JP2001323998A - 変速機 - Google Patents

変速機

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JP2001323998A
JP2001323998A JP2000146948A JP2000146948A JP2001323998A JP 2001323998 A JP2001323998 A JP 2001323998A JP 2000146948 A JP2000146948 A JP 2000146948A JP 2000146948 A JP2000146948 A JP 2000146948A JP 2001323998 A JP2001323998 A JP 2001323998A
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transmission
torque
torque transmitting
parking
case
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JP2000146948A
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Michitaka Kagami
道孝 各務
Atsushi Honda
敦 本多
Shoichi Sayo
正一 佐用
Kunio Morisawa
邦夫 森沢
Katsutoshi Shimizu
勝利 清水
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トルク伝達部材および動作機構ならびにパー
キング機構を備えた変速機を小型化する。 【解決手段】 車輪にトルクを伝達するトルク伝達部材
36,37と、車輪に伝達するトルクを制御するために
動作する動作機構46と、トルク伝達部材37の回転を
防止するパーキング機構と、トルク伝達部材36,37
および動作機構46ならびにパーキング機構を収納した
ケース5とを備えた変速機において、ケース5における
動作機構46の動作領域を含む所定範囲に対応する箇所
に切欠部87を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車輪にトルクを
伝達するトルク伝達部材と、トルク伝達部材の回転を防
止するパーキング機構とを備えた変速機に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両用の変速機は、変速機構を
構成する部品およびその他の部品として、各種の回転軸
および各種の歯車などのトルク伝達部材を有しており、
これらのトルク伝達部材同士の間でトルクが伝達される
経路において、その変速比が変更される構成になってい
る。また、車両の停車時におけるのトルク伝達部材の回
転を防止するためにパーキング機構が設けられている。
上記のようなトルク伝達部材やパーキング機構などの部
品は、いずれも変速機の外殻を構成するケースの内部に
設けられている。
【0003】このように、ケースの内部に、トルク伝達
部材およびパーキング機構を収納した変速機の一例が特
開平7−174198号公報に記載されている。この公
報にはベルト式無段変速機が記載されており、このベル
ト式無段変速機は、平行に配置されたプライマリシャフ
トおよびセカンダリシャフトと、プライマリシャフトに
取り付けられたプライマリプーリと、セカンダリシャフ
トに取り付けられたセカンダリプーリと、プライマリシ
ャフト側に設けられた前後進切り換え機構と、プライマ
リプーリおよびセカンダリプーリに巻き掛けられたベル
トとを備えている。
【0004】また、セカンダリシャフトにはパーキング
ギヤが設けられており、パーキングギヤに係合してセカ
ンダリシャフトの回転を防止するパーキング機構が設け
られている。このパーキング機構は、支軸を中心として
回転するパーキングポール、このパーキングポールをパ
ーキングギヤから離れる方向に付勢する戻しバネ、シフ
トポジションに応じてパーキングポールを回転させるパ
ーキングロッドなどの部品から構成されている。
【0005】上記のような、プライマリシャフト、セカ
ンダリシャフト、プライマリプーリ、セカンダリプー
リ、前後進切り換え機構、ベルトなどの動作機構、およ
びパーキング機構などの部品は、ベルト式無段変速機の
外殻を構成するケースの内部に設けられている。また、
ケースの内部には隔壁が設けられており、パーキング機
構の部品がケースに取り付けられたり、パーキング機構
の部品が隔壁により支持される構成になっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記公報に
記載されているベルト式無段変速機のように、ケースの
内部にトルク伝達部材およびパーキング機構を設けた場
合は、変速機の小型化および信頼性を確保する上で不都
合が生じる可能性があった。しかしながら、上記公報の
ベルト式無段変速機においては、このパーキング機構の
存在に起因する問題については何ら認識されておらず、
この点で改善の余地があった。
【0007】この発明は上記の事情を背景としてなされ
たものであり、ケース内部に、トルク伝達部材およびパ
ーキング機構を設けた場合に生じる問題を解決すること
のできる変速機を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目
的を達成するために、請求項1の発明は、車輪にトルク
を伝達するトルク伝達部材と、前記車輪に伝達するトル
クを制御するために動作する動作機構と、前記トルク伝
達部材の回転を防止するパーキング機構と、前記トルク
伝達部材および前記動作機構ならびに前記パーキング機
構を収納したケースとを備えた変速機において、前記ケ
ースにおける前記動作機構の動作領域を含む所定範囲に
対応する箇所に切欠部を設けたことを特徴とするもので
ある。
【0009】この請求項1において、動作機構として
は、ベルト、チェーン、ギヤなどの部品が例示される。
また、動作領域としては、動作機構の移動領域(移動軌
跡)と、動作機構の撓みや振動による変位領域とが挙げ
られる。また動作領域を含む所定範囲とは、動作領域の
外側に余剰空間を加えた範囲を意味している。この請求
項1においては、所定の部品が、トルク伝達部材または
動作機構の一方として機能する場合と、所定の部品が、
トルク伝達部材および動作機構の両方の機能を兼備する
場合とがある。請求項1において、切欠部には、凹部、
くぼみ、穴、溝などが含まれる。
【0010】請求項1の発明によれば、動作機構とケー
スとの接触が回避されるため、ケースを可及的に小型化
することができる。
【0011】請求項2の発明は、請求項1の構成に加え
て、前記ケースには前記パーキング機構を保持する取付
部材が設けられており、この取付部材に前記切欠部が形
成されていることを特徴とするものである。この請求項
2において、取付部材は、パーキング機構の少なくとも
一部を保持するものである。
【0012】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
と同様の作用が生じる他に、動作機構とケースに設けら
れている取付部材との接触が回避される。
【0013】請求項3の発明は、請求項2の構成に加え
て、前記取付部材には、前記パーキング機構を保持する
取付孔が設けられており、この取付孔と前記切欠部とが
連通されていることを特徴とするものである。
【0014】この請求項3の発明においても、請求項2
の発明と同様の作用が生じる。
【0015】請求項4の発明は、請求項1ないし3のい
ずれかの構成に加えて、前記動作機構が、駆動側回転部
