JP2001335912A - 耐食性と環境浄化特性に優れる溶射被覆部材の製造方法ならびに溶射用ワイヤ - Google Patents

耐食性と環境浄化特性に優れる溶射被覆部材の製造方法ならびに溶射用ワイヤ

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アナターゼ型TiOからルチル型TiOへの変
化を抑制することにより、優れた環境浄化作用を示すと
同時に、耐食性と密着性とに優れた溶射皮膜を形成した
部材を得ること。 【解決手段】 鋼鉄製基材の表面に、鋼材に対して電気
化学的に卑な電位をもつ金属・合金製チューブの内部に
アナターゼ型TiO粉末を充填してなるコアードワイヤ
を用いて、溶射熱源中で溶射することにより、鋼材に対
して電気化学的に卑な電位をもつ金属・合金中にアナタ
ーゼ型TiO粒子が分散した20〜1000mm厚の溶射皮膜
を形成する、溶射被覆部材の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼鉄製基材の表面
に溶射皮膜を被覆してなる部材、とくに亜鉛めっき鋼板
等を含む鋼構造物等の表面に、防食作用を有すると共
に、太陽光の照射下において優れた環境浄化作用を有す
る1〜複数層の溶射皮膜を形成してなる部材の製造方
法、およびこの方法の実施に用いる溶射用ワイヤに関す
るものである。本発明に係る溶射皮膜被覆技術は、既存
の構造物の他、例えば表面処理鋼材あるいはその他の金
属やコンクリート、モルタルなどの表面に施工する場合
にも適用が可能である。
【0002】
【従来の技術】火力発電所、都市ごみ焼却プラント、自
動車などから排出される化石燃料の燃焼ガス中には、二
酸化炭素や水蒸気とともに微量の硫黄酸化物 (SO) あ
るいは窒素酸化物 (NO) などの有害な環境汚染物質が
含まれている。近年、これらの汚染物質の除去技術に対
する研究が進み、ある程度の成果を得て、一時の危機的
な状況は脱しているが、それでも十分ではない。とりわ
け、NO については改善の程度が低く、ディーゼルエン
ジンの排ガス中に含まれている浮遊粒子状物質とともに
今後の大きな研究課題となっている。
【0003】この点に関し、近年、二酸化チタン (TiO
) の光触媒作用によるNOの分解無害化の技術が脚光
を浴びている。それは、汚染した水質の浄化、悪臭の除
去等に対し、TiOの光触媒作用が有効だからである。
(例えば、特開平8-99041 号公報、特開平8-103631号公
報など)
【0004】酸化チタンを利用するものとしては、その
他、TiO光触媒作用の向上を意図して開発された多孔
質化TiO (特開平8-196903号公報) 、TiO光触媒作用
の耐久性の向上を目的とした特開平9-276706号公報など
の提案があり、これらの技術は環境浄化作用の向上に大
きな期待が寄せられている。
【0005】従来、光触媒作用を有するTiOの利用方
法としては、太陽光が当たる建造物の表面に塗料として
塗布する方法が普及しているが、屋内で使用する場合に
は太陽光の波長を有する電灯と併用する方法が一般的で
ある。
【0006】また、TiOを含む塗料やゾルやゲル状のT
iOを塗布する代わりに、建造物の表面にTiO皮膜を
溶射法によって被覆する方法の提案もある。しかしなが
ら、この技術については、次のような種々の問題点があ
った。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】(1) TiO粉末の溶射
に当たっては、光触媒作用に優れたアナターゼ型TiO
(a-TiO) を溶射粉末材料として用いても、高温の溶射
