JP4170159B2 - ラジオ放送受信機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、受信電界強度が弱くなると高音成分を減衰させて耳障りなノイズを低減する機能を備えたラジオ放送受信機に関し、特に車載用として好適なラジオ放送受信機に関する。
【0002】
【従来の技術】
車載用FM放送受信機では、車両の走行に伴って受信電界強度が著しく変動し、弱電界状態になると特に高音成分のノイズの割合が増加する。このため、一般的な車載用FM放送受信機では、受信電界強度が低くなると高音成分を減衰させて放送を聞きやすくするハイカット回路が設けられている。
【0003】
このような車載用FM放送受信機では、高音成分の減衰量を頻繁に変化させると体感上の音量も頻繁に変化して違和感を生じるため、弱電界状態から強電界状態に移行するときには減衰量を元に戻すタイミングを一定の時間だけ遅らせている。これにより、電界強度が頻繁に変化しても体感上の音量が頻繁に変化することが防止される。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−140945号公報
【特許文献2】
特開平9−23201号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように従来のFM放送受信機では、弱電界状態から強電界状態に変化しても一定の時間だけ高音成分の復帰のタイミングを遅らしているので、弱電界状態が発生する頻度が低くても高音成分が減衰される時間が長くなる。このため、音質が過度に劣化した状態となる。
【0006】
ハイカット回路が動作したときの音質の劣化を回避するために、弱電界状態における高音成分の減衰量を小さくすることが考えられる。しかし、その場合はノイズの割合が多くなって聞きづらい音になってしまう。強電界状態においても高音成分を減衰させて強電界状態のときと弱電界状態のときとの高音成分の減衰量の差を小さくすることも考えられるが、そうすると強電界状態でも音質が劣化した状態となってしまう。
【0007】
特開平6−140945号公報には、受信電界強度が低下するのに伴ってローパスフィルタのカットオフ周波数を低域側に移動させ、チャンネルセパレーションを劣化させることによりノイズの影響を小さくするFM放送受信機が記載されている。しかし、このFM放送受信機においても、受信電界強度が更に低下したときにはハイカット回路により高音成分を減衰させており、ハイカット回路の動作は従来と同様である。
【0008】
また、特開平9−23201号公報には、ハイカット回路がオンになるときの受信電界強度とオフになるときの受信電界強度とを異なる値としたFM放送受信機が記載されている。しかし、このFM放送受信機においても、弱電界状態になってハイカット回路が一旦オンになると、電界強度が十分に強くならなければハイカット回路がオフにならないため、前述した従来のFM放送受信機と同様に、音質が過度に劣化した状態になる。
【0009】
以上から、本発明の目的は、受信電界強度に応じて高音成分の減衰量を制御し、受信電界強度が頻繁に変化する環境においても従来に比べて良好な音質を得ることができるラジオ放送受信機を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記した課題は、ラジオ放送の電波を受信する受信部と、前記受信部から出力された信号から受信電界強度を示す電界強度信号を生成する電界強度信号生成部と、前記受信部から出力された信号からオーディオ信号を生成するオーディオ信号生成部と、前記オーディオ信号生成部から出力されたオーディオ信号のうち高音成分を減衰可能な高音成分調整部と、前記電界強度信号に基づいて弱電界状態を検出し、単位時間当たりの弱電界状態の検出頻度に応じて前記高音成分調整部を制御する制御部とを有し、前記制御部は、単位時間当たりの前記弱電界状態の検出頻度が高いほど、前記高音成分調整部による高音成分の減衰量を大きくすることを特徴とするラジオ放送受信機により解決する。
【0012】
また、前記制御部により制御されてオーディオ信号全体を減衰させるソフトミュート部を有するラジオ放送受信機の場合、前記制御部は、単位時間当たりの前記弱電界状態の検出頻度が所定の値よりも少ない場合は前記ソフトミュート部のミュートポイントを高く、かつ、減衰量を大きく設定し、単位時間当たりの前記弱電界状態の検出頻度が前記所定の値よりも多い場合は前記ソフトミュート部のミュートポイントを低く、かつ、減衰量を小さく設定するとともに、前記高音成分調整部を制御して単位時間当たりの前記弱電界状態の検出頻度が高いほど、前記高音成分調整部による高音成分の減衰量を大きくすることが好ましい。
【0013】
