JP2001334768A - 平版印刷版用支持体の製造方法 - Google Patents

平版印刷版用支持体の製造方法

Info

Publication number
JP2001334768A
JP2001334768A JP2000203640A JP2000203640A JP2001334768A JP 2001334768 A JP2001334768 A JP 2001334768A JP 2000203640 A JP2000203640 A JP 2000203640A JP 2000203640 A JP2000203640 A JP 2000203640A JP 2001334768 A JP2001334768 A JP 2001334768A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lithographic printing
aluminum
treatment
aluminum alloy
printing plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000203640A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4098462B2 (ja
Inventor
Hirokazu Sawada
宏和 澤田
Akio Uesugi
彰男 上杉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2000203640A priority Critical patent/JP4098462B2/ja
Publication of JP2001334768A publication Critical patent/JP2001334768A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4098462B2 publication Critical patent/JP4098462B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電解粗面化処理により生じるスマットおよび
表面に析出した有害な金属間化合物をアルミニウム合金
材の表面から効率良く除去することで、アルミニウム合
金材の材料選択の幅を狭めたり、アルミニウム合金材の
製造工程の管理を厳密することなく、過酷インキ汚れ性
が良好な平版印刷版用支持体としてのアルミニウム合金
材を得る。 【解決手段】 粗面化処理されたアルミニウム合金材
を、pHが10以上で、液温が60〜80℃とされたア
ルカリ溶液により洗浄した後、濃度が170〜800g
/lで、液温が65〜90℃とされた酸性溶液により洗
浄する。これにより、平版印刷版用支持体としてのアル
ミニウム合金材の表面からスマットおよび有害な金属間
化合物粒子を効果的に除去できる。次いで、粗面化処理
されたアルミニウム合金材の表面を陽極酸化処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミニウム合金
材を素材とする平版印刷版用支持体の製造方法であっ
て、特にアルミニウム合金材を支持体とする平版印刷版
による印刷画像での過酷インキ汚れの発生を防止できる
平版印刷版用支持体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】平版印刷版用支持体は、多くの場合、ア
ルミニウムまたはアルミニウムを主体とする合金(以
下、「アルミニウム合金」という。)を素材とするアル
ミニウム板の片面あるいは両面に粗面化処理を施し、所
望により陽極酸化処理を施して製造される。このような
平版印刷版用支持体では、印刷時の耐磨耗性を向上させ
るため、粗面化処理後に、その表面に陽極酸化処理が施
されて陽極酸化皮膜が形成されることが多い。平版印刷
版原版は平版印刷版用支持体に感光層(感光性材料)が
塗布により設けられ、乾燥されて製造される。また製版
時の真空密着時間を短くするために、平版印刷版原版で
は感光層の表面にマット層という微小な凹凸が設けられ
ることもある。
【0003】平版印刷版原版は、画像露光、現像、水洗
等の製版処理を経て平版印刷版とされる。画像露光の方
法としては、画像を焼き付けたリスフィルムを平版印刷
版原版へ密着させて高強度の光を照射することで画像部
と非画像部とを形成する方法や、平版印刷版原版をレー
ザ光により走査して直接、画像部もしくは非画像部を書
き込むことにより画像部と非画像部とを形成する方法が
用いられる。画像露光された平版印刷版原版を現像処理
すると、未溶解の感光層はインク受容体として画像部を
形成し、感光層が溶解除去された部分では、アルミニウ
ム板の表面または陽極酸化皮膜の表面が露出し、この部
分が水受容体として非画像部を形成する。平版印刷版原
版は、現像後、必要に応じて親水化処理、ガム引き、更
にバーニング処理等が施されて平版印刷版とされる。
【0004】平版印刷版は、印刷機の円筒状の版胴に取