材および従動側回転部材に巻き掛けられた巻き掛け伝動
部材を有しており、前記巻き掛け伝動部材の動作領域を
含む所定範囲に対応する箇所に前記切欠部が設けられて
いることを特徴とする。請求項4の発明において、巻き
掛け伝動部材としては、ベルト、チェーンなどが挙げら
れる。
【0016】請求項4の発明によれば、請求項1ないし
3のいずれかの発明と同様の作用が生じる他に、巻き掛
け伝動部材とケースとの接触が回避される。
【0017】請求項5の発明は、請求項1ないし4のい
ずれかの構成に加えて、前記ケースの内部に供給するオ
イルを貯留するオイル貯留部とを有し、前記ケースの内
部に供給されたオイルが前記切欠部を経由して前記オイ
ル貯留部に戻される構成であることを特徴とするもので
ある。
【0018】請求項5の発明によれば、請求項1ないし
4のいずれかの発明と同様の作用が生じる他に、ケース
の内部に供給されたオイルが切欠部を経由してオイル貯
留部に戻されるため、オイルをオイル貯留部に戻すため
に格別の油路などを設ける必要がなく、構造が簡略化さ
れる。
【0019】請求項6の発明は、車輪にトルクを伝達す
るトルク伝達部材と、前記トルク伝達部材の回転を防止
するパーキング機構と、前記トルク伝達部材および前記
パーキング機構を収納したケースとを備えた変速機にお
いて、前記ケースが複数の分割部材を結合して構成さ
れ、前記パーキング機構を構成する複数の部品が前記複
数の分割部材にそれぞれ取り付けられているとともに、
前記複数の分割部材を結合して前記ケースを構成するこ
とにより、前記パーキング機構が組み立てられるように
構成されていることを特徴とするものである。
【0020】請求項6の発明によれば、変速機の製造工
程において、複数の分割部材に別個に部品を取り付ける
作業を併行しておこない、その後に、複数の分割部材同
士を結合してケースを構成すれば、パーキング機構が組
み立てられる。
【0021】請求項7の発明は、車輪にトルクを伝達す
るトルク伝達部材と、このトルク伝達部材に接触してこ
のトルク伝達部材の回転を防止する回転防止部材と、こ
の回転防止部材に接触し、かつ、この回転防止部材を前
記トルク伝達部材から離す方向に付勢する付勢部材とを
備えた変速機において、前記回転防止部材と前記付勢部
材との接触領域を広めるように、前記回転防止部材と前
記付勢部材との接触状態を調整する接触状態調整機構が
設けられていることを特徴とするものである。請求項5
において、付勢部材と回転防止部材との接触状態として
は、線接触と面接触とが挙げられる。
【0022】この請求項7の発明によれば、付勢部材と
回転防止部材との接触領域が広められるため、回転防止
部材に対する付勢部材の付勢力の伝達領域が広められ
る。
【0023】請求項8の発明は、車輪にトルクを伝達す
るトルク伝達部材と、このトルク伝達部材に接触してこ
のトルク伝達部材の回転を防止する回転防止部材と、こ
の回転防止部材に接触し、かつ、この回転防止部材を前
記トルク伝達部材から離す方向に付勢する付勢部材と、
この付勢部材を保持する保持部材とを備えた変速機にお
いて、前記保持部材を所定位置に保持する位置決め機構
が設けられており、この位置決め機構が、この保持部材
以外の部材を位置決めするように構成されていることを
特徴とするものである。
【0024】請求項8において、好ましくは所定位置
は、付勢部材の付勢力を回転防止部材に伝達することの
できる位置を意味し、言い換えれば、所定位置とは、付
勢部材と回転防止部材との相対位置を意味している。
【0025】請求項8の発明によれば、位置決め機構
が、保持部材を所定位置に保持する機能と、保持部材以
外の部材を位置決めする機能とを兼備しているため、保
持部材を所定位置に保持するために格別の部品を設ける
必要がない。
【0026】請求項9の発明は、請求項8の構成に加え
て、前記保持部材以外の部材が軸受であることを特徴と
するものである。
【0027】請求項9の発明によれば、請求項8の発明
と同様の作用が生じる他に、位置決め機構により軸受が
位置決めされる。
【0028】請求項10の発明は、車輪にトルクを伝達
するトルク伝達部材と、このトルク伝達部材に接触して
このトルク伝達部材の回転を防止する回転防止部材と、
この回転防止部材に接触し、かつ、この回転防止部材を
前記トルク伝達部材から離す方向に付勢する付勢部材
と、この付勢部材を保持する保持部材とを備えた変速機
において、前記保持部材を所定位置に保持する位置決め
機構が設けられており、この位置決め機構が、この保持
部材を位置決めする機能以外の機能を備えていることを
特徴とするものである。
【0029】請求項10の発明によれば、位置決め機構
が、保持部材を所定位置に保持する機能と、保持部材以
外の部材を位置決めする機能とを兼備しているため、保
持部材を所定位置に保持するために格別の部品を設ける
必要がない。また、位置決め機構が、この保持部材を位
置決めする機能以外の機能を備えているため、機能部品
の点数を減少させることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明を図面を参照し
ながら具体的に説明する。図2は、この発明を適用した
FF車(フロントエンジンフロントドライブ;エンジン
前置き前輪駆動車)のスケルトン図である。図2におい
て、1は車両の駆動力源としてのエンジンであり、この
エンジン1としては内燃機関、具体的にはガソリンエン
ジン、ディーゼルエンジン、LPGエンジンなどが用い
られる。そして、エンジン1のクランクシャフト2が車
両の幅方向に配置されている。なお、以下の説明におい
ては、エンジン1として便宜上、ガソリンエンジンを用
いた場合について説明する。
【0031】また前記エンジン1の出力側には、トラン
スアクスル3が設けられている。図3は、トランスアク
スル3を構成する部品の分解斜視図である。このトラン
スアクスル3は、エンジン1の後端側に取り付けられた
トランスアクスルハウジング4と、トランスアクスルハ
ウジング4におけるエンジン1とは反対側の開口端に取
り付けられたトランスアクスルケース5と、トランスア
クスルケース5におけるトランスアクスルハウジング4
とは反対側の開口端に取り付けられたトランスアクスル
リヤカバー6と、トランスアクスルケース5の下部に取
り付けられるオイルパン80と、トランスアクスルケー
ス5とオイルパン80との間に設けられたバルブボデー
ユニット84とを有している。このバルブボデーユニッ
ト84には油圧回路(図示せず)が設けられている。
【0032】トランスアクスルハウジング4およびトラ
ンスアクスルケース5ならびにトランスアクスルリヤカ
バー6は、アルミニウムなどの金属材料を鋳造して所定
形状に成形され、その後、切削加工などの機械加工をお
こなって、軸穴および雌ねじ穴などが施されている。ま
た、バルブボデーユニット84は、アッパーバルブボデ
ー81およびロワーバルブボデー83ならびにプレート
82とを有している。なお、オイルパン80の内部に
は、トランスアクスル3の内部に供給される作動油およ
び潤滑油としてのオイル(図示せず)が貯留される。
【0033】一方、トランスアクスルハウジング4の内
部には、トルクコンバータ7が設けられており、トラン
スアクスルケース5およびトランスアクスルリヤカバー
6の内部には、前後進切り換え機構8およびベルト式無
段変速機(CVT)9とならびに最終減速機(言い換え
れば差動装置)10が設けられている。まず、トルクコ
ンバータ7の構成について説明する。トランスアクスル
ハウジング4の内部には、クランクシャフト2と同一の
軸線を中心として回転可能なインプットシャフト11が
設けられており、インプットシャフト11におけるエン
ジン1側の端部にはタービンランナ13が取り付けられ
ている。
