部電極9a〜9dそれぞ
れは、その内部が中空からなる管形状を有している。第
1乃至第4の内部電極それぞれの先端にはガス吹き出し
口19a〜19dが設けられている。第1乃至第4の内
部電極それぞれの基端には配管(図示せず)の一方側が
接続されており、この配管の他方側は真空バルブ(図示
せず)を介してマスフローコントローラー(図示せず)
の一方側に接続されている。マスフローコントローラー
の他方側は配管(図示せず)を介して原料ガス発生源
(図示せず)に接続されている。この原料ガス発生源は
炭化水素ガス等を発生させるものである。なお、配管、
真空バルブ、マスフローコントローラー及び原料ガス発
生源それぞれの配置は、従来のCVD成膜装置とほぼ同
様である。
れは、その内部が中空からなる管形状を有している。第
1乃至第4の内部電極それぞれの先端にはガス吹き出し
口19a〜19dが設けられている。第1乃至第4の内
部電極それぞれの基端には配管(図示せず)の一方側が
接続されており、この配管の他方側は真空バルブ(図示
せず)を介してマスフローコントローラー(図示せず)
の一方側に接続されている。マスフローコントローラー
の他方側は配管(図示せず)を介して原料ガス発生源
(図示せず)に接続されている。この原料ガス発生源は
炭化水素ガス等を発生させるものである。なお、配管、
真空バルブ、マスフローコントローラー及び原料ガス発
生源それぞれの配置は、従来のCVD成膜装置とほぼ同
様である。
【0035】第1乃至第4の内部電極9a〜9dは蓋部
5を介して接地されている。また、蓋部内の空間は配管
(図示せず)の一方側に接続されており、配管の他方側
は真空バルブ(図示せず)を介して大気開放状態とされ
ている。また、蓋部内の空間は配管(図示せず)の一方
側に接続されており、配管の他方側は真空バルブ(図示
せず)を介して真空ポンプ(図示せず)に接続されてい
る。なお、配管、真空バルブ及び真空ポンプそれぞれの
配置は、従来のCVD成膜装置とほぼ同様である。
5を介して接地されている。また、蓋部内の空間は配管
(図示せず)の一方側に接続されており、配管の他方側
は真空バルブ(図示せず)を介して大気開放状態とされ
ている。また、蓋部内の空間は配管(図示せず)の一方
側に接続されており、配管の他方側は真空バルブ(図示
せず)を介して真空ポンプ(図示せず)に接続されてい
る。なお、配管、真空バルブ及び真空ポンプそれぞれの
配置は、従来のCVD成膜装置とほぼ同様である。
【0036】次に、図1に示すCVD成膜装置を用いて
容器の内部にDLC膜を成膜する方法について説明す
る。
容器の内部にDLC膜を成膜する方法について説明す
る。
【0037】まず、真空バルブを開いて真空チャンバー
6内を大気開放する。これにより、配管を通して空気が
蓋部内の空間、外部電極内の空間に入り、真空チャンバ
ー6内が大気圧にされる。次に、第1乃至第4の外部電
極における第1乃至第4の下部電極1a〜1dを第1乃
至第4の上部電極2a〜2dから取り外し、それらの上
部電極2a〜2dの下側から上部電極内の空間にペット
ボトル7a〜7dを差し込み、設置する。この際、第1
乃至第4の内部電極9a〜9dそれぞれは各々のペット
ボトル7a〜7d内に挿入された状態になる。次に、第
1乃至第4の下部電極1a〜1dそれぞれを第1乃至第
4の上部電極2それぞれの下部に装着し、第1乃至第4
の外部電極3a〜3dそれぞれの内部空間はOリングに
よって密閉される。
6内を大気開放する。これにより、配管を通して空気が
蓋部内の空間、外部電極内の空間に入り、真空チャンバ
ー6内が大気圧にされる。次に、第1乃至第4の外部電
極における第1乃至第4の下部電極1a〜1dを第1乃
至第4の上部電極2a〜2dから取り外し、それらの上
部電極2a〜2dの下側から上部電極内の空間にペット
ボトル7a〜7dを差し込み、設置する。この際、第1
乃至第4の内部電極9a〜9dそれぞれは各々のペット
ボトル7a〜7d内に挿入された状態になる。次に、第
1乃至第4の下部電極1a〜1dそれぞれを第1乃至第
4の上部電極2それぞれの下部に装着し、第1乃至第4
の外部電極3a〜3dそれぞれの内部空間はOリングに
よって密閉される。
【0038】この後、真空バルブを閉じた後、他の真空
バルブを開き、真空ポンプを作動させる。これにより、
