JP2001329083A - プラズマ処理を受けさせた材料 - Google Patents

プラズマ処理を受けさせた材料

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JP2001329083A JP2001056823A JP2001056823A JP2001329083A JP 2001329083 A JP2001329083 A JP 2001329083A JP 2001056823 A JP2001056823 A JP 2001056823A JP 2001056823 A JP2001056823 A JP 2001056823A JP 2001329083 A JP2001329083 A JP 2001329083A
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クラウス・ランデス
Ralf Hartmann
ラルフ・ハルトマン
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面の少なくとも一部にプラズマ処理を受け
させておいたウエブ形態の材料を記述する。 【解決手段】 前記ウエブ形態の材料を100μm未満
の厚みを有するウエブ形態の金属材料およびウエブ形態
の高分子材料から選択する。前記ウエブ形態の材料のプ
ラズマ処理に、前記ウエブ形態の材料の表面の少なくと
も一部に常圧プラズマによる均一な処理を場合によりプ
ロセスガスおよび/またはプロセスエーロゾルの存在下
で受けさせることを伴わせる。前記常圧プラズマをイン
ダイレクトプラズマトロンで発生させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明は、常圧プラズマ(atmosp
heric plasma)を用いた処理を受けさせて
おいたウエブ形態(web form)の材料、特に高
分子もしくは金属フィルム(polymeric or
metallic films)に関する。
【0002】
【発明の背景】プラスチックまたは金属のフィルムに多
数種の仕上げ段階、例えば印刷、コーティング、ラッカ
ー塗装、糊付けなどを受けさせようとする時、それが可
能なのは、それらに溶媒または水を基とする印刷用イン
ク、ラッカー、下塗り剤、接着剤などで湿る湿潤性(w
ettability)が充分な度合で存在する時のみ
である。従って、そのようなフィルムの処理で一般にコ
ロナ処理(coronatreatment)がインラ
インまたはオフラインで実施される。
【0003】例えばドイツ特許出願公開第421254
9号、ドイツ特許出願公開第3631584号、ドイツ
特許出願公開第4438533号、ヨーロッパ特許出願
公開第497996号およびドイツ特許出願公開第32
19538号に記述されているように、そのような方法
では、ウエブ形態の材料を均一に分布させた電気放電に
さらすことが行われる。2つの作用電極がまず必要であ
り、それらの1つを誘電材料(シリコン、セラミック)
で被覆しておく。典型的には10から100kHzの範
囲の周波数を有する高交流電圧(high alter
natingvoltage)を前記2つの電極の間に
かけることで均一な火花放電を起こさせる。処理を受け
させるべき材料を前記電極間に通すことで前記放電にさ
らす。ここで、高分子の表面に電子が「衝突」するが、
この電子のエネルギーは、炭素−水素および炭素−炭素
の間の結合を開裂させるに充分なエネルギーである。こ
こで、生じたラジカルがコロナガスと反応することで新
しい官能基が生じる。更に、フィルムに添加されている
添加剤およびローリングオイル(rollingoil
s)が酸化を受けて蒸発して出て行くことから、前記高
分子または金属表面の浄化も起こる。
【0004】コロナ処理は幅広い範囲の用途を有しかつ
絶えず更に進展しているにも拘らず重大な欠点を有す
る。このように、特にウエブの速度をより速くした時に
ウエブ形態の材料が円柱形電極の上に来ていないと裏側
に寄生コロナ放電(parasitic corona
discharge)が起こる。コロナ処理では更に
ウエブ形態の材料が大きく静電帯電することが起こり、
その結果として材料の巻き取りが困難になることで次に
行う処理段階、例えばラッカー塗装、印刷または糊付け
などが邪魔され、そして特に包装用フィルムの製造で
は、このフィルムに粒子状材料、例えばコーヒーまたは
香辛料などが付着する一因になり、最悪のケースでは、
溶接継ぎ目の漏れが起こる一因になる。最後に、コロナ
処理は常にフィラメント放電(filament di
scharge)であり、そのことから、均一密着表面
効果(homogeneously closed s
urface effect)は生じない。その上、結
局、フィルムに添加されている添加剤が移行することが
原因で表面特性の損失が起こりかつ表面エネルギーが最
小限になることで分子の再配列が起こることが確認され
ている。
