JP2001104773A - アセチレン系モノマー重合膜の形成方法 - Google Patents

アセチレン系モノマー重合膜の形成方法

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嘉文 須崎
Kyoichi Shikama
共一 鹿間
Hideomi Koinuma
秀臣 鯉沼
Takahiro Kajitani
孝啓 梶谷
Osamu Tanaka
治 田中
Yoshihiro Tange
善弘 丹下
Hideaki Matsuda
▲ひで▼明 松田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】大気開放下で実施でき、しかも堆積速度が大き
く、組成の均一性に優れたアセチレン系モノマー重合膜
の形成方法を提供すること。 【構成】一定の間隔を以て対向する一対の対向電極間に
形成される放電部に、アセチレン系モノマーのガスと不
活性ガスの混合ガスを大気圧もしくは大気圧近傍圧力下
で導入すると共に上記電極間に高周波交流電圧を印可す
ることにより、上記放電部にグロー放電プラズマを発生
させて、該プラズマを基体表面に接触させるアセチレン
系モノマー重合膜の形成方法であって、上記高周波交流
電圧の周波数を5MHz〜500MHzとすることを特
徴とするアセチレン系モノマー重合膜の形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アセチレン系モノ
マーの重合膜の形成を経済的にしかも高い堆積速度で行
なう方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アセチレン系モノマーの重合膜は、ドー
ピングや配向化といった処理によって導電性を示し、静
電帯電/放電保護、電磁妨害遮蔽、および最終的には金
属の代用として多数の用途の可能性がある。一方では、
水および酸素のような成分の透過を妨げる遮断特性を有
することも知られており、アセチレン系モノマー重合膜
を遮断特性を持たない基体(例えば、プラスチックフィ
ルム)上に形成することでガス遮断性を付与することが
でき、環境に優しくリサイクル可能なガス遮断性膜とし
て、ポリ弗化ビニリデン膜や無機(例えば、アルミやS
iO)膜の代替として有望視されている。
【0003】しかしながら、アセチレン系モノマー重合
膜は溶剤に不溶であることから、加工が非常に困難であ
った。このため、従来は、直接重合により膜形成する方
法が採られてきた。直接重合のなかでも、真空下で行な
われるプラズマCVDは、特別な触媒を用いる必要が無
く簡単に製膜できることから好適に行われてきた。しか
しながら、真空下でのプラズマCVDは、真空下での操
作を必要とすることから、高価な真空設備を導入する必
要があり、連続的な成膜が不可能であるといった問題が
あった。また、真空下での成膜では膜原料の供給速度に
限界があり、堆積速度が遅いという欠点もあり新規な成
膜方法が望まれていた。
【0004】一方、近年、大気圧下でグロー放電プラズ
マを発生させる技術が開発され、様々な用途で利用され
ている。この技術は、一定の間隔を以て対向する一対の
対向電極間に形成される放電部に、ヘリウムのような不
活性ガスを大気圧もしくは大気圧近傍圧力下で導入する
と共に、上記電極間に高周波交流電圧を印可することに
より前記放電部にグロー放電プラズマを発生させるもの
である。しかしながら、従来、このような大気圧グロー
放電プラズマを、アセチレン系モノマーを原料として用
いたアセチレン系モノマー重合膜の成膜に利用した例は
無い。
【0005】特開平8−259901号公報には、金属
材料の接着性の向上を目的とし金属材料の被着面に重合
皮膜を形成する方法が提案されている。これは、一対の
金属電極、その間に設置された金属材料、放電プラズマ
発生部、ガス導入口、及び電源からなる処理容器の内部
に、不活性ガス、酸素含有ガス等の処理用ガス、並びに
不飽和結合等を有するモノマー蒸気からなる混合ガスを
充満させ、大気圧近傍の圧力下で、前記一対の金属電極
間に電圧を印可し、発生したグロー放電プラズマを前記
金属材料の被着面に接触させるというものである。ここ
で、前記不飽和結合等を有するモノマー蒸気の適用例の
一つとしてアセチレンが記載されている。しかしなが
ら、ここにおいてアセチレンは、接着性の向上をもたら
