JP2001323930A - 潤滑システム - Google Patents

潤滑システム

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JP2001323930A
JP2001323930A JP2000306094A JP2000306094A JP2001323930A JP 2001323930 A JP2001323930 A JP 2001323930A JP 2000306094 A JP2000306094 A JP 2000306094A JP 2000306094 A JP2000306094 A JP 2000306094A JP 2001323930 A JP2001323930 A JP 2001323930A
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JP
Japan
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lubricating
oil
lubrication
self
rolling member
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JP2000306094A
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English (en)
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Katsuhiro Inoue
井上勝弘
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Enshu Ltd
Original Assignee
Enshu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 直線軌道の転がり部材、または送り用のボー
ルネジの転がり部材に潤滑油を供給する潤滑系に、自己
潤滑手段と強制潤滑手段とを複合装備させた潤滑システ
ムを提供する。 【解決手段】 この潤滑システム100は、移動体3を
直線軌道1に転がり部材7で係合させた支持体5の空間
S内に、自己潤滑手段20となる潤滑油Оの油溜室21
と塗布材Kを装備するとともに、上記油溜室と転がり部
材にロングインターバルにて作動する強制潤滑手段10
を接続させたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工作機械等の直線
軌道(ガイドレール)に移動体を係合させる支持体内の転
がり部材、または送り用のボールネジのナット体内等に
おける転がり部材に潤滑油を供給する潤滑装置に係り、
特に、直線軌道上の移動体や送り用のボールネジのナッ
ト体等に、自己潤滑手段と強制潤滑手段とを装備させた
新規な潤滑システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、工作機械では、図5に示すよう
に、工作機械に備える直線軌道(ガイドレール)1に移動
体3を係合させた支持体5内の転がり部材7に対して、
強制潤滑手段10(詳細は図示せず)からの潤滑管15と
この経路15Aを配設し、定期的に強制潤滑している。
また、図6に示すように、送り用のボールネジ9のナッ
ト体11における転がり部材13に対して、強制潤滑手
段10からの潤滑管15と、この経路15Aを配設して
定期的に強制潤滑している。上記強制潤滑における潤滑
油Оの供給頻度は、例えば1時間に1回から数回行われ
る。
【0003】上記潤滑油Оの供給頻度は、1時間に1回
から数回行われるから潤滑油の消費量が多いことを意味
する。このため、クーラント液への混入量の増大や外部
へ漏出増大を招き、この廃油処理に対する処理コストが
高くつくという問題がある。
【0004】そこで、潤滑油の消費量を抑えてこの廃油
量を低減するとともに、クーラント液の劣化を防止し、
しかも長時間にわたって外部からの給油作業を行わなく
ても良い自己潤滑手段が提供されている。図7(a)に示
