JP2001332989A - 受信機 - Google Patents

受信機

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JP2001332989A
JP2001332989A JP2000150319A JP2000150319A JP2001332989A JP 2001332989 A JP2001332989 A JP 2001332989A JP 2000150319 A JP2000150319 A JP 2000150319A JP 2000150319 A JP2000150319 A JP 2000150319A JP 2001332989 A JP2001332989 A JP 2001332989A
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noise
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stereo
frequency
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JP2000150319A
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Shinsuke Okumura
真輔 奥村
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の車載受信機では、点火パルスノイズ、
マルチパスノイズなどをステレオ音質を維持しつつ除去
することが難しいなどの課題があった。 【解決手段】 ノイズAGC回路26を用いてノイズの
エネルギー密度に応じたゲート回路20の開閉制御を行
うと共に、このノイズAGC回路26の動作をマルチパ
スノイズや受信局切替時のノイズ発生に応じて切り替え
るものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は周波数変調された
ステレオ電波を受信し、これに基づいてステレオ信号を
復調して出力する受信機に係り、特に、点火プラグを備
えた内燃機関で発生した動力によって移動する自動車な
どに搭載されたとしても、上記ステレオ信号の音質を維
持しつつ点火パルスノイズを除去することができる受信
機の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周波数変調されたステレオ電波を受信す
る受信機は、基本的に、受信アンテナ、増幅手段、検波
手段、ローパスフィルタ、ステレオ復調手段、出力手段
とで構成されている。そして、周波数変調されたステレ
オ電波は受信アンテナで受信され、増幅手段で増幅さ
れ、検波手段で検波され、ローパスフィルタで高周波雑
音成分が取り除かれてステレオ復調手段に入力される。
また、このステレオ復調手段はステレオ電波を復調し、
出力手段がこれをステレオ信号として出力する。
【0003】そして、このような受信機を例えば点火プ
ラグを備えた内燃機関で発生した動力によって移動する
自動車などに搭載した場合、受信信号に周期的に点火パ
ルスノイズが重畳され、これがステレオ信号として出力
されてしまうので、音質は劣化する。
【0004】また、自動車の移動に伴って周波数変調さ
れたステレオ電波の伝播経路は変化し、特に、直接波と
して伝播されたステレオ電波と反射波として伝播された
ステレオ電波とが受信された場合、当然にこれらの電波
同士電波経路長が異なるので、受信電波は変調波1サイ
クル当たり2回の割合で搬送波が消滅するなど歪んだも
のとなってしまう。そして、これを検波するとスパイク
状のノイズが発生する。特に、周波数変調されたステレ
オ電波の場合、音声信号が含まれなくとも一定周期(例
えば26μs=19kHz)毎にパイロット信号による
変調がなされているので、このようなマルチパス受信状
態になると、このパイロット信号によるマルチパスノイ
ズが受信信号に周期的に重畳され、これがステレオ信号
として出力されてしまうので、音質は劣化する。なお、
一般的にモノラルの電波においてはこのパイロット信号
は無いため、マルチパスノイズの影響を受けにくい。
【0005】更に、中継局によって周波数が異なる放送
局からのステレオ電波を受信する場合、一定の周期毎に
他の中継局の周波数の受信状況をチェックし、そのチェ
ック結果に応じて周波数を切り替える必要がある。そし
て、このチェックの際、受信機の受信周波数は切り替わ
り、その間不要な周波数を受信することになるので切替
ノイズや不要電波受信ノイズなどが受信信号に周期的に
重畳され、これがステレオ信号として出力されてしまう
ので、音質は劣化する。
【0006】図8および図9はこれらの課題を解決する
ための従来の受信機の構成を示すブロック図である。図
において、43は受信アンテナ、44はフロントエンド
回路、45は高周波増幅回路、46は検波回路、47は
ノイズキラー回路、48はステレオ復調回路、49は低
周波増幅回路、50,51はスピーカである。また、5
2はレベル検出回路、53はローパスフィルタ、54は
ハイパスフィルタ、55はマルチパス検出回路、56は
セパレーション制御回路である。更に、57はバッフ
ァ、58はローパスフィルタ、59はゲート回路、60
は出力回路、61は記憶回路、62はハイパスフィル
タ、63は雑音検出回路、64はゲート信号発生回路、
65はノイズAGC回路である。66はPLL回路、6
7はマイクロコンピュータ、68はメモリ、69はミュ
ート回路である。
【0007】次に動作について説明する。受信アンテナ
43の受信電波に基づいてフロントエンド回路44から
出力された受信信号は、高周波増幅回路45で増幅さ
れ、検波回路46で検波され、バッファ57で更に増幅
