JP2001333667A - 緩み止め機能を有するリールシートおよびそれを備えた釣竿 - Google Patents

緩み止め機能を有するリールシートおよびそれを備えた釣竿

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JP2001333667A
JP2001333667A JP2000161256A JP2000161256A JP2001333667A JP 2001333667 A JP2001333667 A JP 2001333667A JP 2000161256 A JP2000161256 A JP 2000161256A JP 2000161256 A JP2000161256 A JP 2000161256A JP 2001333667 A JP2001333667 A JP 2001333667A
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Yoneo Murota
米夫 室田
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Mamiya OP Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、緩み止め部材による固定ナ
ットの緩み止め作業を迅速且つ的確に行えるリールシー
トの構造を提供すること。また、固定ナットの緩みを確
実に固定することで、リール足のガタ付きを防止するこ
とができるリールシートの構造を提供することである。 【解決手段】 リール足当て部11と螺子部12とリー
ル足を内挿固定するフード2,3とフードを固定する固
定ナット4とフード移動用のフード案内溝13を有する
リールシートAであって、固定ナット4の緩みを防止す
るための取り外し自在な緩み止め部材5が備わっている
リールシート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、釣竿のリールシー
トの構造に係り、更に詳しくは、リール装着時のナット
の緩みを確実に防止することができるリールシートおよ
びそれを備えた釣竿に関する。
【0002】
【従来の技術】リールを使用する釣竿において、元竿に
はリール脚部を固定するためのリールシートが備わって
おり、そのリールシートを介してリールが搭載される。
リールシートは、元竿に取り付けられるパイプ状のリー
ルシート本体と、該リールシート本体に備わりリール脚
部を前後から挟持するための一対のフードと、リールシ
ート本体に形成されたネジ部に螺合するナットとを有す
るものが一般的である。
【0003】フードにおいて、一方のフードはリールシ
ート本体に固定された固定フードであり、また、他方の
フードはナットによって竿軸方向に前後に移動可能な可
動フードとなっている。リールシートにリールを取り付
ける場合には、一方のリール脚部端部を固定フード内に
内挿し、その後、ナットを回しながら移動フードを移動
させてその内部に他方のリール脚部端部を深く挿入し
て、ナットを締め付けることでリールは固定される。
【0004】ところで、釣糸の投擲、又は釣糸を巻き取
る際は、リール脚部とリールシートを握持して竿操作を
行う。例えば、人差し指と中指又は中指と薬指の間にリ
ール脚部を挟み、手の平全体でリールシートと竿とを握
持する。この時、手の平や小指等が可動フードを固定す
るナットに接触するため手や指の動きによってナットが
緩んでしまうことがある。
【0005】このようにナットが緩むと、リール脚部に
ガタ付き(ぐら付き)が生じて安定感がなくなる。その
結果、リールの動作が著しく不正確となって竿操作に支
障をきたす問題点がある。そこで、それを解決するため
に、ナットの緩みを防止するための補助ナットを設けて
構成されたリールシート、所謂、ダブルナット式のリー
ルシートが開発されている。
【0006】例えば、実公昭52−168888号公報
等に開示されているものがそれである(以下、両者公報
における特徴点を簡単に説明する)。このダブルナット
構造は、本出願人により出願されたもので、シート本体
の外周面に綾織状のネジ条を刻設し、該ネジ条に固定ナ
ットと、該固定ナットの緩みを防止するための弛み止ナ
