JP2001335947A - Cvd成膜装置及びcvd成膜方法 - Google Patents

Cvd成膜装置及びcvd成膜方法

Info

Publication number
JP2001335947A
JP2001335947A JP2000152872A JP2000152872A JP2001335947A JP 2001335947 A JP2001335947 A JP 2001335947A JP 2000152872 A JP2000152872 A JP 2000152872A JP 2000152872 A JP2000152872 A JP 2000152872A JP 2001335947 A JP2001335947 A JP 2001335947A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
external electrode
container
flow rate
source gas
gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000152872A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichi Hama
浜  研一
Takeshi Kage
鹿毛  剛
Tomoyuki Araki
智幸 荒木
Takumi Kobayashi
小林  巧
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Corp Plastics Ltd
Universal Technics Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Corp Plastics Ltd
Universal Technics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Corp Plastics Ltd, Universal Technics Co Ltd filed Critical Mitsubishi Corp Plastics Ltd
Priority to JP2000152872A priority Critical patent/JP2001335947A/ja
Publication of JP2001335947A publication Critical patent/JP2001335947A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Details Of Rigid Or Semi-Rigid Containers (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 容器内に原料ガスを導入する際に短時間で原
料ガスの流量を一定に制御できるCVD成膜装置及びC
VD成膜方法を提供する。 【解決手段】 本発明に係るCVD成膜装置は、ペット
ボトル7の内側にDLC膜を成膜する装置である。この
装置は、ペットボトルの外側を囲むように配置された外
部電極3と、この外部電極内に配置され、ペットボトル
の内部に配置される内部電極9と、ペットボトルの内側
にDLC膜を成膜する時に、マスフローコントローラー
19で一定流量に制御された炭化水素ガスをペットボト
ルの内部に導入する導入経路と、DLC膜を成膜する時
以外に、マスフローコントローラー19で一定流量に制
御された炭化水素ガスを外部電極3の外側に流して待機
させておく待機経路と、外部電極内の真空排気を行うフ
ロー用真空ポンプ21と、を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、容器の内側に薄膜
を成膜するCVD成膜装置及びCVD成膜方法に関す
る。特には、容器内に原料ガスを導入する際に短時間で
原料ガスの流量を一定に制御できるCVD成膜装置及び
CVD成膜方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のCVD(Chemical Vapor Deposit
ion)成膜装置は、プラズマCVD法を用いて容器等の
内側にDLC(Diamond Like Carbon)膜又はSi含有D
LC膜等を成膜する装置である。DLC膜は、炭素間の
SP3結合を主体としたアモルファスな炭素で、非常に
硬く、絶縁性に優れ、高屈折率で非常に滑らかなモルフ
ォロジを有する硬質炭素膜である。DLC膜を成膜する
原料ガスとしては炭化水素系ガスを用い、Si含有DL
C膜を成膜する原料ガスとしてはSi含有炭化水素系ガ
スを用いる。
【0003】従来のCVD成膜装置は真空チャンバーを
備え、この真空チャンバーは外部電極を有している。こ