【0005】この点で、コロナ処理は薄い基質、例えば
プラスチックのフィルムおよび紙などに限定されてい
る。材料の厚みがより厚い場合には電極と電極の間の全
体的抵抗値があまりにも高くなることで火花放電を起こ
させる(ignite thedischarge)こ
とができない。しかしながら、その場合にはまた個々の
フラッシュオーバ(flashovers)も起こり得
る。コロナ放電を導電性プラスチックに対して用いるの
は不可能である。更に、誘電電極が金属ウエブまたは金
属含有ウエブに対して示す作用はしばしば限られた度合
のみである。永久的な暴露が原因で誘電体が容易に焼失
する可能性がある。これは特に電極がシリコンで被覆さ
れている時に起こる。セラミック電極(ceramic
electrodes)は機械的応力に対して非常に
敏感である。
【0006】コロナ放電に加えてまた炎または光を用い
て表面処理を実施することも可能である。炎処理は、通
常、約1,700℃の温度において5から150mmの
範囲の距離で実施される。この場合、フィルムが短期間
ではあるが約140℃の高温に加熱されることから、有
効な冷却を行う必要がある。如何なる場合でもそのよう
な処理の結果が良好であるように更に向上させようとす
る時には、トーチ(torch)を冷却用ロール(co
oling roll)に関係させてある電位(ele
ctrical potential)にもって行くこ
とで、処理を受けさせるべきウエブに当てる炎のイオン
を加速させることができる[分極炎(polarize
d flame)]。特にフィルムの表面を処理しよう
とする場合、そのようなプロセスパラメーターに正確に
従わせる必要があることは欠点であると見なされるべき
である。処理の強度があまりにも低いと効果が僅かなこ
とで不充分になる。強度があまりにも高いと表面が溶け
ることで官能基が内側に入り込んでしまい、従ってそれ
に近づくことができなくなってしまう。また、温度が高
いことと安全に関する注意が必要なことも欠点であると
見なされるべきである。現行の安全規則により、例えば
炎予備処理装置をパルス操作(pulsedopera
tion)することは許されていない。トーチガスの選
択によって導入可能な反応性種は特定の種(イオンおよ
びラジカル)のみでありかつ炎処理の費用はコロナ処理
の場合に比べて有意に高いことが知られている。
【0007】低圧のプラズマを用いると、コロナ処理の
主な欠点、即ち微細放電(microdischarg
es)(フィラメント)の局在化を回避することができ
る。そのような通常は「冷えた」プラズマを直流、交流
または高周波電流またはマイクロ波で生じさせる。処理
を受けさせるべき材料(通常は敏感な)が熱にさらされ
る度合がほんの少しであっても、エネルギーが高くて化
学的に活性な粒子が生じる。それによって、当該材料の
表面が目標の化学反応を起こす、と言うのは、気相中の
プロセス(process)は圧力が低いと特に有効な
様式で進行しかつそのような放電は均一体積放電雲(h
omogeneous volumedischarg
e cloud)であるからである。ギガHz範囲のマ
イクロ波による励起を用いると、反応槽容器全体がプラ
ズマ放電で満され得る。必要なプロセス手段(proc
ess means)は湿式化学プロセス(wet c
hemistry proces)に比較して極めて少
量である。
【0008】そのようなプロセスで表面の目標活性化
(修飾)に加えてまた重合(被覆)およびグラフト化
(graftings)を実施することも可能である。
通常の重合用単量体、例えばエチレン、アセチレン、ス
チレン類、アクリレート類またはビニル化合物など、お
よびまた通常の化学反応では重合を起こし得ない出発物
質でも、プラズマの作用を受けると結果として励起する
ことで架橋(crosslinking)を起こし、従
って、重合体または層が生じる。そのような出発物質
は、例えば飽和炭化水素、例えばメタンなど、ケイ素化
合物、例えばテトラメチルシランなど、またはアミン類
である。ここで、気相から重合して被覆すべき材料に付
着する励起した分子、ラジカルおよび分子断片が生じ
る。このような反応を通常は不活性な担体ガス、例えば
アルゴン中などで起こさせる。いろいろな目的に適した
目標様式で反応性ガス、例えば水素、窒素、酸素などを
有利に添加することも可能である。
【0009】確立された物理的および化学的プラズマコ
ーティング(plasma coating)方法、例
えば陰極蒸着(スパッタリング)または気相からプラズ
マで活性化させる化学蒸着[plasma−activ
ated chemicaldeposition(P
ACVD)]は、一般に、1から10-5ミリバールの範
囲の圧力下の真空(vacuo)中で行われる。従っ
て、そのようなコーティング方法は、そのように必要な
真空チャンバおよびそれに関連したポンプ装置の高い投
資費用を伴う。更に、そのような方法は一般にバッチ方
法で実施される、と言うのは、真空チャンバが原因で幾