す自己潤滑手段20は、支持体5内の油溜室21内に潤
滑油Оを含浸させた吸収体Kを備え、直線軌道(ガイド
レール)1に対して、ここから必要油量を柔らかい塗布
材K1を介して抽出し、直線軌道(ガイドレール)1を潤
滑するものである。尚、上記吸収体Kを省略し、潤滑油
Оを溜めた油溜室21と、塗布材K1だけとする場合も
ある。
【0005】また、図7(b)に示す自己潤滑手段20B
は、油溜室21内に潤滑油Оを含浸させた含油部材Mを
備えたものである。この自己潤滑手段20Bにより、直
線軌道1に対して、含油部材Mから潤滑油Оを微量ずつ
供給する。
【0006】更に、図8に示す自己潤滑手段20Aは、
送り用のボールネジ9におけるナット体11内に、吸収
体Kとこの塗布材K1を装備したものである。この塗布
材K1から潤滑油Оを必要量ずつ抽出するものである。
尚、上記吸収体Kとこの塗布材K1に替えて、含油部材
Mを備えたものとする場合もある。
【0007】しかし、上記自己潤滑手段20,20A,
20Bによると、吸収体K(又は含油部材M)に含浸する
潤滑油Oだけで、長期間にわたり、クーラント液や切粉
の侵入の影響を受ける直線軌道(ガイドレール)1やボー
ルネジ9の潤滑を行うことになる。このため、この潤滑
方式には、長期間の間に、吸収体K(又は含油部材M)
に含浸している潤滑油が変質したり減量する。潤滑油
が消費し尽くされて空潤滑を続行しても分からない。
潤滑油が微量であるから、工作機械の過酷な使用やクー
ラント液の浸入による潤滑油の洗い流しなどの外乱に弱
い。等の理由から、長期間にわたり確実な潤滑を保証で
きるという信頼性が持てない。
【0008】そこで、上記自己潤滑手段に設けた吸収体
(又は含油部材)に含浸する潤滑油を消費し尽くす手前
で、新しい吸収体(又は含油部材)と交換する方法が考え
られる。この交換により、引き続いて新しい自己潤滑手
段にて潤滑を保証しょうとするものである。
【0009】しかし、上記交換方式によると、交換時期
の管理を行わなければならない上に、交換作業は組み上
がった工作機械内にて行うことから、直線軌道やボール
ネジを覆っているカバーの取外し取付けや自己潤滑手段
の交換作業が無理な姿勢で行わなければならない。従っ
て、その交換作業に困難性を伴い、長い交換時間を要す
るという問題点がある。これは、工作機械の加工現場で
の作業となるから、24時間フル稼動している工場で
は、自己潤滑手段の交換作業時間の間、工作機械を停止
させなければならず、製品の生産性にも影響する重大な
問題となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記自己潤
滑手段や強制潤滑手段を、単独に設けた場合における問
題点に鑑みてなされたものである。即ち、自己潤滑手段
と強制潤滑手段との併設により、強制潤滑手段への潤滑
油供給のインターバルを長くして消費量を低減するとと
もに、自己潤滑手段の寿命延長を図ってその信頼性を向
上した潤滑システムの開発を行うことを課題とする。
【0011】本発明の第1の目的は、工作機械の移動体
を移動させる直線軌道や送り用のボールネジに潤滑油を
供給する潤滑系に、自己潤滑手段と強制潤滑手段とを複
合配備することで、強制潤滑手段をロングインターバル
のもとに使用できる潤滑システムを提供するものであ
る。
【0012】本発明の第2の目的は、工作機械の移動体
を移動させる直線軌道や送り用のボールネジに潤滑油を
供給する潤滑系に、自己潤滑手段と強制潤滑手段とを複
合配備し、強制潤滑手段をロングインターバルのもとに
作動させることで、自己潤滑手段を長期間の間にわたり
連続使用できるようにした潤滑システムを提供するもの
である。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の潤滑
システムは、直線軌道に移動体を転がり部材で係合させ
た支持体の空間内に、自己潤滑手段の潤滑油を貯留する
油溜室とこの内部に少なくと塗布材を設け、上記塗布材
を上記直線軌道面に接触させ、更に、上記油溜室または
転がり部材の何れか一方に、ロングインターバルにて作
