JP2001320081A - 半導体受光素子 - Google Patents

半導体受光素子

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JP2001320081A
JP2001320081A JP2000139368A JP2000139368A JP2001320081A JP 2001320081 A JP2001320081 A JP 2001320081A JP 2000139368 A JP2000139368 A JP 2000139368A JP 2000139368 A JP2000139368 A JP 2000139368A JP 2001320081 A JP2001320081 A JP 2001320081A
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light receiving
pin junction
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Masao Makiuchi
正男 牧内
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体受光素子に関し、pin接合面積を充
分に小さくして、且つ、p側電極を安定に形成すること
ができるようにして、応答速度が速く、また、光の多重
反射効果に依る高い光電変換効率をもつ受光素子を実現
しようとする。 【解決手段】 n+ −InP或いは半絶縁性InPから
なる基板11上にpin接合が形成され、その接合面に
光を入射する半導体受光素子に於いて、光検出を行う前
記pin接合の周囲が絶縁性半導体又は絶縁材料からな
る埋め込み層15で覆われ、且つ、pin接合の一導電
型側の電極である電極メタル兼反射膜16が前記pin
接合の面積を越えて前記絶縁性材料からなる埋め込み層
15上に張り出して形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、40〔GHz〕以
上の超高速動作が可能になっている半導体受光素子に於
ける信頼性及び製造容易性の向上、量子効率の向上に関
する。
【0002】
【従来の技術】現在、光通信では大量の情報を高速で伝
送する必要に迫られ、その情報伝送速度は40〔GH
z〕以上が必要とされ、それに対応可能な半導体受光素
子としてpinフォト・ダイオードが知られている。
【0003】このpinフォト・ダイオードは、高速動
作、高量子効率、低暗電流化などの面で多くの改良がな
されてきたが、これに加えて信頼性や製造容易性の向上
が必要とされている。
【0004】一般に、光通信で利用している波長1.5
5〔μm〕及び1.3〔μm〕の光を検出するには、光
吸収材料としてInGaAsを用いているが、この材料
の光吸収係数から考えて、光を100〔%〕吸収させる
には光進行方向の長さ(或いは厚さ)として3〔μm〕
以上が必要である。
【0005】そのような光吸収層に光が吸収されて発生
した電子や正孔などのキャリヤが3〔μm〕の距離を走
行するには時間が必要となり、その場合の情報伝送速度
がキャリヤの走行速度に比較して遅い場合は問題ない
が、30〔GHz〕以上の伝送速度になるとキャリヤの
走行時間の影響を受けるので、伝送速度を高めることが
できない。
【0006】その問題を解消する為、光吸収層を薄くし
てキャリヤ走行時間を短くしているが、その場合、光を
充分に吸収することができないので、高量子効率の実現
は不可能である。
【0007】また、pin接合では、i層にInGaA
sを用い、p層及びn層にInPなどを用いるが、素子
の静電容量Cpin はi層を薄くすると大きくなり、負荷
抵抗をRとすると1/(2πCpin ×R)で決まる動作
速度制限の影響を受けるようになる。
【0008】従って、高速動作を実現するには、光吸収
層を薄くすると共にpin接合面積も小さくし、受光素
子の静電容量を小さくしなければならない。