何学的制限がありかつ要するポンプ時間(pump t
ime)が時には非常に長い結果として工程時間が長く
かつそれに関連した高いピースコスト(piece c
osts)が上昇するからである。
【0010】コロナ放電によるコーティング方法は有利
に全く真空を必要とせず、大気圧下で進行する。そのよ
うな方法[ALDYNE(商標)]がDE 694 0
7335 T2に記述されている。周囲の空気をプロセ
スガス(processgas)として用いて操作する
通常のコロナとは対照的に、コロナコーティングでは、
放電領域に限定されたプロセスガス雰囲気を存在させ
る。選択した前駆体を用いると、以下の構造の層系(l
ayer systems)を得ることができる:例え
ば有機ケイ素化合物、例えばテトラメチルシラン(TM
S)、テトラエトキシ−シラン(TEOS)またはヘキ
サメチルジシロキサン(HMDSO)などから生じさせ
たSiOxを基にした層、炭化水素、例えばメタン、ア
セチレンまたはプロパルギルアルコールなどから生じさ
せた重合体様炭化水素層、そしてフッ素置換炭化水素、
例えばテトラフルオロエテンなどから生じさせたフッ素
置換炭素層。
【0011】しかしながら、このような現存方法の重大
な欠点は表面の付着が密着でない点にあり、これは、コ
ロナの放電がフィラメント様放電であると言った特徴が
原因になっている。従って、このような方法はバリヤー
コーティング(barrier coating)の塗
布で用いるには適さない。簡単なコロナ放電とは対照的
に官能基を導入することを通して表面に極性を持たせる
ことも可能ではあるが、このような方法はあまりにも高
価である。
【0012】被膜の一部の領域にピンホールが生じる
(例えばコロナコーティングの場合に起こるように)こ
とがないように、また、プラズマトーチを用いたアーク
放電で常圧プラズマを生じさせることも可能である。通
常の種類のトーチを用いると、生じるプラズマジェット
と処理を受けさせるべき表面が達成する接触領域は本質
的に円形のみである、と言うのは、電極の幾何形態は鉛
筆様の陰極と同心中空陽極を伴うからである。このよう
な方法を大きな面積で用いると、接触点が比較的小さい
ことから多大な時間を要しかつ生じる表面構造は非常に
不均一である。
【0013】DE 19532412 C2には、プラ
ズマジェット(jet)を用いて表面に前処理を受けさ
せる時に用いるに適した装置が記述されている。プラズ
マノズル(plasma nozzle)の特別な形状
を用いることで高い反応性を示すプラズマジェットを達
成しており、そこでは、前記プラズマノズルにスパーク
プラグ炎(spark plug flame)の形状
および寸法に近い形状および寸法を持たせており、従っ
て、また、比較的深い彫を伴うプロファイル部分(pr
ofile parts)を処理することも可能であ
る。このようなプラズマジェットは高い反応性を示すこ
とから非常に短時間の前処理で充分であり、その結果と
して、加工部材がプラズマジェットの所を通る速度を相
当して速くすることができる。この上に記述した公開に
は、より大きな表面積を処理する目的で、数個の千鳥
(staggered)プラズマジェットから成るバッ
テリーが提案されている。しかしながら、このケースで
も必要な装置にかかる費用は非常に高い。その上、前記
ノズル(複数)は部分的に重なっていることから、ウエ
ブ形態の材料を処理しようとする時には帯状の処理模様
が生じる可能性がある。
【0014】DE 29805999 U1には、表面
をプラズマで処理する時に用いるに適した装置が記述さ
れており、このような装置は、回転軸に対して平行に導
かれるプラズマジェットを生じさせる目的で、偏心配置
プラズマノズルを少なくとも1つ担持する回転ヘッドが
備わっていることを特徴とする。加工部材を高速で回転
している前記回転ヘッドに関係させて動かすと、プラズ
マジェットが前記加工部材の帯様表面ゾーンの上を掃く
が、それの幅は、前記プラズマノズルの回転によって記
述される円の直径に相当する。このような様式で、実
際、装置に対する出費が比較的低くても比較的大きな表
面積の前処理を合理的に行うことができる。それにも拘
らず、その表面の寸法は、産業規模のフィルム材料の処
理で通常存在する如き寸法には相当しない。
【0015】ドイツ特許出願公開第19546930号
およびドイツ特許出願公開第4325939号には、加
工部材の表面を間接的に処理するためのいわゆるコロナ
ノズルが記述されている。そのようなコロナノズルで
は、振動(oscillating)または周囲に導か
れた空気の流れが電極間に入り込むようになっており、
その結果として、処理を受けさせるべき加工部材の表面
がコロナ放電ブラシ(corona discharg
e brush)で清掃されることが起こり得る平らな
放電ゾーンが生じる。このような方法の欠点は、電気放
電をむらなく起こさせるように機械的に動く構成要素を
設ける必要があることで建造に高い出費を要する点にあ