本発明においては、電界強度信号に基づいて弱電界状態か強電界状態かを判定し、更に単位時間当たりの弱電界状態の検出回数によって高音成分の減衰量を制御する。従って、従来のように受信電界強度の瞬時値又は平均値によってハイカット回路をオン−オフする場合に比べて、高音成分の減衰量をより細かく制御することができる。これにより、高音成分を過度に劣化させることがなく、弱電界状態の検出頻度が少ない場合は比較的良好な音質でラジオ放送を聴取することが可能となる。
【0014】
また、電界強度が設定値(ミュートポイント)よりも低くなったときにオーディオ信号を減衰するソフトミュート部が設けられているラジオ放送受信機の場合、弱電界状態の検出頻度が低いときはミュートポイントを高く、かつ減衰量を大きく設定し、弱電界状態の検出頻度が所定の値よりも多いときはソフトミュートポイントを低く、かつ減衰量を小さく設定するとともに、単位時間当たりの弱電界状態の検出頻度が高いほど高音調整部による高音成分の減衰量を大きくすることが好ましい。これにより、受信電界強度が低い状態でも、放送の内容を聞き取ることが可能になる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照して説明する。
【0016】
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態のFM放送受信機の構成を示すブロック図である。
【0017】
本実施の形態のFM放送受信機は、制御部10と、フロントエンド11と、混合器12と、中間周波増幅器13と、FM復調回路14と、高音調整回路15と、アッテネータ16と、増幅器17と、スピーカー18と、局部発振器19と、電界強度生成回路20と、操作部21とにより構成されている。
【0018】
操作部21には、電源のオン−オフを行うためのスイッチや、受信周波数を設定するための受信周波数設定ボタン、音量を調整するためのボリューム調整ボタン、並びに音質を調整するためのバス(Bass:低音)調整ボタン及びトレブル(Treble:高音)調整ボタン等が設けられている。
【0019】
制御部10はマイクロコンピュータにより構成されており、この制御部10内にはメモリ及びPLL(Phase Locked Loop)回路が含まれている。そして、制御部10は、操作部21からの信号に基づいて、受信すべき周波数に応じた周波数の信号をPLL回路で生成してフロントエンド11に出力する。
【0020】
また、制御部10は、受信すべき周波数に応じた信号を局部発振器19に出力する。局部発振器19は、制御部10からの信号に応じた周波数の信号を生成して混合器12に出力する。
【0021】
フロントエンド11は、制御部10からの信号に応じた所定の周波数の電波を受信して混合器12に出力する。混合器12は、フロントエンド11から出力された信号と局部発振器19から出力された信号とを混合して中間周波信号を生成し、中間周波増幅器13に出力する。
【0022】
中間周波増幅器13は、混合器12から出力された中間周波信号を増幅及び検波した後、FM検波信号としてFM復調回路14に出力する。このとき、中間周波増幅器13では、中間周波信号の整流に伴って受信電界強度に応じた電圧の信号が得られる。電界強度生成回路20はこの信号を入力して受信電界強度を示す直流のシグナルメータ信号(Sメータ信号)を生成し、制御部10に出力する。
【0023】
FM復調回路14は、中間周波増幅器13から出力されたFM検波信号をステレオ信号に復調し、オーディオ信号として出力する。高音調整回路15は、FM復調回路14からオーディオ信号を入力し、制御部10からの信号に応じて、オーディオ信号のうちの高音成分のレベルを調整する。制御部10は、電界強度発生回路20から入力したシグナルメータ信号と、ユーザが操作部21のトレブル調整ボタンを操作して設定したトレブル設定値とに応じて、この高音調整回路15を制御する。
【0024】
アッテネータ16は、制御部10からの信号に応じて、オーディオ信号全体の減衰量を調整する。制御部10は、ユーザが操作部21のボリューム調整ボタンを操作して設定した音量設定値に基づいて、このアッテネータ16を制御する。増幅器17は、アッテネータ16から出力されたオーディオ信号を増幅してスピーカー18に伝達する。
【0025】
なお、本実施の形態のFM放送受信機内には、ユーザが操作部21のバス調整ボタンを操作して設定したバス設定値に応じて低音成分を調整する低音調整回路も存在するが、ここではその図示を省略している。
【0026】
図2は、横軸に入力電界強度をとり、縦軸に復調回路の出力レベルをとって、電界強度とオーディオ信号レベル及びノイズレベルとの関係を示す図である。なお、図2には、電界強度生成回路20から出力されるシグナルメータ信号の電圧値(電界強度値)を併せて示している。
【0027】