【0034】一方、クランクシャフト2の後端にはドラ
イブプレート14を介してフロントカバー15が連結さ
れており、フロントカバー15にはポンプインペラ16
が接続されている。このタービンランナ13とポンプイ
ンペラ16とは対向して配置され、タービンランナ13
およびポンプインペラ16の内側にはステータ17が設
けられている。ステータ17は、一方向クラッチ17A
を介してステータシャフト17Bに接続されている。こ
のステータシャフト17Bの内部にインプットシャフト
11が配置されている。ステータシャフト17Bとイン
プットシャフト11とは相対回転可能である。また、イ
ンプットシャフト11におけるフロントカバー15側の
端部には、ダンパ機構18を介してロックアップクラッ
チ19が設けられている。なお、ステータシャフト17
Bはバルブボデー23側に固定されている。上記のよう
に構成されたフロントカバー15およびポンプインペラ
16などにより形成されたケーシング内に、作動流体と
してのオイルが供給されている。このオイルは、オイル
ポンプ(後述)により汲み上げられたオイルである。
【0035】上記構成により、エンジン1の動力(トル
ク)がクランクシャフト2からフロントカバー15に伝
達される。この時、ロックアップクラッチ19が解放さ
れている場合は、ポンプインペラ16のトルクが流体に
よりタービンランナ13に伝達され、ついでインプット
シャフト11に伝達される。なお、ポンプインペラ16
からタービンランナ13に伝達されるトルクを、ステー
タ17により増幅することもできる。一方、ロックアッ
プクラッチ19が係合されている場合は、フロントカバ
ー15のトルクが機械的にインプットシャフト11に伝
達される。
【0036】前記トルクコンバータ7と前後進切り換え
機構8との間には、オイルポンプ20が設けられてい
る。オイルポンプ20は、ボデー23およびロータ21
を備えている。前記ポンプインペラ16の内周端には円
筒形状のハブ(言い換えれば、エクステンションスリー
ブ)22が溶接固定されている。このハブ22とロータ
21とが一体回転する状態で連結されている。ステータ
シャフト17Bの一部は、オイルポンプ20の内部に到
達している。
【0037】また、ボデー23は、トランスアクスルケ
ース5側にボルト(図示せず)により締め付け固定され
ている。上記構成において、エンジン1の動力をポンプ
インペラ16を介してロータ21に伝達し、オイルポン
プ20を駆動することができる。このオイルポンプ20
の駆動により、オイルパン80内のオイルが汲み上げら
れる。このオイルポンプ20の吐出油圧は、バルブボデ
ーユニット84の油圧回路に供給される。
【0038】前記前後進切り換え機構8は、インプット
シャフト11とベルト式無段変速機9との間の動力伝達
経路に設けられている。前後進切り換え機構8はダブル
ピニオン形式の遊星歯車機構24を有している。この遊
星歯車機構24は、インプットシャフト11のベルト式
無段変速機9側の端部に設けられたサンギヤ25と、こ
のサンギヤ25の外周側に、サンギヤ25と同心状に配
置されたリングギヤ26と、サンギヤ25に噛み合わさ
れたピニオンギヤ27と、このピニオンギヤ27および
リングギヤ26に噛み合わされたピニオンギヤ28と、
ピニオンギヤ27,27を自転可能に保持し、かつ、ピ
ニオンギヤ27,27を、サンギヤ25の周囲で一体的
に公転可能な状態で保持したキャリヤ29とを有してい
る。そして、このキャリヤ29と、ベルト式無段変速機
9のプライマリシャフト(後述する)とが連結されてい
る。
【0039】また、キャリヤ29とインプットシャフト
11との間の動力伝達経路を接続・遮断するフォワード
クラッチCRが設けられている。フォワードクラッチC
Rは、インプットシャフト11を中心として回転可能で
あり、かつ、環状に構成されたプレートおよびディスク
を、軸線方向に交互に配置した公知の構造を備えてい
る。プレートおよびディスクなどの構成は金属材料によ
り構成されている。さらに、トランスアクスルケース5
側には、リングギヤ26の回転・固定を制御するリバー
スブレーキBRが設けられている。リバースブレーキB
Rは、インプットシャフト11の外周側に設けられ、か
つ、環状に構成されたプレートおよびディスクを、軸線
方向に交互に配置した公知の構造を備えている。
【0040】前記ベルト式無段変速機9は、インプット
シャフト11と同心状に配置されたプライマリシャフト
(言い換えれば駆動側シャフト)30と、プライマリシ
ャフト30と相互に平行に配置されたセカンダリシャフ
ト(言い換えればカウンタシャフト、もしくは従動側シ
ャフト)31とを有している。また、軸受32,33に
よりプライマリシャフト30が回転可能に保持されてい
るとともに、軸受34,35によりセカンダリシャフト
31が回転可能に保持されている。
【0041】前記プライマリシャフト30にはプライマ
リプーリ36が設けられており、セカンダリシャフト3
1側にはセカンダリプーリ37が設けられている。プラ
イマリプーリ36は、プライマリシャフト30の外周に
一体的に形成された固定シーブ(言い換えれば固定部
材)38と、プライマリシャフト30の軸線方向に移動
できるように構成された可動シーブ(言い換えれば可動
部材)39とを有している。そして、固定シーブ38と
可動シーブ39との対向面間にV字形状の溝40が形成
されている。
【0042】また、この可動シーブ39をプライマリシ
ャフト30の軸線方向に動作させることにより、可動シ
ーブ39と固定シーブ38とを接近・離隔させる油圧ア
クチュエータ(言い換えれば油圧サーボ機構)41が設
けられている。この油圧アクチュエータ41は、油路
(図示せず)および油圧室(図示せず)ならびにピスト
ン(図示せず)などを備えている。一方、セカンダリプ
ーリ37は、セカンダリシャフト31の外周に一体的に
形成された固定シーブ(言い換えれば固定部材)42
と、セカンダリシャフト31の軸線方向に移動できるよ
うに構成された可動シーブ(言い換えれば可動部材)4
3とを有している。
【0043】そして、固定シーブ42と可動シーブ43
との対向面間にV字形状の溝44が形成されている。ま
た、この可動シーブ43をセカンダリシャフト31の軸
線方向に動作させることにより、可動シーブ43と固定
シーブ42とを接近・離隔させる油圧アクチュエータ
(言い換えれば油圧サーボ機構)45が設けられてい
る。油圧アクチュエータ45は、圧縮コイルばね(図示
せず)、油路(図示せず)、油圧室(図示せず)などを
備えている。
【0044】上記構成のプライマリプーリ36の溝40
およびセカンダリプーリ37溝44に対して、ベルト4
6が巻き掛けられている。ベルト46は、多数の金属製
の駒および複数本のスチールリングを有している。な
お、前記セカンダリシャフト31におけるエンジン1側
には、円筒形状のカウンタドライブギヤ47が固定され
ており、カウンタドライブギヤ47が軸受48,49に
より保持されている。さらに、軸受35はトランスアク
スルリヤカバー6側に設けられており、セカンダリシャ
フト31における軸受35とセカンダリプーリ37との
間には、パーキングギヤ31Aが設けられている。
【0045】前記ベルト式無段変速機9のカウンタドラ
イブギヤ47と最終減速機10との間の動力伝達経路に
は、セカンダリシャフト31と相互に平行なインターミ
ディエイトシャフト50が設けられている。インターミ
ディエイトシャフト50は軸受51,52により支持さ
れている。インターミディエイトシャフト50にはカウ
ンタドリブンギヤ53とファイナルドライブギヤ54と
が形成されている。そして、カウンタドライブギヤ47
とカウンタドリブンギヤ53とが噛み合わされている。
【0046】一方、前記最終減速機10は内部中空のデ
