JP2001322462A - 車両の肘掛式操作装置 - Google Patents

車両の肘掛式操作装置

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Koji Yokoyama
孝二 横山
Hiromasa Tsukada
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 操作手段付き肘掛部を座席から独立させると
共に、その肘掛部の位置をオペレータの体格に合わせて
上下、前後及び左右に調整すること。 【解決手段】 座席12の横に肘掛部13が配置され、
該肘掛部13に車両用機器を操作するための操作手段1
4が設けられた車両の肘掛式操作装置において、前記肘
掛部13が、ロック手段20付き昇降支持機構21及び
固定手段22付き水平支持機構23により、上下、前後
及び左右に調整可能に支持されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばフォークリ
フトなどの車両に搭載した各種機器を座席の横の肘掛部
に設けた操作手段により操作するようにした車両の肘掛
式操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、カウンタバランス型フォークリフ
トの一例として図7に示すものがある。これは、車体1
の前部にマスト2が立設され、該マスト2に昇降可能に
配置したリフトブラケット3にフォーク4が取り付けら
れ、車体1に設けたヘッドガード5により運転室6が形
成され、該運転室6内の前部にハンドル7などが設けら
れ、運転室6内の後部に搭載したバッテリー10に被せ
たバッテリーカバー11の後部が枢支軸11aを介して
ヘッドガード5の後部脚5aに枢支され、バッテリーカ
バー11上に座席12が固定され、該座席12の横に肘
掛部13が配置され、該肘掛部13に操作手段14が配
置されている。
【0003】前記肘掛部13は、図8に示すように、座
席12に前後方向a,bとは直交すする水平方向に沿っ
て設けた支軸16に上下動可能に枢着した回動アーム1
7に固定されている。また、前記操作手段14として
は、フォーク4をリフトアップ、ティルト及びサイドシ
フトさせるためのジョイステック14a〜14cと、前
後進切換レバー14dと、ホーンスイッチ14eと、方
向指示スイッチ14fと、非常停止スイッチ14gとが
設けられており、その各操作手段14a〜14gは必要
に応じて削減されたり増設されたりする。なお、18は
ジョイステック14a〜14cを保護する保護枠であ
る。
【0004】荷役作業を行う場合には、オペレータMが
座席12に座って、左手でハンドル7を操作すると共
に、右手の肘を肘掛部13上にのせ、指部により操作手
段14を操作すればよい。これによって、フォーク4に
よりパレットPを介して荷物Wを持ち上げ、車体1を走
行させることにより、荷物Wを所定位置まで搬送するこ
とができる。
【0005】また、図8に仮想線で示すように、肘掛部
13を引き上げることにより、その肘掛部13に邪魔さ
れることなくオペレータMが左右どちらからでも運転室
6内に出入りすることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の構成では、
肘掛部13が支軸16を中心に回動されるようになって
いるだけであり、その肘掛部13の位置をオペレータM
の体格に合わせて調整することができないため、肘掛部
13に設けた操作手段14を操作する際に、オペレータ
Mに負担がかかることがある。また、肘掛部13が座席
12と一体に連結されているので、客先の要望に応じて
座席12を取り換える場合には、肘掛部13を取り外し
て新しい座席12に取り付ける必要があり、手間がかか
って面倒である。
【0007】本発明は、上記従来の欠点に鑑み、操作手
段付き肘掛部を座席から独立させると共に、その肘掛部
の位置をオペレータの体格に合わせて調整するすること
ができるようにした車両の肘掛式操作装置を提供するこ
とを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、座席の横に肘掛部が配置さ
れ、該肘掛部に車両用機器を操作するための操作手段が
設けられた車両の肘掛式操作装置において、前記肘掛部
が昇降支持機構に昇降可能に支持され、該昇降支持機構
