JP2001329670A - 滑り防止テープ - Google Patents

滑り防止テープ

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JP2001329670A
JP2001329670A JP2000154418A JP2000154418A JP2001329670A JP 2001329670 A JP2001329670 A JP 2001329670A JP 2000154418 A JP2000154418 A JP 2000154418A JP 2000154418 A JP2000154418 A JP 2000154418A JP 2001329670 A JP2001329670 A JP 2001329670A
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resin
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tape
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JP2000154418A
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Naohito Sugai
直仁 菅井
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3M Innovative Properties Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属箔をベースとして使用して優れた凹凸追
従性をもたらすことができる滑り防止テープにおいて、
表示層に描かれた模様等の視認性を低下させたり模様そ
のものを変形、損壊させたりすることなく高い滑り防止
効果を発揮することのできる滑り防止テープを提供する
こと。 【解決手段】 金属箔をベースとして滑り防止テープを
製造するとともに、その金属箔ベースの上面に、透明な
樹脂フィルムを設けるとともに、樹脂フィルムの裏面、
すなわち、金属箔ベースに対向する面に、模様等からな
る表示層を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は滑り防止テープに関
し、さらに詳しく述べると、金属箔をベースとして備
え、かつ模様等の表示層が形成されている滑り防止テー
プに関する。本発明の滑り防止テープでは、金属箔の使
用に原因するシワやキズなどの欠陥を引き起こすことな
く、金属箔の展性に由来する凹凸追従性を生かしつつ高
い滑り防止効果をもたらすことができ、かつ表示層の模
様等の視認性を低下させることもない。
【0002】
【従来の技術】模様等からなる表示層を備えた滑り防止
テープの類は、周知の通り、従来よりいろいろなものが
知られている。例えば、特開平8−326254号公報
には、滑り止め効果とともに、所定の表示を行うことを
目的とした、滑り止めシートとその製造方法が開示され
ている。この滑り止めシートは、図1に示すように、合
成樹脂のフィルムやアルミニウム箔などからなるベース
シート11と、そのベースシート11の上面側に塗料が
付着されて形成され所定の内容の表示を行う表示層12
と、ベースシート11及び表示層12の上面側に形成さ
れ、多数の滑り止め用の粒子(例えば、アルミナ、ゴ
ム、ガラス等の粒子)24を含んだ上面層20とをもっ
て構成されている。ベースシート11の裏面には、粘着
剤層30と離型シート32が積層されている。上面層2
0は、表示層12の内容を透視することが可能なもので
あり、好ましくは、第1接着剤層22を形成した後にそ
の表面に滑り止め用の粒子24を付着させ、さらにその
上に第2接着剤層26を形成するによって、形成するこ
とができる。
【0003】しかし、この滑り止めシートでは、滑り止
め用の粒子を接着剤を使用して直接的に表示層に接着し