フケース55を有している。デフケース55は、軸受5
6,57により回転可能に保持されているとともに、デ
フケース55の外周にはリングギヤ58が設けられてい
る。そして、ファイナルドライブギヤ54とリングギヤ
58とが噛み合わされている。また、デフケース55の
内部にはピニオンシャフト59が取り付けられており、
ピニオンシャフト59には2つのピニオンギヤ60が取
り付けられている。このピニオンギヤ60には2つのサ
イドギヤ61が噛み合わされている。2つのサイドギヤ
61には別個にフロントドライブシャフト62が接続さ
れ、各フロントドライブシャフト62には、車輪(前
輪)63が接続されている。
【0047】図1は、トランスアクスルケース5をトラ
ンスアクスルハウジング4側から見た状態の縦断面図、
図4は、トランスアクスルケース5の部分的な縦断面図
である。トランスアクスルケース5には、隔壁85およ
び隔壁86が設けられている。隔壁85は、トランスア
クスルケース5の内部を上部空間A1と下部空間B1と
に区画するものである。隔壁86は、トランスアクスル
ケース5の下部空間B1と、トランスアクスルリヤカバ
ー6の内部空間とを区画するものである。隔壁85と隔
壁86とは連続して形成されている。そして、上部空間
A1にベルト式無段変速機9が設けられている。下部空
間B1は、オイルパン80の内部空間に連通している。
プライマリプーリ36の回転中心は、セカンダリプーリ
37の回転中心よりも下方に配置されている。また、車
両の前後方向において、プライマリプーリ36の回転中
心は、セカンダリプーリ37の回転中心よりも前方に配
置されている。
【0048】隔壁85には、上部空間A1と下方空間B
1とを連通する切欠部87が形成されている。つまり、
切欠部87は隔壁85を上下方向に貫通している。そし
て、プライマリシャフト30およびセカンダリシャフト
31の軸線方向において、この切欠部87とプライマリ
プーリ36およびセカンダリプーリ37とが同じ位置に
配置されている。より具体的には、ベルト46の動作領
域を含む所定範囲に対応する箇所に、切欠部87が形成
されている。
【0049】ここで、ベルト46の動作領域としては、
プライマリプーリ36およびセカンダリプーリ37に対
するベルト46の巻き掛け半径の変化にともなうベルト
46の移動領域(移動軌跡)と、ベルト46の撓みや振
動による厚さ方向の変位領域とが挙げられる。また動作
領域を含む所定範囲とは、動作領域の外側に余剰空間を
加えた範囲を意味している。言い換えれば、隔壁85
は、ベルト46の動作領域を含む所定範囲外に配置され
ていることになる。なお、隔壁86には、パーキング機
構(後述)の部品を取り付ける取付孔88が設けられて
いる。この取付孔88は切欠部87に連通している。
【0050】図5はパーキング機構89の構成を示す部
分的な図、図6は、パーキングギヤ31A付近の構成を
示す断面図、図7は、パーキング機構89の構成を示す
部分的な断面図、図8はパーキング機構89の構成を示
す部分的な底面断面図である。以下、パーキング機構8
9の構成を具体的に説明する。パーキングギヤ31Aの
下方にはパーキングポール90が設けられており、パー
キングポール90の一端側が支軸91により支持されて
いる。
【0051】このようにして、パーキングポール90
は、トランスアクスルリヤカバー6側の支軸91を支点
として回転可能に構成されている。パーキングポール9
0は金属板により一体的に構成されている。パーキング
ポール90の長さ方向の中途部位には、パーキングギヤ
31Aに噛合する爪91Aが形成されている。パーキン
グポール90の支軸91とは反対側の端部には、接触部
92が形成されている。また接触部92に連続する傾斜
面92Aが形成されている。
【0052】一方、トランスアクスルリヤカバー6の内
面には、軸受35をセカンダリシャフト31の軸線方向
に位置決め固定するベアリングリテーナ93が取り付け
られている。ベアリングリテーナ93は環状に構成さ
れ、その内部にパーキングギヤ31Aの一部が回転可能
に配置されている。そして、トランスアクスルリヤカバ
ー6の外部からねじ込まれたボルト94により、ベアリ
ングリテーナ93が固定されている。トランスアクスル
リヤカバー6におけるパーキングギヤ31A側の面には
取付孔95が設けられており、取付孔95には位置決め
ピン96が挿入されている。位置決めピン96は、支軸
91とパーキングギヤ31Aとの間に設けられている。
位置決めピン96の軸線は、セカンダリシャフト31の
軸線と平行に設定されている。取付孔95に挿入された
位置決めピン96は、ベアリングリテーナ93により、
取付孔95から抜け出さないように固定されている。
【0053】この位置決めピン96の外周には、トーシ
ョンスプリング(言い換えればねじりコイルばね)97
が取り付けられている。トーションスプリング97の一
端側は、位置決めピン96の軸線に対して直交して外側
に伸ばされ、その端部には屈曲部98を介して、位置決
めピン96の軸線と平行に伸ばされた押圧部99が形成
されている。
【0054】また、トーションスプリング97における
押圧部99の反対側には、脚部101が形成されてい
る。そして、トランスアクスルリヤカバー6と、脚部1
01とが接触している。このため、トーションスプリン
グ97の弾性力により、押圧部99の外周面の一部が、
パーキングポール90におけるパーキングギヤ31A側
の縁部100に線接触する。具体的には、縁部100に
おける爪91Aと支軸91との間に、押圧部96が線接
触する。
【0055】このようにして、トーションスプリング9
7の弾性力により、パーキングポール90が支軸91を
支点として、図5で時計方向に回転するように付勢され
ている。言い換えれば、爪91Aがパーキングギヤ31
Aから離れる方向に、パーキングポール90が押圧され
ている。また、トランスアクスルリヤカバー6にはカム
スリーブ103が固定されており、トーションスプリン
グ97により押圧されるパーキングポール90の接触部
92がカムスリーブ103に接触するように構成されて
いる。このように、パーキングポール90およびカムス
リーブ103が、トランスアクスルリヤカバー6側に取
り付けられている。
【0056】一方、トランスアクスルケース5の内部に
はパーキングカムロッド104が設けられている。この
パーキングカムロッド104は、シフトポジション選択
装置(後述)の操作に基づいて、図7において左右方向
に動作するように構成されている。パーキングカムロッ
ド104におけるトランスアクスルリヤカバー6側の端
部にはストッパ105が形成されている。また、パーキ
ングカムロッド104の外周には円筒形状のカラー10
6が取り付けられている。カラー106とパーキングカ
ムロッド104とは、パーキングカムロッド104の長
さ方向に相対移動可能に構成されている。
【0057】また、カラー106の外周には、第1のテ
ーパ面108と、第1のテーパ面108に連続する第2
のテーパ面109とが形成されている。さらに、パーキ
ングカムロッド104の外周には、ストッパ105から
所定間隔をおいてストッパ部110が一体的に形成され
ており、ストッパ部110とカラー106との間には圧
縮コイルばね111が装着されている。このため、圧縮
コイルばね111の弾性力により、カラー106がスト
ッパ105側に押圧されている。さらに、前述した隔壁
86の取付孔88には円筒形状のカムガイド112が取
り付けられている。そして、カムガイド112の内部に
パーキングカムロッド104が動作可能に配置されてい
る。
【0058】図9は、図2に示す車両の制御系統を示す
ブロック図である。車両全体を制御する電子制御装置6