熱源中を飛行する際に、ルチル型TiO (r-TiO) へ変
化するため、目的 (環境汚染防止) を達成することがで
きなくなる。 (2) 溶射熱源温度を下げたり、一度に多量のa-TiO
末を溶射装置に投入して、粉末粒子1個当たりの被曝温
度を低下させて、r-TiOへの変化を抑制する方法もあ
るが、被覆形成した皮膜は、基材との密着性および皮膜
を構成する粒子の相互結合力が著しく低下するため、か
かる皮膜は僅かな衝撃や接触によっても簡単に剥離する
ようになる。 (3) また、上記(2) のようなa-TiO溶射皮膜は、多孔
質なため、自然環境下で使用されると、その気孔部を通
って雨水が内部へ浸入する。その結果、a-TiO 皮膜は
鋼構造基材に対し、電気化学的には貴な電位を示すた
め、鋼基材の腐食を促進し、多量の赤さび (例えば、
α,β,γ・FeOOH, FeO・x HO など)が発生して
体積が膨張し、a-TiO皮膜を根底から破壊、剥離する
虞れがある。そして、発生した鋼基材の赤さびの一部は
雨水とともに流下して、健全な状態のa-TiO皮膜の表
面を覆い、太陽光を遮断することになるので、たとえ光
触媒機能を保有していたとしても、その作用を期待する
ことができなくなる。 (4) 光触媒作用に優れたアナターゼ型TiO皮膜 (溶射
法,塗装法) であっても、この皮膜を、都市や重工業地
帯,さらには自動車排ガスが多量に排出される幹線道路
で使用すると、粉塵や排ガス中に含まれている微粒子状
の固形物 (未燃炭素粒子,不完全燃焼燃料粒子) など
が、アナターゼ型TiO皮膜の表面を覆って、太陽光を
遮断し、上述した作用効果 (機能) を消失させることに
なる。 (5) 現在、溶融亜鉛めっきを施した鋼部材を使用した橋
梁、鉄塔、鉄骨などが多数建設されているが、これらの
建造物の保守点検を兼ねた耐食性と環境浄化作用を付与
する溶射被覆技術は開発されていない。
【0008】本発明の主たる目的は、溶射法によるTiO
皮膜形成技術が抱えている上述した問題点を克服する
ことにあり、とくに、アナターゼ型TiO (a-TiO) か
らルチル型TiO (r-TiO) への変化を抑制することに
より、優れた環境浄化作用を示すと同時に、耐食性と密
着性とに優れた溶射皮膜を形成した部材を得ることにあ
る。
【0009】本発明の他の目的は、鋼鉄製基材の表面
に、耐食性と環境浄化特性とに優れるTiO溶射皮膜を
強い密着力をもって付着させるための、溶射被覆部材の
製造方法を提案するところにある。本発明のさらに他の
目的は、高温の溶射熱源に被曝されても、アナターゼ型
TiOからルチル型TiOへの変化を効果的に防止できる
溶射用ワイヤを提案するところにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来技術が抱
えている上述した問題点を解決するため、次に示すよう
な手段を採用する。 (1) 鋼鉄製基材の表面に、鋼材に対して電気化学的に卑
な電位をもつ金属・合金製チューブの内部にアナターゼ
型TiO粉末を充填してなるコアードワイヤを用いて、
溶射熱源中で溶射することにより、鋼鉄製などの基材の
表面に、鋼材に対して電気化学的に卑な電位をもつ金属
・合金中にアナターゼ型TiO粒子が分散した20〜1000
mm厚の溶射皮膜を形成することを特徴とする耐食性と
環境浄化特性に優れる溶射被覆部材の製造方法。 (2) 鋼鉄製基材の表面に、鋼材に対して電気化学的に卑
な電位をもつ金属・合金製チューブの内側に鋼材に対し
て電気化学的に卑な電位をもつ金属・合金の粉末とアナ
ターゼ型TiO粉末との混合粉末を充填してなるコアー
ドワイヤを用いて、溶射熱源中で溶射することにより、