動する強制潤滑手段を接続させたことを特徴とする。
【0014】請求項2の潤滑システムは、請求項1記載
の潤滑システムにおいて、上記油溜室と転がり部材と
に、ロングインターバルにて作動する強制潤滑手段を接
続させたことを特徴とする。
【0015】請求項3の滑動体の潤滑システムは、送り
用ボールネジに転がり部材で係合させたナット体の空間
内に、自己潤滑手段の潤滑油を貯留する油溜室とこの内
部に少なくとも塗布材を設け、上記塗布材を上記ボール
ネジ面に接触させ、更に、上記油溜室または転がり部材
の何れか一方に、ロングインターバルにて作動する強制
潤滑手段を接続させたことを特徴とする。
【0016】請求項4の滑動体の潤滑システムは、請求
項3記載の潤滑システムにおいて、上記油溜室と転がり
部材とに、ロングインターバルにて作動する強制潤滑手
段を接続させたことを特徴とする。
【0017】請求項5の滑動体の潤滑システムは、直線
軌道に移動体を転がり部材で係合させた支持体の空間内
に、自己潤滑手段となる潤滑油を含浸させた含油部材を
設け、上記含油部材を上記直線軌道面に接触させ、更
に、上記転がり部材に、ロングインターバルにて作動す
る強制潤滑手段を接続させたことを特徴とする。
【0018】請求項6の滑動体の潤滑システムは、送り
用ボールネジに転がり部材で係合させたナット体の空間
内に、自己潤滑手段となる潤滑油を含浸させた含油部材
を設け、上記含油部材を上記ボールネジ面に接触させ、
更に、上記転がり部材に、ロングインターバルにて作動
する強制潤滑手段を接続させたことを特徴とする。
【0019】
【作用】請求項1または2または3または4記載の工作
機械における滑動体の潤滑システムによると、移動体を
直線軌道に転がり部材で係合させた支持体の空間内や、
送り用ボールネジに転がり部材で係合させたナット体の
空間内に、自己潤滑手段の潤滑油を貯留する油溜室と塗
布材が装備されているから、この油溜室に溜まる潤滑油
を少量ずつ塗布材により抽出して直線軌道又は送り用ボ
ールネジに供給する。
【0020】これで、直線軌道や送り用ボールネジは、
自己潤滑手段からの潤滑油を常時微量ずつ塗布される。
そして、上記自己潤滑手段の油溜室又は転がり部材、乃
至これら油溜室と転がり部材とには、ロングインターバ
ルに作動する強制潤滑手段からの潤滑油が供給されるか
ら、新しい潤滑油が油溜室と転がり部材に流れ込み、転
がり部材の潤滑と油溜室への補給が同時に行われる。し
かして、油溜室には、不純物の混じらない新鮮な潤滑油
の供給により、一層的確な自己潤滑が可能となる。
【0021】このため、長期間にわたり連続運転しても
潤滑切れを起こさない。従って、従来定期的に行う必要
の有った自己潤滑手段の交換作業が完全になくなり、2
4時間フル稼動している工場において、工作機械を停止
させることがなく、工作機械の精度維持と、製品の仕上
精度及び生産性が飛躍的に向上できる。更に、潤滑油の
消費量が微量であるから、外部への漏出が殆ど無くクー
ラント液への混入を防止し、この廃液処理作業を軽減す
るとともに、環境保全にも貢献する。
【0022】これを、強制潤滑手段側から見ると、潤滑
油が転がり部材に流れ込み、ここの潤滑を行うととも
に、潤滑油が自己潤滑手段の油溜室にも流れ込んで塗布
材に含浸し、自己潤滑手段の潤滑を助長する。これによ
り、自己潤滑手段における潤滑に、強制潤滑手段からの
潤滑作用が関与するとともに、強制潤滑手段側にも自己
潤滑手段による自己潤滑作用が関与するから、強制潤滑
手段側への潤滑油供給間隔が長くできる。従って、強制
潤滑手段は、この強制潤滑手段だけを備えたものよりも
10倍程度又はそれ以上のロングインターバルに作動さ
せられ、潤滑油の消費量を大幅に低減できる。
【0023】また、請求項5及び請求項6記載の工作機
械における滑動体の潤滑システムによると、移動体を直
線軌道に転がり部材で係合させた支持体の空間内や送り
用ボールネジに転がり部材で係合させたナット体の空間
内には、潤滑油を含浸させた含油部材の自己潤滑手段が
装填されているから、この含油部材に含浸する潤滑油を
少量ずつ抽出して直線軌道や送り用ボールネジ等に供給
する。
