JP2001326534A - 復調回路 - Google Patents
復調回路Info
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Abstract
の部品を用いること無く、素子の絶対値ばらつきと温度
特性に対して一定なレベルを有するFM復調信号を生成
できるFM復調回路を提供する。 【解決手段】 乗算回路11およびループフィルタ12
からなる位相比較回路においてFM信号Sinと信号S13
の位相差に応じたレベルの信号S12a を出力し、この信
号S12a のレベルならびに回路素子の絶対値ばらつきお
よび温度特性に応じた周波数の信号S13をVCO13で
生成する。また、信号S12a の時間的平均値に応じたレ
ベルを有する補償信号S15を補償信号生成回路15で生
成する。増幅回路16は、上記回路素子の絶対値ばらつ
きおよび温度特性による信号S12aのレベルの変動を相
殺する増幅率を上記補償信号S15に応じて設定し、信号
S12a を上記増幅率で増幅したFM復調信号Sout を出
力する。
Description
数で周波数を変調されている信号を復調する復調回路に
関し、特にPLL方式の復調回路に関する。
方式として、一般的に周波数変調(FM)方式が用いら
れている。
数を中心にした周波数の時間的な変移に変換される。F
M方式は、信号を搬送波の振幅の時間的な変移に変換し
て伝送する振幅変調(AM)方式に比べてS/N比が大
きいので、音声信号の伝送に用いた場合、AM方式に比
べて音質の優れた信号を再生できる特徴がある。
路の構成を示すブロック図である。図3において、1は
FM復調回路を、2はアンテナを、3はチューナーを、
4は中間周波増幅回路を、5は映像検波回路を、6は音
声中間周波数変換回路を、7は音声多重復調回路を、8
は低周波増幅回路を、9aおよび9bはスピーカーをそ
れぞれ示す。
れてくる電波信号を受信して電気信号に変換し、チュー
ナー3に出力する。チューナー3は、アンテナ2から入
力される電気信号から、指定されたチャンネルの信号を
取り出して増幅し、映像信号および音声信号を中間周波
数に変換して中間周波増幅回路4に出力する。中間周波
増幅回路4は、チューナー3で中間周波数に変換された
映像中間周波信号および音声中間周波信号を増幅し、増
幅された映像中間周波信号を映像検波回路5に、音声中
間周波信号を音声中間周波数変換回路6にそれぞれ出力
する。映像検波回路5は、中間周波増幅回路4で増幅さ
れた映像中間周波信号をコンポジット画像信号S5に変
換して、図示しない映像増幅回路に出力する。音声中間
周波数変換回路6は、中間周波増幅回路4から出力され
た音声中間周波信号をさらに周波数変換し、FM復調回
路1に出力する。FM復調回路1は、音声中間周波数変
換回路6から入力されたFM変調信号から音声信号を復
調し、音声多重復調回路7に出力する。音声多重復調回
路7は、FM復調回路1で復調された信号からステレオ
放送時の左右の音声信号あるいは2音声放送時の主/副
音声信号を取り出して、低周波増幅回路8に出力する。
低周波増幅回路8は、音声多重復調回路7から出力され
た左右の音声信号あるいは主/副音声信号を増幅して、
スピーカー9aおよび9bに出力する。スピーカー9a
および9bは、低周波増幅回路8で増幅された左右の音
声信号あるいは主/副音声信号を音波に変換する。
受信機の音声受信回路の動作を説明する。
号は、アンテナ2に受信されて電気信号に変換され、チ
ューナー3に出力される。チューナー3に入力された電
気信号は、指定されたチャンネルの信号が取り出されて
増幅され、映像中間周波信号および音声中間周波信号に
周波数変換されて、中間周波増幅回路4に出力される。
日本の一般的なカラーテレビジョン受信機では、映像中
間周波信号が58.75MHz、音声中間周波信号が5
4.25MHzなる搬送波周波数を有している。
周波信号および音声中間周波信号は、それぞれフィルタ
ーによって弁別されて増幅された後、映像中間周波信号
は映像検波回路5に、音声中間周波信号は音声中間周波
数変換回路6にそれぞれ出力される。映像検波回路5に
出力された映像中間周波信号は、コンポジット画像信号
S5に復調されて、図示しない映像増幅回路に出力され
る。
声中間周波信号は、さらに周波数を変換される。日本の
一般的なカラーテレビジョン受信機では、映像中間周波
信号の周波数58.75MHzと音声中間周波信号の周
波数54.25MHzとの差である4.5MHzの周波
数に変換される。周波数変換された後の信号は、振幅の
変動成分が除去されたあと、FM復調回路1に出力され
る。
号は、FM復調回路1で音声帯域の信号に復調されて、
音声多重復調回路7に出力される。
号には、主音声信号のほかに、副音声信号が周波数変調
されたFM信号や、制御信号が周波数変調されたFM信
号が多重化されている。これらのFM信号は音声多重復
調回路7で復調され、主音声信号とともに、ステレオ放
送時の左右の音声信号あるいは2音声放送時の主/副音
声信号として、低周波増幅回路8に出力される。低周波
増幅回路8に入力された音声信号はここで増幅され、ス
ピーカー9aおよび9bにおいて音声に再生される。
像機の音声受信回路において、FM復調回路1には幾つ
かの方式がある。クアドラチュア方式と呼ばれるFM復
調回路では、LCフィルタやセラミックフィルタによっ
て周波数が4.5MHzの時に位相を90°シフトさせ
たFM信号と、位相をシフトさせない元のFM信号を乗
算回路で乗算し、そのあと搬送波による高周波成分を除
去することによって、FM復調信号を得ている。
では、位相同期ループ(Phase Locked Loop )の基本構
成をそのまま用いることにより、FM復調信号を得てい
る。図4は、PLL方式によるFM復調回路の基本構成
を示すブロック図である。図4において、11は乗算回