【0009】そこで、光吸収層を薄くすると共にpin
接合面積を小さくし、且つ、接合面に略垂直な方向から
光を入射し、光吸収層に吸収されなかった光を電極メタ
ルで反射し、再度、光吸収層に入射させることで量子効
率の劣化を抑える発明がなされている。
【0010】図8は電極メタルで光を反射させる従来例
を説明する為の受光素子を表す要部切断側面図であり、
図に於いて、1はn+ −InP基板、2はn+ −InP
層、3はi−InGaAs光吸収層、4はn- −InP
層、5はp−InP領域、6は+側メタル膜、7は−側
メタル膜、8はパッシベーション膜、9は+側電極、1
0は−側電極をそれぞれ示している。
【0011】図から明らかなように、入射した光のう
ち、光吸収層3で吸収しきれなかった光はメタル層7で
反射され、再び光吸収層3に入るようになっている。
【0012】図9も電極メタルで光を反射させる従来例
を説明する為の受光素子を表す要部切断側面図であり、
図8に於いて用いた記号と同記号は同部分を表すか或い
は同じ意味を持つものとする。
【0013】この従来例に於いては、基板1に於ける光
入射面にマイクロ・レンズ1Aが形成されている点で図
8に見られる従来例と相違しているが、その動作は殆ど
変わりない。
【0014】図10は光の反射回数を増加させた従来例
を説明する為の受光素子を表す要部切断側面図であり、
図8及び図9に於いて用いた記号と同記号は同部分を表
すか或いは同じ意味を持つものとする。
【0015】この従来例に於いては、基板1の光入射面
に形成されたマイクロ・レンズ1Aの中心近傍に反射ミ
ラー1Bが形成されていて、入射した光のうち、光吸収
層3で吸収しきれなかった光をメタル層8で反射して、
再び光吸収層3に入るようにし、その反射光のうち、光
吸収層3で吸収しきれなかった光を反射ミラー1Bで更
に反射して光吸収層3に入れるようにしている。
【0016】この他には、非常に幅狭いpin接合のエ
ッジから光を入射させることができるように光導波路を
作成し、その光導波路を利用してpin接合面に平行な
方向から光を入射させる受光素子も知られているが、こ
の種の受光素子は本発明に於ける先行技術とはならない
ので、詳細な説明は省略する。
【0017】前記説明した従来の技術からしても、40
〔GHz〕以上の高速動作をする受光素子を実現するに
は、i層の厚さを薄くすると共にpin接合面積を極限
まで小さくすることが重要であり、前記説明した図8乃
至図10に見られる受光素子では、n- −InP層にZ
nを拡散してp−InP領域を埋め込むように形成して
いる。
【0018】前記構造に於いては、p−InP領域の面
積を小さくして、極めて小さいpin接合を形成したと
しても、i−InGaAs光吸収層の面積は小さくなら
ないから、p−InP領域に接した部分以外のi−In
GaAs光吸収層で吸収された光に依って生成された電
子及び正孔はp側及びn側電極にそれぞれ流れ込み、応
答速度の劣化を招来する。
【0019】そこで、光吸収層を含めた全体、即ち、p
in層をメサ・エッチングしてi−InGaAs光吸収
層の面積を小さくする技術が提案されている。
【0020】図11はpin層をメサ・エッチングした
従来例を説明する為の受光素子を表す要部切断側面図で
あり、図8乃至図10に於いて用いた記号と同記号は同
部分を表すか或いは同じ意味を持つものとする。
【0021】図11に見られる受光素子は、図8に見ら
れる受光素子に於けるpin層の特にi層の面積が小さ
くなるようにメサ・エッチングした構造になっているも
のであるが、このような構造にした場合、メサ・エッチ
ング界面の安定性が悪くなって、暗電流は桁違いに大き
くなり、また、応答速度を高めるのに有効な程度に接合
面積を小さくするとp側電極の形成が困難となり、機械
的強度も劣化する。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、pin接
合面積を充分に小さくして、且つ、p側電極を安定に形
成することができるようにして、応答速度が速く、ま