ペットボトル7a〜7dの内部を含む真空チャンバー6
内(第1乃至第4の外部電極それぞれの内部空間及び蓋
部内の空間)が配管を通して排気され、第1乃至第4の
外部電極それぞれの内部空間が真空となる。
バルブを開き、真空ポンプを作動させる。これにより、
ペットボトル7a〜7dの内部を含む真空チャンバー6
内(第1乃至第4の外部電極それぞれの内部空間及び蓋
部内の空間)が配管を通して排気され、第1乃至第4の
外部電極それぞれの内部空間が真空となる。
【0039】次に、真空バルブを開いた後、原料ガス発
生源において炭化水素ガスを発生させ、この炭化水素ガ
スを配管内に導入し、マスフローコントローラーによっ
て流量制御された炭化水素ガスを配管及びアース電位の
第1乃至第4の内部電極9a〜9dを通してガス吹き出
し口19a〜19dから吹き出す。これにより、炭化水
素ガスが各々のペットボトル内に導入される。そして、
真空チャンバー内とペットボトル内は、制御されたガス
流量と排気能力のバランスによって、DLC成膜に適し
た圧力(例えば0.05〜0.5Torr程度)に保たれ
る。
生源において炭化水素ガスを発生させ、この炭化水素ガ
スを配管内に導入し、マスフローコントローラーによっ
て流量制御された炭化水素ガスを配管及びアース電位の
第1乃至第4の内部電極9a〜9dを通してガス吹き出
し口19a〜19dから吹き出す。これにより、炭化水
素ガスが各々のペットボトル内に導入される。そして、
真空チャンバー内とペットボトル内は、制御されたガス
流量と排気能力のバランスによって、DLC成膜に適し
た圧力(例えば0.05〜0.5Torr程度)に保たれ
る。
【0040】この後、第1乃至第4の外部電極3a〜3
dに1個のマッチングボックス14及び第1乃至第4の
可変コンデンサー21a〜21dを介して高周波電源
(RF電源)15からRF出力(例えば13.56MH
z)を供給する。この際、マッチングボックス14によ
って第1乃至第4の外部電極全体のインピーダンスマッ
チングを行い、第1乃至第4の可変コンデンサーによっ
て第1乃至第4の外部電極に供給されるRF出力の分散
を行い、RF出力をコントロールする。
dに1個のマッチングボックス14及び第1乃至第4の
可変コンデンサー21a〜21dを介して高周波電源
(RF電源)15からRF出力(例えば13.56MH
z)を供給する。この際、マッチングボックス14によ
って第1乃至第4の外部電極全体のインピーダンスマッ
チングを行い、第1乃至第4の可変コンデンサーによっ
て第1乃至第4の外部電極に供給されるRF出力の分散
を行い、RF出力をコントロールする。
【0041】このように第1乃至第4の外部電極にRF
出力を供給することによって、第1乃至第4の外部電極
それぞれと第1乃至第4の内部電極それぞれとの間にプ
ラズマを着火する。このとき、マッチングボックス14
は、外部電極と内部電極のインピーダンスに、インダク
タンスL、キャパシタンスCによって合わせている。こ
れによって、ペットボトル内に炭化水素系プラズマが発
生し、DLC膜がペットボトルの内側に成膜される。こ
のときの成膜時間は数秒程度と短いものとなる。
出力を供給することによって、第1乃至第4の外部電極
それぞれと第1乃至第4の内部電極それぞれとの間にプ
ラズマを着火する。このとき、マッチングボックス14
は、外部電極と内部電極のインピーダンスに、インダク
タンスL、キャパシタンスCによって合わせている。こ
れによって、ペットボトル内に炭化水素系プラズマが発
生し、DLC膜がペットボトルの内側に成膜される。こ
のときの成膜時間は数秒程度と短いものとなる。
【0042】次に、RF電源15からのRF出力を停止
し、真空バルブを閉じて原料ガスの供給を停止する。こ
の後、他の真空バルブを開き、真空チャンバー6及びペ
ットボトル7a〜7dの内部の炭化水素ガスを真空ポン
プによって排気する。その後、真空バルブを閉じ、真空
ポンプを停止する。このときの真空チャンバー内の真空
度は例えば5×10-3Torr〜5×10-2Torrである。こ
の後、真空バルブを開いて真空チャンバー6内を大気開
放し、前述した成膜方法を繰り返すことにより、内部に
DLC膜が成膜されたペットボトルを量産できる。
し、真空バルブを閉じて原料ガスの供給を停止する。こ