路を、12はループフィルタを、13は電圧制御発振回
路(VCO)をそれぞれ示す。また、S11は乗算回路
の出力信号を、S12はループフィルタの出力信号を、
S13はVCOの出力信号をそれぞれ示す。
3の出力信号S13を乗算し、乗算の結果の信号S11
をループフィルタ12に出力している。ループフィルタ
12は、乗算回路11の出力信号S11から搬送波によ
る高周波成分を除去した信号S12をVCO13に帰還
している。VCO13は、ループフィルタ12の出力信
号S12の振幅に応じた周波数の信号13を乗算回路1
1に出力する。
Lの基本構成と同じなので、VCO13の出力する信号
S13の周波数はFM信号Sinの周波数に追従して変化
する。もしPLLが正常に動作しており、FM信号Sin
と信号S13の位相がロックしているなら、VCO13
の制御電圧の振幅はFM信号Sinの周波数の時間的な変
移に追従して振動していなくてはならない。さらに、F
M信号Sinの周波数の時間的な変移は、周波数変調され
る前の元信号に等しい。したがって、VCO13の制御
電圧S12からFM復調信号を得ることができる。
ョンの放送方式では、FM復調回路1に入力されるFM
信号の周波数変移の範囲が4.5MHz±25kHzと
定められており、中心周波数4.5MHzに対する周波
数の可変範囲は著しく小さい。このことは、図4に示す
PLL方式のFM復調回路において、信号S12の直流
レベルに対するFM復調信号の振幅が著しく小さいこと
を意味し、VCO13の電圧対周波数の変換特性が僅か
に変動しても、FM復調信号の振幅に大きな変動をもた
らすことになる。
抗値と容量値によって決まる、例えば図5に示すような
マルチバイブレータによるVCOをFM復調回路に用い
た場合、抵抗値と容量値の温度特性や絶対値ばらつきが
FM復調信号の振幅にばらつきをもたらすことになる。
なマルチバイブレータによるVCOの回路図である。図
5において、D131,132はダイオードを、Q13
1〜Q138はnpn型トランジスタを、R131〜R
136は抵抗を、C131はキャパシタを、I131〜
I133は電流源を、U131は差動増幅回路をそれぞ
れ示している。またVccは電源電圧を示している。
いて説明する。
のベースは共に信号S12を受けており、エミッタはそ
れぞれ抵抗値の等しい抵抗R133,R134を介して
接地電位に接続されている。また、npn型トランジス
タQ133,Q134のコレクタはそれぞれnpn型ト
ランジスタQ131,Q132のエミッタに接続されて
いる。さらに、npn型トランジスタQ133,Q13
4のコレクタの端子間にはキャパシタC131が接続さ
れている。
のコレクタは、それぞれ抵抗R131,R132を介し
て電源電圧VCCに接続されている。また、抵抗R13
1,R132にはダイオードD131,D132がそれ
ぞれ並列に、電源電圧VCCがアノード側になる方向で接
続されている。
のコレクタは、それぞれnpn型トランジスタQ13
1,Q132のベースに接続されており、また、それぞ
れ抵抗R135,R136を介して電源電圧VCCに接続
されている。さらに、npn型トランジスタQ137,
Q138のコレクタ間の電圧は、差動増幅回路U131
で増幅され、信号S13として出力されている。npn
型トランジスタQ137,Q138のエミッタは互いに
接続され、その接続点と接地電位の間には、電流源I1
33が接続されている。
のベースは、それぞれnpn型トランジスタQ131,
Q132のコレクタに接続されている。また、npn型
トランジスタQ135,Q136のコレクタは電源電圧
VCCに接続されている。さらに、npn型トランジスタ
Q135,Q136のエミッタと接地電位の間には、そ
れぞれ電流源I131,I132が接続されている。
の動作を説明する。
131がオン、npn型トランジスタQ132がオフの
状態になっていると仮定する。このとき、npn型トラ
ンジスタQ131およびnpn型トランジスタQ132
のコレクタ電圧は、npn型トランジスタQ135およ
びnpn型トランジスタQ136によるエミッタフォロ
ア回路を介してnpn型トランジスタQ137およびn
pn型トランジスタQ138のベースにそれぞれ伝達さ
れる。npn型トランジスタQ137およびnpn型ト
ランジスタQ138は差動増幅回路を構成しており、ベ
ース電圧の大きさによっていずれか一方がオンになる。
この場合、npn型トランジスタQ136のエミッタ電
圧がnpn型トランジスタQ135のエミッタ電圧に比
べて高いので、npn型トランジスタQ138がオンに
なり、npn型トランジスタQ137はオフになる。す
ると、npn型トランジスタQ131のベース電圧がn
pn型トランジスタQ132のベース電圧に比べて高く
なるので、npn型トランジスタQ131がオンになり
npn型トランジスタQ132がオフになる。これは、
最初に仮定した初期状態に等しい。
がオンの状態になっていると、電源電圧Vccからダイオ
ードD131を介してキャパシタC131に電流が流れ
る。一方、npn型トランジスタQ133およびnpn
型トランジスタQ134は、信号S12に与えられる電
圧に応じた大きさの等しい電流Io を流す定電流源を構
成しており、電源電圧VccからダイオードD131を介
して流れる電流の大きさは、この定電流源によって制限
される。したがって、キャパシタC131は一定の電流
Io で充電される。
りnpn型トランジスタQ131のコレクタ電圧が上昇
すると、これに応じてnpn型トランジスタQ137の
ベース電圧も上昇する。そして、npn型トランジスタ
Q137のベース電圧がnpn型トランジスタQ138
のベース電圧より高くなると、npn型トランジスタQ
137がオン、npn型トランジスタQ138がオフに
転ずる。これにより、npn型トランジスタQ132が
