JP2001316625A - 塗料用樹脂組成物 - Google Patents

塗料用樹脂組成物

Info

Publication number
JP2001316625A
JP2001316625A JP2000140137A JP2000140137A JP2001316625A JP 2001316625 A JP2001316625 A JP 2001316625A JP 2000140137 A JP2000140137 A JP 2000140137A JP 2000140137 A JP2000140137 A JP 2000140137A JP 2001316625 A JP2001316625 A JP 2001316625A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin composition
parts
group
weight
carbon atoms
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000140137A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuo Fukushima
達雄 福島
Hitoshi Ito
均 伊東
Kazuaki Noda
和明 野田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kansai Paint Co Ltd filed Critical Kansai Paint Co Ltd
Priority to JP2000140137A priority Critical patent/JP2001316625A/ja
Publication of JP2001316625A publication Critical patent/JP2001316625A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 固形分が高く、常温硬化性に優れ、可使時間
が長く、顔料分散安定性が良好で、塗膜硬度、付着性及
び耐ワレ性に優れた塗膜を形成可能な無機系常温硬化型
塗料を提供する。 【解決手段】 重量平均分子量が500〜6,000、
アルコキシル基含有量が該ポリシロキサンに基いて0〜
30重量%のアルキルアリールポリシロキサン(A)1
00重量部と、アルキルトリアルコキシシラン及び/又
は該アルキルトリアルコキシシランの縮合物(B)0〜
200重量部と、モノ−及び/又はジ−アルコキシシラ
ン(C)0.1〜200重量部と、該(A)、(B)及
び(C)の合計100重量部に基いて、エポキシ基含有
アルコキシシラン(D)0.1〜200重量部とを、反
応触媒及び水の存在下において縮合反応させてなる塗料
用樹脂組成物、及び該塗料用樹脂組成物と該樹脂組成物
のエポキシ基1当量に対してアミノ基の活性水素が0.
3〜3.0当量となる量のアミノ基含有アルコキシシラ
ンを含有する塗料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無機系塗料用樹脂
組成物および該樹脂組成物をバインダ成分として含有す
る無機系常温硬化性塗料に関する。
【0002】
【従来の技術】無機系塗料は高硬度で、付着性、耐水
性、耐汚染性、耐候性が優れるため、鉄、アルミニウ
ム、ステンレスなどの金属、ガラス、プラスチック基
材、セメント、スレート、モルタル、及びその他の無機
窯業基材等の被覆剤として用いられている。これらの無
機系塗料は、従来、加熱による熱エネルギーで塗膜を硬
化させる必要があった。
【0003】このような状況下、常温又は比較的低温で
硬化させることができる無機系塗料に対する要望が強く
なっている。常温で硬化するオルガノシロキサン型無機
系塗料については、例えば特開平6−240207号公
報、特開平10−060377号公報に開示されてい
る。
【0004】特開平6−240207号公報に記載のオ
ルガノシロキサン型無機系塗料は、オルガノシランのシ
リカ分散オリゴマー溶液、シラノール基含有ポリオルガ
ノシロキサン及び硬化触媒とからなるものであるが、塗
料の固形分が低くなるため、必要な膜厚の確保が難しい
といった問題点がある。
【0005】特開平10−060377号公報に記載の
オルガノシロキサン型無機系塗料は、シラノール含有ポ
リオルガノシロキサン、グリシドキシプロピル基含有シ