ることを確認した。更に、前記明細には前記コロナノズ
ルの製造および使用に可能な最大幅は記述されていな
い。
【0016】
【発明の要約】本発明の目的は、次に行う仕上げ段階、
例えば印刷、コーティング、ラッカー塗装、糊付けなど
を湿りの問題無しに良好な接着特性を持たせて実施する
ことができるように、均一な処理または修飾を受けさせ
ておいたプラスチックまたは金属のフィルムを提供する
ことにあった。
【0017】ここで、低圧プラズマを用いた時の欠点
(バッチ操作、費用)もコロナを用いた時の欠点(フィ
ラメント様放電、裏面の処理、静電帯電など)もプラズ
マノズルを用いた時の欠点(帯状の表面処理)も無い方
法を用いることで、本目的を遂行した。
【0018】本発明に従い、表面の少なくとも一部に修
飾{表面の少なくとも一部を細長いプラズマチャンバ
(elongated plasma chambe
r)が備わっているインダイレクトプラズマトロン(i
ndirect plasmatron)で発生させた
常圧プラズマで均一に処理[場合により、前記処理段階
中にプロセスガスおよびプロセスエーロゾル(proc
ess aerosol)の少なくとも1つを前記イン
ダイレクトプラズマトロンの細長いプラズマチャンバの
中に送り込んでもよい]することを含んで成る方法によ
る修飾}を受けさせておいたウエブ形態の材料(このウ
エブ形態の材料を100μm未満の厚みを有するウエブ
形態の金属材料、ウエブ形態の高分子材料およびそれら
の組み合わせから選択する)を提供する。
【0019】常圧プラズマは、周囲の大気圧条件下で与
えられるプラズマである。
【0020】実施例以外の全部、または特に明記しない
限り、本明細書および請求の範囲で用いる材料の量、反
応条件などを表す数は全部、用語「約」で修飾されてい
ると理解されるべきである。
【0021】
【発明の詳細な記述】本発明のプラズマ処理材料(pl
asma−treated material)の調製
で用いるに適したインダイレクトプラズマトロンは、例
えばヨーロッパ特許出願公開第851 720号(これ
の開示は引用することによって全体が本明細書に組み入
れられる)に記述されている。
【0022】トーチは、2つの電極が比較的大きく離れ
て同軸に配置されていることで区別される。それらの間
で直流アークが燃焼し、このアークに、壁の所で、長さ
を自由に調節することができるカスケード装置(cas
caded arrangement)による安定化を
受けさせる。前記アークの軸に対して横方向に吹き込み
(blowing)を行うことで、プラズマジェットを
横方向に流出する帯の形態で発生させることができる。
前記トーチ[またプラズマブロードジェットトーチ(p
lasma broad jet torch)とも呼
ばれる]は、また、磁場が前記アークにある力を及ぼし
てそれがプラズマガスの流れによって前記アークにかか
る力に対抗することを特徴とする。更に、いろいろな種
類のプラズマガスを前記トーチに送り込むことも可能で
ある。
【0023】本材料を、特に、細長いプラズマチャンバ
が備わっているインダイレクトプラズマトロンで発生さ
せた常圧プラズマを用いて得るべきである。本発明の1
つの態様におけるインダイレクトプラズマトロンはニュ
ートロード装置(neutrode arrangem
ent)を含んで成り、このニュートロード装置は、互
いが電気的に絶縁されていて前記プラズマトロンの前記
細長いプラズマチャンバを限定している複数の板形状ニ
ュートロードを含んで成る。好適には、前記ニュートロ
ードを複数存在させてカスケード構造に配置させる。前
記細長いプラズマチャンバは長軸を有する。前記ニュー
トロード装置に、また、前記細長いプラズマチャンバの
長軸に実質的に平行で前記プラズマチャンバと気体伝達
状態(gaseous communication)
にある細長いプラズマジェット排出開口部も持たせる。
前記インダイレクトプラズマトロンに、また、少なくと
も1対の実質的に向かい合うプラズマアーク発生電極も
存在させて、それらを前記細長いプラズマチャンバの長
軸と同軸配列させる(aligned coaxial
ly)。前記対のプラズマアーク発生電極を典型的には
前記細長いプラズマチャンバの両末端の所に向かい合う
ように位置させる。
【0024】特に、少なくとも1つのニュートロードに
1対の永久磁石を与え、この1対の永久磁石は、ここ
で、前記プラズマアークの形状および位置に影響を与え
る。用いる磁石の数、場所および場の強度を通して、操
作パラメーター、例えばガスの量およびガスの速度など
を考慮に入れることができる。更に、少なくとも個々の
ニュートロードに、ガスを前記プラズマチャンバの中に
送り込むことを可能にするもの、例えば通路(chan
nel)などを与えてもよい。その結果として、前記プ
ラズマガスを特に標的(targeted)および均一
な様式で前記アークの中に送り込むことが可能になる。
前記アークの軸に対して横方向に吹き込みを行うこと
