JP7131536B2 - 継目無し鋼管の製造方法 - Google Patents
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本発明は、このような知見に基づきなされたもので、以下を要旨とするものである。
前記矯正工程での形状矯正を施す前の鋼管に、ストレートナーを用いて、下式で定義される外径変形率(%)が0.50<外径変形率≦1.30を満足する条件でひずみ付与加工(x)を施すことを特徴とする継目無し鋼管の製造方法。
外径変形率(%)=外径変化量Δd(mm)/原管外径D(mm)×100
[2]上記[1]の製造方法において、鋼管に、外径変形率(%)が0.50<外径変形率≦1.00を満足する条件でひずみ付与加工(x)を施すことを特徴とする継目無し鋼管の製造方法。
[4]上記[3]の製造方法において、鋼管に対するひずみ付与加工(x)を、鋼管周方向でのロール加工位置を変えて3回以上実施することを特徴とする継目無し鋼管の製造方法。
[5]上記[1]~[4]のいずれかの製造方法において、ひずみ付与加工(x)における圧下荷重および矯正工程における矯正荷重は、鋼管の降伏点を超えない範囲とすることを特徴とする継目無し鋼管の製造方法。
外径変形率(%)=外径変化量Δd(mm)/原管外径D(mm)×100
外径変形率(%)=クラッシュ量(mm)/原管外径D(mm)×100
なお、簡便に外径変形率を求めるために、製管時の目標外径を「原管外径D」としてもよい。
本発明において、ひずみ付与加工(x)の外径変形率が0.50%以下では、外径変形ひずみが小さいため鋼管外面での変形が発生せず、スケール層への応力付与が十分でないためスケール剥離効果が得られない。このため、ストレートナー矯正時のスケール押し込み疵の発生率が高くなる。一方、外径変形率が1.30を超えると、スケール層への応力付与が大きすぎるため、ストレートナー矯正時と同様のスケール押し込みが発生し、スケール押し込み疵の発生率が高くなる。以上の理由から、ひずみ付与加工(x)は0.50<外径変形率(%)≦1.30を満足する条件で行う必要がある。また、以上のような観点から、より好ましい外径変形率は0.50<外径変形率(%)≦1.00であり、さらに好ましい外径変形率は0.55<外径変形率(%)≦0.95である。
外径変形率を調整するには、原管外径D(ひずみ付与加工前の鋼管の外径)に対して所定のクラッシュ量となるようにストレートナーのロール間隔を設定すればよい。この場合、製管時の目標外径を「原管外径D」とし、これを基準値としてロール間隔を設定してもよい。
ひずみ付与加工(x)における圧下荷重は言うまでもないが、矯正工程における矯正荷重についても、鋼管の降伏点を超えない範囲とする。そのために規格強度を応力計算し、クラッシュ量(外径変形率)の上限を設定する。
矯正工程を経た鋼管は、精整工程に送られて必要な検査が実施され、最終製品となる。
本発明で製造される継目無し鋼管は、ボイラや熱交換用パイプをはじめとする種々の用途に適用することができる。
・φ323.9mm×wt28.58mm×10000mm
・φ355.6×wt31.75mm×10000mm
矯正工程(ストレートナー矯正)には、図2に示す設備構成のストレートナーを用い、本発明法と比較法では、矯正工程(ストレートナー矯正)の前に、同ストレートナーを用いてスケール剥離を目的としたひずみ付与加工を行った。
発明例と比較例では、図2に示す方法でひずみ付与加工を3回実施し、その後、ストレートナー矯正を実施した。一方、従来例では、ひずみ付与加工を実施することなく、ストレートナー矯正を実施した。
ストレートナー矯正後の鋼管について、スケール押し込み疵の発生状況を調べた。スケール押し込み疵は、直径(最大径部での径)が0.5mmを超えるものを対象とした。鋼管全長(10000mm)を長さ500mm単位でスケール押し込み疵の有無を調べ、スケール押し込み疵があった500mm単位の領域数aを求め、押し込み疵発生率(%)=a/(鋼管全長/500)×100とした。
これに対して発明例ではスケール押し込み疵の発生が抑えられ、特に、外径変形率が1.00%以下の場合に押し込み疵発生率が40%未満となっている。押し込み疵発生率が40%未満であれば作業者による疵手入れが可能となるため、特に好ましい結果であるといえる。
ひずみ付与加工の回数の影響を調べるために、図2に示す方法でひずみ付与加工を1~5回実施し、その後、ストレートナー矯正を実施し、このストレートナー矯正後の鋼管の押し込み疵発生率を、実施例1と同様の方法で調べた。また、従来例として、ひずみ付与加工を行うことなくストレートナー矯正を実施した鋼管についても、同様に押し込み疵発生率を調べた。
それらの結果を、ひずみ付与加工条件などとともに表2に示す。これによれば、ひずみ付与加工を3回以上実施することにより、押し込み疵発生率が最も低下していることが判る。図3は、その結果をまとめたものである。
2 ロール
3 管軸パスライン
Claims (5)
- 製管工程と、該製管工程で得られた鋼管の形状をストレートナーで矯正する矯正工程を有する継目無し鋼管の製造方法において、
前記矯正工程での形状矯正を施す前の鋼管に、ストレートナーを用いて、下式で定義される外径変形率(%)が0.50<外径変形率≦1.30を満足する条件でひずみ付与加工(x)(但し、鋼管を塑性変形させる加工を除く。)を施すことを特徴とする継目無し鋼管の製造方法。
外径変形率(%)=外径変化量Δd(mm)/原管外径D(mm)×100 - 鋼管に、外径変形率(%)が0.50<外径変形率≦1.00を満足する条件でひずみ付与加工(x)を施すことを特徴とする請求項1に記載の継目無し鋼管の製造方法。
- 鋼管に対するひずみ付与加工(x)を、鋼管周方向でのロール加工位置を変えて複数回実施することを特徴とする請求項1または2に記載の継目無し鋼管の製造方法。
- 鋼管に対するひずみ付与加工(x)を、鋼管周方向でのロール加工位置を変えて3回以上実施することを特徴とする請求項3に記載の継目無し鋼管の製造方法。
- ひずみ付与加工(x)における圧下荷重および矯正工程における矯正荷重は、鋼管の降伏点を超えない範囲とすることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の継目無し鋼管の製造方法。
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