た、光の多重反射効果に依る高い光電変換効率をもつ受
光素子を実現しようとする。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明に依る半導体受光
素子に於いては、pin接合をエピタキシャル成長さ
せ、そのpin接合面積が小さくなるようにメサ・エッ
チングする点では、従来の技術と変わりないのである
が、そのメサ化されたpin接合は絶縁性材料を用いて
埋め込むことで表面を平坦化し、また、適所に反射膜を
設けることが基本になっている。
【0024】前記手段を採ることに依り、メサ化された
pin接合の界面は安定になり、従って、暗電流が増大
することはなく、そして、接合面積が小さくても大面積
の電極を形成することは容易であり、従って、応答速度
が速く、しかも、光の多重反射効果に依って光電変換効
率を向上させることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】図1は本発明に於ける実施の形態
1を説明する為の半導体受光素子を表す要部切断側面図
であり、図に於いて、11はn+ −InP或いは半絶縁
性InPからなる基板、11Aはマイクロ・レンズ、1
2はn型層、13はi−InGaAs光吸収層、14は
p型層、15は絶縁性半導体或いは絶縁材料からなる埋
め込み層、16は電極メタル兼反射膜、17は反射膜、
17Aは光入射用開口をそれぞれ示している。
【0026】図1に見られる受光素子では、開口17A
からマイクロ・レンズ11Aを介して入射した光のう
ち、i−InGaAs光吸収層13の近傍を通過する光
は吸収されないので、応答速度の劣化を生ずることはな
く、そして、その光は、図示されているように、電極メ
タル兼反射膜16及び反射膜17の作用で多重反射され
てi−InGaAs光吸収層13に吸収されることにな
る。
【0027】図から明らかなように、マイクロ・レンズ
11Aは高反射率の反射膜17で覆われ、また、任意の
位置に光入射用開口17Aが形成され、ここから入射さ
れた光は、電極メタル兼反射膜16と反射膜17との間
に閉じ込められる状態となるものである。
【0028】マイクロ・レンズ11Aは、現在、その直
径は最大150〔μm〕程度のものを作成することがで
きるので、その設計の自由度は大きく、また、マイクロ
・レンズ11Aに光を入射する為に反射膜17に形成し
た光入射用開口17Aは直径50〔μm〕〜60〔μ
m〕の円形にすることができる。
【0029】光入射用開口17Aから入射された光が電
極メタル兼反射膜16で反射されて同じところに戻った
場合には損失となるが、反射膜17に向かって反射され
た光は、再度反射されてi−InGaAs光吸収層13
に入射させることが可能である。
【0030】この実施の形態では、基板11の厚さは8
0〔μm〕〜250〔μm〕、マイクロ・レンズの直径
は150〔μm〕以下、電極メタルの直径は50〔μ
m〕以下に設計され、メサ直上部分ではp型半導体との
オーミック接続が必要であることから合金化処理が施さ
れ、その上を反射膜で覆うようにし、その全体で電極メ
タル兼反射膜16が構成されている。尚、反射膜は円形
であって、Ti/Auを蒸着して形成され、実際には、
外部との接続用として、電極メタル兼反射膜16上に更
に接続パッドが形成される。
【0031】メサ化されているpin接合層は埋め込み
層15で埋め込まれ、表面が平坦になっているので、電
極メタル兼反射膜16を形成するのも容易である。電極
メタル兼反射膜16が面積にして5倍〜6倍以上もp型
層14からはみ出しても、p型層14の周囲が絶縁物質
であることから、全面に亙ってpin接合構造が延在す
る場合に比較して容量増加は少なく、応答速度の劣化は
ない。埋め込み層15が絶縁性であることから、暗電流
の増加はなく、信頼性は向上する。
【0032】因みに、図8乃至図11について説明した
従来の半導体受光素子でも、メタル膜7で反射した光は
再び光吸収層3に入る筈であるが、光吸収層3が薄くな