す処理ガスと複合して用いられている。そしてアセチレ
ンと処理ガス両者の複合反応により金属表面に易接着性
皮膜を形成することを要旨としたものであり、アセチレ
ン系モノマーを主原料として用い、基体上にアセチレン
重合膜を高い堆積速度で形成する技術についてはなんら
開示がない。また、使用される高周波交流電圧の周波数
はkHz台に限定されており、この周波数での成膜では
堆積速度が遅いという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来技術の不都合を解消すべく提案されたものである。
すなわち、本発明は、大気開放下で実施でき、しかも大
きな堆積速度が得られるアセチレン系モノマー重合膜の
形成方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意研究を行った。その結果、高周波交
流電圧の周波数を5MHz〜500MHzとすることに
よって上記課題が解決できることを見いだし本発明に至
った。すなわち本発明によれば、一定の間隔を以て対向
する一対の対向電極間に形成される放電部に、、アセチ
レン系モノマーのガスと不活性ガスの混合ガスを大気圧
もしくは大気圧近傍圧力下で導入すると共に上記電極間
に高周波交流電圧を印可することにより、上記放電部に
グロー放電プラズマを発生させて、該プラズマを基体表
面に接触させるアセチレン系モノマー重合膜の形成方法
であって、上記高周波交流電圧の周波数を5MHz〜5
00MHzとすることを特徴とするアセチレン系モノマ
ー重合膜の形成方法が提供される。
【0008】また、上記アセチレン系モノマーがアセチ
レンであることを特徴とする上記記載のアセチレン系モ
ノマー重合膜の形成方法が提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、大気圧下において、一
定の間隔を以て対向する一対の対向電極間に不活性ガス
を主体とするガスを供給しつつ該対向電極間に高周波交
流電圧を印可することにより大気圧グロー放電プラズマ
を発生させ、発生したプラズマに被処理体を接触させて
被処理体の表面を改質する技術、所謂、大気圧グロー放
電プラズマ処理法を応用展開し、基体表面にアセチレン
系モノマー重合膜をより効率的に形成する方法を提供せ
んとするものである。以下、大気圧グロー放電プラズマ
を単にプラズマと略称する。
【0010】また本発明は、上記した大気圧グロー放電
プラズマ処理法において、対向電極間にアセチレン系モ
ノマーのガスと不活性ガスの混合ガス(以下単に混合ガ
スと称する)を大気圧もしくは大気圧近傍圧力下で導入
すると共に、高周波交流電圧の周波数を5MHz〜50
0MHzとすることを骨子とするものである。
【0011】このように高周波交流電圧の周波数を5M
Hz〜500MHzとすることによって、大気開放下
で、しかも速い堆積速度で、基板上にアセチレン系モノ
マー重合膜を形成することができる。以下本発明を詳細
に説明する。
【0012】本発明におけるプラズマの発生方法及び該
プラズマを基板表面へ接触させる方法として、 対向電極間に形成された放電部に高周波数の高電圧を
印可して混合ガスを供給することで発生したプラズマを
放電部外に噴出させ、これに基体表面を接触させる方
法、 対向電極間に形成された放電部に高周波数の高電圧を
印可して混合ガスを供給することで発生したプラズマ中
に前記基体を静置するか、あるいは該プラズマ中を移動
させる方法、が挙げられる。
【0013】の方法を用いる場合は、装置の電極形状
を平行対向あるいは円周対向、等間隔対向にすることが
できる。そして基板の形状や寸法にあわせて装置のプラ
ズマ噴出部を配置することで立体的で複雑な形状を有す
る基体に適用できる。この際、必要に応じてサーボ制御
等を応用した自動制御により該装置を被処理物の処理が
必要な箇所に駆動することもできる。また、プラズマ噴
出部を円周上に配置し高速で公転させ、形成された円状
の連続プラズマ炎に基体に接触させることもできる。こ
の方法は、平板状で大面積の基体の処理を一様に行なう
のに適している。この場合、公転軌道に複数のプラズマ
噴出部を設置することが望ましい。
【0014】ついで、の方法を用いる場合は、ガス導
入孔が設けられた電極を一方に有する対向電極を用い
る。このガス導入孔から混合ガスの導入を行ないプラズ