ットとを螺着させたリールシートである。
【0007】特にここでは、固定ナットと弛み止ナット
のネジ方向が夫々反対向きに形成されている。従って、
固定ナットは弛み止ナットにより完全にロックされた状
態(回転が拘束された状態)となり、固定ナットが緩む
ことはない。すなわち、二つのナットのネジ方向を互い
に逆向きにすることで、一方のナットが回転した場合で
も、他方のナットは共回りしないのである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ようなダブルナット構造の場合、二つのナットを回転さ
せる操作方向が逆なため、リール脚部を締め付け固定す
る際、例えば固定ナットを右方向に回し、次に弛み止ナ
ットを左方向に回すといった相反する逆の操作をしなけ
ればならず、その作業が煩雑である。
【0009】また、リールを取り外す際、弛み止ナット
の固定を解除させる回転方向の判断がつきにくく、誤っ
てより一層ナットを強く締め付けてしまうこともある。
そして知らずに無理な力でねじ込んだりすると、雄螺子
と雌螺子が相互に食い込んで多少の力では外れなくなる
こともある。このようなことを繰り返していると、ピッ
チが崩れネジ山を崩して両者の噛み合いが甘くなる。
【0010】一方、最近、リールシートの役割を追求す
べく、機能的な面に関して優れたものが要望されてきて
いる。しかしながら、上記例に限らず従来のダブルナッ
ト構造の補助ナットは、ナットの緩みを防止するために
しか機能しない。言い換えれば、補助ナットは、単に、
固定ナットの補助的な用途にしか使用されていないのが
現状である。
【0011】本発明は、このような技術的な背景をもと
になされたものであり、それらの問題点の解決を意図し
たものである。即ち、本発明の目的は、緩み止め部材に
よる固定ナットの緩み止め作業を迅速且つ的確に行える
リールシートの構造を提供することである。また、固定
ナットの緩みを確実に固定することで、リール足のガタ
付きを防止することができるリールシートの構造を提供
することである。更には、機能性を更に追求した緩み止
め部材の構造および釣竿を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】しかして、本発明者等
は、このような課題に対して、鋭意研究を重ねた結果、
簡単に取り外し自在な緩み止め部材を使用することによ
り、従来の問題点を解決できることを見出し、この知見
に基づいて本発明を完成させたものである。
【0013】即ち、本発明は、(1)、リール足当て部
と螺子部とリール足を内挿固定するフードとフードを固
定する固定ナットとフード移動用のフード案内溝を有す
るリールシートであって、固定ナットの緩みを防止する
ための取り外し自在な緩み止め部材が備わっているリー
ルシートに存する。
【0014】そして、(2)、緩み止め部材は、フード
案内溝に嵌合する係止突部を有する基部を備えているリ
ールシートに存する。
【0015】そしてまた、(3)、緩み止め部材は、螺
子溝に嵌合する係止突部を有する基部を備えているリー
ルシートに存する。
【0016】そしてまた、(4)、緩み止め部材は、フ
ード案内溝に嵌合する係止突部と螺子溝に嵌合する係止
凸部を有する基部とを備えているリールシートに存す
る。
【0017】そしてまた、(5)、緩み止め部材は、フ
ード案内溝に嵌合する係止突部を有する基部と該基部を
リールシートに固定するための巻き付け部とを有するリ
ールシートに存する。
【0018】そしてまた、(6)、緩み止め部材は、螺
子溝に嵌合する係止凸部を有する基部と該基部をリール
シートに固定するための巻き付け部とを有するリールシ
ートに存する。
【0019】そしてまた、(7)、緩み止め部材は、フ
ード案内溝に嵌合する係止突部と螺子溝に嵌合する係止
凸部を有する基部と該基部をリールシートに固定するた
めの巻き付け部とを有するリールシートに存する。
【0020】そしてまた、(8)、巻き付け部は、タッ
チファスナーにより固定されるリールシートに存する。
【0021】そしてまた、(9)、上記(1)〜(8)
のいずれか1つのリールシートを備えた釣竿に存する。
【0022】本発明は、この目的に沿ったものであれ
ば、上記1〜9の中から選ばれた2つ以上を組み合わせ
た構成も採用可能である。本発明は以上のような構成を