されたあと、ローパスフィルタ58にて高周波数成分が
除去される。また、バッファ57の出力はハイパスフィ
ルタ62、雑音検出回路63を通過してゲート信号発生
回路64にて高周波成分のレベル判定がなされる。この
レベル判定の結果、閉信号が出力されると、ローパスフ
ィルタ58の出力がステレオ復調回路48へ入力され、
R信号およびL信号が生成され、これによりスピーカは
駆動される。逆に、レベル判定の結果、開信号が出力さ
れると、ゲート回路59はゲートを開けるため、記憶回
路61に記憶した信号がステレオ復調回路48へ入力さ
れる。
【0008】また、ノイズAGC回路65は雑音検出回
路63の出力レベルが所定のレベルとなるように制御を
行う。従って、ノイズの発生期間が短い点火パルスノイ
ズ(ピッチ1000μs以上、1ノイズ当たりの継続時
間200μs以下)についてはノイズキラー回路47を
動作させてその出力を防止することができ、しかも、周
波数変調されたステレオ信号に含まれる必要な高域変調
信号の振幅変動や、周波数切替時のホワイトノイズなど
によって誤ってノイズキラー回路47を動作させてしま
うことはない。これにより、例えば高周波ノイズのレベ
ルのみに基づいてノイズキラー回路47を動作させた場
合とは異なり、音質劣化を防止しつつ点火パルスノイズ
の出力を防止することができる。
【0009】このような制御がなされる一方で、前者の
回路(図8)においては、マルチパス検出回路55がハ
イパスフィルタ54の出力に基づいてマルチパスノイズ
が発生しているか否かを判定する。そして、マルチパス
が発生していると判定されたら、セパレーション制御回
路56はステレオ復調回路48のセパレーション処理を
ステレオからモノラルに切り替える。
【0010】また、後者の回路(図9)においては、マ
イクロコンピュータ67がメモリ68に記憶されている
他の中継局の周波数をPLL回路66に設定することで
一定期間毎にチェックし、且つ、この間ミュート回路6
9を動作させて音声出力を停止させる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来の受信機は以上の
ように構成されているので、点火プラグノイズ、マルチ
パスノイズ、切替時のノイズなどがステレオ信号として
出力されてしまうこと(ノイズの音響化)を防止するこ
とができるが、これにより本来のステレオ音質はかなり
劣化してしまうなどの課題があった。
【0012】具体的に説明する。前者の従来の受信機の
場合、マルチパスノイズが発生した場合、セパレーショ
ン制御回路56を動作させてステレオからモノラルへ処
理を切り替えるようにしている。従って、受信レベルと
しては十分にステレオ再生が可能であるような電波を受
信したとしても、モノラルにて再生されてしまう。しか
も、このようにステレオとモノラルとを切り替える場
合、それらの切替処理を高速に行ったのでは音がふわふ
わゆれた感じになって聞こえてしまうので、一般的にモ
ノラルからステレオに戻す時間を十分に確保する(一般
に2から3秒程度)ようにしている。更に、周波数変調
されたステレオ電波の場合、一定の周期毎にパイロット
信号が含まれ、マルチパス発生時にはこれがノイズとし
て検出されてしまうので、モノラルとして再生する期間
が殆ど連続した状態となってしまい、結果として聞こえ
る音声はモノラル音声となってしまう。また、このよう
な制御を行ったとしても、ゲート回路59は閉じている
ので、モノラル歪みは残ってしまう。
【0013】後者の従来の受信機の場合、スピーカ5
0,51に供給されるR信号およびL信号においてミュ
ートしているので、他の中継局を調査するタイミングに
よっては音圧がハイレベルから0、またその逆になって
しまうことがあり、例えこのミュートの時間が短い(一
般に約2ms程度)としても非常に不快な音を発生して
しまうことになる。
【0014】そして、発明者らは鋭意研究を重ねた結
果、マルチパスノイズや周波数切替時のノイズは通常の
チューニング操作時のホワイトノイズなどと同様に一定
期間連続してエネルギー密度が高いノイズ成分として分
類することができ、その結果、これらのノイズが発生し
た場合にはゲート回路を開き続けることにより、ステレ
オセパレーションをモノラルに切り替えたり、音をカッ
トするミュート処理などをおこなった場合よりも高いス
テレオ音質を維持しつつ、これらのノイズがステレオ信
号として出力されてしまうこと(ノイズの音響化)を防
止することができることを見出し、本発明を完成するに
至った。
【0015】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、ステレオ信号の音質を維持しつつ
当該点火パルスノイズを除去することができ、しかも、
マルチパスノイズや切替時のノイズが発生する場合には
従来よりもステレオ音質を維持しつつこれらを除去し、
その結果、従来にない高いステレオ音質を得ることがで
きる受信機を得ることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明に係る受信機
は、周波数変調されたステレオ電波を受信し、周波数変
調ステレオ信号を出力する受信アンテナと、当該周波数
変調ステレオ信号を増幅する増幅手段と、当該増幅手段
の出力信号に基づいて周波数変調ステレオ信号を検波す
る検波手段と、当該検波手段の出力信号に含まれる低周
波成分を抽出するローパスフィルタと、このローパスフ
ィルタの出力信号に基づいてステレオ信号を復調するス
テレオ復調手段と、当該復調されたステレオ信号を出力
する出力手段とを備える受信機において、上記検波手段
の出力信号に含まれる高周波成分のエネルギー密度が高
ければ高いほどレベルが高くなる判定レベルに基づいて