マを発生させる。そして対向電極のうちでガス導入孔の
設けられていない方の電極上に基体を置きこれを処理す
る。この際、基体をプラズマ内に静置させるようにして
もよいし、プラズマ内を移動させるようにしてもよい。
この際、基体が柔軟性のあるシート状物である場合は特
願平11−5741号、特願平11−164091号に
示されたような基体の供給手段を用いることが均一な処
理を行えることから好ましい。
【0015】、の方法で用いられる対向電極の材質
は、金属であれば特に限定されず、ステンレス系鋼、真
鍮、炭素鋼、超鋼等の合金や、銅、アルミニウム等が挙
げられる。なお、対向電極のお互い対向する面の少なく
とも一方は固体誘電体で被覆されていることが望まし
い。固体誘電体の材質としては、ガラス、セラミック
ス、耐熱プラスチック等のものを例示することができ
る。また電極表面の被覆形態として、電極の金属表面を
酸化することによる金属酸化物被膜の形成も好適であ
る。
【0016】本発明で重合膜の原料として用いられるア
セチレン系モノマーは、アセチレン、置換アセチレン及
びそれらが混合したものである。置換アセチレンの置換
基としては、フッ素原子等のハロゲン原子、アルキル
基、芳香族基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、チ
オ基、シリル基などを例示することができる。なお、ア
セチレン系モノマーは通常、常温でガス状のものを用い
るが、加温によりガス化するのであれば常温で液体、固
体のものであってもよい。
【0017】一方、混合ガスを構成する不活性ガスは、
プラズマの発生の目的で用いられるものであり、希ガ
ス、窒素ガス、あるいは空気が挙げられる。そしてこれ
らのガスの中で最も好ましいのはヘリウムであり、アル
ゴンも好適に用いることができる。さらに、不活性ガス
は、単独で用いてもよく、その目的によっては2種以上
を併用してもよい。
【0018】また、アセチレン系モノマーのガスと不活
性ガスの混合割合は、使用するアセチレン系モノマーの
ガスと不活性ガスの種類によって適宜決定されるが、ア
セチレン系モノマーの濃度が高すぎると、高周波交流電
圧を印可しても安定した放電プラズマの発生が難しくな
る。逆に低すぎると膜の堆積速度が低くなる。これらの
事情により、混合ガス中のアセチレン系モノマーの割合
は0.01〜10体積%が好ましく、より好ましくは
0.1〜5体積%である。
【0019】さらに混合ガスは、プラズマの安定発生を
促進することができる物質、アセチレン系モノマーの重
合を促進する触媒物質、あるいは膜へ機能を付加するた
めのドーピング剤のような物質の蒸気やガスを第三成分
として若干の量含有しても構わない。
【0020】本発明において、プラズマを発生させるた
めに交流電源から供給される交流電圧の周波数は5MH
z〜500MHzである。例としては、工業的によく用
いられる13.56MHzのものを使用することができ
る。高周波交流電圧により発生させたグロー放電プラズ
マにおいて、プラズマ中のイオンは、膜原料であるアセ
チレン系モノマー分子を分解したり一旦堆積した重合膜
をスパッタする作用を有する。一方、前記プラズマ中の
電子は、アセチレン系モノマー分子の三重結合に作用し
重合のためのラジカルをもたらすことが知られている。
我々は、この点に注目し、特定の周波数の高周波交流電
圧を用いると、イオンの運動エネルギーと電子の運動エ
ネルギーのバランスをとることができ、この結果、アセ
チレ系モノマーの重合膜を高堆積速度で得ることができ
ることを見出し、本発明に至ったものである。
【0021】詳細に説明すると、高周波交流電圧により
発生させたグロー放電プラズマの場合、質量の小さい電
子の運動エネルギーは周波数に比例して高くなる。一
方、質量の大きいイオンの運動量はkHz台以上の周波
数ではほとんど周波数依存性がなく一定である。このた
め、高周波交流電圧の周波数が5MHzより低い周波
数、例えばkHz台の周波数の場合、電子の衝突によっ
て生成するモノマーのラジカルの量が元々少なく、しか
もそれらがイオンの衝突により重合する前に分解された
り、重合して膜として一旦堆積しても、イオンスパッタ
によりエッチングされ、結果として膜の堆積速度は低か
ったのである。ところが、周波数が5MHzを超える高
周波交流電圧を用いた場合、電子は、モノマーラジカル
を充分な量生成できる程の運動エネルギーを有するよう
