JP2001333627A - スパイラルを有する脱穀装置 - Google Patents

スパイラルを有する脱穀装置

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JP2001333627A
JP2001333627A JP2000153052A JP2000153052A JP2001333627A JP 2001333627 A JP2001333627 A JP 2001333627A JP 2000153052 A JP2000153052 A JP 2000153052A JP 2000153052 A JP2000153052 A JP 2000153052A JP 2001333627 A JP2001333627 A JP 2001333627A
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handling cylinder
threshing
grain
culm
spiral
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JP2000153052A
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Takayuki Kubo
孝之 久保
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Yanmar Co Ltd
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Yanmar Diesel Engine Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来より、穀稈を扱胴の回動により脱穀処理
するスパイラルを有する脱穀装置において、扱胴はいず
れも軸方向に略均一な断面を有する円筒形状であり、掻
き込み力や脱穀空間は扱胴軸方向において略均一であっ
たため、穀稈供給口付近では穀稈の滞留が発生し、所要
動力の増加や穀粒の損傷が起こる、という問題があっ
た。また、実際の脱穀では、穀稈供給口から離間すると
共に穀稈密度が低下するため、扱胴が空回りする部分が
生じ、無駄に動力が浪費される、という問題もあった。 【解決手段】 扱胴21に穀稈供給口12側ほど断面積
が増加するテーパ部21a を設け、または、穀稈供給口
12付近のスパイラルの扱胴軸方向のピッチを大きく
し、もしくは、扱胴全体をテーパ部により形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、穀稈を扱胴の外周
接線方向に供給し、該扱胴の回動により脱穀処理する脱
穀装置の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、汎用コンバインなどにおける
スパイラルを有する脱穀装置においては、回動する扱胴
を機体に対して前後方向又は左右方向に配設し、該扱胴
の外周には半径方向にスパイラルを設け、該スパイラル
の外側縁部には必要に応じて扱歯を植設して、刈取部か
ら搬送されてきた穀稈の脱穀と搬送とを行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の脱穀装置において、その扱胴は軸方向に略均一な断
面を有する円筒形状であり、扱室内の空間の大きさや扱
胴外周面の周速度は、扱胴軸方向位置にかかわらず略一
定なため、穀稈の掻き込み力・搬送力も、扱胴軸方向全
体で略均一であった。そのため、断続的に多量の穀稈が
集中しやすい穀稈供給口付近では、穀稈の掻き込み力・
搬送力が不足して穀稈の滞留が発生し、穀稈同士、ある
いは穀稈と周辺部材との摩擦が増加して、脱穀のための
所要動力の不足や穀粒の損傷を招く、という問題があっ
た。
【0004】また、実際の脱穀処理中の扱室内における
穀稈の量は、一般に、穀粒や藁屑等の脱穀中の漏下現象
により、穀稈供給口側から穀稈排出口側にかけて徐々に
減少する。従って、従来のように扱胴が軸方向に略均一
な断面を有する円筒形状の場合には、穀稈密度は穀稈供
給口付近で最大となり、その後、該穀稈供給口側から穀
稈排出口側にかけて徐々に減少する分布をとる。そのた
め、前述の穀稈集中による穀稈供給口付近での穀稈の掻