当該エネルギーのレベルを判定し、当該エネルギーレベ
ルが当該判定レベルよりも高ければ、上記ローパスフィ
ルタの出力の替わりに、当該ローパスフィルタの直前の
値をホールドしてステレオ復調手段へ出力するノイズ除
去手段と、上記増幅手段および/または検波手段の出力
に基づいてマルチパスノイズが発生しているか否かを判
定し、マルチパスノイズが発生している場合には、上記
高周波成分のエネルギー密度が高い場合の判定レベルを
低下させる感度切替手段とを設けたものである。
【0017】この発明に係る受信機は、周波数変調され
たステレオ電波を受信し、周波数変調ステレオ信号を出
力する受信アンテナと、当該周波数変調ステレオ信号を
増幅する増幅手段と、当該増幅手段の出力信号に基づい
て周波数変調ステレオ信号を検波する検波手段と、当該
検波手段の出力信号に含まれる低周波成分を抽出するロ
ーパスフィルタと、このローパスフィルタの出力信号に
基づいてステレオ信号を復調するステレオ復調手段と、
当該復調されたステレオ信号を出力する出力手段とを備
える受信機において、上記検波手段の出力信号に含まれ
る高周波成分のエネルギー密度が高ければ高いほどレベ
ルが高くなる判定レベルに基づいて当該エネルギーのレ
ベルを判定し、当該エネルギーレベルが当該判定レベル
よりも高ければ、上記ローパスフィルタの出力の替わり
に、当該ローパスフィルタの直前の値をホールドしてス
テレオ復調手段へ出力するノイズ除去手段と、受信周波
数を切り替えて増幅手段の出力に基づいて他の周波数の
受信レベルを判定すると共に、少なくともその受信周波
数を切り替えている期間においては、上記高周波成分の
エネルギー密度が高い場合の判定レベルを低下させる感
度切替手段とを設けたものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による受
信機の構成を示すブロック図である。この受信機は点火
プラグを備えた内燃機関の動力により移動する自動車な
どに搭載され、この点火プラグと同一の電源(例えばバ
ッテリ)に基づいて動作するものであり、周波数変調さ
れたステレオ電波を受信するものである。図において、
1は周波数変調されたステレオ電波を受信する受信アン
テナ、2は受信アンテナ1の受信電波に基づいて受信信
号を出力するフロントエンド回路、3は受信信号を増幅
する高周波増幅回路(増幅手段)、4は高周波増幅回路
3から出力される増幅信号に基づいて周波数変調ステレ
オ信号を検波する検波回路(検波手段)、5は検波回路
4から出力される検波信号から各種のノイズ成分を除去
するノイズキラー回路、6はノイズキラー回路5から出
力される修正検波信号が入力され、上記周波数変調ステ
レオ信号に基づいてR信号およびL信号を出力するステ
レオ復調回路(ステレオ復調手段)、7はこのR信号お
よびL信号が入力され、これらに応じてスピーカ8,9
を駆動する低周波増幅回路(出力手段)である。
【0019】また、10は高周波増幅回路3から出力さ
れる受信信号のエネルギーレベルに応じて変化するレベ
ル検出回路、11はレベル検出回路10から出力される
レベル信号から300kHz以下の帯域信号を透過する
第一ローパスフィルタ、12は第一ローパスフィルタ1
1の出力から53kHz以上の帯域信号を透過する第一
ハイパスフィルタ、13は検波回路4から出力される検
波信号から300kHz以下の帯域信号を透過する第二
ローパスフィルタ、14は第二ローパスフィルタ13の
出力から150kHz以上の帯域信号を透過する第二ハ
イパスフィルタ、15はこれら2つのハイパスフィルタ
12,14の出力が入力され、いずれか一方の入力レベ
ルに基づいてマルチパス発生を検出するマルチパス検出
回路、16はこのマルチパス発生時に感度切替信号を出
力する感度切替回路(感度切替手段)、17は第一ロー
パスフィルタ11の出力レベルに基づいて受信信号に基
づいてステレオ復調することができないか否かを判定
し、ステレオ復調が難しい受信レベルである場合にはス
テレオ復調回路6での復調処理をステレオからモノラル
に切り替えるセパレーション制御回路である。なお、こ
のセパレーション制御回路17による復調処理の切替と
は、修正検波信号に基づいてそのままにR信号およびL
信号を生成する動作から、R信号およびL信号として同
一の波形の信号(つまりモノラル信号)を出力する動作
まで段階的にそのステレオセパレーションの程度を切り
替えることを意味する。また、第一ローパスフィルタ1
1の出力は一般にシグナルメータ(Sメータ)信号とし
て用いられるものである。
【0020】ノイズキラー回路5において、18は検波
信号を増幅するバッファ、19はこのバッファ18の出
力から変調されたステレオ信号成分を抽出するように低
周波成分を透過する第三ローパスフィルタ(ローパスフ
ィルタ)、20は第三ローパスフィルタ19の出力を通
過/遮断させるゲート回路、21はゲート回路20の出
力をステレオ復調回路6へ出力する出力回路、22は出
力回路21の出力を保持するとともにその入力へフィー
ドバックする記憶回路である。そして、出力回路21は
ゲート回路20が第三ローパスフィルタ19の出力を通
過している場合にはこれをステレオ復調回路6へ出力
し、ゲート回路20が第三ローパスフィルタ19の出力
を遮断している場合には記憶回路22の出力をステレオ
復調回路6へ出力する。
【0021】また、23はバッファ18の出力から高周
波成分を透過する第三ハイパスフィルタ(ノイズ除去手
段)、24は第三ハイパスフィルタ23の出力を積分
し、更に所定のゲイン係数を乗算して出力する雑音検出
回路(ノイズ除去手段)、25は雑音検出回路24の出
力信号のレベルと所定の閾値(固定値)とを比較し、当
該出力信号のレベルが閾値以上となる期間においてゲー
ト回路20を遮断するための開信号を出力するゲート信