4は、演算処理装置(CPUまたはMPU)および記憶
装置(RAMおよびROM)ならびに入出力インターフ
ェースを主体とするマイクロコンピュータにより構成さ
れている。
【0059】この電子制御装置64に対しては、エンジ
ン回転数センサ65の信号、アクセル開度センサ66の
信号、スロットル開度センサ67の信号、ブレーキスイ
ッチ68の信号、シフトポジション選択装置69Aの操
作状態を検出するシフトポジションセンサ69の信号、
ベルト式無段変速機9の入力回転数を検出する入力回転
数センサ70の信号、ベルト式無段変速機9の出力回転
数を検出する出力回転数センサ71の信号、ベルト式無
段変速機9およびトルクコンバータ7の作動油温を検出
する油温センサ72の信号、エアコンスイッチ73の信
号、エンジン1の冷却水温を検出する水温セン74の信
号などが入力される。
【0060】前記シフトポジションセンサ69の信号に
基づいて、駆動ポジション(例えばD(ドライブ)ポジ
ション、R(リバース)ポジションなど)、または非駆
動ポジション(例えばN(ニュートラル)ポジション、
P(パーキング)ポジションなど)のいずれが選択され
ているかが判断される。さらに、駆動ポジションのう
ち、前進ポジション(例えばDポジション)または後進
ポジション(Rポジション)のいずれが選択されている
かが判断される。また、エンジン回転数センサ65の信
号、入力回転数センサ70の信号、出力回転数センサ7
1の信号などに基づいて、車速およびベルト式無段変速
機9の変速比を演算することができる。
【0061】また電子制御装置64からは、エンジン1
の燃料噴射制御装置75を制御する信号、エンジン1の
点火時期制御装置76を制御する信号、油圧制御装置7
7を制御する信号が出力される。油圧制御装置77は、
前述したバルブボデーユニット84の油圧回路の他に、
ロックアップクラッチ19の係合・解放を制御するソレ
ノイドバルブ(図示せず)、油圧アクチュエータ41,
45の油圧室の油圧を制御するリニアソレノイドバルブ
(後述)、フォワードクラッチCRおよびリバースブレ
ーキBRに作用する油圧を制御するソレノイドバルブ
(図示せず)などを備えている。
【0062】また、バルブボデーユニット84の油圧回
路には、オイルパン80のオイルを、ベルト式無段変速
機9および前後進切り換え機構8側に供給する潤滑油供
給油路(図示せず)が接続されている。このオイルによ
り、ベルト式無段変速機9および前後進切り換え機構8
の発熱部位、摩擦部位、摺動部位などが潤滑もしくは冷
却される。
【0063】そして、電子制御装置64には、各種の信
号に基づいてエンジン1およびロックアップクラッチ1
9ならびにベルト式無段変速機9の変速制御をおこなう
ためのデータが記憶されている。例えば、アクセル開度
および車速などのような走行状態に基づいて、ベルト式
無段変速機9の変速比を制御することにより、エンジン
1の最適な運転状態を選択するためのデータが、電子制
御装置64に記憶されている。また、電子制御装置64
には、アクセル開度および車速をパラメータとするロッ
クアップクラッチ制御マップが記憶されており、このロ
ックアップクラッチ制御マップに基づいてロックアップ
クラッチ19が係合・解放・スリップの各状態に制御さ
れる。そして、電子制御装置64に入力される各種の信
号や、電子制御装置64に記憶されているデータに基づ
いて、電子制御装置64から、燃料噴射制御装置75、
点火時期制御装置76、油圧制御装置77に対して制御
信号が出力される。
【0064】ここで、この実施形態の構成とこの発明の
構成との対応関係を説明すれば、プライマリシャフト3
0およびセカンダリシャフト31がこの発明のトルク伝
達部材に相当し、ベルト46がこの発明の動作機構に相
当し、トランスアクスルハウジング4およびトランスア
クスルケース5ならびにトランスアクスルリヤカバー6
によりこの発明のケースが構成され、トランスアクスル
3がこの発明の変速機に相当し、プライマリシャフト3
0およびプライマリプーリ36がこの発明の駆動側回転
部材に相当し、セカンダリシャフト31およびセカンダ
リプーリ37がこの発明の従動側回転部材に相当し、ベ
ルト46がこの発明の巻き掛け伝動部材に相当し、オイ
ルパン80がオイル貯留部に相当する。
【0065】また、パーキングギヤ31A、パーキング
ポール90、位置決めピン96、トーションスプリング
97、カムスリーブ103、パーキングカムロッド10
4、カムガイド112が、この発明のパーキング機構9
0を構成する複数の部品に相当し、トランスアクスルケ
ース5およびトランスアクスルリヤカバー6がこの発明
の複数の分割部材に相当し、パーキングポール90がこ
の発明の回転防止部材に相当し、トーションスプリング
97がこの発明の付勢部材に相当し、トーションスプリ
ング97の屈曲部98がこの発明の接触状態調整機構に
相当し、位置決めピン96がこの発明の保持部材に相当
し、ベアリングリテーナ93およびボルト94がこの発
明の位置決め機構に相当し、軸受35がこの発明の保持
部材以外の部材に相当し、隔壁85および隔壁86を有
するトランスアクスルケース5がこの発明の取付部材に
相当する。
【0066】上記構成を有する車両の制御内容の一例を
説明する。まず、シフトポジション選択装置69Aの操
作に基づいて前後進切り換え機構8が制御される。前進
ポジションが選択された場合はフォワードクラッチCR
が係合され、かつ、リバースブレーキBRが解放され
て、インプットシャフト11とプライマリシャフト30
とが直結状態になる。この状態においては、エンジン1
のトルクが、トルクコンバータ7を経由してインプット
シャフト11に伝達されると、インプットシャフト11
およびキャリヤ29ならびにプライマリシャフト30が
一体回転する。プライマリシャフト30のトルクは、プ
ライマリプーリ36およびベルト46ならびにセカンダ
リプーリ37を経由してセカンダリシャフト31に伝達
される。
【0067】セカンダリシャフト31に伝達されたトル
クは、カウンタドライブギヤ47およびカウンタドリブ
ンギヤ53を経由してインターミディエイトシャフト5
0に伝達される。インターミディエイトシャフト50に
伝達されたトルクは、ファイナルドライブギヤ54およ
びリングギヤ58を経由してデフケース55に伝達され
る。デフケース55が回転すると、そのトルクがピニオ
ンギヤ60およびサイドギヤ61を経由してドライブシ
ャフト62に伝達され、ついでそのトルクが車輪63に
伝達される。
【0068】これに対して、後進ポジションが選択され
た場合はフォワードクラッチCRが解放され、かつ、リ
バースブレーキBRが係合されて、リングギヤ26が固
定される。すると、インプットシャフト11の回転にと
もなってピニオンギヤ27,28が共に自転しつつ公転
し、キャリヤ29がインプットシャフト11の回転方向
とは逆の方向に回転する。その結果、プライマリシャフ
ト30、セカンダリシャフト31、インターミディエイ
トシャフト50などの回転部材が、前進ポジションの場
合とは逆方向に回転して車両が後退する。
【0069】また、車速およびアクセル開度などの条件
から判断される車両の加速要求(言い換えれば駆動力要
求)、および電子制御装置64に記憶されているデータ
(例えば、エンジン回転数およびスロットル開度をパラ
メータとする最適燃費曲線)などに基づいて、エンジン
1の運転状態が最適状態になるように、ベルト式無段変
速機9の変速比が制御される。具体的には、油圧アクチ
ュエータ41の油圧室の油圧を制御することにより、プ
ライマリプーリ36の溝40の幅が調整される。その結
果、プライマリプーリ36におけるベルト46の巻き掛
け半径が変化し、ベルト式無段変速機9の入力回転数と