オン、npn型トランジスタQ131がオフの状態に移
行する。
た電荷は、電源電圧VccからダイオードD132を介し
て流れる電流Io によって放電され、今度は逆方向に充
電されて、npn型トランジスタQ136およびQ13
8のベース電圧が上昇する。そして、npn型トランジ
スタQ138のベース電圧がnpn型トランジスタQ1
37のベース電圧より高くなると、npn型トランジス
タQ138がオン、npn型トランジスタQ137がオ
フに転じ、これにより、npn型トランジスタQ131
がオン、npn型トランジスタQ132がオフの初期状
態に戻る。以上の動作を繰り返すことにより、差動増幅
回路U131の出力S13には一定の周波数の信号が発
生する。
示す図である。図6において、縦軸はキャパシタC13
1の電圧を、横軸は時間をそれぞれ示している。またV
o はキャパシタC131の電圧波形の振幅を、To はキ
ャパシタC131の電圧波形の周期をそれぞれ示してい
る。図6に示すように、キャパシタC131は一定の電
流Io によって充電されるので、キャパシタC131の
電圧波形は三角波状になる。
と、以下の式が成立する。 Io *To /2 = Co *Vo ・・・・・・・・(1) また、三角波の発振周波数をfo とすると、fo =1/
To なので以下の式が成り立つ。 fo = Io /(2*Co *Vo )・・・・(2) Io = 2*Co *Vo *fo ・・・・・(3)
振周波数fo とキャパシタC131の充電電流Io の関
係にはキャパシタC131の容量値Co が関与してい
る。したがって、容量値Co の絶対値ばらつきと温度特
性がそのまま発振周波数fo に変動を与える要因にな
る。
と信号S12の電圧は比例関係にないので、電流値に比
例した電圧で制御するためには電圧−電流変換回路を入
力側に追加する必要がある。この場合、電圧−電流変換
回路に用いる抵抗の絶対値ばらつきと温度特性も発振周
波数fo に変動を与える要因になる。仮に、上述した電
圧−電流変換回路の入力電圧をV1、出力電流をIo 、
電圧−電流変換回路に用いる抵抗をRint とおけば、式
(3)は以下のようになる。 V1 = Io *Rint = 2*Co *Vo *fo *Rint ・・・(4)
発振周波数の特性は、回路の抵抗値や容量値の変動に影
響を受けることがわかる。一般的に、IC上に形成した
キャパシタや抵抗は素子ごとの値のばらつきが大きいた
め、後段に接続する回路に適切なレベルの信号を供給す
るための調整が必要になる。また、温度による変動が大
きいため、図5に示すようなマルチバイブレータによる
VCOをFM復調回路に使用すると、FM復調信号の振
幅は温度に応じて大きく変動してしまうことになる。
「日本国特許公報第2820069号」に示されている
ような、素子の絶対値ばらつきと温度特性によるFM復
調信号の出力レベルのばらつきを改善したFM復調回路
が知られている。
によるFM復調信号の出力レベルのばらつきを改善した
従来のFM復調回路を示す回路図である。図4と図7の
同一の符号は同一の内容を示す。その他、14は温度補
償増幅回路を、141は増幅器を、142はデエンファ
シスフィルタを、143,144は基準電流発生回路
を、R141,R142は抵抗をそれぞれ示す。
号S12、基準電流発生回路143および144による
電流i1およびi2を受けて、信号S12に電流i1お
よびi2で決まる増幅率を乗じた出力信号を生成し、デ
エンファシスフィルタ142に出力する。デエンファシ
スフィルタ142は、増幅器141の出力信号、基準電
流発生回路143および144による電流i1およびi
2を受けて、増幅器141の出力信号に対し、電流i1
およびi2で決まるカットオフ周波数から上の高周波帯
域の信号レベルを減衰させた出力信号を生成し、FM復
調信号Sout として出力する。基準電流発生回路143
は、IC内部の抵抗R141で決まる大きさの電流i1
を、増幅器141およびデエンファシスフィルタ142
に出力する。基準電流発生回路144は、IC外部の抵
抗R142で決まる大きさの電流i2を、増幅器141
およびデエンファシスフィルタ142に出力する。
成に加えて、温度補償増幅回路14を設けたことに特徴
がある。以下に温度補償増幅回路14の動作を説明す
る。
および144による2つの電流i1およびi2によっ
て、以下の式に示すような増幅率Avを有している。 Av = (RL /Re )*(i1/(2*i2))・・・(5) ただし、RL ,Re はいずれもIC内部の抵抗の抵抗値
を表す。また、i1、i2は基準電圧源Vref および抵
抗R141,R142の抵抗値RRi,Rxに対して以
下の関係を有している。 i1 = Vref /RRi・・・・(6) i2 = Vref /Rx・・・・・(7) 式(6)、式(7)を式(5)に代入すると、増幅率A
vは以下のようになる。 Av = (RL /Re )*(Rx/(2*RRi))・・・・(8) よって、増幅器141の出力レベルVAvは式(4)を用
いると以下のようになる。 VAv = (RL /Re )*(Rint /RRi)*Rx*Co *Vo *fo ・・・・(9) 上式から、増幅器141の出力レベルVAvは内部抵抗R
L とRe 、Rint とRRiの相対比に依存することが分
かる。
や抵抗値のばらつきは良く一致しているので、内部抵抗
の相対比に係る項が出力レベルVAvの精度に与える影響
は小さい。したがって、増幅器141の出力レベルVAv
の精度はIC外部の抵抗RxとIC内部のキャパシタC
o の精度に影響される。さらに、キャパシタCo の精度
による増幅器141の出力レベルVAvのばらつきは、デ
エンファシスフィルタ142において、高周波帯域の信
号を減衰させるキャパシタの精度によるばらつきと相殺
される。このため、デエンファシスフィルタ142から
