JP2001321064A - 層状食品の製造法及び層状食品 - Google Patents

層状食品の製造法及び層状食品

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JP2001321064A
JP2001321064A JP2000144396A JP2000144396A JP2001321064A JP 2001321064 A JP2001321064 A JP 2001321064A JP 2000144396 A JP2000144396 A JP 2000144396A JP 2000144396 A JP2000144396 A JP 2000144396A JP 2001321064 A JP2001321064 A JP 2001321064A
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chocolate
fat
shape
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Satoshi Sakakibara
聡 榊原
Reiko Hamamoto
玲子 浜本
Takeshi Kawashima
武志 河島
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クロワッサン、デニッシュやパイなどに代表
される層状食品において、フレーキーな内層と外観を有
し且つ味のバラエティーに富んだ層状食品の製造法、並
びに該製造法によって製造される外観、ボリューム、食
感、風味の優れた層状食品を提供すること。 【解決手段】 生地の上に折り込み油脂を配置した後、
予めチップ状、サイコロ状、ストロー状、球状、コーン
状に成型した呈味材を折り込み油脂上に分散配置し、こ
れを折りたたむことを特徴とする層状食品の製造法

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、層状食品に関する
ものであり、更に詳しくはパン類においてはクロワッサ
ン、デニッシュなどに代表され、菓子類においてはパイ
などに代表される層状食品の製造方法、および外観、ボ
リューム、食感、風味の優れた層状食品に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】層状食品としては、適度に発酵をして歯
切れ良い食感の生地を食するクロワッサン、フィリング
をバラエティーに揃えるデニッシュ、発酵過程を経ずさ
っくりした食感の生地を食するパイなど、様々な形態で
売り出されている。これらクロワッサン、デニッシュや
パイなどから成る層状食品は、折り込み前の生地を冷却
し、リバースシーターなどの圧延機で適当な生地の厚み
に展延した後、折り込み油脂を生地に包み込み、圧延後
折りたたみを繰り返し油脂層を幾層にも重ねて、適当な
形状に成型後、焼成するものである。この食品の特徴
は、歯切れ良く軽い食感とボリュウムのある外観であ
り、油脂層と生地層の積層状態が大きく影響する。すな
わち、優れた積層状態は薄い生地層と油脂層を規則正し
く折り重ねることにより、油脂層が生地層間の付着を防
ぎ、焼成中に生地から発生する水蒸気や炭酸ガスの発散
を妨げるため大きく膨れ上がる。油脂層として一般に
は、バター、マーガリン、ファットスプレッド、ショー
トニングがシート状に成型されたものを使用する。この
為、生地自身の味は、バター味が基本であり、味が単調
で消費者に飽きられてきているのが現状である。一方で
チョコ味等、味のバラエティを求めると、折り込み油脂
を、例えばチョコ風味にするだけではその味が出難く、
また折り込み油脂の製造工程上、連続生産では他の製品
にこの製品の風味が混入するのを避ける為、徹底したラ
イン洗浄が必要となり歩留まりが低下する。そのため加
工油脂業者にとって事実上実施が困難である。
【0003】また、油脂層の代替として澱粉をボディと
するフラワーシートを折り込む製法もある。フラワーシ
ートは色々な風味を添加するという点に於いては優れて
いるが、層状食品本来の浮きがなく食感の異なるものと
なっている。
【0004】また、チップ状の呈味材をパン生地のミキ
シング最終段階で投入するという方法もあり、この方法
によると内層に模様を有し、風味に特徴のある層状食品