ているので、使用する接着剤によって表示層が制限を受
けるという問題がある。例えば有機溶剤型の塗料(イン
ク)を使用してグラビア印刷法によって表示層を形成す
るような場合には、形成された表示層を侵すおそれがあ
るので、滑り止め用の粒子の接着に有機溶剤型の接着剤
を使用することができない。また、一般的には接着剤が
滑り止め用の粒子を覆っていた方が、滑り止め用の粒子
を表示層に対して強固に固定することができるが、使用
する接着剤によっては、その必要がないものもあり、ま
た、いくら透明性に優れた接着剤であっても、何層も積
み重ねることで透明性が落ちてしまい、表示する効果が
うすれてしまう。また、この滑り止めシートでは、その
表示層に対して滑り止め用の粒子が直接的に接触してい
るので、通行人らの頻繁な往来により表示層に多大の重
力がかかり、表示層の模様等の変形や損壊などを引き起
こすおそれがある。
【0004】上記したような欠点に加えて、特開平8−
326254号公報に記載の滑り止めシートでは、例え
ばアルミニウム箔をベースシートとして使用したような
場合、表示層を形成し、滑り止め用の粒子の固着のため
に繰り返し接着剤を塗布する間にアルミニウム箔にシワ
やキズが入ってしまい、完成した滑り止めシートを破棄
せざるを得ないという重大な欠点がある。アルミニウム
箔は、その優れた展性により凹凸追従性が良好であり、
メタリック表示も可能とするので、この欠点が解消され
ることが、特に望ましい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記したよ
うな従来の技術の問題点を解決して、アルミニウム箔や
その他の金属箔をベースとして使用して優れた凹凸追従
性をもたらすことができる滑り防止テープにおいて、表
示層に描かれた模様等の視認性を低下させたり模様その
ものを変形、損壊させたりすることなく高い滑り防止効
果を発揮することのできる滑り防止テープを提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記した目的は、本発明
に従うと、金属箔をベースとして滑り防止テープを製造
するとともに、その金属箔ベースの上面に、透明な樹脂
フィルムを設けるとともに、樹脂フィルムの裏面、すな
わち、金属箔ベースに対向する面に、模様等からなる表
示層を形成することによって達成することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明による滑り防止テープは、
金属箔からなるベースを使用する。ここで使用する金属
箔は、滑り防止テープにおいて優れた凹凸追従性を得る
ため、展性を備えた金属材料(合金を含む)からなる箔
であることが好ましい。適当な金属箔としては、以下に
列挙するものに限定されるわけではないけれども、例え
ば、アルミニウム箔、スズ箔などのように展性に優れた
ものを挙げることができる。このような金属箔のなかで
も、その金属の展性、入手容易性、価格などを考慮した
場合、アルミニウム又はその合金の箔を特に有利に使用
することができる。アルミニウム箔やその他の金属箔の
厚さは、滑り防止テープの仕様や使途などに応じて広く
変更することができるけれども、通常、組み合わせて使
用する透明な樹脂フィルムの厚さを考慮して、約10〜
100μm の範囲である。なお、かかる金属箔の厚さに
ついて、詳細は以下において説明する。
【0008】本発明の滑り防止テープにおいて、金属箔
からなるベースの上面には、模様等からなる表示層を裏
面に備えた透明な樹脂フィルムが設けられる。すなわ
ち、この滑り防止テープでは、模様付きの透明フィルム
を金属箔ベースで支持するとともに、透明フィルムで模
様を保護し、かつ透明フィルムを通して模様を見ること
ができるような層構成が採用されている。
【0009】ここで使用する樹脂フィルムは、それが表
示層の透視を可能にするに足る十分に高いレベルの透明
性(光透過性)を有していて、しかもそのフィルムの裏
面に表示層を形成することができる限りにおいて特に限