で、横方向に流出する帯様のプラズマフリージェット
(plasmafree jet)を発生させることが
できる。磁場をかけることで、前記アークの振れおよび
結果として起こる破壊を防止する。
【0025】記述するウエブ形態の材料に本発明に従う
処理を受けさせる時期は、フィルム製造後およびさらな
る処理を行う前、即ちフィルムの印刷、積層、コーティ
ングなどを行う前の両方であってもよい。ウエブ形態の
材料は、ロール、シリンダーまたはスプールに集められ
る材料、好適には平らな材料またはフィルムを意味す
る。高分子フィルム材料(polymeric fil
m materials)の厚みは多様であり得るが、
典型的には0.5μmから2cmの範囲、好適には10
μmから200μmの範囲である。
【0026】本発明に従って記述する材料は高分子材料
であってもよいが、また金属基質(metallic
substates)であってもよく、特にまたプラス
チックおよび金属のフィルムであってもよい。特に、本
発明に従う材料には、また、場合により金属、金属酸化
物またはSiOxを蒸着させておいてもよいウエブ形態
の高分子材料も含まれる。
【0027】本発明に関連して、プラスチックのフィル
ムは、特に、熱可塑性プラスチック材料、特にポリオレ
フィン類、例えばポリエチレン(PE)またはポリプロ
ピレン(PP)など、ポリエステル類、例えばポリエチ
レンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタ
レート(PBT)または液晶ポリエステル(LCP)な
ど、ポリアミド類、例えばナイロン6,6、4,6、
6、6,10、11または12など、ポリ塩化ビニル
(PVC)、ポリ二塩化ビニル(PVDC)、ポリカー
ボネート(PC)、ポリビニルアルコール(PVO
H)、ポリエチルビニルアルコール(EVOH)、ポリ
アクリロニトリル(PAN)、ポリアクリリック(po
lyacrylic)/ブタジエン/スチレン(AB
S)、ポリスチレン/アクリロニトリル(SAN)、ポ
リアクリレート/スチレン/アクリロニトリル(AS
A)、ポリスチレン(PS)、ポリアクリレート類、例
えばポリメタアクリル酸メチル(PMMA)など、セロ
ファンまたは高性能熱可塑性プラスチック、例えばフッ
素重合体、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTF
E)およびポリ二フッ化ビニル(PVDF)など、ポリ
スルホン類(PSU)、ポリエーテル−スルホン類(P
ES)、ポリフェニルスルフィド類(PPS)、ポリイ
ミド類(PAI、PEI)またはポリアリールエーテル
ケトン類(PAE)を包含するプラスチックのフィルム
であるとして理解する。特に、本発明で使用可能なプラ
スチックのフィルムは、また、混合物、即ちコ−もしく
はターポリマーから作られた熱可塑性プラスチック材
料、およびホモ−、コ−もしくはターポリマーの共押出
し加工で作られた熱可塑性材料も包含し得る。
【0028】しかしながら、プラスチックのフィルム
は、また、熱可塑性プラスチック材料を含んで成ってい
て主族3または亜族1もしくは2の金属またはSiOx
か或は主族2もしくは3または亜族1もしくは2の金属
の酸化物が蒸着しているフィルムであるとしても理解す
る。
【0029】金属のフィルムは、アルミニウム、銅、
金、銀、鉄(鋼)またはこの挙げた金属の合金を含んで
成るフィルムであるとして理解する。
【0030】本発明に従うウエブ形態の材料は、特に、
高分子(polymer)の表面とプラズマガスの相互
作用によって前記高分子の表面の表面張力の上昇が起こ
るように常圧プラズマによる表面処理を受けさせておい
た材料であると理解する。更に、特定種のプラズマガス
および/またはエーロゾルを用いて、表面または表面上
にプラズマによるグラフト化(plasma graf
ting)またはプラズマによる被覆(plasma
coating)(プラズマによる重合)を生じさせる
ことも可能である。更に、極めて反応性が高い種のプラ
ズマガスは表面を奇麗にしかつ殺菌する効果さえ有す
る。
【0031】本発明に従ってウエブ形態の材料に極性を
持たせる(polarized)と、それによって、前
記材料は表面張力の向上を取得する。その結果として、
極性のある液体、例えばアルコール類または水などによ
る完全な湿りが可能になる。如何なる理論でも範囲を限
定することを意図するものでないが、プラズマによって
励起した原子または分子断片が表面の分子と反応する結
果として表面に取り込まれると極性化(polariz
ation)が起こると考えている。それらは通常酸素
を含有するか或は窒素を含有するフラグメント(fra
gments)であることから、それをまた表面酸化と
も呼ぶ。
【0032】本発明に従って反応を起こさせることで好
適には高分子表面への分子の標的取り込みを起こさせる
とウエブ形態の材料に表面グラフト化(surface
grafting)が与えられる。このように、例え