き込み力・搬送力不足に加えて、穀稈排出口側における
穀稈密度低下による扱胴の空回りも発生し、無駄な動力
が消費され、燃料コストの点から好ましくない、という
問題もあった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するた
めの手段を説明する。すなわち、請求項1においては、
穀稈を扱胴の外周接線方向に供給し、該扱胴の回動によ
り脱穀処理する脱穀装置において、扱胴は穀稈供給口側
のテーパ部と穀稈排出口側の円筒部とから成り、前記テ
ーパ部は穀稈供給口側ほど断面積が増加するものであ
る。
【0006】請求項2においては、穀稈を扱胴の外周接
線方向に供給し、該扱胴の回動により脱穀処理する脱穀
装置において、扱胴外周面に立設するスパイラルの扱胴
軸方向のピッチを、穀稈排出口側よりも穀稈供給口側を
大きくするものである。
【0007】請求項3においては、前記スパイラルは、
穀稈供給口側では複数条の螺旋とするものである。
【0008】請求項4においては、穀稈を扱胴の外周接
線方向に供給し、該扱胴の回動により脱穀処理する脱穀
装置において、扱胴全体がテーパ部から形成され、該テ
ーパ部は穀稈供給口側ほど断面積が減少するものであ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。図1は汎用コンバインの全体側面一部
断面図、図2は同じく全体平面一部断面図、図3は脱穀
装置及び選別装置の側面断面図、図4は第一実施例の脱
穀装置の構成を示す背面一部断面図、図5は第二実施例
の脱穀装置の構成を示す背面一部断面図、図6は第三実
施例の脱穀装置の構成を示す背面一部断面図、図7は第
四実施例の脱穀装置の構成を示す背面一部断面図であ
る。
【0010】まず、本発明に係わる脱穀装置を有する汎
用コンバインの全体構成について、図1乃至図3により
説明する。クローラー式走行装置1上に機枠フレーム1
3が搭載され、該機枠フレーム13上に選別装置19や
本発明に係わる脱穀装置18と、エンジン48等を収納
するエンジンルーム49が載置固定され、脱穀装置18
上には穀粒を均等分散させるためのレベリングディスク
101とガイド板116とを内設するグレンタンク30
が配置され、該グレンタンク30側部にはその内部に貯
留された穀粒を排出する排出オーガ40が配置されてい
る。
【0011】また、前記機枠フレーム13より前方には
刈取部8が突出されている。該刈取部8はプラットホー
ム2内に横送りオーガ3を左右方向に収納し、回転駆動
することによって穀稈を略左右中央に集めるようにして
いる。前記プラットホーム2前端下部には刈刃4が横設
され、該刈刃4の前上方には掻込リール5が配設されて
いる。前記プラットホーム2の両側の後部上に昇降リン
ク6の後部が枢支され、該昇降リンク6の前端に前記掻
込リール5が回転自在に支持され、油圧モーター等によ
って掻込リール5が回転駆動される。また、前記プラッ
トホーム2の両側前端には分草板7が配設されている。
【0012】前記刈取部8と脱穀装置18との間には搬
送装置9が配置され、該搬送装置9は、フィーダハウス
10内にコンベア11が収納され、前記プラットホーム
2の後部左右中心よりやや進行方向に対して左側寄り
で、前記横送りオーガ3のスパイラルの送り終端位置に
合わせてフィーダハウス10の前端が連通されている。
該フィーダハウス10の後端は、穀稈供給口12に連通
されており、該穀稈供給口12前方には左右水平方向に
回転軸心を有する円筒状のビータ34が配置され、穀稈
を強制的に脱穀装置18へ送るようにしている。フィー
ダハウス10の後部は機枠フレーム13に昇降回動自在
に支持されている。そして、フィーダハウス10の下面
と機枠フレーム13との間には図示せぬ油圧シリンダー
を介装して、刈取部8を昇降可能としている。さらに、
前記フィーダハウス10とビータ34の上方には運転席
15や操向ハンドル16等を収納したキャビン17を配
置し、該キャビン17は機体左右中央前方の上方位置に
配置して視界を良好として、刈取作業を確認し易くし、
左右両側より乗り降りできるようにしている。
【0013】また、前記フィーダハウス10、ビータ3
4及び穀稈供給口12は、機体の進行方向に向かって左
側寄りに設けられ、該穀稈供給口12は第一扱胴21の
左前部に配置して、穀稈を脱穀装置18の第一扱胴21