の外部電極の内部には空間が形成されており、この空間
はコーティング対象のプラスチック容器であるペットボ
トルを収容するためのものである。外部電極はインピー
ダンス整合器(マッチングボックス)に接続されてお
り、マッチングボックスは同軸ケーブルを介して高周波
電源(RF電源)に接続されている。
【0004】外部電極内の空間には内部電極が差し込ま
れており、内部電極の先端は外部電極内の空間であって
外部電極内に収容されたペットボトルの内部に配置され
る。内部電極は、その内部が中空からなる管形状を有し
ている。内部電極の先端にはガス吹き出し口が設けられ
ている。内部電極の基端は真空バルブ116を介してマ
スフローコントローラーの一方側に接続されている。マ
スフローコントローラーの他方側は原料ガス発生源に接
続されている。この原料ガス発生源は炭化水素ガス等を
発生させるものである。
【0005】内部電極は接地されている。外部電極内の
空間は真空バルブを介して大気開放状態とされている。
また、外部電極内の空間は真空ポンプに接続されてい
る。
【0006】次に、上記CVD成膜装置を用いて容器の
内部にDLC膜を成膜する方法について説明する。
【0007】まず、真空バルブを開いて真空チャンバー
内を大気開放する。これにより、空気が外部電極内の空
間に入り、真空チャンバー内が大気圧にされる。次に、
外部電極内の空間にペットボトルを収容する。この際、
内部電極はペットボトル内に挿入された状態になる。
【0008】この後、真空バルブを閉じた後、真空ポン
プを作動させることにより、ペットボトル内を含む真空
チャンバー内が排気され、外部電極内の空間が真空とな
る。
【0009】次に、原料ガス発生源において炭化水素ガ
スを発生させ、この炭化水素ガスをマスフローコントロ
ーラーによって流量制御する。この後、この流量制御さ
れた炭化水素ガスをアース電位の内部電極を通してガス
吹き出し口から吹き出す。これにより、炭化水素ガスが
ペットボトル内に導入される。そして、真空チャンバー
内とペットボトル内は、制御されたガス流量と排気能力
のバランスによって、DLC成膜に適した圧力に保たれ
る。
【0010】この後、外部電極にマッチングボックスを
介して高周波電源(RF電源)からRF出力を供給す
る。これにより、外部電極と内部電極間にプラズマを着
火する。このとき、マッチングボックスは、外部電極と
内部電極のインピーダンスに、インダクタンスL、キャ
パシタンスCによって合わせている。これによって、ペ
ットボトル内に炭化水素系プラズマが発生し、DLC膜
がペットボトルの内側に成膜される。このときの成膜時
間は数秒程度と短いものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述したように従来の
CVD成膜装置では、原料ガス発生源により発生させた
炭化水素ガスをマスフローコントローラーによって流量
制御し、一定流量に制御された後に外部電極と内部電極
間にプラズマを着火している。このようにマスフローコ
ントローラーを用いると、瞬時に流量を一定にすること
はできず、流量を一定にするのにある程度の時間(約1
0秒程度)がかかる。このため、ペットボトル内の炭化
水素圧力を一定にするのにも時間がかかる。また、ペッ
トボトルの内側に成膜するDLC膜の成膜時間は数秒程
度と短いものである。従って、DLC膜を成膜したペッ
トボトルを量産する場合には、マスフローコントローラ
ーによる流量制御にかかる10秒程度の時間が生産効率
に大きく影響を与えることになる。言い換えると、量産
効率を上げるためには、非常に短時間でガス流量を一定
にすることが求められる。
【0012】マスフローコントローラーが炭化水素ガス
を一定流量に制御するのに時間がかかる理由は次の通り
である。マスフローコントローラーは、その内部の制御
バルブが磁石により浮遊した状態となっているため、ガ
ス流量を完全に0(オフ)にすることができず、常に少
量のガスが流出している状態となっている。また、マス
フローコントローラーを流れているガスの流量を測定し
た結果を制御バルブにフィードバックしてガス流量を制
御している。このような構造であるから、マスフローコ
ントローラーはガス流量を精密にコントロールすること
はできるが、ガス流量を一定に制御するのに時間がかか
ってしまう。
【0013】つまり、バルブが浮遊状態となっているた
め、瞬時に炭化水素ガスを一定流量にするべく、急激に
ガス流量を増加させると、大量のガスが真空チャンバー
内に入ってしまい、圧力のオーバーショートを起こす。
従って、マスフローコントローラーの構造上、炭化水素
ガスの流量を徐々に増加させていくことになるので、一
定流量に制御するのに時間がかかる。更に、上述したよ
うに制御バルブにフィードバックをかけているという点
