JP2018513237A - 低温プラズマ処理 - Google Patents

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Abstract

本発明は、基材の基材表面(2)を接着剤(3)の接着表面(4)に接着する方法であって、低温プラズマ発生器内に低温プラズマを発生させることにより、基材表面及び/又は接着剤表面(4)が、低温プラズマによって活性化され、そしてその後、基材表面(2)と接着表面(4)とを相互に積層して接着複合体を形成する方法に関する。

Description

本発明は、基材の基材表面を接着剤の接着剤表面に接着する方法、並びに低温プラズマ放電設定の使用に関する。
原理的に、表面が接着剤と相互に接着する場合、これらの接着剤を基材の表面に永久的かつしっかりと塗布することが問題である。この目的のために、感圧接着剤の表面における特に高い接着力が必要である。接着力は、通常、二つの相が相互に接触することで、そこでもたらされる分子間相互作用に起因した物理的な効果と呼ばれる。それ故、接着力は、接着剤の基材表面への接着性を決定し、その即時接着性(Anfassklebrigkeit)(いわゆる“粘着性”)及び接着力として測定することができる。接着剤の接着力に影響を及ぼすために、しばしば、その接着剤に、軟化剤及び/又は粘着付与樹脂(いわゆる“粘着付与剤”)が添加される。
接着力の簡単な定義は、“単位面積当たりの相互作用エネルギー”[mN/m]であり、その際、これは、実際の接触面が不明であるような実験的な限界のために測定可能ではない。さらに、表面エネルギー(OFE)は、“極性”及び“非極性”成分で記載されることが多い。この単純化されたモデルは実際に広く行われている。これらのエネルギー及びそれらの成分を測定する場合、異なる試験液の静的接触角の測定を利用することが多い。これらの液体の表面張力には、極性成分及び非極性成分が割り当てられる。試料表面の表面エネルギーの極性成分及び非極性成分は、試料表面上の液滴の接触角の観測値から決定される。これは、例えば、OWKR−モデルに準拠して行うことができる。産業的な代替方法は、DIN ISO 8296に従った試験インクによる測定である。
このような議論の文脈において、“極性”及び“高エネルギー”という概念は、しばしば同等に扱われ、“無極性”及び“低エネルギー”という概念も同様である。この背景には、いわゆる“分散”又は“非極性”の相互作用に対して極性の双極子力が比較的強く、永久的な分子双極子の関与なしに構築される、という知見が存在する。界面エネルギーと界面相互作用のこのモデルの基礎は、極性成分が極性相互作用のみを有し、非極性は非極性成分のみを有する、という考えである。
しかしながら、表面エネルギーが“高く”なく、表面が、表面エネルギーにおいて、小さいか、又は中程度の極性成分を有することもできる。基準針値は、OFEの極性部分が3mN/mより大きくなるとすぐに、本発明の意味における表面は“極性”と呼ぶ値であることができる。これは、実際の検出下限値にほぼ相当する。
基本的に、高エネルギー及び低エネルギーのような概念に厳しい制限はない。議論の目的のために、限界値は38mN/m又は38dynes/cm(それぞれ室温における)に設定される。これは、例えば、表面の印刷適性が通常十分以上である場合の値である。比較のために、純水の表面張力(=表面エネルギー)を考慮することができ;これは、約72mN/m(特に、温度に依存する)である。
しかしながら、特にPE、PP、EPDMのような低エネルギー基材上において、多くの塗料は、感圧接着剤及び他の接着剤又はコーティング剤の両方を使用する場合に、満足のいく接着性を達成する上で大きな問題を有する。
接着強度を向上させるための下地の物理的な事前処理(例えば、火炎、コロナ、プラズマによる)は、液体反応性接着剤の場合、慣習的である。物理的な事前処理の課題はまた、例えば、油などを除去する基材の浄化又は、の有効面積を増加させるための粗面化であることもできる。
物理的な事前処理は、通常、表面の“活性化”と呼ばれる。これは、通常、鍵穴の原理(Schluessel−Schloss−Prinzip)による化学反応とは対照的に、非特異的な相互作用を伴う。活性化は、通常、コーティング剤の濡れ性、印刷適性又は定着性の改善を意味する。
自己接着性テープの場合、慣習的に、基材に接着促進剤が適用される。しかしながら、これはしばしば間違いを起こしやすい煩雑な手作業である。
基材の物理的な事前処理(火炎、コロナ、プラズマ)による感圧接着剤の接着性の改善における成功は万能ではない。というのも、非極性の接着剤、例えば、合成ゴムは、典型的に、そのような改善による利益を得ないからである。