号発生回路(ノイズ除去手段)、26は雑音検出回路2
4の出力信号が入力され、そのレベルが上記閾値よりも
低い一定のレベルとなるように上記ゲイン係数を増減制
御するノイズAGC(オートゲインコントロール)回路
(ノイズ除去手段)である。また、このノイズAGC回
路26には、感度切替回路16からの感度切替信号が入
力され、この感度切替信号が入力されている期間におい
ては、ゲイン係数の増減制御を遅らせるかあるいは最大
増幅制御に切り替える。
【0022】図2はこの発明の実施の形態1において第
一ローパスフィルタ11および第一ハイパスフィルタ1
2により構成されるバンドパスフィルタ特性を示す周波
数特性図である。図において、横軸は対数表記の入力周
波数、縦軸はデシベルdB表記の減衰量、点線はこの実
施の形態1における特性線、実線は従来製品における特
性線である。同図に示すように、この実施の形態1のバ
ンドパスフィルタでは従来に比べてより高帯域側の信
号、すなわち53kHz以上、300kHz以下の帯域
の信号を透過する特性となっている。同様に、第二ロー
パスフィルタ13および第二ハイパスフィルタ14によ
り構成されるバンドパスフィルタ特性も高周波側にシフ
トしている。これにより、マルチパスの検出精度を向上
させることができる。
【0023】次に動作について説明する。受信機に電源
を投入すると、フロントエンド回路2は受信アンテナ1
の受信電波に基づいて受信信号を出力し、高周波増幅回
路3はこれを増幅し、検波回路4はこの増幅信号に基づ
いて周波数変調ステレオ信号の検波を行う。検波回路4
から出力される検波信号は、バッファ18で増幅された
あと、第三ローパスフィルタ19にて高周波数成分が除
去され、ゲート回路20に入力される。また、バッファ
18で増幅された検波信号は第三ハイパスフィルタ23
にも入力され、雑音検出回路24にて積分された後、ゲ
ート信号発生回路25に入力される。そして、ゲート信
号発生回路25は出力信号のレベルが閾値以上でない場
合にはゲート回路20へ閉信号を出力し、ゲート回路2
0はこの閉信号が入力される期間においては上記第三ロ
ーパスフィルタ19の出力を出力回路21へ出力する。
従って、ステレオ復調回路6にて第三ローパスフィルタ
19の出力に基づいてR信号およびL信号が生成され、
低周波増幅回路7を通じてスピーカ8,9が駆動され、
ステレオ音声が生成出力される。
【0024】また、ゲート信号発生回路25において、
雑音検出回路24の出力信号のレベルが閾値以上である
場合にはゲート回路20へ開信号が出力され、ゲート回
路20はこの開信号が入力される期間においては上記第
三ローパスフィルタ19の出力の出力回路21への出力
を停止する。従って、記憶回路22にて保持された第三
ローパスフィルタ19の直前の値が出力回路21を介し
てステレオ復調回路6に入力され、ステレオ復調回路6
ではこの記憶回路22の出力に基づいてR信号およびL
信号を生成し、低周波増幅回路7を通じてスピーカ8,
9から一定のステレオ音声が生成出力される。
【0025】このように検波信号に含まれる高周波成分
の積分値に応じて第三ローパスフィルタ19の出力ある
いは記憶回路22の出力のうちの一方を選択して復調処
理がなされる一方で、ノイズAGC回路26は雑音検出
回路24の出力信号レベルが閾値以下の一定のレベルと
なるように上記ゲイン係数を増減制御する。
【0026】従って、高周波ノイズ成分が連続的に入力
される場合には、その連続的な入力によって開信号が出
力されなくなるように制御がなされ、パルス的な高周波
ノイズ成分が入力される場合には、そのノイズ成分に基
づいて開信号が出力されるように制御がなされることに
なるので、ステレオ信号の変調波成分やチューニング切
替時に連続的に発生するホワイトノイズなどに対しては
そのノイズ発生期間全体においてゲートを開くことがで
きず、他方、断続的に発生する点火パルスノイズに対し
てはそのノイズレベルがあまり高くならなくともゲート
が開かれることになる。その結果、通常は本来の変調電
波の高周波成分に基づいてゲートを誤って開いてしまう
ことなくステレオ信号の高周波成分を用いて良好なR信
号およびL信号を再生することができ、しかも、点火パ
ルスノイズによるノイズ成分がステレオ復調回路6に入
力されることを防止し且つその期間において直前の値を
ホールドしているので、ノイズの無いクリアな一定の音
で違和感を与えることがなく、良好な音質のステレオ信
号を再生して出力することができる効果がある。
【0027】ところで、レベル検出回路10は高周波増
幅回路3から出力される受信信号のエネルギーレベルに
応じて変化するレベル信号を出力し、第一ローパスフィ
ルタ11はこのレベル信号のうち300kHz以下の信
号成分を透過し、第一ハイパスフィルタ12は更に53
kHz以上の信号成分を透過する。また、第二ローパス
フィルタ13は検波回路4から出力される検波信号から
300kHz以下の帯域信号を透過、第二ハイパスフィ
ルタ14は更に150kHz以上の信号成分を透過す
る。マルチパス検出回路15はこれらいずれかの透過信
号成分が所定の閾値レベル以上になったらその期間にお
いてマルチパス検出信号を出力し、感度切替回路16は
このマルチパス検出信号入力に応じてその入力期間にお
いて感度切替信号を出力し、ノイズAGC回路26は感
度切替信号が入力されている期間においてはゲイン係数
の増減制御を遅らせるかあるいは最大増幅制御に切り替
える。従って、連続的に発生してエネルギー密度が高い
マルチパスノイズが発生すると、これに応じてノイズA
GC回路26によるゲイン係数の増減制御が遅らされる
か最大増幅制御に切り替えられるので、その分だけ長く
雑音検出回路24の出力信号は閾値よりも高いレベルを
維持し、第三ローパスフィルタ19の出力が出力回路2
