JP2001322366A - 感熱性平版印刷用原板 - Google Patents
感熱性平版印刷用原板Info
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Abstract
着して印刷することが可能な感熱性平版印刷用原板であ
って、良好な機上現像性を有し、高感度で、かつ高耐刷
性を示し、しかも印刷での汚れ難さやインキ払い性も良
好な感熱性平版印刷用原板を提供する。 【解決手段】 陽極酸化皮膜を有するアルミニウム支持
体上に、a)熱反応性感応基を有する微粒子ポリマー、
又はb)熱反応性感応基を有する化合物を内包するマイ
クロカプセル、を含有する感熱層を有し、該陽極酸化皮
膜がマイクロポアをポアワイド処理され、かつ親水性化
合物を含有する水溶液に浸漬処理されていることを特徴
とする感熱性平版印刷用原板。
Description
ュータ・ツウ・プレートシステム用の感熱性平版印刷用
原板に関する。より詳しくは、デジタル信号に基づいた
赤外線走査露光による画像記録が可能であり、画像記録
したものは従来のような液体による現像工程を経ること
なしに、そのまま印刷機に装着して印刷することが可能
な感熱性平版印刷用原板に関する。
ウ・プレートシステム用平版印刷原板については、多数
の研究がなされている。その中で、より一層の工程合理
化と廃液処理問題の解決を目指すものとして、露光後、
そのまま印刷機に装着して印刷可能な平版印刷用原板が
研究され、種々の方法が提案されている。有望な方法の
一つは、親水性バインダーポリマー中に疎水性熱可塑性
ポリマー粒子を分散した親水層を画像形成感熱層とする
感熱性平版印刷用原板である。感熱層に熱を加えると疎
水性熱可塑性ポリマー粒子が融着し、親水性感熱層表面
が親油性画像部に変換することを利用した方法である。
着を利用した方式の中で、処理工程をなくす方法の一つ
に、露光済みの印刷用原版を印刷機のシリンダーに装着
し、シリンダーを回転しながら湿し水とインキを供給す
ることによって、印刷用原版の非画像部を除去する機上
現像と呼ばれる方法がある。すなわち、印刷用原版を露
光後、そのまま印刷機に装着し、通常の印刷過程の中で
処理が完了する方式である。このような機上現像に適し
た平版印刷用原板は、湿し水やインキ溶剤に可溶な感光
層を有し、しかも、明室に置かれた印刷機上で現像され
るのに適した明室取り扱い性を有することが必要とされ
る。
は、親水性バインダーポリマー中に熱可塑性疎水性重合
体の微粒子を分散させた感光層を親水性支持体上に設け
た平版印刷用原板が開示されている。この公報には、該
平版印刷用原板において、赤外線レーザー露光して熱可
塑性疎水性重合体の微粒子を熱により合体させて画像形
成した後、印刷機シリンダー上に版を取付け、湿し水及
び/又はインキを供給することにより機上現像できるこ
とが記載されている。
びWO99−10186号公報にも熱可塑性微粒子を熱
による合体後、機上現像により印刷版を作製することが
記載されている。
の合体で画像を作る方法は、良好な機上現像性を示すも
のの、アルミニウム支持体と画像との接着力が弱く、ま
た画像強度も弱いために、耐刷性が不十分という問題が
あった。この対策として、接着力の強いリン酸浴陽極酸
化皮膜を使用することが知られているが、この方法で
は、インキ払い性が劣化してしまう欠点があった。
親油性感熱性層を多孔質親水性支持体上に設けて、赤外
線レーザで露光し、熱により親油性感熱性層を基板に固
着する方法が記載されている。しかし、親油性の皮膜で
は機上現像性が悪く、インキローラー又は印刷物へ親油
性感熱層のカスが付着する問題がある。
のような先行技術の欠点を克服した感熱性平版印刷用原
板を提供することである。すなわち、良好な機上現像性
を有し、感度が高く、かつ高耐刷性を示し、しかも印刷
での汚れ難さやインキ払い性も良好な感熱性平版印刷用
原板を提供することである。
結果、熱反応性の化合物による画像強度の向上と高接着
性支持体によって耐刷性を確保し、さらに親水性表面処
理によって印刷汚れを良化させて、上記目的を達成でき
ることを見出した。すなわち、本発明は、以下のとおり
である。
持体上に、a)熱反応性感応基を有する微粒子ポリマ
ー、又はb)熱反応性感応基を有する化合物を内包する
マイクロカプセル、を含有する感熱層を有する感熱性平
版印刷用原板であって、該陽極酸化皮膜がマイクロポア
をポアワイド処理され、かつ親水性化合物を含有する水
溶液に浸漬処理されていることを特徴とする感熱性平版
印刷用原板。
レーザー光によって画像露光し、そのまま印刷機に取り
付けて印刷するか、又は印刷機に取り付けた後に、印刷
機上でレーザー光によって露光し、そのまま印刷するこ
とを特徴とする感熱性平版印刷用原板の製版及び印刷方
法。
て詳細に説明する。本発明に用いられるアルミニウム支
持体としては、寸度的に安定なアルミニウムを主成分と
する金属であり、アルミニウムまたはアルミニウム合金
からなる。純アルミニウム板の他、アルミニウムを主成
分とし、微量の異元素を含む合金板、又はアルミニウム
(合金)がラミネートもしくは蒸着されたプラスチック
フィルム又は紙の中から選ばれる。更に、特公昭48−
18327号公報に記載されているようなポリエチレン
テレフタレートフィルム上にアルミニウムシートが結合
された複合シートでもかまわない。
ニウムまたはアルミニウム合金からなる支持体をアルミ
ニウム支持体と総称して用いる。前記アルミニウム合金
に含まれる異元素には、ケイ素、鉄、マンガン、銅、マ
グネシウム、クロム、亜鉛、ビスマス、ニッケル、チタ
ンなどがあり、合金中の異元素の含有量は10重量%以
下である。本発明では純アルミニウム板が好適である
が、完全に純粋なアルミニウムは精錬技術上製造が困難
であるので、僅かに異元素を含有するものでもよい。こ
のように本発明に適用されるアルミニウム板は、その組
成が特定されるものではなく、従来より公知公用の素材
のもの、例えばJIS A 1050、JIS A 1100、JIS A 3103、
JIS A 3005などを適宜利用することができる。また、本
発明に用いられるアルミニウム支持体の厚みは、およそ
0.1〜0.6mm程度である。この厚みは、印刷機の
大きさ、印刷版の大きさ及びユーザーの希望により適宜
変更することができる。アルミニウム支持体には、適宜
後述の支持体表面処理が施される。
の表面を砂目立てすることができる。砂目立て処理方法
は、特開昭56−28893号公報に記載されているよ
うな機械的砂目立て、化学的エッチング、電解グレイン
などがある。さらに塩酸または硝酸電解液中で電気化学
的に砂目立てする電気化学的砂目立て方法、及びアルミ
ニウム表面を金属ワイヤーでひっかくワイヤーブラシグ
レイン法、研磨球と研磨剤でアルミニウム表面を砂目立
てするボールグレイン法、ナイロンブラシと研磨剤で表
面を砂目立てするブラシグレイン法のような機械的砂目
立て法を用いることができ、これらの各砂目立て方法を
単独又は組み合わせて用いることもできる。その中でも
本発明に有用に使用される表面粗さを作る方法は、塩酸
または硝酸電解液中で化学的に砂目立てする電気化学的
方法であり、好ましい電流密度は100〜400C/d
m2の範囲である。さらに具体的には、0.1〜50重
量%の塩酸または硝酸を含む電解液中、温度20〜10
0℃、時間1秒〜30分、電流密度100〜400C/
dm2の条件で電解を行うことが好ましい。また、機械
的砂目立てと電気化学的砂目立てとを組み合わせて行う
ことも好ましい。
支持体は、酸またはアルカリにより化学的にエッチング
される。酸をエッチング剤として用いる場合は、微細構
造を破壊するのに時間がかかり、工業的に本発明に適用
するに際しては不利であるが、アルカリをエッチング剤
として用いることにより改善できる。本発明において好
適に用いられるアルカリ剤は、カ性ソーダ、炭酸ソー
ダ、アルミン酸ソーダ、メタケイ酸ソーダ、リン酸ソー
ダ、水酸化カリウム、水酸化リチウム等であり、濃度と
温度の好ましい範囲はそれぞれ1〜50重量%、20〜
100℃であり、アルミニウムの溶解量が5〜20g/
m2となるような条件が好ましい。エッチングの後、表
面に残留する汚れ(スマット)を除去するために酸洗い
が行われる。用いられる酸は硝酸、硫酸、リン酸、クロ
ム酸、フッ酸、ホウフッ化水素酸等が用いられる。特に
電気化学的粗面化処理後のスマット除去処理方法として
は、好ましくは特開昭53−12739号公報に記載さ
れているような50〜90℃の温度の15〜65重量%
の硫酸と接触させる方法及び特公昭48−28123号
公報に記載されているアルカリエッチングする方法が挙
げられる。
支持体は、さらに陽極酸化処理が施される。陽極酸化処