り付けられて、インキと湿し水を版胴に供給することで
親油性の画像部にはインキが付着し、親水性の非画像部
には水が付着し、画像部のインキをブランケット胴に転
写した上で、ブランケット胴から紙に画像を印刷する。
しかし、本来親水性であるべき非画像部には、時として
点状あるいは円環状にインキが付着し、結果的に紙面に
点状あるいは円環状の汚れを発生させる、所謂、過酷イ
ンキ汚れと呼ばれる不具合が起こる場合があった。この
過酷インキ汚れを解決するための手段が既に多く提案さ
れている。具体的には、アルミニウム板の素材となるア
ルミニウム合金材に含まれる合金成分を限定する方法が
多く出願されている。例えば、アルミニウム合金材中の
Mg、Mn、Si、Ga、Ti、Cu等の合金成分を限
定する方法(特開平5−309964号、特開平3−1
77528号公報等)、FeとSiとの比を限定する方
法(特開平4−254545号、特開平7−19716
2号公報等)、Feの固溶量を限定する方法(特開平4
−165041号公報等)、単体Si量を限定する方法
(特許2544215号、特許2031725号公報
等)、金属間化合物の量、大きさおよび分布を限定する
方法(特開平4−165041号、特開平3−2345
94号、特許2544215号、特開平4−25454
5号公報等)、アルミニウム合金の組成と陽極酸化皮膜
の特性とを組み合わせて限定する方法(特開平7−19
7393号、特開平7−26393号公報等)が提案さ
れている。しかし、これらは何れもアルミニウム合金に
制約を加えるものであって、平版印刷版用支持体として
のアルミニウム板の材料選択の自由度を低下させる不具
合を伴う。
【0005】一方、平版印刷版支持体用アルミニウム板
(以下、単に「アルミニウム板」という。)は、JIS
1050材、JIS1100材、JIS1070材、A
l−Mg系合金、Al−Mn系合金、Al−Mn−Mg
系合金、Al−Zr系合金。Al−Mg−Si系合金等
がその素材として適用し得る。これら各種のアルミニウ
ム合金は、通常、Alを主成分とする原材料を溶解し、
それに所定の添加元素を加えて規格化された合金成分の
アルミニウム合金の溶湯を作り、引き続きそのアルミニ
ウム合金の溶湯に清浄化処理を施し、鋳造する。清浄化
処理としては、溶湯中から水素等の不要なガスを除去す
るために、フラックス処理、Arガス、Clガス等を使
った脱ガス処理;セラミックチューブフィルタ、セラミ
ックフォームフィルタ等のいわゆるリジッドメディアフ
ィルタや、アルミナフレーク、アルミナボール等を濾材
とするフィルタや、グラスクロスフィルタ等を使ったフ
ィルタリング;脱ガス処理とフィルタリングとを組み合
わせた処理;が行われる。これらの清浄化処理は、溶湯
中の非金属介在物、酸化物等の不純物による欠陥、溶湯
にとけ込んだガスによる欠陥を防ぐために実施される。
【0006】上記のように成分調整および清浄化処理が
施されたアルミニウム合金の溶湯を鋳造する方法として
は、大別してDC鋳造法に代表される固定鋳型を用いる
方法と、連続鋳造法に代表される駆動鋳型を用いる方法
とがある。
【0007】DC鋳造法を用いた場合、アルミニウム合
金の溶湯は1〜300℃/秒の冷却速度で凝固される。
この凝固過程で、先述の合金元素の一部はAl中に固溶
するが、Al中に固溶しきれない合金元素が種々の金属
間化合物として鋳塊中に生じる。DC鋳造では、板厚3
00〜800mmの鋳塊が製造可能であり、その鋳塊
は、通常、表層部を削り取る面削加工が行われ、この面
削加工により鋳塊の表層部が1〜30mm、望ましくは
1〜10mm削り取られる。その後、鋳塊には必要に応
じて均熱化処理が行われる。均熱化処理を行うことで、
金属間化合物のうち不安定なものはより安定な化合物に
変化したり、また一部がAl中に固溶する。
【0008】ここで、残った金属間化合物はその後、熱
間圧延、冷間圧延を行う過程で、その径が細かくなった
り分散したりするが、その種類は殆ど変化しない。つま
り、平版印刷版支持体用アルミニウム板に金属間化合物
が残留することになる。また、冷間圧延の前後、または
冷間圧延の途中において焼鈍と呼ぶ熱処理を施しても良
い。この場合、焼鈍の熱処理温度によってはAl中に固
溶していた一部の元素が金属間化合物または単一元素の
析出物として析出してくることがある。この場合も、そ
の析出物はアルミニウム板に残留することになる。
【0009】冷間圧延によって0.1〜0.5mmの厚
さに仕上げられたアルミニウム板を、平坦性を改善する
ためにローラレベラ、テンションレベラ等の矯正装置に
よって形状を矯正して平坦性を改善してもよい。このよ
うにして所定の形状に仕上げられたアルミニウム板は、
その表面に対する粗面化処理および陽極酸化処理が行わ
れる。
【0010】アルミニウム板の粗面化方法としては、機
械的な砂目立て法,電気化学的な砂目立て法等があり、
それらを適時組合わせて粗面化を行っている。機械的な
砂目立て法としては、例えば、ボールグレイン、ワイヤ
ーグレイン、ブラシグレイン、液体ホーニング法等があ
る。また電気化学的砂目立て方法としては、交流電解エ