1へ入力されてしまうことは無い。
【0028】また、セパレーション制御回路17は、第
一ローパスフィルタ11の出力レベルに基づいて受信信
号に基づいてステレオ復調することができないか否かを
判定し、ステレオ復調が難しい受信レベルである場合に
はステレオ復調回路6での復調処理をステレオからモノ
ラルへ切り替える。その結果、例えばR信号およびL信
号として同一の波形の信号(つまりモノラル信号)が出
力される。
【0029】図3は以上の制御により実現される開信号
出力判定とノイズのエネルギー密度との関係図である。
図において、横軸はノイズのエネルギー密度、縦軸はこ
の実施の形態1における閉信号の判定レベル、27は点
火プラグノイズのおおよその発生範囲、28はマルチパ
スノイズのおおよその発生範囲、29は変調電波に含ま
れる高周波成分の分布範囲、30は通常の判定線、31
はマルチパス判定時の判定線である。そして、同図に示
すように、通常は点火プラグノイズにおいて開信号を出
力するとともに変調電波に含まれる高周波成分によって
は閉信号が出力されないようにすることで高いステレオ
音質を実現し、マルチパスノイズ発生時にはこのマルチ
パスノイズが発生している期間において連続的に開信号
が出力されるように制御することで通常よりは音質が劣
るものの最小限の音質劣化にてステレオ音質を実現する
ことができる。
【0030】図4はこの発明の実施の形態1による受信
機などにおいて、マルチパスノイズが発生した場合のR
信号およびL信号などの波形を示す波形図である。図4
の例はLchのみ正弦波で変調をかけた例である。同図
(a)は図1の回路における波形図、同図(b)はマル
チパス検出回路15の出力に応じてセパレーション制御
回路17にてモノラル制御した場合(従来の受信機)の
波形図である。また、32は検波回路4の出力波形、3
3は第一ハイパスフィルタ12の出力波形、34はL信
号、35はR信号である。そして、これらの図を比較す
れば明らかなように、従来の受信機においてはマルチパ
ス発生時にR信号とL信号とをモノラルに制御している
にもかかわらずモノラル歪みが重畳された出力信号波形
となっているのに対し、この実施の形態1ではR信号と
L信号とをステレオのままにしていながらもマルチパス
ノイズに基づくステレオ歪みおよびモノラル歪みは出力
信号に重畳されていない(音響化されていない)。従っ
て、実施の形態1に係る受信機のマルチパス発生時の音
質は従来のものよりも格段に改善されている。
【0031】以上のように、この実施の形態1によれ
ば、第三ハイパスフィルタ23から出力回路21までの
回路において、検波回路4の出力信号に含まれる高周波
成分のエネルギー密度が高ければ高いほどレベルが高く
なる判定レベルに基づいて当該エネルギーのレベルを判
定し、当該エネルギーレベルが当該判定レベルよりも高
ければ、上記第三ローパスフィルタ19の出力の替わり
に、当該第三ローパスフィルタ19の直前の値をホール
ドしてステレオ復調回路6へ出力し、感度切替回路16
において、増幅回路3および検波回路4の出力に基づい
てマルチパスノイズが発生しているか否かを判定し、マ
ルチパスノイズが発生している場合には、上記高周波成
分のエネルギー密度が高い場合の判定レベルを低下させ
るようにしたので、エネルギー密度が低い点火パルスノ
イズなどが発生すると、その殆どにおいてノイズ除去手
段を動作させてその時点のローパスフィルタ出力がステ
レオ復調回路6へ入力されないようにすることができ、
しかも、本来のステレオ信号の変調波が含まれるエネル
ギー密度が高い成分については、その殆どにおいてゲー
ト回路20を動作させないので、通常はステレオ信号の
変調波をカットすることなく点火パルスノイズをカット
して高いステレオ音質のステレオ信号を出力することが
できる。
【0032】しかも、増幅回路3および検波回路4の出
力に基づいてマルチパスノイズが発生しているか否かを
判定し、マルチパスノイズが発生している場合には感度
切替回路16から上記高周波成分のエネルギー密度が高
い場合の判定レベルを低下させるようにしたので、エネ
ルギー密度が高いマルチパスノイズをカットすることが
できる。
【0033】従って、点火プラグを備えた内燃機関の動
力により移動する自動車などに搭載されたとしても、こ
れらノイズ除去機能と感度切替回路16との制御によっ
て、点火パルスノイズやマルチパスノイズなどの各種の
ノイズがステレオ復調手段へ入力されてしまわないよう
にすることができる。しかも、エネルギー密度が高いノ
イズ成分に対しては通常は本来の音声信号の高周波成分
に基づいて誤動作しないような設定としつつ、マルチパ
スノイズが発生した時にはそれを効果的に除去するよう
に制御しているので、通常は本来の音声信号の高周波成
分を誤ってカットしてしまうことはない。その結果、良
好な音質のステレオ信号をステレオ復調手段で再生し、
出力手段から出力することができる効果がある。
【0034】実施の形態2.図5はこの発明の実施の形
態2による受信機の構成を示すブロック図である。この
受信機は点火プラグを備えた内燃機関の動力により移動
する自動車などに搭載され、この点火プラグと同一の電
源(例えばバッテリ)に基づいて動作するものであり、
周波数変調されたステレオ電波を受信するものである。
図において、36はフロントエンド回路2の受信周波数
を切り替えるPLL(フェーズロックドループ)回路、
37は中継局によって周波数が異なる放送局からのステ
レオ電波を受信する場合には、一定の周期毎に他の中継
局の周波数の受信状況をチェックし、そのチェック結果
に応じて受信周波数を切り替えるマイクロコンピュー
タ、38はサービスエリアの狭い各放送局が用いる周波
数リストを記憶するメモリである。これ以外の構成は実