出力されるFM復調信号Sout レベルの精度は、IC外
部の抵抗Rxの精度にもっとも影響されることになる。
ICの外部に付加する抵抗の精度はIC内部の抵抗の精
度に比べて高くできるので、FM復調信号Sout レベル
の精度は改善される。
方式によるFM復調回路によれば、例えばクアドラチュ
ア方式によるFM復調回路で位相のシフトに必要となる
LCフィルタやセラミックフィルタのような高価な外付
け部品を無くし、比較的安価な外付けの高精度な抵抗に
置き変えることで温度係数や素子ごとの値のばらつきに
よる出力レベルのばらつきを抑えることができるので、
出力レベルが無調整化されたFM復調回路を、安いコス
トで製造できる利点がある。しかし、このような外付け
部品は、部品代のコストや部品実装に要するコストを押
し上げる原因となり、また実装のための面積を必要とす
ることから装置の小型化を阻害する原因ともなるので、
極力これを無くすことが望まれる。
であり、その目的は、抵抗やキャパシタなどの回路素子
の素子値のばらつきや温度特性による出力信号レベルの
ばらつきを抑止できるFM復調回路を提供することにあ
る。
め、本発明では、所定の搬送波周波数で周波数を変調さ
れている変調信号および第1の信号を受けて、上記変調
信号と上記第1の信号の位相差に応じたレベルを有する
第1の復調信号を生成する位相比較回路と、所定の回路
素子を含み、上記第1の復調信号を受けて、上記第1の
復調信号のレベルおよび上記回路素子の素子値に応じた
周波数を有する上記第1の信号を生成する発振回路と、
上記第1の復調信号の時間的平均値に応じたレベルを有
する補償信号を生成する補償信号生成回路と、上記第1
の復調信号および上記補償信号を受けて、上記補償信号
のレベルに応じて、上記回路素子の素子値の変化による
上記第1の復調信号のレベルの変化を相殺する増幅率を
設定し、上記増幅率をもって上記第1の復調信号を増幅
した第2の復調信号を生成する増幅回路とを有してい
る。
と、上記キャパシタの電圧が定められた第1のしきい値
より大きいとき上記キャパシタを放電し、上記第1のし
きい値より小さい定められた第2のしきい値より小さい
とき上記キャパシタを充電し、出力電流が上記第1の復
調信号に応じたレベルを有する第1の電流源とを含み、
上記キャパシタの充放電に同期した上記第1の信号を生
成している。
1の電流源の出力電流を検出する第1の電流検出抵抗
と、上記第1の電流検出抵抗の電圧が上記第1の復調信
号に応じたレベルを有するように上記第1の電流源の出
力電流を制御する第1の電流制御回路とを含んでいる。
エミッタを接続された第1のトランジシタおよび第2の
トランジスタと、それぞれのエミッタを接続された第3
のトランジシタおよび第4のトランジスタと、第1のト
ランジシタおよび第2のトランジスタのエミッタ電流の
和が、上記補償信号に応じたレベルを有するように制御
する第2の電流源と、第3のトランジシタおよび第4の
トランジスタのエミッタ電流の和が、所定の電流となる
ように制御する第3の電流源とを含み、上記第1のトラ
ンジスタは、ベースに上記第4のトランジスタのベース
を接続され、コレクタに上記第1の復調信号に応じたレ
ベルを有する電流を入力され、上記第2のトランジスタ
は、ベースに上記第3のトランジスタのベースを接続さ
れ、上記第2の復調信号が上記第4のトランジスタのコ
レクタから出力される電流に応じたレベルを有してい
る。
2の電流源の出力電流を検出する第2の電流検出抵抗
と、上記第2の電流検出抵抗の電圧が上記補償信号に応
じたレベルを有するように上記第2の電流源の出力電流
を制御する第2の電流制御回路とを含んでいる。また、
本発明では、上記第3の電流源は、上記第3の電流源の
出力電流を検出する第3の電流検出抵抗と、上記第3の
電流検出抵抗の電圧が所定の電圧になるように上記第3
の電流源の出力電流を制御する第3の電流制御回路とを
含んでいる。
比較回路において上記第1の信号との位相差を検出さ
れ、位相差に応じたレベルの上記第1の復調信号に変換
されて、上記発振回路、上記補償信号生成回路および上
記増幅回路に出力される。上記発振回路に入力された上
記第1の復調信号は、上記第1の復調信号のレベルに応
じた周波数を有する上記第1の信号に変換される。この
第1の信号の周波数は、上記発振回路が有する回路素子
の素子値の変化に応じて変化する。上記発振回路におい
て生成された上記第1の信号は上記位相比較回路に帰還
される。負帰還の働きにより、上記第1の信号の位相は
上記変調信号の位相と一致するように制御される。上記
補償信号生成回路に入力された上記第1の復調信号は、
上記第1の復調信号の時間的平均値に応じたレベルを有
する上記補償信号に変換されて上記増幅回路に出力され
る。上記増幅回路の増幅率は、上記回路素子の素子値の
変化による上記第1の復調信号のレベルの変化を相殺す
るように、上記補償信号のレベルに応じて設定される。
そして、上記増幅回路に入力された上記第1の復調信号
は、上記増幅率をもって増幅されたレベルを有する上記
第2の復調信号に変換されて出力される。
た上記第1の復調信号は、上記第1の電流源において上
記第1の復調信号に応じたレベルの電流に変換される。
当該電流によって上記キャパシタは充電または放電され
る。充電と放電の切換は上記キャパシタの電圧に応じて
なされ、上記キャパシタの電圧が定められた上記第1の
しきい値より大きいとき上記キャパシタは放電され、上
記第2のしきい値より小さいとき上記キャパシタは充電
される。上記第1のしきい値は上記第2のしきい値より
大きいので、上記キャパシタは充電と放電を繰り返され
る。そして、上記キャパシタのかかる充放電に同期した
上記第1の信号が、上記発振回路において生成される。
によって上記第1の復調信号と上記第1の電流源の出力
電流を検出する第1の電流検出抵抗の電圧が比較され、