ッチング法が一般的に採用されており、電解電流として
は、普通の正弦波交流電流あるいは矩形波や、特殊交番
電流等が用いられている。またこの電気化学的砂目立て
の前処理として、アルミニウム板を苛性ソーダ等でエッ
チング処理してもよい。
【0011】電気化学的砂目立て方式は、ウエブの連続
処理に適していることから、粗面化方法として近年増加
している。しかし、このようなアルミニウム板に対して
電気化学的に砂目立てを行うと、アルミニウム板の表面
に水酸化アルミニウムを主成分としたスマットが生成す
る。
【0012】米国特許第4,548,683号明細書で
は、交流電解電流として140〜400Hzの高い周波
数では、スマットが生成しにくく、均一なピットが生成
することが記載してある。しかし、このような特殊な場
合を除いて、電気化学的に砂目立てが行われたアルミニ
ウム板の表面にはスマットが生成する。一方、このよう
に電気化学的に砂目立てされたアルミニウム支持体は、
陽極酸化処理や、必要に応じてシリケート処理を行い、
感光性材料(感熱性材料を含む)が塗布,乾燥されて感
光性印刷版原版に仕上げられるが、電気化学的に砂目立
てした後にアルミニウム板の表面にスマットが残存して
いると、陽極酸化皮膜にスマットが混入し、皮膜欠陥等
が生じ印刷性能を低下せしめていた。
【0013】また、特公昭56−11316号公報に
は、アルミニウム表面に生じたスマットを50〜90℃
に液温調整された15〜60wt%の硫酸溶液に接触さ
せて、溶解除去することを特徴とするデスマット方法が
開示されている。また、特許第2577594号には、
電解粗面化でアルミニウム表面に生じたスマットを先
ず、pHが10以上、温度が25〜60℃のアルカリ溶
液で溶解した後、濃度が50〜400g/l、温度が2
5〜65℃の硫酸主体の溶液にて、アルミニウム素地の
溶解量が0.03〜0.20g/m2となるように溶解
除去するスマット除去方法が開示されている。前者の方
法は、アルカリ溶液を併用しないため、スマットの除去
が不十分になりやすく、電解粗面化による形状の不均一
さがアルミニウム表面に残るため、感光層とアルミニウ
ム板の密着性が低下したり、印刷汚れ性等の印刷性能が
不十分になるという不具合がある。一方、後者は、アル
カリ溶液による電解粗面化で生じたスマットを効率よく
除去できるが、アルミニウム板の表面に存在する、不要
な金属間化合物を除去できないため、前述の引例に示す
ようにアルミニウム合金の組成を厳密に制御しない限り
過酷インキ汚れ性が劣るという問題点がある。また、ア
ルカリ溶液の温度が25〜60℃という比較的低い温度
範囲であるため、溶解処理に時間がかかり、生産性の面
で不利である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本願の発明者らは、上
記したような工程を経て製造されるアルミニウム板の表
面に残留する金属間化合物の一部が、平版印刷版による
印刷画像における過酷インキ汚れの原因になっているこ
とを突き止めた。そして、アルミニウム板に対する表面
処理によってそれら原因物質を除去すると、アルミニウ
ム板を支持体とする平版印刷版による印刷画像における
過酷インキ汚れを効果的に防止できる平版印刷版用支持
体が製造できることを発見し、本発明に想到した。また
本発明によれば、アルミニウム合金の組成や鋳造、圧延
工程等の製造工程を、従来の製造工程と比較しても著し
く厳密に管理することなく製造できることを見出した。
【0015】本発明の目的は、上記事実を考慮して、電
解粗面化処理により生じるスマットおよび表面に析出し
た有害な金属間化合物をアルミニウム合金材の表面から
効率良く除去することで、アルミニウム合金材の材料選
択の幅を狭めたり、アルミニウム合金材の製造工程を厳
密に管理することなく、過酷インキ汚れ性が良好な平版
印刷版用支持体としてのアルミニウム合金材を得ること
ができる平版印刷版用支持体の製造方法を提供すること
にある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本願の発明者らは、上記
の目的を達成するため、アルミニウム合金材に対する表
面処理方法を検討した結果、本発明を提案するに到っ
た。すなわち、本発明に係る平版印刷版用支持体の製造
方法は、アルミニウム合金材を粗面化処理した後、陽極
酸化処理する平版印刷版用支持体の製造方法において、
粗面化処理したアルミニウム合金材を、pHが10以上
で、液温が60〜80℃とされたアルカリ溶液により洗
浄した後、中和滴定で測定した酸の濃度が170〜80
0g/lで、液温が65〜90℃とされた酸性溶液によ
り洗浄し、次いで、粗面化処理されたアルミニウム合金
材の表面を陽極酸化処理することを特徴とするものであ
る。
【0017】更に上記構成において、酸性溶液を硫酸主
体のものとすることにより、アルミニウム合金材の表面
から有害な金属間化合物を効率的に除去できるようにな
る。また生産性向上の観点から好ましくは、アルカリ溶
液の液温を65〜80℃とし、かつ酸性溶液における中
