JP2001325034A - 電圧発生器、誤差検出器の出力回路および電流発生器 - Google Patents

電圧発生器、誤差検出器の出力回路および電流発生器

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JP2001325034A
JP2001325034A JP2000241128A JP2000241128A JP2001325034A JP 2001325034 A JP2001325034 A JP 2001325034A JP 2000241128 A JP2000241128 A JP 2000241128A JP 2000241128 A JP2000241128 A JP 2000241128A JP 2001325034 A JP2001325034 A JP 2001325034A
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Hitoshi Tagami
仁之 田上
Koichi Takizawa
晃一 滝澤
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コストを低減し、また、出力電圧の設定範囲
を拡大することが可能な電圧発生器および誤差検出器の
出力回路を得ること。 【解決手段】 誤差検出器5が出力する電圧VOPに応
じて電流を流すNPNトランジスタ8と、PNPトラン
ジスタ10,11からなり、NPNトランジスタ8が流
す電流を増倍した電流を流すカレントミラー回路と、カ
レントミラー回路が流す電流により発生する出力電圧V
REGから誤差検出器5への帰還電圧VFBKを発生さ
せる抵抗6,7と、を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、温度や電源電圧
によらず一定の電圧を出力する電圧発生器、およびこの
ような電圧発生器などに用いられる誤差検出器の出力回
路、ならびに所定の電流を出力する電流発生器に関し、
特に、バイポーラトランジスタによって構成される電圧
発生器、誤差検出器の出力回路および電流発生器に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来の電圧発生器として、バイポーラト
ランジスタによって構成される電圧発生器が知られてい
る。図8は、バイポーラトランジスタによって構成され
る従来の電圧発生器の概略構成を示す図である。この電
圧発生器は、温度および電源電圧によらず一定の基準電
圧VREFを発生させて出力する基準電圧発生部54
と、基準電圧発生部54の出力に逆相入力を接続した誤
差検出器55と、誤差検出器55の出力をベースに接続
し、電源の高電位側51をエミッタに接続し、電圧出力
端子53にコレクタを接続したPNPトランジスタ58
と、電圧出力端子53と誤差検出器55の正相入力との
間に配置した抵抗57と、誤差検出器55の正相入力と
電源の低電位側(グランド)52との間に配置した抵抗
56とを備えている。
【0003】基準電圧発生部54は、電源電圧や温度に
依存しない一定の基準電圧VREFを発生させる。ここ
で、基準電圧VREFは、電源電圧や温度に依存しない
ように、所定の条件を満足する一つの値しかとれない。
また、基準電圧発生部54は、出力インピーダンスが大
きいため、大きな出力電流を流すと出力電圧が変動す
る。このため、基準電圧発生部54だけでは電圧発生器
として用いることができない。そこで、誤差検出器5
5,PNPトランジスタ58,抵抗56,57が設けら
れている。
【0004】PNPトランジスタ58は、出力インピー
ダンスを低減し、出力電流によらずに一定の出力電圧V
REG8を得るための出力バッファとして配置されてい
る。また、誤差検出器55は、基準電圧発生部54から
の基準電圧VREFと帰還電圧VFBKとを入力し、抵
抗57,56の抵抗値R51,R52の比によって定ま
る利得で基準電圧VREFを増幅して電圧VOPを出力
する帰還増幅器として配置されている。電圧出力端子5
3に発生する出力電圧VREG8は、式1で表される。 VREG8=−(1+R52/R51)・VREF ・・・(式1)
【0005】すなわち、出力電圧VREG8は、基準電
圧VREFおよび抵抗56,57の抵抗比(R52/R
51)によって決まる。基準電圧VREFには温度や電
源電圧に対する依存性がないため、出力電圧VREG8
も温度や電源電圧に依存しない。たとえば、出力電流が
増加しても、帰還増幅器の帰還ループによって出力電圧
VREG8は式1に示した一定値に保たれる。出力電圧
VREG8の設定範囲は、誤差検出器55がレールツウ
レールで動作するとすると、最小側が、電源の低電位側
52の電圧までとなり、最大側が、電源の高電位側51
の電圧VCCからPNPトランジスタ58のコレクタ・
エミッタ間飽和電圧Vcesat(一般に0.3V程
度)を差し引いた電圧(VCC−Vcesat)までと
なる。
【0006】すなわち、この電圧発生器の出力電圧は、
低位電源電圧(電源の低電位側の電圧)から(VCC−
Vcesat)までの範囲で設定できる。ところで、一
般に、PNPトランジスタの電流増倍率は小さく、HF
E=20〜50程度である。このため、出力電圧VRE
G8によって大電流を駆動する場合、誤差検出器55に
は大きな電流駆動能力が必要となる。たとえば、PNP
トランジスタ58の電流増倍率が20で、出力電圧VR
EG8の駆動電流が100mAの場合、誤差検出器55
には、5mAの流入電流に耐える出力段が必要となる。
【0007】図9は、従来の他の電圧発生器の概略構成
を示す図である。この電圧発生器は、図8に示した電圧
発生器のPNPトランジスタ58に代えてNPNトラン
ジスタ61を設け、誤差検出器55の入力の極性を反対
にした(基準電圧VREFが正相入力に入力され、帰還
電圧VFBKが逆相入力に入力されるようにした)もの
である。この電圧発生器も、図8に示した電圧発生器と
同様に動作し、抵抗56,57によって定まる出力電圧
VREG9を出力する。しかし、一般に、NPNトラン
ジスタの電流増倍率が大きい(HFE=100程度)た
め、この電圧発生器の場合、出力電圧VREG9によっ
て大電流を駆動するときでも誤差検出器55の電流駆動
能力は小さくてよい。
【0008】たとえば、出力電圧VREG9の駆動電流
が100mAの場合、誤差検出器55の入力段は1mA
の流入電流に耐えられればよい。また、出力電圧VRE
G9の設定範囲は、誤差検出器55がレールツウレール
で動作するとすると、最小値側が、低位電源電圧とな
り、最大側が、高位電源電圧(電源の高電位側の電圧)
VCCからNPNトランジスタ61のベース・エミッタ
間電圧Vbe(一般に0.9V程度)を差し引いた電圧
までとなる。すなわち、この電圧発生器の出力電圧VR
EG9は、低位電源電圧から(VCC−Vbe)までの
範囲で設定できる。
【0009】また、前述した電圧発生器の後段に電流源
回路を設けることによって電流発生器を構成することも
できる。図10は、従来の電流源回路の概略構成を示す
図である。この電流源回路は、図8または図9に示した
電圧発生器の電圧出力端子53に接続し、電圧発生器の
出力電圧VREG8(または9)を入力する電圧入力端
子71と、電圧入力端子71に一端を接続した抵抗75
(抵抗値R71)と、抵抗75の他端をコレクタおよび
ベースに接続したNPNトランジスタ73と、NPNト
ランジスタ73のエミッタと電源の低電位側52との間
に設けた抵抗76(抵抗値R72)と、NPNトランジ
スタ73のベースをベースに接続し、電流出力端子72
にコレクタを接続したNPNトランジスタ74と、NP
Nトランジスタ74のエミッタと電源の低電位側52と
の間に設けた抵抗77(抵抗値R73)とを備えてい
る。
【0010】この電流源回路は、温度や電圧電源によら
ない一定の電圧VREG8(または9)を入力して電流
を出力する。NPNトランジスタ73,74は、カレン
トミラー電流源回路を構成する。NPNトランジスタ7
3,74のサイズおよび抵抗76,77の抵抗値R7
2,R73を同一にすると、電流源回路の入力電流Ii
n8および出力電流Iout8は、式2で表される。I
out8=Iin8 =[VREG8−Vbe(T,Ie)]/(R71+R72)・・・( 式2) 式2においてVbe(T,Ie)は、NPNトランジス
タ73,74のベース・エミッタ間電圧であり、温度T
およびエミッタ電流Ieの関数で表される。
【0011】ベース・エミッタ間電圧Vbe(T,I