出力回転数との比、すなわち変速比が無段階(連続的)
に制御される。
【0070】さらに、油圧アクチュエータ45の油圧室
の油圧を制御することにより、セカンダリプーリ37の
溝44の幅が変化する。つまり、ベルト46に対するセ
カンダリプーリ37の軸線方向の挟圧力(言い換えれば
挟持力)が制御される。この挟圧力によりベルト31の
張力が制御され、プライマリプーリ36およびセカンダ
リプーリ37とベルト31との接触面圧が制御される。
油圧アクチュエータ45の油圧室の油圧は、ベルト式無
段変速機9に入力されるトルク、およびベルト式無段変
速機9の変速比などに基づいて制御される。ベルト式無
段変速機9に入力されるトルクは、エンジン回転数、ス
ロットル開度、トルクコンバータ7のトルク比などに基
づいて判断される。
【0071】ところで、この実施形態においては、図1
および図4に示すように、ベルト46の動作領域を含む
所定範囲に対応する箇所に切欠部87が形成されてい
る。言い換えれば、隔壁85が、ベルト46の動作領域
を含む所定の範囲外に配置されている。このため、ベル
ト46と隔壁85との接触(言い換えれば干渉)を回避
することができ、セカンダリシャフト31と隔壁85と
の上下方向の相対位置を可及的に狭めることができる。
したがって、セカンダリシャフト31の配置位置を可及
的に低く設定することができ、トランスアクスルケース
5の小型化(言い換えればコンパクト化)を図ることが
でき、かつ、トランスアクスル3の車載性が向上する。
【0072】また、ベルト式無段変速機9を収納した上
方空間A1の内部には、潤滑油供給油路を介してオイル
が供給されている。そして、上方空間A1に供給された
オイルは、上方空間A1の内部で重力により下方に移動
し、隔壁85の切欠部87を経由してオイルパン80に
戻される。したがって、上方空間A1に供給されたオイ
ルをオイルパン80に戻すために格別の油路を形成する
必要がなく、トランスアクスル3の構造を簡略化および
小型化することができる。
【0073】ところで、車両の製造工程、具体的にはト
ランスアクスル3の組立工程においては、トランスアク
スルケース5とトランスアクスルケース5側に組み付け
られる部品との組立作業と、トランスアクスルリヤカバ
ー6とトランスアクスルリヤカバー6側に組み付けられ
る部品との組立作業とが併行しておこなわれる。そし
て、この実施形態においては、パーキング機構89を構
成する部品が、トランスアクスルケース5およびトラン
スアクスルリヤカバー6の両方に取り付けられている。
【0074】したがって、パーキング機構89を構成す
る複数の部品を、トランスアクスルケース5およびトラ
ンスアクスルリヤカバー6に対して同時に、かつ、併行
して取り付ける作業をおこない、かつ、トランスアクス
ルケース5とトランスアクスルリヤカバー6とを、ボル
ト(図示せず)などにより締め付け固定して一体化すれ
ば、パーキング機構89の部品の取付作業時間を可及的
に短縮することができ、パーキング機構89を有するト
ランスアクスル3の生産性が向上する。
【0075】つぎに、シフトポジション選択装置69A
の操作に基づくパーキング機構89の動作について説明
する。シフトポジション選択装置69AによりPポジシ
ョン以外のシフトポジジョンが選択された場合は、パー
キング機構89が図7に示す状態にある。すなわち、パ
ーキングカムロッド104が、図7において左側に最も
移動した位置で停止している。このため、トーションス
プリング97により押圧されたパーキングポール90の
接触部92がカムガイド103に接触している。このよ
うにして、パーキングポール90に作用している付勢力
がカムガイド103により受け止められており、パーキ
ングポール90が停止している。この状態では、パーキ
ングポール90の爪91Aとパーキングギヤ31Aと
が、図5のように非噛合(非係合)状態にある。
【0076】そして、シフトポジション選択装置69A
をPポジション以外のポジションからPポジションに切
り換えると、パーキングカムロッド104が、図7にお
いて右方向に動作する。そして、パーキングカムロッド
104の移動量が所定量を超えると、圧縮コイルばね1
11の弾性力によりカラー106がカムガイド103と
パーキングポール90との間に食い込む方向に移動す
る。このため、パーキングポール90の接触部92が、
第1テーパ面108に接触し、ついで、接触部92が第
2テーパ面109に接触する。
【0077】このようにして、トーションスプリング9
7の弾性力に抗してパーキングポール90が図5におい
て反時計方向に回転することにより、爪91Aとパーキ
ングギヤ31Aとが噛合して、セカンダリシャフト31
の回転が防止される。なお、PポジションからPポジシ
ョン以外のシフトポジションに切り換えられた場合は、
パーキングカムロッド104が前述とは逆方向に動作
し、カラー106が隔壁86側に移動して、パーキング
機構89の状態が図7の状態に復帰する。
【0078】ところで、トーションスプリング97のコ
イル部97Aの内面と、位置決めピン96の外周面との
間には、コイル部97Aの縮径を許容するために、所定
のクリアランスが設定されている。したがって、トーシ
ョンスプリング97のコイル部97Aが位置決めピン9
6に対して傾斜し、押圧部99と縁部100とが、パー
キングポール90の厚さ方向において、点接触の状態に
なる可能性がある。
【0079】しかしながら、この実施形態においては、
位置決めピン96に対するコイル部97Aの傾斜を考慮
して、屈曲部98の屈曲状態が設定されている。このた
め、トーションスプリング97のコイル部97Aが位置
決めピン96に対して傾斜した場合に、押圧部99と縁
部100との接触状態が、パーキングポール90の厚さ
方向において線接触の状態に維持される。したがって、
パーキングポール90に対するトーションスプリング9
7の押圧力の伝達面積が広められる。言い換えれば、ト
ーションスプリング97の押圧力が、パーキングポール
90の厚さ方向に分散される。つまり、パーキングポー
ル90またはトーションスプリング97における応力の
集中を抑制することができ、かつ、パーキングポール9
0に対する押圧力の伝達機能の信頼性が向上する。
【0080】また、ベアリングリテーナ93が、軸受3
5の位置決め固定機能と、位置決めピン96の抜け止め
機能とを兼備している。このため、位置決めピン96の
抜け止めのために格別の部品もしくは機構を設ける必要
がない。したがって、パーキング機構89の構造が簡略
化され、かつ、部品点数が低減され、その生産性および
製品品質の信頼性が向上するとともに、トランスアクス
ル3の小型化および軽量化に寄与することができる。
【0081】図10は、オイルポンプ20付近の構成を
示す部分的な断面図である。オイルポンプ20のボデー
23は、トランスアクスルケース5に対してボルト(図
示せず)などにより締め付け固定されている。ボデー2
3には油路113が形成されており、トランスアクスル
ケース5には油路114が形成されている。そして、油
路113と油路114とが接続されている。また、ボデ
ー23には、トランスアクスルハウジング4側に開口す
る油路115が形成されている。そして、油路113と
油路115とが接続されている。また、トランスアクス
ルハウジング4側には油路116が形成されており、油
路115と油路116とが接続されている。
【0082】そして、オイルポンプ20により汲み上げ
られたオイル(言い換えれば潤滑油)は、油路113か
ら油路114および油路115,116に供給される。
このように、図10の構成によれば、ボデー23側に設
けた油路113と、トランスアクスルハウジング4側に
設けた油路116とが、トランスアクスルケース5側を