も、一定流量に制御するのに時間がかかる原因である。
このような事から、マスフローコントローラーの構造
上、瞬時にガス流量を一定にできるようにマスフローコ
ントローラーを改良するのは困難である。
【0014】本発明は上記のような事情を考慮してなさ
れたものであり、その目的は、容器内に原料ガスを導入
する際に短時間で原料ガスの流量を一定に制御できるC
VD成膜装置及びCVD成膜方法を提供することにあ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係るCVD成膜装置は、容器の内側に薄膜
を成膜するCVD成膜装置であって、容器の外側を囲む
ように配置された外部電極と、この外部電極内に配置さ
れ、容器の内部に配置される内部電極と、容器の内側に
薄膜を成膜する時に、マスフローコントローラーで一定
流量に制御された原料ガスを容器の内部に導入する導入
経路と、上記薄膜を成膜する時以外に、上記マスフロー
コントローラーで一定流量に制御された原料ガスを外部
電極の外側に流して待機させておく待機経路と、上記外
部電極内の真空排気を行うフロー用真空排気手段と、上
記外部電極に接続されたマッチングボックスと、このマ
ッチングボックスに接続された高周波電源と、を具備す
ることを特徴とする。
【0016】上記CVD成膜装置によれば、容器の内側
に薄膜を成膜する時以外には、マスフローコントローラ
ーで一定流量に制御された原料ガスを待機経路に流して
待機させておき、容器の内側に薄膜を成膜する時には、
原料ガスの流れを待機経路から導入経路に切り換える。
これにより、容器の内部に原料ガスを導入した際に非常
に短時間で原料ガスの流量を一定流量に制御することが
できる。
【0017】また、本発明に係るCVD成膜装置におい
ては、上記原料ガスの流れを、導入経路から待機経路又
は待機経路から導入経路に切り換える三方弁をさらに含
むことが好ましい。
【0018】また、本発明に係るCVD成膜装置におい
て、上記待機経路は、その一方側に上記マスフローコン
トローラーが配置され、その他方側にベント用真空排気
手段が配置されていることが好ましい。
【0019】本発明に係るCVD成膜方法は、アース電
位の内部電極を容器の内部に配置し、この容器の外部に
外部電極を配置し、マスフローコントローラーで一定流
量に制御された原料ガスを容器内に導入し、外部電極に
高周波出力を供給し、内部電極と外部電極の間に原料ガ
ス系プラズマを発生させることにより、容器の内面に薄
膜を成膜するCVD成膜方法であって、上記マスフロー
コントローラーで一定流量に制御された原料ガスを外部
電極の外側に流して待機させておく工程と、上記原料ガ
スの流れる方向を切り換えることにより、原料ガスを容
器の内部に導入する工程と、を具備することを特徴とす
る。
【0020】上記CVD成膜方法によれば、容器内を成
膜していないときは、マスフローコントローラーで一定
流量に制御された原料ガスを外部電極の外側に流して待
機させておき、容器内を成膜するときは、原料ガスの流
れる方向を切り換えることにより、原料ガスを容器の内
部に導入して成膜を行う。このように容器内を成膜する
前にマスフローコントローラーで一定流量に制御してお
いた原料ガスの流れを切り換えることにより、容器の内
部に原料ガスを導入した際に非常に短時間で原料ガスの
流量を成膜時に必要な一定流量に制御することができ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施の形態について説明する。本発明の実施の形態によ
るCVD成膜装置は、プラズマCVD法を用いて容器等
の内側にDLC膜又はSi含有DLC膜等を成膜する装
置である。
【0022】図1は、本発明の実施の形態によるCVD
成膜装置を模式的に示す構成図である。このCVD成膜
装置は真空チャンバー6を有し、この真空チャンバー6
は、導電性の蓋部5、絶縁部材4及び外部電極3から構
成されている。蓋部5の下には絶縁部材4が配置されて
おり、この絶縁部材4の下には外部電極3が配置されて
いる。この外部電極3は、上部電極2と下部電極1から
なり、上部電極2の下部に下部電極1の上部がOリング
8を介して着脱自在に取り付けられるよう構成されてい
る。また、外部電極3は絶縁部材4によって蓋部5と絶
縁されている。
【0023】外部電極3の内部には空間が形成されてお
り、この空間はコーティング対象のプラスチック容器で
あるペットボトル7を収容するためのものである。外部
電極内の空間は、そこに収容されるペットボトル7の外
形よりも僅かに大きくなるように形成されている。絶縁
部材4及び蓋部5には、外部電極内の空間につながる開
口部が設けられている。また、蓋部5の内部には空間が
設けられており、この空間は上記開口部を介して外部電