e)の温度特性dVbe/dTは、式3で表される。 dVbe/dT=−{1.25−Vbe(T,Ie)}/T・・・(式3) 式3において、(1.25−Vbe(T,Ie))は負
の値となるので、温度特性dVbe/dTは、温度Tと
正負が逆になる。すなわち、ベース・エミッタ間電圧V
be(T,Ie)は負の温度特性(温度の上昇にともな
って値が減少する特性)を有する。
【0012】抵抗75,76,77は温度依存性を有し
ないとすると、式2から、出力電流Iout8の温度特
性dIout8/dTは式4で表される。 dIout8/dT=−(dVbe/dT)/(R71+R72)・・・(式 4) 式4において、(dVbe/dT)は温度Tと正負が逆
となるので、dIout8/dTは温度Tと正負が同じ
となる。すなわち、出力電流Iout8は、正の温度特
性(温度の上昇にともなって値が増加する特性)を有す
る。
【0013】抵抗76,77は、NPNトランジスタ7
3,74のベース・エミッタ間電圧Vbeの製造ばらつ
きを抑制するために挿入されている。抵抗76,77の
端子間電圧を大きく設計すればするほどベース・エミッ
タ間電圧Vbeの製造ばらつきの影響を抑圧することが
できる。一方、電流出力端子72に接続する機能回路に
大きな動作バイアス電圧を確保するために、電流発生器
を動作させる動作バイアス電圧Vibを小さくすること
が望まれる。NPNトランジスタ74のコレクタ・エミ
ッタ間飽和電圧をVcesatとすると、動作バイアス
電圧Vibは、式5で表される。
【0014】 Vib=Vcesat+Iout8・R73・・・(式5) すなわち、抵抗77の端子間電圧(Iout8・R7
3)を小さくすればするほど、電流出力端子72に接続
する機能回路に大きな動作バイアス電圧を確保すること
ができる。ベース・エミッタ間電圧Vbeの製造ばらつ
きの影響の抑圧と、電流出力端子72に接続する機能回
路の動作バイアス電圧の確保とを考慮して、抵抗76,
77の端子間電圧は通常0.2V程度に設計する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のPNPトランジスタを用いた電圧発生器によれば、
誤差検出器55の出力回路(PNPトランジスタ58か
らなる回路)の電流増倍率が小さい(HFE=20〜5
0程度)ため、誤差検出器55の出力段を、大きな流入
電流に耐えられるものにする必要があり、誤差検出器5
5の出力段が複雑化してコストが上昇するという問題点
があった。また、上記従来のNPNトランジスタを用い
た電圧発生器によれば、ベース・エミッタ間電圧Vbe
が比較的大きいNPNトランジスタが出力電流を流すた
め、出力電圧VREG9の設定範囲の最大値が下がり、
出力電圧VREG9の設定範囲が狭くなるという問題点
があった。
【0016】また、上記従来の電流発生装置によれば、
電流源回路が、温度や電圧電源によらない一定の電圧V
REG8(または9)を入力し、ベース・エミッタ間電
圧Vbeが負の温度特性を持つNPNトランジスタ73
が、入力電流Iin8を流し、これにより、出力電流I
out8が正の温度特性を持つため、温度および電源電
圧によらず一定の電流を発生させることができず、ま
た、負の温度特性の電流を発生させることができないと
いう問題点があった。
【0017】この発明は、上記に鑑みてなされたもので
あって、コストを低減し、また、出力電圧の設定範囲を
拡大することが可能な電圧発生器および誤差検出器の出
力回路を得ることを第1の目的とする。また、この発明
は、上記に鑑みてなされたものであって、温度および電
源電圧によらず一定の電流を発生させる電流発生器およ
び所望の負の温度特性の電流を発生させる電流発生器を
得ることを第2の目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決し、
目的を達成するために、この発明にかかる電圧発生器に
あっては、誤差検出手段が出力する電圧に応じた電流を
流すNPNトランジスタと、PNPトランジスタを有
し、当該PNPトランジスタによって、前記NPNトラ
ンジスタが流す電流を増倍した電流を流すカレントミラ
ー手段と、前記カレントミラー手段が流す電流によって
発生する出力電圧から前記誤差検出手段への帰還電圧を
発生させる抵抗と、を具備することを特徴とする。
【0019】この発明によれば、NPNトランジスタ
が、誤差検出手段が出力する電圧に応じた電流を流し、
PNPトランジスタを有するカレントミラー手段が、N
PNトランジスタが流す電流を増倍した電流を流し、抵
抗が、カレントミラー手段が流す電流によって発生する
出力電圧から、誤差検出手段への帰還電圧を発生させ
る。これにより、誤差検出手段の出力段を、大きな流入
電流に耐えられるものにする必要がなくなり、また、コ
レクタ・エミッタ間飽和電圧が比較的小さいPNPトラ
ンジスタによって出力電流を流すことができる。
【0020】つぎの発明にかかる電圧発生器にあって
は、温度および電源電圧によらず一定の基準電圧を出力
する基準電圧出力手段と、前記基準電圧出力手段の出力
を一方の入力に接続した誤差検出手段と、前記誤差検出
手段の出力をベースに接続したNPNトランジスタと、
前記NPNトランジスタのエミッタと電源の低電位側と
の間に配置した第1の抵抗と、前記NPNトランジスタ
のコレクタをコレクタおよびベースに接続し、電源の高
電位側をエミッタに接続した第1のPNPトランジスタ
と、前記第1のPNPトランジスタのベースをベースに
接続し、電源の高電位側をエミッタに接続した第2のP
NPトランジスタと、前記第2のPNPトランジスタの
コレクタと前記誤差検出手段の他方の入力との間に配置
した第2の抵抗と、前記誤差検出手段の他方の入力と電
源の低電位側との間に配置した第3の抵抗と、を具備す
ることを特徴とする。
【0021】この発明によれば、基準電圧出力手段が、
温度および電源電圧によらず一定の基準電圧を出力し、
誤差検出手段が、基準電圧出力手段が出力した基準電圧
を入力して電圧を出力し、NPNトランジスタが、誤差
検出手段が出力した電圧に応じたエミッタ電流を第1の
抵抗に流し、第1のPNPトランジスタが、第1の抵抗
に流れる電流とほぼ同じ値の電流を流し、第2のPNP
トランジスタが、第1のPNPトランジスタが流す電流
を増倍した出力電流を流し、第2の抵抗および第3の抵
抗が、出力電流によって発生する出力電圧から誤差検出
手段への帰還電圧を発生させる。これにより、誤差検出
手段の出力段を、大きな流入電流に耐えられるものにす
る必要がなくなり、また、コレクタ・エミッタ間飽和電
圧が比較的小さいPNPトランジスタによって出力電流
を流すことができる。
【0022】つぎの発明にかかる誤差検出器の出力回路
にあっては、誤差検出器が出力する電圧に応じた電流を
流すNPNトランジスタと、PNPトランジスタを有
し、当該PNPトランジスタによって、前記NPNトラ
ンジスタが流す電流を増倍した電流を流すカレントミラ
ー手段と、を具備することを特徴とする。
【0023】この発明によれば、NPNトランジスタ
が、誤差検出器が出力する電圧に応じた電流を流し、P
NPトランジスタを有するカレントミラー手段が、NP
Nトランジスタが流す電流を増倍した電流を流す。これ
により、誤差検出手段の出力段を、大きな流入電流に耐
えられるものにする必要がなくなり、また、コレクタ・
エミッタ間飽和電圧が比較的小さいPNPトランジスタ
によって出力電流を流すことができる。
【0024】つぎの発明にかかる誤差検出器の出力回路
にあっては、誤差検出器の出力をベースに接続したNP
Nトランジスタと、前記NPNトランジスタのエミッタ
と電源の低電位側との間に配置した第1の抵抗と、前記
NPNトランジスタのコレクタをコレクタおよびベース
に接続し、電源の高電位側をエミッタに接続した第1の
PNPトランジスタと、前記第1のPNPトランジスタ
のベースをベースに接続し、電源の高電位側をエミッタ
に接続した第2のPNPトランジスタと、を具備するこ
とを特徴とする。
【0025】この発明によれば、NPNトランジスタ
が、誤差検出手段が出力した電圧に応じたエミッタ電流
を第1の抵抗に流し、第1のPNPトランジスタが、第
1の抵抗に流れる電流とほぼ同じ値の電流を流し、第2
のPNPトランジスタが、第1のPNPトランジスタが
流す電流を増倍した出力電流を流す。これにより、誤差
検出手段の出力段を、大きな流入電流に耐えられるもの
にする必要がなくなり、また、コレクタ・エミッタ間飽
和電圧が比較的小さいPNPトランジスタによって出力
電流を流すことができる。
【0026】つぎの発明にかかる電流発生器にあって