ば二酸化炭素が炭化水素化合物と反応するとカルボキシ
ル基が生じる。
【0033】本発明に従ってプラズマコーティングを伴
わせたウエブ形態の材料は、反応性プラズマガスがある
種類の重合を通して多少とも密着様式で表面に付着する
ことを特徴とする。その結果として、とりわけ、プラス
チックおよび金属のフィルムの上に剥離(releas
e)、バリヤー、防曇または極一般的には保護層が生じ
得る。
【0034】本発明に従って表面浄化を受けさせたウエ
ブ形態の材料は、表面に付着していた不純物、添加剤ま
たは低分子量成分が酸化を受けかつ蒸発で取り除かれて
いることを特徴とする。臨界細菌濃度未満になるように
細菌の数が少なくなると殺菌が起こる。
【0035】ここで、本発明に従うウエブ形態の材料の
処理で用いるプラズマガスは、反応性および不活性ガス
および/またはエーロゾルの混合物を含んで成ることを
特徴とする。アークのエネルギーが高いことから、反応
性ガスおよび/またはエーロゾルの励起、イオン化、断
片化またはラジカル生成が起こる。プラズマガスの流れ
に方向性を持たせていることから、活性種をトーチチャ
ンバ(torch chamber)から運び出してプ
ラスチックおよび金属のフィルムの表面と標的様式で相
互作用させることができる。
【0036】酸化作用を示すプロセスガスおよび/また
はエーロゾルを0から100体積%、好適には5から9
5体積%の範囲の濃度で存在させることができる。
【0037】用いる酸化性(oxidizing)プロ
セスガスおよび/またはエーロゾルは、好適には、酸素
含有ガスおよび/またはエーロゾル、例えば酸素
(O2)、二酸化炭素(CO2),一酸化炭素(CO)、
オゾン(O3)、過酸化水素ガス(H22)、水蒸気
(H2O)または蒸発したメタノール(CH3OH)な
ど、窒素含有ガスおよび/またはエーロゾル、例えば含
硝ガス(nitrous gases)(NOx)、酸
化二窒素(N2O)、窒素(N2)、アンモニア(N
3)またはヒドラジン(H24)など、硫黄含有ガス
および/またはエーロゾル、例えば二酸化硫黄(S
2)または三酸化硫黄(SO3)など、フッ素含有ガス
および/またはエーロゾル、例えば四フッ化炭素(CF
4)、六フッ化硫黄(SF6)、二フッ化キセノン(Xe
2)、三フッ化窒素(NF3)、三フッ化ホウ素(BF
3)または四フッ化ケイ素(SiF4)など、または水素
(H2)、またはそのようなガスおよび/またはエーロ
ゾルの混合物である。不活性ガスは好適には貴ガスであ
り、特にアルゴン(Ar)が好適である。
【0038】用いる架橋性(crosslinkabl
e)プロセスガスおよび/またはエーロゾルは、好適に
は、不飽和炭化水素、例えばエチレン、プロピレン、ブ
テンまたはアセチレンなど、一般組成Cn2n+2で表さ
れる飽和炭化水素、例えばメタン、エタン、プロパン、
ブタン、ペンタン、イソ−プロパンまたはイソ−ブタン
など、ビニル化合物、例えば酢酸ビニルまたはメチルビ
ニルエーテルなど、アクリレート類、例えばアクリル
酸、メタアクリル酸またはメタアクリル酸メチルなど、
一般組成Sin2n+2で表されるシラン類、ハロゲン化
ケイ素の水素化物、例えばSiCl4,SiCl3H,S
iCl22またはSiClH3など、またはアルコキシ
シラン類、例えばテトラエトキシシラン、ヘキサメチル
ジシラザンまたはヘキサメチルジシロキサンなどであ
る。
【0039】グラフト化し得るプロセスガスおよび/ま
たはエーロゾルとして、好適には、無水マレイン酸、ア
クリル酸化合物、ビニル化合物および二酸化炭素(CO
2)を用いる。
【0040】好適には、前記活性および不活性ガスおよ
び/またはエーロゾルを予備段階で混合した後、アーク
放電ゾーン(例えばインダイレクトプラズマトロンの細
長いチャンバ)の中に導入する。安全の理由で、特定の
ガスおよび/またはエーロゾル混合物、例えば酸素とシ
ランの混合物などの場合、それらをアーク放電ゾーンに
導入する直前に混合する。
【0041】本発明に従ってウエブ形態の材料を処理す
る時に用いる前記プラズマは、アーク領域におけるそれ
の温度が数10,000ケルビンであることを特徴とす
る。発生するプラズマガスの温度はそれでも1,000
から2,000ケルビンの範囲であることから、高分子
材料が温度に敏感な時には、それを適切に冷却する必要
がある。これは、一般に、効果的に作動する冷却用ロー
ルを用いて実施可能である。
【0042】前記プラズマガスとフィルム材料の接触時
間は非常に重要である。好適には、当該材料の熱による
損傷が起こらないように接触時間を短くして最小限にす
べきである。ウエブ速度(web speed)を高く
すると常に最小限の接触時間が達成される。前記フィル
ムのウエブ速度を通常は1分当たり1メートルよりも速
くし、好適には1分当たり20から600メートルにす
る。
【0043】活性種(ラジカルおよびイオン)が大気圧
下で示す寿命は限られていることから、プラスチックお
よび金属のフィルムがトーチ開口部(ノズル)の所を通