施の形態1と同様であり説明を省略する。
【0035】次に動作について説明する。PLL回路3
6から出力されるチューニング電圧によってフロントエ
ンド回路2は所定の周波数の電波を受信し受信信号を出
力する。このような状態でマイクロコンピュータ37は
他局チェック処理を実施する。図6は一定期間毎に繰り
返し実行される他局チェック処理シーケンスを示すフロ
ーチャートである。図において、ST1は現在の周波数
の受信レベルを記憶する第一記憶ステップ、ST2はノ
イズAGC回路26に対して感度切替信号を出力するよ
うに指示する感度切替指示ステップ、ST3はPLL回
路36に対して周波数の設定データを出力する周波数設
定ステップ、ST4は一定時間チューニングが得られる
のを待つウェイトステップ、ST5は当該新たな他局の
受信レベルを記憶する第二記憶ステップ、ST6はこれ
ら受信レベル同士を比較する比較ステップ、ST7は新
たな他局の受信レベルが高い場合にそれを新たな受信周
波数とする切替ステップ、ST8はノイズAGC回路2
6からの感度切替信号出力を終了させる感度切替終了指
示ステップ、ST9は受信周波数を受信中の周波数に戻
す復帰ステップ、ST10は一定時間チューニングが得
られるのを待つウェイトステップである。
【0036】従って、他局チェック処理シーケンス実行
中においては、チューニングの切替ノイズや、切り替え
た時の新たな他局の受信ノイズ(ホワイトノイズ)など
が発生するが、この実施の形態2では、感度を切り替え
てそのノイズが発生している期間全体に渡って開信号を
出力させることができるので、これらのノイズ成分がス
テレオ復調回路へ入力されてしまうことは無い。
【0037】図7はこの発明の実施の形態2による受信
機などにおいて、他局チェック処理シーケンス実行中に
おけるR信号およびL信号などの波形を示す波形図であ
る。同図(a)は図5の回路における波形図、同図
(b)はR信号およびL信号においてミュート処理を行
った場合(従来の受信機)の波形図である。また、39
は検波回路4の出力波形、40はノイズキラー回路5の
出力波形、41は低周波増幅回路7の出力波形である。
そして、これらの図を比較すれば明らかなように、従来
の受信機においては連続する切替時ノイズの入力に応じ
てノイズAGC回路26が動作し、ゲート回路20は直
に閉じてしまい、その結果、ノイズキラー回路5の出力
波形においては切替時のノイズが出力されてしまってい
るが、この実施の形態2では予めノイズAGC回路26
の感度を低下させ、ゲート回路20はずっと開いたまま
とすることができるので、ノイズキラー回路5の出力波
形においては切替時のノイズが一切出力されないように
することができる。従って、実施の形態2に係る受信機
では、ミュート処理をしないで他局チェックが行えるた
め、聴取者の意向とは無関係に生じる他局チェック処理
シーケンス中の音質を従来のものよりも格段に改善する
ことができる。
【0038】以上のように、この実施の形態2によれ
ば、第三ハイパスフィルタ23から出力回路21までの
動作によって、検波回路4の出力信号に含まれる高周波
成分のエネルギー密度が高ければ高いほどレベルが高く
なる判定レベルに基づいて当該エネルギーのレベルを判
定し、当該エネルギーレベルが当該判定レベルよりも高
ければ、上記第三ローパスフィルタ19の出力の替わり
に、当該第三ローパスフィルタ19の直前の値をホール
ドしてステレオ復調回路6へ出力し、感度切替回路16
は受信周波数を切り替えて増幅手段の出力に基づいて他
の周波数の受信レベルを判定すると共に、少なくともそ
の受信周波数を切り替えている期間においては、上記高
周波成分のエネルギー密度が高い場合の判定レベルを低
下させるので、エネルギー密度が低い点火パルスノイズ
などが発生すると、その殆どにおいてノイズ除去手段を
動作させてその時点のローパスフィルタ出力がステレオ
復調手段へ入力されないようにすることができ、しか
も、本来のステレオ信号の変調波が含まれるエネルギー
密度が高い成分については、その殆どにおいてノイズ除
去手段を動作させないので、通常はステレオ信号の変調
波をカットすることなく点火パルスノイズをカットして
高いステレオ音質のステレオ信号を出力することができ
る。
【0039】しかも、受信周波数を切り替えて増幅回路
3の出力に基づいて他の周波数の受信レベルを判定する
感度切替回路16は、少なくともその受信周波数を切り
替えている期間においては、上記高周波成分のエネルギ
ー密度が高い場合の判定レベルを低下させるので、エネ
ルギー密度が高くなる切替時のノイズをカットすること
ができる。
【0040】従って、点火プラグを備えた内燃機関の動
力により移動する自動車などに搭載されたとしても、こ
れらノイズ除去機能と感度切替回路16との制御によっ
て、点火パルスノイズや切替時のノイズなどの各種のノ
イズがステレオ復調手段へ入力されてしまわないように
することができる。しかも、エネルギー密度が高いノイ
ズ成分に対しては通常は本来の音声信号の高周波成分に
基づいて誤動作しないような設定としつつ、切替時のノ
イズが発生する場合にはそれを効果的に除去するように
制御しているので、通常は本来の音声信号の高周波成分
を誤ってカットしてしまうことはない。その結果、良好
な音質のステレオ信号をステレオ復調回路6で再生し、
低周波増幅回路7から出力することができる効果があ
る。
【0041】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、周波
数変調されたステレオ音声電波を受信し、周波数変調ス
テレオ音声信号を出力する受信アンテナと、当該周波数
変調ステレオ音声信号を増幅する増幅手段と、当該増幅
手段の出力信号に基づいて周波数変調ステレオ信号を検