第1の電流検出抵抗の電圧が上記第1の復調信号に応じ
たレベルになるように、上記第1の電流源の出力電流が
制御される。
び第2のトランジスタのエミッタ電流の和が、上記補償
信号に応じたレベルを有するように上記第2の電流源に
よって制御されている。また、第3のトランジシタおよ
び第4のトランジスタのエミッタ電流の和が、所定の電
流となるように第3の電流源によって制御されている。
また、第1のトランジスタのベース−エミッタ間電圧と
第2のトランジスタのベース−エミッタ間電圧の差は、
第4のトランジスタのベース−エミッタ間電圧と第3の
トランジスタのベース−エミッタ間電圧の差と等しい。
これにより、第1のトランジシタのコレクタに入力され
る電流と第4のトランジスタから出力される電流の比
は、上記第2の電流源による電流と上記第3の電流源に
よる電流の比に等しくなる。したがって、上記第1の復
調信号は、上記第3の電流源に比例し上記補償信号に反
比例する増幅率に応じたレベルを有する上記第2の復調
信号に変換される。
によって上記補償信号と上記第2の電流源の出力電流を
検出する第2の電流検出抵抗の電圧が比較され、第2の
電流検出抵抗の電圧が上記補償信号に応じたレベルを有
するように、上記第2の電流源の出力電流が制御され
る。また、本発明によれば、上記第3の電流制御回路に
よって上記第3の電流源の出力電流を検出する第3の電
流検出抵抗の電圧と所定の電圧が比較され、第3の電流
検出抵抗の電圧と上記所定の電圧が一致するように、上
記第3の電流源の出力電流が制御される。
路の実施形態を示す回路図である。図4と図1の同一の
符号は同一の内容を表している。その他、15は補償信
号生成回路を、16は増幅回路を、C151はキャパシ
タを、R121〜R153は抵抗を、I121は電流源
を、Q121,Q151はnpn型トランジスタを、U
121は電流出力型アンプを、U151はバッファアン
プを、U122,U152は演算増幅回路をそれぞれ示
す。また、S12aは電流出力型アンプU121の出力
信号を、S12bは演算増幅回路U122の出力信号
を、S15は補償信号生成回路の出力信号をそれぞれ示
している。
について説明する。なお、図4に示すFM復調回路との
同一部分については説明を省略する。
ルタ12の出力信号S12を受けて、抵抗R121と電
流源I121の接続点に電流を流している。また、この
接続点から増幅回路16およびバッファアンプU151
の入力に、信号S12aが出力されている。抵抗R12
1は、電流出力型アンプU121の出力および電流源I
121の接続点に、電源電圧Vccからの電流を流してい
る。電流源I121は、抵抗R121および電流出力型
アンプU121の出力の接続点から接地電位に、一定の
電流を流している。
流出力型アンプU121の出力の電圧を受けており、正
側入力端子に抵抗R122およびnpn型トランジスタ
Q121のコレクタの接続点の電圧を受けている。ま
た、出力はnpn型トランジスタQ121のベースに電
流を出力している。npn型トランジスタQ121は、
電源電圧Vccから抵抗R122を介しコレクタに受けた
電流を、エミッタから抵抗R123を介し接地電位に流
している。また、ベースは演算増幅器U122の出力か
ら電流を入力されている。
を受けて、抵抗R151とキャパシタC151が構成す
る低域通過フィルタを介し、演算増幅器U152の負側
入力端子に信号を出力している。抵抗R151は、バッ
ファアンプU151から受けた高周波の電流を、キャパ
シタC151を介して接地電位に流している。演算増幅
器U152は、負側入力端子に抵抗R151を介してバ
ッファアンプU151からの信号を受けており、正側入
力端子に抵抗R152およびnpn型トランジスタQ1
51のコレクタの接続点の電圧を受けている。また、出
力はnpn型トランジスタQ151のベースに電流を出
力するとともに、補償信号S15を増幅回路16に出力
している。npn型トランジスタQ151は、電源電圧
Vccから抵抗R152を介してコレクタに受けた電流
を、エミッタから抵抗R153を介して接地電位に流し
ている。また、ベースは演算増幅器U152の出力から
電流を入力されている。
1による信号S12aおよび演算増幅器U152による
補償信号S15を受けて、FM復調信号Sout を出力し
ている。この増幅回路16は、具体的には図2に示す回
路を有している。
回路16を示す回路図である。図2において、R1〜R
4は抵抗を、Vref1〜Vref3は電圧源を、Q1〜Q6は
npn型トランジスタを、Q7〜Q10はpnp型トラ
ンジスタを、U1,U3は演算増幅回路を、U2は電流
出力型差動アンプをそれぞれ示す。
ンジスタ型Q2のエミッタ同志が接続されており、また
npn型トランジスタQ3とnpn型トランジスタQ4
のエミッタ同志が接続されている。npn型トランジス
タQ2とnpn型トランジスタ型Q3のベース同志が接
続されており、またnpn型トランジスタQ1とnpn
型トランジスタQ4のベース同志が接続されている。
コレクタとnpn型トランジスタQ4のベースには、抵
抗R1を介して信号S12aが入力されている。npn
型トランジスタQ2とnpn型トランジスタ型Q3のベ
ースには、電流出力型差動アンプU2による電流が入力
されている。その電流出力型差動アンプU2は、正側入
力端子にnpn型トランジスタQ4のベース電圧を、負
側入力端子に電圧源Vref2による電圧をそれぞれ受けて
いる。
ミッタ電流は、npn型トランジスタQ6のコレクタか
らエミッタを通り、抵抗R4を介して接地電位に流れ
る。そのnpn型トランジスタQ6は、ベースに補償信
号S15を受けている。npn型トランジスタQ3およ
びQ4のエミッタ電流は、npn型トランジスタQ5の
コレクタからエミッタを通り、抵抗R3を介して接地電