が得られるが、ミキサーの種類、ミキシング時間、呈味
材の温度等をコントロールして、生地中に均一に分散さ
せることが難しく、均一な品質の製品が得られないとい
った欠点がある。更に、製造ラインを呈味材で汚し、製
品の切り替え時にライン清掃の手間が必要となる。その
上、チップ状の呈味材をパン生地の上に配置し、折り込
み作業おこなうと、呈味材の物性が柔らかい場合には折
り込み作業中に呈味材が生地から漏れ出し、作業が困難
になるばかりでなく、目的とする商品の価値が下がって
しまう。また、呈味材の物性が硬い場合には、呈味材が
生地を破り、ボリュウムなく表面がごつごつした価値の
無い商品になり易い。
【0005】いずれも課題の解決には目処がなく、折り
込み油脂とフラワ−シートの併用などの複雑な作業によ
るか、フィリング、トッピングの使用により、味のバラ
エティ化をおこない売り上げを維持しているのが現状で
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
現状に鑑み、クロワッサン、デニッシュやパイなどに代
表される層状食品において、フレーキーな内層と外観を
有し且つ味のバラエティーに富んだ層状食品の製造法、
並びに該製造法によって製造される外観、ボリューム、
食感、風味の優れた層状食品を提供せんとするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、生地の上に
折り込み油脂を配置した後、その上に、予め所定の形状
に成型した呈味材を分散配置し、折りたたみ及び展延操
作を行う工程により、呈味材の物性に関わらず、層状食
品に優れる外観、内層、食感を効果的に付与でき、上記
課題を解決できることを見いだし本発明を完成させるに
至った。すなわち、この製造法の特徴は呈味材の物性が
柔らかくても、展延により、折り込み油脂中に呈味材が
包み込まれ、油脂と呈味材の二重構造となり、これを保
持する為、生地から漏れ出さない。また呈味材の物性が
硬くても、折り込み油脂中に呈味材が包み込まれてお
り、直接、呈味材が生地に接触しない為、生地が破れ
ず、生地へのダメージは少ない。
【0008】従って、この製法により得られる食品は呈
味材を添加したにもかかわらず、油脂層と生地層の積層
状態が良好な為、発生する水蒸気や炭酸ガスを漏洩する
ことなく、層状に膨れ上がる。その結果、層状食品本来
の歯切れ良く軽い食感とボリュウムのある外観を保ちな
がら、味のバラエティを付与することが出来る。しか
も、呈味材をチップ状、サイコロ状、ストロー状、球
状、コーン状等に成型して偏在させることにより、少量
の配置でも、直接に舌の味蕾を刺激して、パンの食べ始
めと同時に呈味材本来の味を感じさせることができる。
そして、パンの食べ終わりと同時に呈味材の味を感じな
くなり、後味のスッキリしたものにすることができる。
更に、折り込み油脂とフラワーシートの併用法に比べ、
目的とする商品に応じ、呈味材計量後、直ちに折り込み
作業に入れることが出来るため、作業が簡便である。ま
た、呈味材を均一に分散出来るため、併用法にありがち
なフラワーシートの偏りがなく、商品の品質にばらつき
は生じない。
【0009】即ち、本発明の第一は、生地の上に折り込
み油脂を配置した後、予め所定の形状に成型した呈味材
を折り込み油脂上に配置し、これを折りたたんで作製す
ることを特徴とする層状食品の製造法に関する。好まし
い実施態様としては、成型した呈味材の形状が、チップ
状、サイコロ状、ストロー状、球状、コーン状であるこ
とを特徴とする上記記載の製造法に関する。
【0010】本発明の第二は、上記記載の製造法により
得られるフレーキーな内層、外観を有する層状食品に関
する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明につき更に詳細に説
明する 本発明の層状食品に用いられる生地とは、小麦粉を主体
に水等を加え必要に応じて捏ねたものを言い、具体的に
は適度に発酵過程を経たクロワッサン、デニッシュ等に
用いられる生地及び発酵過程を経ないパイなどに用いら
れる生地が挙げられる。
【0012】本発明に用いられる折り込み油脂とは、折
り込みに供することが出来る油脂であれば、特にその構
成油脂組成・形状等に何ら制限はない。例えば、シート
状又はブロック状のバター、マーガリン、ファットスプ