【0024】これにより、直線軌道や送り用ボールネジ
は、自己潤滑手段からの潤滑油を常時微量ずつ塗布さ
れ、そして、上記転がり部材には、ロングインターバル
に作動する強制潤滑手段からの潤滑油が供給されるか
ら、新しい潤滑油が転がり部材に流れ込み、転がり部材
への補給が行われる。しかして、この潤滑システムは、
長期間にわたり連続運転しても強制潤滑手段に潤滑切れ
を起こさないし、自己潤滑手段も強制潤滑手段との併用
で、その潤滑油の消耗量が軽減されて潤滑寿命が延長さ
れる。
【0025】従って、従来定期的に行う必要の有った自
己潤滑手段の交換作業が完全になくなり、24時間フル
稼動している工場において、工作機械を停止させること
がなく、工作機械の精度維持と、製品の仕上精度及び生
産性が飛躍的に向上できる。更に、潤滑油の消費量が微
量であるから、外部への漏出が殆ど無くクーラント液へ
の混入を防止し、この廃液処理作業を軽減するととも
に、環境保全にも貢献する。
【0026】これを、強制潤滑手段側から見ると、強制
潤滑手段からの潤滑油が転がり部材に流れ込み、自己潤
滑手段における潤滑油の消費量を軽減することに補足関
与する。また、強制潤滑手段側も、自己潤滑手段による
潤滑が関与しで強制潤滑手段側への潤滑油供給間隔を長
くできる。従って、強制潤滑手段は、強制潤滑手段だけ
を備えたものよりも10倍程度又はそれ以上のロングイ
ンターバルに作動させられ、潤滑油の消費量を大幅に低
減する。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明の滑動体の潤滑システムに
ついて、図面を参照して説明する。図1に示す第1実施
形態となる潤滑システム100は、例えば、工作機械の
移動体に適用したものである。この潤滑システム100
は、移動体3を直線軌道案内面(ガイドレール)1に転が
り部材7で係合させた支持体5の片隅空間内S(両隅に
配置しても良い)に、自己潤滑手段20を装備してい
る。この自己潤滑手段20は、潤滑油Оを貯留する油溜
室21と、この油溜室21内に納めた吸収体Kと、塗布
材K1とからなり、上記塗布材を上記直線軌道1の上面
に接触させている。
【0028】勿論、上記油溜室21内から潤滑油Оを含
浸させる吸収体Kを省略しても良い。そして、上記油溜
室21と、転がり部材7とには、強制潤滑手段10(詳
細構成は図示なし)からの潤滑油Оを注入するための接
続管(ニップル)15を介在した配管路15Aが分岐接続
されている。上記強制潤滑手段10は、1日に数回から
1週間に1回程度の間欠供給周期(ロングインターバル)
にて作動する。
【0029】また、図3に示す第2実施形態となる潤滑
システム200では、送り用ボールネジ9に転がり部材
13で係合させたナット体11の空間内Sに、自己潤滑
手段20Aを装備している。この自己潤滑手段20A
は、潤滑油Оを貯留する油溜室23と、この油溜室23
内に納めた吸収体Kと、塗布材K1とからなり、上記塗
布材を上記送り用ボールネジ9の外周面に接触させてい
る。
【0030】勿論、上記油溜室23内から潤滑油Оを含
浸させる吸収体Kを省略しても良い。そして、上記油溜
室23と、転がり部材13とには、強制潤滑手段10
(詳細構成は図示なし)からの潤滑油Оを注入するための
接続管(ニップル)15を介在した配管路15Dが分岐接
続されている。上記強制潤滑手段10は、1日に数回か
ら1週間に1回程度の間欠供給周期(ロングインターバ
ル)にて作動する。
【0031】本発明となる工作機械に適用した上記第1
実施形態の潤滑システム100及び第2実施形態の潤滑
システム200は、上記のように構成されている。従っ
て、移動体3を直線軌道1に転がり部材7で係合させた
支持体5の空間S内や、送り用ボールネジ9に転がり部
材13で係合させたナット体11の空間S内には、潤滑
油Oを溜めた油溜室21,23と、潤滑油Oを含浸する
吸収体Kと、塗布材K1からなる自己潤滑手段20,2
0Aが装備されている。従って、自己潤滑手段20,2
0Aは、この塗布材K1から潤滑油を少量ずつ抽出して
直線軌道1や送り用ボールネジ9に直接塗布する。