鋼材に対して電気化学的に卑な電位をもつ金属・合金中
にアナターゼ型TiO粒子が分散した20〜1000mm厚の
溶射皮膜を形成することを特徴とする、耐食性と環境浄
化特性に優れる溶射被覆部材の製造方法。
【0011】なお、本発明においては、上記溶射皮膜
は、鋼材に対して電気化学的に卑な電位をもつ金属・合
金マトリックス中に、少なくとも30wt%のアナターゼ型
TiO粒子が分散した層であること、および、鋼材に対
して電気化学的に卑な電位をもつ金属として、Al,Zn,
Al−Zn合金,Al−Mg合金のなかから選ばれるいずれか1
種の金属・合金を用いることが好ましい。
【0012】また、本発明に係るワイヤの特徴は、下記
の要旨構成のとおりのものである。 (1) Al,Zn,Al−Zn合金,Al−Mg合金のなかから選ばれ
るいずれか1種以上の金属・合金製チューブの内部に、
アナターゼ型TiO粉末を充填してコアードワイヤとし
たことを特徴とする耐食性と環境浄化特性に優れる被覆
層形成用溶射用ワイヤ。 (2) Al,Zn,Al−Zn合金,Al−Mg合金のなかから選ばれ
るいずれか1種以上の金属・合金製チューブの内部に、
Al,Zn,Al−Zn合金,Al−Mg合金のなかから選ばれるい
ずれか1種の金属・合金の粉末とアナターゼ型TiO
末を充填してコアードワイヤとしたことを特徴とする耐
食性と環境浄化特性に優れる被覆層形成用溶射用ワイ
ヤ。
【0013】すなわち、本発明は、Al,Zn,Mgなどの鋼
鉄製基材に対して、電気化学的に卑な電位を示すAl,M
g,Znなどの金属またはそれらの合金のチューブの内部
に、アナターゼ型TiO粉末またはこの粉末と前記金属
またはそれらの合金などの混合粉末を充填してなるコア
ードワイヤを、溶射熱源中においてまず外側のチューブ
を加熱して溶融させ、微粒子の液滴にすると同時に、ア
ナターゼ型TiO粉末と共に被処理面に向けて吹き飛ば
して、該金属・合金からなるマトリックス中に、アナタ
ーゼ型TiO粒子が分散した状態の溶射皮膜を形成する
ことを特徴とする技術である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、アナターゼ型TiO (以
下、単に「a-TiO」と略称する) の光触媒作用、鋼材
よりも電気化学的に卑な電位を示すAlやZn等の金属ある
いはそれらの合金とTiO粉末とからなる溶射,即ち溶
射用ワイヤの特徴、その溶射用ワイヤを溶射して得られ
る溶射皮膜 (断面構造) の特徴、および施工した溶射皮
膜の環境浄化作用 (機構) 等について説明する。
【0015】(1) a-TiOの光触媒作用について a-TiOに太陽光が照射されると電子が放出され、放出
された跡には正孔 (ホール) が残される。この電子とホ
ール部分は非常に活性に富み、とくに電子はこれと接触
する化学物質を還元する作用を有し、一方、ホールの方
は酸化反応を促進する性質がある。しかも、このa-TiO
は、太陽光、なかでも380 nm以下の波長のものに対し
てよく励起され、また、自然光が反応の駆動力であるこ
とが知られている。なお、TiOには、a-TiOの他に、
ルチル型TiO (以下、単に「r-TiO」と略称する) も
存在するが、この結晶型:r-TiOには光触媒作用が殆
どなく、環境浄化のために利用可能なTiOはもっぱら
前記a-TiOである。
【0016】(2) Al等の低電位金属・合金製チューブを
用いたコアード型溶射用ワイヤについて a−TiO (アナターゼ型) およびr-TiO (ルチル型)
の粉末を溶射法によって皮膜化することは容易である。
しかし、溶射法には次のような問題があった。それは、
溶射材料は溶射時に熱源中を飛行するため、加熱昇温し