コロナ処理は、二つの電極間の高い交流電圧によって生ずるフィラメント放電による表面処理と定義されており、個々の放電チャネルが、処理される表面上に衝突する(Wagner et al., Vacuum, 71 (2003), Seiten 417 bis 436(非特許文献1)参照)。それ以上の性能がなければ、周囲空気をプロセスガスとする。
ほぼ常に、基材は電極と対向電極との間の放電空間内に配置され、これは“直接的な”物理的な処理と定義される。ウェブ状の基材は、典型的に、電極と接地されたローラとの間を通過する。
特に、産業的な用途において、“コロナ”という概念は、“誘電体バリア放電”(英語: dielectric barrier discharge、DBD)を意味すると理解される。電極の少なくとも一方は誘電体、すなわち絶縁体からなるか、又はそのような誘電体で被覆又はめっきされている。この場合、基材は誘電体として機能することもできる。
コロナ処理の処理強度は、“放電量(Dosis)”として[Wmin/m]で示され、放電量D=P/b*v、P=電力[W]、b=電極幅[m]及びv=ウェブ速度[m/min]である。
ほぼ常に、電極と対向電極との間の放電空間に基材が配置され、これは“直接的な”物理的な処理と定義される。ウェブ状の基材は、典型的に、電極と接地されたローラとの間を通過する。時には、“ブローコロナ(ausgeblasenen Corona)”又は“片面コロナ(einseitigen Corona)”という概念も使用される。これは大気圧プラズマに匹敵しない。というのも、非常に不規則な放電フィラメントがプロセスガスとともに“吹き飛ばされ”、安定で正確な(wohldefinierte)、効率的な処理が不可能だからである。
仏国特許第2 443 753号明細書(特許文献1)は、コロナ放電による表面処理のための装置を開示している。該文献において、二つの電極は、処理される物体の表面の同じ側に配置され、その際、第1の電極は、複数の点から形成され、それに沿って第2の電極が湾曲した配置で設けられている。二つの電極間には数kVの交流電圧が10kHzの周波数で印加される。磁力線に沿ったコロナ放電が、通過した表面に影響を及ぼして表面を分極化し、それによって、コロナ効果によって処理された表面上の感圧接着剤の接着特性が改善される。
しかしながら、この装置の欠点は、コロナ効果による表面処理の制御性が悪いことである。
異なる種類、形状及び厚さの材料のより均一な集中的なコロナ処理は、処理される材料の表面上のコロナ効果を完全に回避することを可能にし、欧州特許第0497996B1号明細書(特許文献2)によれば、ダブルピン電極が選択され、その際、各ピン電極には加圧用チャネルが個別に設けられている。電極の二つの先端の間でコロナ放電が起こり、電極を通って流れるガス流をイオン化してプラズマに変換する。次いで、このプラズマは処理すべき表面に到達し、そこで、特に表面の濡れ性を改善する表面酸化を行う。このタイプの物理的な処理は、処理が放電発生部位で行われないため、(ここでは)間接的と呼ぶ。表面の処理は、大気圧又はそれに近い圧力で行われるが、放電空間又はガス流路内の圧力は上昇させることができる。プラズマとは、ここでは、電気的に活性化された均一な反応性ガスであり、作用領域内の周囲圧力に近い圧力で、熱平衡状態にない大気圧プラズマであると理解される。一般に、圧力は周囲圧力よりも0.5バール高い。ガスは、放電によって、そして電界中でのイオン化プロセスによって活性化され、そして、ガス成分中に高励起状態が生ずる。使用されるガス及び混合ガスはプロセスガスと呼ばれる。原則的に、シロキサン、アクリル酸又溶剤又は他の成分のようなガス状物質もプロセスガスに添加することができる。大気圧プラズマの成分は、高度に励起された原子状態、高度に励起された分子状態、イオン、電子、プロセスガスの未変化成分であることができる。大気圧プラズマは、真空中ではなく、通常は空気環境で生ずる。これは、プロセスガスが、それ自体が空気でない場合、流出するプラズマが少なくとも周囲の空気の成分を含むことを意味する。
上記で定義するコロナ放電では、印加された高電圧は加速された電子及びイオンを有するフィラメント状の放電チャネルを形成する。特に、光電子はほとんどの分子結合を分解するのに十分なエネルギーで高速で表面に衝突する。また、形成される反応性ガス成分の反応性は、通常、従属効果である。破壊された結合部位は、その後、空気又はプロセスガスの成分とさらに反応する。決定的な効果の一つは、電子衝撃による短鎖分解生成物の形成である。より高い強度の処理の場合、材料の著しい除去もまた生じる。