の回動によって右方へ搬送するようにしている。該脱穀
装置18後端部の排稈口24a下部から後下方には、ガ
イドプレート60が延出され、該ガイドプレート60後
部の上方とエンジンルーム49底面との間位置には、強
制的に排稈を後方に送り出す排稈ビータ61が設けられ
ている。該排稈ビータ61は扱胴21・22の外径より
も外径を小さくしたコンパクトで組立容易な形状とし、
排稈ビータ61の回転速度を第二扱胴22の回転速度よ
り速くして排稈ビータ61の周速度を扱胴21・22よ
り同等以上の速さとし、排稈を後方に送り出す性能を高
めている。
【0014】前記排稈ビータ61は、左端部が排稈口2
4aの左端部と一致し、排稈ビータ61の右端部は排稈
口24a右端部よりさらに右側に延出し、排稈口24a
より排出された排稈を後方に左右幅広く搬送し、排稈ビ
ータ61後方の吸引ファン92に取り込まれ、機体後端
部に左右に全幅に渡って横架されたチッパー式のスプレ
ッダー62に受け継いで、該スプレッダー62の複数の
鉈状の刃によって切断され、機体後端部より圃場に排出
される。
【0015】このような構成において、刈取部8で刈り
取られた穀稈は、搬送装置9を介して脱穀装置18に供
給され、そこで脱穀処理を終えた後の排稈は、排稈ビー
タ61、吸引ファン92を介して、スプレッダー62で
切断されて機体外に排出されるようにしている。
【0016】また、前記脱穀装置18の下方には、選別
装置19が配置されており、脱穀装置18より落下する
穀粒や藁屑等を選別処理できるようにしている。選別装
置19の構成は、流穀板25、揺動部50、選別風を発
生させる唐箕27、選別された一番物を左右方向に搬送
する一番コンベア28と二番物を搬送する二番コンベア
31等より構成されている。該一番コンベア28及び二
番コンベア31は、側面視でクローラー式走行装置1の
後方に横設され、一番コンベア28の左端部に連通して
立状に配したバケット式の揚穀コンベア29や、一番コ
ンベア28の左端部に連設する還元コンベア32とクロ
ーラー式走行装置1とが干渉しないようにしている。
【0017】このうち揺動部50は、前記第一扱胴21
前端の下方より選別装置19の後端までに渡って配置さ
れ、揺動リンク機構51によって揺動自在に支持されて
いる。揺動部50前部には第一扱胴21と第二扱胴22
の下方に渡って落下された穀稈を受けるグレーンパン5
0aが形成されている。該グレーンパン50aは側面視
で波状に形成されており、揺動部50の揺動で穀稈を後
方に搬送するようにしている。
【0018】そして、前記グレーンパン50a後端には
連接してフルイ線52が配置され、該フルイ線52の下
方から揺動部50の後端部にかけてチャフ部14が配置
されている。該チャフ部14は、前側より脱粒された穀
稈量に応じて前記チャフフィン14aの前下がり傾斜角
度が変わる可動チャフ53と、手動によってチャフフィ
ン14aの前下がり傾斜角度が変える手動チャフ54
と、チャフフィン14aの前下がり傾斜角度が固定され
た固定チャフ55より構成されている。そして、チャフ
部14の下方の揺動部50底面には、落下口50bやク
リンプ網が設けられている。
【0019】また、前記チャフ部14の前下方で、グレ
ーンパン50aの前後途中部の下方には唐箕27が横設
され、ガイドに従って後方に選別風を送り、落下口50
b等を介して揺動部50内に選別風を送風しており、前
述したように、前記チャフ部14で比重選別と風選別と
を行い、一番物と二番物とに選別している。
【0020】このような構成において、前記第一扱胴2
1と第二扱胴22の受網23・24より落下された穀粒
や藁屑等は、揺動部50のグレーンパン50a上に受け
止められて後方に搬送され、グレーンパン50a後部よ
りフルイ線52で後方に跳ね飛ばされて、そのままチャ
フ部14に落下され、そこで比重選別と風選別とが行わ
れる。
【0021】ここで、本発明に係わる脱穀装置18につ
いて、図1乃至図3により詳細に説明する。脱穀装置1
8は、第一扱胴21と第二扱胴22と受網23・24等
からなり、前記機枠フレーム13上部に収納されてい
る。いずれの扱胴21・22も、周囲に複数の扱歯を有
するスパイラル41・42を設けたスクリュー型に構成
され、その軸芯は、左右水平方向に向けられて前後平行
に配置されており、脱穀装置18を前後方向に短くする