レッド、ショートニングも含めた油脂全般のみに限ら
ず、油脂を使用した食品であるクッキー生地シート、パ
イ生地シートなども使用することが出来る。上記の油脂
はそのまま或いは必要に応じて適度な厚み或いは大きさ
に展延して用いることが出来る。
【0013】本発明に用いられる呈味材とは、多様な風
味を付与することが出来る素材を意味する。例えば、各
種風味を付与したマーガリン類、フラワーペースト類、
チョコレート類、チーズ類、苺、ミカン、リンゴ、葡
萄、桃、ブルーベリー等の各種果実類を利用したジャム
類、ゼリー類、ナッツ又はナッツペースト、プラリネ、
クラッシュナッツ等のナッツ加工品、野菜類や各種香辛
料を利用したカレー等のソース類、惣菜フィリング、砂
糖などの糖類やその加工品または各種豆類を利用したあ
ん類等が挙げられる。呈味材の形状としては、特に限定
されないが、具体的には、チップ状、サイコロ状、スト
ロー状、球状、コーン状等の形状が挙げられる。多量の
呈味材を成型して用いることを考慮すると、チップ状、
サイコロ状、ストロー状、球状、コーン状の形状に成型
することが好ましい。チップ状とは、1mm〜15mm
程度の薄片或いは小片で、例えば、固形状の呈味材をス
ライスするなどして得ることが出来る。また、大きな固
形の呈味材或いは流動性のある呈味材を冷凍固化したも
のを1〜15mm程度の大きさになるようにランダムに
粉砕したものも指す。これより小さいと呈味材の偏在化
が起こりにくく、本発明の効果が得られない。またこれ
より大きいと、呈味材が油脂層を突き破り生地まで傷
め、フレーキーな内層と外観を得られない可能性がある
ためあまり好ましくない。サイコロ状とは、サイコロに
代表されるような六面体の形状で、例えば、固形状或い
は可塑性のある呈味材を切断成形することで得ることが
出来る。サイコロ状に成型する際の大きさとしては、1
辺の長さが1〜15mmであることが好ましい。これよ
り小さいと呈味材の偏在化が起こりにくく、本発明の効
果が得られない。またこれより大きいと、呈味材が油脂
層を突き破り生地まで傷める可能性があるためあまり好
ましくない。また、ストロー状とは、例えばペースト状
の呈味材を円筒型に押し出し成型したものを言う。断面
の形状は特に限定されず、口金の形状によって、円型、
星型、花型、波型等にすることが出来るが、実際の使用
にあたって形状については特に限定はない。最大径が1
〜15mmであることが好ましい。長さについては、特
に限定はなく生地の大きさや使用する目的に応じて適宜
決めると良い。球状とは、呈味材を球形に成型したもの
であり、大きさとしては直径1〜15mmであることが
好ましい。これより小さいと呈味材の偏在化が起こりに
くく、本発明の効果が得られない。またこれより大きい
と、呈味材が油脂層を突き破り生地まで傷める可能性が
あるためあまり好ましくない。コーン状とは流動性のあ
る呈味材を円型、星型、花型、波型等の形状の口金を有
する絞り出し袋から絞り出して錐形に成型したものをい
う。これより小さいと呈味材の偏在化が起こりにくく、
本発明の効果が得られない。またこれより大きいと、呈
味材が油脂層を突き破り生地まで傷める可能性があるた
めあまり好ましくない。呈味材を何れの形状に成型して
用いるかは、原料の呈味材の物性や使用する目的に応じ
て適宜決めることが出来る。
【0014】呈味材の添加量は、目的に応じて決めると
良いが、折り込み油脂100重量部に対して10〜15
0重量部であることが好ましい。これより少ないと呈味
材の味が発現しにくい為あまり好ましくない。また、上
記範囲より多く添加しても支障はないが、コスト的に有
利でない為あまり好ましくはない。
【0015】また、本発明においては、呈味材を一種だ
け使用することはもとより、複数の呈味材を混合して使
用することも出来る。
【0016】本発明にいうフレーキーな内層、外観と
は、焼成後、薄片状の生地層と空気層が積層状態となっ
ており、表皮も薄片状で容易に剥がれ易い状態を示すも
のである。
【0017】本発明にいう層状食品の製造法はパン類、
菓子類の種類によっても異なるが、例えば、一般的なデ
ニッシュ生地配合における本発明の製造法を述べる。部
は重量部を表す。 強力粉 80部 薄力粉 20部 上白糖 12部 食塩 1.5部 油脂(ショートニング) 10部 全卵 10部 脱脂粉乳 2部 イースト 4部 イーストフード 0.1部 水 55部 折り込み用油脂 20〜60部 呈味材 30〜60部 ミキサーボールに強力粉、薄力粉、上白糖、ショートニ