に設けたロック手段により前記肘掛部が所定高さ位置に
ロックされるようにしたことを特徴としている。
【0009】上記構成によれば、座席に座るオペレータ
の座高に合わせて、昇降支持機構及びロック手段により
肘掛部を所定高さ位置にロックすることができ、その肘
掛部に設けた操作手段を楽な姿勢で容易に操作すること
ができる。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記昇降支持機構が、前記座席とは別個に
立設された基枠部と、前記肘掛部を支持した状態で下部
が前記基枠部に昇降可能に挿通された昇降部とからな
り、前記基枠部と昇降部との間に設けた前記ロック手段
により該昇降部を所定高さ位置にロックするようにした
ことを特徴としている。
【0011】上記構成によれば、肘掛部を支持する基枠
部が座席とは別個に独立して立設されているので、客先
の要望に応じて座席を取り換える場合には、肘掛部をそ
のままにした状態で、座席だけを取り換えればよく、そ
の取換作業を容易に行うことができる。また、昇降支持
機構が基枠部と昇降部とからなり、構造が簡単であるか
ら、製作費が安くつく。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項2記載の発
明において、前記肘掛部が、前記昇降部に設けた水平支
持機構により前後方向に沿って水平移動可能に支持され
ていることを特徴としている。
【0013】上記構成によれば、座席に座るオペレータ
の腕の長さに合わせて、水平支持機構により肘掛部を前
後に位置調整することができ、その肘掛部に設けた操作
手段を楽な姿勢で容易に操作することができる。
【0014】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明において、前記肘掛部が、前記水平支持機構に設けた
前後方向に沿って延びる水平軸心を中心に揺動可能に支
持されていることを特徴としている。
【0015】上記構成によれば、座席に座るオペレータ
の手の向きに合わせて、前後方向に沿って延びる水平軸
心を中心に肘掛部を左または右に揺動させて位置調整す
ることができ、その肘掛部に設けた操作手段を楽な姿勢
で容易に操作することができる。
【0016】請求項5記載の発明は、請求項4記載の発
明において、前記水平支持機構に、前記肘掛部を水平移
動不能及び揺動不能に固定する固定手段が設けられてい
ることを特徴としている。
【0017】上記構成によれば、1つの固定手段が肘掛
部の水平移動不能と揺動不能とに兼用されており、その
兼用している分だけ部品点数が少ないから、製作費が安
くつく。
【0018】請求項6記載の発明は、請求項5記載の発
明において、前記水平支持機構が、前記昇降部の上端に
固定され前後方向に沿って拡縮径可能な一つ割り貫通孔
を貫設した支持ブロックと、上部に肘掛部を固定し下部
を前記一つ割り貫通孔に水平移動可能及び揺動可能に挿
通した略U字状の支持アームとを有し、前記固定手段
が、前記支持ブロックの雌ねじ部に螺入する雄ねじ部を
有しており、該雄ねじ部をねじ込んで前記一つ割り貫通
孔を縮径させることにより、前記支持アームを支持ブロ
ックに固定するようにしたことを特徴としている。
【0019】上記構成によれば、固定手段の雄ねじ部を
支持ブロックの雌ねじ部にねじ込むだけで、該支持ブロ
ックに貫設した一つ割り貫通孔を縮径させて、該一つ割
り貫通孔に挿通した支持アームの下部が挟持されるか
ら、その支持アームを介して肘掛部を水平移動不能及び
揺動不能に固定することができる。また、水平支持機構
が支持ブロックと支持アームとを有し、その構造が簡単
であるから、製作費が安くつく。
【0020】
【発明の実施の形態】図1〜図5は本発明の実施の一形
態である肘掛式操作装置を備えたカウンタバランス型フ
ォークリフトを示すものであって、肘掛部13が、ロッ
ク手段20付き昇降支持機構21及び固定手段22付き
水平支持機構23により支持されている。上記以外の構
成は図7及び図8に示す従来例とほぼ同一であるから、
同一部分に同一符号を付してその説明を省略する。
【0021】前記昇降支持機構21は、図2及び図5に
示すように、バッテリーカバー11の上面にビスなどの
止着具25で止着されたベース板24と、該ベース板2
4の上面に溶接されることにより座席12とは別個に立
設させた矩形筒状基枠部21aと、該基枠部21aに昇
降可能に挿通された矩形筒状昇降部21bとからなり、