になる。この結果、イオンスパッタによるエッチング作
用にもかかわらず、充分大きな膜堆積速度を実現できる
のである。
【0022】一方、500MHzを超える周波数を用い
た場合、それまで周波数依存性を示していた電子の運動
量もあまり変化がなくなるため、これ以上の周波数を用
いるメリットが小さくなる。さらに、500MHzを超
える大きい周波数を用いるためには電圧の送信に導波管
を用いなければならないという不都合が生じる。すなわ
ち、本発明で開示された周波数の交流電圧を使用するこ
とで、プラズマの中のイオンと電子のエネルギーバラン
スが、アセチレン系モノマーの重合のために最も好適と
なるのである。プラズマを安定に発生させることができ
る電圧は、電極間隔、使用する電極や固体誘電体の材
質、形状、大きさ等により変化する。電界強度が低すぎ
ると、プラズマを発生させることができず、反対に、電
界強度が高すぎるとプラズマがアーク放電に移行してし
まう。
【0023】電極間隔の距離は、固体誘電体の厚み、印
可電圧の大きさ、混合ガスの流量やアセチレン系モノマ
ーの濃度等により適宜決められるが、0.5mm〜5m
mが好ましい。5mmを超えるとプラズマが発生しにく
くなる。
【0024】本発明において、基体の素材は特に限定さ
れず、例えば、ガラスや金属のような無機材料、プラス
チック、紙、布、不職布等の有機材料であってもかまわ
ず、さらにこれらが複数種貼り合わされたものであって
よい。プラスチックとしては、ポリエチレンやポリプロ
ピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフ
タレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステ
ル、ナイロン6やナイロン12等のポリアミド系樹脂、
ポリスチレン、ポリ塩化ビニール、ポリカーボネート、
ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリテトラフルオ
ロエチレン等のシートあるいはフィルムが使用でき、こ
れらが複数種貼り合わせされたもの、あるいはこれらが
プラスチック以外を素材とするシート状物と貼り合わせ
されたものであってもよい。さらにこれらシート状物は
表面が平滑なものであっても凹凸を有するものであって
もよく、また、シート状物は無孔質でも多孔質でも構わ
ない。さらに加えて、延伸されたものでも、未延伸のも
のでも構わない。
【0025】次に、本発明のアセチレン系モノマー重合
膜の形成方法を、図面を参照しつつより詳細に説明す
る。図1は、本発明のアセチレン系モノマー重合膜の形
成方法の一実施形態を示す模式断面図である。また、図
2は、図1に示したアルミニウム電極1の模式斜視図で
ある。一定速度で移動可能なステンレス製の接地電極2
は3mm間隔でこれと対向するアルミニウム電極1と放
電空間を形成している。アルミニウム電極1は放電部に
混合ガスを導入するための幅1mm長さ20mmのスリ
ット状ガス導入孔5を有し、表面は酸化処理が施されて
いる。アセチレン系モノマー重合膜の形成にあたって
は、基体3を接地電極2の上に置き、アルミニウム電極
1のスリット状ガス導入孔5から放電部に混合ガスを導
入しつつ高周波交流電源4により高周波交流電圧を印可
することで放電部にプラズマを発生させ、これを基体表
面に接触させつつ一定速度で接地電極2を移動させる。
プラズマ中で活性化したアセチレン系モノマーは、重合
膜として基体上に堆積する。
【0026】
【実施例】以下本発明を、実施例を用いてより詳細に説
明する。
【0027】[実施例1]ここでは、第1図及び第2図に
概略を示した連続プラズマ表面処理装置を用いた。基体
として厚さ1mm、縦60mm、横60mmの♯705
9ガラスを使用した。不純物をドライアイスメタノール
トラップで除去したアセチレンガス0.5体積%、ヘリ
ウムガス99.体積%からなる混合ガスを流量4000
cm/minで供給し、アルミニウム電極1と対接地
電極2から構成される向電極間に周波数13.56MH
zの高周波交流電圧を、印可電圧1.2kVで印可する
ことでプラズマを発生させた。速度0.5mm/min
で移動する被処理体表面にプラズマを接触させた。この
結果、基体表面には若干褐色がかった膜が堆積した。表
面粗さ計を用いた膜厚の測定の結果、平均厚みは約0.