ング、全卵、脱脂粉乳、イースト、イーストフード、食
塩、水を入れ、ミキシングする。適度にフロアタイムを
とった後、低温の恒温槽に生地を入れ、休ませる(以
後、リタードという)。適度な物性の折り込み用油脂を
生地上に配置し、予めチップ状、サイコロ状、ストロー
状、球状、コーン状等に成型した呈味材を折り込み油脂
の上に均一に置き、折り込みを行う。生地を休ませた
後、再度折りたたみを行う。次にシーターで伸ばして成
型し、ホイロに入れた後、200℃のオーブンで焼成す
る。物性が柔らかく、分散しにくい呈味材を使う場合に
は、冷却、または冷凍処理を加えチップ状、サイコロ状
に切断後、生地上に分散配置する。物性が硬い呈味材を
使う場合には、チップ状に切断するか、又は適当な物性
になるまで温度調節後、ストロー状に押し出し成型し使
用する。
【0018】
【実施例】以下に実施例、比較例を示し本発明を具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定され
るものではない。なお、以下の配合において部とは重量
部を意味する。 チョコクロワッサンの作製(実施例1,比較例1〜2) (実施例1) <条件>折り込み用油脂(融点37.5℃)はシート厚
さ10mm、シート長さ230mm、幅135mm形状
のマーガリン(鐘淵化学工業(株)製「エンペラー10
0」)を用い、22℃に温調し、ぺネ値100前後の物
性とした。ペネ値とは油脂の可塑性を示す尺度で、試料
は直径5〜6cm、深さ3〜4cmのペネ缶にとり、先
端部の角度が2段になった金属製円錐(重さ102.5
g、(先端部角度30°、高さ15mm)が自らの重さ
により5秒間穿入する深度を10分の1mm単位であら
わしたものである。この測定方法は石油アスファルト針
入度試験法に採用されている方法である(JIS K2
809)。
【0019】呈味材はチョコレートスプレッドA(チョ
コレート利用食品規約、第2条定義)に分類されるフレ
ッシュチョコT(鐘淵化学工業(株)製、水分:27.
3%、水分活性:0.878、性状:ペースト状)を−
20℃に冷凍し、長さ10mm、直径約10mmのチッ
プ状にカットした。このチップ状に成形加工したフレッ
シュチョコTは、使用直前まで冷凍状態で保存した。 <生地配合>フレッシュチョコT使用 強力粉 80部 薄力粉 2部 上白糖 5部 食塩 1.8部 油脂(ショートニング) 5部 全卵 5部 脱脂粉乳 4部 イースト 4部 イーストフード 0.1部 水 58部 折り込み用油脂(エンペラー100) 40部 フレッシュチョコT 30部 <製法>ミキサーボールにショートニング、フレッシュ
チョコT及び折り込み用油脂以外の材料を入れ、低速2
分、中高速3分ミキシングした。これにショートニング
を加え低速2分、中高速5分ミキシングした。生地のこ
ね上げ温度は25℃とした。フロアタイムを30分とっ
た後、1℃の恒温槽に生地を入れ、3時間リタードをと
った。折り込み用油脂(融点37.5℃)の上に冷凍し
ていたチップ状のフレッシュチョコTを分散させ生地で
包み込み、三つ折り2回の折り込み作業を行なった。3
時間の中間リタード後、三つ折りを1回行い、シーター
でゲージ3mmまで伸ばしてクロワッサン形状とした。
35℃のホイロに50分間入れた後、200℃のオーブ
ンで12分間焼成した。 (比較例1) <条件>予めフレッシュチョコTを−20℃に冷凍し、
長さ10mm、直径約10mmのチップ状にカットし
た。そして使用直前まで冷凍状態で保存し、生地のミキ
シング最終段階で投入した。折り込み用油脂(融点3
7.5℃)は実施例と同一の形状とし、同一の状態で使
用した。 <生地配合>実施例1と同じ生地配合とした。 <製法>ミキサーボールにショートニング、フレッシュ
チョコT、および折り込み用油脂以外の材料を入れ、低
速2分、中高速3分ミキシングした。これにショートニ
ングを加え低速2分、中高速5分ミキシングした。生地
のこね上げ温度は25℃とした。次に冷凍したフレッシ
ュチョコTを投入し、低速で1分ミキシングした。生地
温度は20℃に低下した。フロアタイムを30分とった
後、1℃の恒温槽に生地を入れ、3時間リタードをとっ