り過ぎる時の距離を非常に短くするのが有利である。こ
れを好適には0から40mmの距離、好適には1から4
0mmの距離、より好適には1から15mmの距離で行
う。
【0044】本発明を以下に示す実施例でより詳細に記
述するが、これは単に説明を意図するものである、と言
うのは、それに関する数多くの修飾形および変形が本分
野の技術者に明らかになると思われるからである。特に
明記しない限り、部およびパーセントは全部重量であ
る。
【0045】
【実施例】記述するプラズマブロードジェットトーチを
用いた常圧プラズマ中で表面に処理を受けさせること
で、本発明に従うプラスチックおよび金属のフィルムを
生じさせることができた。これを、他の方法に比べて装
置への出費が僅かのみであると同時に低い工程費で達成
した。本実施例では、前記プラズマトーチの各ニュート
ロードにプラズマガス排出用開口部を与えたことから、
それをアークに標的および均一様式で送り込むことがで
きる。従って、横方向に流出する帯様プラズマフリージ
ェットによって表面の特に均一な処理がもたらされる。
【0046】この上に記述したトーチを用いると、驚く
べきことに、いろいろな基質に対して他の様式では低圧
プラズマを用いることでのみ達成可能な表面張力を大気
圧下で達成することができた。
【0047】また、驚くべきことに、アーク放電で発生
させた「熱い」プラズマを用いたにも拘らず、冷却を適
切に行いかつ接触時間を適切にすると、処理を受けさせ
たプラスチックおよび金属のフィルムが熱による損傷を
全く起こしていないことも確認した。
【0048】この目的で、以下に示すフィルムサンプル
の関連特性を下記の如く測定した。フィルム断片の熱に
よる損傷を目でか或は顕微鏡検査で評価した。表面張力
の測定を、DIN 53364またはASTM D 2
587に従い、Arcotec Oberflaech
entechnik GmbHから商業的に入手可能な
テストインクを用いて行った。表面張力をmN/mで示
した。この測定を処理後直ちに行った。測定誤差は±2
mN/mである。フィルム表面に存在する元素の分布を
ESCA測定手段(光電子分光測定)で測定した。ここ
では、元素の分布をパーセントで示した。
【0049】この記述した方法を用いて下記のフィルム
材料にいろいろな実施例で処理を受けさせて、それらの
表面特性に関して調査した。
【0050】実施例1 PE1: 密度が0.935g/cm3でメルトフローイ
ンデックス(MFI)(DINISO 1133条件
D)が0.5g/10分のエチレン/ブテン共重合体
(LLDPE、ブテンが<10%)から作られた厚みが
50μの透明な単層ブローンフィルムの片面にコロナに
よる前処理を受けさせておいた。
【0051】実施例2 PE2: 密度が0.93g/cm3でメルトフローイン
デックス(MFI)(DINISO 1133条件D)
が2g/10分のエチレン/酢酸ビニル共重合体(酢酸
ビニルが3.5%)に滑剤[エルカ酸アミド(EA
A)]を約600ppmと抗ブロッキング剤(Si
2)を約1,000ppm添加して作成した厚みが5
0μの透明な単層ブローンフィルムの片面にコロナによ
る前処理を受けさせておいた。
【0052】実施例3 BOPP1: 密度が0.91g/cm3で230℃にお
けるメルトフローインデックス(MFI)が3g/10
分のポリプロピレンに抗ブロッキング剤(SiO2)を
約80ppm添加して作成した厚みが20μの透明な単
層2軸配向フィルムの片面にコロナによる前処理を受け
させておいた。
【0053】実施例4 BOPP2: 密度が0.91g/cm3で230℃にお
けるメルトフローインデックス(MFI)が3g/10
分のポリプロピレンから作られた厚みが20μの透明な
共押出し加工3層[外側層に抗ブロッキング剤(SiO
2)を約2,500ppm添加]2軸配向フィルムの片
面にコロナによる前処理を受けさせておいた。
【0054】実施例5 PET: 市販のポリエチレンテレフタレートから作られ
た厚みが12μの単層2軸配向フィルムの片面にコロナ
による前処理を受けさせておいた。
【0055】実施例6 PA: 市販のナイロン6から作られた厚みが15μの単
層2軸配向フィルムの片面にコロナによる前処理を受け
させておいた。
【0056】処理を受けていないフィルム面のみにプラ
ズマ処理を受けさせた。プラズマガスである酸素、窒素
および二酸化炭素を各場合とも不活性担体ガスとしての
アルゴンと組み合わせて用いた。一連の実験でガスの濃
度およびプラズマトーチからの距離を変えた。フィルム
を熱による損傷に関して目で検査した。表面張力の測定
をテストインクを用いて行い、そして表面に存在する元
素の分布をESCA測定で測定した。表1に結果を要約
する概略を示す。
【0057】PE1の実施例(表1の番号4から7)で
は、距離(フィルム−トーチ開口部)が10mmに至る
まで匹敵する前処理効果が達成されることを実証するこ
とができた。この前処理のレベルが有意に低下したのは
距離を15mmよりも長くした時のみである。