極内の空間につながっている。外部電極内の空間は、上
部電極2と下部電極1の間に配置されたOリング8によ
って外部から密閉されている。
【0024】外部電極の下部電極1はインピーダンス整
合器(マッチングボックス)14に接続されており、マ
ッチングボックス14は同軸ケーブルを介して高周波電
源(RF電源)15に接続されている。
【0025】蓋部5の上部から蓋部内の空間、蓋部と絶
縁部材の開口部を通して、外部電極内の空間に内部電極
9が差し込まれている。即ち、内部電極9の基端は蓋部
5の上部に配置され、内部電極9の先端は外部電極内の
空間であって外部電極内に収容されたペットボトル7の
内部に配置される。
【0026】内部電極9は、その内部が中空からなる管
形状を有している。内部電極9の先端にはガス吹き出し
口9aが設けられている。内部電極9の基端には配管1
0の一方側が接続されており、この配管10の他方側は
三方弁16の一方側が配置されている。
【0027】三方弁16の他方側は配管23を介してマ
スフローコントローラー19の一方側に接続されてい
る。マスフローコントローラー19の他方側は配管11
を介して原料ガス発生源20に接続されている。この原
料ガス発生源20は炭化水素ガス等を発生させるもので
ある。また、三方弁16の更に他方側は配管12の一方
側に接続されており、配管12の他方側は真空バルブ1
7を介してベント用真空ポンプ22に接続されている。
ベント用真空ポンプ22は排気側に接続されている。
【0028】三方弁16は、次のような制御を自在に行
えるようになっている。これがベントアンドフローシス
テムである。つまり、ペットボトルの内面を成膜してい
ないときには、ベント時の流れを示す矢印24の方向
(原料ガス待機経路)に原料ガスが流れるように制御
し、ペットボトルの内面を成膜するときにはフロー時の
流れを示す矢印25の方向(原料ガス導入経路)に原料
ガスが流れるように制御する。矢印24の方向に原料ガ
スを流すと、原料ガスは真空チャンバー内に導入され、
矢印25の方向に原料ガスを流すと、原料ガスはベント
用真空ポンプ22に導入される。
【0029】内部電極9は蓋部5を介して接地されてい
る。蓋部内の空間は配管27の一方側に接続されてお
り、配管27の他方側は真空バルブ28を介して大気開
放状態とされている。また、蓋部内の空間は配管13の
一方側に接続されており、配管13の他方側は真空バル
ブ18を介してフロー用真空ポンプ21に接続されてい
る。フロー用真空ポンプ21は排気側に接続されてい
る。
【0030】次に、図1に示すCVD成膜装置を用いて
容器の内部にDLC膜を成膜する方法について説明す
る。
【0031】まず、三方弁16を矢印24のベント時流
れの方向に開き、真空バルブ17を開いてベント用真空
ポンプ22を作動させる。そして、原料ガス発生源20
において炭化水素ガスを発生させ、この炭化水素ガスを
配管11内に導入し、マスフローコントローラー19に
よって流量制御された炭化水素ガスを配管23,12を
通してベント用真空ポンプ22によって排気する。この
ように、原料ガス待機経路であるベント用真空ポンプ2
2の側に炭化水素ガスを流し、そのガスの流量をマスフ
ローコントローラー19によって成膜時に必要な流量と
同一流量(例えば20cc/min程度)になるように
制御し、この状態で待機させておく。
【0032】次に、真空バルブ28を開いて真空チャン
バー6内を大気開放する。これにより、配管27を通し
て空気が蓋部内の空間、外部電極内の空間に入り、真空
チャンバー6内が大気圧にされる。次に、外部電極の下
部電極1を上部電極2から取り外し、上部電極2の下側
から上部電極内の空間にペットボトル7を差し込み、設
置する。この際、内部電極9はペットボトル7内に挿入
された状態になる。次に、下部電極1を上部電極2の下
部に装着し、外部電極3はOリング8によって密閉され
る。
【0033】この後、真空バルブ28を閉じた後、真空
バルブ18を開き、真空ポンプ21を作動させる。これ
により、ペットボトル7内を含む真空チャンバー内(外
部電極内の空間及び蓋部内の空間)が配管13を通して
排気され、外部電極内の空間を真空にする。なお、ベン
ト用真空ポンプ22とフロー用真空ポンプ21の真空引
きの状態は同じである。
【0034】次に、外部電極内が0.5Torr程度の真空
状態になったとき、三方弁16を原料ガス導入経路であ
る矢印25のフロー時流れの方向に切り換える。これに
より、成膜時に必要な一定流量に制御された炭化水素ガ
スを、配管10、アース電位の内部電極9を通してガス
吹き出し口9aから吹き出させる。それにより炭化水素
ガスがペットボトル7内に導入される。そして、真空チ
ャンバー内とペットボトル内は、制御されたガス流量と
排気能力のバランスによって、1秒程度で定常状態とな