経由することなく、直接接続されている。このため、ト
ランスアクスルケース5側に、油路113と油路116
とを接続する油路を設ける必要がなく、トランスアクス
ルケース5の構造が簡略化され、その生産性が向上す
る。
【0083】図11は、図2に示したハブ22の具体的
な構成を示す半断面図、図12は、ハブ12の側面図で
ある。ハブ22は、円筒部117と、円筒部117にお
けるトルクコンバータ7側の外周端に形成したフランジ
118とを有している。このフランジ118の外周端
と、トルクコンバータ7のポンプインペラ16とが溶接
固定されている。また、円筒部117におけるオイルポ
ンプ20側の端部の内周面には、内歯119が形成され
ている。さらに、オイルポンプ20のロータ21の円筒
部には外歯(図示せず)が形成されており、内歯119
と外歯とがスプライン嵌合されている。
【0084】また、円筒部117の内周面におけるトル
クコンバータ7側の領域には、ガイド爪120が3個設
けられている。このガイド爪120は、円周方向に等間
隔をおいて配置されている。なお、ステータシャフト1
7Bとガイド爪120は相対回転可能である。
【0085】そして、トランスアクスル3の製造工程に
おいては、ガイド爪120と溝との円周方向の位相を一
致させた状態で、トルクコンバータ7とステータシャフ
ト17Bとを軸線方向に相対移動し、ステータシャフト
17Bの外周側にハブ22を組み付ける。この実施形態
においては、ガイド爪120および溝が、円周方向に3
箇所設けられているため、ステータシャフト17Bとハ
ブ22との半径方向のずれが小さくなる。このため、ハ
ブ22とステータシャフト17Bとを組み付ける際の組
付け作業性がする。
【0086】一方、ハブ22の円筒部117は、オイル
ポンプ20の蓋部材(図示せず)と、ロータ21の円筒
部との間に配置される。そして、蓋部材の内周にはオイ
ルシール(図示せず)が取り付けられている。この実施
形態においては、円筒部117の内周側にガイド爪12
0が設けられているため、ガイド爪120とオイルシー
ルとが接触して、オイルシールが破損することを、未然
に防止することができる。
【0087】図13は、オイルパン80に貯留されるオ
イルの冷却系統の一部を説明する断面図である。トラン
スアクスルケース5には、オイルを冷却装置側に送る第
1のオイルクーラーチューブ(図示せず)と、冷却装置
(図示せず)により冷却されたオイルをオイルパン80
に戻すための第2のオイルクーラーチューブ121とが
接続されている。冷却装置は、エンジン1により駆動さ
れるウォーターポンプ(図示せず)およびラジエータ
(図示せず)などにより構成される公知の構造のもので
ある。
【0088】第2のオイルクーラーチューブ121は、
接続具122を介してトランスアクスルケース5の壁部
123に取り付けられている。この壁部123には、上
下方向に沿ってオイル戻し通路124が形成され、オイ
ル戻し通路124と第2のオイルクーラーチューブ12
1の内部とが連通されている。一方、図14は、オイル
パン80およびバルブボデーユニット84を示す平面図
である。バルブボデーユニット84には、油圧制御装置
77の一部を構成するリニアソレノイドバルブ125が
取り付けられている。このリニアソレノイドバルブ12
5により、バルブボデーユニット84の油圧回路の油路
の一部の油圧が制御される。そして、このリニアソレノ
イドバルブ125の上方、より具体的にはリニアソレノ
イドバルブ125の真上に、前記オイル戻し通路124
が配置されている。
【0089】そして、トランスアクスル3の内部におい
て、発熱部位の冷却および潤滑により温度上昇したオイ
ルは、第1のオイルクーラーチューブを介して冷却装置
に送られて冷却される。冷却装置により冷却されたオイ
ルは、第2のオイルクーラーチューブ121およびオイ
ル戻し通路124を通過し、その自重によりオイルパン
80に戻される。ところで、リニアソレノイドバルブ1
25は、そのコイル部への通電により発熱する。しかし
ながら、図13および図14の構成によれば、リニアソ
レノイドバルブ125の真上にオイル戻し通路124が
配置されている。このため、冷却装置により冷却された
オイルを、直接リニアソレノイドバルブ125に接触さ
せて、リニアソレノイドバルブ125を冷却することが
できる。したがって、リニアソレノイドバルブ125に
対する冷却性能の信頼性が向上する。
【0090】なお、上記各種の実施形態は、ベルト式無
段変速機以外の変速機、例えば遊星歯車機構およびクラ
ッチやブレーキなどの摩擦係合装置を備えた有段式の自
動変速機に対しても適用することができる。また、上記
各実施形態は、少なくとも2つ以上の実施形態を組み合
わせて実施することができる。言い換えれば、特許請求
の範囲に記載された少なくとも2つ以上の請求項に係る
発明を、相互に組み合わせることができる。さらに、位
置決め機構は、保持部材を所定位置に位置決めする機能
以外の機能を備えているものであってもよい。例えば、
回転軸を保持する軸受により、保持部材を位置決めする
構成を採用した場合は、軸受による回転軸の保持機能
が、「保持部材を所定位置に位置決めする機能以外の機
能」に相当する。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、動作機構とケースとの接触が回避されるため、ケ
ースを可及的に小型化することができる。したがって、
変速機の車載性が向上する。
【0092】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
と同様の効果を得られる他に、動作機構とパーキング機
構が取り付けられている取付部材との接触が回避され、
ケースの小型化が一層促進される。
【0093】請求項3の発明においても、請求項2の発
明と同様の効果を得られる。
【0094】請求項4の発明によれば、請求項1ないし
3のいずれかの発明と同様の効果を得られる他に、巻き
掛け伝動部材とケースとの接触が回避される。
【0095】請求項5の発明によれば、請求項1ないし
4のいずれかの発明と同様の効果を得られる他に、ケー
スの内部に供給されたオイルが切欠部を経由してオイル
貯留部に戻されるため、オイルをオイル貯留部に戻すた
めに格別の油路などを設ける必要がなく、構造が簡略化
される。したがって、ケースを一層小型化することがで
きる。
【0096】請求項6の発明によれば、変速機の製造工
程において、複数の分割部材に別個に部品を取り付ける
作業を併行しておこない、その後に、複数の分割部材同
士を結合してケースを構成すれば、パーキング機構が組
み立てられる。したがって、パーキング機構の組立に要
する作業時間が短縮され、変速機の生産性が向上する。
【0097】請求項7の発明によれば、付勢部材と回転
防止部材との接触領域が広められるため、回転防止部材
に伝達される付勢部材の付勢力の伝達面積が広められ
る。したがって、付勢部材および回転防止部材における
応力の集中が回避され、付勢力の伝達機能の信頼性が向
上する。
【0098】請求項8の発明によれば、位置決め機構
が、保持部材を所定位置に保持する機能と、保持部材以
外の部材を位置決めする機能とを兼備しているため、保
持部材を所定位置に保持するために格別の部品を設ける
必要がない。したがって、部品点数を低減することがで
き、変速機の軽量化および小型化が促進され、その生産
性が向上し、かつ製造コストを抑制することができる。
【0099】請求項9の発明によれば、請求項8の発明
と同様の効果を得られる他に、位置決め機構により軸受
が位置決めされるため、軸受の位置決め精度が向上す
る。また、軸受の位置決め用に新たな部品を設ける必要
がないために、変速機の小型化および軽量化が、一層促
進される。