ことができ、選別装置19後部の上方の空間を利用して
エンジンルーム49を設けることができ、効率良くレイ
アウトできるようにしている。
【0022】そして、第一扱胴21には本発明に係わる
扱胴を用い、第二扱胴22には従来の軸方向に略均一な
断面を有する円筒形状の扱胴を用いている。なお、脱穀
性能を向上させるために、必要に応じて、両扱胴21・
22ともに本発明に係わる扱胴を適用してもよく、特に
限定されるものではない。
【0023】また、これら第一扱胴21と第二扱胴22
の下方には、それぞれ受網23・24が配置され、第一
扱胴21と第二扱胴22の上方には、それぞれ上部カバ
ー35・36が配置されて、前扱室37と後扱室38と
を構成している。そして、第一扱胴21下方の受網23
右側の後部は、前低後高に緩やかな円弧状で傾斜させ
て、第二扱胴22の上外周の接線方向に向かって延出さ
れて連通部23aが形成され、該連通部23a後端は、
第二扱胴22の回転軌跡の前端部近傍まで延出され、ま
た、前記受網24の左後部には、排稈口24aが開口さ
れている。
【0024】そして、前記上部カバー35・36の水平
状に成形した上部の内周面には、送塵弁59・59・・
・が左右幅方向に適宜間隔を開けて設けられ、上部カバ
ー35・36上部に上下方向の回動支点を中心に回動自
在に枢支されており、該送塵弁59・59・・・を回動
操作することによって、穀稈が第一扱胴21・第二扱胴
22内を移動する時間を穀稈の品種や穀稈の状態に合わ
せて調整することができ、様々な品種等に合わせた汎用
性のある脱穀部18が構成される。
【0025】また、第二扱胴22のスパイラル42は、
第二扱胴22の右端部より、前記排稈口24aの直右側
までの間に形成され、スパイラル42終端部より左側の
排稈口24a前方の第二扱胴22外周面には送り羽根5
8・58・・が形成され、脱穀後の穀稈(排稈)を送り
羽根58・58・・で送って排稈口24aより排出する
ようにしている。
【0026】このような構成において、フィーダハウス
10から穀稈供給口12へ刈り取った穀稈が送られる
と、第一扱胴21の回転によって、刈取穀稈は右方へ搬
送されながら脱粒される。そして、第一扱胴21の右端
に至ると、緩傾斜状に形成した連通部23aから第二扱
胴22の処理空間に送られ、第二扱胴22の回転によっ
て左方へ搬送されながら脱粒され、第二扱胴22の左端
に送られると、排稈は、排稈口24aから前記ガイドプ
レート60上に落下されるのである。
【0027】次に、このような構成よりなる脱穀装置1
8に関し、本発明の第一実施例について、図2、図3、
図4により説明する。本実施例においては、扱胴21は
円錐台状のテーパ部21aと円筒部21bとから構成さ
れている。
【0028】前記テーパ部21aは、前記穀稈供給口1
2側の左端部で最大の断面積を有し、該断面積は、穀稈
供給口12から離間するほど減少していき、右端部にお
いて円筒部21bの左端部と同径に構成して連結されて
いる。
【0029】このようなテーパ部21aの外周面には、
螺旋状に形成されたスパイラル41bが扱胴軸方向に配
設され、該スパイラル41bの外周縁には、複数の扱歯
20が扱胴外周方向に所定間隔で配設されている。ま
た、円筒部21bの外周面にも、螺旋状のスパイラル4
1aが前記テーパ部21aの右端部から前記連通部23
aの直左側までの間に形成され、連通部23a前方の円
筒部21b外周面には第一扱胴21の半径方向に突出す
る板状の送り羽根57・57・・が形成されている。
【0030】このような構成において、前記刈取部8で
刈り取られた穀稈は、コンベア11を介して穀稈供給口
12からテーパ部21aに供給されると、該テーパ部2
1a左部ではスパイラル41bの周速度が速いため、穀
稈の掻き込み力も大きく、供給された穀稈は、滞留する
ことなく前扱室37内部に迅速に取り込まれる。さら
に、テーパ部21a右部に至ると周速度は遅くなる反
面、穀稈の処理空間が拡大するため、取り込んだ穀稈を
滞らせることなく、円筒部21bの方に搬送させること
ができるのである。
【0031】前記テーパ部21aにおいて、スパイラル
41bと扱歯20と受網23とにより脱穀されながら高
速で搬送されてきた穀稈は、円筒部21bに到達する
と、該円筒部21bでは通常速度でしかも長い距離をか