和滴定で測定した酸の濃度(硫酸を使用する場合は、中
和滴定で測定した硫酸の濃度)を300〜800g/l
で、温度を70〜90℃とすることにより、アルミニウ
ム合金材に対する粗面化処理の処理時間の短縮が可能と
なる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態に係る平
版印刷版用支持体の製造方法を説明する。
【0019】先ず、アルミニウムまたはアルミニウム合
金材を素材とするアルミニウム板には粗面化処理が施さ
れる。粗面化処理方法としては、機械的粗面化、電気化
学的粗面化、化学的粗面化のいずれか、またはこれらを
組み合わせて用いられる。例えば機械的粗面化を行う場
合は、パミストン懸濁液等を使いブラシグレインで粗面
化を行う。その後、必要に応じてアルミニウム板は、表
面の凹凸形状をなだらかとするとともに、表面に残った
研磨材粒子を除去するためにアルカリエッチング処理さ
れる。このとき、好ましいアルカリ剤は、苛性ソーダ,
苛性カリ,メタ珪酸ソーダ,炭酸ソーダ,アルミン酸ソ
ーダ,グルコン酸ソーダ等である。濃度0.01〜20
%、温度は生産性を高める上で60〜80℃が好まし
く、エッチング量としては0.1〜15g/m2が好ま
しい。また処理時間は、エッチング量に対応して2se
c〜5minの範囲から選択可能であるが、生産性向上
のためには2〜10secの範囲から選択されることが
好ましい。
【0020】上記アルカリエッチング処理を行った場合
は、アルミニウム板表面に形成されるスマットを除去す
るため、硝酸によるデスマット処理(硝酸処理)を行
う。その後、直ちに陽極酸化処理を行う場合、後述する
ように、高温、高濃度の硫酸による洗浄処理を行えば、
スマットの除去とともにアルミニウム板の表面に析出し
ている有害な金属間化合物を除去できるので、次工程
で、アルミニウム板に対して陽極酸化処理を行った場合
も、健全な陽極酸化皮膜を均一に形成させることが可能
で、このアルミニウム板上に感光性材料を塗布し、乾燥
すれば耐過酷インキ汚れ性の優れた平版印刷版原版を製
造できる。この場合、前述のアルカリエッチング処理
は、pHが10以上で60〜80℃が選択される。
【0021】また、近年、アルミニウム板を平版印刷版
用支持体とする製造工程では、平版印刷版の画像部にお
ける感光層とアルミニウム板表面との密着性を向上させ
たり、また非画像部における保水性を向上させるため
に、塩酸や硝酸液を主体とする電解液を用いてアルミニ
ウム板に対する電解粗面化処理が行われることが多くな
っている。この電解粗面化処理は、前述のブラシグレイ
ン等の機械的粗面化処理で得られたアルミニウム板の表
面に重畳して行うことも、あるいはアルミニウム板の表
面にアルカリ洗浄等の前処理を行った後に直接行うこと
もできる。
【0022】上記のアルミニウム板に対する電解粗面化
処理では、塩酸または硝酸を主体とする電解液中で交流
電流を電解電流としたエッチングが施される。交流電解
電流の周波数としては0.1〜100Hzの範囲内に設
定され、より好ましくは10〜60Hzの範囲内に設定
される。電解液としては、塩酸および硝酸の何れを主体
とする場合も液濃度を3〜150g/l、より好ましく
は5〜50g/lとし、電解槽内でのアルミニウムイオ
ンの溶解量としては50g/l以下が適当であり、より
好ましくは2〜20g/lが適当である。また必要に応
じて各種の添加物を電解液へ添加してもよいが、このよ
うな添加物はアルミニウム板を大量生産する場合は、電
解液の液濃度制御等を難しくする要因となる。また、電
流密度は、5〜100A/dm2の範囲内が好ましく、
10〜80A/dm2の範囲内がより好ましい。また、
電解電流の波形としては、求める品質、使用されるアル
ミニウム板の成分等によって適宜選択されるが、特公昭
56−19280号公報、特公昭55−19191号公
報に開示されている特殊交番波形を用いることが好まし
い。このような電解電流の波形や電解液等の条件は、ア
ルミニウム板の単位面積当たりの供給電気量とともに求
める品質、使用されるアルミニウム板の成分等に応じて
適宜選択される。
【0023】上記のようにして電解粗面化されたアルミ
ニウム板は、次に電解粗面化で生じるスマットを除去す
るデスマット処理の一部としてアルカリ溶液により洗浄
処理が施され、表面上のスマットが溶解、除去されると
ともに、電解粗面化で表面に生じた凹凸の一部を溶解
し、形を整えることができる。アルカリ溶液としては、
苛性ソーダ等各種のものがあるが、本発明ではpH10
以上,液温60〜80℃とされたアルカリ溶液でアルミ
ニウム板を処理する。このとき、生産性向上の点から
は、アルカリ溶液の液温を65〜80℃の範囲内に調整
することで、このアルカリ溶液によるアルミニウム板に
対する処理時間を1〜10secという極めて短い時間
で完了できる。このアルカリ溶液による洗浄には、浸漬
方式、スプレ方式、溶液をアルミニウム板へ塗布する方
法等を採用することができる。
【0024】次に、酸性溶液によりアルミニウム板を処
理する。酸性溶液としては、硫酸を主体とするものが好