た。折り込み用油脂を配置し、生地で包み込み、三つ折
りを2回行い、3時間寝かせて中間リタードをとった。
中間リタード後、三つ折りを1回行い、シーターでゲー
ジ3mmまで伸ばしてクロワッサン形状に成型した。3
5℃のホイロに50分間入れた後、200℃のオーブン
で12分間焼成した。 (比較例2) <条件>折り込み用油脂(融点37.5℃)とチョコ風
味のフラワーシートの併用とした。折り込み用油脂は実
施例と同一の形状とし、同一の状態で使用した。フラワ
ーシートは厚み10mm、幅80mm、長さ230mm
の形状とし、20℃に温調し折り込み油脂の上に配置し
使用した。 <生地配合>チョコ味フラワーシート使用 強力粉 80部 薄力粉 20部 上白糖 5部 食塩 1.8部 油脂(ショートニング) 5部 全卵 5部 脱脂粉乳 4部 イースト 4部 イーストフード 0.1部 水 58部 折り込み用油脂 40部 チョコ味フラワーシート 30部 <製法>ミキサーボールにショートニング、および折り
込み用油脂、フラワーシート以外の材料を入れ、低速2
分、中高速3分ミキシングした。これにショートニング
を加え低速2分、中高速5分ミキシングした。生地のこ
ね上げ温度は25℃とした。フロアータイムを30分と
った後、1℃の恒温槽に生地を入れ、3時間リタードを
とった。折り込み用油脂を配置し、その上にフラワーシ
ートを配置し、生地で包み込み、三つ折りを2回行い、
1℃の恒温槽で3時間寝かせて中間リタードを取った。
中間リタード後、三つ折りを1回行い、シーターでゲー
ジ3mmまで伸ばしてクロワッサン形状に成型した。3
5℃のホイロに50分間入れた後、200℃のオーブン
で12分間焼成した。 <評価結果>展延性、内層の薄さ、外観、ボリューム、
食感、風味についての評価の基準及び結果は表1に示す
通りである。
【0020】
【表1】 実施例1は、生地とチョコと折り込み油脂の複合物が均
一に伸展するため、作業性が良好であった。得られたク
ロワッサンは、ボリュームが大きく、はっきりした層状
の内層を持ち、更に内層、外観共に規則的なチョコ特有
の色調である模様が得られた。個々の製品の出来に大き
さのバラツキは見られず、チョコ含有量の違いも外観か
らは見られなかった。製品の食感は層状食品の特徴であ
るさっくりさがあり、チョコ風味もはっきりと出ており
良好であった。
【0021】比較例1は、折り込み時に生地から露出し
たフレッシュチョコTがローラーに付着する為、ローラ
ーが生地表面を破り、更にフレッシュチョコTが露出す
るという悪循環になった。この時の生地表面は、フレッ
シュチョコTが生地表面全体に溶け出した状態であっ
た。この生地から出来上がった製品は、全くペストリー
の内層になっておらず、パン目で渦巻き状になってい
た。また外観は露出したフレッシュチョコTが焼成中に
焦げ付き、生地からはみ出して製品価値は全くなかっ
た。
【0022】比較例2は、折り込み時の展延性でチョコ
フラワーシートの伸びがやや劣り、チョコが多く入った
部分と少なく入った部分のばらつきが生じた。得られた
クロワッサンはボリュウムに優れていたが、内層はパン
目で劣っていた。更に製品間に大きさのバラツキは見ら
れ、チョコ含有量の多い製品と少ない製品が容易に見分
けられた。製品の食感はソフトであるものの、さっくり
さがなく層状食品らしさはなかった。また風味はチョコ
風味に乏しいものであった。 チョコフレーキーの作製(実施例2,比較例3) (実施例2) <条件>折り込み用油脂は実施例1と同一のものを同一
の状態で使用した。呈味材は市販の板状チョコレート
(カカオ分:35%、融点:36℃、性状:固形状)を
用い34℃に温度調節後、直径5mmの口金から押し出
し、長さ10cmで成型した。これを折り込み油脂上に
配置し使用した。 <生地配合>チョコレート使用 強力粉 80部 薄力粉 20部 上白糖 12部 食塩 1.2部 油脂(ショートニング) 10部 全卵 10部 脱脂粉乳 2部 イースト 4部 イーストフード 0.1部 水 55部 折り込み用油脂 40部 チョコレート 30部 <製法>ミキサーボールにショートニング、チョコレー
トおよび折り込み用油脂以外の材料を入れ、低速2分、
中高速3分ミキシングした。これにショートニングを加
え低速2分、中高速5分ミキシングした。生地のこね上
げ温度は25℃とした。フロアタイムを30分とった