ると基板1側やマイクロ・レンズ1A側に放射され、こ
の放射された光は、再び光吸収層3に入射させることが
できなかった。
【0033】また、図10について説明した従来の半導
体受光素子の構造では、マイクロ・レンズ1Aの面積と
反射ミラー1Bの面積との比が小さく、反射ミラー1B
に依って、再度、光吸収層3に入射される光の割合は小
さい。因みに、本発明に於ける例えば図1について説明
した半導体受光素子の場合、 電極メタル兼反射膜1
6は埋め込み層15上にも形成できるので面積を広く採
れること、 反射膜17の面積をマイクロ・レンズ1
1Aの面積と同程度に大きくすることができること、
前記及びの構成から、光の多重反射の回数が多く
なり、量子効率が多く向上すること、などの点から、従
来の半導体受光素子では享受し得ない利点をもってい
る。
【0034】量子効率を向上するには、光吸収層を何回
も光が通過するように多重反射させることが重要であ
り、それには、光を閉じ込める構造を設けなければなら
ない。
【0035】図2は本発明に於ける実施の形態2を説明
する為の半導体受光素子を表す要部切断側面図であり、
図1に於いて用いた記号と同記号は同部分を表すか或い
は同じ意味を持つものとする。
【0036】実施の形態2に於いては、光の閉じ込め効
果を大きくして、少ない反射回数で光を有効に光吸収層
13に吸収させる為、メサ化したpin接合層上方に埋
め込み層15の一部を利用して突出部15Aを形成する
ことで、電極メタル兼反射膜16を凹面状にしたもので
あって、電極メタルに依る反射光が光吸収層13に直接
入射される構成にしてある。
【0037】マイクロ・レンズ11A及び凹面状をなす
電極メタル兼反射膜16のレンズ作用に於ける焦点がi
−InGaAs光吸収層13に在るように設計すること
は容易である。
【0038】図3は本発明に於ける実施の形態3を説明
する為の半導体受光素子を表す要部切断側面図であり、
図1及び図2に於いて用いた記号と同記号は同部分を表
すか或いは同じ意味を持つものとする。
【0039】実施の形態3に於いては、電極メタル兼反
射鏡16及びマイクロ・レンズ11A上に形成した反射
膜17とで光を高効率で閉じ込める構造にしたものであ
り、光は電極メタル兼反射膜16側から入射し、マイク
ロ・レンズ11Aに於ける反射膜17で反射させて光吸
収層13に入射させる。尚、マイクロ・レンズ11Aを
覆う反射膜17には、光入射用開口は形成されていな
い。
【0040】図4は本発明に於ける実施の形態4を説明
する為の半導体受光素子を表す要部切断側面図であり、
図1乃至図3に於いて用いた記号と同記号は同部分を表
すか或いは同じ意味を持つものとする。
【0041】実施の形態4では、図2について説明した
実施の形態2と類似した構造になっているが、反射膜1
7が図3について説明した実施の形態3に於ける反射膜
と同様に光入射用開口がない構成になっていて、光は同
じく電極メタル兼反射膜16側から入射させるようにな
っている。
【0042】前記説明した各実施の形態に見られる半導
体受光素子の構造では、光入射方法及び光閉じ込めの為
の反射膜の曲率半径に依って光結合効率が決まり、光吸
収層の厚さには依存しない。従って、応答周波数50
〔GHz〕以上、量子効率70〔%〕以上の高速の素子
を実現することができる。尚、多重反射することに依る
光吸収時間のずれが生ずるが、光の速度は電子や正孔の
走行速度に比較してはるかに大きいので、問題は起こら
ない。
【0043】図5乃至図7は本発明に於ける半導体受光
素子を製造する工程の一例を説明する為の工程要所に於
ける半導体受光素子を表す要部切断側面図であり、以
下、これ等の図を参照しつつ説明する。
【0044】図5(A)参照 (1)MOCVD(metalorganic che
mical vapourdeposition)法を
適用することに依り、n+ −InP基板21上にn+
InP層22、i−InGaAs光吸収層23、p−I
nP層24、p−InGaAsキャップ層25を順に成
長する。