【0032】これにより、直線軌道1や送り用ボールネ
ジ9は、自己潤滑手段20,20Aから潤滑油Оを常時
微量ずつ塗布されることとなり、長期間にわたり潤滑切
れを起こさない。特に、潤滑油の消費量が微量であるか
ら、外部への漏出が殆ど無くクーラント液への混入を防
止し、この廃液処理作業を軽減するとともに、環境保全
にも貢献する。
【0033】更に、上記油溜室21,23と転がり部材
7,13には、ロングインターバルに作動する強制潤滑
手段10から潤滑油Оが供給される。これで、潤滑油О
が油溜室21,23と転がり部材7,13に流れ込み、
転がり部材の潤滑と油溜室の塗布材への含浸とを同時に
実施する。上記自己潤滑手段20,20Aには、1日に
数回から1週間に1回程度の間欠供給周期で強制潤滑手
段10からの潤滑油が供給されるから、自己潤滑手段は
長期間にわたり連続使用しても潤滑油切れすることがな
い。
【0034】また、強制潤滑手段側10から見ると、潤
滑油Оは転がり部材7,13に流れ込んでここの潤滑を
行うとともに、自己潤滑手段20,20Aの油溜室2
1,23内にも流れ込んで塗布材K1に含浸し、自己潤
滑手段の潤滑作用を助長する。これで、自己潤滑手段に
おける潤滑作用に、強制潤滑手段10からの潤滑作用が
関与するとともに、強制潤滑手段側にも自己潤滑手段に
よる自己潤滑作用が関与するから、強制潤滑手段からの
潤滑油供給間隔が長くできる。従って、強制潤滑手段1
0側は、この強制潤滑手段だけを備えたものよりも10
倍程度又はこれ以上のロングインターバルに作動させら
れ、潤滑油の消費量を大幅に低減できる。
【0035】本発明は、上記第1実施形態や第2実施形
態の潤滑システム100,200において、設計変更が
可能である。具体的には、上記油溜室21,23または
転がり部材7,13の何れか一方(1つ)に、ロングイン
ターバルにて作動する強制潤滑手段10を接続させた構
成としても良い。
【0036】この潤滑システムによると、強制潤滑手段
につながる上記油溜室21,23または転がり部材7,
13の何れか一方に潤滑油がロングインターバルにて供
給される。これにより、強制潤滑手段10と自己潤滑手
段20又は20Aとが相互に潤滑作用を補足し合うこと
から、強制潤滑手段10は潤滑油の供給をロングインタ
ーバルにすることが可能となり、また、自己潤滑手段2
0又は20Aも強制潤滑手段との併用で、その潤滑油の
消耗量が軽減されて潤滑寿命が延長される。
【0037】本発明は上記第1実施形態や第2実施形態
の潤滑システム100,200に限定されない。図2と
図4に示す第3実施形態や第4実施形態の潤滑システム
300,400としても良い。
【0038】図2に示す第3実施形態となる潤滑システ
ム300において、移動体3を直線軌道案内面(ガイド
レール)1に転がり部材7で係合させた支持体5の片隅
空間内S(両隅に配置しても良い)には、自己潤滑手段2
0Bとなる潤滑油Оを含浸させた含油部材Mを装備して
いる。この転がり部材7にだけ、強制潤滑手段10から
の潤滑油Оを注入するための接続管(ニップル)15を介
在した配管路15Cが接続されている。上記強制潤滑手
段10は、1日に数回から1週間に1回程度の間欠供給
周期(ロングインターバル)にて作動する。
【0039】また、図4に示す第4実施形態となる潤滑
システム400において、送り用ボールネジ9に転がり
部材13で係合するナット体11の空間内Sに、自己潤
滑手段20Cとなる潤滑油Оを含浸させた含油部材Mを
装備する。そして、上記転がり部材13にだけ、強制潤
滑手段10からの潤滑油Оを注入するための接続管(ニ
ップル)15を介在した配管路15Eが接続されてい
る。上記強制潤滑手段10は、1日に数回から1週間に
1回程度の間欠供給周期(ロングインターバル)にて作動
する。
【0040】上記第3実施形態の潤滑システム300
は、上記のように構成されている。従って、移動体3を
直線軌道1に転がり部材7で係合させた支持体5の空間
内Sに、潤滑油Оを含浸させた含油部材Mの自己潤滑手
段20Bを装備しているから、この含油部材Mに含浸す
る潤滑油Оを少量ずつ抽出して直線軌道1に供給する。