の後、他の真空バルブを開き、真空チャンバー6及びペ
ットボトル7a〜7dの内部の炭化水素ガスを真空ポン
プによって排気する。その後、真空バルブを閉じ、真空
ポンプを停止する。このときの真空チャンバー内の真空
度は例えば5×10-3Torr〜5×10-2Torrである。こ
の後、真空バルブを開いて真空チャンバー6内を大気開
放し、前述した成膜方法を繰り返すことにより、内部に
DLC膜が成膜されたペットボトルを量産できる。
【0043】上記実施の形態によれば、第1乃至第4の
外部電極全体のインピーダンスマッチングを行うマッチ
ングボックス14を配置し、各々の外部電極に供給され
るRF出力の分散及びコントロールを行う第1乃至第4
の可変コンデンサー21a〜21dを配置している。こ
のため、マッチング時間のずれを防止してマッチング時
間を正確に一致させることができる。これによって、ペ
ットボトル内にDLC膜を成膜する処理時間を短縮で
き、言い換えると成膜処理の速度を向上できる。従っ
て、内部にDLC膜を成膜したペットボトルを量産する
ことが容易となり、量産時のコストを低減できる。
外部電極全体のインピーダンスマッチングを行うマッチ
ングボックス14を配置し、各々の外部電極に供給され
るRF出力の分散及びコントロールを行う第1乃至第4
の可変コンデンサー21a〜21dを配置している。こ
のため、マッチング時間のずれを防止してマッチング時
間を正確に一致させることができる。これによって、ペ
ットボトル内にDLC膜を成膜する処理時間を短縮で
き、言い換えると成膜処理の速度を向上できる。従っ
て、内部にDLC膜を成膜したペットボトルを量産する
ことが容易となり、量産時のコストを低減できる。
【0044】また、マッチング時間のずれを防止するこ
とにより、ペットボトル内に成膜したDLC膜の膜厚の
ペットボトル間バラツキを低減することができる。従っ
て、ペットボトル間のDLC膜の膜厚を精度良く制御す
ることができ、DLC膜の品質バラツキを抑制すること
ができる。
とにより、ペットボトル内に成膜したDLC膜の膜厚の
ペットボトル間バラツキを低減することができる。従っ
て、ペットボトル間のDLC膜の膜厚を精度良く制御す
ることができ、DLC膜の品質バラツキを抑制すること
ができる。
【0045】また、従来のCVD成膜装置を用いると外
部電極と同じ数のマッチングボックスを配置する必要が
あるのに対し、本実施の形態では、マッチングボックス
14を1個としている。このため、数本立のプラズマ源
を小さくでき、装置のコンパクト化を図ることができ
る。従って、量産用のCVD成膜装置の省スペース化を
図ることができる。これと共に、マッチングボックスを
1個とすることにより、従来の装置に比べて装置コスト
を低減できる。マッチングボックスの数においてはコス
トを1/4にすることができる。
部電極と同じ数のマッチングボックスを配置する必要が
あるのに対し、本実施の形態では、マッチングボックス
14を1個としている。このため、数本立のプラズマ源
を小さくでき、装置のコンパクト化を図ることができ
る。従って、量産用のCVD成膜装置の省スペース化を
図ることができる。これと共に、マッチングボックスを
1個とすることにより、従来の装置に比べて装置コスト
を低減できる。マッチングボックスの数においてはコス
トを1/4にすることができる。
【0046】尚、本発明は上記実施の形態に限定され
ず、種々変更して実施することが可能である。例えば、
原料ガス発生源としては、炭化水素ガスの発生源に限ら
れず、種々の発生源を用いることも可能であり、例えば
Si含有炭化水素系ガスなどを用いることも可能であ
る。
ず、種々変更して実施することが可能である。例えば、
原料ガス発生源としては、炭化水素ガスの発生源に限ら
れず、種々の発生源を用いることも可能であり、例えば
Si含有炭化水素系ガスなどを用いることも可能であ
る。
【0047】また、本実施の形態では、内部に薄膜を成
膜する容器として飲料用のペットボトルを用いている
が、他の用途に使用される容器を用いることも可能であ
る。
膜する容器として飲料用のペットボトルを用いている
が、他の用途に使用される容器を用いることも可能であ
る。
【0048】また、本実施の形態では、CVD成膜装置
で成膜する薄膜としてDLC膜又はSi含有DLC膜を