定されるものではない。樹脂フィルムは、以下に詳細に
説明するが、そのフィルムの表面で、滑り止め機能を備
えた樹脂の層(以下、「滑り止め樹脂層」と呼ぶ)を支
承している。
【0010】適当な樹脂フィルムとしては、各種のプラ
スチックフィルム、例えば、ポリエステルフィルム、ナ
イロンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、エチレン−
酢酸ビニル共重合体フィルム、ポリプロピレンフィル
ム、ポリエチレンフィルムなどを挙げることができる。
これらのプラスチックフィルムは、単層で使用してもよ
く、さもなければ2層以上の複合フィルムとして使用し
てもよい。このようなプラスチックフィルムは、必要に
応じて、適当な色に着色されていたりしてもよい。ま
た、このようなプラスチックフィルムは、製造したまま
の状態で使用してもよく、さもなければ、表示層や滑り
止め樹脂層の形成、金属箔ベースに対する先着力などを
改善するため、コロナ放電処理、プライマ処理などの表
面処理を施した後に使用してもよい。
【0011】樹脂フィルムの厚さは、滑り防止テープに
所望とされる厚さやそのテープの使用部位などに応じて
広く変更することができるが、通常、10〜100μm
であり、好ましくは、20〜80μm である。樹脂フィ
ルムの厚さが10μm よりも薄いと、滑り防止テープの
強度が低下し、例えば頻繁な通行人らの往来により簡単
に破損してしまう。反対に、樹脂フィルムの厚さが10
0μm よりも厚くなると、凹凸追従性が悪くなる。
【0012】本発明による滑り防止テープでは、上記し
た樹脂フィルムの裏面に所定の模様等を備えた表示層が
形成される。表示層は、樹脂フィルムの裏面に全面的に
形成してもよく、さもなければ、その裏面に部分的に形
成してもよい。ここで、「模様等」とは、広い意味で用
いられており、例えば、滑り防止テープで表示パターン
として屡々採用されている文字、記号、図柄などあるい
はその組み合わせなどを指している。また、このような
模様等のサイズは任意であり、小さいものから大きなも
のまで包含する。例えば、表示層に文字を含むような場
合には、英字半角で8ポイント以上のサイズであれば、
十分に認識可能であろう。また、実際の使用時を考慮す
ると、英字半角で20ポイント以上のサイズであること
が望ましい。さらに、このような模様等は、単色であっ
ても、多色であってもよい。具体的には、模様等の一例
として、駅のプラットホームなどに設けられた白線、注
意を喚起するために歩道などに設けられた黄/黒斜線模
様、階段の「スリップ注意」の表示などを挙げることが
できる。したがって、表示層は、樹脂フィルムの裏面に
全面的に形成されていてもよく、さもなければ、部分的
に形成されていてもよい。
【0013】このような表示層の模様等は、その種類や
滑り防止テープの配設場所、所望とする効果などによっ
ていろいろに変更することができるばかりでなく、いろ
いろな手法を使用して形成することもできる。模様等
は、例えば、グラビア印刷、凸版印刷、スクリーン印
刷、デジタル印刷などの慣用の印刷技法を使用して形成
することができる。印刷インクは、耐性などの面から油
性インクであることが好ましいが、必要応じて、水性イ
ンクであってもよい。また、この表示層の模様等は、特
殊の効果などを期待する場合には、例えば蛍光性、蓄光
性、再帰反射性などを備えるように形成してもよい。さ
らに、模様等は、必要に応じて、印刷以外の技法によっ
て形成してもよい。例えば、模様等の形状に切り抜きあ
るいは打ち抜かれたシートを粘着剤層を介して樹脂フィ
ルムの裏面に貼付してもよく、さもなければ、すでに模
様等を付与された転写シートを使用して、その模様等を
樹脂フィルムの裏面に転写してもよい。
【0014】本発明の滑り防止テープにおいて、樹脂フ
ィルムの表面に、なんらかの手法に従って滑り止め機能
を付与することが必要である。その方法は、樹脂フィル
ムの表面に滑り止め樹脂層を施す方法である。本発明の