理はこの分野で従来より行われている方法で行うことが
できる。具体的には、硫酸、リン酸、クロム酸、シュウ
酸、スルファミン酸、ベンゼンスルホン酸等から選ばれ
た少なくとも一種を含む水溶液または非水溶液中でアル
ミニウム支持体に直流または交流を流すことにより、ア
ルミニウム支持体表面に陽極酸化皮膜を形成することが
できる。陽極酸化処理の条件は使用される電解液によっ
て種々変化するので一概に決定され得ないが、一般的に
は電解液の濃度が1〜80重量%、液温5〜70℃、電
流密度0.5〜60A/dm2、電圧1〜100V、電
解時間10〜100秒の範囲が好ましい。これらの陽極
酸化処理のうちでも、特に英国特許第1,412,76
8号明細書に記載されている硫酸中で高電流密度で陽極
酸化する方法および米国特許3,511,661号公報
に記載されているリン酸を電解浴として陽極酸化する方
法が好ましい。本発明においては、陽極酸化皮膜は1〜
10g/m2であることが好ましく、より好ましくは、
1.5〜7g/m2である。更に好ましくは、2〜5g
/m2である。上記の陽極酸化皮膜は、その表面にマイ
クロポアと呼ばれる微細な凹部が一様に分布して形成さ
れている。陽極酸化皮膜に存在するマイクロポアの密度
は、処理条件を適宜選択することによって調整すること
ができる。
イクロポアのポア径を拡げる目的で酸又はアルカリ水溶
液によって処理(ポアワイド処理)することを特徴の一
つとする。この処理は、陽極酸化皮膜が形成されたアル
ミニウム基板を酸又はアルカリ水溶液に浸漬し、陽極酸
化皮膜を溶解し、マイクロポアのポア径を拡大する。こ
のポアワイド処理は、陽極酸化皮膜の溶解量として、好
ましくは0.05〜20g/m2、より好ましくは0.
1〜5g/m2、特に好ましくは0.2〜4g/m2の範
囲で行われる。
処理条件として、以下の条件範囲が望ましい。この範囲
内で、良好なポアワイド処理ができる。具体的条件範囲
として、酸水溶液で処理する場合には、硫酸、リン酸な
どの無機酸またはこれらの混合物の水溶液を用いること
が好ましく、濃度としては、好ましくは10〜500g
/l、より好ましくは20〜100g/l、温度として
は、好ましくは10〜90℃、より好ましくは40〜7
0℃、浸漬処理時間としては、好ましくは10〜300
秒、より好ましくは30〜120秒である。一方、アル
カリ水溶液で処理する場合には、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、及び水酸化リチウムから選ばれた少なく
とも一つの水溶液を用いることが好ましく、その水溶液
のpHとしては、好ましくは11〜13、より好ましく
は11.5〜12.5であり、温度としては、好ましく
は10〜90℃、より好ましくは30〜50℃、浸漬処
理時間としては、好ましくは5〜300秒、より好まし
くは10〜30秒である。
水性化合物を含有する水溶液への浸漬処理による親水性
表面処理を施されることをもう一つの特徴とする。好適
な親水性化合物としては、ポリビニルホスホン酸、スル
ホン酸基を有する化合物、又は糖類化合物を挙げること
ができる。
香族スルホン酸、そのホルムアルデヒド縮合物、それら
の誘導体及び塩が含まれる。芳香族スルホン酸として
は、フェノールスルホン酸、カテコールスルホン酸、レ
ソルシノールスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエ
ンスルホン酸、リグニンスルホン酸、ナフタレンスルホ
ン酸、アセナフテン−5−スルホン酸、フェナントレン
−2−スルホン酸、ベンズアルデヒド−2(または3)
−スルホン酸、ベンズアルデヒド−2,4(または3,
5)−ジスルホン酸、オキシベンジルスルホン酸類、ス
ルホ安息香酸、スルファニル酸、ナフチオン酸、タウリ
ンなどが用いられる。これらの中でベンゼンスルホン
酸、ナフタレンスルホン酸、リグニンスルホン酸及びそ
れらのホルムアルデヒド縮合物が特に好ましい。さらに
スルホン酸塩として使用してもよく、例えば、ナトリウ
ム塩、カリウム塩、リチウム塩、カルシウム塩、マグネ
シウム塩等が挙げられる。中でもナトリウム塩、カリウ
ム塩の水溶液が特に望ましい。上記化合物を含有する水
溶液のpHは、4〜6.5が好ましく、硫酸、水酸化ナ
トリウム、アンモニア等でこのpH範囲に調整すること
ができる。
は、単糖類とその糖アルコール、オリゴ糖類、多糖類及
び配糖体を包含する。単糖類では、グリセロール等のト
リオース類及び糖アルコール類、トレオースやエリトリ
トール等のテトロース及び糖アルコール類、アラビノー
スやアラビトール等のペントース及び糖アルコール類、
グルコースやソルビトール等のヘキソース及び糖アルコ
ール類、D−グリセロ−D−ガラクトヘプトースやD−
グリセロ−D−ガラクトヘプチトール等のヘプトース及
び糖アルコール類、D−エリトロ−D−ガラクトオクチ
トール等のオクトース、D−エリトロ−L−グルコ−ノ
ヌロース等のノノースを挙げることができる。オリゴ糖
類としては、サッカロース、トレハロース、ラクトース
のような二糖類、ラフィノースのような三糖類が挙げら
れる。多糖類としては、アミロース、アラビナン、シク
ロデキストリン、アルギン酸セルロース等が挙げられ
る。
部がエーテル結合等を介して結合している化合物をい
う。これらの配糖体は非糖部分により分類することがで
き、その例としてアルキル配糖体、フェノール配糖体、
クマリン配糖体、オキシクマリン配糖体、フラボノイド
配糖体、アントラキノン配糖体、トリテルペン配糖体、
ステロイド配糖体、からし油配糖体等を挙げることがで
きる。糖部分としては単糖類、オリゴ糖類、多糖類を挙
げることができる。単糖類としてはグリセロール等のト
リオース類及び糖アルコール類、トレオースやエリトリ
トール等のテトロース及び糖アルコール類、アラビノー
スやアラビトール等のペントース及び糖アルコール類、
グルコースやソルビトール等のヘキソース及び糖アルコ
ール類、D−グリセロ−D−ガラクトヘプトースやD−
グリセロ−D−ガラクトヘプチトール等のヘプトース及
び糖アルコール類、D−エリトロ−D−ガラクトオクチ
トール等のオクトース、D−エリトロ−L−グルコ−ノ
ヌロース等のノノースを挙げることができる。オリゴ糖
類としては、サッカロース、トレハロース、ラクトース
のような二糖類、ラフィノースのような三糖類が挙げら
れる。多糖類としては、アミロース、アラビナン、シク
ロデキストリン、アルギン酸セルロース等を挙げること
ができる。糖部分としては単糖又はオリゴ糖が好まし
く、より好ましくは単糖又は二糖である。好ましい配糖
体の例として下記一般式(I)の化合物を挙げることが
できる。
鎖もしくは分枝の、アルキル基、アルケニル基又はアル
キニル基を表す。)
数1〜20のアルキル基としては、例えばメチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ペンチル、ヘキ
シル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシ
ル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシ
ル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナ
デシル、エイコシル基などが挙げられ、これらアルキル
基は直鎖又は分枝していてもよく、環状アルキル基でも
よい。アルケニル基としては、例えばアリル、2−ブテ
ニル基など、アルキニル基としては、例えば1−ペンチ
ニル基が挙げられる。
物として、例えばメチルグルコシド、エチルグルコシ
ド、プロピルグルコシド、イソプロピルグルコシド、ブ
チルグルコシド、イソブチルグルコシド、n−ヘキシル
グルコシド、オクチルグルコシド、カプリルグルコシ
ド、デシルグルコシド、2−エチルヘキシルグルコシ
ド、2−ペンチルノニルグルコシド、2−ヘキシルデシ
ルグルコシド、ラウリルグルコシド、ミリスチルグルコ
シド、ステアリルグルコシド、シクロヘキシルグルコシ
ド、2−ブチニルグルコシドが挙げられる。これらの化
合物は、配糖体の一種であるグルコシドで、ブドウ糖の
ヘミアセタール水酸基が他の化合物をエーテル状に結合
したものであり、例えばグルコースとアルコール類を反
応させる公知の方法により得ることができる。これらの
アルキルグルコシドの一部はドイツHenkel社で商
品名グルコポン(GLUCOPON)として市販されて
おり、本発明ではそれを使用することができる。好まし
い配糖体の別の例として、サポニン類、ルチントリハイ
ドレート、ヘスペリジンメチルカルコン、ヘスペリジ
ン、ナリジンハイドレート、フェノール−β−D−グル