ラン、2個以上の加水分解性基を有するシラン、硬化触
媒からなるものであるが、顔料分散安定性が劣り、着色
が難しい問題点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、固形
分が高く、常温硬化性に優れ、可使時間が長く、顔料分
散安定性が良好で、塗膜硬度、付着性及び耐ワレ性に優
れた塗膜を形成可能な無機系常温硬化型塗料、及び該無
機系塗料のバインダ成分として適した樹脂組成物を提供
することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため種々検討を行った結果、特定のアルキル
アリールアルコキシポリシロキサンと、アルキルトリア
ルコキシシラン及び/又はその縮合物と、モノ−及び/
又はジ−アルコキシシランと、エポキシ基含有アルコキ
シシランを脱アルコール縮合反応させてなる樹脂組成物
を使用することによって上記目的を達成できることを見
出し本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち本発明は、(A)下記示性式 R1 a2 b (R3O)c SiO(4-a-b-c) / 2 式中、R1は炭素数1〜8のアルキル基、R2はアリール
基、R3は水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基をそ
れぞれ表し、aは0.1≦a≦2.0、bは0.1≦b
≦2.0で、かつ、b/aは0.2≦b/a≦2.0で
あり、cは0.1≦c≦1.0で、(a+b+c)は4
未満である、で示されるポリシロキサンであって、しか
も重量平均分子量が500〜6,000の範囲内にあ
り、アルコキシル基含有量が該ポリシロキサンに基いて
0〜30重量%の範囲内にあるアルキルアリールポリシ
ロキサン100重量部と、(B)下記一般式 R4 Si(OR53 式中、R4及びR5は同一又は異なって、炭素数1〜8の
アルキル基を表わす、で示されるアルキルトリアルコキ
シシラン及び/又は該アルキルトリアルコキシシランの
縮合物0〜200重量部と、(C)下記一般式 R6 d Si(OR7(4-d) 式中、R6は同一又は異なって、炭素数1〜8のアルキ
ル基又はアリールを表し、R7は同一又は異なって、炭
素数1〜8のアルキル基を表わし、dは2又は3を表
す、で示されるモノ−及び/又はジ−アルコキシシラン
0.1〜200重量部と、該アルキルアリールポリシロ
キサン(A)と該アルキルトリアルコキシシラン及び/
又は該アルキルトリアルコキシシランの縮合物(B)と
該モノ−及び/又はジ−アルコキシシラン(C)との合
計100重量部に基いて、(D)下記一般式 R89 n Si(OR10(3-n) 式中、R8はエポキシ基を含有する一価の有機基、n個
のR9は同一又は異なって炭素数1〜8のアルキル基、
10は同一又は異なって、水素原子又は炭素数1〜8の
アルキル基をそれぞれ表し、nは0〜2の整数を表す、
で示されるエポキシ基含有シラン0.1〜200重量部
とが縮合反応されてなることを特徴とする塗料用樹脂組
成物を提供するものである。
【0009】また本発明は、上記塗料用樹脂組成物と、
該塗料用樹脂組成物のエポキシ基1当量に対してアミノ
基の活性水素が0.3〜3.0当量となる量のアミノ基
含有アルコキシシランを含有することを特徴とする塗料
組成物を提供するものである。以下、本発明の塗料用樹
脂組成物及び塗料組成物について詳細に説明する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の塗料用樹脂組成物は、下
記アルキルアリールポリシロキサン(A)とアルキルト
リアルコキシシラン及び/又は該アルキルトリアルコキ
シシランの縮合物(B)とモノ−又はジ−アルコキシシ
ラン(C)とエポキシ基含有シラン(D)とが縮合反応
されてなるものである。
【0011】アルキルアリールポリシロキサン(A) 本発明の樹脂組成物製造のための(A)成分であるアル
キルアリールポリシロキサン[以下、「ポリシロキサン
(A)」と略称することがある]は、アルキル基と、ア
リール基と、アルコキシ基又は水酸基を含有するポリシ
ロキサンであり、下記示性式 R1 a2 b (R3O)c SiO(4-a-b-c) / 2 式中、R1は炭素数1〜8のアルキル基、R2はアリール
基、R3は水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基をそ
れぞれ表し、aは0.1≦a≦2.0、bは0.1≦b