滑り防止テープの場合、通常、この方法で樹脂フィルム
の表面に滑り止め機能を付与するのが好ましい。滑り止
め樹脂層は、通常、樹脂フィルムの表面に滑り止め機能
を備えた樹脂からなる樹脂層を被覆又は積層することに
よって行い、さらに、その樹脂層の表面に凹凸パターン
を付与することが好ましい。滑り止め機能のもととなる
凹凸パターンの種類及び大きさは、特に限定されるもの
ではなく、例えば山形の突起を連続して形成してもよ
く、さもなければ、しま鋼板の表面のように浮き出し模
様や切込み模様であってもよい。なお、滑り止め樹脂層
は、滑り防止テープの使用途中で容易に剥離し得ない程
度に強固に、樹脂フィルムに接合されていることが必要
である。
【0015】滑り止め樹脂層は、透明もしくは半透明の
樹脂から形成することができるが、少なくとも、樹脂フ
ィルムに形成した表示層を観察できる程度の透明度を有
していることが必要である。滑り止め樹脂層の形成に適
当な樹脂としては、例えば、ウレタン樹脂、エポキシ樹
脂、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等の
ポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビ
ニル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、
ポリアミド樹脂などを挙げることができる。また、この
ような樹脂をそのタイプの面から分類すると、有機溶剤
型、水溶剤型、紫外線(UV)硬化型、電子線(EB)
硬化型、熱可塑性型などを挙げることができる。
【0016】滑り止め樹脂層で使用する樹脂の選択につ
いてさらに説明すると、本発明では、以下に説明するよ
うにこの樹脂層に滑り止め粒子を固定するけれども、従
来の滑り防止テープとは異なって表示層は樹脂フィルム
の裏面(すなわち、この樹脂層とは反対側の面)に形成
されているので、樹脂層の形成のために様々な透明な樹
脂を任意に使用可能である。
【0017】このような樹脂層は、滑り防止テープの特
性、例えば耐久性、耐候性などを向上させるために、各
種の添加剤を含有していてもよい。適当な添加剤として
は、例えば、ガラス繊維、無水シリカ、酸化チタン、紫
外線吸収剤、可塑剤などを挙げることができる。また、
このような添加剤に加えて、表示層の色合いにもよる
が、樹脂層の多少の着色のために、着色剤を含有してい
てもよい。もちろん、かかる添加剤は、滑り止め樹脂層
の透明度に悪影響を及ぼしてはならない。
【0018】滑り止め樹脂層は、常用の被膜形成法に従
って任意に形成することができるというものの、通常、
スピンコート法などの塗布法やグラビア印刷法などの印
刷法などによって樹脂溶液を樹脂フィルム上に所定の厚
さで塗布し、さらに乾燥させることが有利である。樹脂
層は、通常、1回の被膜形成作業で形成することができ
るが、必要に応じて、2回もしくはそれ以上の被膜形成
作業で形成してもよい。滑り止め機能を得るため、この
ような製造工程の途中で、樹脂層の表面に凹凸パターン
を付与するのが好ましい。
【0019】また、上述のような被膜形成法に代えて、
樹脂フィルムの表面に滑り止めフィルムを貼付又は積層
することによっても滑り止め樹脂層を形成することがで
きる。このような場合には、滑り止めフィルムの表面
に、滑り止め機能を得るための凹凸パターンを予め形成
しておいてもよく、さもなければ、滑り止めフィルムの
貼付後にそのフィルムの表面に凹凸パターンを付与して
もよい。
【0020】滑り止め樹脂層の厚さは、滑り防止テープ
の使途や、この樹脂層が滑り止め粒子を備えるか否かな
どによって広い範囲で変更することができるというもの
の、それを樹脂フィルムの表面に形成しても下地となる
展性のある金属箔の利点を生かせるように、金属箔より
も薄くなるように設計するのが好ましい。滑り止め樹脂
層の厚さは、通常、5〜300μmの範囲であり、好ま
しくは、10〜100μmの範囲である。