コピラノシド、サリシン、3′,5,7−メトキシ−7
−ルチノシドを挙げることができる。
は、水酸化カリウム、硫酸、炭酸、炭酸ナトリウム、リ
ン酸、リン酸ナトリウムで行うことができ、pHは8〜
11が好ましい。
1〜5重量%が好ましく、0.2〜2.5%がより好ま
しい。浸漬温度は10〜70℃が好ましく、30〜60
℃がより好ましい。浸漬時間は1〜20秒が好ましい。
又、スルホン酸基を有する化合物の水溶液は、濃度0.
02〜0.2重量%が好ましく、浸漬温度は60〜10
0℃が好ましい。浸漬時間は1〜300秒が好ましく、
より好ましくは10〜100秒である。さらに、糖類の
水溶液は、濃度0.5〜10重量%が好ましく、浸漬温
度は40〜70℃が好ましい。浸漬時間は2〜300秒
が好ましく、より好ましくは5〜30秒である。
液として、上記のような有機化合物の水溶液のみでな
く、アルカリ金属ケイ酸塩水溶液、フッ化ジルコニウム
カリウム(K2ZrF6)水溶液やリン酸塩/無機フッ素
化合物を含む水溶液などの無機化合物水溶液による処理
も好適である。アルカリ金属ケイ酸塩水溶液処理は、ア
ルカリ金属ケイ酸塩の濃度が好ましくは1〜30重量
%、より好ましくは2〜15重量%であり、25℃での
pHが10〜13である水溶液に、好ましくは50〜9
0℃で0.5〜40秒間、より好ましくは1〜20秒間
浸漬する。
は、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸リチウ
ムなどが使用され、中でもケイ酸ナトリウム、ケイ酸カ
リウムが好ましい。アルカリ金属ケイ酸塩水溶液のpH
を高くするために使用される水酸化物としては、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどがあ
り、好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが使
用される。なお、上記処理液にアルカリ土類金属塩又は
第IVB族金属塩を配合してもよい。アルカリ土類金属塩
としては、硝酸カルシウム、硝酸ストロンチウム、硝酸
マグネシウム、硝酸バリウムのような硝酸塩や、硫酸
塩、塩酸塩、リン酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、ホウ酸塩
等の水溶性塩が挙げられる。第IVB族金属塩として、四
塩化チタン、三塩化チタン、フッ化チタンカリウム、シ
ュウ酸チタンカリウム、硫酸チタン、四ヨウ化チタン、
塩化酸化ジルコニウム、二酸化ジルコニウム、オキシ塩
化ジルコニウム、四塩化ジルコニウム等を挙げることが
できる。アルカリ土類金属又は第IVB族金属塩は、単独
又は2種以上組み合わせて使用することができる。フッ
化ジルコニウムカリウム水溶液処理は、濃度0.1〜1
0重量%が好ましく、0.5〜2重量%がより好まし
い。浸漬温度は30〜80℃が好ましい。浸漬時間は6
0〜180秒が好ましい。
酸塩化合物5〜20重量%、無機フッ素化合物0.01
〜1重量%の水溶液を用いるのが好ましく、pHは3〜
5に調整する。浸漬温度は30〜90℃が好ましく、浸
漬時間は2〜300秒が好ましく、より好ましくは5〜
30秒である。
カリ金属及びアルカリ土類金属といった金属のリン酸塩
が挙げられる。具体的には、リン酸亜鉛、リン酸アルミ
ニウム、リン酸アンモニウム、リン酸水素二アンモニウ
ム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸一アンモニウ
ム、リン酸一カリウム、リン酸一ナトリウム、リン酸二
水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸カルシウ
ム、リン酸水素アンモニウムナトリウム、リン酸水素マ
グネシウム、リン酸マグネシウム、リン酸第一鉄、リン
酸第二鉄、リン酸二水素ナトリウム、リン酸ナトリウ
ム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸鉛、リン酸二アン
モニウム、リン酸二水素カルシウム、リン酸リチウム、
リンタングステン酸、リンタングステン酸アンモニウ
ム、リンタングステン酸ナトリウム、リンモリブデン酸
アンモニウム、リンモリブデン酸ナトリウムが挙げられ
る。又、亜リン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウ
ム、ピロリン酸ナトリウムを挙げることができる。好ま
しくはリン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウ
ム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウムを用
いることができる。
としては金属フッ化物が好適である。具体的には、フッ
化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化カルシウム、フ
ッ化マグネシウム、ヘキサフルオロジルコニウムナトリ
ウム、ヘキサフルオロジルコニウムカリウム、ヘキサフ
ルオロチタン酸ナトリウム、ヘキサフルオロチタン酸カ
リウム、ヘキサフルオロジルコニウム水素酸、ヘキサフ
ルオロチタン水素酸、ヘキサフルオロジルコニウムアン
モニウム、ヘキサフルオロチタン酸アンモニウム、ヘキ
サフルオロケイ酸、フッ化ニッケル、フッ化鉄、フッ化
リン酸、フッ化リン酸アンモニウム等が挙げられる。本
発明において、水溶液中、リン酸塩及び無機フッ素化合
物はそれぞれ、1種又は2種以上含有させてもよい。こ
れらの水溶液への浸漬処理後は、全て基板は水などによ
って洗浄され、乾燥される。
陽極酸化処理後のポアワイド処理で向上した接着性と引
き替えに発生するインキ払い性劣化等の印刷汚れ問題が
解消される。すなわち、ポア径が拡大したことにより、
印刷時、特に印刷機が停止し、印刷版が印刷機上で放置
された後の印刷再スタート時に、インキが取れにくくな
る現象(インキ払い性劣化)が起こりやすくなる問題が
あるが、本処理が施されていると、表面の親水性の向上
により上記問題が軽減される。
に、必要に応じて、例えばホウ酸亜鉛等の水溶性金属塩
のような無機下塗層、又は有機下塗層が設けられてもよ
い。
しては、例えばカルボキシメチルセルロース、デキスト
リン、アラビアガム、スルホン酸基を側鎖に有する重合
体及び共重合体、ポリアクリル酸、2−アミノエチルホ
スホン酸等のアミノ基を有するホスホン酸類、置換基を
有してもよいフェニルホスホン酸、ナフチルホスホン
酸、アルキルホスホン酸、グリセロホスホン酸、メチレ
ンジホスホン酸及びエチレンジホスホン酸等の有機ホス
ホン酸、置換基を有してもよいフェニルリン酸、ナフチ
ルリン酸、アルキルリン酸及びグリセロリン酸などの有
機リン酸、置換基を有してもよいフェニルホスフィン
酸、ナフチルホスフィン酸、アルキルホスフィン酸及び
グリセロホスフィン酸等の有機ホスフィン酸、グリシン
やβ−アラニン等のアミノ酸類、およびトリエタノール
アミンの塩酸塩等のヒドロキシル基を有するアミンの塩
酸塩、黄色染料等から選ばれるが、二種以上混合して用
いてもよい。
ことができる。すなわち、水又はメタノール、エタノー
ル、メチルエチルケトンなどの有機溶媒、又はそれらの
混合溶剤に、上記の有機化合物を溶解させた溶液をアル
ミニウム板上に塗布、乾燥して設ける。上記の有機化合
物の濃度0.005〜10重量%の溶液を種々の方法で
塗布できる。例えば、バーコーター塗布、回転塗布、ス
プレー塗布、カーテン塗布等いずれの方法を用いてもよ
い。有機下塗層の乾燥後の被覆量は、2〜200mg/
m2が好ましく、より好ましくは5〜100mg/m2で
ある。この範囲内で良好な耐刷性が得られる。
る微粒子ポリマー又は熱反応性感応基を有する化合物を
内包するマイクロカプセルを含有する。
を行うエチレン性不飽和基(例えば、アクリロイル基、
メタクリロイル基、ビニル基、アリル基など)、付加反
応を行うイソシアナート基又はそのブロック体、その反
応相手である活性水素原子を有する官能基(例えば、ア
ミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基など)、同じ
く付加反応を行うエポキシ基、その反応相手であるアミ
ノ基、カルボキシル基又はヒドロキシル基、縮合反応を
行うカルボキシル基とヒドロキシル基もしくはアミノ
基、開環付加反応を行う酸無水物とアミノ基もしくはヒ
ドロキシル基などを挙げることができる。しかし、化学
結合が形成されるならば、どのような反応を行う官能基
でも良い。
を有する微粒子ポリマーとしては、アクリロイル基、メ
タクリルロイル基、ビニル基、アリル基、エポキシ基、
アミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、イソシア
ネート基、酸無水物およびそれらを保護した基を有する
ものを挙げることができる。これらの官能基のポリマー
粒子への導入は、重合時に行ってもよいし、重合後に高
分子反応を利用して行ってもよい。
を有するモノマーを乳化重合もしくは懸濁重合すること
が好ましい。そのような官能基を有するモノマーの具体
例として、アリルメタクリレート、アリルアクリレー
ト、ビニルメタクリレート、ビニルアクリレート、グリ
シジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、2−
イソシアネートエチルメタクリレート、そのアルコール
などによるブロックイソシアナート、2−イソシアネー
トエチルアクリレート、そのアルコールなどによるブロ
ックイソシアナート、2−アミノエチルメタクリレー
ト、2−アミノエチルアクリレート、2−ヒドロキシエ
チルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、2官
能アクリレート、2官能メタクリレートなどを挙げるこ
とができるが、これらに限定されない。
性官能基をもたないモノマーとしては、例えば、スチレ
ン、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート、
アクリロニトリル、酢酸ビニルなどを挙げることができ
るが、熱反応性官能基をもたないモノマーであれば、こ
れらに限定されない。熱反応性官能基の導入を重合後に
行う場合に用いる高分子反応としては、例えば、WO9
6−34316号公報に記載されている高分子反応を挙
げることができる。
マーの中で、微粒子ポリマー同志が熱により合体するも
のが好ましく、その表面は親水性で、水に分散するもの
が、特に好ましい。微粒子ポリマーのみを塗布し、凝固
温度よりも低い温度で乾燥して作製した時の皮膜の接触
角(空中水滴)が、凝固温度よりも高い温度で乾燥して
作製した時の皮膜の接触角(空中水滴)よりも低くなる
ことが好ましい。このように微粒子ポリマー表面を親水
性にするには、ポリビニルアルコール、ポリエチレング
リコールなどの親水性ポリマーまたはオリゴマー、また
は親水性低分子化合物を微粒子ポリマー表面に吸着させ
てやれば良いが、その方法はこれらに限定されるもので
はない。
リマーの凝固温度は、70℃以上が好ましいが、経時安
定性を考えると100℃以上がさらに好ましい。上記の
微粒子ポリマーの平均粒径は、0.01〜20μmが好
ましいが、その中でも0.05〜2.0μmがより好ま
しく、特に0.1〜1.0μmが好ましい。この範囲内
で良好な解像度と経時安定性が得られる。
マーの添加量は、感熱層固形分の50重量%以上が好ま
しく、60重量%以上がさらに好ましい。
熱反応性官能基を有する化合物を内包している。この熱
反応性官能基を有する化合物としては、重合性不飽和
基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、カルボキシレー
ト基、酸無水物基、アミノ基、エポキシ基、イソシアナ
ート基、及びイソシアナートブロック体を挙げることが
できる。
エチレン性不飽和結合、例えばアクリロイル基、メタク
リロイル基、ビニル基、アリル基などを少なくとも1
個、好ましくは2個以上有する化合物が好ましく、この
様な化合物群は当該産業分野において広く知られるもの
であり、本発明においては、これらを特に限定なく用い
ることができる。これらは、化学的形態としては、モノ
マー、プレポリマー、すなわち2量体、3量体およびオ
リゴマー、またはそれらの混合物、及びそれらの共重合
体である。
クリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イ
ソクロトン酸、マレイン酸など)、そのエステル、不飽
和カルボン酸アミドが挙げられ、好ましくは、不飽和カ
ルボン酸と脂肪族多価アルコールとのエステルおよび不
飽和カルボン酸と脂肪族多価アミンとのアミドが挙げら
れる。また、ヒドロキシル基、アミノ基、メルカプト基
等の求核性置換基を有する不飽和カルボン酸エステルま
たは不飽和カルボン酸アミドと単官能もしくは多官能の
イソシアネートまたはエポキシドとの付加反応物、およ
び単官能もしくは多官能のカルボン酸との脱水縮合反応
物等も好適に使用される。また、イソシアナート基やエ
ポキシ基などの親電子性置換基を有する不飽和カルボン
酸エステルまたはアミドと、単官能もしくは多官能のア
ルコール、アミンまたはチオールとの付加反応物、さら
に、ハロゲン基やトシルオキシ基等の脱離性置換基を有
する不飽和カルボン酸エステルまたはアミドと、単官能
もしくは多官能アルコール、アミンまたはチオールとの
置換反応物も好適である。また、別の好適な例として、
上記の不飽和カルボン酸を、不飽和ホスホン酸又はクロ
ロメチルスチレンに置き換えた化合物を挙げることがで
きる。
とのエステルである重合性化合物の具体例としては、ア
クリル酸エステルとして、エチレングリコールジアクリ
レート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,
3−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレング
リコールジアクリレート、プロピレングリコールジアク
リレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ト
リメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロール
プロパントリアクリレート、トリメチロールプロパント
リス(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリメ
チロールエタントリアクリレート、ヘキサンジオールジ
アクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアク
リレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、
ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリ
トールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
アクリレート、ジペンタエリスリトールジアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペ
ンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソルビトール
トリアクリレート、ソルビトールテトラアクリレート、
ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトールヘキサ
アクリレート、トリス(アクリロイルオキシエチル)イ
ソシアヌレート、ポリエステルアクリレートオリゴマー
等を挙げることができる。
チレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリ
コールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメ
タクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレ
ート、トリメチロールエタントリメタクリレート、エチ
レングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオ
ールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレ
ート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタ
エリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールジ
メタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタク
リレート、ソルビトールトリメタクリレート、ソルビト
ールテトラメタクリレート、ビス〔p−(3−メタクリ
ロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕
ジメチルメタン、ビス−〔p−(メタクリロイルオキシ
エトキシ)フェニル〕ジメチルメタン等を挙げることが
できる。
リコールジイタコネート、プロピレングリコールジイタ
コネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート、