≦2.0で、かつ、b/aは0.2≦b/a≦2.0で
あり、cは0.1≦c≦1.0で、(a+b+c)は4
未満である、で示されるポリシロキサンである。
【0012】ポリシロキサン(A)は、上記量的範囲の
アリ−ル基を有するため、被膜形成性に優れるものであ
る。ポリシロキサン(A)は、重量平均分子量(ポリス
チレン換算)が500〜6,000、特に700〜4,
000の範囲内にあり、またアルコキシル基含有量が0
〜30重量%、特に、0〜25重量%の範囲内にあるこ
とが好適である。
【0013】ポリシロキサン(A)の市販品としては、
例えば、SH−6018、DC3074、DC303
7、SR2402(以上、いずれも東レダウコーニング
(株)製品);KR9218、X−40−9220(以
上、いずれも信越化学(株)製品)、TSR165、X
R−31B1763、XR−31B1410(以上、い
ずれも東芝シリコーン(株)製品)などを例示すること
ができる。
【0014】アルキルトリアルコキシシラン及び/又は
該アルキルトリアルコキシシランの縮合物(B) 本発明の塗料用樹脂組成物製造のための(B)成分は、
下記アルキルトリアルコキシシラン及び/又は該アルキ
ルトリアルコキシシランの縮合物であり、アルキルトリ
アルコキシシラン、その縮合物、及びアルキルトリアル
コキシシランとその縮合物との混合物のいずれであって
もよい。
【0015】上記(B)成分であることができるアルキ
ルトリアルコキシシランは、下記一般式 R4 Si(OR53 式中、R4 及びR5 は同一又は異なって、炭素数1〜
8、好ましくは1〜4のアルキル基を表わす、で示され
る化合物である。
【0016】上記アルキルトリアルコキシシランの具体
例としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、エチ
ルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、
ブチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラ
ン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシ
ラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリエトキ
シシラン、メチルトリプロポキシシラン、プロピルトリ
プロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン等を挙げ
ることができる。これらのアルキルトリアルコキシシラ
ンは、単独で又は2種以上組合せて使用することができ
る。
【0017】前記(B)成分であることができるアルキ
ルトリアルコキシシランの縮合物は、上記アルキルトリ
アルコキシシランの縮合物であって、重量平均分子量が
300〜3,000、特に500〜2,000の範囲内
にあることが好ましく、アルコキシル基含有量が該縮合
物に基いて20重量%以上、好ましくは25〜50重量
%の範囲内にある縮合物であることが好適である。該縮
合物を製造するに際しては、アルキルトリアルコキシシ
ランは、単独で又は2種以上組合せて使用して縮合する
ことができる。
【0018】モノ−及び/又はジ−アルコキシシラン
(C) 本発明の樹脂組成物製造に用いられる(C)成分である
モノ−及び/又はジ−アルコキシシランは、下記一般式 R6 d Si(OR7(4-d) 式中、R6は同一又は異なって、炭素数1〜8、好まし
くは1〜4のアルキル基又はアリールを表し、R7は同
一又は異なって、炭素数1〜8、好ましくは1〜4のア
ルキル基を表わし、dは2又は3を表す、で示される化
合物である。
【0019】上記モノ−又はジ−アルコキシシランの具
体例としては、例えば、メトキシトリメチルシラン、メ
トキシトリエチルシラン、メトキシメチルジエチルシラ
ン、エトキシトリメチルシラン、エトキシトリエチルシ
ラン、エトキシトリフェニルシラン、プロポキシトリメ
チルシラン、プロポキシトリプロピルシラン、ブトキシ
トリブチルシランなどのモノアルコキシシラン;ジメト
キシジメチルシラン、ジメトキシジエチルシラン、ジメ
トキシジフェニルシラン、ジエトキシジメチルシラン、
ジエトキシジエチルシラン、ジエトキシジフェニルシラ
ン、ジプロポキシジメチルシラン、ジプロポキシジエチ
ルシラン、ジプロポキシジプロピルシラン、ジプロポキ