この図2に示すように、電界強度が強いときはオーディオ信号レベルに比べてノイズレベルが十分小さいが、電界強度が弱くなると、オーディオ信号レベルが低下してノイズレベルが大きくなる。この例では、電界強度値が2V未満のときを弱電界状態とし、2V以上のときを非弱電界状態とする。非弱電界状態のときはオーディオ信号のレベルが略一定であり、ノイズのレベルが十分に低い。一方、弱電界状態のときは、電界強度の低下に伴ってオーディオ信号のレベルが低下するとともに、ノイズのレベルが大きくなる。
【0028】
以下、本実施の形態のFM放送受信機における高音成分の減衰量の制御について、図3に示すフローチャートを参照して説明する。なお、説明を簡単にするために、ここではユーザによるトレブル設定値は0dBであるものとする。また、高音成分の減衰量とは、400Hzの信号成分に対する10kHzの信号成分の減衰量をいう。
【0029】
まず、ステップS11において、制御部10は電界強度生成回路20から送られてくるシグナルメータ信号により電界強度を監視している。ここでは、制御部10は10m秒毎にシグナルメータ信号の電圧値を読み込み、500m秒毎に弱電界状態の検出回数を集計するものとする。その後、ステップS12に移行して判定レベルを決定する。
【0030】
この例では、図4に示すように、単位時間(500m秒)当たりの弱電界状態の検出回数が0回のときは判定レベルを0とし、1〜2回のときは判定レベルを1とする。以下同様に、単位時間当たりの弱電界状態の検出回数が3〜4のときは判定レベルを2、5〜6回のときは判定レベルを3、…というように決定し、単位時間当たりの弱電界状態検出回数が10回以上の場合は、一律に判定レベルを6とする。判定レベル毎に高音減衰量の目標値Aが設定されている。この例では、図4からわかるように、判定レベルの値は高音成分の減衰量の目標値Aからマイナス符号をとった値と一致している。
【0031】
次に、ステップS13に移行し、制御部10は現在の高音成分の減衰量Bを調べる。その後、ステップS14に移行し、現在の高音成分の減衰量BとステップS12で決定した高音成分の減衰量の目標値Aとを比較する。
【0032】
そして、図5に示すように、A<BのときはステップS15aに移行して、高音成分の減衰量を目標値Aまで−1dB/秒の割合で変化させる。また、ステップS14でA=BのときはステップS15bに移行して現在の減衰量を維持し、A>BのときはステップS15cに移行して高音成分の減衰量を目標値Aまで+1dB/5秒の割合で変化させる。
【0033】
本実施の形態においては、単位時間当たりの弱電界状態の検出回数を計測し、その結果に応じて高音成分の減衰量を決定するので、弱電界状態の検出頻度が高いときには高音成分の減衰量が大きくなり、耳障りなノイズを除去することができる。一方、弱電界状態の検出頻度が低いときには高音成分の減衰量が小さくなり、音質の劣化が少なくなる。従って、非弱電界状態と弱電界状態とが頻繁に変化する環境においても、従来に比べて良好な音質で放送を聴取することができる。
【0034】
また、本実施の形態においては、高音成分の減衰量を小さくする(正方向に変化させる)ときには減衰量の変化速度を−1dB/5秒と遅くしているので、急激な音質の変化が回避され、違和感がないという利点もある。
【0035】
なお、上記実施の形態では、ユーザによるトレブル設定値が0dBであるものとしたが、ユーザによりトレブル調整がなされている場合、受信電界強度による高音成分の減衰量がユーザによるトレブル設定値を超えない範囲で高音成分の減衰量の調整を行う。
【0036】
例えば、判定レベルが4(目標値A=−4dB)でユーザによるトレブル設定値が−2dBの場合、制御部10は−1dB/秒の割合で高音成分の減衰量を増加させて、減衰量が−4dBとなったときに高音成分の減衰量を固定する。また、例えば判定レベルが2(目標値A=−2dB)でユーザによるトレブル設定値が−4dBのときは、制御部10は既にトレブル設定値に基づいて高音調整回路15を制御し高音成分の減衰量を−4dBとしているので、受信電界強度による高音成分の調整は行わず、現在の減衰量を維持する。しかし、ユーザによりトレブル設定値が0dBに変更されると、制御部10は高音調整回路15を制御して−1dB/秒の割合で高音成分の減衰量を変化させ、減衰量が−2dBとなった時点で減衰量を固定する。これにより、減衰量を過剰に大きくすることがなく、音質の劣化が低減される。
【0037】
(第2の実施の形態)
図6は本発明の第2の実施の形態のFM放送受信機の構成を示すブロック図である。なお、本実施の形態が第1の実施の形態と異なる点はFM復調回路14と高音調整回路15との間にソフトミュート回路23が設けられていることにあり、その他の構成は基本的に第1の実施の形態と同様であるので、図6において図1と同一物には同一符号を付して、その詳しい説明は省略する。
【0038】