ましく、液濃度(中和滴定で測定した硫酸の濃度)とし
ては170〜800g/lとする。中和滴定で測定した
硫酸の濃度が170g/lより低いとスマットについて
は除去できるものの、金属間化合物粒子ついては十分な
除去効果が得られない。中和滴定で測定した硫酸の濃度
が低いとスマットについては十分除去できるが、金属間
化合物粒子ついては高い除去効果が得られないことか
ら、300〜800g/lの濃度範囲とすることが好ま
しい。また酸性溶液の液温は65〜90℃とする必要が
ある。このとき、酸性溶液の液温は、金属間化合物粒子
の除去効果に対して、中和滴定で測定した酸の濃度(硫
酸を使用する場合は、中和滴定で測定した硫酸の濃度)
と比較しても影響が大きく、65℃未満では金属間化合
物粒子に対して十分な除去効果が得られない。特に、生
産性を考慮して金属間化合物粒子を短時間で除去するた
めには、酸性溶液の液温を70〜90℃とすることが好
ましく、さらに80〜90℃とすることが好ましい。こ
の酸性溶液による洗浄は、浸漬方式、スプレ方式、溶液
をアルミニウム板へ塗布する方法等が採用できる。
【0025】上記のようにアルカリ溶液および酸性溶液
により順次、洗浄(デスマット処理)されたアルミニウ
ム板には、次に陽極酸化処理が行われてその表層部に陽
極酸化皮膜が形成される。このとき、陽極酸化皮膜の量
は0.1〜10g/m2、より好ましくは0.3〜5g
/m2形成する。また陽極酸化処理の条件は、使用され
る電解液によって設定を変更する必要があるので一概に
は決定されないが、一般的には、電解液の濃度は1〜8
0wt%、液温は5〜70℃、電流密度は0.5〜60
A/dm2、電圧は1〜100V、電解時間は1sec
〜5minの範囲内でそれぞれ設定される。
【0026】本発明の平版印刷版用支持体の製造方法に
よれば、上記陽極酸化処理に先立ち、所定の条件でアル
カリ溶液および酸性溶液によりアルミニウム板を順次洗
浄する処理により、アルミニウム板の表面における有害
な金属間化合物粒子およびスマットを除去できるので、
このアルミニウム板の表面を陽極酸化処理することによ
り、陽極酸化皮膜にスマットおよび金属間化合物に起因
する欠陥が無くアルミニウム板を、アルミニウム合金の
合金組成や製造工程を厳密に管理することなく製造でき
る。この結果、本実施形態の平版印刷版用支持体の製造
方法により製造されたアルミニウム板を支持体として、
平版印刷版を製造することにより、その平版印刷版によ
り印刷された非画像部における過酷インキ汚れを効果的
に防止できる。
【0027】また、本実施形態に係るアルミニウム板に
おける陽極酸化皮膜はそれ自身安定でも十分高い親水性
を有していることから、その陽極酸化皮膜上には直ちに
感光性材料を塗布して感光性塗膜を形成することも可能
であるが、必要に応じて更に表面処理を施すこともでき
る。例えば、アルミニウム板の表面に既に記述したアル
カリ金属珪酸塩によるシリケート層または、親水性高分
子化合物等よりなる下塗層を設けることができる。この
とき、下塗層の塗布量は1〜150mg/m2が好まし
い。このようにして必要に応じて下塗層が設けられたア
ルミニウム板上に感光性塗膜を形成して平版印刷版原版
が製造される。この平版印刷版原版は画像露光、現像等
の工程を経て平版印刷版とされた後、印刷機にセットさ
れる。
【0028】
【実施例】次に、本発明に係る平版印刷版用支持体の製
造方法の実施例および比較例について具体的に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0029】表1に示される合金成分を有する2種類の
アルミニウム合金溶湯から実施例および比較例にそれぞ
れ使用するアルミニウム合金の圧延板(アルミニウム
板)を作製した。この圧延板は、鋳造工程および圧延工
程を経て製造されており、鋳造工程では、アルミニウム
合金溶湯に脱ガスと濾過とからなる清浄化処理を施した
後、これをDC鋳造により鋳塊とした。圧延工程では、
鋳塊表面を10mm面削した後、均熱化処理を行うこと
なく鋳塊を加熱し、400℃に加熱された鋳塊を熱間圧
延し、熱間圧延中の加工熱を利用して熱間圧延中に金属
結晶を再結晶させ、その後に焼鈍を行わずに冷間圧延で
0.24mmの厚さの圧延板に仕上げ、この圧延板の平
坦性を矯正して本発明の実施例および比較例へそれぞれ
供するためのアルミニウム板とした。
【0030】
【表1】
【0031】次いで、表1に示される成分を有するアル
ミニウム合金溶湯から作製されたアルミニウム板に対し
て表2に示される3種類の粗面化条件(条件,およ
び)の何れかにより粗面化処理を行って、実施例およ
び比較例に供するアルミニウム板を作製した。
【0032】
【表2】
【0033】表3には、上記のようにして作製されたア
ルミニウム板に対する実施例に係る洗浄処理(アルカリ
処理および酸処理条件)と比較例に係る洗浄処理(アル
カリ処理および酸処理条件)とがそれぞれ示されてい
る。なお、アルカリ処理にはpH14の苛性ソーダをア
ルカリ溶液として使用し、酸処理には硫酸を酸性溶液と
して使用した。また、表3中の酸処理条件の濃度は、中