具備しているので、固定ナットの緩みを確実に固定する
ことができる。また、緩み止め部材を脱着自在な構造に
することで、リールの取り付け、又は取り外しに手間が
かからず、その作業を簡単且つ効率よく行うことができ
る。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき、本発明によ
る緩み止め機能を有するリールシート構造の好適な実施
の形態を説明する。 〔第1の実施の形態〕図1は釣竿全体を示した図であ
る。また、図2は、本発明のリールシートにリールを取
り付けた状態を示した部分拡大図である。図3は、本発
明のリールシートの全体構成を示した展開図である。
【0024】図1に示すように、元竿Bの竿本体の所定
部位にはリールシートAが備わっており、このリールシ
ートAを介して釣用リールRが搭載されている。因み
に、ここでの釣竿は複数の竿ピース(元竿B1、穂先竿
B2)を分割することができる構造の並継ぎ竿Bとし
て、以下説明する。
【0025】本発明のリールシートAは、大きく分け
て、元竿Bに固定されるパイプ状に形成されたリールシ
ート本体1と、リール足R1を内挿固定するための一対
のフード2,3と、該フードを固定するための固定ナッ
ト4と、該固定ナット4の緩みを固定するための取り外
し自在な緩み止め部材5とよりなる(図3参照)。更に
詳しく言うと、リールシート本体1の外周面には、リー
ル足R1を安定して載置するためのリール足当て部11
と、フード移動用の螺子部12と、及びフード移動用の
フード案内溝13が形成されている。
【0026】螺子部12には、後述するように、遊動フ
ード3を固定する固定ナット4と、該固定ナット4の緩
みを固定するための緩み止め部材5が備わっている。因
みに、ここでの螺子部12は一定方向の螺子溝加工が施
されており前述した従来例に比べ、製造上、コストを安
価にすることができ経済的にも有利である。
【0027】フード案内溝13はリールシート本体1の
軸方向に長く形成されており、このフード案内溝13に
は後述する遊動フードの突起32が係合される。リール
シート本体1の後部には固定フード2が固定され、ま
た、リールシート本体1の前部には遊動フード3がスラ
イド自在に装着される。この一対の固定フード2と遊動
フード3とでリール足R1を両側から挟み込んで保持す
る。
【0028】固定フード2の具体的な形態は、スリーブ
状に形成されており、その内部にはリール足R1の一方
の足片が挿入されるべくリール足支持部21を備える。
この固定フード2はリールシート本体1の後部に、例え
ば圧入状態で確実に固着されている。
【0029】一方、遊動フード3の具体的な形態は、ス
リーブ状に形成されており、その内部にはリール足R1
の他方の足片が挿入されるリール足支持部31を備え
る。遊動フード3は、そのリール足支持部31が固定フ
ードのリール足支持部21に対して長手方向に対向する
ようにリールシート本体1の前部に装着される。
【0030】また、遊動フード3には、上述したリール
シート本体のフード案内溝13と係合可能な突起32が
形成されている。この突起32により遊動フード3は回
転が規制された状態でリールシート本体1の軸方向に沿
ってスムースに直線移動(スライド)することができる
ようになっている。
【0031】遊動フード3には、リールシート本体の螺
子部12と螺合する固定ナット4が回転自在に取り付け
られている。すなわち、固定ナット4は、遊動フード3
を前後移動させるための機能を有するのである。従っ
て、遊動フード3は固定ナット4を回転させることによ
りリールシート本体1の長手軸方向に沿って前後に直線
移動(スライド)できる。
【0032】固定ナット4の外周面には、凹凸加工やロ
ーレット加工等を施した把持部43が設けられており滑
り止め作用を得る。かかる把持部43を設けることによ
って、固定ナット4を固定する際、又は固定状態を解除
する際、指が滑るのを防止し、充分に力を込めて固定ナ
ット4を回すことができる。
【0033】さて、固定ナット4を固定した後、その緩
みを防止するための緩み止め部材5が取り付けられる。
この場合、固定ナットの前部側面42に対して後述する
緩み止め部材の基部51が圧接固定される。
【0034】ところで、ダブルナット式のリールシート