放送局からの電波がない周波数帯では、図2からわかるようにノイズが大きくなる。このノイズを局間ノイズという。一般的なFM放送受信機では、入力電界強度が低くなると局間ノイズを低減するソフトミュート回路が設けられている。但し、従来のFM放送受信機では単に入力電界強度が設定値(ミュートポイント)よりも低下すると一定の減衰量でオーディオ信号をミュートするのに対し、本実施の形態においては、制御部10によりソフトミュート回路23及び高音調整回路15をより細かく制御する。
【0039】
図7は、本実施の形態のFM放送受信機におけるソフトミュート回路及び高音調整回路の制御シーケンスを示すフローチャートである。
【0040】
まず、ステップS21において、制御部10は電界強度生成回路20から送られてくるシグナルメータ信号により電界強度を監視している。ここでは、制御部10は10m秒毎にシグナルメータ信号の電圧値を読み込み、500m秒毎に弱電界状態の検出回数を集計するものとする。その後、ステップS22に移行して判定レベルを決定する。
【0041】
本実施の形態では、図8に示すように、単位時間(500m秒)当たりの弱電界状態の検出回数が0回のときは判定レベルを0とし、1〜2回のときは判定レベルを1とする。以下同様に、単位時間当たりの弱電界状態の検出回数が3〜4回のときは判定レベルを2、5〜6回のときは判定レベルを3、…というように決定し、単位時間当たりの弱電界状態検出回数が10回以上の場合は、一律に判定レベルを6とする。
【0042】
図8に示すように、判定レベル毎にA設定かB設定かのいずれかが決められている。判定レベルが0〜2のときはB設定であり、この場合はミュートポイント(ソフトミュートの動作開始点)を入力電界強度が15dBμVのところに設定し、ソフトミュートの減衰量(最終値)を−38dB、高音成分の減衰量を0dBに設定する。判定レベルが3〜6のときはA設定であり、この場合はミュートポイントを入力電界強度が10dBμVのところに設定し、ソフトミュートの減衰量を−28dBに設定する。また、高音成分の減衰量は判定レベルに応じて設定する。例えば、判定レベルが3,4,5,6のときの高音成分減衰量は、それぞれ−2dB,−3dB,−4dB,−5dBである。
【0043】
その後、ステップS23に移行し、制御部10は判定レベルが0,1,2のいずれかであるか否かを判定する。判定レベルが0,1,2のいずれかである場合(YES)はステップS24に移行し、ミュートポイントを15dBμVに設定し、ソフトミュートの減衰量を−38dBに設定して、ソフトミュート制御回路23の動作を開始する。
【0044】
一方、ステップS23で判定レベルが0〜2でないと判定した場合(NO)は、ステップS25に移行する。そして、ミュートポイントを10dBμVに設定し、ソフトミュートの減衰量を−28dBに設定して、ソフトミュート制御回路23の動作を開始する。その後、ステップS26に移行し、高音調整回路15により、判定レベルに応じた減衰量で高音成分を減衰する。
【0045】
なお、A設定とB設定とが頻繁に入れ替わると体感上の音量が頻繁に変化して違和感を生じるため、A設定の状態又はB設定の状態は、少なくとも2秒間以上維持することが好ましい。
【0046】
本実施の形態においては、弱電界状態の検出頻度が0の場合は勿論、弱電界状態の検出頻度が比較的少ない場合(判定レベルが1又は2の場合)は、高音調整回路15による高音成分の減衰を行わない。そして、弱電界状態の検出頻度が多い場合(判定レベルが3〜6の場合)は、ソフトミュートによる減衰量を少なくし、高音調整回路15により高音成分を減衰させている。以下、その理由について説明する。
【0047】
電界強度が低くなるとノイズが多くなって放送が聞きづらくなることを防止するために、ミュートポイントを高めに設定し、ソフトミュートによる減衰量を大きく設定することが考えられる。しかし、その場合は、周波数帯域が広い音楽を聴くには十分ではないものの放送の内容を理解するのに必要最低限の電界強度であっても、ソフトミュートによってオーディオ信号のレベルを大きく低下させてしまうので、放送を聴取することができなくなってしまう。
【0048】
一方、本実施の形態では、弱電界状態が頻繁に発生する状況(判定レベルが3〜6)であっても、ソフトミュートによる減衰量を低くしており、かつ高音成分を減衰させることによってノイズを除去している。これにより、音楽を聴取するのには適さないような受信状態が悪い環境においても、放送の内容を理解することが可能になる。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のラジオ放送受信機は、電界強度信号に基づいて弱電界状態か否かを判定し、更に単位時間当たりの弱電界状態の検出回数によって高音成分の減衰量を制御する制御部を有している。従って、従来のように受信電界強度の瞬時値又は平均値によってハイカット回路をオン−オフする場合に比べて、高音成分の減衰量をより細かく制御することができる。これにより、高音成分を過度に劣化させることがなく、弱電界状態の検出頻度が少ない場合は比較的良好な音質でラジオ放送を聴取することが可能となる。