和滴定で測定した硫酸の濃度を示す。
【0034】
【表3】
【0035】なお、比較例に係るアルカリ処理および酸
処理条件において、下線を付した数値は、本発明により
規定されるアルカリ処理および酸処理条件の範囲外にあ
ることを示している。
【0036】上記実施例1〜22の条件および比較例1
〜10の条件に従って作製されたアルミニウム板(平版
印刷版用支持体)に、下記組成の感光性材料を乾燥後の
塗布重量が1.5g/m2になるように塗布してアルミ
ニウム板上に感光層を設けて平版印刷版原版を製造し
た。
【0037】・感光性材料組成 ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホニルクロ
ライドとピロガロール、アセトン樹脂とのエステル化合
物(米国特許3,635,709号明細書の実施例1記
載のもの)・・・0.75g、 クレゾールノボラック樹脂・・・2.00g、 オイルブルー#603(オリエント化学製)・・・0.
04g、 エチレンジクロライド・・・16g、 2−メトキシエチルアセテート・・・12g
【0038】このようにして製造された平板印刷版原版
を、真空焼枠中で、透明ポジティブフイルムを通して1
mの距離から3kwのメタルハライドランプにより、5
0秒間露光を行なったのちSiO2/Na2Oのモル比が
1.74の珪酸ナトリウムの5.26%水溶液(pH=
12.7)で現像した後、実施例1〜22および比較例
1〜10の平版印刷版を用いて印刷テストを行った。こ
のとき、印刷機にはハマダ900CDX(商品名)を使
用した。印刷は、先ず1000枚の印刷用紙へ連続印刷
した後、印刷機に装填したままで平版印刷版の版面を放
置乾燥させ、再度印刷と放置乾燥を繰り返すことで、強
制的に非画像部に汚れが発生しやすい状況を作って印刷
用紙へ印刷された画像における非画像部の汚れ発生を評
価した。このとき、評価は印刷画像につき10段階の相
対評価を行い、10点が最良、5点が許容下限としてそ
れぞれ評価した。評価結果を表4に示す。
【0039】
【表4】
【0040】表4に示される評価から明かなように、実
施例1〜22の条件によりそれぞれ製造されたアルミニ
ウム板を支持体とする平版印刷版は、何れも過酷インキ
汚れ性が5点以上で優れていることがわかる。さらに各
実施例では、酸処理条件における液温を65℃から上昇
させるに従って過酷インキ汚れ性が向上する傾向にある
こと(実施例1〜16)がわかる。
【0041】また、本実施例の平版印刷版用支持体の製
造方法によれば、表3に示される粗面化条件の違いに依
らず過酷インキ汚れ性を向上できる(実施例7,21,
22、比較例6,8,9)。また、不純物元素の大小に
よって若干の違いはあるものの、アルミニウム板の合金
成分に依らず過酷インキ汚れを問題ないものにできる
(実施例5〜8,17〜20、比較例7,10)ことが
わかる。なお、金属間化合物については、実施例および
比較例により製造された平版印刷版用支持体としてのア
ルミニウム板の表面をSEM(走査型電子顕微鏡)で観
察すると、比較例のアルミニウム板の表面には金属間化
合物粒子が点在しているが、これと比較して実施例のア
ルミニウム板の表面では金属間化合物粒子が大幅に減少
していることがわかった。
【0042】本実施例は、酸性溶液として硫酸を主体と
する溶液を用いたが、勿論、塩酸、硝酸等の酸あるい
は、これら酸の混合物でも同様な効果が得られる。但
し、設備の耐腐食性の観点からは、塩酸、硝酸よりは硫
酸の方が望ましく、液管理の簡素化の観点では、混合物
よりは単一の酸を主体とする溶液の方が望ましい。また
実施例では、アルカリ処理の条件として液温を65℃、
処理時間を4秒にそれぞれ設定したが、液温については
60〜80℃の範囲内であれば、液温に対応させて処理
時間を調整すれば65℃とした場合と同様の効果が得ら
れることが確認されている。但し、アルカリ溶液の温度
を65℃以上にすると短時間処理が可能になるので生産
性の観点でより望ましい。また、80℃を越す温度は溶
解量の管理が難しくなるので好ましくない。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る平版印
刷版用支持体の製造方法によれば、電解粗面化処理によ
り生じるスマットおよび表面に析出した有害な金属間化
合物をアルミニウム合金材の表面から効率良く除去する
ことで、アルミニウム合金材の材料選択の幅を狭めた
り、アルミニウム合金材の製造工程の管理を厳密するこ
となく、過酷インキ汚れ性が良好な平版印刷版用支持体
としてのアルミニウム合金材を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/00 503 G03F 7/00 503 7/09 501 7/09 501 Fターム(参考) 2H025 AB03 AC01 DA17 DA18 2H096 AA07 CA03 2H114 AA04 DA04 DA11 DA64 DA78 EA05 FA06 GA03 GA05 GA06 GA08 GA09