は従来から幾つか開発されているが、本発明の緩み止め
部材5は外から取り外し自在となっているものである。
本発明においては、固定ナット4の緩みを固定するため
の緩み止め部材5において主な特徴点を有する。緩み止
め部材5は固定ナット4の緩みを確実に防止する主なる
機能を有しており、ここでの緩み止め部材5はリールシ
ート本体1に対して着脱自在に取り付けられるよう構成
されている。図4は、本発明の第1の実施の形態におけ
る緩み止め部材を示した斜視図である。
【0035】緩み止め部材5の具体的な形態としては、
フード案内溝13に嵌合する係止突部51Aを有する基
部51と、該基部51をリールシート本体1に固定する
ための巻き付け部52とより構成された独自のものであ
る。ここでの基部51は、リールシート本体1の外径形
状に対応した曲率を有する平板状に形成されることが好
ましい。
【0036】基部51の表面には、リールシート本体の
フード案内溝13に対して正確に嵌まり込むための大き
さに形成された係止突部51Aが設けられており、その
ため充分な係止効果を得ることができる〔図2(B)A
−A拡大断面図参照〕)。因みに、ここでの係止突部5
1Aは基部51の幅全面に形成されている。この係止突
部51Aにより、後述するように、取り付けられた緩み
止め部材自体が回転する(円周方向に滑る)ことを的確
に抑制することができ、所定位置からズレてしまうこと
を防止する(これについては後で詳しく述べる)。
【0037】基部51の側面は固定ナット4を後方に押
圧するように面接触される部分(圧接面51C)とな
る。すなわち、この圧接面51Cは固定ナットの前部側
面42に対して圧接することで固定ナット4の緩みを固
定する。
【0038】基部51の裏面には、基部51をリールシ
ート本体1に対して確実に固定するため巻き付け部52
が取り付けられている。ここでの巻き付け部52は帯状
テープ体が用いられており、このテープ体はリールシー
ト本体1に対して基部51を外方から押圧できる所定長
を有するように設定されていることが条件となってい
る。
【0039】こうすることにより、巻き付け部52によ
り基部51をリールシート本体1に対して強く押さえ付
けて確実に締め付け固定することができる。この締め付
け力によって、緩み止め部材5の前後方向の動き(リー
ルシート本体1の長手軸方向の滑り)を的確に抑制する
ことができ、所定位置からズレてしまうことを防止する
(これについては後で詳しく述べる)。
【0040】テープ体の一方の端部には、前述した基部
51が接着剤等を使って確実に固定されている。また、
テープ体には巻き付け部52を固定するための結合部5
3が備わっている。ここでは、テープ体の他方の端部内
面に、例えば、結合部である第1のタッチファスナー5
3Aを取り付け、またテープ体の外面に結合部である第
2のタッチファスナー53Bを取り付け、タッチファス
ナー(53A,53B)どうしを合わせて係止させる方
法をとる。
【0041】この場合、タッチファスナーの領域を極力
広く設ける方が好ましい(ここでは、テープ体の外面全
体が第2のタッチファスナー53Bとなっている例で示
した)。そうすることで、リールシート本体1の外径に
合わせて巻き付け部52の長さ調整を行え、自由度を増
すことができる。
【0042】このようなことから、本発明の緩み止め部
材5は、回転してズレたり、前後方向(リールシート本
体1の長手軸方向)にズレることなくリールシート本体
1に安定した状態で取り付けられる。そのため、緩み止
め部材5により固定ナット4の緩みを確実に防止するこ
とができる。
【0043】ここで、緩み止め部材の基部51は他の変
形例も可能である。緩み止め部材5をリールシート本体
1に取り付けるためには、先ず、基部51をリールシー
ト本体1に係止させる。そのため、要は、リールシート
本体1に対して基部51を確実に係止できる形状であれ
ばその形態は適宜選択可能である。例えば、図5及び図
6にその変形例を示す。
【0044】図5の基部51には、フード案内溝13に
対して嵌合される係止突部51Aを有するところは、図
4の緩み止め部材と同じである。ただ、複数の独立した
基部51を巻き付け部52に間隔をおいて取り付けられ
ていることろが図4のもとは異なる。このでの基部51