1,4−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレ
ングリコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジ
イタコネート、ソルビトールテトライタコネート等を挙
げることができる。
リコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジ
クロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、
ソルビトールテトラジクロトネート等を挙げることがで
きる。イソクロトン酸エステルとしては、エチレングリ
コールジイソクロトネート、ペンタエリスリトールジイ
ソクロトネート、ソルビトールテトライソクロトネート
等を挙げることができる。マレイン酸エステルとして
は、エチレングリコールジマレート、トリエチレングリ
コールジマレート、ペンタエリスリトールジマレート、
ソルビトールテトラマレート等を挙げることができる。
公昭46−27926号、特公昭51−47334号、
特開昭57−196231号記載の脂肪族アルコール系
エステル類や、特開昭59−5240号、特開昭59−
5241号、特開平2−226149号記載の芳香族系
骨格を有するもの、特開平1−165613号記載のア
ミノ基を含有するもの等を挙げることができる。
ルボン酸とのアミドのモノマーの具体例としては、メチ
レンビス−アクリルアミド、メチレンビス−メタクリル
アミド、1,6−ヘキサメチレンビス−アクリルアミ
ド、1,6−ヘキサメチレンビス−メタクリルアミド、
ジエチレントリアミントリスアクリルアミド、キシリレ
ンビスアクリルアミド、キシリレンビスメタクリルアミ
ド等を挙げることができる。その他の好ましいアミド系
モノマーの例としては、特公昭54−21726号記載
のシクロへキシレン構造を有すものを挙げることができ
る。
を用いて製造されるウレタン系付加重合性化合物も好適
であり、そのような具体例としては、例えば、特公昭4
8−41708号公報中に記載されている1分子に2個
以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化
合物に、下記式(II)で示される水酸基を有する不飽和
モノマーを付加させた1分子中に2個以上の重合性不飽
和基を含有するウレタン化合物等が挙げられる。
示す。)
2−32293号、特公平2−16765号に記載され
ているようなウレタンアクリレートや、特公昭58−4
9860号、特公昭56−17654号、特公昭62−
39417号、特公昭62−39418号記載のエチレ
ンオキサイド系骨格を有するウレタン化合物も好適なも
のとして挙げることができる。
開昭63−260909号、特開平1−105238号
に記載される、分子内にアミノ構造やスルフィド構造を
有するラジカル重合性化合物を好適なものとして挙げる
ことができる。
48−64183号公報、特公昭49−43191号公
報、同52−30490号公報の各公報に記載されてい
るようなポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と
(メタ)アクリル酸を反応させたエポキシアクリレート
類等の多官能のアクリレートやメタクリレートを挙げる
ことができる。また、特公昭46−43946号公報、
特公平1−40337号公報、同1−40336号公報
記載の特定の不飽和化合物や、特開平2−25493号
公報に記載のビニルホスホン酸系化合物等も好適なもの
として挙げることができる。また、ある場合には、特開
昭61−22048号公報記載のペルフルオロアルキル
基を含有する化合物も好適に使用される。さらに日本接
着協会誌、20巻7号、300〜308ページ(198
4年)に光硬化性モノマーおよびオリゴマーとして紹介
されているものも好適に使用することができる。
ンポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジ
グリシジルエーテル、ポリプロピレンジグリシジルエー
テル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテ
ル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ビスフェノ
ール類もしくはポリフェノール類又はそれらの水素添加
物のポリグリシジルエーテルなどが挙げられる。
リレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシア
ネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネー
ト、キシリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシ
アネート、シクロヘキサンフェニレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、シクロヘキシルジイソシアネート、又
は、それらをアルコールもしくはアミンでブロックした
化合物を挙げることができる。
アミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミ
ン、ヘキサメチレンジアミン、プロピレンジアミン、ポ
リエチレンイミンなどが挙げられる。
ては、末端メチロール基を有する化合物、ペンタエリス
リトールなどの多価アルコール、ビスフェノール・ポリ
フェノール類などを挙げることができる。好ましカルボ
キシル基を有する化合物としては、ピロメリット酸、ト
リメリット酸、フタル酸などの芳香族多価カルボン酸、
アジピン酸などの脂肪族多価カルボン酸などが挙げられ
る。好適な酸無水物としては、ピロメリット酸無水物、
ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物などが挙げられ
る。
なものとして、アリルメタクリレートの共重合体を挙げ
ることができる。例えば、アリルメタクリレート/メタ
クリル酸共重合体、アリルメタクリレート/エチルメタ
クリレート共重合体、アリルメタクリレート/ブチルメ
タクリレート共重合体などを挙げることができる。
知の方法が適用できる。例えばマイクロカプセルの製造
方法としては、米国特許2800457号、同2800
458号にみられるコアセルベーションを利用した方
法、英国特許990443号、米国特許3287154
号、特公昭38−19574号、同42−446号、同
42−711号にみられる界面重合法による方法、米国
特許3418250号、同3660304号にみられる
ポリマーの析出による方法、米国特許3796669号
に見られるイソシアネートポリオール壁材料を用いる方
法、米国特許3914511号に見られるイソシアネー
ト壁材料を用いる方法、米国特許4001140号、同
4087376号、同4089802号にみられる尿素
―ホルムアルデヒド系もしくは尿素ホルムアルデヒド−
レゾルシノール系壁形成材料を用いる方法、米国特許4
025445号にみられるメラミン−ホルムアルデヒド
樹脂、ヒドロキシセルロース等の壁材を用いる方法、特
公昭36−9163号、同51−9079号にみられる
モノマー重合によるin situ法、英国特許930
422号米国特許3111407号にみられるスプレー
ドライング法、英国特許952807号、同96707
4号にみられる電解分散冷却法などがあるが、これらに
限定されるものではない。
セル壁は、3次元架橋を有し、溶剤によって膨潤する性
質を有するものである。このような観点から、マイクロ
カプセルの壁材は、ポリウレア、ポリウレタン、ポリエ
ステル、ポリカーボネート、ポリアミド、およびこれら
の混合物が好ましく、特に、ポリウレアおよびポリウレ
タンが好ましい。マイクロカプセル壁に熱反応性官能基
を有する化合物を導入しても良い。
0.01〜20μmが好ましいが、中でも0.05〜
2.0μmがさらに好ましく、0.10〜1.0μmが
特に好ましい。この範囲内で、良好な解像度と経時安定
性が得られる。このようなマイクロカプセルは、カプセ
ル同志が熱により合体してもよいし、合体しなくとも良
い。要は、マイクロカプセル内包物のうち、塗布時にカ
プセル表面もしくはマイクロカプセル外に滲み出したも
の、又は、マイクロカプセル壁に浸入したものが、熱に
より化学反応を起こせば良い。添加された親水性樹脂、
又は、添加された低分子化合物と反応してもよい。また
2種類以上のマイクロカプセルに、それぞれ異なる官能
基で互いに熱反応するような官能基をもたせることによ