2μmであった。すなわち、スリット状ガス導入孔のス
リットの幅が1mmであることを考慮すると、膜の堆積
速度は0.1μm/minという極めて速いものである
ことが確認できた。
【0028】[比較例1]高周波電源の周波数を15kH
zとし、5.0kVの印可電圧を印可して発生させたプ
ラズマを用いたことを除き実施例1と同じ成膜実験を実
施した。その結果、基体上に膜の堆積は認められるもの
の、測定精度が0.01μmである表面粗さ計では膜厚
の測定は不可能であった。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、大
気開放下で実施でき、しかも堆積速度が大きく、組成の
均一性に優れたアセチレン系モノマー重合膜の形成方法
が提供される。本発明によって基体上に形成されたアセ
チレン系モノマー重合膜は、広範な用途において様々な
機能を発揮するものであり、産業に利するところ大であ
るといえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のアセチレン系モノマー重合膜の形成
方法の一実施形態を示す模式断面図である。
【図2】 図1に示したアルミニウム電極の模式斜視図
である。
【符号の説明】
1.アルミニウム電極 2.ステンレス接地電極 3.基体 4.高周波交流電源 5.スリット状ガス導入孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梶谷 孝啓 香川県丸亀市中津町1515番地 大倉工業株 式会社内 (72)発明者 田中 治 香川県丸亀市中津町1515番地 大倉工業株 式会社内 (72)発明者 丹下 善弘 香川県丸亀市中津町1515番地 大倉工業株 式会社内 (72)発明者 松田 ▲ひで▼明 香川県丸亀市中津町1515番地 大倉工業株 式会社内 Fターム(参考) 4F071 AA38 AF37 AG03 AH12 AH19 BB12 CA01 CD05 4G075 AA24 CA14 CA16 CA47 CA63 EB01 EC21 4J011 AA01 AA03 AC04 BA01 BB01 CA01 CA02 CA03 CA05 CA08 DA06 DB22 GB02 GB08 QA44 UA06 VA03 WA02 WA10 4J100 AT02P AT05P BB07P CA01 FA22 FA27

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定の間隔を以て対向する一対の対向電
    極間に形成される放電部に、アセチレン系モノマーのガ
    スと不活性ガスの混合ガスを大気圧もしくは大気圧近傍
    圧力下で導入すると共に、上記電極間に高周波交流電圧
    を印可することにより上記放電部にグロー放電プラズマ
    を発生させて、該プラズマを基体表面に接触させるアセ
    チレン系モノマー重合膜の形成方法であって、上記高周
    波交流電圧の周波数を5MHz〜500MHzとするこ
    とを特徴とするアセチレン系モノマー重合膜の形成方
    法。
  2. 【請求項2】 上記アセチレン系モノマーがアセチレン
    であることを特徴とする請求項1に記載のアセチレン系
    モノマー重合膜の形成方法。
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