シジフェニルシラン、ジブトキシジメチルシラン、ジブ
トキシジエチルシラン、ジブトキシジブチルシラン、ジ
ブトキシジフェニルシランなどのジアルコキシシランを
挙げることができる。これらのモノ−又はジ−アルコキ
シシランは、単独で又は2種以上組合せて使用すること
ができる。
【0020】上記モノ−及び/又はジ−アルコキシシラ
ンは、塗膜に可撓性を付与し、塗膜の耐ワレ性を向上さ
せる効果を有する。
【0021】エポキシ基含有シラン(D) 本発明の樹脂組成物製造に用いられる(D)成分である
エポキシ基含有シラン[以下、「エポキシシラン
(D)」と略称することがある]は、下記一般式 R89 n Si(OR10(3-n) 式中、R8はエポキシ基を含有する一価の有機基、n個
のR9は同一または異なって、炭素数1〜8、好ましく
は1〜4のアルキル基を、R10は同一または異なって、
水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基、好ましくは1
〜4のアルキル基を表し、nは0〜2の整数を表す、で
示されるシラン化合物である。
【0022】上記エポキシシラン(D)の具体例として
は、例えば、β−グリシドキシエチルトリメトキシシラ
ン、β−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、γ−
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシ
ドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシ
プロピル(メチル)ジメトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピル(ジメチル)メトキシシラン、γ−グリシド
キシプロピル(エチル)ジメトキシシラン、3,4−エ
ポキシシクロヘキシルメチルトリメトキシシラン、β−
(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキ
シシランなどを挙げることができる。これらのエポキシ
基含有アルコキシシランは、単独で又は2種以上を組合
せて使用することができる。
【0023】本発明の塗料用樹脂組成物は、上記ポリシ
ロキサン(A)と、アルキルトリアルコキシシラン及び
/又はその縮合物(B)と、モノ−及び/又はジ−アル
コキシシラン(C)と、エポキシシラン(D)とが縮合
反応されてなるものである。
【0024】本発明の樹脂組成物は、例えば、上記ポリ
シロキサン(A)、アルキルトリアルコキシシラン及び
/又はその縮合物(B)、モノ−及び/又はジ−アルコ
キシシラン(C)及びエポキシシラン(D)を反応触媒
及び水の存在下において、反応系からアルコールを除去
することなく加熱してSiに結合するアルコキシ基の一
部を、Siに結合する水酸基(シラノール基)に変化さ
せ、一部縮合させてシロキサン結合を形成させた後、す
なわち加水分解及び部分縮合させた後、加熱してアルコ
ールを系外へ除去しながら縮合反応せしめることによっ
て製造することができる。
【0025】また、本発明の樹脂組成物は、例えば、ポ
リシロキサン(A)とアルキルトリアルコキシシラン及
び/又はその縮合物(B)とモノ−及び/又はジ−アル
コキシシラン(C)との混合物を、予め反応触媒及び水
の存在下において反応系からアルコールを除去すること
なく加熱して、(A)、(B)及び(C)成分中のSi
に結合するアルコキシル基の一部を、Siに結合する水
酸基(シラノール基)に変化させ、一部縮合させてシロ
キサン結合を形成させた後、すなわち加水分解及び部分
縮合させた後、このものにエポキシシラン(D)を加
え、加熱してアルコール等の蒸留物を系外へ除去しなが
ら縮合反応せしめることによっても製造することができ
る。
【0026】上記反応において、その反応条件は特に限
定されるものではないが、反応触媒及び水の存在下にお
いて反応系からアルコールを除去することなく加熱して
(A)、(B)、(C)及び必要に応じて(D)成分中
のSiに結合するアルコキシ基の一部を、Siに結合す
る水酸基(シラノール基)に変化させ、一部縮合させて
シロキサン結合を形成させる、すなわち加水分解及び部
分縮合させるに際しては、通常、室温〜100℃で5分
〜24時間、特に40〜80℃で10分〜12時間アル
コールを除去することなく撹拌すればよく、その後、6
0〜300℃(望ましくは80℃〜250℃)で反応に
より生成するアルコール等を除去しつつ、1時間〜24