り、DLC成膜に適した圧力(例えば0.05〜0.5
Torr程度)に保たれる。
【0035】この後、外部電極3にマッチングボックス
14を介して高周波電源(RF電源)15からRF出力
(例えば13.56MHz)を供給する。これにより、
外部電極3と内部電極9間にプラズマを着火する。この
とき、マッチングボックス14は、外部電極と内部電極
のインピーダンスに、インダクタンスL、キャパシタン
スCによって合わせている。これによって、ペットボト
ル内に炭化水素系プラズマが発生し、DLC膜がペット
ボトルの内側に成膜される。このときの成膜時間は数秒
程度と短いものとなる。
【0036】次に、RF電源15からのRF出力を停止
し、三方弁16を矢印24のベント時流れの方向に切り
換える。この際、ベント時流れの方向に流されている炭
化水素ガスの流量は成膜時に必要な一定流量と同一であ
る。ここで、真空バルブ18は開いた状態であるため、
真空チャンバー6内及びペットボトル7内の炭化水素ガ
スは真空ポンプ21によって排気される。
【0037】その後、真空バルブ18を閉じ、真空ポン
プ21を停止する。このときの真空チャンバー内の真空
度は5×10-3Torr〜5×10-2Torrである。この後、
真空バルブ28を開いて真空チャンバー6内を大気開放
し、前述した成膜方法を繰り返すことにより、複数のペ
ットボトル内にDLC膜が成膜される。
【0038】上記実施の形態によれば、ベントアンドフ
ローシステムを採用しているため、ペットボトル7内を
成膜していない時は、三方弁16によってベント用真空
ポンプ22側に成膜時に必要な一定流量の炭化水素ガス
を流して待機させておく。そして、ペットボトル内を成
膜する時は、炭化水素ガスの流れを三方弁16によって
真空チャンバー内の側に切り換える。この際、ベント用
真空ポンプ22とフロー用真空ポンプ21の真空の状態
を同じにしてあるため、非常に短時間で炭化水素ガスの
流量を成膜時に必要な一定流量に制御できる。従って、
従来のCVD成膜装置ではガス流量を制御するのに10
秒程度の時間がかかるのに対して、本実施の形態では1
秒程度でガス流量の制御を行うことができる。
【0039】つまり、ガス流量を一定にするためにかか
っていた時間を短縮でき、生産効率を向上できる。具体
的には、成膜プロセス前の炭化水素ガス圧を一定にする
のにかかる時間を、従来のCVD成膜装置に比べて1/
10程度まで短縮することができる。
【0040】尚、本発明は上記実施の形態に限定され
ず、種々変更して実施することが可能である。例えば、
原料ガス発生源としては、炭化水素ガスの発生源に限ら
れず、種々の発生源を用いることも可能であり、例えば
Si含有炭化水素系ガスなどを用いることも可能であ
る。
【0041】また、本実施の形態では、内部に薄膜を成
膜する容器として飲料用のペットボトルを用いている
が、他の用途に使用される容器を用いることも可能であ
る。
【0042】また、本実施の形態では、CVD成膜装置
で成膜する薄膜としてDLC膜又はSi含有DLC膜を
挙げているが、容器内に他の薄膜を成膜する際に上記C
VD成膜装置を用いることも可能である。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、容
器の内側に薄膜を成膜する時以外には、マスフローコン
トローラーで一定流量に制御された原料ガスを待機経路
に流して待機させておき、容器の内側に薄膜を成膜する
時には、原料ガスの流れを待機経路から導入経路に切り
換える。したがって、容器内に原料ガスを導入する際に
短時間で原料ガスの流量を一定に制御できるCVD成膜
装置及びCVD成膜方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態によるCVD成膜装置を模
式的に示す構成図である。
【符号の説明】
1…下部電極 2…上部電極 3…外部電極 4…絶縁部材 5…蓋部 6…真空チャンバー 7…ペットボトル 8…Oリング 9…内部電極 9a…ガス吹き出し口 10,11,12,13,23,27…配管 14…マッチングボックス(インピーダンス整合器) 15…高周波電源(RF電源) 16…三方弁 17,18,28…真空バルブ 19…マスフローコントローラー 20…原料ガス発生源 21,22…真空ポンプ 24…ベント時にガスを流す方向を示す矢印 25…フロー時にガスを流す方向を示す矢印
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鹿毛 剛 東京都品川区西五反田1−27−2五反田富 士ビル三菱商事プラスチック株式会社内 (72)発明者 荒木 智幸 千葉県流山市大字西平井956番地の1株式 会社ユーテック内 (72)発明者 小林 巧 千葉県流山市大字西平井956番地の1株式 会社ユーテック内 Fターム(参考) 3E062 AA09 AC02 JA01 JA07 JB24 4K030 AA09 BA28 CA07 CA15 EA06 FA03 HA15 JA05 KA41