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム合金材を粗面化処理した
    後、陽極酸化処理する平版印刷版用支持体の製造方法に
    おいて、 粗面化処理されたアルミニウム合金材を、pHが10以
    上で、液温が60〜80℃とされたアルカリ溶液により
    洗浄した後、中和滴定で測定した酸の濃度が170〜8
    00g/lで、液温が65〜90℃とされた酸性溶液に
    より洗浄し、 次いで、粗面化処理されたアルミニウム合金材の表面を
    陽極酸化処理することを特徴とする平版印刷版用支持体
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 アルミニウム合金材を洗浄する前記酸性
    溶液として硫酸を主体とする液体を用いることを特徴と
    する請求項1記載の平版印刷版用支持体の製造方法。
JP2000203640A 2000-03-24 2000-07-05 平版印刷版用支持体の製造方法 Expired - Fee Related JP4098462B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000203640A JP4098462B2 (ja) 2000-03-24 2000-07-05 平版印刷版用支持体の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000084856 2000-03-24
JP2000-84856 2000-03-24
JP2000203640A JP4098462B2 (ja) 2000-03-24 2000-07-05 平版印刷版用支持体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001334768A true JP2001334768A (ja) 2001-12-04
JP4098462B2 JP4098462B2 (ja) 2008-06-11