溶融または半溶融状態となる。このため、溶射材料とし
て当初、a-TiOのみを選んで溶射しても、その大部分
が熱源中でr-TiOに変化して、光触媒作用を消失する
ことになる。なお、このことはまた後で詳述する。ま
た、a-TiOやr-TiOであっても、これらの皮膜を鋼構
造物基材の表面に直接付着させると、電気化学的にはTi
O皮膜がカソード、基材がアソードとなって、基材の
腐食が進行するという問題がある。
【0017】そこで、本発明では、溶射用ワイヤの構造
について鋭意研究した結果、Al等の低電位な金属等のチ
ューブ内にa-TiO等を充填してなるコアードワイヤ状
のものを用いると、TiOが抱えている上述した問題点
を解決するために有効であるとの知見を得た。
【0018】その考え方の基本は、溶射皮膜中にa-TiO
粒子とともに鋼鉄製基材に対して常に電気化学的に卑
な電位を示して防食作用を発揮するAl等の金属・合金を
共存させることによって、TiO粒子による上述した腐
食促進作用を防ぐことにある。即ち、本発明で用いる溶
射材料は、Al,Zn,Mgまたはそれらの合金製のチューブ
の内側に、a-TiO粉末もしくはこの粉末と前記金属・
合金の粉末とからなる混合粉末を充填したコアードワイ
ヤを使用することが特徴である。
【0019】図1は、本発明のコアード型溶射用ワイヤ
の断面を示したものである。ここで、1は、Al等の鋼材
に対して電気化学的に卑な電位を示す金属・合金からな
るチューブ、2は、a-TiO粒子、3は、AlやZnなどの
鋼材に対して電気化学的に卑な電位をもつ金属・合金の
粒子である。図1-(a)は、Alなどの前記金属製チューブ
の内部にa-TiO粒子を充填したもの、また、図1-(b)
は、Alなどの前記金属製チューブ内部にa-TiO粒子とA
lやZnなどの金属またはそれらの合金粒子の混合粉末を
充填した構造のものである。なお、チューブについて
は、継ぎ目なしパイプ、継ぎ目パイプ、あるいは巻き込
みパイプなどのいずれの形状であっても使用することが
できる。
【0020】このように、a-TiO粒子を、Alなどの低
電位系金属のチューブの内部に充填したワイヤにしてお
くと、溶射熱源中では、先ず最初にチューブ金属が加熱
溶融され、小さな溶滴を生成して飛行するが、チューブ
内に充填されているa-TiO粒子の方の加熱と昇温は遅
れるため、a-TiOからr-TiO型への変化が阻止され
る。即ち、Al等のチューブ金属が溶融した後に、その内
部のa-TiO粒子が熱源と接する (被曝) が、そのとき
はすでに高速の熱源の流れに乗って飛行し、溶融Al粒子
とともに被処理面に到達して皮膜を形成することとな
る。極論すると、本発明のコアード型ワイヤからなる溶
射材料を用いると、前記金属チューブ内部のa-TiO
子は、チューブ金属が溶融するまでは高温に被曝するこ
となく、低温状態のままで、前記金属・合金の液滴とと
もに飛行して被処理面に衝撃的に到達し、食い込むよう
に付着して溶射皮膜を構成するので、熱源の加熱による
r-TiOへの変化を確実に防止することができると共
に、高い密着力をもって成膜されていくようになる。一
方、溶射皮膜の立場から見れば、低融点 (Alの場合 660
℃) の金属粒子は、基材の鋼鉄製部材と良好な接合作用
を示して高い密着性を発揮すると同時に、金属粒子どう
しも相互に強い結合力で結ばれ、この中にa-TiO粒子
が分散して存在することとなる。
【0021】(3) 上記溶射用ワイヤを溶射して得られる
皮膜中のTiO粒子と、粉末状a-TiO をそのまま溶射し
て得られるいた皮膜中のTiOの違いについて 発明者らは、本発明に係る溶射用ワイヤとして、直径3.