は、温度および電源電圧によらず帰還端子の電圧を一定
に保つ電圧を出力する電圧発生器と、出力電流を決定す
る端子を前記電圧発生器の帰還端子に接続し、前記電圧
発生器の出力電圧を入力して電流を出力する電流源回路
と、を具備することを特徴とする。
【0027】この発明によれば、電圧発生器が、温度お
よび電源電圧によらず帰還端子の電圧を一定に保つ電圧
を出力し、電流源回路が、電圧発生器の出力電圧を入力
して電流を出力し、出力電流を決定する端子を電圧発生
器の帰還端子に接続する。これにより、出力電流を決定
する端子の電圧が、温度および電源電圧によらず一定に
保たれる。
【0028】つぎの発明にかかる電流発生器にあって
は、温度および電源電圧によらず帰還端子の電圧を一定
に保つ電圧を出力する電圧発生器と、前記電圧発生器の
電圧出力端子に一端を接続した第1の抵抗と、前記第1
の抵抗の他端をコレクタおよびベースに接続した第1の
NPNトランジスタと、前記第1のNPNトランジスタ
のエミッタと電源の低電位側との間に設けた第2の抵抗
と、前記第1のNPNトランジスタのベースをベースに
接続した第2のNPNトランジスタと、前記第2のNP
Nトランジスタのエミッタと電源の低電位側との間に設
けた第3の抵抗と、を具備し、前記第1のNPNトラン
ジスタのエミッタと前記第2の抵抗との間に前記電圧発
生器の帰還端子を接続したことを特徴とする。
【0029】この発明によれば、電圧発生器が、温度お
よび電源電圧によらず帰還端子の電圧を一定に保つ電圧
を出力し、電圧発生器の電圧出力端子に第1の抵抗の一
端を接続し、第1の抵抗の他端に第1のNPNトランジ
スタのコレクタおよびベースを接続し、第1のNPNト
ランジスタのエミッタと電源の低電位側との間に第2の
抵抗を設け、第1のNPNトランジスタのベースに第2
のNPNトランジスタのベースを接続し、第2のNPN
トランジスタのエミッタと電源の低電位側との間に第3
の抵抗を設け、第1のNPNトランジスタのエミッタと
第2の抵抗との間に電圧発生器の帰還端子を接続する。
これにより、第1のNPNトランジスタのエミッタと第
2の抵抗との間の電圧が、温度および電源電圧によらず
一定に保たれる。
【0030】つぎの発明にかかる電流発生器にあって
は、温度および電源電圧によらず帰還端子の電圧を一定
に保つ電圧を出力する電圧発生器と、前記電圧発生器の
電圧出力端子に一端を接続した第1の抵抗と、前記第1
の抵抗の他端をコレクタおよびベースに接続した第1の
NPNトランジスタと、前記第1のNPNトランジスタ
のエミッタと電源の低電位側との間に設けた第2の抵抗
と、前記第1のNPNトランジスタのベースをベースに
接続した第2のNPNトランジスタと、前記第2のNP
Nトランジスタのエミッタと電源の低電位側との間に設
けた第3の抵抗と、を具備し、前記第2のNPNトラン
ジスタのエミッタと前記第3の抵抗との間に前記電圧発
生器の帰還端子を接続したことを特徴とする。
【0031】この発明によれば、電圧発生器が、温度お
よび電源電圧によらず帰還端子の電圧を一定に保つ電圧
を出力し、電圧発生器の電圧出力端子に第1の抵抗の一
端を接続し、第1の抵抗の他端に第1のNPNトランジ
スタのコレクタおよびベースを接続し、第1のNPNト
ランジスタのエミッタと電源の低電位側との間に第2の
抵抗を設け、第1のNPNトランジスタのベースに第2
のNPNトランジスタのベースを接続し、第2のNPN
トランジスタのエミッタと電源の低電位側との間に第3
の抵抗を設け、第2のNPNトランジスタのエミッタと
第3の抵抗との間に電圧発生器の帰還端子を接続する。
これにより、第1のNPNトランジスタのエミッタと第
2の抵抗との間の電圧が、温度および電源電圧によらず
一定に保たれる。
【0032】つぎの発明にかかる電流発生器にあって
は、さらに、前記電圧発生器の電圧出力端子をベースに
接続し、電源の高電位側にコレクタを接続した第3のN
PNトランジスタを具備し、前記電流源回路は、前記第
3のNPNトランジスタのエミッタを介して前記電圧発
生器の出力電圧を入力することを特徴とする。
【0033】この発明によれば、電圧発生器の電圧出力
端子に第3のNPNトランジスタのベースを接続し、電
源の高電位側に第3のNPNトランジスタのコレクタを
接続し、電流源回路が、第3のNPNトランジスタのエ
ミッタを介して電圧発生器の出力電圧を入力する。これ
により、電圧発生器が大きな出力電流を許容する必要が
なくなる。
【0034】つぎの発明にかかる電流発生器にあって
は、温度および電源電圧によらず帰還端子の電圧を一定
に保つ電圧を出力する電圧発生器と、前記電圧発生器の
電圧出力端子と前記電圧発生器の帰還端子との間に直列
接続した少なくとも一つのダイオードと、前記電圧発生
器の出力電圧を入力して電流を出力する電流源回路と、
を具備することを特徴とする。
【0035】この発明によれば、電圧発生器が、温度お
よび電源電圧によらず帰還端子の電圧を一定に保つ電圧
を出力し、電流源回路が、電圧発生器の出力電圧を入力
して電流を出力し、電圧発生器の電圧出力端子と電圧発
生器の帰還端子との間に少なくとも一つのダイオードを
直列接続する。これにより、電圧発生器の出力電圧の温
度特性を調整することができる。
【0036】つぎの発明にかかる電流発生器にあって
は、温度および電源電圧によらず帰還端子の電圧を一定
に保つ電圧を出力する電圧発生器と、前記電圧発生器の
電圧出力端子と前記電圧発生器の帰還端子との間に直列
接続した少なくとも一つのダイオードと、前記電圧発生
器の電圧出力端子に一端を接続した第1の抵抗と、前記
第1の抵抗の他端をコレクタおよびベースに接続した第
1のNPNトランジスタと、前記第1のNPNトランジ
スタのエミッタと電源の低電位側との間に設けた第2の
抵抗と、前記第1のNPNトランジスタのベースをベー
スに接続した第2のNPNトランジスタと、前記第2の
NPNトランジスタのエミッタと電源の低電位側との間
に設けた第3の抵抗と、を具備することを特徴とする。
【0037】この発明によれば、電圧発生器が、温度お
よび電源電圧によらず帰還端子の電圧を一定に保つ電圧
を出力し、電圧発生器の電圧出力端子と電圧発生器の帰
還端子との間に少なくとも一つのダイオードを直列接続
し、電圧発生器の電圧出力端子に第1の抵抗の一端を接
続し、第1の抵抗の他端に第1のNPNトランジスタの
コレクタおよびベースを接続し、第1のNPNトランジ
スタのエミッタと電源の低電位側との間に第2の抵抗を
設け、第1のNPNトランジスタのベースに第2のNP
Nトランジスタのベースを接続し、第2のNPNトラン
ジスタのエミッタと電源の低電位側との間に第3の抵抗
を設ける。これにより、電圧発生器の出力電圧の温度特
性を調整することができる。
【0038】つぎの発明にかかる電流発生器にあって
は、さらに、前記電圧発生器の電圧出力端子をベースに
接続し、電源の高電位側にコレクタを接続した第3のN
PNトランジスタおよび第4のNPNトランジスタを具
備し、前記電流源回路は、前記第3のNPNトランジス
タのエミッタを介して前記電圧発生器の出力電圧を入力
して電流を出力し、前記少なくとも一つのダイオード
は、前記第4のNPNトランジスタのエミッタと前記電
圧発生器の帰還端子との間に設けたことを特徴とするこ
とを特徴とする。
【0039】この発明によれば、電圧発生器の電圧出力
端子に第3のNPNトランジスタおよび第4のNPNト
ランジスタのベースを接続し、電源の高電位側に第3の
NPNトランジスタおよび第4のNPNトランジスタの
コレクタを接続し、第4のNPNトランジスタのエミッ
タと電圧発生器の帰還端子との間に少なくとも一つのダ
イオードを設け、電流源回路が、第3のNPNトランジ
スタのエミッタを介して電圧発生器の出力電圧を入力す
る。これにより、電圧発生器が大きな出力電流を許容す
る必要がなくなる。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を、
図面を参照して詳細に説明する。なお、この実施の形態
によって、この発明が限定されるものではない。
【0041】実施の形態1.図1は、この発明の実施の
形態1にかかる電圧発生器の概略構成を示す図である。
この電圧発生器は、バイポーラプロセスによって製造さ
れる電圧発生器であって、温度および電源電圧によらず
ほぼ一定の基準電圧VREFを発生させて出力する基準
電圧発生部4と、基準電圧発生部4の出力に正相入力を
接続した誤差検出器(オペアンプ)5と、誤差検出器5
の出力をベースに接続したNPNトランジスタ8と、N