けて搬送されるため、穀粒と扱歯20や受網23等との
衝突確率が高くなり、良好な脱穀処理がなされる。そし
て、第一扱胴21の右端に至ると、前記送り羽根57に
より、連通部23aを通って第二扱胴22の処理空間に
送られ、該第二扱胴22において、更に扱き残した穀稈
の脱穀処理が行われる。
【0032】すなわち、穀稈を第一扱胴21の外周接線
方向に供給し、該第一扱胴21の回動により脱穀処理す
る脱穀装置18において、第一扱胴21は穀稈供給口1
2側のテーパ部21aと穀稈排出口側の円筒部21bと
から成り、前記テーパ部21aは穀稈供給口12側ほど
断面積が増加する構成としたので、穀稈供給口12付近
の第一扱胴21外周の周速度を上げることにより、穀稈
供給口12付近における穀稈の掻き込み力を増加させる
と共に、取り込まれた穀稈を円滑に搬送可能な大きな空
間を、穀稈供給口12に近設して設けることによって、
穀稈供給口12付近での穀稈の滞留を確実に防止するこ
とができ、脱穀性能を著しく向上させることができる。
また、このような穀稈供給口12付近での穀稈の滞留防
止により、穀稈同士、あるいは穀稈と機械要素との無駄
な摩擦が減少するため、扱胴軸の駆動に必要な動力を低
減でき、更には、穀粒の損傷も防止できるのである。
【0033】次に、第二実施例について、図5により説
明する。本実施例においては、スパイラル41の扱胴軸
方向の配設ピッチは、穀稈供給口12側になるほど大き
くなるように構成されている。
【0034】本実施例の第一扱胴21には従来の円筒状
の扱胴が用いられているが、穀稈供給口12付近には、
一条のスパイラル41cが配設され、該スパイラル41
cの右端部より右方には、スパイラル41cよりも狭い
ピッチの従来のスパイラル41a・41a・・が等ピッ
チで連設されている。そして、このスパイラル41c・
41aの外周縁にも、第一実施例と同様に複数の扱歯2
0が扱胴外周方向に所定間隔で配設されている。
【0035】このような構成においては、第一扱胴21
外周の周速度は変わらないが、スパイラル41cと、該
スパイラル41cに隣接するスパイラル41aと間に十
分な処理空間を確保することができ、加えて、ピッチが
広いために扱胴1回転あたりに穀稈を扱胴軸方向へ押し
出す速度(以下「搬送速度」とする)も増加するため、
穀稈が穀稈供給口12から第一扱胴21に供給される
と、該穀稈は、滞ることなく迅速に従来のスパイラル4
1aの方に搬送される。
【0036】前記スパイラル41cにより多量に高速で
搬送されてきた穀稈は、引き続きスパイラル41aによ
り、通常速度でしかも長い距離をかけて搬送され、穀粒
と扱歯20や受網23等との衝突確率が高い、良好な脱
穀処理がなされる。そして、第一実施例と同様に、穀稈
は、第一扱胴21の右端に至ると送り羽根57により第
二扱胴22の処理空間に送られ、該第二扱胴22におい
ては、更に扱き残した穀稈の脱穀処理が行われるのであ
る。
【0037】すなわち、穀稈を第一扱胴21の外周接線
方向に供給し、該第一扱胴21の回動により脱穀処理す
る脱穀装置18において、扱胴外周面に立設するスパイ
ラル41の扱胴軸方向のピッチを、穀稈排出口側よりも
穀稈供給口12側を大きくする構成としたので、穀稈供
給口12付近における穀稈の処理空間を大きく確保した
上で、穀稈の搬送速度を増加させることができ、穀稈供
給口12付近での穀稈の滞留を確実に防止して、脱穀性
能を向上することができる。また、穀稈供給口12付近
での穀稈の滞留防止により、穀稈同士、あるいは穀稈と
機械要素との無駄な摩擦が減少して、扱胴軸の駆動に必
要な動力を低減することができ、更に、穀粒の損傷も防
止できる。
【0038】次に、第三実施例について、図6により説
明する。本実施例においては、穀稈供給口12付近に大
きなピッチで配設した前記スパイラルを複数条設けるよ
うに構成されている。
【0039】第一扱胴21には従来の扱胴が用いられ、
該第一扱胴21の外周面で穀稈供給口12付近には、二
条のスパイラル41dが配設され、該スパイラル41d
の右端部には、スパイラル41dよりも狭いピッチの従
来のスパイラル41a・41a・・が等ピッチで連設さ
れ、これらスパイラル41d・41aの外周縁には、複
数の扱歯20が所定間隔で配設されている。
【0040】このような構成においては、複数条のスパ
イラル41d・41dを用いて、穀稈を掻き込み・搬送