【0021】本発明の滑り防止テープは、その滑り止め
樹脂層が滑り止め粒子をさらに含有することが好まし
い。滑り止め粒子は、樹脂層に保持あるいは埋設した形
で施される。滑り止め粒子を併用することによって、滑
り止め樹脂層の単独使用よりもさらに、滑り止め機能を
高めることができる。ただし、ここで使用する滑り止め
粒子は、樹脂フィルムに形成された表示層を視認性に悪
影響を及ぼすものであってはならない。
【0022】滑り止め粒子としては、以下に列挙するも
のに限定されるわけではないけれども、各種の無機材
料、例えば酸化アルミニウム(アルミナ)、ホワイトア
ランダム、炭化珪素、ガラスなど、あるいは有機材料、
例えばナイロン、ポリエステルなど、の粒子を使用する
ことができる。とりわけ、ホワイトアランダムは、それ
が十分な耐久性を有していることと、粒子の粒度分布
が、JIS規格により一定に保たれているということと
で有用である。
【0023】また、滑り止め粒子は、いろいろな形状及
びサイズで使用することができる。例えば、粒子の形状
は、商業的に容易に入手可能な小球体のほか、立方体、
平板などの形状であってもよい。さらに、樹脂フィルム
の裏面に形成した表示層の視認性は、滑り止め粒子の粒
径と粒子の分布密度によって大きく左右されるというこ
とが重要な要素であるので、本発明の滑り防止テープの
場合、使用する滑り止め粒子の好ましい粒径は、通常、
JIS規格に従って#12〜#120の範囲である。滑
り止め粒子の粒径が#120より小さいと、滑り防止効
果が得にくくなり、反対に#12より大きいと、粒子が
固着しにくくなる。また、滑り止め粒子の好ましい分布
密度は、通常、0.005〜0.05g/cm2 の範囲で
ある。滑り止め粒子の分布密度が0.005g/cm2
下回ると、滑り防止効果が得にくくなり、また、耐久性
も低下する。反対に、滑り止め粒子の分布密度が0.0
5g/cm2 を上回ると、樹脂フィルムの裏面に形成した
表示層の識別が、高密度に分布した滑り止め粒子に原因
して困難になるおそれがある。
【0024】滑り止め樹脂層に滑り止め粒子を含ませる
場合、所望とする効果などに応じていろいろな形態で分
散させることができる。例えば、滑り止め粒子が樹脂層
中に埋設されるとともに、その一部が樹脂層の表面から
露出しているように構成してもよく、さもなければ、滑
り止め粒子が樹脂層中に完全に埋設されているように、
すなわち、滑り止め粒子が樹脂によって完全に被覆され
ているように、構成してもよい。なお、滑り止め粒子の
このような異なる分散形態は、樹脂層の形成方法などの
条件をコントロールすることなどによって達成すること
ができる。
【0025】滑り止め粒子の適用は、異なるタイミング
で、いろいろな手法に従って行うことができる。滑り止
め粒子の適用のタイミングとして、例えば、滑り止め樹
脂層の形成の前か、樹脂層の形成と同時かもしくは樹脂
層の形成の後がある。また、滑り止め粒子の適用の方法
としては、例えば、静電塗装法(粉体塗装法)、重力塗
装法、吹き付け法などがある。とりわけ、静電塗装法
は、滑り止め粒子をそれが立った状態で付着させること
ができるので、有用である。
【0026】本発明の滑り防止テープでは、ベースとし
て使用した金属箔と表示層を裏面に備えた樹脂フィルム
を層間接着剤で接着して一体化するのが好ましい。すな
わち、本発明の滑り防止テープでは、これらの2種類の
材料を一体化して、フィルム状複合材料として使用する
のが好ましい。フィルム状複合材料は、ベースと樹脂フ
ィルムを常用のラミネーション技術に従って積層し、一
体化することによって製造することができる。ラミネー
ション技術としては、例えば、ドライラミネーション
法、樹脂ラミネーション法などがある。例えばドライラ
ミネーション法を使用する場合に、樹脂フィルムと金属
箔の接合に使用する層間接着剤は、例えば、アクリル樹
脂系、ウレタン樹脂系、エポキシ樹脂系などの接着剤で
ある。このような層間接着剤は、通常、少なくとも0.
5N/mm2 以上の層間接着強度を示すことが好ましく、
1.0N/mm2 もしくはそれ以上の層間接着強度を示す
ことがさらに好ましい。また、樹脂ラミネーション法を
使用する場合には、ポリプロピレンフィルム、ポリエチ
レンフィルム、ポリ酢酸ビニルフィルムなどを有利に使
用することができる。
【0027】本発明の滑り防止テープは、そのベースと
しての金属箔の被着体の側にさらに粘着剤層を有するこ
とが好ましい。この粘着剤層は、滑り防止テープの分野
で常用されている粘着剤などから形成することができ
る。例えば、溶剤を使用するタイプの粘着剤をベースに
塗布し、乾燥して粘着剤層を形成するか、ベースに転写
テープや両面テープを貼り付けて粘着剤層を形成する
か、滑り防止テープを被着体に施工する時に、両者の間
に接着剤、粘着剤、転写テープ、両面テープなどを施工
することによって粘着剤層を形成することができる。こ
のような粘着剤層付きの滑り防止テープは、特に施工性
とテープ固定の安定性の観点から有用である。
【0028】本発明の滑り防止テープは、さらに、上述
の粘着剤層を保護するため、任意の離型手段、例えば剥
離シート、リリースライナーなどを有することができ
る。このような離型手段は、粘着剤を保護する目的で一
般的に用いられているものであるならばどのようなもの
でもよく、紙製だけでなく、プラスチックフィルム製な
どであってもよい。
【0029】
【実施例】本発明による滑り防止テープの構成例を添付
の図面を参照して説明する。なお、添付の図面では、理
解を容易にするために、それぞれの層の厚さ及び比率を
実際とは異なる形で示し、また、滑り防止のための粒子
も、同一形状及びサイズの粒子に限定した形で示してい
る。
【0030】図2は、本発明による滑り防止テープの好
ましい一例を示した断面図である。模様付きの滑り防止
テープ10は、透明なプラスチックフィルムからなる樹
脂フィルム1から構成されている。ここで樹脂フィルム
1として使用されていプラスチックフィルムは、厚さ1
2μm のポリエステルフィルムであり、その表面に、表
面に凹凸を備えた滑り止め樹脂層3が形成されている。
滑り止め樹脂層3は、透明なウレタン樹脂を膜厚50μ
m で塗布し、乾燥して後、図示のような凹凸模様を加熱
圧着によって付与した。樹脂フィルム1の裏面には、コ
ロナ放電処理(図示せず)を施した後、グラビア印刷に
よって形成した表示層2がある。表示層2で印刷した模
様は、注意を喚起するために工事現場などで採用されて
いる、黒色及び黄色の帯を交互に斜めに配置した斜線模
様である。また、樹脂フィルム1は、そのベースとして
使用している厚さ50μm のアルミニウム箔6に層間接
着剤5によって接着されている。さらに、アルミニウム
箔6の裏面には、図示しないが、滑り防止テープ10を
路面に貼付するため、粘着剤の転写テープを使用して粘
着剤層を形成するとともに、その粘着剤層を離型シート
で保護している。
【0031】図3は、図2に示した滑り防止テープの1
変形例である。図示の滑り防止テープ10は、樹脂フィ
ルム1の表面に形成された滑り止め樹脂層3の表面に小
球状の滑り止め粒子4が均一に分散させられている。滑
り止め粒子4は、その平均粒径がJIS規格で表して約
#40のホワイトアランダムであり、分布密度は約0.
03g/cm2 であった。この滑り止め粒子4を滑り止め
樹脂層3の表面に固着するため、透明なウレタン樹脂で
膜厚50μm の樹脂層3を形成し、樹脂フィルム1の表
面を被覆した。滑り止め粒子4は、図示の通り、その実
質的に大部分が樹脂フィルム1の表面から露出した状態
にあった。
【0032】図示の例では、アルミニウム箔6の被着体
側に粘着剤層7が形成されている。滑り防止テープ10
は、図示しないが、この粘着剤層7からそれを保護した
離型シートを剥離した後、被着体としての路面に貼付す
ることかできる。滑り防止テープ10は、路面に対して
強固に結合し、歩行者の頻繁な往来にもかかわらず剥離
したり破損したりすることがない。また、樹脂フィルム
1を介して観察される表面層2の模様は、樹脂フィルム
1の上に滑り止め粒子4が存在しているにもかかわら
ず、鮮明に観察することができる。さらに、樹脂層3で
樹脂フィルム1の表面に適用された滑り止め粒子4は、
長期間にわたる歩行者の往来にもかかわらず少しも剥が
れ落ちるようなことはない。
【0033】図4は、図3に示した滑り防止テープの1
変形例を示した断面図である。図示の滑り防止テープ1
0の構成は、基本的には図3のそれと同じであり、次の
通りである。 樹脂フィルム1…ポリエステルフィルム(厚さ50μm
) 表示層2…スクリーン印刷による白線模様 滑り止め樹脂層3…ウレタン樹脂(厚さ50μm ) 滑り止め粒子4…ホワイトアランダム、小球体(平均粒
径=#40、分布密度=約0.03g/cm2 ) 層間接着剤5…アクリル系接着剤(厚さ50μm ) ベース6…アルミニウム箔(厚さ50μm ) この滑り防止テープ10では、図示されるように、滑り
止め粒子4の実質的に全部を滑り止め樹脂層3で被覆し
た。滑り止め粒子4が樹脂層3で封止されているため
に、滑り止め粒子4の固着効果がより改善せしめられ、
また、表示層2の視認性なども優れて良好であった。
【0034】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、アルミニウム箔やその他の金属箔をベースとして使
用して優れた凹凸追従性を有する滑り防止テープを提供
することができる。しかし、滑り防止テープの製造時
に、金属箔のシワやキズなどの品質不良を引き起こすこ
とがないので、テープの生産性、信頼性を高めることが
できる。また、本発明の滑り防止テープは、製造が容易
で、しかも表示層に描かれた模様等の視認性を低下させ
たり模様そのものを変形、損壊させたりすることなく高
い滑り防止効果を発揮することができる。
【0035】本発明の滑り防止テープは、長期間にわた
って使用し続けてもその優れた滑り止め効果や高い表示
視認性を安定に維持することができ、したがって、例え
ば駅のプラットホーム、階段等、バス、電車等の乗り物
の床面、ステップ等、大型店舗などの滑りやすいフロ
ア、スロープ等、道路、歩道などの停止線等、その他に
おいて有利に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の滑り止めシートの一例を示した断面図で
ある。
【図2】本発明による滑り防止テープの好ましい一例を
示した断面図である。
【図3】本発明による滑り防止テープのもう1つの好ま
しい例を示した断面図である。
【図4】本発明による滑り防止テープのさらにもう1つ
の好ましい例を示した断面図である。
【符号の説明】
1…樹脂フィルム 2…表示層 3…滑り止め樹脂層 4…滑り止め粒子 5…層間接着剤層 6…金属箔のベース 7…粘着剤層 10…滑り防止テープ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属箔をベースとして備えた滑り防止テ
    ープであって、前記ベースが、その上面に、透明な樹脂
    フィルムを有するとともに、前記樹脂フィルムの裏面に
    模様等からなる表示層が形成されていることを特徴とす
    る滑り防止テープ。
  2. 【請求項2】 前記樹脂フィルムと前記金属箔とが層間
    接着剤で接合されていることを特徴とする請求項1に記
    載の滑り防止テープ。
  3. 【請求項3】 前記金属箔が、アルミニウム箔であるこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の滑り防止テー
    プ。
  4. 【請求項4】 前記樹脂フィルムが、その表面に滑り止
    め樹脂層を有することを特徴とする請求項1〜3のいず
    れか1項に記載の滑り防止テープ。
  5. 【請求項5】 前記滑り止め樹脂層が滑り止め粒子を含
    有することを特徴とする請求項4に記載の滑り防止テー
    プ。
  6. 【請求項6】 前記滑り止め粒子が、前記滑り止め樹脂
    層中に埋設されるとともに、その一部が前記滑り止め樹
    脂層の表面から露出していることを特徴とする請求項5
    に記載の滑り防止テープ。
  7. 【請求項7】 前記滑り止め粒子が、前記滑り止め樹脂
    層中に完全に埋設されていることを特徴とする請求項5
    に記載の滑り防止テープ。
  8. 【請求項8】 前記ベースが、その下面に粘着剤層を有
    していることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項
    に記載の滑り防止テープ。
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