PNトランジスタ8のエミッタと電源の低電位側(グラ
ンド)2との間に配置した抵抗9と、NPNトランジス
タ8のコレクタにベースおよびコレクタを接続し、電源
の高電位側1をエミッタに接続したPNPトランジスタ
10と、PNPトランジスタ10のベースをベースに接
続し、電源の高電位側1をエミッタに接続し、電圧出力
端子3にコレクタを接続したPNPトランジスタ11
と、電圧出力端子3と誤差検出器5の逆相入力との間に
配置した抵抗7と、誤差検出器5の逆相入力と電源の低
電位側2との間に配置した抵抗6とを備えている。
【0042】誤差検出器5は、基準電圧発生部4からの
基準電圧VREFと帰還電圧VFBKとを入力し、入力
したこれらの電圧の差に応じた電圧VOPを出力する。
NPNトランジスタ8は、誤差検出器5からの電圧VO
Pに応じたエミッタ電流を抵抗9(抵抗値R3)に流
す。PNPトランジスタ10,11は、カレントミラー
回路を構成する。PNPトランジスタ10,11のエミ
ッタ面積比をnとすると、このカレントミラー回路の増
倍率はnとなる。
【0043】PNPトランジスタ10は、抵抗9に流れ
る電流とほぼ同じ値の(トランジスタのベース電流分の
わずかな違いがある)コレクタ電流を流し、PNPトラ
ンジスタ11は、PNPトランジスタ10が流すコレク
タ電流をn倍したコレクタ電流(出力電流)を流す。P
NPトランジスタ11が流すコレクタ電流によって電圧
出力端子3に出力電圧VREG1が発生する。抵抗6,
7は、抵抗値がそれぞれR1,R2であって、出力電圧
VREG1によって、誤差検出器5への帰還電圧VFB
Kを発生させる。
【0044】図2は、図1に示した基準電圧発生部4の
概略構成を示す回路図である。基準電圧発生部4は、電
源の高電位側1と基準電圧発生部4の電圧出力端子23
との間に配置した電流源30と、電圧出力端子23にコ
レクタを接続し、電源の低電位側2をエミッタに接続し
たNPNトランジスタ26と、電圧出力端子23とNP
Nトランジスタ26のベースとの間に配置した抵抗28
と、電圧出力端子23に一端を接続した抵抗27と、抵
抗27の他端をコレクタおよびベースに接続し、電源の
低電位側2をエミッタに接続したNPNトランジスタ2
4と、NPNトランジスタ24のベースをベースに接続
し、NPNトランジスタ26のベースにコレクタを接続
したNPNトランジスタ25と、NPNトランジスタ2
5のエミッタと電源の低電位側2との間に配置した抵抗
29とを備えている。
【0045】ここで、NPNトランジスタ24,25,
26のベース・エミッタ間電圧をそれぞれ、Vbe1
1,Vbe12,Vbe13とし、NPNトランジスタ
24,25,26のエミッタ電流(=コレクタ電流)を
それぞれIE11,IE12,IE13,熱電圧をVT
とする。また、抵抗27,28,29の抵抗値をそれぞ
れR11,R12,R13とする。この場合、抵抗27
の両端電圧は(VREF−Vbe11)となり、抵抗2
8の両端電圧は(VREF−Vbe13)となる。
【0046】(Vbe11=Vbe13)である場合、
式6が成立する。 R11・IE11=R12・IE12 ・・・(式6) また、NPNトランジスタ25のエミッタ電圧は式7で
表される。 R13・IE12=Vbe11−Vbe12 =VT・ln(IE11/IE12) =VT・ln(R12/R11) ・・・(式7) である。
【0047】また、基準電圧VREFは、式8で表され
る。 VREF=R12・IE12+Vbe13 ・・・(式8) 式7,式8から、式9が成立する。 VREF=(VT・R12/R13)・ln(R12/R11)+Vbe13 ・・・(式9) である。また、熱電圧VTは式10で表される。すなわ
ち、 VT=(k・T)/q ・・・(式10) である。ただし、kはボルツマン定数、Tは絶対温度、
qは電荷を表す。
【0048】ここで、一般に、NPNトランジスタのベ
ース・エミッタ間電圧Vbeの温度特性dVbe/dT
は、式11で表される。 dVbe/dT=−(1.25−Vbe)/T ・・・(式11) このVbeにV1なる電圧を加算して温度依存性がなく
なるとすると、式12が成立する。 −(1.25−Vbe)/T+dV1/dT=0 ・・・(式12)
【0049】式12を満足する条件は、式13,式14
のようになる。 V1=m・T ・・・(式13) V1+Vbe=1.25 ・・・(式14) である。ただし、mは定数を表す。式9,式10,式1
3,式14から、基準電圧VREFが1.25Vとなる
ように、R11,R12,R13を設定すれば、基準電
圧VREFの温度依存性がなくなることが分かる。ま
た、式9から、Vbe13が電源電圧によって変化しな
ければ電源電圧依存性もないことが分かる。このよう
に、温度および電源電圧に依存しない基準電圧VREF
を生成することができる。
【0050】以上の構成において、実施の形態1の動作
について説明する。実施の形態1の動作では、1.25
Vの基準電圧VREFが基準電圧発生部4で生成され、
誤差検出器5の正相入力に入力される。また、抵抗6と
抵抗7とで抵抗分割された帰還電圧VFBKが誤差検出
器5の逆相入力に入力される。したがって、たとえば、
出力電流の急激な増加等、なんらかの原因によって、出
力電圧VREG1が低下すると、帰還電圧VFBKが低
下し、誤差検出器5の出力電圧VOPが上昇する。
【0051】NPNトランジスタ8のベース・エミッタ
間電圧をVbe20とすると、NPNトランジスタ8の
エミッタ電圧は(VOP−Vbe20)であり、NPN
トランジスタ8のエミッタは抵抗9を介して電源の低電
位側2に接続されているので、NPNトランジスタ8の
エミッタ電流IE20は増加する。出力電圧VOPの上
昇分をΔVOPとし、エミッタ電流IE20の増加分を
ΔIE20とすると、(ΔIE20=ΔVOP/R3)
となる。
【0052】トランジスタのベース電流はエミッタ電流
と比較してわずかであるためこれを無視すると、エミッ
タ電流IE20に等しいコレクタ電流がPNPトランジ
スタ10のコレクタおよびエミッタに流れる。そして、
PNPトランジスタ11のコレクタ電流はPNPトラン
ジスタ10のコレクタ電流のn倍となる。すなわち、P
NPトランジスタ11のコレクタ電流はn・IE20と
なり、PNPトランジスタ10のコレクタ電流も増加す
ることとなる。PNPトランジスタ10のコレクタ電流
の増加によって、出力電圧VREG1が上昇する。この
ように、誤差検出器5の帰還ループが動作し、出力電圧
VREG1は一定に保たれる。
【0053】前述したように、実施の形態1によれば、
NPNトランジスタ8によって電流が増倍(100倍程
度)され、さらに、PNPトランジスタ10,11から
なるカレントミラー回路によって電流が増倍(n倍)さ
れるため、誤差検出器5の電流駆動能力が低くても出力
電圧VREG1によって大電流を駆動することができ
る。たとえば、出力電圧VREG1の駆動電流が100
mAで、カレントミラー回路の電流増倍率が5の場合、
誤差検出器5の出力段は0.2mAの流入電流に耐えら
れればよい。このため、誤差検出器5の出力段の構成を
簡易なものとすることができ、コストを低減することが
できる。
【0054】また、コレクタ・エミッタ間飽和電圧Vc
esatが比較的小さい(一般に0.3V程度)PNP
トランジスタによって出力電流を流すため、抵抗6,7
の抵抗比によって定まる出力電圧VREG1の設定範囲
は、誤差検出器5がレールツウレールで動作するとし
て、最大側が(VCC−Vcesat)まで、最小側が
低位電源電圧(電源の低電位側の電圧)までとなる。す
なわち、出力電圧VREG1の設定範囲が拡大する。こ
のように、実施の形態1では、広範囲な出力電圧の設定
と電流駆動能力とを同時に満足することができる。
【0055】なお、実施の形態1では、PNPトランジ
スタ11のコレクタが抵抗7,6を介して電源の低電位
側2に接続されるとしたが、さらに別の抵抗を介して電
源の低電位側2に接続し、PNPトランジスタ11のバ
イアス電流を調整するようにしてもよい。また、実施の
形態1では、電圧発生器の例を挙げて説明したが、NP
Nトランジスタ8、抵抗9、PNPトランジスタ10,
11からなる回路は、広範囲な出力電圧の設定と電流駆
動能力とを同時に満足することができる誤差検出器の出
力回路として用いることができる。
【0056】実施の形態2.図3は、この発明の実施の
形態2にかかる電流発生器の概略構成を示す図である。
なお、図1と同一構成の部分については同一の符号を付
している。この電流発生器は、所定の電圧を発生させる
電圧発生器100の後段に所定の電流を出力する電流源