プラズマと基材表面との反応によって、プラズマ成分は直接的な“組み込み”により強化される。あるいはまた、励起状態又は開放結合部位及びラジカルを表面上に生じさせることができ、その後、例えば、周囲空気からの空気酸素と二次的に反応する。希ガスなどのいくつかのガスでは、プロセスガス原子又は分子の基材への化学結合は期待されない。ここで、基材の活性化は、専ら二次反応を介して行われる。
したがって、本質的な相違点は、プラズマ処理において、離散的な放電チャネルの直接的な作用が表面上に起こらないことである。したがって、作用は、とりわけ反応性ガス成分を介して、均質かつ穏やかに起こる。間接プラズマ処理では、自由電子は存在しているが、加速されない。というのも、この処理は発生電界の外側で行われるからである。
それ故、プラズマ処理は、コロナ処理に比べて破壊的ではなく、より均質である。というのも、個々の放電チャネルが表面に衝突しないからである。表面に悪影響を及ぼす層を形成し得る、処理された材料の短鎖分解生成物は少ない。したがって、プラズマ処理後の濡れ性は、コロナ処理と比較して、より長い耐久性で達成できることが多い。
プラズマ処理を用いることによる低い鎖分解性の及び均質な処理は、教示された方法の堅牢さ及び有効性に本質的に貢献する。
欧州特許第0497996B1号明細書(特許文献2)のプラズマ装置は、1時間当たり36mの範囲内、ギャップ当たり40cmの電極幅で非常に高いガス流を有する。高い流速は、基材の表面上の活性化された成分の滞留時間を短くする。さらに、プラズマのこれらの成分のみが基材に到達し、これに対応して耐久性があり、そして、ガス流によって移動することができる。例えば、電子はガス流によって移動できないため、何の役割も果たさない。
しかしながら、このプラズマ処理の欠点は、基材表面上に衝突するプラズマが、最良の場合でも少なくとも120℃の高温を有するという事実である。しかしながら、しばしば、発生するプラズマは、数100℃の高温を有する。公知のプラズマ砲は、基材表面中へ高い熱入力をもたらす。高温は、基材表面の損傷を招く虞があり、それにより、それ以外にも、LMWOM(Low−Molecular−Weight−Oxidized Materials)低分子量酸化物として知られる、活性化に望ましくない副生成物が生ずる。この高度に酸化され水溶性のポリマースクラップは、もはや基材に共有結合しておらず、湿気の多い気候条件に対する抵抗性を低下させる。
驚くべきことに、接着剤の処理において、接着剤表面及び/又は基材表面を、低温プラズマノズルによる接着前に、接着力の有意な増加を達成することもでき、その際、表面は強く活性化され、接着後の接着複合体は湿熱耐性であることが今や見出された。
仏国特許第2 443 753号明細書 欧州特許第0497996B1号明細書 欧州特許第2 168 409 B1号明細書
Wagner et al., Vacuum, 71(2003), Seiten 417 bis 436
本発明の課題は、最初に述べた結合方法を提供することであり、ここで、その得られる接着複合体はより高い湿熱耐性を有する。
この課題は、請求項1に記載の方法によって解決される。
驚くべきことに、基材層の基材表面を接着剤の接着剤表面と接着するために、接着力の増加が、低温プラズマ、特に大気圧で達成することもでき、これは、基材表面及び/又は接着剤表面を、低温放電設定で発生させた低温プラズマで活性化させることができ、そしてその活性化後、接着複合体を形成するために基材表面及び接着剤が相互に積層されることが見出された。
低温放電の構成は、例えば、低温プラズマを生成する構成であると理解され、これは、一般に、低温でプラズマが発生する。この場合、プロセスガスは、例えば圧電素子によって発生する電界を通過し、そしてそれによってプラズマに励起される。プラズマ放電空間は、プラズマが励起される空間である。プラズマは、プラズマ放電チャンバからの出口から出てくる。
低温プラズマとは、ここでは表面上に衝突する際に、最高70℃、好ましくは最高60℃、特に好ましくは最高50℃の温度を有するプラズマであると理解される。低温のために、表面の損傷が少なく、特に、いわゆるLMWOM(Lo−Molecular−Weight−Oxidized Materials)などの望ましくない副生成物が形成されない。これらのLMWOMは、特に湿潤で暖かい周囲条件において、基材表面上の接着剤の接着力の低下を招く。