2 mm (肉厚0.15mm) のチューブの内部に、a-TiOを充
填したコアードワイヤを用いて、電気アーク溶射法とプ
ロパンガスと酸素の燃焼炎を熱源とする溶線式フレーム
溶射法を用いて、 SS 400 基材上にそれぞれ 200μm厚
の溶射皮膜を形成する実験を行った。この実験におい
て、成膜した溶射皮膜中には、Al等の前記金属のマトリ
ックス中にa-TiO粉末が分散した状態で存在していた
ので、a-TiOのみを削り取って分離し、これをX線回
折によって溶射熱源によるr-TiOへの変化率を回折ピ
ークの強さから推定した。一方、比較例として、a-TiO
粉末を前記フレーム溶射法および大気プラズマ溶射法
によって 100μm厚に成膜、X線回折によってr-TiO
への変化についても実験した。
【0022】その結果、本発明に係る溶射用ワイヤを用
いて形成された溶射皮膜中に分散しているTiO粒子
は、60wt%以上がa-TiOのままの状態で残存してい
た。これに対し、a-TiOのみを溶射材料として直接成
膜したものでは、a-TiOの回折ピークは殆ど認められ
ず、強いr-TiOピークのみが見られたことから、溶射
熱源によってほぼ 100%がr-TiOへ変化したものと思
われる。
【0023】(4) 部材製造のための溶射皮膜の形成方法
について 本発明においては、上述した溶射用ワイヤのもつ特性を
より一層効果的なものとするために、好ましくは、プラ
ズマ熱源に比較して温度の低い可燃性ガスの燃焼フレー
ムを用いると共に、かかるフレーム溶射熱源中を高速度
で飛行させることで、該ワイヤ中に充填したa-TiO
末が被曝する機会を極力少なくすると同時に、高速飛行
速度を確保することによって基材への強い衝突エネルギ
ーを発生させ、このことによって、溶射皮膜の基材表面
との密着性を向上させるようにすることが好ましい。で
きれば、120 m/sec 以上,より好ましくは200 m/se
c以上の飛行速度となる溶射条件の採用が望ましい。も
ちろん、溶射方法については、上記のものには限られな
い。
【0024】上記の溶射方法によって、本発明に係る上
記溶射用ワイヤを用いて溶射した場合、熱源中では低融
点のAl等 (融点 660℃) のチューブ金属が先行して溶融
するが、内部のa-TiO粒子については温度の昇温が抑
制されるため、r-TiOへの変化が著しく低下する。そ
の上、溶融したAl等の金属・合金は、皮膜形成時に粒子
間結合力および基材に対する密着力向上に大きく寄与す
るため、緻密で密着力の良好な溶射皮膜となる。しか
も、Al等は、鋼構造物基材に比較して卑な電位 (低電
位) を示すので、電気化学的には犠牲陽極作用を発揮し
て基材を防食する作用が生じる。
【0025】本発明に係る溶射用ワイヤにおいて、a-Ti
O粉末に対するAl等の金属の割合は、5〜50wt%の範
囲がよく、特に5〜20wt%が好適である。Al等の金属の
含有量が5wt%以下では添加の効果が少なく、一方、50
wt%より多くても格別その性能が向上せず効果が飽和す
るからである。なお、この割合は、金属製チューブの
他、もしそのチューブの内部にも該金属を充填した場合
は、その合計量を指す。
【0026】また、本発明では、a-TiO粉末を充填す
るためのチューブ金属あるいはa-TiO 粉末とともに前
記チューブ内に充填する金属としては、Alの他にZnやAl
−Zn合金、Al−Mg合金などの、低融点で、鋼構造物基材
に対して卑な電位を示して防食作用を発揮するものであ
れば、いずれの金属・合金であっても使用することがで
きる。具体的には、JIS H 8300−1999規定の亜鉛・アル
ミニウムおよびそれらの合金、JIS H 2107規定のZn地
金、JIS H 4000規定のアルミニウムおよびその合金など
が好適である。
【0027】本発明方法の適用によって形成されるa-Ti
O粒子分散Al系溶射皮膜は、成膜したあとは、Alマト
リックス中に少なくとも30wt%以上のアナターゼ型TiO
(a-TiO) ,好ましくは50wt%以上,さらに好まし
くは60wt%以上が残留していて、残りはルチル型TiO
(r-TiO) が分散したものが好ましい。その根拠は、a-
TiOが少なくとも30wt%程度は、Alマトリックス中に
分散していないと、NOを含む空気と接触するa-TiO
の面積が小さくなって、環境浄化作用が低下するからで
ある。
【0028】(5) 本発明に適合する溶射皮膜の構造とそ
の作用機構について 本発明に係る溶射用ワイヤを用いて、上述した溶射方法
によって形成した溶射皮膜の断面構造の例を、図2-
(a), (b) に示す。ここで、1は基材、2はa-TiO
粒子、3はAlマトリックス、4は溶融亜鉛めっき層であ
る。
【0029】図2-(a)は、例えば SS400基材の表面に、
本発明に適合する方法で、前記溶射用ワイヤを溶射して
皮膜 (a-TiO分散層) を形成したもので、その溶射皮
膜は、Alのマトリックス中に光触媒作用を有する所定量
のa-TiO粒子が分散した構造となっている。このよう
な溶射皮膜においては、表面に露出しているa-TiO
子のみが太陽光の照射によって、空気中のNOの分解を
行うこととなる。とくに、最近の雨水は酸性を呈するた
め、マトリックスとなるAlが溶出すると、最表層部のa-
TiO粒子は脱落するが、同時にその下部から新しいa-T
iO粒子が順次に露出してくるので、再びNOの分解作
用を発揮することになる。従って、このような皮膜で
は、溶射皮膜全体が消失するまでNOの分解作用を維持
することができる。しかも、この場合において、余剰の
Alは、 SS 400 基材に対して防食作用を発揮するので、
基材から赤さび等が発生することはない。
【0030】図2-(b)は、アンダーコートとして溶融亜
鉛めっきを施した鋼構造物の、そのめっき層 (アンダー
コート) の表面に、飛行速度180 m/sec 以上の溶射条
件で前記溶射用ワイヤを使って溶射して成膜したものの
断面図である。
【0031】(6) 本発明方法の適用によって得られた溶
射皮膜つき部材のNO分解性能について 本発明方法の適用によって形成された溶射皮膜、即ちAl
マトリックス中に所定量のa-TiOが分散した構造を有
する溶射皮膜のNO分解性能を確認するために、図3に
示す試験装置を利用した。この装置は、溶射皮膜をセッ
トして人工の太陽光の照射下において、NOガスと接触
させる反応器(31)、これにNOガスボンベ(32)と空気に
対して湿度を付与する湿度調整器(33)から流通するガス
量を調整したり、計測するフローメータ(34)を備え、さ
らに反応器(1) の上部には太陽光を模擬したランプ(35)
(波長370 nm) を配設して、太陽光を照射しつつ溶射皮
膜とNOの接触反応を導くような構成になっており、反
応器を出たガスを、ガス分析装置(36)にて分析し、その
分解率 (またはNO残存率) を求めるようになってい
る。
【0032】この装置を用い、本発明に適合する溶射皮
膜のNO分解能について試験した。試験は、NO含有
量:0.5 ppm ,湿度:50%の空気を、1分間50mlの速度
で、ランプで照射されている反応器へ送給したところ、
本発明に係る溶射被覆部材は、60〜70%の分解率を示し
た。これに対し、a-TiOのみを溶射してなる従来技術
による部材では、1〜2%の分解率を示すに過ぎなかっ
た。この実験結果から、本発明に適合する方法で製造し
た部材のNO分解反応は、溶射熱源中における被曝温度
履歴による影響が小さいことがわかった。
【0033】本発明に適合して形成された溶射皮膜の厚
さは、20μm〜1000μmの範囲が実用的であり、特に30
〜500 μmが好適である。この溶射皮膜が30μmより薄
いと、均等に成膜することが困難である。また、1000μ
mより厚くすることは、鋼構造物の防食効果期間を延長
するのに得策ではあるが、経済的でない。また、アンダ
ーコートとして、鋼材表面に溶融亜鉛めっきを施工した
基材表面に溶射成膜してもよく、この場合の好適皮膜厚
みは50〜200 μmである。
【0034】なお、本発明においては、可燃性ガスの燃
焼エネルギーを熱源とするフレーム溶射法によって施工
することが望ましいが、その他にも上述したように、電
気アーク溶射法やプラズマ溶射法、レーザ溶射法などに
よっても成膜は可能である。
【0035】以上説明した本発明に適合して形成された
溶射皮膜の作用機構に関しては、主に大気中に含まれて
いるNOの除去を対象にして説明したが、a-TiOの作
用は殺菌、悪臭ガスの分解と無臭化、水質汚染物質の除
去などにも効果を示すことが知られており、本発明はこ
れらの対策技術としても十分に適用が可能である。
【0036】
【実施例】実施例1 この実施例は、本発明に適合する条件の下に形成された
溶射皮膜が自然環境下で使用されることを考慮して、そ
の大気腐食性を、塩水噴霧試験によって評価した例を説
明するものである。 (1) 供試溶射皮膜試験片 SS400 炭素鋼試験片 (幅50mm×長さ100 mm×厚さ5mm)
の片面のみをブラスト処理によって粗面化した後、本発
明に適合する溶射用ワイヤを用い、電気アーク溶射法お
よび高速フレーム溶射法を適用してそれぞれ 150μm厚
に成膜した。一方、比較用の溶射皮膜としては、SS400
基材の片面に、a-TiOのみの溶射材料を直接、大気プ
ラズマ溶射法,高速フレーム溶射法によって 150μm厚
に形成したものを準備した。また、一部はAl溶射材料を
用いて、電気アーク溶射法によって 150μm厚に形成し
た。 (2) 腐食試験方法 自然環境下の腐食反応を加速させるため、JIS Z 2371規
定の塩水噴霧試験を500 時間実施した。但し、100 時間
毎に試験を中断して、試験片の外観状況を観察した。 (3) 腐食試験結果 表1に塩水噴霧試験結果をまとめた。この結果から明ら
かなように、比較例のSS400 基材にa-TiO溶射皮膜を
直接形成したもの (No.7,8) は、100 時間後に多量の赤
さびを発生しており、炭素鋼基材に対する防食性能に乏
しいことが判明した。これに対し、本発明に適合するも
の (No.1〜6)では、SS基材上に直接成膜しても共存する
Alマトリックスの作用によって炭素鋼基材が防食される
ため、500 時間後においても赤さびの発生は全く認めら
れず、Al皮膜のみをSS400 基材に被覆した例 (No.9) と
同等の耐食性を有することがわかった。
【0037】
【表1】
【0038】実施例2 この実施例では、本発明方法に適合する条件の下に形成
された溶射被覆部材と比較例の溶射被覆部材のNO除去
率を、溶射直後と屋外へ曝露した後のものについて調査
して、その耐久性能を評価した。 (1) 供試皮膜試験片 実施例1と同じSS400 基材試験片の全面に対し、本発明
適合例としての溶射用ワイヤを使って電気アーク溶接法
および高速フレーム溶射法によって150 μm厚に成膜し
た。なお、比較例として、a-TiO粉末を、大気プラズ
マ溶射法および高速フレーム溶射法によって、SS400 基
材上に1503μm厚に成膜し、同じ条件でNOの分解率を
求めた。 (2) 皮膜の評価試験方法 皮膜の評価は、さきに図3に示したNOの分解試験装置
を用い、溶射成膜直後の新鮮な表面と屋外に6ヵ月間曝
露した後の皮膜についてNOの除去率を測定した。な
お、試験用のガスとしては、湿度50%、NO含有量0.5
ppm のものを1分間当たり 100 ml 流通した。 (3) 試験結果 試験結果を表2に示した。この結果から明らかなよう
に、a-TiOをSS400 基材上に直接、高速フレーム溶射
法 (a-TiO粉末の飛行速度 330〜350 m/sec)によっ
て形成した部材の場合 (No.9) は、溶射直後には高いNO
分解率を示すが、屋外に6ヵ月間曝露すると、試験片
は全面にわたって赤さびを発生するため、NO除去率は
極端に低下した。他の比較例の部材の場合 (No.7, 8)
は、溶射直後からNO除去する性能を示さず、屋外曝露
6ヵ月後には赤さびが多量に発生し、SS400 基材に対す
る防食作用は全く認められなかった。これに対し、本発
明に適合する例 (No.1〜6)では、溶射直後はもとより、
屋外曝露後も高いNO除去率を示すとともに、a-TiO
と共存するAl,Al−Zn合金の防食作用によってSS400 基
材の発錆をも抑制していることが確認された。
【0039】
【表2】
【0040】
【発明の効果】以上詳述したように、Al,Zn,Al−Zn,
Al−Mgなどの、鋼鉄製基材に対して電気化学的に卑な電
位を示す金属や合金からなるチューブ内に、a-TiO
末を充填してなる溶射用ワイヤを用いて溶射成膜する
か、あるいは前記チューブ内にa-TiO粉末とともに、
鋼材に対して卑な電位を示す金属等の粉末をも充填して
なる溶射用ワイヤを用いて形成した溶射皮膜つき部材
は、鋼構造物の防食作用とともに大気汚染物質のNO
除去能力をも備え、しかも長期間にわたって耐食性と環
境浄化特性を維持できるという特徴がある。このため、
都市、重工業地帯、高速道路沿線などの鋼構造物に、本
発明方法の適用によって得られた溶射被覆部材を採用す
ることによって、鋼構造物の腐食防止および環境浄化に
大きな効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る溶射用ワイヤの断面図である。
【図2】本発明の溶射皮膜の断面構造例を示したもので
ある。