該昇降部21bを昇降させるだけで、オペレータMの座
高に合わせて肘掛部13の高さを調整することができ
る。
【0022】前記ロック手段20は、図2及び図5に示
すように、基枠部21aに固着したナット20aと、該
ナット20aに螺入するハンドル20b付き雄ねじ部2
0cとからなり、ハンドル20bを把持して雄ねじ部2
0cをねじ込むことにより、該雄ねじ部20cの先端を
昇降部21bの側面に圧接させて、その昇降部21bを
所定高さ位置にロックすることができる。
【0023】前記水平支持機構23は、図2、図4及び
図5に示すように、昇降部21bのの上端に固定した支
持ブロック23aと、上部に肘掛部13を固定した略U
字状の円形パイプ製支持アーム23bとを有し、前記支
持ブロック23aの下部に前後方向a,bに沿って貫通
孔26を貫設すると共に、該貫通孔26から支持ブロッ
ク23aの上面まで垂直に延びるスリット27を形成す
ることにより、貫通孔26が拡縮径可能の一つ割り状に
形成されており、その貫通孔26に対して、支持アーム
23bの下部が前後方向a,bに水平移動可能及び該支
持アーム23bの下部の水平軸心Oを中心に左右方向
c,dに揺動可能に挿通されている。
【0024】前記固定手段22は、図3〜図5に示すよ
うに、支持ブロック23aの上部を前後方向a,bとは
直交する方向に沿って貫通する貫通孔28の雌ねじ部に
螺入されるレバー22a付き雄ねじ部22bを有してお
り、レバー22aを把持して雄ねじ部22bをねじ込む
だけで、支持ブロック23aに貫設した一つ割り貫通孔
26を縮径させて、該一つ割り貫通孔26に挿通した支
持アーム23bの下部が挟持されるから、その支持アー
ム23bを介して肘掛部13を水平移動不能及び揺動不
能に固定することができる。この場合、水平支持機構2
3の構造が簡単であると共に、1つの固定手段22が肘
掛部13の水平移動不能と揺動不能とに兼用されてお
り、その兼用している分だけ部品点数が少ないから、製
作費が安くつく。
【0025】荷役作業を行う場合には、それに先立っ
て、昇降支持機構21の昇降部21bを昇降させ、該昇
降部21bをロック手段20でロックすることにより、
座席12に座るオペレータMの座高に合わせて、肘掛部
13の高さを調整する。次に、水平支持機構23の支持
アーム23bを前後方向a,bに水平移動させることに
より、オペレータMの腕の長さに合わせて、肘掛部13
の前後位置を調整する。その後、水平軸心Oを中心に支
持アーム23bを揺動させることにより、オペレータM
の手の向きに合わせて、肘掛部13の左右方向c,dの
向きを調整し、固定手段22により支持アーム23bを
支持ブロック23aに固定して、肘掛部13が不測に動
かないようにする。これによって、オペレータMは楽な
姿勢で肘掛部13に設けた操作手段14を容易に操作す
ることができる。以後、従来と同様の手順で、荷役作業
を行えばよい。
【0026】前記バッテリー10を交換する場合には、
図6(a)に示すように、水平軸心Oを中心に支持アー
ム23bを矢印c方向に揺動させて肘掛部13を内側に
倒した後、バッテリーカバー11を引き上げるだけでよ
い。これによって、図6(b)に示すように、肘掛部1
3をヘッドガード5の後部脚5aに接触させることなく
バッテリーカバー11を引き上げて、バッテリー10の
上方を開放することができる。
【0027】上記した実施の一形態では、カウンタバラ
ンス型フォークリフトを例にあげて説明したが、これに
限定されるわけではなく、例えばクレーン車などの各種
車両にも適用することができる。
【0028】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、座席に座
るオペレータの座高に合わせて、昇降支持機構及びロッ
ク手段により肘掛部を所定高さ位置にロックすることが
でき、その肘掛部に設けた操作手段を楽な姿勢で容易に
操作することができる。
【0029】請求項2記載の発明によれば、肘掛部を支
持する基枠部が座席とは別個に独立して立設されている
ので、客先の要望に応じて座席を取り換える場合には、
肘掛部をそのままにした状態で、座席だけを取り換えれ
ばよく、その取換作業を容易に行うことができる。ま
た、昇降支持機構が基枠部と昇降部とからなり、構造が
簡単であるから、製作費が安くつく。
【0030】請求項3記載の発明によれば、座席に座る