プラズマの低温にはさらに、プラズマ発生器のプラズマノズルが、処理面上で2mm未満の非常に小さな距離で駆動させることができ、そして、この距離を、表面の特性に関係なく一定に維持することができる、という利点がある。それにより、特に、基材表面は接着剤表面と同様に、プラズマノズルから同じ距離で活性化することができ、これは、プロセスの明らかな加速をもたらす。これまで、高温プラズマノズルを使用する場合、プラズマノズル出口の基材表面からの距離は、各材料に適合させなければならなかった。これは、材料表面への処理距離が増減される従来技術に従って行われる。しかしながら、これは、時間的な労力の増加及び活性化プロセスの複雑さにつながる。
大気圧は周囲圧力として理解され、本発明によれば、優勢な周囲圧力から最大で0.1バール、好ましくは0.05バールの最大偏差が、大気圧という概念に包含される。この大気圧は、少なくとも作用領域及び/又は放電領域にある。
本発明によれば、作用領域及び/又は放電領域は、直接カプセル化されていないか、又は構造的に囲まれていない。
作用領域及び/又は放電領域が封入されていないことによって、個々の表面のプラズマ処理を連続的に行うことができる。これまでのように、処理すべき部分を真空チャンバ又は減圧チャンバから除去する必要がなく、新しい部分を真空チャンバ又減圧チャンバに導入し、真空チャンバ又は減圧チャンバ内で真空生じさせればよい。
有利には、本発明の方法により、感圧接着剤、いわゆるPSAが使用され、特にアクリレートのグループからの接着剤が使用される。ポリプロピレン又はLSE−Lacke(例えばApo 1.2)のようなプラスチックが特に基材として使用される。
低温プラズマは、圧電効果に基づいてプラズマノズルを介して都合よく発生する。この場合、プロセスガスは、プラズマ放電チャンバ内で圧電材料を通過する。圧電材料は、第1の領域として、低電圧−交流電圧により二つの電極を介して振動している。その振動は、圧電材料のさらなる第2の領域に伝達される。多層の圧電セラミックスの、対抗する偏光方向のために、電界が生ずる。結果として得られる電位差により、最高で70℃、好ましくは最高で60℃、特に好ましくは最高で50℃の低温プラズマの発生が可能となる。低発熱は圧電セラミックスの機械的加工によってのみ生じ得る。これは、アーク光状の放電を伴う従来のプラズマノズルでは達成できない。というのも、プロセスガスの励起のために放電温度が900℃超であるからである。
本発明の変形では、プラズマノズル装置により、プラズマは、作動ガス流又はプラズマジェット中に一種又は複数種の前駆体材料を追加的に導入することなく使用される。
上記の課題は、接着剤表面及び基材表面を有する接着複合体の表面を活性化するための低温プラズマ発生器の使用によっても達成される。
Reinhausen Plasma GmbH社から提供されるPiezobrush PZ1及びPiezobrush PZ2は、低温プラズマ発生器として使用できる。
本発明を、14個の図面におけるいくつかの例示的な実施形態を参照して説明する。
図1aは、接合体の基材表面の活性化を示している。 図1bは、接合体の接着剤の接着面の活性化を示している。 図1cは、接合体の基材と接着剤との接着面の活性化を示している。 図2は、ACXplus 7074−コアのプラズマ活性化のグラフを示している。 図3は、異なる接着剤及びACXplusコアの場合のプラズマ処理の潜在性に関するグラフを示している。 図4は、水分の影響を受けないプラズマ活性化された接合体の耐性のグラフを示している。 図5aは、40℃/80%相対空気湿度におけるプラズマ活性化された接合体の耐性を示している。 図5bは、40℃/80%相対空気湿度におけるプラズマ活性化された接合体の耐性を示している。 図6は、圧電プラズマ活性化を用いたACXplus 7812のLSE−Lack上の接着力の測定値を示している。 図7は、の圧電プラズマ活性化によるACXplus 7812のポリプロピレン上の接着力測定値を示している。 図8は、化学プライマー対コロナ対プラズマ−ACXplus 7074の、PPG社のLSE−Lacken上における90°の接着力を示している。 図9は、コロナ対プラズマの活性化効率を示している。 図10aは、低温プラズマ発生器の機能原理の概略図を示している。 図10bは、図10aの低温温度プラズマ発生器において、発生する分極方向を示している。
プラズマ処理下で、出願人自身のtesa(登録商標)接着複合体の挙動について評価する。この目的のために、付属の基材表面2を有する様々な基材層1が選択される。プラズマ処理は、まず、Plasmatreat社の技術(OpenAirプラズマ処理)を用いて行われる。この目的のために、Plasmatreat社のプラズマジェット、Steinhagenが使用される。プラズマジェットは、大気圧プラズマを発生させるためのプラズマ砲である。基材表面及び/又は接着剤表面2は、大気圧プラズマで処理される。