挙げているが、容器内に他の薄膜を成膜する際に上記C
VD成膜装置を用いることも可能である。
で成膜する薄膜としてDLC膜又はSi含有DLC膜を
挙げているが、容器内に他の薄膜を成膜する際に上記C
VD成膜装置を用いることも可能である。
【0049】また、本実施の形態では、4個の外部電極
を有するCVD成膜装置に本発明を適用しているが、1
個の外部電極毎に可変コンデンサーを配置するものであ
れば、2個、3個又は5個以上の外部電極を有するCV
D成膜装置に本発明を適用することも可能である。
を有するCVD成膜装置に本発明を適用しているが、1
個の外部電極毎に可変コンデンサーを配置するものであ
れば、2個、3個又は5個以上の外部電極を有するCV
D成膜装置に本発明を適用することも可能である。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、装
置コストを低減すると共に容器の内側に成膜された薄膜
の膜厚バラツキを低減できるCVD成膜装置及びCVD
成膜方法を提供することができる。
置コストを低減すると共に容器の内側に成膜された薄膜
の膜厚バラツキを低減できるCVD成膜装置及びCVD
成膜方法を提供することができる。
【図1】本発明の実施の形態によるCVD成膜装置を模
式的に示す構成図である。
式的に示す構成図である。
【図2】従来のCVD成膜装置を模式的に示す構成図で
ある。
ある。
1a〜1d…第1〜第4の下部電極 2a〜2d…第1〜第4の上部電極 3a〜3d…第1〜第4の外部電極 4,104…絶縁部材 5,105…蓋部 6,106…真空チャンバー 7a〜7d,107…ペットボトル 9a〜9d…第1〜第4の内部電極 14,114…マッチングボックス(インピーダンス整
合器) 15,115…高周波電源(RF電源) 19a〜19d,109a…ガス吹き出し口 21a〜21d…第1〜第4の可変コンデンサー 101…下部電極 102…上部電極 103…外部電極 108…Oリング 109…内部電極 110,111,112,113…配管 116,117,118…真空バルブ 119…マスフローコントローラー 120…原料ガス発生源 121…真空ポンプ
合器) 15,115…高周波電源(RF電源) 19a〜19d,109a…ガス吹き出し口 21a〜21d…第1〜第4の可変コンデンサー 101…下部電極 102…上部電極 103…外部電極 108…Oリング 109…内部電極 110,111,112,113…配管 116,117,118…真空バルブ 119…マスフローコントローラー 120…原料ガス発生源 121…真空ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鹿毛 剛 東京都品川区西五反田1−27−2五反田富 士ビル三菱商事プラスチック株式会社内 (72)発明者 荒木 智幸 千葉県流山市大字西平井956番地の1株式 会社ユーテック内 (72)発明者 小林 巧 千葉県流山市大字西平井956番地の1株式 会社ユーテック内 Fターム(参考) 3E062 AA09 AC02 JA01 JA07 JB24 4K030 AA09 BA28 CA07 CA15 EA06 FA03
Claims (6)
- 【請求項1】 第1及び第2の容器それぞれの内側に薄
膜を成膜するCVD成膜装置であって、 第1の容器の外側を囲むように配置された第1の外部電
極と、 第2の容器の外側を囲むように配置された第2の外部電
極と、 第1の外部電極の内部に配置され、第1の容器の内部に
配置される第1の内部電極と、 第2の外部電極の内部に配置され、第2の容器の内部に
配置される第2の内部電極と、 第1及び第2の容器それぞれの内部に原料ガスを導入す
るガス導入手段と、 第1の外部電極に接続された第1の可変コンデンサー
と、 第2の外部電極に接続された第2の可変コンデンサー
と、 第1の可変コンデンサーに接続され且つ第2の可変コン
デンサーに接続されたマッチングボックスと、 このマッチングボックスに接続された高周波電源と、 を具備することを特徴とするCVD成膜装置。 - 【請求項2】 上記マッチングボックスは、第1及び第
2の外部電極全体のインピーダンスマッチングを行い、
第1及び第2の可変コンデンサーは、高周波電源によっ