は、基部51の大きさを極力小さくして、その端部に係
止突部51Aを設けた爪状(以下、爪部とする)のもの
である。
【0045】巻き付け部52に爪部を取り付ける条件と
しては、巻き付け部52の端辺に基部の圧接面51Cが
位置するように取り付けなければならないため(何故な
ら、固定ナット4を基部の圧接面51Cによって固定す
るため)、最低でも1つ、好適には2つの爪部が必要と
なる。しかし、このように緩み止め部材5の構造を最大
に簡素化としたことで、軽量となる。しかも、図4の緩
み止め部材5と同じ効果を有する。
【0046】図6の基部51には、リールシート本体の
螺子部の螺子溝12Aに対して正確に嵌まり込むための
大きさに形成された係止突部51Bを有するところが図
4のもとは異なる。この係止突部51Bにより、緩み止
め部材自体がリールシート本体1の長手軸方向に沿って
前後にスライドしてズレることを的確に抑制することが
できる。
【0047】この係止効果に加え、巻き付け部52によ
る基部51を固定するための締め付け力により、緩み止
め部材を常に安定した状態でリールシート本体1に対し
て固定しておくことができる。なお、螺子部の螺子溝1
2Aに係止突部51Bはここでは1つ設けられている
が、螺子部12Aのピッチに合わせて凹凸状に複数の係
止突部を設けても当然よい。なお、基部51の材質とし
ては、例えば、ゴム材、樹脂材、金属材、セラミック等
が採用される。
【0048】基部51をリールシート本体1に対してよ
り確実に取り付けるためには、弾圧力を有するゴム材、
例えば合成ゴム、天然ゴム等を用いることが好ましい。
このような材質を使用することで、基部自体に弾圧効果
を働かさせることができ、同時に、滑り止め効果も期待
できる。
【0049】このことから、例えば図4の場合、基部5
1の係止突部51Aをフード案内溝13に対して弾圧的
に嵌め込むことで、その弾圧作用と滑り止め作用との協
働作用によって、基部51をリールシート本体1に対し
てより安定した状態で係合することができる。すなわ
ち、基部51は弾圧的に保持されるので、この時点でズ
レを生じたり抜け落ちることはない。また、基部の圧接
面51Cにおいても、その弾圧作用と滑り止め作用の協
働作用によって固定ナットの前部側面42に強く食い込
ませて圧接保持することができる。
【0050】図7は、リールシートにリール(リール
足)を取り付ける手順を示した図である。上記構成のリ
ールシートAにおいて、リールRを釣竿Bに装着するに
際しては、先ず、リール足R1をリールシートのリール
足当て部11の上に載せる。そして、固定フードのリー
ル足支持部21に一方のリール足R1の足片を挿着させ
る〔図7(A)参照〕。
【0051】次に、固定ナット4を右ネジ方向(時計回
り方向)に回しながら螺進させ、遊動フード3をリール
シート本体1の長手軸方向に沿って後方に移動させる
〔図7(A)矢印a参照〕。ここで、遊動フード3の移
動の際、先述したように、遊動フード3はその突起32
がリールシート本体のフード案内溝13に沿って案内さ
れることから、固定ナット4の回転に連動して回ること
はなく、回転が規制された状態でリールシート本体上を
スライドする。
【0052】このようにして固定ナット4の回転と共に
遊動フード3をスライドさせ、遊動フードのリール足支
持部31に他方のリール足R1の足片を挿着すれば、リ
ール足R1は遊動フード3と固定フード2とにより前後
から挟持された状態となる。そして、固定ナット4を強
く締め付けることで遊動フード3によりリール足R1が
締って固定フード2との間でリールRは確実に固定され
る。
【0053】次に、固定ナット4の緩み止めとなる緩み
止め部材5を固定する(なお、ここでは図4で説明した
弾圧機能を備えた緩み止め部材5を使用する)。従来
(例えば実公昭52−168888号公報の場合)であ
れば、シート本体のネジ条に螺着されている弛み止ナッ
トを後方から必要以上に回して前方に移動させ、そして
固定ナットに対して締め付けていた。そのため、面倒な
ナット操作を余儀なくされた。
【0054】しかし、本発明の緩み止め部材5において
は取り外しが自在なので、リールシート本体の螺子部1
2に対してワンタッチで取り付けることができ、取り扱
いに非常に便利である。従って、最適位置を選択して緩