Family

ID=26588315

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000203640A Expired - Fee Related JP4098462B2 (ja) 2000-03-24 2000-07-05 平版印刷版用支持体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4098462B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009544486A (ja) * 2006-07-21 2009-12-17 ハイドロ アルミニウム ドイチュラント ゲー エム ベー ハー リソグラフ印刷プレート基板用のストリップ

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009544486A (ja) * 2006-07-21 2009-12-17 ハイドロ アルミニウム ドイチュラント ゲー エム ベー ハー リソグラフ印刷プレート基板用のストリップ
JP2014058156A (ja) * 2006-07-21 2014-04-03 Hydro Lauminium Deutschland Gmbh リソグラフ印刷プレート基板用のストリップ

Also Published As

Publication number Publication date
JP4098462B2 (ja) 2008-06-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4607692B2 (ja) 平版印刷版用支持体の製造方法
JP3915944B2 (ja) 平版印刷版用アルミニウム合金支持体の製造方法および平版印刷版用アルミニウム合金支持体
JP3420817B2 (ja) 平版印刷版用支持体の製造方法
JP3549080B2 (ja) 平版印刷版用支持体の製造方法及び製造装置
JPH11151870A (ja) 平版印刷版用アルミニウム合金板
JPH0740017A (ja) 平版印刷版用支持体の製造方法
JP3582819B2 (ja) Ps版支持体用アルミニウム合金溶湯圧延板の製造方法およびps版支持体用アルミニウム合金溶湯圧延板
JP4098462B2 (ja) 平版印刷版用支持体の製造方法
JP3580469B2 (ja) 平版印刷版用支持体の製造方法
JP2000108534A (ja) 平版印刷版用支持体
JP3700907B2 (ja) 平版印刷版用支持体
JP2002307849A (ja) 平版印刷版原版
JP4714576B2 (ja) 平版印刷版用アルミニウム合金板およびその製造方法
JP4016310B2 (ja) 平版印刷版用アルミニウム合金支持体および該支持体用素板の製造方法
JP2002160466A (ja) 平版印刷版用支持体
JP2005105366A (ja) 平版印刷版用支持体の製造方法
JP5480565B2 (ja) 平版印刷版用アルミニウム合金板および平版印刷版用支持体
JP2002086942A (ja) 平版印刷版用支持体の製造方法
JP5495298B2 (ja) 平版印刷版用アルミニウム合金板およびその製造方法
JP4359384B2 (ja) 平版印刷版用支持体およびその製造方法
JP2002225449A (ja) 平版印刷版用支持体の製造方法
JP2002180289A (ja) 平版印刷版用支持体の製造方法
JP3781211B2 (ja) 平版印刷版用支持体及びその製造方法
JP2002096570A (ja) 平版印刷版用支持体、その製造方法、および平版印刷版用原版
JP2002103842A (ja) 平版印刷版用支持体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050905

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20061225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071207

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071218

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080218

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080304

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080313

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110321

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110321

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120321

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120321

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130321

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130321

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140321

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees