JP2001329316A - 残留応力の少ない継目無鋼管の製造方法 - Google Patents

残留応力の少ない継目無鋼管の製造方法

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JP2001329316A
JP2001329316A JP2000149175A JP2000149175A JP2001329316A JP 2001329316 A JP2001329316 A JP 2001329316A JP 2000149175 A JP2000149175 A JP 2000149175A JP 2000149175 A JP2000149175 A JP 2000149175A JP 2001329316 A JP2001329316 A JP 2001329316A
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seamless steel
straightening
steel pipe
steel tube
residual stress
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Katsumi Shimizu
克巳 清水
Morizo Kimura
守造 木村
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Sanyo Special Steel Co Ltd
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Sanyo Special Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベアリングレースやその他などに使用される
切断リングの外内面の旋削加工時に残留歪による寸法変
形の少ない熱間仕上げ継目無鋼管を提供する。 【解決手段】 継目無鋼管を熱間加工により形成し、次
いで焼鈍した後、矯正し、さらにこの継目無鋼管を上記
矯正により生じた残留応力を除去するために520〜6
30℃で焼鈍し、次いで図1に示す2ロールエアベンド
タイプの矯正機でオフセット5mm以下で、クラッシュ
が1.5〜5mmとする軽矯正を行うことを特徴とする
旋削加工時に寸法変形の少ない熱間仕上げ継目無鋼管の
製造方法

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、継目無鋼管の製造
方法、特にベアリングレースやその他などに使用される
切断リングの外内面の旋削加工時に残留歪による寸法変
形の少ない熱間仕上げ継目無鋼管の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】マンネスマン法や押出法により製造され
た継目無鋼管は、熱間加工後の曲がりや焼鈍後の曲がり
を矯正する必要があり、あるいは断面が真円度不良で楕
円形状に形成されたものを改善するために矯正する必要
がある。この継目無鋼管の矯正は、例えば、従来工程で
は、継目無鋼管を熱間加工により成形し、次いで焼鈍し
た後、2ロールラインコンタクトタイプ矯正機、2ロー
ルエアベンドタイプ矯正機、あるいは多ロール矯正機に
より矯正を行い、この矯正した継目無鋼管をユーザー側
で切断して旋削加工し、仕上げ検査をしている。ところ
で、このような従来工程:熱間加工→焼鈍→矯正→切断
→端面加工→検査の工程では、焼鈍後の弓曲がり、先
曲がりを真っ直ぐにするため、強い矯正が必要となる。
しかし、このような強い矯正では矯正による残留応力を
製品の鋼管に内在させてしまうこととなる。特に外径が
100mm以上で、かつ、外径と肉厚の比、即ち、外径
/肉厚が8以上の製品に関しては、ユーザー側でのベア
リングレースなどのリング旋削加工時に、この残留応力
による歪の影響で真円度不良が発生する。そこでユー
ザー側にて内外面旋削加工時に、残留応力により変形が
生じて寸法変化のための旋削回数が増加する。などの問
題がある。これらの問題に対処するため、出願人は特開
平10−137850号公報に開示の継目無鋼管の低残
留歪矯正方法を発明している。しかし、一層のコスト削
減が求められ、かつ、矯正機の処理能力の限界を解決す
るため、さらに寸法変形の少ない熱間仕上げ継目無鋼管
の製造方法が求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の問題
点を解決することを目的として、コスト削減に寄与し、
かつ矯正機の処理能力の限界に対応できる、ベアリング
レースやその他などに使用される切断リングの外内面の
旋削加工時に残留歪による寸法変形のより少ない熱間仕
上げ継目無鋼管を製造する方法を提供するものである。
すなわち、本発明の基本的な思想は、焼鈍により曲が
った鋼管の真直度及び真円度を矯正確保して、旋削加
工したときに寸法変化の少ない鋼管を製造することであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の製造工程は、先
ず従来工程どおり継目無鋼管を熱間加工成形し、焼鈍
後、例えば2ロールエアベンドタイプ矯正機等により、
矯正を行う。このとき、2ロールエアベンドタイプ矯正
機は図1の(a)の平面図に示すように矯正ロール2と
被矯正材1は3点で接触し、他の部分は空間が生じるた
め、点接触をなしている。図1の(b)は(a)の矢視
A−Aで示す側面から見た図で、被矯正材1はガイド3
上に載置されて矯正ロール2、2で矯正される。そして
2ロールエアベンドタイプ矯正機は主に曲げ作用により
矯正し、図1の塑性域4の長さは短いために矯正機の加
重が残りやすく、それが歪として製品内部に残留応力と
なっているものと考えられる。そしてこの矯正工程の後
に、この残留応力除去のための焼鈍を行い、この応力除
去焼鈍により生じた継目無鋼管の曲がりを2ロールエア
ベンドタイプ矯正機でオフセット5mm以下、クラッシ
ュ1.5〜5mmとする軽矯正を行い真直にするもので
あり、本発明の工程は、熱間加工→焼鈍→矯正→残留応
力除去焼鈍→軽矯正→切断→端面加工→検査の工程から
なるもので、上記の残留応力除去焼鈍→軽矯正で真直化
された継目無鋼管をベアリングレース等に切断し、旋削
加工をして検査するものである。
【0005】すなわち、上記の課題を解決するための本
発明の手段は、請求項1の発明では、継目無鋼管を熱間
加工により形成し、次いで焼鈍した後、矯正し、さらに
この継目無鋼管を上記矯正により生じた残留応力を除去
するために520〜630℃で焼鈍し、次いで2ロール
エアベンドタイプ矯正機でオフセット5mm以下で、ク
ラッシュが1.5〜5mmとする軽矯正を行うことを特
徴とする旋削加工時に寸法変形の少ない熱間仕上げ継目
無鋼管の製造方法である。
【0006】2ロールエアベンドタイプ矯正機で行う軽
矯正のオフセット10とは、図1の(b)に示すよう
に、矯正を行うために、被矯正材1を支持するガイド3
をガイド基準位置9から上昇させた上昇量をいい、クラ
ッシュ11とは、同じく図1の(b)に示すように、オ
フセット変更後、矯正ロール2を被矯正材1に接触させ
た位置から矯正ロール2の間隔を狭めた量をいう。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態は、継目無鋼
管をマンネスマン法や押出法により熱間加工して形成す
る。次いで焼鈍した後、2ロールエアベンドタイプ矯正
機等で矯正する。さらにこの矯正により生じた残留応力
を除去するために、520〜630℃で残留応力除去焼
鈍を行う。次いで2ロールエアベンドタイプ矯正機でオ
フセット5mm以下で、クラッシュが1.5〜5mmの
間として軽矯正を行うことで真円を保ちながら真直な旋
削加工時に寸法変形の少ない熱間仕上げ継目無鋼管が得
られる。
【0008】この発明により継目無鋼管の矯正後の残留
歪の評価方法は、図2に示すように、矯正後の被矯正
材1の端部が矯正ロール2への噛み込み等の影響を受け
てダレが生じやすいので、端部から被矯正材長手方向の
中心に1000mm程度入った箇所から鋼管を幅20m
mのリングに切断して試験片5とし、そのリング状の試
験片5の切断幅方向にカッター幅3mmのミーリングで
軸方向に縦割りして3mm幅スリット6を形成する。こ
の縦割りにより矯正による歪で内部残留していた応力が
現れて増大した増大スリット7となる。この時のスリッ
ト幅増大値8を残留歪として定義する。そしてそのス
リット幅増大幅8の平均が0.5mm以下であれば合格
とする。
【0009】
【実施例】表1に、従来工程による従来例と、本発明の
工程による本発明例と、工程が本発明と同じであるが焼
鈍の熱処理条件が本発明のものから外れるもの及びオフ
セットあるいはクラッシュが本発明の条件から外れるも
のを比較例として示す。表1中の熱処理条件は残留応力
除去焼鈍の温度を示す。
【0010】
【表1】
【0011】表1において、No.1の従来例は、残留
内部応力除去焼鈍を行わず従ってオフセットが5mmを
超え10mmで、クラッシュが5mmを超え10mmの
ものであり、スリット幅増大値8も平均で2.5mmと
本発明の合格ラインの0.5mmを大幅に超えておりス
リット増大幅は×で不合格であり、真直度、真円度は○
の合格であるが、旋削加工時に寸法変形が大きいことが
予想される。
【0012】これに対し本発明例であるNo.5〜9
は、残留内部応力除去焼鈍を520〜630℃で行い、
かつ、オフセット、クラッシュともに5mm以下であ
り、さらにスリット幅増大値8も平均で0.5mm以下
とスリット増大幅は○の合格であり、いずれも残留内部
応力は充分に除去され、さらに真直度、真円度もともに
○の合格であり、旋削加工時に寸法変形が極めて小さい
ことが予想されるものである。
【0013】これに対し、比較例は工程のみが本発明の
ものと同様の残留内部応力除去焼鈍を行い、さらに軽矯
正しているものであるが、No.2はオフセットが10
mmと大きく、かつ、スリット幅増大値8の平均が0.
5mmを超え、スリット増大幅は×の不合格であるの
で、真直度及び真円度は○の合格であるが、旋削加工時
に寸法変形が大きいことが予想されるものである。さら
にNo.3は真円度が×の不合格である。No.10は
残留内部応力除去焼鈍の温度が低く、スリット幅増大値
8の平均が0.5mmより大きく、スリット増大幅は×
の不合格で、従って、旋削加工時に寸法変形が大きいこ
とが予想されるものである。
【0014】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明は、マンネ
スマン法や押出法による熱間加工成形の継目無鋼管の製
造において、従来工程の通常の熱間加工−焼鈍−矯正−
切断−端面加工−検査から成る工程の矯正と切断の間
に、矯正で生じた残留応力を特定の温度範囲内で焼鈍す
る残留応力除去焼鈍と、次いで特定条件値で軽矯正をす
る工程を加えることで、ベアリングレースやその他など
に使用される切断リングとしての外内面の旋削加工時に
残留歪による寸法変形の極めて少ない継目無鋼管とする
ことができる優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】2ロールエアベンドタイプの矯正機の作用を示
す概略図で(a)は平面図、(b)は矢視A−Aの断面
を模式的に示す図である。
【図2】被矯正材とその試験片を説明する概略図であ
る。
【符号の説明】
1 被矯正材 2 矯正ロール 3 ガイド 4 塑性域 5 試験片 6 3mm幅スリット 7 増大スリット 8 スリット幅増大値 9 ガイド基準位置 10 オフセット 11 クラッシュ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 継目無鋼管を熱間加工により形成し、次
    いで焼鈍した後、矯正し、さらにこの継目無鋼管を上記
    矯正により生じた残留応力を除去するために520〜6
    30℃で焼鈍し、次いで2ロールエアベンドタイプ矯正
    機でオフセット5mm以下で、クラッシュが1.5〜5
    mmとする軽矯正を行うことを特徴とする旋削加工時に
    寸法変形の少ない熱間仕上げ継目無鋼管の製造方法。
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