み止め部材5をリールシート本体の螺子部12に嵌め込
むことができる。
【0055】具体的にいうと、緩み止め部材5を取り付
ける場合、固定ナット4の近辺のフード案内溝13に基
部の係止突部51Aを当てがって、下方からリールシー
ト本体1に対して上方(矢印bの垂直方向)に強く押し
付ける〔図7(B)参照〕。この押圧力により、基部の
係止突部51Aはフード案内溝13に対して弾圧的に嵌
め込まれる。
【0056】そして基部をリールシート本体1の長手軸
方向に沿って後方に移動させ(矢印c参照)、上述した
ように固定ナットの前部側面42に対して基部の圧接面
51Cを弾圧的に押さえ付けて固定する。すなわち、基
部の圧接面51Cは固定ナットの前部側面42に強く食
い込んで圧接した状態となり、そこで弾圧作用と滑り止
め作用との協働作用が働いて固定ナット4の緩みを確実
に防止することができる。
【0057】そして、固定ナット4に対する基部51の
圧接状態を保持したまま、巻き付け部52をリールシー
ト本体1の周囲に数回(ここでは1回)廻して基部51
を締め付けるように巻き付けた後(矢印d参照)、タッ
チファスナー(53A,53B)により固定する。つま
り、巻き付け部52によりリールシート本体1に対して
基部51を強く押さえ付けて確実に締め付け固定するの
である。
【0058】この締め付け力により、基部51の表面は
リールシート本体の螺子部12に弾圧的に当接され、そ
の結果、弾圧効果と滑り止め効果とを得ることで、基部
51の動きをより確実に拘束することができる。このよ
うなことから、取り付けられた緩み止め部材5は、回転
してズレたり、リールシート本体1の長手軸方向に沿っ
て前後にスライドしてズレたりすることはない。
【0059】そのため、取り付けが完了した緩み止め部
材5はリールシート本体1に対して確実な保持力で取り
付けられたものとなる〔図7(C)参照〕。因みに、緩
み止め部材5は固定ナット4の近くに取り付けるため、
従来のように多数回も回すような面倒なナット操作を行
う必要はなく、リールの取り付け操作が簡単である。
【0060】このようにして、遊動フード3は固定ナッ
ト4及び緩み止め部材5を介してリール足R1及び固定
フード2の方向(軸方向)に押し付けられる。この場
合、緩み止め部材5の圧接面51Cは固定ナットの前部
側面42に圧接固定されているので、固定ナット4と緩
み止め部材5とは相互に動くことなく拘束された状態と
なり、簡単に緩むことはない。
【0061】以上のようにして、本発明のリールシート
Aは、緩み止め部材5により固定ナット4の緩みを確実
に防止でき、リール足R1はリールシート上でガタ付く
ことはなく常に安定した状態で取り付けられる。また、
固定ナット4の緩み止め機能となる緩み止め部材5を迅
速且つ的確に固定することができる。
【0062】因みに、リールRを釣竿Bから取り外す場
合には、上記手順の逆の操作にて行えばよい。すなわ
ち、まず最初に、手順1)、固定ナット4と緩み止め部
材5との固定状態を解除する。次に、手順2)、緩み止
め部材5をリールシート本体1から取り外す。次に、手
順3)、固定ナット4を左ネジ方向(反時計回り方向)
に回して螺退させ、その固定ナット4の回転に伴って遊
動フード3を固定フード2から遠ざかるように前方移動
させる。
【0063】このような手順を経てリール足R1を解放
してリールRを釣竿上から簡単に取り外すことができ
る。特に、緩み止め部材5は簡単に脱着自在な構造のた
め、上記手順1)の後に緩み止め部材5を取り外せば、
次の上記手順3)のナット操作を迅速に行えることがで
き、そのためリールRを取り外す操作が簡易化される。
【0064】ところで、本発明の緩み止め部材5におい
ては、取り外した緩み止め部材5を別の用途としても利
用することができる機能的な効果がある。例えば、並継
ぎ竿Bの場合、分割した竿(ここでは元竿B1、穂先竿
B2)を緩み止め部材5により一つに束ねることがで
き、実際の使用に際して極めて便利である(図示しな
い)。
【0065】〔第2の実施の形態〕図8は、本発明の第
2の実施の形態における緩み止め部材を示した斜視図で
ある。また、図9は緩み止め部材をリールシート本体に
取り付けた状態を示した部分拡大側面図である。第1の