て第1及び第2の外部電極に供給される高周波出力の分
散を行うものであることを特徴とする請求項1記載のC
VD成膜装置。 - 【請求項3】 複数の容器の内側に薄膜を成膜するCV
D成膜装置であって、 各々の容器の外側を囲むように配置された複数の外部電
極と、 各々の外部電極の内部に配置され、各々の容器の内部に
配置される複数の内部電極と、 各々の容器の内部に原料ガスを導入するガス導入手段
と、 各々の外部電極に並列に接続された複数の可変コンデン
サーと、 複数の可変コンデンサに接続された1個のマッチングボ
ックスと、 このマッチングボックスに接続された高周波電源と、 を具備し、 上記マッチングボックスは、複数の外部電極全体のイン
ピーダンスマッチングを行い、上記複数の可変コンデン
サーは、高周波電源によって各々の外部電極に供給され
る高周波出力の分散を行うものであることを特徴とする
CVD成膜装置。 - 【請求項4】 第1及び第2の容器それぞれの内側に薄
膜を成膜するCVD成膜方法であって、 第1の容器の外側を囲むように第1の外部電極を配置
し、第2の容器の外側を囲むように第2の外部電極を配
置し、第1の容器の内部に第1の内部電極を配置し、第
2の容器の内部に第2の内部電極を配置し、第1の外部
電極に第1の可変コンデンサーを接続し、第2の外部電
極に第2の可変コンデンサーを接続し、第1の可変コン
デンサーと第2の可変コンデンサーの両者にマッチング
ボックスを接続し、このマッチングボックスに高周波電
源を接続する工程と、 第1及び第2の容器それぞれの内部に原料ガスを導入す
る工程と、 上記高周波電源を用いて第1及び第2の外部電極それぞ
れにマッチングボックス及び第1、第2の可変コンデン
サーを介して高周波出力を供給する工程と、 を具備することを特徴とするCVD成膜方法。 - 【請求項5】 上記高周波出力を供給する工程におい
て、上記マッチングボックスが第1及び第2の外部電極
全体のインピーダンスマッチングを行い、第1及び第2
の可変コンデンサーが、高周波電源によって第1及び第
2の外部電極に供給される高周波出力の分散を行うこと
を特徴とする請求項4記載のCVD成膜方法。 - 【請求項6】 複数の容器の内側に薄膜を成膜するCV
D成膜方法であって、 各々の容器の外側を囲むように複数の外部電極を配置
し、各々の容器の内部に複数の内部電極を配置し、各々
の外部電極に複数の可変コンデンサーを並列に接続し、
複数の可変コンデンサを1個のマッチングボックスに接
続し、このマッチングボックスに高周波電源を接続する
工程と、 各々の容器の内部に原料ガスを導入する工程と、 上記高周波電源を用いて複数の外部電極それぞれにマッ
チングボックス及び複数の可変コンデンサーを介して高
周波出力を供給する工程と、 を具備し、 上記高周波出力を供給する工程において、上記マッチン
グボックスが複数の外部電極全体のインピーダンスマッ
チングを行い、上記複数の可変コンデンサーが、高周波
電源によって各々の外部電極に供給される高周波出力の
分散を行うことを特徴とするCVD成膜方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000152870A JP2001335945A (ja) | 2000-05-24 | 2000-05-24 | Cvd成膜装置及びcvd成膜方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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---|---|
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Family Applications (1)
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-
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- 2000-05-24 JP JP2000152870A patent/JP2001335945A/ja not_active Withdrawn
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