位に流れる。そのnpn型トランジスタQ5は、ベース
に演算増幅回路U3の出力を受けている。演算増幅回路
U3は、正側入力端子に電圧源Vref3による電圧を受
け、負側入力端子にnpn型トランジスタQ5のエミッ
タ電圧を受けている。
ンジスタQ8のベース同志が接続されており、コレクタ
は電源電圧Vccに接続されている。pnp型トランジス
タQ7のコレクタはnpn型トランジスタQ1のコレク
タに接続されており、pnp型トランジスタQ8のコレ
クタとベースは、npn型トランジスタQ2のコレクタ
に接続されている。pnp型トランジスタQ9とpnp
型トランジスタQ10のベース同志が接続されており、
コレクタは電源電圧Vccに接続されている。pnp型ト
ランジスタQ9のコレクタとベースはnpn型トランジ
スタQ3のコレクタに接続されており、pnp型トラン
ジスタQ10のコレクタは、npn型トランジスタQ4
のコレクタに接続されている。
np型トランジスタQ10のコレクタとnpn型トラン
ジスタQ4のコレクタが接続されているとともに、演算
増幅回路U1の出力信号が抵抗R2を介して帰還されて
いる。また、正側入力端子には電圧源Vref1による電圧
が入力されている。演算増幅回路U1の出力から、FM
復調信号Sout が出力される。
の動作を説明する。本発明の従来方式に対する特徴は、
信号S12の時間的平均値を用いて、FM復調信号Sou
t レベルの変動を補償していることにある。信号S12
の時間的平均値は、VCO13の出力信号S13がFM
信号Sinの搬送波周波数に等しいときのループフィルタ
12の出力値に相当する。
説明した動作と同じであるので省略する。ただし、本実
施形態の説明においては図5の信号S12を信号S12
bに置き換える。npn型トランジスタQ121,Q1
33,Q134のベースには信号S12bによる等しい
電圧が印加されているので、抵抗R123の抵抗値が抵
抗R133,R134の抵抗値と等しいとすると、抵抗
R123,R133,R134に流れる電流は全て等し
くなる。この電流を図1に示すようにIo とする。
pn型トランジスタQ121は電圧−電流変換回路を構
成しており、演算増幅回路U122の負側入力端子に入
力される電圧に応じて、抵抗R122およびR123に
流れる電流Io の大きさが制御される。すなわち、負側
入力端子の電圧が高くなると、演算増幅回路U122の
出力電圧は低下し、これによりnpn型トランジスタQ
121のベース電圧が低下するので電流Io が減少す
る。電流Io が減少すると、抵抗R122による電圧降
下が減少するので正側入力端子の電圧が上昇し、負側入
力端子との電位差が打ち消される。逆に、負側入力端子
の電圧が低くなると、演算増幅回路U122の出力電圧
は上昇し、これによりnpn型トランジスタQ121の
ベース電圧が上昇するので電流Io が増大する。電流I
o が増大すると、抵抗R122による電圧降下が増大す
るので正側入力端子の電圧が低下し、負側入力端子との
電位差が打ち消される。
の正側入力端子と負側入力端子の電圧が等しくなるよう
に制御されているので、抵抗R121の電圧と抵抗R1
22の電圧はほぼ等しくなる。抵抗R121の電圧をV
1、抵抗R122の抵抗値をRint1とすると、式(3)
を用いることにより電圧V1は以下のようになる。 V1 = Io *Rint1 = 2*Co *Vo *fo *Rint1・・・(10) 上式は式(4)と形式的に等しくなる。
ンスは高いので、電流出力型アンプU121による電流
はこの入力に流れず、またバッファアンプU151の出
力と入力の信号のレベルは等しくなる。バッファアンプ
U151を介して受けた信号S12aは、抵抗151お
よびキャパシタC151が構成する低域通過フィルタに
よって高周波成分を除去されて、直流レベルに変換され
る。
中心に周波数が変調された信号なので、この信号を復調
したFM復調信号Sout は、搬送波周波数に相当する直
流レベルを中心に振動する信号であると考えられる。そ
こで、搬送波周波数をfc とすると、電圧V1が低域通
過フィルタにより高周波成分を除去された直流レベルの
電圧Vx は、 Vx = 2*Co *Vo *fc *Rint1・・・(11) となる。
ように、演算増幅回路U152の負側入力端子と電源電
圧Vccの間の電圧である。抵抗R152と演算増幅回路
U152,npn型トランジスタQ151は既に説明し
た電圧−電流変換回路を構成しているので、抵抗R15
2の電圧は電圧Vx と等しくなる。したがって、抵抗R
152の抵抗値をRint2,抵抗R153に流れる電流を
Ix とすると、 Ix = Vx /Rint2 = 2*Co *Vo *fc *(Rint1/Rint2)・・・(12) となる。
幅回路16は、補償信号生成回路15による補償信号S
15によって電圧増幅率の変化する回路である。
Q4のベース・エミッタ間電圧をそれぞれVBE1 ,VBE
2 ,VBE3 ,VBE4 とすると以下の式が成り立つ。 VBE1 −VBE2 +VBE3 −VBE4 = 0・・・・(13) 一方、npn型トランジスタQ1,Q2,Q3,Q4の
エミッタ電流をそれぞれI1 ,I2 ,I3 ,I4 とする
と、おおよそ以下の関係が成り立つ。 VBE1 = (kT/q)*ln(I1 /IS )・・・・(14a) VBE2 = (kT/q)*ln(I2 /IS )・・・・(14b) VBE3 = (kT/q)*ln(I3 /IS )・・・・(14c) VBE4 = (kT/q)*ln(I4 /IS )・・・・(14d) ここでkはボルツマン定数を、Tは絶対温度を、qは電
子の電荷量を、IS はエミッタ・ベース接合の逆方向の
飽和電流をそれぞれ示している。式(14a)〜式(1