接着剤層3を基材層1上に適用する場合、原則的に、プラズマ処理のための3つの処理オプションがある。第1に、図1aによる基材表面2だけを活性化することができる。第2に、図1bによれば、接着剤層4の接着剤表面3だけを活性化することができる。あるいは第3に、図1cに示すように、基材表面2及び接着剤表面4の両方を活性化することができる。3つの変形を図1a、図1b及び図1cに示す。
図2に、一連の試験を示す。tesa(登録商標)ACXplus 7074を基材層1及び接着剤層2として選択する。種々の基材を選択し、図2においてそれらの慣用的な略号で示している。グラフの右から左にある1回の処理オプション毎の10種の棒グラフは、グラフの右にある上から下までの10個の短いセルに対応している。
図2によれば、両方の接着面の活性化はほとんどすべての場合において相乗効果を有することが示されている。すなわち、関連する試験した場合における接着剤表面4及び基材表面2の活性化は、接着特性を改善するための最良の界面である。また、基材層1と接着剤層3との間の接着剤の接着力は、例外的にのみ、純粋な基材の活性化の場合に、両面処理のレベルが達成されることも確認できる。単一の接着剤の処理は、特別な材料の組合せにおいて両面処理の品質を達成できることを示している。
鋼製試験プレート上の接着テープの接着強度は、温度23℃±1℃、相対空気湿度50%±5%の試験環境で測定される。接着テープを幅20mmに切断し、鋼製プレート上に接着する。試験プレートは、測定前に清浄化され、調整される。この目的のために、まず鋼製プレートアセトンで拭き取り、空気中に5分間放置し、それにより、溶媒を蒸発させることができる。次いで、単層の試験片の試験プレートに対向している面を、36μmにエッチングされたPETフィルムで覆い、それにより、測定中に粘着テープが膨張するのを防止する。これに続いて、スチール基材上に試験パターンをロールする。このために、テープを4kgのロールで10m/分のロール速度で5回前後にロール。ロール後20分に鋼製プレートを特殊なホルダーに押し入れ、試験片を90°上方に垂直に引き抜く。接着力の測定は、Zwick引張試験機を用いて行う。測定結果はN/cmで示され、3回の個別の測定値から平均される。
tesa(登録商標)ACXplus接着テープのtesa(登録商標)ACXplus表面である接着表面の活性化が、接着力の顕著な改善を達成できることは重要な発見である。ACXplus接着テープは、tesa(登録商標)から市販されている接着テープである。ACXplus接着テープは、粘弾性の担体と、その担体の反対側にある二つの接着面とを有し、これらは同一又は変更された化学構造からなる。このように、純粋な粘弾性の担体系に対しても接着力の増大効果は及ぶ。典型的には、該粘弾性の担体は、最終製品の所望の特性(厚さ、クッション性など)を担うが、接着特性については最重要に考慮されていない。それ故、この担体系は、しばしば、接着特性を得るために、それ自体が機能的な接着剤層が積層される。
ACXplusの担体系は、アクリレート層からなる単層構造を有する。多くの場合、図2によるプラズマ活性化された粘弾性ACXplusの担体系の性能特性は、一つの担体層と、その上に設けられた接着剤層の二つの表面からなるプラズマ活性化された三層構造に匹敵する。しかしながら、接着力は著しく高めることができる。
図2は、ACXplus 7074接着剤の間に、機能性の材料を有さない接着複合体の、標準的な方法で測定した接着力を示しており、それはここでは樹脂変性アクリレート接着剤であり、10個の異なる基材表面2の上にある。基材表面は、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PE(ポリエチレン)、MOPP(ポリプロピレンの一軸延伸フィルム)、PU(ポリウレタン)、EPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)、BASF社のClearCoat、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)、CFK(炭素繊維強化プラスチック)、KTL(陰極ディップコーティング)及び鋼である。この場合、プラズマ処理を利用した三つの処理オプションが選択される。左側の棒グラフのグループは、二つの接着面2,4のうちの1つに対してプラズマ処理を施さない、上記10種類の異なる基材表面上のACXplus 7064接着面の接着力を示している。