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器の内側に薄膜を成膜するCVD成膜
    装置であって、 容器の外側を囲むように配置された外部電極と、 この外部電極内に配置され、容器の内部に配置される内
    部電極と、 容器の内側に薄膜を成膜する時に、マスフローコントロ
    ーラーで一定流量に制御された原料ガスを容器の内部に
    導入する導入経路と、 上記薄膜を成膜する時以外に、上記マスフローコントロ
    ーラーで一定流量に制御された原料ガスを外部電極の外
    側に流して待機させておく待機経路と、 上記外部電極内の真空排気を行うフロー用真空排気手段
    と、 上記外部電極に接続されたマッチングボックスと、 このマッチングボックスに接続された高周波電源と、 を具備することを特徴とするCVD成膜装置。
  2. 【請求項2】 上記原料ガスの流れを、導入経路から待
    機経路又は待機経路から導入経路に切り換える三方弁を
    さらに含むことを特徴とする請求項1記載のCVD成膜
    装置。
  3. 【請求項3】 上記待機経路は、その一方側に上記マス
    フローコントローラーが配置され、その他方側にベント
    用真空排気手段が配置されていることを特徴とする請求
    項1又は2記載のCVD成膜装置。
  4. 【請求項4】 アース電位の内部電極を容器の内部に配
    置し、この容器の外部に外部電極を配置し、マスフロー
    コントローラーで一定流量に制御された原料ガスを容器
    内に導入し、外部電極に高周波出力を供給し、内部電極
    と外部電極の間に原料ガス系プラズマを発生させること
    により、容器の内面に薄膜を成膜するCVD成膜方法で
    あって、 上記マスフローコントローラーで一定流量に制御された
    原料ガスを外部電極の外側に流して待機させておく工程
    と、 上記原料ガスの流れる方向を切り換えることにより、原
    料ガスを容器の内部に導入する工程と、 を具備することを特徴とするCVD成膜方法。
JP2000152872A 2000-05-24 2000-05-24 Cvd成膜装置及びcvd成膜方法 Withdrawn JP2001335947A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000152872A JP2001335947A (ja) 2000-05-24 2000-05-24 Cvd成膜装置及びcvd成膜方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000152872A JP2001335947A (ja) 2000-05-24 2000-05-24 Cvd成膜装置及びcvd成膜方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001335947A true JP2001335947A (ja) 2001-12-07

Family

ID=18658233

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000152872A Withdrawn JP2001335947A (ja) 2000-05-24 2000-05-24 Cvd成膜装置及びcvd成膜方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001335947A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003053801A1 (fr) * 2001-12-13 2003-07-03 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Systeme de formation de revetements de carbone sur la surface interieur de recipients de plastique et procede de production de recipients de plastique a revetement interieur de carbone
WO2003101847A1 (fr) * 2002-05-28 2003-12-11 Kirin Brewery Company, Limited Contenant en matiere plastique revetu d'un film a depot cda (carbone analogue au diamant) et procede et appareil de fabrication de celui-ci