【0050】
また、電界強度が設定値(ミュートポイント)よりも低くなったときにオーディオ信号を減衰するソフトミュート部が設けられているラジオ放送受信機の場合、弱電界状態の検出頻度が低いときはミュートポイントを高く、かつ減衰量を大きく設定し、弱電界状態の検出頻度が所定の値よりも多いときはソフトミュートポイントを低く、かつ減衰量を小さく設定するとともに、単位時間当たりの弱電界状態の検出頻度が高いほど高音調整部による高音成分の減衰量を大きくすることが好ましい。これにより、受信電界強度が低い状態でも、放送の内容を聞き取ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1の実施の形態のFM放送受信機の構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、電界強度とオーディオ信号レベル及びノイズレベルとの関係を示す図である。
【図3】図3は、第1の実施の形態のFM放送受信機における高音成分の減衰量の制御方法を示すフローチャートである。
【図4】図4は、第1の実施の形態における単位時間当たりの弱電界状態の検出回数と判定レベルとの関係を示す図である。
【図5】図5は、減衰量の目標値Aと現在の減衰量Bとの関係と、高音減衰量の制御との関係を示す図である。
【図6】図6は本発明の第2の実施の形態のFM放送受信機の構成を示すブロック図である。
【図7】図7は、第2の実施の形態のFM放送受信機におけるソフトミュート回路及び高音調整回路の制御シーケンスを示すフローチャートである。
【図8】図8は、単位時間当たりの弱電界状態の検出回数と判定レベルとの関係を示す図である。
【符号の説明】
11…フロントエンド、
12…混合器、
13…中間周波増幅器、
14…FM復調回路、
15…高音調整器、
16…アッテネータ、
17…増幅器、
18…スピーカー、
19…局部発信器、
20…電界強度生成回路、
21…操作部、
23…ソフトミュート回路。

Claims (4)

  1. ラジオ放送の電波を受信する受信部と、
    前記受信部から出力された信号から受信電界強度を示す電界強度信号を生成する電界強度信号生成部と、
    前記受信部から出力された信号からオーディオ信号を生成するオーディオ信号生成部と、
    前記オーディオ信号生成部から出力されたオーディオ信号のうち高音成分を減衰可能な高音成分調整部と、
    前記電界強度信号に基づいて弱電界状態を検出し、単位時間当たりの弱電界状態の検出頻度に応じて前記高音成分調整部を制御する制御部とを有し、
    前記制御部は、単位時間当たりの前記弱電界状態の検出頻度が高いほど、前記高音成分調整部による高音成分の減衰量を大きくすることを特徴とするラジオ放送受信機。
  2. 前記高音成分の減衰量を正方向に変化させるときの減衰量変化速度が、減衰量を負方向に変化させるときの減衰量変化速度よりも遅いことを特徴とする請求項1に記載のラジオ受信機。
  3. ラジオ放送の電波を受信する受信部と、
    前記受信部から出力された信号から受信電界強度を示す電界強度信号を生成する電界強度信号生成部と、
    前記受信部から出力された信号からオーディオ信号を生成するオーディオ信号生成部と、
    前記オーディオ信号生成部から出力されたオーディオ信号のうち高音成分を減衰可能な高音成分調整部と、
    前記電界強度信号に基づいて弱電界状態を検出し、単位時間当たりの弱電界状態の検出頻度に応じて前記高音成分調整部を制御する制御部と、
    前記制御部により制御されてオーディオ信号全体を減衰させるソフトミュート部とを有し、
    前記制御部は、単位時間当たりの前記弱電界状態の検出頻度が所定の値よりも少ない場合は前記ソフトミュート部のミュートポイントを高く、かつ、減衰量を大きく設定し、単位時間当たりの前記弱電界状態の検出頻度が前記所定の値よりも多い場合は前記ソフトミュート部のミュートポイントを低く、かつ、減衰量を小さく設定するとともに、前記高音成分調整部を制御して単位時間当たりの前記弱電界状態の検出頻度が高いほど、前記高音成分調整部による高音成分の減衰量を大きくすることを特徴とするラジオ放送受信機。
  4. 前記制御部は、ミュートポイント又は高音成分の減衰量を変更した後は、少なくとも2秒間以上その状態を維持することを特徴とする請求項3に記載のラジオ放送受信機。
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