波する検波手段と、当該検波手段の出力信号に含まれる
低周波成分を抽出するローパスフィルタと、このローパ
スフィルタの出力信号に基づいてステレオ信号を復調す
るステレオ復調手段と、当該復調されたステレオ信号を
出力する出力手段とを備える受信機において、上記検波
手段の出力信号に含まれる高周波成分のエネルギー密度
が高ければ高いほどレベルが高くなる判定レベルに基づ
いて当該エネルギーのレベルを判定し、当該エネルギー
レベルが当該判定レベルよりも高ければ、上記ローパス
フィルタの出力の替わりに、当該ローパスフィルタの直
前の値をホールドしてステレオ復調手段へ出力するノイ
ズ除去手段と、上記増幅手段および/または検波手段の
出力に基づいてマルチパスノイズが発生しているか否か
を判定し、マルチパスノイズが発生している場合には、
上記高周波成分のエネルギー密度が高い場合の判定レベ
ルを低下させる感度切替手段とを設けたので、エネルギ
ー密度が低い点火パルスノイズなどが発生すると、その
殆どにおいてノイズ除去手段を動作させてその時点のロ
ーパスフィルタ出力がステレオ復調手段へ入力されない
ようにすることができ、しかも、本来のステレオ信号の
変調波が含まれるエネルギー密度が高い成分について
は、その殆どにおいてノイズ除去手段を動作させないの
で、通常はステレオ信号の変調波をカットすることなく
点火パルスノイズをカットして高いステレオ音質のステ
レオ信号を出力することができる。
【0042】しかも、増幅手段および/または検波手段
の出力に基づいてマルチパスノイズが発生しているか否
かを感度切替手段にて判定し、マルチパスノイズが発生
している場合に上記高周波成分のエネルギー密度が高い
場合の判定レベルを低下させるようにしたので、エネル
ギー密度が高いマルチパスノイズをカットすることがで
きる。
【0043】従って、点火プラグを備えた内燃機関の動
力により移動する自動車などに搭載されたとしても、こ
れらノイズ除去手段と感度切替手段との制御によって、
点火パルスノイズやマルチパスノイズなどの各種のノイ
ズがステレオ復調手段へ入力されてしまわないようにす
ることができる。しかも、エネルギー密度が高いノイズ
成分に対しては通常は本来の音声信号の高周波成分に基
づいて誤動作しないような設定としつつ、マルチパスノ
イズが発生した時にはそれを効果的に除去するように制
御しているので、通常は本来の音声信号の高周波成分を
誤ってカットしてしまうことはない。その結果、良好な
音質のステレオ信号をステレオ復調手段で再生し、出力
手段から出力することができる効果がある。
【0044】この発明によれば、周波数変調されたステ
レオ音声電波を受信し、周波数変調ステレオ音声信号を
出力する受信アンテナと、当該周波数変調ステレオ音声
信号を増幅する増幅手段と、当該増幅手段の出力信号に
基づいて周波数変調ステレオ信号を検波する検波手段
と、当該検波手段の出力信号に含まれる低周波成分を抽
出するローパスフィルタと、このローパスフィルタの出
力信号に基づいてステレオ信号を復調するステレオ復調
手段と、当該復調されたステレオ信号を出力する出力手
段とを備える受信機において、上記検波手段の出力信号
に含まれる高周波成分のエネルギー密度が高ければ高い
ほどレベルが高くなる判定レベルに基づいて当該エネル
ギーのレベルを判定し、当該エネルギーレベルが当該判
定レベルよりも高ければ、上記ローパスフィルタの出力
の替わりに、当該ローパスフィルタの直前の値をホール
ドしてステレオ復調手段へ出力するノイズ除去手段と、
受信周波数を切り替えて増幅手段の出力に基づいて他の
周波数の受信レベルを判定すると共に、少なくともその
受信周波数を切り替えている期間においては、上記高周
波成分のエネルギー密度が高い場合の判定レベルを低下
させる感度切替手段とを設けたので、エネルギー密度が
低い点火パルスノイズなどが発生すると、その殆どにお
いてノイズ除去手段を動作させてその時点のローパスフ
ィルタ出力がステレオ復調手段へ入力されないようにす
ることができ、しかも、本来のステレオ信号の変調波が
含まれるエネルギー密度が高い成分については、その殆
どにおいてノイズ除去手段を動作させないので、通常は
ステレオ信号の変調波をカットすることなく点火パルス
ノイズをカットして高いステレオ音質のステレオ信号を
出力することができる。
【0045】しかも、受信周波数を切り替えて増幅手段
の出力に基づいて他の周波数の受信レベルを判定する感
度切替手段は、少なくともその受信周波数を切り替えて
いる期間においては、上記高周波成分のエネルギー密度
が高い場合の判定レベルを低下させるので、エネルギー
密度が高くなる切替時のノイズをカットすることができ
る。
【0046】従って、点火プラグを備えた内燃機関の動
力により移動する自動車などに搭載されたとしても、こ
れらノイズ除去手段と感度切替手段との制御によって、
点火パルスノイズや切替時のノイズなどの各種のノイズ
がステレオ復調手段へ入力されてしまわないようにする
ことができる。しかも、エネルギー密度が高いノイズ成
分に対しては通常は本来の音声信号の高周波成分に基づ
いて誤動作しないような設定としつつ、切替時のノイズ
が発生する場合にはそれを効果的に除去するように制御
しているので、通常は本来の音声信号の高周波成分を誤
ってカットしてしまうことはない。その結果、良好な音
質のステレオ信号をステレオ復調手段で再生し、出力手
段から出力することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による受信機の構成
を示すブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1において第一ローパ
スフィルタおよび第一ハイパスフィルタにより構成され
るバンドパスフィルタ特性を示す周波数特性図である。