【0100】請求項10の発明によれば、位置決め機構
が、保持部材を所定位置に保持する機能と、保持部材以
外の部材を位置決めする機能とを兼備しているため、保
持部材を所定位置に保持するために格別の部品を設ける
必要がない。また、位置決め機構が、この保持部材を位
置決めする機能以外の機能を備えているため、機能部品
の点数を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施形態であり、トランスアクス
ルケースの全体的な縦断面図である。
【図2】 この発明を適用したFF車の動力伝達経路を
示すスケルトン図である。
【図3】 図2のトランスアクスルケースを構成する部
品の分解斜視図である。
【図4】 この発明の実施形態であり、トランスアクス
ルケースの部分的な縦断面図である。
【図5】 この発明の実施形態であり、パーキング機構
の構成を示す図である。
【図6】 図2のセカンダリシャフト付近の構成を示す
断面図である。
【図7】 図5のパーキング機構の構成を示す側面断面
図である。
【図8】 図5のパーキング機構の構成を示す底面断面
図である。
【図9】 図2に示す車両の制御系統を示すブロック図
である。
【図10】 図2のトランスアクスルケースとトランス
アクスルハウジングとの結合部分を示す断面図である。
【図11】 図2のハブの構成を示す半断面図である。
【図12】 図2のハブの構成を示す側面図である。
【図13】 図3のオイルパンにオイルを戻すための戻
し油路の構成を示す断面図である。
【図14】 図2のオイルパンおよびバルブボデーユニ
ットの平面図である。
【符号の説明】
4…トランスアクスルハウジング、 5…トランスアク
スルケース、 6…トランスアクスルリヤカバー、 9
…ベルト式無段変速機、 30…プライマリシャフト、
31…セカンダリシャフト、 31A…パーキングギ
ヤ、 35…軸受、 45…ベルト、 36…プライマ
リプーリ、 37…セカンダリプーリ、63…車輪、
80…オイルパン、 85,86…隔壁、 87…切欠
部、88…取付孔、 89…パーキング機構、 90…
パーキングポール、 93…ベアリングリテーナ、 9
4…ボルト、 96…位置決めピン、 97…トーショ
ンスプリング、 98…屈曲部、 103…カムスリー
ブ、 104…パーキングカムロッド、 106…カラ
ー、 112…カムガイド。
フロントページの続き (72)発明者 佐用 正一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 森沢 邦夫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 清水 勝利 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 Fターム(参考) 3J063 AA01 AB02 AB12 AB22 AB43 AC04 BB41 CA01 CC35 CD45 XF14 3J067 AB11 AC23 AC53 BA54 BB04 CA02 CA07 CA08 CA09 CA22 CA32 CA40 EA81 FA57 FB83 GA01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪にトルクを伝達するトルク伝達部材
    と、前記車輪に伝達するトルクを制御するために動作す
    る動作機構と、前記トルク伝達部材の回転を防止するパ
    ーキング機構と、前記トルク伝達部材および前記動作機
    構ならびに前記パーキング機構を収納したケースとを備
    えた変速機において、 前記ケースにおける前記動作機構の動作領域を含む所定
    範囲に対応する箇所に切欠部を設けたことを特徴とする
    変速機。
  2. 【請求項2】 前記ケースには前記パーキング機構が取
    り付けられた取付部材が設けられており、この取付部材
    に前記切欠部が形成されていることを特徴とする請求項
    1に記載の変速機。
  3. 【請求項3】 前記取付部材には、前記パーキング機構
    を保持する取付孔が設けられており、この取付孔と前記
    切欠部とが連通されていることを特徴とする請求項2に
    記載の変速機。
  4. 【請求項4】 前記動作機構が、駆動側回転部材および
    従動側回転部材に巻き掛けられた巻き掛け伝動部材を有
    しており、前記巻き掛け伝動部材の動作領域を含む所定
    範囲に対応する箇所に前記切欠部が設けられていること
    を特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の変速
    機。
  5. 【請求項5】 前記ケースの内部に供給するオイルを貯
    留するオイル貯留部とを有し、前記ケースの内部に供給
    されたオイルが前記切欠部を経由して前記オイル貯留部
    に戻される構成であることを特徴とする請求項1ないし
    4のいずれかに記載の変速機。
  6. 【請求項6】 車輪にトルクを伝達するトルク伝達部材
    と、前記トルク伝達部材の回転を防止するパーキング機
    構と、前記トルク伝達部材および前記パーキング機構を
    収納したケースとを備えた変速機において、 前記ケースが複数の分割部材を結合して構成され、前記
    パーキング機構を構成する複数の部品が前記複数の分割
    部材にそれぞれ取り付けられているとともに、前記複数
    の分割部材を結合して前記ケースを構成することによ
    り、前記パーキング機構が組み立てられるように構成さ
    れていることを特徴とする変速機。
  7. 【請求項7】 車輪にトルクを伝達するトルク伝達部材
    と、このトルク伝達部材に接触してこのトルク伝達部材
    の回転を防止する回転防止部材と、この回転防止部材に
    接触し、かつ、この回転防止部材を前記トルク伝達部材
    から離す方向に付勢する付勢部材とを備えた変速機にお
    いて、 前記回転防止部材と前記付勢部材との接触領域を広める
    ように、前記回転防止部材と前記付勢部材との接触状態
    を調整する接触状態調整機構が設けられていることを特
    徴とする変速機。
  8. 【請求項8】 車輪にトルクを伝達するトルク伝達部材
    と、このトルク伝達部材に接触してこのトルク伝達部材
    の回転を防止する回転防止部材と、この回転防止部材に
    接触し、かつ、この回転防止部材を前記トルク伝達部材
    から離す方向に付勢する付勢部材と、この付勢部材を保
    持する保持部材とを備えた変速機において、 前記保持部材を所定位置に保持する位置決め機構が設け
    られており、この位置決め機構が、この保持部材以外の
    部材を位置決めするように構成されていることを特徴と
    する変速機。
  9. 【請求項9】 前記保持部材以外の部材が軸受であるこ
    とを特徴とする請求項8に記載の変速機。
  10. 【請求項10】 車輪にトルクを伝達するトルク伝達部
    材と、このトルク伝達部材に接触してこのトルク伝達部
    材の回転を防止する回転防止部材と、この回転防止部材
    に接触し、かつ、この回転防止部材を前記トルク伝達部
    材から離す方向に付勢する付勢部材と、この付勢部材を
    保持する保持部材とを備えた変速機において、 前記保持部材を所定位置に保持する位置決め機構が設け
    られており、この位置決め機構が、この保持部材を位置
    決めする機能以外の機能を備えていることを特徴とする
    変速機。
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