実施の形態と同じように、緩み止め部材5は、平板状に
形成された基部51と、該基部51をリールシート本体
1に固定するための巻き付け部52とより構成されてい
る。
【0066】ただ、ここでの基部51には、フード案内
溝13に嵌合する係止突部51Aと、螺子部の螺子溝1
2Aに嵌合する係止突部51Bとにより係止効果を得て
いるところが第1の実施の形態とは異なる(図9参
照)。このような形態の基部51は、上記図7(B)の
ように、リールシート本体1に取り付けた際、基部51
のズレや抜け落ち等を確実に防止することができ、作業
の簡易化を図れる利点がある。
【0067】当然、緩み止め部材5は、回転してズレた
り、前後方向(リールシート本体1の長手軸方向)にズ
レることなくリールシート本体1に非常に安定した状態
で取り付けられるので、固定ナット4の緩みを確実に防
止することができる。なお、螺子部の螺子溝12Aに係
止突部51Bはここでは1つ設けられているが、螺子部
12Aのピッチに合わせて凹凸状に複数の係止突部を設
けても当然よい。
【0068】〔第3の実施の形態〕図10は、本発明の
第3の実施の形態における緩み止め部材を示した斜視図
である。また、図11は緩み止め部材をリールシート本
体に取り付けた状態を示した部分拡大側面図である。緩
み止め部材5の具体的な形態として、ここでの基部51
は略Oリング状に形成されており、その中心に形成され
た穴51Dに巻き付け部52を挿通し、その巻き付け部
52を基部の後方支持部51Eに取り付けて支持する。
【0069】基部の前方支持部51Fには、その表面
に、螺子部の螺子溝12Aに嵌め込まれる凹凸状の係止
突部51Bが設けられている。また、基部の側方支持部
には、その表面に、フード案内溝13に嵌め込まれる係
止突部51Aが設けられている。
【0070】ここでも緩み止め部材5をリールシート本
体1に対してより安定した状態で取り付けることができ
る。従って、緩み止め部材5により固定ナット4の緩み
を確実に阻止することができ、リールシートAに取り付
けられたリール足R1にガタ付きが生じることはない。
【0071】以上、本発明を説明してきたが、本発明は
実施形態にのみ限定されるものではなく、その本質から
逸脱しない範囲で、他の色々な変形が可能であることは
言うまでもない。例えば、緩み止め部材の係止突部はリ
ールシートの螺子溝若しくはフード案内溝に係合できる
ものであれば図示例の場合の他に適宜設計変更が可能で
ある。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、こ
の種のリールシートにおいて、固定ナットの緩みを確実
に固定することで、常に安定した状態でリールシートに
リールを取り付けることができる。緩み止め部材を脱着
自在な構造にすることで、リールの取り付け、又は取り
外しに手間がかからず、その作業を簡単且つ効率よく行
うことができる。また、緩み止め部材を別の用途として
使用することができ、例えば、緩み止め部材を使って分
割した竿ピースを一つに束ねることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1の実施の形態における釣
竿全体を示した図である。
【図2】図2は、本発明の第1の実施の形態におけるリ
ールシートにリールを取り付けた状態を示した図であ
り、(A)は部分拡大図、(B)は(A)のA−A断面
図である。
【図3】図3は、本発明の第1の実施の形態におけるリ
ールシートの全体構成を示した展開図である。
【図4】図4は、本発明の第1の実施の形態における緩
み止め部材を示した斜視図である。
【図5】図5は、本発明の第1の実施の形態における緩
み止め部材の変形例を示した斜視図である。
【図6】図6は、本発明の第1の実施の形態における緩
み止め部材の変形例を示した斜視図である。
【図7】図7は、本発明のリールシートにリール(リー
ル足)を取り付ける手順を示した図である。
【図8】図8は、本発明の第2の実施の形態における緩
み止め部材を示した斜視図である。
【図9】図9は、本発明の第2の実施の形態における緩
み止め部材をリールシート本体に取り付けた状態を示し
た部分拡大側面図である。
【図10】図10は、本発明の第3の実施の形態におけ
る緩み止め部材を示した斜視図である。