WO2005035826A1 (ja) * 2003-10-08 2005-04-21 Mitsubishi Shoji Plastics Corporation プラズマcvd成膜装置
CN100387492C (zh) * 2001-12-13 2008-05-14 三菱重工业株式会社 对塑料容器内面形成碳膜的装置及内面覆盖碳膜的塑料容器的制造方法
KR101172744B1 (ko) 2009-12-14 2012-08-14 한국전기연구원 플라스틱 용기의 dlc 코팅을 위한 장치 및 방법
JP2014114192A (ja) * 2012-12-11 2014-06-26 Nippon Steel & Sumitomo Metal 炭化珪素エピタキシャルウェハの製造方法
JP2020535354A (ja) * 2017-09-07 2020-12-03 カーハーエス コーポプラスト ゲーエムベーハー 真空ポンプを支えるためのポンプスタンドのための支持フレーム、容器のためのコーティング装置のための主支持フレーム、及びコーティング装置

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100782651B1 (ko) * 2001-12-13 2007-12-07 미츠비시 쥬고교 가부시키가이샤 플라스틱 용기 내면에의 탄소막 형성 장치 및 내면 탄소막 피복 플라스틱 용기의 제조 방법
KR100685594B1 (ko) * 2001-12-13 2007-02-22 미츠비시 쥬고교 가부시키가이샤 플라스틱 용기 내면에의 탄소막 형성 장치 및 내면 탄소막피복 플라스틱 용기의 제조 방법
AU2002354470B2 (en) * 2001-12-13 2007-05-10 Mitsubishi Heavy Industries Machinery Systems, Ltd. System for forming carbon film on inner surface of plastic container and method for producing plastic container having inner surface coated with carbon film
WO2003053801A1 (fr) * 2001-12-13 2003-07-03 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Systeme de formation de revetements de carbone sur la surface interieur de recipients de plastique et procede de production de recipients de plastique a revetement interieur de carbone
CN100387492C (zh) * 2001-12-13 2008-05-14 三菱重工业株式会社 对塑料容器内面形成碳膜的装置及内面覆盖碳膜的塑料容器的制造方法
WO2003101847A1 (fr) * 2002-05-28 2003-12-11 Kirin Brewery Company, Limited Contenant en matiere plastique revetu d'un film a depot cda (carbone analogue au diamant) et procede et appareil de fabrication de celui-ci
CN100337881C (zh) * 2002-05-28 2007-09-19 麒麟麦酒株式会社 包覆有dlc薄膜的塑料容器及其制造设备和制造方法
US7754302B2 (en) 2002-05-28 2010-07-13 Kirin Brewery Company, Limted DLC film coated plastic container, and device and method for manufacturing the plastic container
WO2005035826A1 (ja) * 2003-10-08 2005-04-21 Mitsubishi Shoji Plastics Corporation プラズマcvd成膜装置
KR101172744B1 (ko) 2009-12-14 2012-08-14 한국전기연구원 플라스틱 용기의 dlc 코팅을 위한 장치 및 방법