中央の棒グラフのグループは、接着剤表面4だけを大気圧プラズマで活性化した場合の接着力を示しており、そして、右側の棒グラフのグループは、接着剤表面4及びそれぞれの基材表面2の両方を活性化した場合の接着力を示している。
図3は、PE(ポリエチレン)表面又は鋼の表面上の、プラズマ処理された種々の接着剤の接着力の試験結果を示す。
第1の棒グラフのグループは、未処理のPE表面の接着力測定値に関しており、第2の棒グラフのグループは、接着剤表面及び基材表面の両方が活性化された場合のPE表面上の接着力の測定値を示している。第3の棒グラフのグループは、二つの接着剤表面のうちの一方にプラズマ処理を行わない場合の鋼表面上における接着力の測定値に関するものであり、そして、第4の棒グラフのグループは、両方の接着剤表面がプラズマで活性化された場合の、鋼表面上における異なる接着剤の接着力の測定値に関する。
接着剤は、tesa(登録商標)社のACXplus 7476、MOPP、PU(ポリウレタン)、ACXplus 705x、3M社の接着剤であり、これは3M社のVHB品質、ガラス又はフィライトコアを有するACXplus、ACXplus 68xxの単層であり発泡している。
この結果は、プラズマ処理が全ての接着剤に対してプラスの効果を有するが、絶対接着力は異なっている。ACXplus 7476並びに純粋なPU接着剤による接着テープには適度な接着力があり、凝集破壊及び混合破壊によって部分的に制限される。しかしながら、試験した、接着剤を有さないtesaアクリレートコア、ガラス球を有するACXplusコア及びフィラーを有するACXplusコアは、プラズマ処理に強く反応し、そしてPE及び鋼上の接着力が著しく増加する可能性があることが顕著である。3M製品(純粋なアクリレート、中空ガラスビーズを有する単層)もまた処理により利益を得る。単層のアクリレートコアは、プラズマ活性化に対する高い潜在性を有する。
基本的な潜在的評価を表1に示す。
Figure 2018513237
純粋な温度貯蔵後に、ACXplus 6812の接着剤をASTM鋼及びPPに接着した接着複合体の両面プラズマ活性化に対する耐性は、−30℃、40℃及び70℃の温度で4週間にわたって、図4に示すように極めて安定であることが判明した。表面の組合せがない場合、接着力は経時的に減少することが判明できた。未処理の参照例に対してより高い値が得られることが多い。
湿度の存在下における長期老化耐性は、接着界面の品質によって決定的に影響を受ける。基材に対する結合力を高め、例えば、湿った暖かい貯蔵条件による老化現象を緩和又は除去するために、プラズマ処理の目的は、接着剤面上に適切な反応の中心を作り出すことである。
上述のように、プラズマは接着剤の体積範囲では作用しないが、プラズマに伴う親水化を介して界面への漸次的な水面の移行を引き起こしたり促進したりすることができる。吸収された水分は、界面における物理的及び化学的変化を引き起こす。ここで、接着表面からのノズルの距離及び速度のようなプラズマ処理の好適なパラメータによって、図5a及び図5bの結果によって示されるように、湿った暖かい悪条件を排除又は低減することができる。
図5aは、室温下、及び40℃及び相対空気湿度80%の条件下において接合体を7日間貯蔵した後の二種の自動車塗料に対するACXplus 7070接着剤の接着力を示している。図5bでは、ACXplus 6812接着剤に関する第2の測定は、上記と同じ気候条件下で行われている。図5a及び図5bにおいてそれぞれの左側の棒グラフ対は、Ford−Lackに関し、そして、図5a、図5bにおけるそれぞれの右側の棒グラフ対はDaimler−Lackに関する。全ての試験装置において、両方の接着面2,4がプラズマジェットで活性化される。
しかしながら、プラズマジェットの12mmの距離、5m/分の処理速度のような標準的なパラメータを最適化して使用しなくとも、材料の組み合わせはしばしば湿度−熱処理に対してすでに耐性がある。このことについては表2を参照されたい。
Figure 2018513237
表2は、三つの異なる基材表面上におけるACXplus 6812の接着強度の測定値を示す。第1欄は、室温で3日後の接着複合体の接着力の測定値に関し、第2欄は、38℃及び相対空気湿度95%において1000時間後の接着力の測定値に関連する。第3欄は、ある気候変動における10日後の接着力の測定値を示し、そして、第4欄は、ある気候変化においてさらに5日間の接着力の測定値を示している。
Plasmatreat−処理の熱の影響は、さらなる望ましくない副作用の決定的な原因であり、接着剤同様PP基材上に低分子量酸化物(LMWOM)を生じさせる。これに対応して、高度に酸化されたポリマー又はオリゴマーの層は、接着剤の体積中のポリマーと十分に結合していないため、それらは追加的に水膨潤性であるか又は水溶性である。