【0045】各半導体層の厚さは、 n+ −InP層22:1〔μm〕〜2〔μm〕 i−InGaAs光吸収層23:0.5〔μm〕〜1
〔μm〕 p−InP層24:1〔μm〕〜2〔μm〕 p−InGaAsキャップ層25:0.05〔μm〕〜
0.1〔μm〕 である。
【0046】図5(B)参照 (2)CVD(chemical vapor dep
osition)法を適用することに依り、キャップ層
25上に厚さが0.2〔nm〕〜0.5〔nm〕のSi
2 膜を形成する。
【0047】(3)リソグラフィ技術に於けるレジスト
・プロセス、及び、CF4 をエッチング・ガスとするド
ライ・エッチング法を適用することに依り、SiO2
のエッチングを行って、中心部に光検出部となるpin
接合を残す為のマスク26を形成する。
【0048】(4)更に、エッチング・ガスをSiCl
4 +Arとするドライ・エッチング法を適用することに
依り、マスク26がもつ開口から各半導体層のエッチン
グを行って、表面のキャップ層25から基板21内に達
する溝25Aを形成する。
【0049】この工程に依って、中心部にpin接合か
らなる光検出部が生成された構造となり、この実施の形
態では、光検出部であるpin接合部分は直径10〔μ
m〕以下の円形をなしている。
【0050】図6(A)参照 (5)マスク26を残した状態でMOCVD法を適用す
ることに依り、選択成長を行って、溝25A内を絶縁性
半導体、或いは、高抵抗半導体からなる埋め込み層27
で埋める。
【0051】図6(B)参照 (6)マスク26を除去してから、金属蒸着法を適用す
ることに依り、AuZnからなるp側電極メタル膜28
を形成する。
【0052】(7)ポリイミドを塗布して表面を平坦化
する絶縁膜29を形成し、リソグラフィ技術、及び、ド
ライ・エッチング法を適用することに依り、p側電極メ
タル膜28に対応する箇所の絶縁膜29に開口を形成す
る。
【0053】(8)メッキ法を適用することに依り、ポ
リイミドからなる絶縁膜29の開口内にp側電極メタル
膜28にAuからなるバンプ30を形成する。
【0054】(9)Auからなるバンプ30の上にTi
/Auを蒸着し、その上にSnをメッキ或いは蒸着し、
フリップ・チップ接続に必要な接続融剤31を形成す
る。尚、接続融剤31とその下に在るTi/Au層は埋
め込み層27上に張り出して形成されている。
【0055】前記したように光検出部であるpin接合
部の直径は略10〔μm〕であるのに対し、接続融剤3
1とその下に在るTi/Au層の直径は30〔μm〕以
上にすることができる。
【0056】図7参照 (10)n+ −InP基板21の裏面に所要の直径を選
択した円形のレジスト膜を形成してから温度200
〔℃〕程度でベーキングすると凸レンズ状になるので、
そのレジスト膜をマスクとして全体を回転させながらA
rイオン・ビーム・エッチングを行い、且つ、エッチン
グをレジスト膜がなくなるまで継続すれば、n+ −In
P基板21の裏面には凸レンズからなるマイクロ・レン
ズ21Aが形成される。
【0057】(11)真空蒸着法を適用することに依
り、Al或いはAuなどの金属を蒸着して反射膜32を
形成する。尚、この際、マイクロ・レンズ21Aに対応
する適切な箇所に直径20〔μm〕程度の開口をもつ反
射膜を形成しても良い。
【0058】前記のようにして完成された受光素子で
は、フリップ・チップ接続側から光を入射させるように
なっているが、その場合、受光素子を接続する基板とし
て、検出波長に対して透過率が良いものを選択すれば何
も問題はない。
【0059】この受光素子を動作させるには、図示のA
及びCに+電圧を、また、Bに−電圧をそれぞれ印加す
ればよい。
【0060】そのようにすると、Bに対応するpin接
合には逆バイアス電圧が印加されて光を検出することが
でき、また、A及びCに対応するpin接合には順バイ
アス電圧が印加されるので、単なるリード線として作用
する。
【0061】前記実施の形態では、基板材料としてn+
−InPを用いたが、これは半絶縁性半導体に代替する