回路200を接続したものである。
【0057】電流源回路200は、電圧入力端子31を
介して電圧発生器100の電圧出力端子3に一端を接続
した抵抗35(抵抗値R21)と、抵抗35の他端をコ
レクタおよびベースに接続したNPNトランジスタ33
と、NPNトランジスタ33のエミッタと電源の低電位
側2との間に設けた抵抗36(抵抗値R22)と、図示
しない機能回路に接続し、その機能回路に電流を供給す
る電流出力端子32と、電流出力端子32にコレクタを
接続し、NPNトランジスタ33のベースおよびコレク
タをベースに接続したNPNトランジスタ34と、NP
Nトランジスタ34のエミッタと電源の低電位側2との
間に設けた抵抗37(抵抗値R23)とを備えている。
【0058】電圧発生器100は、図1に示した実施の
形態1の電圧発生器において、帰還抵抗7の一端を、電
圧出力端子3に接続せずに、NPNトランジスタ33の
エミッタと抵抗36との間に接続したものである。また
は、その帰還抵抗7の一端をNPNトランジスタ34の
エミッタと抵抗37との間に接続してもよい。
【0059】以上の構成において、実施の形態2の動作
について説明する。この電流発生器では、PNPトラン
ジスタ11のコレクタ電流が抵抗35,NPNトランジ
スタ33および抵抗36を介して電源の低電位側2に流
れることによって電圧発生器100の出力電圧VREG
2が発生する。ただし、抵抗36の抵抗値R22に対し
て抵抗6,7の抵抗値R1,R2の和が十分大きく、抵
抗6,7を介して電源の低電位側2に流れる電流は無視
できるものとする。
【0060】NPNトランジスタ33,34のサイズお
よび抵抗36,37の抵抗値R22,R23を同一にす
ると、電流源回路200の入力電流Iin1および出力
電流Iout1は、等しい値になる。NPNトランジス
タ33のエミッタ電圧Ve1,エミッタ電圧Ve1の温
度特性dVe1/dTは、抵抗36,37に温度依存性
がないとすると、式15,式16で表される。 Ve1=Iin1・R22=Iout1・R23・・・(式15) dVe1/dT=R22・dIin1/dT=R23・dIout1/d T・・・(式16) ただし、dIin1/dTは入力電流Iin1の温度特
性であり、dIout1/dTは出力電流Iout1の
温度特性である。
【0061】抵抗6と抵抗7の接続点の電圧VFBK
は、電源電圧および温度に対して安定な基準電圧VRE
Fと同一値となるように帰還制御される。これにより、
抵抗7に接続したNPNトランジスタ33のエミッタの
電圧Ve1が、電源電圧および温度に対して安定となる
ように制御される。すなわち、エミッタ電圧Ve1の温
度特性dVe1/dTは「0」となる。式16から、出
力電流Iout1の温度特性dIout1/dTも
「0」となり、出力電流Iout1は温度依存性を有し
ない。
【0062】また、抵抗7の一端を、NPNトランジス
タ33のエミッタではなく、NPNトランジスタ34の
エミッタに接続しても同様に、出力電流の温度依存性を
なくすことができる。さらに、電圧発生器100に代え
て図8,図9に示した電圧発生器を用いてもよい。すな
わち、電圧出力端子53を電圧入力端子31に接続し、
抵抗57の一端を、電圧出力端子53に接続せずに、N
PNトランジスタ33のエミッタまたはNPNトランジ
スタ34のエミッタに接続する。このようにしても、出
力電流の温度依存性をなくすことができる。
【0063】前述したように、実施の形態2によれば、
電圧発生器100が、温度および電源電圧によらず帰還
抵抗7の一端(帰還端子)の電圧を一定に保つ電圧VR
EG2を出力し、電流源回路200が、電圧発生器10
0の出力電圧VREG2を入力し、NPNトランジスタ
33のエミッタ(温度および電源電圧に依存することな
く、その端子にかかる電圧によって出力電流Iout1
が決まる端子)を電圧発生器100の帰還端子に接続す
る。これにより、NPNトランジスタ33のエミッタ電
圧Ve1が、温度および電源電圧によらず一定に保たれ
るため、温度および電源電圧によらず一定の出力電流I
out1を発生させることができる。
【0064】実施の形態3.図4は、この発明の実施の
形態3にかかる電流発生器の概略構成を示す図である。
なお、図3と同一構成の部分については、同一の符号を
付している。この電流発生器は、所定の電圧を発生させ
る電圧発生器101と、電圧発生器101の後段に配置
され、所定の電流を出力する電流源回路201と、電圧
発生器101と電流源回路201との接続点をコレクタ
およびベースに接続し、エミッタ出力を電圧発生器10
1に帰還させるNPNトランジスタ41とを備えてい
る。
【0065】電流源回路201は、図3に示した実施の
形態2の電流源回路200において、抵抗7の一端が接
続されていないものである。電圧発生器101は、図3
に示した実施の形態2の電圧発生器100において、抵
抗7の一端をNPNトランジスタ41のエミッタに接続
したものである。NPNトランジスタ41のコレクタお
よびベースは、電圧発生器101の電圧出力端子3(ま
たは、電流源回路201の電圧入力端子31)に接続す
る。NPNトランジスタ41はダイオードとして動作す
る。
【0066】以上の構成において、実施の形態3の動作
について説明する。この電流発生器では、PNPトラン
ジスタ11のコレクタ電流が2つの経路で電源の低電位
側2に流れることによって、電圧発生器101の出力電
圧VREG3が発生する。2つの経路とは、抵抗35,
NPNトランジスタ33および抵抗36を介して電流I
in2が流れる経路、ならびに、NPNトランジスタ4
1,抵抗6および抵抗7を介して電流I1が流れる経路
である。
【0067】NPNトランジスタ41のエミッタ電圧V
e2およびその温度特性dVe2/dTは、抵抗6,7
に温度依存性がないとすると式17,式18で表され
る。 Ve2=I1・(R1+R2)・・・(式17) dVe2/dT=(R1+R2)・dI1/dT・・・(式18) ただし、dI1/dTは電流I1の温度特性である。
【0068】抵抗6と抵抗7の接続点の電圧VFBK
は、電源電圧および温度に対して安定な基準電圧VRE
Fと同一値となるように帰還制御される。これにより、
抵抗7に接続したNPNトランジスタ41のエミッタの
電圧Ve2が、電源電圧および温度に対して安定となる
ように制御される。すなわち、エミッタ電圧Ve2の温
度特性dVe2/dTは「0」となる。式18から、電
流I1の温度特性dI1/dTも「0」となり、出力電
流I1は温度依存性を有しない。
【0069】また、NPNトランジスタ41のベース・
エミッタ間電圧をVbe1とすると、電流I1は式19
で表される。 I1=(VREG3−Vbe1)/(R1+R2)・・・(式19) また、NPNトランジスタ33のベース・エミッタ間電
圧をVbe2とすると、電流Iin2は式20で表され
る。 Iin2=(VREG3−Vbe2)/(R21+R22)・・・(式2 0)
【0070】ここで、(R21+R22)と(R1+R
2)を同一値とし、NPNトランジスタ33,41のサ
イズを合わせてベース・エミッタ間電圧Vbe1,Vb
e2を同一値にすると、電流I1と電流Iin2を等し
くすることができる。カレントミラー電流源の動作原理
によって入力電流Iin2と出力電流Iout2が等し
いので、出力電流Iout2と電流I1が等しくなり、
出力電流Iout2は温度依存性を有しない。
【0071】さらに、NPNトランジスタ41と電圧出
力端子3(または電圧入力端子31)との間に1または
複数のダイオード(NPNトランジスタをダイオード接
続したもの)を直列接続することにより、負の温度特性
の出力電流を発生させることができる。図5は、実施の
形態3にかかる他の電流出力器の概略構成を示す図であ
る。なお、図4と同一構成の部分については同一の符号
を付している。この電流発生器は、図4に示した電流発
生器において、NPNトランジスタ41と出力端子3
(または電圧入力端子31)との間に複数のNPNトラ
ンジスタ41a〜41bを直列にダイオード接続したも
のである。
【0072】NPNトランジスタ41a〜41bのサイ
ズは、NPNトランジスタ41と同一にする。この場合
も、抵抗7の一端に接続したNPNトランジスタ41の
エミッタの電圧Ve2およびその温度特性dVe2/d
Tは、式17および式18で表される。そして、NPN
トランジスタ41a〜41bおよび41を流れる電流I
1は、電源電圧および温度に依存しない。この場合の電
圧発生器101の出力電圧をVREG4とすると、電流