プラズマ処理の放電技術が、耐湿性に本質的な役割を果たすことに留意されたい。典型的には、プラズマジェットの場合、“アフターグロー”は、アーク光又はアーク光状の放電によって生ずる。
Reinhausen Plasma GmbH社の別の技術は、圧電効果を介してプラズマを発生させ、これは、結晶の対抗する偏光方向によって可能になる。この放電技術の結果として、アーク光に対して、冷たい、非熱プラズマが発生する。その温度は室温に近い。それ故、熱的な過剰処理、ひいてはLMWOMの形成を防止するか、又は少なくとも低減することができる。その結果、図6及び図7によれば、LSE−自動車用塗料及び低エネルギーポリマー上における接着剤の安定した湿潤熱耐性を実証することができる。塗料接着の場合、プラズマ活性化による接着特性の顕著な増加が陽性であることが判明している。
図10a及び図10bは、圧電効果に基づくプラズマ砲の操作を概略的に示している。好ましい圧電−セラミックは、例えば、鉛、ジルコン酸チタン酸塩である。圧電特性を有する既知の材料は、圧電結晶としての石英であり、また、上記の鉛、ジルコン酸チタン酸塩などの圧電セラミックスも考慮できる。
図10a及び図10bによる例示的な実施形態では、対向して配向された圧電セラミックが、第2の領域10において互いに隣接して配置されており、その一方で、第1の領域11には、二つの対向するコンデンサプレートがコンデンサ12に設けられ、その際、各コンデンサプレートは、圧電素子101,102の一方に固定して接続されている。交流電圧Uをコンデンサプレートに印加すると、極性が反転することによってコンデンサ12のコンデンサプレートの機械的振動が生じる。その機械的振動は、圧電素子101,102に伝達され、そして、コンデンサに印加された端部において、コンデンサプレートの機械的振動の周波数において対応する交流電位差が生ずる。電位差により発生する電界Eを図10bに示す。
圧電素子101,102はそれ自体が絶縁体であるため、低い安全性要求を満たす必要がある。コンデンサプレートにおける低電圧交流電圧Uの周波数は、圧電共振周波数に対応して10kHzと500kHzとの間の大きさのオーダである。これにより、コンデンサに印加される低電圧の交流電圧が機械的な変形に変換し、これは、他方で圧電素子101の自由端に電気的に高電圧の交流電圧を発生させる。圧電素子の原理は、例えば、欧州特許第2 168 409 B1号明細書(特許文献3)に示されている。圧電素子は、その上に設けられた冷却装置による接合に特に適しているため、電気的な交流電場によって発生したプラズマは、その後冷却することができ、そして、明確に図示していないが、プラズマ砲の出口ノズルからいわゆる低温プラズマを放出させることができる。
低温プラズマ−プラズマ砲は、Reinhausen Plasma GmbH社から市販されている。Piezobrush PB1は、わずか70℃のプラズマ温度で発生する。Piezobrush PB2のプラズマは、120℃〜250℃の温度を有し;出口ノズルに依存する。Piezobrush PZ2は、50℃未満のプラズマ温度を有するプラズマを生成する。接着力の測定結果は図6および7に示す。
Piezobrush PZ2は、5mm〜10mmの距離及び5m/分の速度で基材表面又は接着剤表面上を誘導され、そしてそれにより接着過程のための表面が準備される。
プラズマ温度が50℃未満であるため、基材表面の処理と接着剤表面の処理の両方に同じプラズマ砲を使用することができる。基材表面は図6においてLSE_Lack Apo1.2であり、図7ではPPである。接着剤表面は、ACXplus 7812接着テープの表面である。
図6および図7は、基材表面2をtesa(登録商標)社からの両面接着テープACXplus7812の接着表面4と接着する場合の接着力の測定に関する。
本発明による方法の第1の工程では、基材表面、例えば、金属表面又はプラスチック表面をPiezobrush PZ2で処理する。第2の方法工程では、接着テープACXplus7812の外側が同じPiezobrush PZ2で活性化される。接着テープACXplus 7812は、二つの外側表面が感圧性であるアクリレート層からなる。それら二つの感圧接着剤表面は、通常、接着処理の前に剥離される保護フィルムで被覆される。本発明によれば、一方の接着剤層の外側をPiezobrush PZ2で活性化して接着過程の準備をする。その際、Piezobrush は、接着剤層の外側面にわたり、約2mm〜5mmの同じ距離で移動し、そしてその後、活性化された基材層1と活性化された感圧接着剤層4とを相互に押し付ける。