【0041】また、第4実施形態の潤滑システム400
は、上記のように構成されている。従って、送り用ボー
ルネジ9に転がり部材13で係合されたナット体11の
空間内Sには、潤滑油Оを含浸させた含油部材Mの自己
潤滑手段20Cを装備しているから、この含油部材Mに
含浸する潤滑油Оを少量ずつ抽出して送り用ボールネジ
9に供給する。
【0042】これで、上記各実施形態の潤滑システム3
00,400において、直線軌道1や送り用ボールネジ
9は、自己潤滑手段20B,20Cの含油部材Mからの
潤滑油Oを常時微量ずつ塗布される。そして、転がり部
材7,13には、間欠的に強制潤滑手段10から新しい
潤滑油Oが供給されるから、長期間にわたり潤滑切れを
起こさない。しかして、この潤滑システムは、長期間に
わたり連続運転しても強制潤滑手段に潤滑切れを起こさ
ないし、自己潤滑手段も強制潤滑手段との併用で、その
潤滑油の消耗量が軽減されて潤滑寿命が延長される。特
に、潤滑油Oの消費量が微量であるから、外部への漏出
が殆ど無くクーラント液への混入を防止し、この廃液処
理作業を軽減するとともに、環境保全にも貢献する。
【0043】これを、強制潤滑手段側から見ると、強制
潤滑手段からの潤滑油が転がり部材に流れ込み、自己潤
滑手段20B,20Cにおける潤滑油の消費量を軽減す
ることに補足関与する。また、強制潤滑手段側も、自己
潤滑手段による潤滑が関与しで強制潤滑手段側への潤滑
油供給間隔を長くできる。従って、強制潤滑手段は、強
制潤滑手段だけを備えたものよりも10倍程度又はそれ
以上のロングインターバルに作動させられ、潤滑油の消
費量を大幅に低減する。
【0044】本発明は、上記各実施形態に限定されな
い。例えば、自己潤滑手段20,20Aにおける塗布材
K1や自己潤滑手段20B,20Cにおける含油部材
M、及び強制潤滑手段10の詳細構成は、図示のものに
限定されず、潤滑油を含浸できる他の部材に置換しても
良い。そして、図3と図4に示す送り用のボールネジ9
において、ナット体11の中腹近くの空間内Sに、含油
部材Mの自己潤滑手段20Cや塗布材K1の自己潤滑手
段20Aを配置した。これら自己潤滑手段20A,20
Cは、ナット体11の側端面に開口する空間内に配置し
ても勿論良い。更に、強制潤滑手段10からの潤滑油О
の配管構成も、図示のものに限定されない。そして、そ
の詳細を図示しない強制潤滑手段10についても、公知
装置となっている各種タイプ(電気式でロングインター
バル作動させるもの、機械式でロングインターバル作動
させるもの)が適宜に選択して採用されている。
【0045】また,上記潤滑システム100,200,
300,400は、工作機械用の移動体だけに限定され
ない。例えば、一般産業機械におけるテーブルやその他
の移動体を駆動させる滑潤滑システムにも適用範囲を広
げられる。
【0046】
【発明の効果】本発明の請求項1または2または3また
は4記載の潤滑システムによると、工作機械等の直線軌
道に移動体を係合させる支持体内、又は送り用のボール
ネジのナット体内に、自己潤滑手段と強制潤滑手段とを
複合配備させたから、自己潤滑手段には、これに関与す
る強制潤滑手段からロングインターバルのもとに潤滑油
を間欠的に供給され、この強制潤滑手段だけを備えたも
のよりも10倍程度又はこれ以上のロングインターバル
に作動させられ、潤滑油の消費量を大幅に低減できる。
これと同時に、自己潤滑手段にも絶えず新しい潤滑油が
供給され、直線軌道や送り用のボールネジ及び転がり部
材に対する使用環境が悪くても長期間にわたりこれらの
油切れを起こすことがない。
【0047】更に、自己潤滑手段となる吸収体Kの交換
を全く不用とするから、24時間フル稼動している工場
において、工作機械等を停止させることがなく、工作機
械等の精度維持と、製品の仕上精度及び生産性が飛躍的
に向上できる。
【0048】また、請求項5及び請求項6によると、工
作機械等の直線軌道に移動体を係合させる支持体内や送
り用のボールネジのナット体内に、含油部材を備えた自
己潤滑手段と強制潤滑手段とを複合配備させたから、強
制潤滑手段からロングインターバルのもとに新しい潤滑