ことが可能であるが、その場合には、図5(B)につい
て説明した溝25Aの深さをn+ −InP層22の表面
までに止め、エッチングに依る欠如部分がないn+ −I
nP層22を電流路として利用することになる。
【0062】本発明に於いては、前記説明した実施の形
態を含め、多くの形態で実施することができ、以下、そ
れを付記として例示する。
【0063】(付記1)基板(例えばn+ −InP或い
は半絶縁性InPからなる基板11)上にpin接合が
形成され、その接合面に光を入射する半導体受光素子に
於いて、光検出を行う前記pin接合の周囲が絶縁性材
料(例えば絶縁性半導体或いは絶縁材料からなる埋め込
み層15)で覆われ、且つ、前記pin接合の一導電型
側の電極(例えば電極メタル兼反射膜16)が前記pi
n接合の面積を越えて前記絶縁性材料上に張り出して形
成されてなること(例えば図1乃至図4を参照)を特徴
とする半導体受光素子。
【0064】(付記2)基板上にpin接合が形成さ
れ、その接合面に光を入射する半導体受光素子に於い
て、光検出を行う前記pin接合の周囲が絶縁性材料で
覆われ、且つ、前記pin接合の一導電型側の電極が前
記pin接合の面積を越えて前記絶縁性材料上に張り出
して形成されると共に前記電極で反射される光が前記p
in接合中に含まれる光吸収層に入射することを容易に
する為に湾曲されてなること(例えば図2或いは図4を
参照)を特徴とする半導体受光素子。
【0065】(付記3)基板上にpin接合が形成さ
れ、その基板(例えばn+ −InP或いは半絶縁性In
Pからなる基板11)の裏面に形成されたマイクロ・レ
ンズ(例えばマイクロ・レンズ11A)から光を入射す
る半導体受光素子に於いて、光検出を行う前記pin接
合の周囲が絶縁性材料で覆われ、且つ、前記pin接合
の一導電型側の電極が前記pin接合の面積を越えて前
記絶縁性材料上に張り出して形成され、且つ、前記マイ
クロ・レンズは光を入射する開口(例えば開口17A)
をもつと共に前記電極で反射される光を多重反射させて
閉じ込める反射膜(例えば反射膜17)で覆われてなる
こと(例えば図1及び図2を参照)を特徴とする半導体
受光素子。
【0066】(付記4)基板上にpin接合が形成さ
れ、且つ、その基板の裏面にマイクロ・レンズが形成さ
れ、前記pin接合面形成側から光を入射する半導体受
光素子に於いて、光検出を行う前記pin接合の周囲が
絶縁性材料で覆われ、且つ、前記pin接合の一導電型
側の電極が前記pin接合の面積を越えて前記絶縁性材
料上に張り出して形成され、且つ、前記電極で反射され
る光を多重反射させて閉じ込める反射膜が前記マイクロ
・レンズの全面を覆って形成されてなること(例えば図
3或いは図4を参照)を特徴とする半導体受光素子。
【0067】
【発明の効果】本発明に依る半導体受光素子に於いて
は、平面で見た面積がごく小さくなるようにメサ化され
て光検出を行うpin接合を絶縁性材料を用いて埋め込
むことで表面を平坦化し、そのpin接合に比較して大
きな面積の電極メタル兼反射膜が形成され、また、適所
に反射膜を設けられている。
【0068】前記構成を採ることに依り、メサ化された
pin接合の界面は安定になり、従って、暗電流が増大
することはなく、そして、接合面積が小さくても大面積
の電極を形成することが容易であり、従って、応答速度
が速く、しかも、光の多重反射効果に依って光電変換効
率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に於ける実施の形態1を説明する為の半
導体受光素子を表す要部切断側面図である。
【図2】本発明に於ける実施の形態2を説明する為の半
導体受光素子を表す要部切断側面図である。
【図3】本発明に於ける実施の形態3を説明する為の半
導体受光素子を表す要部切断側面図である。
【図4】本発明に於ける実施の形態4を説明する為の半
導体受光素子を表す要部切断側面図である。
【図5】本発明に於ける半導体受光素子を製造する工程