するため、前記第二実施例よりも穀稈の掻き込み力・搬
送力が共に増加し、多量の穀稈が穀稈供給口12から第
一扱胴21に供給されても、滞留することなく前扱室3
7内に迅速に取り込まれる。
【0041】すなわち、穀稈供給口12側に配設した広
いピッチのスパイラルを複数条の螺旋状態としたので、
多数のスパイラルにより穀稈を脱穀しながらより確実に
搬送することができ、穀稈供給口12付近での穀稈の滞
留を一層確実に防止することができるのである。
【0042】次に、第四実施例について、図7により説
明する。本実施例においては、第一扱胴26全体が、穀
稈供給口側ほど断面積が減少するテーパ部から構成され
ている。
【0043】第一扱胴26は、前記穀稈供給口12側の
左端部で最小の断面積を有し、該断面積は、穀稈供給口
12から離間するほど増加していく。このようなテーパ
部から全体が構成される第一扱胴26の外周面には、同
一外径のスパイラル41aが、扱胴軸方向に等ピッチで
螺旋状に配設され、該スパイラル41aの外周縁には、
前述した各実施例と同様に、複数の扱歯20が扱胴外周
方向に所定間隔で配設されている。そして、第一扱胴2
6の右端部の外周面には、半径方向に突出する板状の送
り羽根57・57・・が形成されている。
【0044】このような構成においては、第一扱胴26
の左部では扱胴半径方向に十分な大きさの処理空間を確
保できるため、穀稈供給口12から供給された穀稈は、
滞らせることなく右方に搬送できる。そして、右方に搬
送されていくと、第一扱胴26の断面積増加に対応して
穀稈の処理空間も減少していくが、同時に、前述した如
く脱穀が進むにつれて穀粒や藁屑等の前記漏下現象によ
って穀稈量も減少していくため、穀稈密度を扱胴軸方向
全位置において略一定に保つことができるのである。さ
らに、穀稈供給口12側ほど第一扱胴26の断面積は減
少するにもかかわらず、スパイラル41aの外径は扱胴
軸方向では略同一に維持されているため、スパイラル4
1aの突出高さが穀稈供給口12側ほど高くなり、その
分、穀稈の掻き込み力・搬送力も増加して、穀稈供給口
12付近での穀稈の滞留を防止することができる。
【0045】すなわち、穀稈を第一扱胴21の外周接線
方向に供給し、該第一扱胴26の回動により脱穀処理す
る脱穀装置18において、第一扱胴26全体がテーパ部
から構成され、該テーパ部は穀稈供給口12側ほど断面
積が減少する構成としたので、穀稈供給口12付近にお
いて、穀稈の処理空間を十分確保することができ、さら
に、スパイラル41aの突出高さも高くできるので、穀
稈の掻き込み力・搬送力が増加し、穀稈供給口12付近
での穀稈の滞留を防止することができる。さらに、穀稈
供給口12付近での穀稈の滞留防止により、穀稈同士、
あるいは穀稈と機械要素との無駄な摩擦が減少し、扱胴
軸の駆動に必要な動力を低減することができ、更に、穀
粒の損傷も防止できる。また、扱胴の全長に渡り、穀稈
密度を略一定にできるので、穀稈を脱穀・搬送中に、穀
稈密度が極端に減少して扱胴が空回りし無駄な動力が浪
費されることを防止することができ、大幅な燃費向上を
図ることができるのである。
【0046】なお、以上の実施例は、いずれも汎用コン
バインについて説明してきたが、スパイラルを有する脱
穀装置であれば、脱穀装置のみを主体とする脱穀機など
であってもよく、特に限定されるものではない。
【0047】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成したので、
次のような効果を奏するものである。即ち、請求項1の
ように、穀稈を扱胴の外周接線方向に供給し、該扱胴の
回動により脱穀処理する脱穀装置において、扱胴は穀稈
供給口側のテーパ部と穀稈排出口側の円筒部とから成
り、前記テーパ部は穀稈供給口側ほど断面積が増加する
ので、扱胴外周の周速度を上げることにより、穀稈供給
口付近における穀稈の掻き込み力を増加させると共に、
取り込まれた穀稈を円滑に搬送可能な大きな空間を、穀
稈供給口に隣接して設けることにより、穀稈供給口付近
での穀稈の滞留を確実に防止し、脱穀性能を著しく向上
させることができる。また、穀稈供給口付近での穀稈の
滞留防止により、穀稈同士、あるいは穀稈と機械要素と
の無駄な摩擦が減少するため、扱胴軸の駆動に必要な動
力を低減でき、更には、穀粒の損傷も防止できるのであ