4d)を式(13)に代入すると、 ln( I1 /IS)−ln( I2 /IS)= ln(I4 /IS)−ln( I4 /IS) I1 /I2 = I4 /I3 I1 *I3 = I4 *I2 ・・・・(15) が成立する。
ンジスタQ8のベース・エミッタ間電圧は等しいので、
npn型トランジスタQ7とnpn型トランジスタQ8
のコレクタ電流も等しくなる。したがって、npn型ト
ランジスタQ7のコレクタ電流をI11とすると、以下の
式が成り立つ。 I2 = I11・・・・(16) 同様に、npn型トランジスタQ10のコレクタ電流I
22に対しても、以下の式が成り立つ。 I3 = I22・・・・(17)
pn型トランジスタQ1およびnpn型トランジスタQ
4のベース電流がコレクタ電流に比べて十分小さい場
合、以下の式が成り立つ。 I11 = I1 −Iin ・・・・(18) また、演算増幅回路U1の出力から抵抗R2を介してn
pn型トランジスタQ4のコレクタに流れる電流をIout
とすると、以下の式が成り立つ。 I22 = I4 −Iout ・・・・(19) 式(18)、式(19)を式(16)、式(17)に代
入すると、以下の式が成り立つ。 I2 = I1 −Iin ・・・・(20) I3 = I4 −Iout ・・・・(21) 式(20)、式(21)を式(15)に代入して整理す
ると、以下のようになる。 I1 *Iout = I4 *Iin ・・・・(22)
ミッタ間には、補償信号S15で制御された一定の電流
Ix が流れるので、以下の式が成り立つ。 Ix =I1 +I2 ・・・・(23) 上式に式(20)を代入して整理すると、以下のように
なる。 I1 =(Ix +Iin)/2・・・・(24) また、演算増幅器U3、npn型トランジスタQ5およ
び抵抗R3は電圧−電流変換回路を形成しており、電圧
源Vref3の電圧と抵抗R3の抵抗値で定まる一定の電流
IY がnpn型トランジスタQ5のコレクタ・エミッタ
間に流れる。抵抗R3の抵抗値をRint3とすると、以下
の式が成り立つ。 IY = Vref3/Rint3 ・・・・(25) また、電流I3 、I4 と電流IY の関係は以下のように
なる。 IY =I3 +I4 ・・・・(26) 上式に式(21)を代入して整理すると、以下のように
なる。 I4 =(IY +Iout )/2・・・・(27) 式(24)、式(27)を式(22)に代入して整理す
ると、以下のようになる。 Iout = Iin*(IY /Ix )・・・・(28)
fに対する信号S12aの変化分をΔV1 とすると、式
(10)から以下の式が成り立つ。 ΔV1 = 2*Co *Vo *Δf*Rint1・・・(29)
電位は電流出力型差動アンプU2によって電圧源Vref2
の電圧に等しくなるように制御されている。例えばnp
n型トランジスタQ1のベース電圧が電圧源Vref2の電
圧に比べて高くなるとnpn型トランジスタQ2のベー
ス電流が増加して電流I2 が増加し、式(23)の関係
から電流I1 が減少するため、npn型トランジスタQ
1のベース電圧は低下する。逆に、npn型トランジス
タQ1のベース電圧が電圧源Vref2の電圧に比べて低く
なるとnpn型トランジスタQ2のベース電流が減少し
て電流I2 が減少し、式(23)の関係から電流I1 が
増加するため、npn型トランジスタQ1のベース電圧
は上昇する。このようにして、npn型トランジスタQ
1のベース電位は電圧源Vref2の電圧に等しくなるよう
に制御されている。したがって、信号S12aの変化分
ΔV1 に対する電流Iinの変化分ΔIinは以下のように
なる。 ΔIin = ΔV1 /Ra ・・・(30) ただし、Ra は抵抗R1の抵抗値を表す。
t の変化分ΔIout は式(28)から以下のようにな
る。 ΔIout = ΔIin*(IY /Ix )・・・・(31) また、差動増幅回路U1から出力されるFM復調信号S
out の電圧をVout として、電圧Vout の変化分をΔV
out とすると、式(30),式(31)からから以下の
式が成り立つ。ただし、Rb は抵抗R2の抵抗値を表
す。 ΔVout = ΔIout *Rb = ΔIin*Rb *(IY /Ix ) = ΔV1 *(Rb /Ra )*(IY /Ix )・・・(32) 上式に式(12)、式(25)、式(29)を代入して
整理すると以下の式が成立する。 ΔVout =(Rb/Ra )*(Rint2/ Rint3)*(Δf/ fc )*Vref3 ・・・(33)
化分Δfに対するFM復調信号電圧Vout の変化分を表
しており、これはFM復調信号の出力レベルと考えるこ
とができる。式(33)から分かるように、FM復調信
号の出力レベルは抵抗やキャパシタの絶対値に依存せ
ず、抵抗の相対値や基準電圧Vref3などに依存する。既
に述べたように、同一ICの内部で形成した抵抗の温度
係数は良く一致しているので、抵抗の温度係数の相対値
は抵抗の温度係数の絶対値に比べて極めて小さい。ま
た、一般に同一ICの内部で形成した抵抗値のばらつき
は一致した傾向を有しているので、抵抗値の相対値は、
抵抗値の絶対値に比べばらつきが少ない。さらに、バン
ドギャップ回路などを用いることによって、ICの内部
に高精度の基準電圧源を作ることは容易である。したが
って、本実施形態によれば、高精度な外付け抵抗等の部
品を用いなくても、素子の絶対値ばらつきと温度特性に
よるFM復調信号の出力レベルの変動が抑止できる。こ
れにより、部品点数を減らすことができるので、部品に
係るコストや部品実装に係るコストを削減できる。ま
た、調整が不要になるので調整に係るコストや部品を削
減できる。さらに、IC内部に部品を収めることができ
るので、装置を小型にすることができる。
素子を用いずに、回路素子の絶対値ばらつきと温度特性
によるFM復調信号の出力レベルの変動を抑止でき、出
力レベルの調整が不要になる。
を示す回路図である。
を示す回路図である。