後、1℃の恒温槽に生地を入れ、3時間リタードをとっ
た。折り込み用油脂(融点37.5℃)の上に呈味材と
してチョコレートを34℃に温度調節後、直径5mmの
口金から押し出し、長さ10cmに成型した。そして、
これを折り込み油脂上に配置し、生地で包み込み、三つ
折り2回の折り込み作業を行なった。中間リタード後、
三つ折りを1回、更に二つ折り1回を行い、シーターで
ゲージ12mmまで伸ばして5cm角の板状に成型し、
ケースに入れた。35℃のホイロに50分間入れた後、
200℃のオーブンで12分間焼成した。 (比較例3) <条件>折り込み用油脂は実施例1と同一のものを同一
の状態で使用した。呈味材は実施例2と同一のチョコレ
ートを用い、室温18℃にて幅5mm、厚み5mm、長
さ10cmの棒状に切断後、これを生地上に配置し使用
した。 <生地配合>実施例2と同じ生地配合とした。 <製法>ミキサーボールにショートニング、および折り
込み用油脂、チョコレート以外の材料を入れ、低速2
分、中高速3分ミキシングした。これにショートニング
を加え低速2分、中高速5分ミキシングした。生地のこ
ね上げ温度は25℃とした。フロアタイムを30分とっ
た後、1℃の恒温槽に生地を入れ、3時間リタードをと
った。折り込み用油脂を配置し、生地で包み込み、三つ
折りを1回行い、その生地上に棒状に切断したチョコレ
ートを配置し、さらに三つ折りを1回行った。そして1
℃の恒温槽で3時間寝かせて中間リタードをとった。中
間リタード後、三つ折り1回、二つ折り1回を行い、シ
ーターでゲージ12mmまで伸ばして5cm角の板状に
成型し、ケースに入れた。35℃のホイロに50分間入
れた後、200℃のオーブンで12分間焼成した。 <評価結果>展延性、内層の薄さ、外観、ボリューム、
食感、風味についての評価の基準及び結果は表2に示す
通りである。
【0023】
【表2】 実施例2は、チョコと折り込み油脂の複合物がスムーズ
に伸展するため、作業性は良好であった。得られたチョ
コフレーキーは、ボリュームが大きく、層状の内層を持
ち、更に内層、外観共に規則的なチョコ特有の色調であ
る模様が得られた。個々の製品の出来に大きさのバラツ
キは見られなかった。製品の食感は層状食品の特徴であ
るさっくりさがあり、チョコ風味もはっきりと出ており
良好であった。
【0024】比較例3は、折り込み時にチョコレートが
スムーズに伸展せず、シーターのローラーで砕けてしま
った。この生地から得られたチョコフレーキーはボリュ
ウムが大きいものの、内層はパン目で、所々、砕けたチ
ョコ断片が残っていた。更に焼成中に表面上に露出した
チョコの断片が焦げ付き、苦みが強く風味が劣った。
【0025】
【発明の効果】本発明は、クロワッサン、デニッシュな
どのパン類、及びパイ類などの層状食品に関するもの
で、生地の上に折り込み油脂を配置した後、予めチップ
状、サイコロ状、ストロー状等に成型した呈味材を折り
込み油脂上に分散配置し、これを折りたたむことを特徴
とする層状食品の製造法により、フレーキー状の内層、
外観を持ち、呈味材の味の発現が早く、はっきりとする
ため、今まで出来なかった新規な層状食品が提供され商
品価値の高いものとなる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4B032 DB13 DB15 DB16 DB17 DE06 DK18 DK66 DK70 DL06 DP23

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生地の上に折り込み油脂を配置した後、
    予め所定の形状に成型した呈味材を折り込み油脂上に配
    置し、これを折りたたんで作製することを特徴とする層
    状食品の製造法。
  2. 【請求項2】 成型した呈味材の形状が、チップ状、サ
    イコロ状、ストロー状、球状、コーン状であることを特
    徴とする請求項1記載の製造法。
  3. 【請求項3】 請求項1、2記載の製造法により得られ
    るフレーキーな内層、外観を有する層状食品。
JP2000144396A 2000-05-17 2000-05-17 層状食品の製造法及び層状食品 Pending JP2001321064A (ja)

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