る。
【0048】請求項2のように、穀稈を扱胴の外周接線
方向に供給し、該扱胴の回動により脱穀処理する脱穀装
置において、扱胴外周面に立設するスパイラルの扱胴軸
方向のピッチを、穀稈排出口側よりも穀稈供給口側を大
きくするので、穀稈供給口付近における穀稈の処理空間
を大きく確保した上で、穀稈の搬送速度を増加させるこ
とができ、穀稈供給口付近での穀稈の滞留を確実に防止
して、脱穀性能を向上することができる。また、穀稈供
給口付近での穀稈の滞留防止により、穀稈同士、あるい
は穀稈と機械要素との無駄な摩擦が減少して、扱胴軸の
駆動に必要な動力を低減させ、更に、穀粒の損傷も防止
できる。
【0049】請求項3のように、請求項2記載のスパイ
ラルは、穀稈供給口側では複数条の螺旋状態とするの
で、ピッチの大きな多数のスパイラルにより、脱穀しな
がらも、より確実に穀稈を搬送することができ、穀稈供
給口付近での穀稈の滞留を一層確実に防止できるのであ
る。
【0050】請求項4のように、穀稈を扱胴の外周接線
方向に供給し、該扱胴の回動により脱穀処理する脱穀装
置において、扱胴全体がテーパ部から形成され、該テー
パ部は穀稈供給口側ほど断面積が減少するので、穀稈供
給口付近においては、穀稈の処理空間を十分確保し、加
えてスパイラルの突出高さも高くすることができ、穀稈
の滞留を確実に防止できるのである。さらに、この穀稈
供給口付近での穀稈の滞留防止により、穀稈同士、ある
いは穀稈と機械要素との無駄な摩擦が減少し、扱胴軸の
駆動に必要な動力を低減することができ、更に、穀粒の
損傷も防止できる。その上、扱胴の全長に渡って穀稈密
度を略一定にできるので、脱穀が進んでいっても、穀稈
密度が極端に減少して扱胴が空回りし無駄な動力が浪費
されるといったことがなく、大幅な燃費向上を図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】汎用コンバインの全体側面一部断面図である。
【図2】同じく全体平面一部断面図である。
【図3】脱穀装置及び選別装置の側面断面図である。
【図4】第一実施例の脱穀装置の構成を示す背面一部断
面図である。
【図5】第二実施例の脱穀装置の構成を示す背面一部断
面図である。
【図6】第三実施例の脱穀装置の構成を示す背面一部断
面図である。
【図7】第四実施例の脱穀装置の構成を示す背面一部断
面図である。
【符号の説明】
18 脱穀装置 21・26 扱胴 12 穀稈供給口 21a テーパ部 21b 円筒部 41a・41b・41c・41d スパイラル

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 穀稈を扱胴の外周接線方向に供給し、該
    扱胴の回動により脱穀処理する脱穀装置において、扱胴
    は穀稈供給口側の円錐台状のテーパ部と穀稈排出口側の
    円筒部とから成り、前記テーパ部は穀稈供給口側ほど断
    面積が増加することを特徴とするスパイラルを有する脱
    穀装置。
  2. 【請求項2】 穀稈を扱胴の外周接線方向に供給し、該
    扱胴の回動により脱穀処理する脱穀装置において、扱胴
    外周面に立設するスパイラルの扱胴軸方向のピッチを、
    穀稈排出口側よりも穀稈供給口側を大きくすることを特
    徴とするスパイラルを有する脱穀装置。
  3. 【請求項3】 前記スパイラルは、穀稈供給口側では複
    数条の螺旋とすることを特徴とする請求項2記載のスパ
    イラルを有する脱穀装置。
  4. 【請求項4】 穀稈を扱胴の外周接線方向に供給し、該
    扱胴の回動により脱穀処理する脱穀装置において、扱胴
    全体が円錐台状のテーパ部から形成され、該テーパ部は
    穀稈供給口側ほど断面積が減少することを特徴とするス
    パイラルを有する脱穀装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7811162B2 (en) 2007-08-07 2010-10-12 Cnh America Llc Combine rotor assembly with progressive pitch element pattern

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