I1は式21で表される。 I1=[VREG4−(N+1)・Vbe1]/(R1+R2)・・・(式 21) ただし、Nは、NPNトランジスタ41a〜41bの個
数である。
【0073】また、電流源回路201の入力電流Iin
3および出力電流Iout3は、式22で表される。 Iout3=Iin3 =(VREG4−Vbe2)/(R21+R22)・・・(式22 ) ベース・エミッタ間電圧Vbe1,Vbe2が等しいと
し、式21および式22をVREG4について整理する
と、式23が得られる。 Iout3・(R21+R22)=I1・(R1+R2)+N・Vbe1・・ ・(式23)
【0074】式21を温度Tについて微分し、電流I1
が温度に依存しない(電流I1の温度特性dI1/dT
が「0」である)ことを考慮すると、式24が得られ
る。 (R21+R22)・dIout3/dT=(R1+R2)・dI1/dT+ N・dVbe1/dT =N・dVbe1/dT・・・(式24) NPNトランジスタ41a〜41bおよび41のベース
・エミッタ間電圧Vbe1は負値の温度特性を有するの
で、出力電流Iout3も負値の温度特性を有すること
になる。NPNトランジスタ41a〜41bの数Nを調
整することによって出力電流Iout2の温度特性を所
望のものに調整することができる。
【0075】また、図4,図5に示した電流発生器にお
いて、電圧発生器101に代えて図7,図8に示した電
圧発生器を用いてもよい。すなわち、電圧出力端子53
を電圧入力端子31に接続し、抵抗57の一端を、電圧
出力端子53に接続せずに、NPNトランジスタ41の
エミッタに接続する。このようにしても、出力電流の温
度依存性をなくすことができる。
【0076】前述したように、実施の形態3によれば、
電圧発生器101が、温度および電源電圧によらず帰還
抵抗7の一端(帰還端子)の電圧を一定に保つ電圧VR
EG3(またはVREG4)を出力し、電流源回路20
1が、電圧発生器101の出力電圧VREG3(または
VREG4)を入力して出力電流Iout2(またはI
out3)を出力し、電圧発生器101の電圧出力端子
3と帰還端子との間に少なくとも一つのダイオード(N
PNトランジスタ41a〜41b,40)を直列接続す
る。これにより、電圧発生器101の出力電圧VREG
3(またはVREG4)の温度特性を調整することがで
きるため、温度および電源電圧によらず一定の出力電流
Iout2を発生させる。あるいは、所望の負の温度特
性の出力電流Iout3を発生させることができる。
【0077】実施の形態4.図6は、この発明の実施の
形態4にかかる電流発生器の概略構成を示す図である。
なお、図3と同一構成の部分については同一の符号を付
している。この電流発生器は、所定の電圧を発生させる
電圧発生器102と、電圧発生器102の電圧出力端子
3をベースに接続し、電源の高電位側1にコレクタを接
続したNPNトランジスタ42と、NPNトランジスタ
42のエミッタに電圧入力端子31を接続し、所定の電
流を出力する電流源回路202とを備えている。
【0078】電圧発生器102は、図3に示した実施の
形態2の電圧発生器100において、電圧出力端子3と
電源の低電位側2との間に抵抗43を設けたものであ
る。NPNトランジスタ42は、電圧出力端子3と電圧
入力端子31との間に設ける。電流源回路202は、図
3に示した実施の形態2の電流源回路200において、
NPNトランジスタ42を介して電圧を入力するように
したものである。
【0079】以上の構成において、実施の形態4の動作
について説明する。電流源回路202の入力電流Iin
4は、NPNトランジスタ42のコレクタ−エミッタを
介して電源の高電位側1から供給される。電圧発生器1
02(PNPトランジスタ11のコレクタ)は、NPN
トランジスタ42のベース電流を供給する。NPNトラ
ンジスタ42の電流増倍率をHFE(HFE=100程
度)とすると、NPNトランジスタ42のベース電流
は、Iin4/HFEという非常に小さい値になる。す
なわち、電圧発生器102は、大電流を供給する必要が
ない。抵抗43は、PNPトランジスタ11のコレクタ
電流を所定量以上(または最小源量)確保して帰還ルー
プを安定動作させるために挿入されている。
【0080】抵抗7の一端は、実施の形態2と同様に、
NPNトランジスタ33またはNPNトランジスタ34
のエミッタに接続する。これにより、NPNトランジス
タ33またはNPNトランジスタ34のエミッタ電圧
が、電源電圧および温度に対して安定となるように制御
され、出力電流Iout4の温度依存性はなくなる。ま
た、電圧発生器102に代えて図8,図9に示した電圧
発生器を用いてもよい。すなわち、電圧出力端子53を
NPNトランジスタ42のベースに接続し、抵抗57の
一端を、電圧出力端子53に接続せずに、NPNトラン
ジスタ33のエミッタまたはNPNトランジスタ34の
エミッタに接続する。このようにしても、出力電流の温
度依存性をなくすことができる。
【0081】前述したように、実施の形態4によれば、
電圧発生器102の電圧出力端子3にNPNトランジス
タ42のベースを接続し、電源の高電位側にNPNトラ
ンジスタ42のコレクタを接続し、電流源回路202
が、NPNトランジスタ42のエミッタを介して電圧発
生器102の出力電圧VREG5を入力する。これによ
り、電圧発生器102が大きな出力電流を許容する必要
がなくなるため、電圧発生器102を簡単化し、コスト
を低減することができる。特に、電圧発生器に複数の電
流源回路を並列に接続する場合等、大きな出力電流を供
給する必要がある場合に好適であり、このような場合で
も、複雑な電圧発生器を用いることなく、必要な電流を
供給することができる。
【0082】実施の形態5.図7は、この発明の実施の
形態5にかかる電流発生器の概略構成を示す図である。
なお、図4,図6と同一構成の部分については同一の符
号を付している。この電流発生器は、所定の電圧を発生
させる電圧発生器103と、電圧発生器103の電圧出
力端子3をベースにそれぞれ接続し、電源の高電位側1
にコレクタをそれぞれ接続したNPNトランジスタ4
2,44と、NPNトランジスタ42のエミッタに電圧
入力端子31を接続し、所定の電流を出力する電流源回
路203と、NPNトランジスタ44と帰還抵抗7との
間にダイオード接続したNPNトランジスタ41とを備
えている。
【0083】電圧発生器103は、図4に示した実施の
形態3の電圧発生器101において、電圧出力端子3と
電源の低電位側2との間に抵抗43を設けたものであ
る。NPNトランジスタ42は、電圧出力端子3と電圧
入力端子31との間に設ける。また、NPNトランジス
タ44は、電圧出力端子3とNPNトランジスタ41と
の間に設ける。電流源回路203は、図4に示した実施
の形態3の電流源回路201において、NPNトランジ
スタ42を介して電圧を入力するようにしたものであ
る。
【0084】以上の構成において、実施の形態5の動作
について説明する。電流源回路203の入力電流Iin
5は、NPNトランジスタ42のコレクタ−エミッタを
介して電源の高電位側1から供給される。また、NPN
トランジスタ41を流れる電流I2は、NPNトランジ
スタ44のコレクタ−エミッタを介して電源の高電位側
1から供給される。また、電圧発生器103(PNPト
ランジスタ11のコレクタ)は、NPNトランジスタ4
2,44のベース電流を供給する。
【0085】NPNトランジスタ42,44の電流増倍
率をHFE(HFE=100程度)とすると、NPNト
ランジスタ42,44のベース電流は、それぞれIin
4/HFE,I2/HFEという非常に小さい値にな
る。すなわち、電圧発生器103は、大電流を供給する
必要がない。抵抗43は、PNPトランジスタ11のコ
レクタ電流を所定量以上(または最小源量)確保して帰
還ループを安定動作させるために挿入されている。
【0086】ここで、(R21+R22)と(R1+R
2)を同一値にし、NPNトランジスタ33,41,4
2,44のサイズを合わせてそれぞれのベース・エミッ
タ間電圧を同一にする。これにより、実施の形態3と同
様に動作し、電流I2と電流Iin5が等しくなり、出
力電流Iout5の温度依存性がなくなる。また、実施
の形態3と同様に、NPNトランジスタ41に複数のダ
イオード(NPNトランジスタ41a〜41b)を直列
接続してもよい。これにより、所望の温度特性の出力電
流を得ることができる。
【0087】また、電圧発生器103に代えて図8,図
9に示した電圧発生器を用いてもよい。すなわち、電圧