【図3】NOを含む空気を流通して、溶射皮膜のNO
解性能を評価する試験装置の構成を示したものである。
【符号の説明】
1 炭素鋼基材 2 a-TiO粒子 3 Alマトリックス 4 炭素鋼部材の表面に施工されている溶融亜鉛めっき
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 37/02 301 C23F 13/00 P 4K062 C23C 28/00 15/00 C23F 13/00 17/00 15/00 B01D 53/36 ZABJ 17/00 102D Fターム(参考) 4D048 AA06 AB03 BA07X BA39X BA41X BB03 EA01 4G069 AA03 AA08 BA04A BA04B BA17 BA48A BB02C BC10C BC16C BC35C CA02 CA03 CA10 CA13 DA06 EA07 EB15X EB15Y EC22X EC22Y ED04 FA03 FB22 FC05 FC08 4K031 AA01 AA05 AB02 AB09 AB11 CA02 CB12 CB37 CB39 CB42 DA01 DA03 DA07 4K044 AA02 AB02 BA10 BA12 BB01 BB03 BB11 BC02 BC05 CA11 4K060 AA02 BA13 BA39 DA01 EA08 EB01 4K062 AA01 BA03 CA02 DA07 FA08 FA12 GA03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼鉄製基材の表面に、鋼材に対して電気
    化学的に卑な電位をもつ金属・合金製チューブの内部に
    アナターゼ型TiO粉末を充填してなるコアードワイヤ
    を用いて、溶射熱源中で溶射することにより、鋼材に対
    して電気化学的に卑な電位をもつ金属・合金中にアナタ
    ーゼ型TiO粒子が分散した20〜1000mm厚の溶射皮膜
    を形成することを特徴とする、耐食性と環境浄化特性に
    優れる溶射被覆部材の製造方法。
  2. 【請求項2】 鋼鉄製基材の表面に、鋼材に対して電気
    化学的に卑な電位をもつ金属・合金製チューブの内側に
    鋼材に対して電気化学的に卑な電位をもつ金属・合金の
    粉末とアナターゼ型TiO粉末との混合粉末を充填して
    なるコアードワイヤを用いて、溶射熱源中で溶射するこ
    とにより、鋼材に対して電気化学的に卑な電位をもつ金
    属・合金中にアナターゼ型TiO粒子が分散した20〜100
    0mm厚の溶射皮膜を形成することを特徴とする、耐食
    性と環境浄化特性に優れる溶射被覆部材の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記溶射皮膜は、鋼材に対して電気化学
    的に卑な電位をもつ金属・合金マトリックス中に、少な
    くとも30wt%のアナターゼ型TiO粒子が分散した層で
    あることを特徴とする、請求項1または2に記載の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 鋼材に対して電気化学的に卑な電位をも
    つ金属として、Al,Zn,Al−Zn合金,Al−Mg合金のなか
    から選ばれるいずれか1種の金属・合金を用いることを
    特徴とする、請求項1または2に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 Al,Zn,Al−Zn合金,Al−Mg合金のなか
    から選ばれるいずれか1種以上の金属・合金製チューブ
    の内部に、アナターゼ型TiO粉末を充填してコアード
    ワイヤとしたことを特徴とする、耐食性と環境浄化特性
    に優れる被覆層形成用溶射用ワイヤ。
  6. 【請求項6】 Al,Zn,Al−Zn合金,Al−Mg合金のなか
    から選ばれるいずれか1種以上の金属・合金製チューブ
    の内部に、Al,Zn,Al−Zn合金,Al−Mg合金のなかから
    選ばれるいずれか1種の金属・合金の粉末とアナターゼ
    型TiO粉末を充填してコアードワイヤとしたことを特
    徴とする、耐食性と環境浄化特性に優れる被覆層形成用
    溶射用ワイヤ。
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