オペレータの腕の長さに合わせて、水平支持機構により
肘掛部を前後に位置調整することができ、その肘掛部に
設けた操作手段を楽な姿勢で容易に操作することができ
る。
【0031】請求項4記載の発明によれば、座席に座る
オペレータの手の向きに合わせて、前後方向に沿って延
びる水平軸心を中心に肘掛部を左または右に揺動させて
位置調整することができ、その肘掛部に設けた操作手段
を楽な姿勢で容易に操作することができる。
【0032】請求項5記載の発明によれば、1つの固定
手段が肘掛部の水平移動不能と揺動不能とに兼用されて
おり、その兼用している分だけ部品点数が少ないから、
製作費が安くつく。
【0033】請求項6記載の発明によれば、固定手段の
雄ねじ部を支持ブロックの雌ねじ部にねじ込むだけで、
該支持ブロックに貫設した一つ割り貫通孔を縮径させ
て、該一つ割り貫通孔に挿通した支持アームの下部が挟
持されるから、その支持アームを介して肘掛部を水平移
動不能及び揺動不能に固定することができる。また、水
平支持機構が支持ブロックと支持アームとを有し、その
構造が簡単であるから、製作費が安くつく。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の一形態である肘掛式操作装置
を備えたカウンタバランス型フォークリフトを示す側面
図である。
【図2】 同要部の一部切欠き側面図である。
【図3】 同要部の平面図である。
【図4】 同要部の一部切欠き背面図である。
【図5】 同要部の分解斜視図である。
【図6】 (a)はバッテリーの交換手順を示す要部の
背面図、(b)は同手順を示す要部の側面図である。
【図7】 従来例を示す側面図である。
【図8】 同要部の側面図である。
【符号の説明】
13 肘掛部 14 操作手段 20 ロック手段 21 昇降支持機構 21a 基枠部 21b 昇降部 22 固定手段 22b 雄ねじ部 23 水平支持機構 23a 支持ブロック 23b 支持アーム 26 一つ割り貫通孔 O 水平軸心 a,b 前後方向

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 座席の横に肘掛部が配置され、該肘掛部
    に車両用機器を操作するための操作手段が設けられた車
    両の肘掛式操作装置において、前記肘掛部が昇降支持機
    構に昇降可能に支持され、該昇降支持機構に設けたロッ
    ク手段により前記肘掛部が所定高さ位置にロックされる
    ようにしたことを特徴とする車両の肘掛式操作装置。
  2. 【請求項2】 前記昇降支持機構が、前記座席とは別個
    に立設された基枠部と、前記肘掛部を支持した状態で下
    部が前記基枠部に昇降可能に挿通された昇降部とからな
    り、前記基枠部と昇降部との間に設けた前記ロック手段
    により該昇降部を所定高さ位置にロックするようにした
    ことを特徴とする請求項1記載の車両の肘掛式操作装
    置。
  3. 【請求項3】 前記肘掛部が、前記昇降部に設けた水平
    支持機構により前後方向に沿って水平移動可能に支持さ
    れていることを特徴とする請求項2記載の車両の肘掛式
    操作装置。
  4. 【請求項4】 前記肘掛部が、前記水平支持機構に設け
    た前後方向に沿って延びる水平軸心を中心に揺動可能に
    支持されていることを特徴とする請求項3記載の車両の
    肘掛式操作装置。
  5. 【請求項5】 前記水平支持機構に、前記肘掛部を水平
    移動不能及び揺動不能に固定する固定手段が設けられて
    いることを特徴とする請求項4記載の車両の肘掛式操作
    装置。
  6. 【請求項6】 前記水平支持機構が、前記昇降部の上端
    に固定され前後方向に沿って拡縮径可能な一つ割り貫通
    孔を貫設した支持ブロックと、上部に肘掛部を固定し下
    部を前記一つ割り貫通孔に水平移動可能及び揺動可能に
    挿通した略U字状の支持アームとを有し、前記固定手段
    が、前記支持ブロックの雌ねじ部に螺入する雄ねじ部を
    有しており、該雄ねじ部をねじ込んで前記一つ割り貫通
    孔を縮径させることにより、前記支持アームを支持ブロ
    ックに固定するようにしたことを特徴とする請求項5記
    載の車両の肘掛式操作装置。
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