【図11】図11は、本発明の第3の実施の形態におけ
る緩み止め部材をリールシート本体に取り付けた状態を
示した部分拡大側面図である。
【符号の説明】
A…リールシート 1…リールシート本体 11…リール足当て部 12…螺子部 12A…螺子溝 13…フード案内溝 2…固定フード 21…リール足支持部 3…遊動フード 31…リール足支持部 32…突起 4…固定ナット 41…螺子部 42…前部側面 43…把持部 5…緩み止め部材 51…基部 51A…係止突部 51B…係止突部 51C…圧接面 51D…穴 51E…後方支持部 51F…前方支持部 52…巻き付け部 53…結合部 53A…第1のタッチファスナー 53B…第2のタッチファスナー R…リール R1…リール足 B…釣竿 B1…元竿 B2…穂先竿

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リール足当て部と螺子部とリール足を内
    挿固定するフードとフードを固定する固定ナットとフー
    ド移動用のフード案内溝を有するリールシートであっ
    て、固定ナットの緩みを防止するための取り外し自在な
    緩み止め部材が備わっていることを特徴とするリールシ
    ート。
  2. 【請求項2】 緩み止め部材は、フード案内溝に嵌合す
    る係止突部を有する基部を備えていることを特徴とする
    請求項1記載のリールシート。
  3. 【請求項3】 緩み止め部材は、螺子溝に嵌合する係止
    突部を有する基部を備えていることを特徴とする請求項
    1記載のリールシート。
  4. 【請求項4】 緩み止め部材は、フード案内溝に嵌合す
    る係止突部と螺子溝に嵌合する係止凸部を有する基部と
    を備えていることを特徴とする請求項1記載のリールシ
    ート。
  5. 【請求項5】 緩み止め部材は、フード案内溝に嵌合す
    る係止突部を有する基部と該基部をリールシートに固定
    するための巻き付け部とを有することを特徴とする請求
    項1記載のリールシート。
  6. 【請求項6】 緩み止め部材は、螺子溝に嵌合する係止
    凸部を有する基部と該基部をリールシートに固定するた
    めの巻き付け部とを有することを特徴とする請求項1記
    載のリールシート。
  7. 【請求項7】 緩み止め部材は、フード案内溝に嵌合す
    る係止突部と螺子溝に嵌合する係止凸部を有する基部と
    該基部をリールシートに固定するための巻き付け部とを
    有することを特徴とする請求項1記載のリールシート。
  8. 【請求項8】 巻き付け部は、タッチファスナーにより
    固定されることを特徴とする請求項5〜6記載のリール
    シート。
  9. 【請求項9】 上記請求項1〜8記載のいずれか1項記
    載のリールシートを備えた釣竿。
JP2000161256A 2000-05-30 2000-05-30 緩み止め機能を有するリールシートおよびそれを備えた釣竿 Withdrawn JP2001333667A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101024127B1 (ko) 2008-07-21 2011-03-22 주식회사삼우빅케치 낚싯대용 릴 시트 고정부재
JP2013121342A (ja) * 2011-12-12 2013-06-20 Kazuma Murasaki リールシートのロックナット固定具
KR20230129919A (ko) 2022-03-02 2023-09-11 글로브라이드 가부시키가이샤 낚싯대용 릴 시트, 낚싯대 및 고정용 너트

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JP2013121342A (ja) * 2011-12-12 2013-06-20 Kazuma Murasaki リールシートのロックナット固定具
KR20230129919A (ko) 2022-03-02 2023-09-11 글로브라이드 가부시키가이샤 낚싯대용 릴 시트, 낚싯대 및 고정용 너트

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