油が間欠的に各転がり部材に強制潤滑され、直線軌道や
送り用のボールネジ及び転がり部材に対する使用環境が
悪くても長期間にわたりこれらの油切れを起こさず、上
記強制潤滑手段だけを備えたものよりも10倍程度又は
これ以上のロングインターバルに作動させられ、潤滑油
の消費量を大幅に低減できる。
【0049】更に、自己潤滑手段となる含油部材の交換
を全く不用とするから、24時間フル稼動している工場
において、工作機械等を停止させることがなく、工作機
械等の精度維持と、製品の仕上精度及び生産性が飛躍的
に向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示し、直線軌道に装備
する潤滑システムの断面図である。
【図2】本発明の第3実施形態を示し、直線軌道に装備
する潤滑システムの断面図である。
【図3】本発明の第2実施形態を示し、ボールネジのナ
ットに装備する潤滑システムの断面図である。
【図4】本発明の第4実施形態を示し、ボールネジのナ
ットに装備する潤滑システムの断面図である。
【図5】従来の潤滑システムの断面図である。
【図6】従来の潤滑システムの断面図である。
【図7】従来の潤滑システムの断面図である。
【図8】従来の潤滑システムの断面図である。
【符号の説明】
1 直線軌道案内面(ガイドレール) 3 移動体 7,13 転がり部材 9 ボールネジ 10 強制潤滑手段 11 ナット体 15 接続管(ニップル) 15A 配管路 15B 配管路 15C 配管路 15D 配管路 15E 配管路 20 自己潤滑手段 20A 自己潤滑手段 20B 自己潤滑手段 20C 自己潤滑手段 21,23 油溜室 О 潤滑油 K 吸収体 K1 塗布材 M 含油部材 S 空間 100 潤滑システム 200 潤滑システム 300 潤滑システム 400 潤滑システム

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直線軌道に移動体を転がり部材で係合さ
    せた支持体の空間内に、自己潤滑手段の潤滑油を貯留す
    る油溜室とこの内部に少なくと塗布材を設け、上記塗布
    材を上記直線軌道面に接触させ、更に、上記油溜室また
    は転がり部材の何れか一方に、ロングインターバルにて
    作動する強制潤滑手段を接続させたことを特徴とする潤
    滑システム。
  2. 【請求項2】 上記油溜室と転がり部材とに、ロングイ
    ンターバルにて作動する強制潤滑手段を接続させたこと
    を特徴とする請求項1記載の潤滑システム。
  3. 【請求項3】 送り用ボールネジに転がり部材で係合さ
    せたナット体の空間内に、自己潤滑手段の潤滑油を貯留
    する油溜室とこの内部に少なくとも塗布材を設け、上記
    塗布材を上記ボールネジ面に接触させ、更に、上記油溜
    室または転がり部材の何れか一方に、ロングインターバ
    ルにて作動する強制潤滑手段を接続させたことを特徴と
    する潤滑システム。
  4. 【請求項4】 上記油溜室と転がり部材とに、ロングイ
    ンターバルにて作動する強制潤滑手段を接続させたこと
    を特徴とする請求項3記載の潤滑システム。
  5. 【請求項5】 直線軌道に移動体を転がり部材で係合さ
    せた支持体の空間内に、自己潤滑手段となる潤滑油を含
    浸させた含油部材を設け、上記含油部材を上記直線軌道
    面に接触させ、更に、上記転がり部材に、ロングインタ
    ーバルにて作動する強制潤滑手段を接続させたことを特
    徴とする潤滑システム。
  6. 【請求項6】 送り用ボールネジに転がり部材で係合さ
    せたナット体の空間内に、自己潤滑手段となる潤滑油を
    含浸させた含油部材を設け、上記含油部材を上記ボール
    ネジ面に接触させ、更に、上記転がり部材に、ロングイ
    ンターバルにて作動する強制潤滑手段を接続させたこと
    を特徴とする潤滑システム。
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