って、マイクロカプセル同士を反応させてもよい。従っ
て、熱によってマイクロカプセル同志が、熱で溶融合体
することは画像形成上好ましいことであるが、必須では
ない。
固形分換算で、好ましくは10〜60重量%、さらに好
ましくは15〜40重量%である。この範囲内で、良好
な機上現像性と同時に、良好な感度および耐刷性が得ら
れる
合、内包物が溶解し、かつ壁材が膨潤する溶剤をマイク
ロカプセル分散媒中に添加することができる。このよう
な溶剤によって、内包された熱反応性官能基を有する化
合物の、マイクロカプセル外への拡散が促進される。こ
のような溶剤としては、マイクロカプセル分散媒、マイ
クロカプセル壁の材質、壁厚および内包物に依存する
が、多くの市販されている溶剤から容易に選択すること
ができる。例えば架橋ポリウレア、ポリウレタン壁から
なる水分散性マイクロカプセルの場合、アルコール類、
エーテル類、アセタール類、エステル類、ケトン類、多
価アルコール類、アミド類、アミン類、脂肪酸類等が好
ましい。
ノール、第3ブタノール、n−プロパノール、テトラヒ
ドロフラン、乳酸メチル、乳酸エチル、メチルエチルケ
トン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチ
レングリコールジエチルエーテル、エチレングリコール
モノメチルエーテル、γ−ブチルラクトン、N,N−ジ
メチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドな
どがあるが、これらに限られない。またこれらの溶剤を
2種以上用いても良い。
が、前記溶剤を混合すれば溶解する溶剤も用いることが
できる。添加量は、素材の組み合わせにより決まるもの
であるが、通常、塗布液の5〜95重量%が好ましく、
より好ましい範囲は、10〜90重量%、特に好ましい
範囲は15〜85重量%である。
基を有する微粒子ポリマー又はマイクロカプセルを用い
るので、必要に応じてこれらの反応を開始又は促進する
化合物を添加してもよい。反応を開始又は促進する化合
物としては、熱によりラジカル又はカチオンを発生する
ような化合物を挙げることができ、例えば、ロフィンダ
イマー、トリハロメチル化合物、過酸化物、アゾ化合
物、ジアゾニウム塩又はジフェニルヨードニウム塩など
を含んだオニウム塩、アシルホスフィン、イミドスルホ
ナートなどが挙げられる。これらの化合物は、感熱層固
形分の1〜20重量%の範囲で添加することができる。
好ましくは3〜10重量%の範囲である。この範囲内
で、機上現像性を損なわず、良好な反応開始又は促進効
果が得られる。
も良い。親水性樹脂を添加することにより機上現像性が
良好となるばかりか、感熱層自体の皮膜強度も向上す
る。親水性樹脂としては、例えばヒドロキシル、カルボ
キシル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、アミ
ノ、アミノエチル、アミノプロピル、カルボキシメチル
などの親水基を有するものが好ましい。
ム、カゼイン、ゼラチン、澱粉誘導体、カルボキシメチ
ルセルロースおよびそのナトリウム塩、セルロースアセ
テート、アルギン酸ナトリウム、酢酸ビニル−マレイン
酸コポリマー類、スチレン−マレイン酸コポリマー類、
ポリアクリル酸類およびそれらの塩、ポリメタクリル酸
類およびそれらの塩、ヒドロキシエチルメタクリレート
のホモポリマーおよびコポリマー、ヒドロキシエチルア
クリレートのホモポリマーおよびコポリマー、ヒドロキ
シプロピルメタクリレートのホモポリマーおよびコポリ
マー、ヒドロキシプロピルアクリレートのホモポリマー
およびコポリマー、ヒドロキシブチルメタクリレートの
ホモポリマーおよびコポリマー、ヒドロキシブチルアク
リレートのホモポリマーおよびコポリマー、ポリエチレ
ングリコール類、ヒドロキシプロピレンポリマー類、ポ
リビニルアルコール類、ならびに加水分解度が少なくと
も60重量%、好ましくは少なくとも80重量%の加水
分解ポリビニルアセテート、ポリビニルホルマール、ポ
リビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、アクリル
アミドのホモポリマーおよびコポリマー、メタクリルア
ミドのホモポリマーおよびポリマー、N−メチロールア
クリルアミドのホモポリマーおよびコポリマー等を挙げ
ることができる。
固形分の5〜40重量%が好ましく、10〜30重量%
がさらに好ましい。この範囲内で、良好な機上現像性と
皮膜強度が得られる。
め、赤外線を吸収して発熱する光熱変換剤を含有するこ
とができる。かかる光熱変換剤としては、700〜12
00nmの少なくとも一部に吸収帯を有する光吸収物質
であればよく、種々の顔料、染料および金属微粒子を用
いることができる。
料、赤色顔料、紫色顔料、青色顔料、緑色顔料、蛍光顔
料、金属粉顔料、その他、ポリマー結合色素が挙げられ
る。具体的には、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮
合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、フタロシアニン系顔
料、アントラキノン系顔料、ペリレンおよびペリノン系
顔料、チオインジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、ジオ
キサジン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロ
ン系顔料、染付けレーキ顔料、アジン顔料、ニトロソ顔
料、ニトロ顔料、天然顔料、蛍光顔料、無機顔料、カー
ボンブラック等が使用できる。
く、表面処理を施して用いてもよい。表面処理の方法に
は親水性樹脂や親油性樹脂を表面コートする方法、界面
活性剤を付着させる方法、反応性物質(例えば、シリカ
ゾル、アルミナゾル、シランカップリング剤やエポキシ
化合物、イソシアネート化合物等)を顔料表面に結合さ
せる方法等が考えられる。上記の表面処理方法は、「金
属石鹸の性質と応用」(幸書房)、「印刷インキ技術」
(CMC出版、1984年刊)及び「最新顔料応用技
術」(CMC出版、1986年刊)に記載されている。
これらの顔料中、赤外線を吸収するものが、赤外線を発
光するレーザでの利用に適する点で好ましい。かかる赤
外線を吸収する顔料としてはカーボンブラックが好まし
い。顔料の粒径は0.01μm〜1μmの範囲にあるこ
とが好ましく、0.01μm〜0.5μmの範囲にある
ことが更に好ましい。
えば「染料便覧」有機合成化学協会編集、昭和45年
刊、「化学工業」1986年5月号P.45〜51の
「近赤外吸収色素」、「90年代機能性色素の開発と市
場動向」第2章2.3項(1990)シーエムシー)又
は特許に記載されている公知の染料が利用できる。具体
的には、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピラゾロンアゾ
染料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、カル
ボニウム染料、キノンイミン染料、ポリメチン染料、シ
アニン染料などの赤外線吸収染料が好ましい。
6号、特開昭59−84356号、特開昭60−787
87号等に記載されているシアニン染料、特開昭58−
173696号、特開昭58−181690号、特開昭
58−194595号等に記載されているメチン染料、
特開昭58−112793号、特開昭58−22479
3号、特開昭59−48187号、特開昭59−739
96号、特開昭60−52940号、特開昭60−63
744号等に記載されているナフトキノン染料、 特開
昭58−112792号等に記載されているスクワリリ
ウム染料、英国特許434,875号記載のシアニン染
料や米国特許第4,756,993号記載の染料、米国
特許第4,973,572号記載のシアニン染料、特開
平10−268512号記載の染料、特開平11−23
5883号記載のフタロシアニン化合物を挙げることが
できる。
938号記載の近赤外吸収増感剤も好適に用いられ、ま
た、米国特許第3,881,924号記載の置換された
アリールベンゾ(チオ)ピリリウム塩、特開昭57−1
42645号記載のトリメチンチアピリリウム塩、特開
昭58−181051号、同58−220143号、同
59−41363号、同59−84248号、同59−
84249号、同59−146063号、同59−14
6061号に記載されているピリリウム系化合物、特開
昭59−216146号記載のシアニン染料、米国特許
第4,283,475号に記載のペンタメチンチオピリ
リウム塩等や特公平5−13514号、同5−1970