図6は、上述した方法により基材表面上に幅1cmの接着テープを貼り付けた試験基準による接着力の試験結果を示す。図1に示す左側の棒グラフは、両方の表面、すなわち基材表面2及び感圧接着剤表面4の両方が未処理である場合に、両面接着テープを90°の角度で引き剥がしたときに加えられる力を示している。第2の棒グラフは、接着剤層の外側だけを活性化した場合の、試験における感圧接着テープを示しており、第3の棒グラフは、基材層だけを活性化した場合の接着力であり、その際の基材はLSE−塗料、すなわちAPO 1.2である。第4の棒グラフは、Piezobrush PZ2を用いて基材表面と感圧感圧接着剤表面の両方を事前処理した場合に、接着テープを引き剥がすために加えられる力を示す。第5の棒グラフは、貯蔵後の接着力を示している(7日間、相対空気湿度100%で40℃)。
図7には、PP層、すなわち、ポリプロピレン層(PP)上に接着された場合の両面接着テープACXplus 7812について、同じ試験手順の接着力が示されている。第1の棒グラフは、未処理の表面の場合の接着力も示している。第2の棒グラフは、感圧接着剤の外面表面だけが処理される場合の接着力である。
第4の棒グラフは、Piezobrush PZ2を用いて基材表面と感圧接着剤表面の両方を事前処理した場合の、接着テープを引き剥がすために加えられる力を示す。第5の棒グラフは、貯蔵後の接着力(7日間、40℃及び100%の相対空気湿度)を示している。
40℃、相対空気湿度100%で、あるいは85℃及び相対空気湿度85%で7日間、湿度−熱貯蔵後の、RT貯蔵(室温貯蔵)と比較して高い接着力は、低温プラズマ処理によって達成することができる。
1 基材層
2 基材表面
3 接着剤層
4 接着剤表面
10 第2の領域
11 第1の領域
12 コンデンサ
P 極性層
U 交流電圧
101 圧電素子
102 圧電素子

Claims (9)

  1. によって、基材層(1)の基材表面(2)を接着剤(3)の接着剤表面(4)と接着する方法であって、
    低温放電設定において、特に、大気圧で低温プラズマが生成され、
    該基材表面(2)及び/又は接着剤表面(4)が、その低温プラズマによって活性化され、そして、その後、
    該基材表面(2)と接着剤表面(4)とが、相互に積層されて接合複合体が形成される、上記の方法。
  2. 前記接着剤として感圧接着剤が用いられることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. アクリル系接着剤が感圧接着剤として使用されることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  4. プラズマ放電チャンバから出てくるプラズマの温度が、最大70℃、好ましくは最大60℃、より好ましくは最大50℃であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つに記載の方法。
  5. プラズマ放電チャンバを、処理される表面(2,4)の上で、15mm未満の距離で移動させることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一つに記載の方法。
  6. 基材層(1)が、PTFE、PE、PP、EPDM、ClearCoat、PET、ABS、CFK、KTL、ガラス又は鋼からなる群からの材料と共に使用されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一つに記載の方法。
  7. 前記接着剤表面(4)及び基材表面(2)が、同じプラズマ温度における同じ低温放電設定で処理されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一つに記載の方法。
  8. 前記プラズマが、プロセスガスを圧電電極(101,102)に通過させることによって生成され、そして、圧電電極(101,102)とアース電極との間に形成される電圧場が励起され、そして、圧電電極(101,102)は冷却されることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一つに記載の方法。
  9. 接着剤表面(4)及び基材表面(2)を有する接合複合体の表面を活性化するための低温プラズマ放電設定の使用。
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