出力端子53をNPNトランジスタ42,44のベース
に接続し、抵抗57の一端を、電圧出力端子53に接続
せずに、NPNトランジスタ41のエミッタに接続す
る。このようにしても、出力電流の温度依存性をなくす
ことができる。
【0088】前述したように、実施の形態5によれば、
電圧発生器103の電圧出力端子3にNPNトランジス
タ42,44のベースをそれぞれ接続し、電源の高電位
側1にNPNトランジスタ42,44のコレクタをそれ
ぞれ接続し、NPNトランジスタ44のエミッタと電圧
発生器103の帰還端子との間に少なくとも一つのダイ
オード(ダイオード接続したNPNトランジスタ41)
を設け、電流源回路203が、NPNトランジスタ42
のエミッタを介して電圧発生器103の出力電圧を入力
する。これにより、電圧発生器103が大きな出力電流
を許容する必要がなくなるため、電圧発生器を簡単化
し、コストを低減することができる、という効果を奏す
る。
【0089】
【発明の効果】以上説明したとおり、この発明によれ
ば、NPNトランジスタが、誤差検出手段が出力する電
圧に応じた電流を流し、PNPトランジスタを有するカ
レントミラー手段が、NPNトランジスタが流す電流を
増倍した電流を流し、抵抗が、カレントミラー手段が流
す電流によって発生する出力電圧から、誤差検出手段へ
の帰還電圧を発生させる。これにより、誤差検出手段の
出力段を、大きな流入電流に耐えられるものにする必要
がなくなり、また、コレクタ・エミッタ間飽和電圧が比
較的小さいPNPトランジスタによって出力電流を流す
ことができるため、コストを低減し、また、出力電圧の
設定範囲を拡大することができる、という効果を奏す
る。
【0090】つぎの発明によれば、基準電圧出力手段
が、温度および電源電圧によらず一定の基準電圧を出力
し、誤差検出手段が、基準電圧出力手段が出力した基準
電圧を入力して電圧を出力し、NPNトランジスタが、
誤差検出手段が出力した電圧に応じたエミッタ電流を第
1の抵抗に流し、第1のPNPトランジスタが、第1の
抵抗に流れる電流とほぼ同じ値の電流を流し、第2のP
NPトランジスタが、第1のPNPトランジスタが流す
電流を増倍した出力電流を流し、第2の抵抗および第3
の抵抗が、出力電流によって発生する出力電圧から誤差
検出手段への帰還電圧を発生させる。これにより、誤差
検出手段の出力段を、大きな流入電流に耐えられるもの
にする必要がなくなり、また、コレクタ・エミッタ間飽
和電圧が比較的小さいPNPトランジスタによって出力
電流を流すことができるため、コストを低減し、また、
出力電圧の設定範囲を拡大することができる、という効
果を奏する。
【0091】つぎの発明によれば、NPNトランジスタ
が、誤差検出器が出力する電圧に応じた電流を流し、P
NPトランジスタを有するカレントミラー手段が、NP
Nトランジスタが流す電流を増倍した電流を流す。これ
により、誤差検出手段の出力段を、大きな流入電流に耐
えられるものにする必要がなくなり、また、コレクタ・
エミッタ間飽和電圧が比較的小さいPNPトランジスタ
によって出力電流を流すことができるため、コストを低
減し、また、出力電圧の設定範囲を拡大することができ
る、という効果を奏する。
【0092】つぎの発明によれば、NPNトランジスタ
が、誤差検出手段が出力した電圧に応じたエミッタ電流
を第1の抵抗に流し、第1のPNPトランジスタが、第
1の抵抗に流れる電流とほぼ同じ値の電流を流し、第2
のPNPトランジスタが、第1のPNPトランジスタが
流す電流を増倍した出力電流を流す。これにより、誤差
検出手段の出力段を、大きな流入電流に耐えられるもの
にする必要がなくなり、また、コレクタ・エミッタ間飽
和電圧が比較的小さいPNPトランジスタによって出力
電流を流すことができるため、コストを低減し、また、
出力電圧の設定範囲を拡大することができる、という効
果を奏する。
【0093】つぎの発明によれば、電圧発生器が、温度
および電源電圧によらず帰還端子の電圧を一定に保つ電
圧を出力し、電流源回路が、電圧発生器の出力電圧を入
力して電流を出力し、出力電流を決定する端子を電圧発
生器の帰還端子に接続する。これにより、出力電流を決
定する端子の電圧が、温度および電源電圧によらず一定
に保たれるため、温度および電源電圧によらず一定の電
流を発生させることができる、という効果を奏する。
【0094】つぎの発明によれば、電圧発生器が、温度
および電源電圧によらず帰還端子の電圧を一定に保つ電
圧を出力し、電圧発生器の電圧出力端子に第1の抵抗の
一端を接続し、第1の抵抗の他端に第1のNPNトラン
ジスタのコレクタおよびベースを接続し、第1のNPN
トランジスタのエミッタと電源の低電位側との間に第2
の抵抗を設け、第1のNPNトランジスタのベースに第
2のNPNトランジスタのベースを接続し、第2のNP
Nトランジスタのエミッタと電源の低電位側との間に第
3の抵抗を設け、第1のNPNトランジスタのエミッタ
と第2の抵抗との間に電圧発生器の帰還端子を接続す
る。これにより、第1のNPNトランジスタのエミッタ
と第2の抵抗との間の電圧が、温度および電源電圧によ
らず一定に保たれるため、温度および電源電圧によらず
一定の電流を発生させることができる、という効果を奏
する。
【0095】つぎの発明によれば、電圧発生器が、温度
および電源電圧によらず帰還端子の電圧を一定に保つ電
圧を出力し、電圧発生器の電圧出力端子に第1の抵抗の
一端を接続し、第1の抵抗の他端に第1のNPNトラン
ジスタのコレクタおよびベースを接続し、第1のNPN
トランジスタのエミッタと電源の低電位側との間に第2
の抵抗を設け、第1のNPNトランジスタのベースに第
2のNPNトランジスタのベースを接続し、第2のNP
Nトランジスタのエミッタと電源の低電位側との間に第
3の抵抗を設け、第2のNPNトランジスタのエミッタ
と第3の抵抗との間に電圧発生器の帰還端子を接続す
る。これにより、第1のNPNトランジスタのエミッタ
と第2の抵抗との間の電圧が、温度および電源電圧によ
らず一定に保たれるため、温度および電源電圧によらず
一定の電流を発生させることができる、という効果を奏
する。
【0096】つぎの発明によれば、電圧発生器の電圧出
力端子に第3のNPNトランジスタのベースを接続し、
電源の高電位側に第3のNPNトランジスタのコレクタ
を接続し、電流源回路が、第3のNPNトランジスタの
エミッタを介して電圧発生器の出力電圧を入力する。こ
れにより、電圧発生器が大きな出力電流を許容する必要
がなくなるため、電圧発生器を簡単化し、コストを低減
することができる、という効果を奏する。
【0097】つぎの発明によれば、電圧発生器が、温度
および電源電圧によらず帰還端子の電圧を一定に保つ電
圧を出力し、電流源回路が、電圧発生器の出力電圧を入
力して電流を出力し、電圧発生器の電圧出力端子と電圧
発生器の帰還端子との間に少なくとも一つのダイオード
を直列接続する。これにより、電圧発生器の出力電圧の
温度特性を調整することができるため、温度および電源
電圧によらず一定の電流を発生させる。あるいは、所望
の負の温度特性の電流を発生させることができる、とい
う効果を奏する。
【0098】つぎの発明によれば、電圧発生器が、温度
および電源電圧によらず帰還端子の電圧を一定に保つ電
圧を出力し、電圧発生器の電圧出力端子と電圧発生器の
帰還端子との間に少なくとも一つのダイオードを直列接
続し、電圧発生器の電圧出力端子に第1の抵抗の一端を
接続し、第1の抵抗の他端に第1のNPNトランジスタ
のコレクタおよびベースを接続し、第1のNPNトラン
ジスタのエミッタと電源の低電位側との間に第2の抵抗
を設け、第1のNPNトランジスタのベースに第2のN
PNトランジスタのベースを接続し、第2のNPNトラ
ンジスタのエミッタと電源の低電位側との間に第3の抵
抗を設ける。これにより、電圧発生器の出力電圧の温度
特性を調整することができるため、温度および電源電圧
によらず一定の電流を発生させる。あるいは、所望の負
の温度特性の電流を発生させることができる、という効
果を奏する。
【0099】つぎの発明によれば、電圧発生器の電圧出
力端子に第3のNPNトランジスタおよび第4のNPN
トランジスタのベースを接続し、電源の高電位側に第3
のNPNトランジスタおよび第4のNPNトランジスタ
のコレクタを接続し、第4のNPNトランジスタのエミ
ッタと電圧発生器の帰還端子との間に少なくとも一つの
ダイオードを設け、電流源回路が、第3のNPNトラン
ジスタのエミッタを介して電圧発生器の出力電圧を入力
する。これにより、電圧発生器が大きな出力電流を許容