JP2014114192A (ja) * 2012-12-11 2014-06-26 Nippon Steel & Sumitomo Metal 炭化珪素エピタキシャルウェハの製造方法
JP2020535354A (ja) * 2017-09-07 2020-12-03 カーハーエス コーポプラスト ゲーエムベーハー 真空ポンプを支えるためのポンプスタンドのための支持フレーム、容器のためのコーティング装置のための主支持フレーム、及びコーティング装置
US11255480B2 (en) 2017-09-07 2022-02-22 Khs Corpoplast Gmbh Support frame for a pump stand for receiving vacuum pumps, and main support frame for a coating device for containers, and coating device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2003053801A1 (fr) Systeme de formation de revetements de carbone sur la surface interieur de recipients de plastique et procede de production de recipients de plastique a revetement interieur de carbone
JP4252347B2 (ja) ガスバリア性薄膜コーティングプラスチック容器の製造方法
JP2001207268A (ja) 成膜装置
JP2007050898A (ja) 成膜容器の製造方法およびその製造装置
WO2002049925A1 (fr) Appareil de fabrication de recipients de plastique revetus de dlc leur procede de fabrication associe et procede de nettoyage de l'electrode interieure
JP4850385B2 (ja) Dlc膜コーティングプラスチック容器の製造装置及びその製造方法
JPWO2003085165A1 (ja) プラズマcvd成膜装置及びcvd膜コーティングプラスチック容器の製造方法
JP2001335947A (ja) Cvd成膜装置及びcvd成膜方法
WO2004001095A1 (ja) ロータリー型量産用cvd成膜装置及びプラスチック容器内表面へのcvd膜成膜方法
JP2001335945A (ja) Cvd成膜装置及びcvd成膜方法
WO2003000559A1 (fr) Dispositif de fabrication d'un recipient en plastique revetu d'un film de carbone sous forme de diamant amorphe, recipient ainsi obtenu et procede de fabrication dudit recipient
JP2001335946A (ja) Cvd成膜装置及びcvd成膜方法
JP3643813B2 (ja) プラスチック容器内面への炭素膜形成装置および内面炭素膜被覆プラスチック容器の製造方法
JP2005105294A (ja) Cvd成膜装置及びcvd膜コーティングプラスチック容器の製造方法
JP4241050B2 (ja) ガスバリア性合成樹脂製容器及びその製造装置並びに物品入りガスバリア性合成樹脂製容器
JP3868403B2 (ja) プラスチック容器内面へのバリヤ膜形成装置および内面バリヤ膜被覆プラスチック容器の製造方法
JPWO2003000558A1 (ja) 間仕切板付き水分・ガスバリア性プラスチック容器、その製造装置及びその製造方法
WO2007007395A1 (ja) 容器内面へのコーティング膜形成装置および内面コーティング膜容器の製造方法
JP2005113202A (ja) プラズマcvd成膜装置
JP3746761B2 (ja) プラスチック容器内面へのバリヤ膜形成装置および内面バリヤ膜被覆プラスチック容器の製造方法
JP2006335379A (ja) 被膜を備える合成樹脂製容器と、合成樹脂製容器に被膜を形成する方法及び装置
JPH0526867B2 (ja)
JP2508717Y2 (ja) 成膜装置のガス導入用ミキシングチャンバ
JP7006918B2 (ja) プラズマcvd装置及びプラスチック容器の成膜方法
JP4912542B2 (ja) 成膜方法及び成膜装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070807