2号公報に記載されているピリリウム化合物、エポリン
社製エポライトIII−178、エポライトIII−130、
エポライトIII−125等も好ましく用いられる。以下
にいくつかの具体例を示す。
30重量%まで添加することができる。好ましくは5〜
25重量%であり、特に好ましくは7〜20重量%であ
る。この範囲内で、良好な感度が得られる。
属微粒子も用いることができる。金属微粒子の多くは光
熱変換性であって、かつ自己発熱性であるが、好ましい
金属微粒子として、Si、Al、Ti、V、Cr、M
n、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Y、Zr、Mo、
Ag、Au、Pt、Pd、Rh、In、Sn、W、T
e、Pb、Ge、Re、Sbの単体もしくは合金、又
は、それらの酸化物または硫化物の微粒子が挙げられ
る。これらの金属微粒子を構成する金属の中でも好まし
い金属は、光照射時に熱による合体をし易い、融点がお
よそ1000℃以下で赤外、可視または紫外線領域に吸
収をもつ金属、例えば、Re、Sb、Te、Au、A
g、Cu、Ge、PbおよびSnである。また、特に好
ましいのは、融点も比較的低く、赤外線に対する吸光度
も比較的高い金属の微粒子、例えば、Ag、Au、C
u、Sb、GeおよびPbで、最も好ましい元素として
は、Ag、AuおよびCuが挙げられる。
g、Cu、Ge、Pb、Snなどの低融点金属の微粒子
と、Ti、Cr、Fe、Co、Ni、W、Geなどの自
己発熱性金属の微粒子とを混合使用するなど、2種以上
の光熱変換物質で構成されていてもよい。また、Ag、
Pt、Pdなど微小片としたときに光吸収が特に大きい
金属種の微小片と他の金属微小片を組み合わせて用いる
ことも好ましい。
m以下、より好ましくは0.003〜5μm、特に好ま
しくは0.01〜3μmである。この範囲内で、良好な
感度と解像力が得られる。
熱変換剤として用いる場合、その添加量は、好ましくは
感熱層固形分の10重量%以上であり、より好ましくは2
0重量%以上、特に好ましくは30重量%以上で用いられ
る。この範囲内で高い感度が得られる。
る下塗層や後述の水溶性オーバーコート層が含有しても
よい。感熱層、下塗層およびオーバーコート層のうち少
なくとも一つの層が光熱変換剤を含有することにより、
赤外線吸収効率が高まり、感度を向上できる。
上記以外に種々の化合物を添加してもよい。例えば、耐
刷力を一層向上させるために多官能モノマーを感熱層マ
トリックス中に添加することができる。この多官能モノ
マーとしては、マイクロカプセル中に入れられるモノマ
ーとして例示したものを用いることができる。特に好ま
しいモノマーとしては、トリメチロールプロパントリア
クリレートを挙げることができる。
画像部と非画像部の区別をつきやすくするため、可視光
域に大きな吸収を持つ染料を画像の着色剤として使用す
ることができる。具体的には、オイルイエロー#10
1、オイルイエロー#103、オイルピンク#312、
オイルグリーンBG、オイルブルーBOS、オイルブル
ー#603、オイルブラックBY、オイルブラックB
S、オイルブラックT−505(以上オリエント化学工
業(株)製)、ビクトリアピュアブルー、クリスタルバ
イオレット(CI42555)、メチルバイオレット
(CI42535)、エチルバイオレット、ローダミン
B(CI145170B)、マラカイトグリーン(CI
42000)、メチレンブルー(CI52015)等、
及び特開昭62−293247号に記載されている染料
を挙げることができる。また、フタロシアニン系顔料、
アゾ系顔料、酸化チタン等の顔料も好適に用いることが
できる。添加量は、感熱層塗布液全固形分に対し0.0
1〜10重量%がこのましい。
調製中又は保存中においてエチレン性不飽和化合物の不
要な熱重合を阻止するために、少量の熱重合防止剤を添
加することが望ましい。適当な熱重合防止剤としてはハ
イドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチ
ル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコ
ール、ベンゾキノン、4,4′−チオビス(3−メチル
−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビ
ス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N−ニ
トロソ−N−フェニルヒドロキシルアミンアルミニウム
塩等が挙げられる。熱重合防止剤の添加量は、全組成物
の重量に対して約0.01〜5重量%が好ましい。
防止するためにベヘン酸やベヘン酸アミドのような高級
脂肪酸やその誘導体等を添加して、塗布後の乾燥の過程
で感熱層の表面に偏在させてもよい。高級脂肪酸やその
誘導体の添加量は、感熱層固形分の約0.1〜約10重
量%が好ましい。
じ、塗膜の柔軟性等を付与するために可塑剤を加えるこ
とができる。例えば、ポリエチレングリコール、クエン
酸トリブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、
フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、リン酸トリ
クレジル、リン酸トリブチル、リン酸トリオクチル、オ
レイン酸テトラヒドロフルフリル等が用いられる。
剤に溶かして塗布液を調製し、塗布される。ここで使用
する溶剤としては、エチレンジクロライド、シクロヘキ
サノン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、エチレングリコールモノメチルエー
テル、1−メトキシ−2−プロパノール、2−メトキシ
エチルアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテ
ート、ジメトキシエタン、乳酸メチル、乳酸エチル、
N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホル
ムアミド、テトラメチルウレア、N−メチルピロリド
ン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、γ−ブチルラ
クトン、トルエン、水等を挙げることができるが、これ
に限定されるものではない。これらの溶剤は、単独また
は混合して使用される。塗布液の固形分濃度は、好まし
くは1〜50重量%である。
熱層塗布量(固形分)は、用途によって異なるが、一般
的に0.5〜5.0g/m2が好ましい。この範囲より
塗布量が少なくなると、見かけの感度は大になるが、画
像記録の機能を果たす感熱層の皮膜特性は低下する。塗
布する方法としては、種々の方法を用いることができ
る。例えば、バーコーター塗布、回転塗布、スプレー塗
布、カーテン塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、
ブレード塗布、ロール塗布等を挙げられる。
の界面活性剤、例えば、特開昭62−170950号に
記載されているようなフッ素系界面活性剤を添加するこ
とができる。好ましい添加量は、感熱層全固形分の0.
01〜1重量%、さらに好ましくは0.05〜0.5重
量%である。
よる感熱層表面の汚染防止のため、感熱層上に、水溶性
オーバーコート層を設けることができる。本発明に使用
される水溶性オーバーコート層は印刷時容易に除去でき
るものであり、水溶性の有機高分子化合物から選ばれた
樹脂を含有する。ここで用いる水溶性の有機高分子化合
物としては、塗布乾燥によってできた被膜がフィルム形
成能を有するもので、具体的には、ポリ酢酸ビニル(但
し加水分解率65%以上のもの)、ポリアクリル酸、そ
のアルカリ金属塩もしくはアミン塩、ポリアクリル酸共
重合体、そのアルカリ金属塩もしくはアミン塩、ポリメ
タクリル酸、そのアルカリ金属塩もしくはアミン塩、ポ
リメタクリル酸共重合体、そのアルカリ金属塩もしくは
アミン塩、ポリアクリルアミド、その共重合体、ポリヒ
ドロキシエチルアクリレート、ポリビニルピロリドン、
その共重合体、ポリビニルメチルエーテル、ビニルメチ
ルエーテル/無水マレイン酸共重合体、ポリ−2−アク
リルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸、そ
のアルカリ金属塩もしくはアミン塩、ポリ−2−アクリ
ルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸共重合
体、そのアルカリ金属塩もしくはアミン塩、アラビアガ
ム、繊維素誘導体(例えば、カルボキシメチルセルロー
ズ、カルボキシエチルセルローズ、メチルセルローズ