の一例を説明する為の工程要所に於ける半導体受光素子
を表す要部切断側面図である。
【図6】本発明に於ける半導体受光素子を製造する工程
の一例を説明する為の工程要所に於ける半導体受光素子
を表す要部切断側面図である。
【図7】本発明に於ける半導体受光素子を製造する工程
の一例を説明する為の工程要所に於ける半導体受光素子
を表す要部切断側面図である。
【図8】電極メタルで光を反射させる従来例を説明する
為の受光素子を表す要部切断側面図である。
【図9】電極メタルで光を反射させる従来例を説明する
為の受光素子を表す要部切断側面図である。
【図10】光の反射回数を増加させた従来例を説明する
為の受光素子を表す要部切断側面図である。
【図11】pin層をメサ・エッチングした従来例を説
明する為の受光素子を表す要部切断側面図である。
【符号の説明】
11 n+ −InP或いは半絶縁性InPからなる基板 11A マイクロ・レンズ 12 n型層 13 i−InGaAs光吸収層 14 p型層 15 絶縁性半導体或いは絶縁材料からなる埋め込み層 16 電極メタル兼反射膜 17 反射膜 17A 光入射用開口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F049 MA04 MB07 MB12 NA01 NA03 NB01 PA04 PA14 QA02 QA15 QA20 SE05 SE16 SS04 SZ16 TA05 TA12 WA01 5F088 AA03 AB07 AB17 BA01 BA02 BB01 CB04 CB14 DA01 FA05 FA15 GA05 HA09 JA09 JA12 LA01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上にpin接合が形成され、その接合
    面に光を入射する半導体受光素子に於いて、 光検出を行う前記pin接合の周囲が絶縁性材料で覆わ
    れ、且つ、前記pin接合の一導電型側の電極が前記p
    in接合の面積を越えて前記絶縁性材料上に張り出して
    形成されてなることを特徴とする半導体受光素子。
  2. 【請求項2】基板上にpin接合が形成され、その接合
    面に光を入射する半導体受光素子に於いて、 光検出を行う前記pin接合の周囲が絶縁性材料で覆わ
    れ、且つ、前記pin接合の一導電型側の電極が前記p
    in接合の面積を越えて前記絶縁性材料上に張り出して
    形成されると共に前記電極で反射される光が前記pin
    接合中に含まれる光吸収層に入射することを容易にする
    為に湾曲されてなることを特徴とする半導体受光素子。
  3. 【請求項3】基板上にpin接合が形成され、その基板
    の裏面に形成されたマイクロ・レンズから光を入射する
    半導体受光素子に於いて、 光検出を行う前記pin接合の周囲が絶縁性材料で覆わ
    れ、且つ、前記pin接合の一導電型側の電極が前記p
    in接合の面積を越えて前記絶縁性材料上に張り出して
    形成され、且つ、前記マイクロ・レンズは光を入射する
    開口をもつと共に前記電極で反射される光を多重反射さ
    せて閉じ込める反射膜で覆われてなることを特徴とする
    半導体受光素子。
  4. 【請求項4】基板上にpin接合が形成され、且つ、そ
    の基板の裏面にマイクロ・レンズが形成され、前記pi
    n接合面形成側から光を入射する半導体受光素子に於い
    て、 光検出を行う前記pin接合の周囲が絶縁性材料で覆わ
    れ、且つ、前記pin接合の一導電型側の電極が前記p
    in接合の面積を越えて前記絶縁性材料上に張り出して
    形成され、且つ、前記電極で反射される光を多重反射さ
    せて閉じ込める反射膜が前記マイクロ・レンズの全面を
    覆って形成されてなることを特徴とする半導体受光素
    子。
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