する必要がなくなるため、電圧発生器を簡単化し、コス
トを低減することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1にかかる電圧発生器
の概略構成を示す図である。
【図2】 図1に示した基準電圧発生部の概略構成を示
す回路図である。
【図3】 この発明の実施の形態2にかかる電流発生器
の概略構成を示す図である。
【図4】 この発明の実施の形態3にかかる電流発生器
の概略構成を示す図である。
【図5】 実施の形態3にかかる他の電流発生器の概略
構成を示す図である。
【図6】 この発明の実施の形態4にかかる電流発生器
の概略構成を示す図である。
【図7】 この発明の実施の形態5にかかる電流発生器
の概略構成を示す図である。
【図8】 従来の電圧発生器の概略構成を示す図であ
る。
【図9】 従来の他の電圧発生器の概略構成を示す図で
ある。
【図10】 従来の電流源回路の概略構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 電源の高電位側、2 電源の低電位側(グラン
ド)、3 電圧出力端子、4 基準電圧発生部、5 誤
差検出器(オペアンプ)、6,7,9 抵抗、8NPN
トランジスタ、10,11 PNPトランジスタ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H420 NA31 NB02 NB03 NB22 NB36 NC02 NC03 NC27 NE23 5J090 AA03 AA43 AA47 CA02 CA04 CA11 CN04 FA05 FA17 FN03 FN10 HA08 HA25 KA01 KA09 KA17 MA13 MN02 NN02 TA01

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誤差検出手段が出力する電圧に応じた電
    流を流すNPNトランジスタと、 PNPトランジスタを有し、当該PNPトランジスタに
    よって、前記NPNトランジスタが流す電流を増倍した
    電流を流すカレントミラー手段と、 前記カレントミラー手段が流す電流によって発生する出
    力電圧から前記誤差検出手段への帰還電圧を発生させる
    抵抗と、 を具備することを特徴とする電圧発生器。
  2. 【請求項2】 温度および電源電圧によらず一定の基準
    電圧を出力する基準電圧出力手段と、 前記基準電圧出力手段の出力を一方の入力に接続した誤
    差検出手段と、 前記誤差検出手段の出力をベースに接続したNPNトラ
    ンジスタと、 前記NPNトランジスタのエミッタと電源の低電位側と
    の間に配置した第1の抵抗と、 前記NPNトランジスタのコレクタをコレクタおよびベ
    ースに接続し、電源の高電位側をエミッタに接続した第
    1のPNPトランジスタと、 前記第1のPNPトランジスタのベースをベースに接続
    し、電源の高電位側をエミッタに接続した第2のPNP
    トランジスタと、 前記第2のPNPトランジスタのコレクタと前記誤差検
    出手段の他方の入力との間に配置した第2の抵抗と、 前記誤差検出手段の他方の入力と電源の低電位側との間
    に配置した第3の抵抗と、 を具備することを特徴とする電圧発生器。
  3. 【請求項3】 誤差検出器が出力する電圧に応じた電流
    を流すNPNトランジスタと、 PNPトランジスタを有し、当該PNPトランジスタに
    よって、前記NPNトランジスタが流す電流を増倍した
    電流を流すカレントミラー手段と、 を具備することを特徴とする誤差検出器の出力回路。
  4. 【請求項4】 誤差検出器の出力をベースに接続したN
    PNトランジスタと、 前記NPNトランジスタのエミッタと電源の低電位側と
    の間に配置した第1の抵抗と、 前記NPNトランジスタのコレクタをコレクタおよびベ
    ースに接続し、電源の高電位側をエミッタに接続した第
    1のPNPトランジスタと、 前記第1のPNPトランジスタのベースをベースに接続
    し、電源の高電位側をエミッタに接続した第2のPNP
    トランジスタと、 を具備することを特徴とする誤差検出器の出力回路。
  5. 【請求項5】 温度および電源電圧によらず帰還端子の
    電圧を一定に保つ電圧を出力する電圧発生器と、 出力電流を決定する端子を前記電圧発生器の帰還端子に
    接続し、前記電圧発生器の出力電圧を入力して電流を出
    力する電流源回路と、 を具備することを特徴とする電流発生器。
  6. 【請求項6】 温度および電源電圧によらず帰還端子の
    電圧を一定に保つ電圧を出力する電圧発生器と、 前記電圧発生器の電圧出力端子に一端を接続した第1の
    抵抗と、 前記第1の抵抗の他端をコレクタおよびベースに接続し
    た第1のNPNトランジスタと、 前記第1のNPNトランジスタのエミッタと電源の低電
    位側との間に設けた第2の抵抗と、 前記第1のNPNトランジスタのベースをベースに接続
    した第2のNPNトランジスタと、 前記第2のNPNトランジスタのエミッタと電源の低電
    位側との間に設けた第3の抵抗と、 を具備し、 前記第1のNPNトランジスタのエミッタと前記第2の
    抵抗との間に前記電圧発生器の帰還端子を接続したこと
    を特徴とする電流発生器。
  7. 【請求項7】 温度および電源電圧によらず帰還端子の
    電圧を一定に保つ電圧を出力する電圧発生器と、 前記電圧発生器の電圧出力端子に一端を接続した第1の
    抵抗と、 前記第1の抵抗の他端をコレクタおよびベースに接続し
    た第1のNPNトランジスタと、 前記第1のNPNトランジスタのエミッタと電源の低電
    位側との間に設けた第2の抵抗と、 前記第1のNPNトランジスタのベースをベースに接続
    した第2のNPNトランジスタと、 前記第2のNPNトランジスタのエミッタと電源の低電
    位側との間に設けた第3の抵抗と、 を具備し、 前記第2のNPNトランジスタのエミッタと前記第3の
    抵抗との間に前記電圧発生器の帰還端子を接続したこと
    を特徴とする電流発生器。
  8. 【請求項8】 さらに、前記電圧発生器の電圧出力端子
    をベースに接続し、電源の高電位側にコレクタを接続し
    た第3のNPNトランジスタを具備し、 前記電流源回路は、前記第3のNPNトランジスタのエ
    ミッタを介して前記電圧発生器の出力電圧を入力するこ
    とを特徴とする請求項5,6または7に記載の電流発生
    器。
  9. 【請求項9】 温度および電源電圧によらず帰還端子の
    電圧を一定に保つ電圧を出力する電圧発生器と、 前記電圧発生器の電圧出力端子と前記電圧発生器の帰還
    端子との間に直列接続した少なくとも一つのダイオード
    と、 前記電圧発生器の出力電圧を入力して電流を出力する電
    流源回路と、 を具備することを特徴とする電流発生器。
  10. 【請求項10】 温度および電源電圧によらず帰還端子
    の電圧を一定に保つ電圧を出力する電圧発生器と、 前記電圧発生器の電圧出力端子と前記電圧発生器の帰還
    端子との間に直列接続した少なくとも一つのダイオード
    と、 前記電圧発生器の電圧出力端子に一端を接続した第1の
    抵抗と、 前記第1の抵抗の他端をコレクタおよびベースに接続し
    た第1のNPNトランジスタと、 前記第1のNPNトランジスタのエミッタと電源の低電
    位側との間に設けた第2の抵抗と、 前記第1のNPNトランジスタのベースをベースに接続
    した第2のNPNトランジスタと、 前記第2のNPNトランジスタのエミッタと電源の低電
    位側との間に設けた第3の抵抗と、 を具備することを特徴とする電流発生器。
  11. 【請求項11】 さらに、前記電圧発生器の電圧出力端
    子をベースに接続し、電源の高電位側にコレクタを接続
    した第3のNPNトランジスタおよび第4のNPNトラ
    ンジスタを具備し、 前記電流源回路は、前記第3のNPNトランジスタのエ
    ミッタを介して前記電圧発生器の出力電圧を入力し、 前記少なくとも一つのダイオードは、前記第4のNPN
    トランジスタのエミッタと前記電圧発生器の帰還端子と
    の間に設けたことを特徴とすることを特徴とする請求項
    9または10に記載の電流発生器。
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