等)、その変性体 、ホワイトデキストリン、プルラ
ン、酵素分解エーテル化デキストリン等を挙げることが
できる。また、目的に応じて、これらの樹脂を二種以上
混合して用いることもできる。
性光熱変換剤を添加しても良い。さらに、オーバーコー
ト層には塗布の均一性を確保する目的で、水溶液塗布の
場合には、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレンドデシルエーテルなどの非イオ
ン系界面活性剤を添加することができる。オーバーコー
ト層の乾燥塗布量は、0.1〜2.0g/m2が好まし
い。この範囲内で、機上現像性を損なわず、指紋付着汚
れなどの親油性物質による感熱層表面の良好な汚染防止
ができる。
成される。具体的には、熱記録ヘッド等による直接画像
様記録、赤外線レーザによる走査露光、キセノン放電灯
などの高照度フラッシュ露光や赤外線ランプ露光などが
用いられるが、波長700〜1200nmの赤外線を放
射する半導体レーザ、YAGレーザ等の固体高出力赤外
線レーザによる露光が好適である。画像露光された本発
明の平版印刷用原板は、それ以上の処理なしに印刷機に
装着し、インキと湿し水を用いて通常の手順で印刷する
ことができる。また、これらの平版印刷用原板は、日本
特許2938398号に記載されているように、印刷機
シリンダー上に取りつけた後に、印刷機に搭載されたレ
ーザーにより露光し、その後に湿し水および/またはイ
ンクをつけて機上現像することも可能である。また、こ
れらの平版印刷用原板は、水または適当な水溶液を現像
液とする現像をした後、印刷に用いることもできる。
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
7.5g、ポリオキシエチレンノニルフェノール水溶液
(濃度9.84×10-3moll-1)200mlを加
え、250rpmでかき混ぜながら、系内を窒素ガスで
置換する。この液を25℃にした後、セリウム(IV)
アンモニウム塩水溶液(濃度0.984×10-3mol
l-1)10ml添加する。この際、硝酸アンモニウム水
溶液(濃度58.8×10-3moll-1)を加え、PH
を1.3〜1.4に調整する。その後8時間これを攪拌
した。このようにして得られた液の固形分濃度は9.5
%であり、平均粒径は0.4μmであった。
リメチロールプロパンジアクリレート10g、アリルメ
タクリレートとブチルメタクリレートの共重合体(モル
比7/3)10g、パイオニンA41C(竹本油脂製)
0.1gを酢酸エチル60gに溶解した。水相成分とし
て、PVA205(クラレ製)の4%水溶液を120g
作製した。油相成分および水相成分をホモジナイザーを
用いて10000rpmで乳化した。その後、水を40g添
加し、室温で30分、さらに40℃で3時間攪拌した。
このようにして得られたマイクロカプセル液の固形分濃
度は20%であり、平均粒径は0.5μmであった。
号ナイロンブラシと800メッシュのパミストンの水懸
濁液を用い、その表面を砂目立てした後、よく水で洗浄
した。この板を10%水酸化ナトリウム水溶液に70℃
で60秒間浸してエッチングをした後、流水で水洗し、
さらに20%硝酸で中和洗浄し、次いで水洗した。これ
をVa=12.7Vの条件下で正弦波の交番波形電流を
用いて1%硝酸水溶液中で300C/dm2の陽極時電
気量にて電解粗面化処理を行った。アルミニウム板の表
面粗さを測定したところ0.45μm(Ra表示)であ
った。引き続いて30%硫酸水溶液中に浸漬し、55℃
で2分間デスマットした後、33℃、15%硫酸中で5
A/dm2の電流密度で45秒間直流電解して陽極酸化
皮膜を形成した。生成した陽極酸化皮膜のマイクロポア
を拡大するため60℃の50g/l硫酸中に1分間浸漬
した後、さらにケイ酸ナトリウム2.5重量%水溶液で
70℃12秒間処理し、水洗乾燥して、支持体(I)を
得た。
ッ化ジルコニウムカリウム1.5重量%水溶液で60℃
60秒間処理し、水洗乾燥して、支持体(II)を得た。
に、NaH2PO4/NaF(10重量%/0.1重量
%)水溶液で、70℃30秒間処理して、水洗、乾燥し
て、支持体(III)を得た。
に、ポリビニルホスホン酸0.5重量%水溶液で、60
℃10秒間処理して、水洗、乾燥して、支持体(IV)を
得た。
に、リグニンスルホン酸ナトリウム0.1重量%水溶液
(pH5.5)で、80℃60秒間処理して、水洗、乾
燥して、支持体(V)を得た。
に、サポニン1重量%水溶液(pH5.5)で、40℃
30秒間処理して、水洗、乾燥して、支持体(VI)を得
た。
次いで、0.1M炭酸ナトリウムと0.1M炭酸水素ナ
トリウムを含み、水酸化ナトリウムでpH=13に調製
した水溶液を用いて、60℃10秒間処理することによ
ってポア径を拡大し、水洗、乾燥した。さらにケイ酸ナ
トリウム2.5重量%水溶液で70℃12秒間処理し
て、水洗乾燥して、支持体(VII)を得た。
イ酸ナトリウム水溶液の代わりにフッ化ジルコニウムカ
リウム1.5重量%水溶液で、60℃60秒間処理し、
水洗乾燥して、支持体(VIII)を得た。
に、NaH2PO4/NaF(10重量%/0.1重量
%)水溶液で、70℃30秒間処理して、水洗、乾燥し
て、支持体(IX)を得た。
に、ポリビニルホスホン酸0.5重量%水溶液で、60
℃10秒間処理して、水洗、乾燥して、支持体(X)を
得た。
に、リグニンスルホン酸ナトリウム0.1重量%水溶液
(pH5.5)で、80℃60秒間処理して、水洗、乾
燥して、支持体(XI)を得た。
りに、サポニン1重量%水溶液(pH5.5)で、40
℃30秒間処理して、水洗、乾燥して、支持体(XII)
を得た。
ていない支持体を比較用支持体(i)とした。
支持体(ii)とした。
ていない支持体を比較用支持体(iii)とした。
支持体(iv)とした。
持体(i)〜(ii)と下記の感熱層(1)及び(2)と
を表1に示したように組み合わせて感熱性平版印刷用原
板を作製した。乾燥はオーブンにて100℃60秒間行
い、乾燥塗布量は0.5g/m2であった。
刷用原板を、水冷式40W赤外線半導体レーザーを搭載
したクレオ社製トレンドセッター3244VFSにて、
出力9W、外面ドラム回転数210rpm、版面エネル
ギー100mJ/cm2、解像度2400dpiの条件
で露光したの後、処理することなく、ハイデルベルグ社
製印刷機SOR−Mのシリンダーに取り付け、湿し水を
供給した後、インキを供給し、さらに紙を供給して印刷
を行った。全ての印刷版について問題なく機上現像がで
き、印刷も可能であった。結果を表1に記載した。
印刷用原板は、高感度で耐刷力及び汚れ難さが優れてい
ることが分かる。
支持体(iii)〜(iv)と前記感熱層(1)及び(2)
とを表2に示したように組み合わせて感熱性平版印刷用
原板を作製した。乾燥はオーブンにて100℃60秒間
行い、乾燥塗布量は0.7g/m2であった。
刷用原板を、マルチチャンネルレーザーヘッドを搭載し
た富士写真フイルム(株)製Luxel T-9000CTPを用い、
ビーム1本当たりの出力250mW、外面ドラム回転数
800rpm、解像度2400dpiの条件で露光した。印
刷条件は実施例1〜12と同様に行い、その結果を表2
に示した。機上現像性は、全ての原板とも問題なかっ
た。
刷用原板が、高感度で耐刷力及び汚れ難さが優れている
ことを示している。
印刷機に装着して印刷することが可能な機上現像型の感
熱性平版印刷用原板であって、良好な機上現像性を有
し、感度が高く、かつ高耐刷性を示し、しかも印刷での
汚れ難さやインキ払い性も良好な感熱性平版印刷用原板
を提供できる。
Claims (2)
- 【請求項1】陽極酸化皮膜を有するアルミニウム支持体
上に、a)熱反応性感応基を有する微粒子ポリマー、又
はb)熱反応性感応基を有する化合物を内包するマイク
ロカプセル、を含有する感熱層を有する感熱性平版印刷
用原板であって、該陽極酸化皮膜がマイクロポアをポア
ワイド処理され、かつ親水性化合物を含有する水溶液に
浸漬処理されていることを特徴とする感熱性平版印刷用
原板。 - 【請求項2】 請求項1に記載の感熱性平版印刷用原板
をレーザー光によって画像露光し、そのまま印刷機に取
り付けて印刷するか、又は印刷機に取り付けた後に、印
刷機上でレーザー光によって露光し、そのまま印刷する
ことを特徴とする感熱性平版印刷用原板の製版及び印刷
方法。
Priority Applications (5)
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---|---|---|---|
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