【図3】 この発明の実施の形態1において実現される
閉信号出力判定とノイズのエネルギー密度との関係図で
ある。
【図4】 この発明の実施の形態1による受信機などに
おいて、マルチパスノイズが発生した場合のR信号およ
びL信号などの波形を示す波形図である。
【図5】 この発明の実施の形態2による受信機の構成
を示すブロック図である。
【図6】 この発明の実施の形態2において、マイクロ
コンピュータが一定期間毎に繰り返し実行する他局チェ
ック処理シーケンスを示すフローチャートである。
【図7】 この発明の実施の形態2による受信機などに
おいて、他局チェック処理シーケンス実行中におけるR
信号およびL信号などの波形を示す波形図である。
【図8】 従来の受信機の構成を示すブロック図であ
る。
【図9】 従来の他の受信機の構成を示すブロック図で
ある。
【符号の説明】
1 受信アンテナ、2 フロントエンド回路、3 高周
波増幅回路(増幅手段)、4 検波回路(検波手段)、
5 ノイズキラー回路、6 ステレオ復調回路(ステレ
オ復調手段)、7 低周波増幅回路(出力手段)、8,
9 スピーカ、10 レベル検出回路、11 第一ロー
パスフィルタ、12 第一ハイパスフィルタ、13 第
二ローパスフィルタ、14 第二ハイパスフィルタ、1
5 マルチパス検出回路、16 感度切替回路(感度切
替手段)、17 セパレーション制御回路、18 バッ
ファ、19 第三ローパスフィルタ(ローパスフィル
タ)、20 ゲート回路、21 出力回路、22 記憶
回路、23 第三ハイパスフィルタ(ノイズ除去手
段)、24 雑音検出回路(ノイズ除去手段)、25
ゲート信号発生回路(ノイズ除去手段)、26 ノイズ
AGC回路(ノイズ除去手段)、27 点火プラグノイ
ズのおおよその発生範囲、28 マルチパスノイズのお
およその発生範囲、29 変調電波に含まれる高周波成
分の分布範囲、30通常の判定線、31 マルチパス判
定時の判定線、32 検波回路の出力波形、33 第一
ハイパスフィルタの出力波形、34 L信号、35 R
信号、36PLL回路、37 マイクロコンピュータ、
38 メモリ、39 検波回路の出力波形、40 雑音
検出回路の出力波形、41 ノイズAGC回路の出力波
形、42 レベル検出回路の出力波形。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周波数変調されたステレオ電波を受信
    し、周波数変調ステレオ信号を出力する受信アンテナ
    と、当該周波数変調ステレオ信号を増幅する増幅手段
    と、当該増幅手段の出力信号に基づいて周波数変調ステ
    レオ信号を検波する検波手段と、当該検波手段の出力信
    号に含まれる低周波成分を抽出するローパスフィルタ
    と、このローパスフィルタの出力信号に基づいてステレ
    オ信号を復調するステレオ復調手段と、当該復調された
    ステレオ信号を出力する出力手段とを備える受信機にお
    いて、 上記検波手段の出力信号に含まれる高周波成分のエネル
    ギー密度が高ければ高いほどレベルが高くなる判定レベ
    ルに基づいて当該エネルギーのレベルを判定し、当該エ
    ネルギーレベルが当該判定レベルよりも高ければ、上記
    ローパスフィルタの出力の替わりに、当該ローパスフィ
    ルタの直前の値をホールドしてステレオ復調手段へ出力
    するノイズ除去手段と、 上記増幅手段および/または検波手段の出力に基づいて
    マルチパスノイズが発生しているか否かを判定し、マル
    チパスノイズが発生している場合には、上記高周波成分
    のエネルギー密度が高い場合の判定レベルを低下させる
    感度切替手段とを設けた受信機。
  2. 【請求項2】 周波数変調されたステレオ電波を受信
    し、周波数変調ステレオ信号を出力する受信アンテナ
    と、当該周波数変調ステレオ信号を増幅する増幅手段
    と、当該増幅手段の出力信号に基づいて周波数変調ステ
    レオ信号を検波する検波手段と、当該検波手段の出力信
    号に含まれる低周波成分を抽出するローパスフィルタ
    と、このローパスフィルタの出力信号に基づいてステレ
    オ信号を復調するステレオ復調手段と、当該復調された
    ステレオ信号を出力する出力手段とを備える受信機にお
    いて、 上記検波手段の出力信号に含まれる高周波成分のエネル
    ギー密度が高ければ高いほどレベルが高くなる判定レベ
    ルに基づいて当該エネルギーのレベルを判定し、当該エ
    ネルギーレベルが当該判定レベルよりも高ければ、上記
    ローパスフィルタの出力の替わりに、当該ローパスフィ
    ルタの直前の値をホールドしてステレオ復調手段へ出力
    するノイズ除去手段と、 受信周波数を切り替えて増幅手段の出力に基づいて他の
    周波数の受信レベルを判定すると共に、少なくともその
    受信周波数を切り替えている期間においては、上記高周
    波成分のエネルギー密度が高い場合の判定レベルを低下
    させる感度切替手段とを設けた受信機。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011166257A (ja) * 2010-02-05 2011-08-25 Panasonic Corp ラジオ受信装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011166257A (ja) * 2010-02-05 2011-08-25 Panasonic Corp ラジオ受信装置

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