【0058】表1に挙げる材料に更にまたコロナ放電に
よる前処理も受けさせて、処理後直ちにテストインクを
用いて表面張力に関して調査した。ここで用いたエネル
ギー量は0.1から10J/m2の範囲、即ち産業で用
いられるコロナ装置で通常の範囲であった。
【0059】コロナ放電処理とプラズマ処理の結果を表
2で比較する。
【0060】特にポリプロピレンの場合、常圧プラズマ
を用いると有意に高い表面張力が生じた。しかしなが
ら、また、PEでもコロナによる前処理に比較して高い
値が測定された。
【0061】
【表1】
【0062】
【表2】
【0063】本発明を本発明の特別な態様の具体的な詳
細を言及することで記述してきた。そのような詳細は、
それらが添付請求の範囲に含まれている場合を除いて、
それらが添付請求の範囲に含まれている度合で、本発明
の範囲に対する制限として見なされるべきでないことを
意図する。
【0064】本発明の特徴および態様は以下のとうりで
ある。
【0065】1. 100μm未満の厚みを有するウエ
ブ形態の金属材料、ウエブ形態の高分子材料およびそれ
らの組み合わせから選択されるウエブ形態の材料の表面
の少なくとも一部を細長いプラズマチャンバが備わって
いるインダイレクトプラズマトロンで発生させた常圧プ
ラズマで均一に処理することを含んで成っていて場合に
より前記処理段階中にプロセスガスおよびプロセスエー
ロゾルの少なくとも1つを前記インダイレクトプラズマ
トロンの細長いプラズマチャンバの中に送り込んでもよ
い方法による修飾を表面の少なくとも一部に受けさせて
おいた材料。
【0066】2. 前記インダイレクトプラズマトロン
が互いが電気的に絶縁されている複数の板形状ニュート
ロードを含んで成るニュートロード装置を含んで成り、
前記複数のニュートロードが前記細長いプラズマチャン
バを限定しており、前記細長いプラズマチャンバが長軸
を有し、前記ニュートロード装置が前記細長いプラズマ
チャンバの長軸に実質的に平行な細長いプラズマジェッ
ト排出開口部を有し、前記細長いプラズマジェット排出
開口部が前記細長いプラズマチャンバと気体伝達状態に
ありそして少なくとも1対の実質的に向かい合うプラズ
マアーク発生電極が前記プラズマチャンバの長軸と同軸
配列している、第1項記載のウエブ形態の材料。
【0067】3. 前記電極が発生するプラズマアーク
の形状および位置に影響を与える1対の永久磁石が少な
くとも1つのニュートロードに与えられている、第2項
記載のウエブ形態の材料。
【0068】4. 少なくとも1つのニュートロードが
前記場合により前記プラズマチャンバの中に送り込んで
もよいプロセスガスおよびプロセスエーロゾルの少なく
とも1つが中を通る通路を有する、第2項記載のウエブ
形態の材料。
【0069】5. 酸化性プロセスガス、架橋性プロセ
スガス、グラフト性プロセスガス、酸化性プロセスエー
ロゾル、架橋性プロセスエーロゾル、グラフト性プロセ
スエーロゾルおよびそれらの混合物から選択される一員
と不活性プロセスガスを前記プラズマチャンバの中に送
り込む、第1項記載のウエブ形態の材料。
【0070】6. 前記細長いプラズマジェット排出開
口部を前記ウエブ形態の材料の表面から1−40mmの
距離の所に位置させる、第2項記載のウエブ形態の材
料。
【0071】7. 前記ウエブ形態の高分子材料がプラ
スチックフィルムそして金属、金属酸化物およびSiO
xから選択される一員の蒸着層を有するプラスチックフ
ィルムから選択される第1項記載のウエブ形態の材料。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 スフエン・ヤコブゼン ドイツ29683フアリングボステル・ボルフ スカンプ8アー (72)発明者 ライナー・ブラント ドイツ29664ヴアルスロデ・アムベルゲ8 (72)発明者 クラウス・ランデス ドイツ81479ミユンヘン・メルヒオルシユ トラーセ23 (72)発明者 ラルフ・ハルトマン アメリカ合衆国ミネソタ州55423リツチフ イールド・ニコレツトアベニユー6802

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 100μm未満の厚みを有するウエブ形
    態の金属材料、ウエブ形態の高分子材料およびそれらの
    組み合わせから選択されるウエブ形態の材料の表面の少
    なくとも一部を細長いプラズマチャンバが備わっている
    インダイレクトプラズマトロンで発生させた常圧プラズ
    マで均一に処理することを含んで成っていて場合により
    前記処理段階中にプロセスガスおよびプロセスエーロゾ
    ルの少なくとも1つを前記インダイレクトプラズマトロ
    ンの細長いプラズマチャンバの中に送り込んでもよい方
    法による修飾を表面の少なくとも一部に受けさせておい
    た材料。
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