構成を示すブロック図である。
構成を示すブロック図である。
ルチバイブレータによるVCOの回路図である。
波形を示す図である。
るFM復調信号の出力レベルのばらつきを改善した従来
のFM復調回路を示す回路図である。
御発振回路(VCO)、15…補償信号生成回路、16
…増幅回路、C131,C151…キャパシタ、R1〜
R153…抵抗、Vref1〜Vref3…電圧源、I121〜
I133…電流源、Q1〜Q6,Q121〜Q151…
npn型トランジスタ、Q7〜Q10…pnp型トラン
ジスタ、U1,U3,U122,U152…演算増幅回
路。
Claims (9)
- 【請求項1】所定の搬送波周波数で周波数を変調されて
いる変調信号および第1の信号を受けて、上記変調信号
と上記第1の信号の位相差に応じたレベルを有する第1
の復調信号を生成する位相比較回路と、 所定の回路素子を含み、上記第1の復調信号を受けて、
上記第1の復調信号のレベルおよび上記回路素子の素子
値に応じた周波数を有する上記第1の信号を生成する発
振回路と、 上記第1の復調信号の時間的平均値に応じたレベルを有
する補償信号を生成する補償信号生成回路と、 上記第1の復調信号および上記補償信号を受けて、上記
補償信号のレベルに応じて、上記回路素子の素子値の変
化による上記第1の復調信号のレベルの変化を相殺する
増幅率を設定し、上記増幅率をもって上記第1の復調信
号を増幅した第2の復調信号を生成する増幅回路とを有
する復調回路。 - 【請求項2】上記発振回路は、抵抗およびキャパシタを
含み、上記第1の信号の周波数が上記抵抗および上記キ
ャパシタの素子値に応じて変化し、 上記増幅回路は、上記抵抗および上記キャパシタの素子
値の変化による上記第1の復調信号のレベルの変化を相
殺する上記増幅率を設定する請求項1に記載の復調回
路。 - 【請求項3】上記発振回路は、 キャパシタと、 上記キャパシタの電圧が定められた第1のしきい値より
大きいとき上記キャパシタを放電し、上記第1のしきい
値より小さい定められた第2のしきい値より小さいとき
上記キャパシタを充電し、出力電流が上記第1の復調信
号に応じたレベルを有する第1の電流源とを含み、 上記キャパシタの充放電に同期した上記第1の信号を生
成する請求項1に記載の復調回路。 - 【請求項4】上記第1の電流源は、 上記第1の電流源の出力電流を検出する第1の電流検出
抵抗と、 上記第1の電流検出抵抗の電圧が上記第1の復調信号に
応じたレベルを有するように上記第1の電流源の出力電
流を制御する第1の電流制御回路とを含む請求項3に記
載の復調回路。 - 【請求項5】上記増幅回路は、 それぞれのエミッタを接続された第1のトランジシタお
よび第2のトランジスタと、 それぞれのエミッタを接続された第3のトランジシタお
よび第4のトランジスタと、 第1のトランジシタおよび第2のトランジスタのエミッ
タ電流の和が、上記補償信号に応じたレベルを有するよ
うに制御する第2の電流源と、 第3のトランジシタおよび第4のトランジスタのエミッ
タ電流の和が、所定の電流となるように制御する第3の
電流源とを含み、 上記第1のトランジスタは、ベースに上記第4のトラン
ジスタのベースを接続され、コレクタに上記第1の復調
信号に応じたレベルを有する電流を入力され、 上記第2のトランジスタは、ベースに上記第3のトラン
ジスタのベースを接続され、 上記第2の復調信号が上記第4のトランジスタのコレク
タから出力される電流に応じたレベルを有する請求項1
に記載の復調回路。 - 【請求項6】上記第2の電流源は、 上記第2の電流源の出力電流を検出する第2の電流検出
抵抗と、 上記第2の電流検出抵抗の電圧が上記補償信号に応じた
レベルを有するように上記第2の電流源の出力電流を制
御する第2の電流制御回路とを含む請求項5に記載の復
調回路。 - 【請求項7】上記第3の電流源は、 上記第3の電流源の出力電流を検出する第3の電流検出
抵抗と、 上記第3の電流検出抵抗の電圧が所定の電圧になるよう
に上記第3の電流源の出力電流を制御する第3の電流制
御回路とを含む請求項5に記載の復調回路。 - 【請求項8】上記増幅回路は、 それぞれのエミッタを接続された第1のトランジシタお
よび第2のトランジスタと、 それぞれのエミッタを接続された第3のトランジシタお
よび第4のトランジスタと、 第1のトランジシタおよび第2のトランジスタのエミッ
タ電流の和が、上記補償信号に応じたレベルを有するよ
うに制御する第2の電流源と、 第3のトランジシタおよび第4のトランジスタのエミッ
タ電流の和が、所定の電流となるように制御する第3の
電流源とを含み、 上記第1のトランジスタは、ベースに上記第4のトラン
ジスタのベースを接続され、コレクタに上記第1の復調
信号に応じたレベルを有する電流を入力され、 上記第2のトランジスタは、ベースに上記第3のトラン
ジスタのベースを接続され、 上記第2の復調信号が上記第4のトランジスタのコレク
タから出力される電流に応じたレベルを有する請求項4
に記載の復調回路。 - 【請求項9】上記第2の電流源は、 上記第2の電流源の出力電流を検出する第2の電流検出
抵抗と、 上記第2の電流検出抵抗の電圧が上記補償信号に応じた
レベルを有するように上記第2の電流源の出力電流を制
御する第2の電流制御回路とを含み、 上記第3の電流源は、 上記第3の電流源の出力電流を検出する第3の電流検出
抵抗と、 上記第3の電流検出抵抗の電圧が所定の電圧になるよう
に上記第3の電流源の出力電流を制御する第3の電流制
御回路とを含む請求項8に記載の復調回路。
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JP4441983B2 (ja) | 2010-03-31 |
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