時間縮合反応させることが好ましい。
【0027】本発明の塗料用樹脂組成物を製造するにあ
たり、上記ポリシロキサン(A)、アルキルトリアルコ
キシシラン及び/又はその縮合物(B)、モノ−及び/
又はジ−アルコキシシラン(C)及びエポキシシラン
(D)の各成分の配合割合は、下記のとおりである。ア
ルキルトリアルコキシシラン及び/又はその縮合物
(B)の配合量は、ポリシロキサン(A)100重量部
に基いて、0〜200重量部、特に0〜100重量部の
範囲内にあることが、常温硬化性、得られる塗膜の付着
性、塗膜硬度の面から好適である。モノ−及び/又はジ
−アルコキシシラン(C)の配合量は、ポリシロキサン
(A)100重量部に基いて、0.1〜200重量部、
特に1.0〜100重量部の範囲内にあることが、常温
硬化性、得られる塗膜の付着性、耐ワレ性、塗膜硬度の
面から好適である。
【0028】また、エポキシシラン(D)の配合量は、
ポリシロキサン(A)とアルキルトリアルコキシシラン
及び/又はその縮合物(B)とモノ−及び/又はジ−ア
ルコキシシラン(C)との合計100重量部に基いて、
0.1〜200重量部、特に1〜100重量部の範囲内
にあることが、常温硬化性、可使時間、塗膜の付着性の
面から好適である。
【0029】上記縮合反応における反応触媒としては、
金属アルコキシド化合物、金属キレート化合物、金属エ
ステル化合物、無機酸、有機酸、塩基性化合物などが用
いられる。
【0030】金属アルコキシド化合物としては、例え
ば、アルミニウムトリメトキシド、アルミニウムトリエ
トキシド、アルミニウムトリn−プロポキシド、アルミ
ニウムトリイソプロポキシド、アルミニウムトリ−n−
ブトキシド、アルミニウムトリイソブトキシド、アルミ
ニウムトリsec−ブトキシド、アルミニウムトリtert−
ブトキシド等のアルミニウムアルコキシド;テトラメチ
ルチタネート、テトラエチルチタネート、テトラ−n−
プロピルチタネート、テトライソプロピルチタネート、
テトラn−ブチルチタネート、テトライソブチルチタネ
ート、テトラtert−ブチルチタネート、テトラn−ヘキ
シルチタネート、テトライソオクチルチタネート、テト
ラn−ラウリルチタネート等のチタニウムアルコキシ
ド;テトラエチルジルコネート、テトラn−プロピルジ
ルコネート、テトライソプロピルジルコネート、テトラ
n−ブチルジルコネート、テトラsec−ブチルジルコネ
ート、テトラtert−ブチルジルコネート、テトラn−ペ
ンチルジルコネート、テトラtert−ペンチルジルコネー
ト、テトラtert−ヘキシルジルコネート、テトラn−ヘ
プチルジルコネート、テトラn−オクチルジルコネー
ト、テトラn−ステアリルジルコネート等のジルコニウ
ムアルコキシド;ジブチル錫ジブトキシド等が挙げら
れ、金属キレート化合物としては、例えば、トリス(エ
チルアセトアセテート)アルミニウム、トリス(n−プ
ロピルアセトアセテート)アルミニウム、トリス(イソ
プロピルアセトアセテート)アルミニウム、トリス(n
−ブチルアセトアセテート)アルミニウム、イソプロポ
キシビス(エチルアセトアセテート)アルミニウム、ト
リス(アセチルアセトナト)アルミニウム、トリス(プ
ロポニルアセトナト)アルミニウム、ジイソプロポキシ
プロピオニルアセトナトアルミニウム、アセチルアセト
ナト・ビス(プロピオニルアセトナト)アルミニウム、
モノエチルアセトアセテート・ビス(アセチルアセトナ
ト)アルミニウム、アセチルアセトナトアルミニウム・
ジsec−ブチレート、メチルアセトアセテートアルミニ
ウム・ジtert−ブチレート、ビス(アセチルアセトナ
ト)アルミニウム・モノsecーブチレート、ジ(メチル
アセトアセテート)アルミニウム・モノtert−ブチレー
ト等のアルミニウムキレート化合物;ジイソプロポキシ
・ビス(エチルアセトアセテート)チタネート、ジイソ
プロポキシ・ビス(アセチルアセトナト)チタネート、
ジn−ブトキシ・ビス(アセチルアセトナト)チタネー
ト等のチタニウムキレート化合物;テトラキス(アセチ
ルアセトナト)ジルコニウム、テトラキス(n−プロピ
ルアセトアセテート)ジルコニウム、テトラキス(エチ
ルアセトアセテート)ジルコニウム等のジルコニウムキ
レート化合物;ジブチル錫ビス(アセチルアセトネー
ト)等が挙げられ、金属エステル化合物としては、例え
ば、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジ(2−エチ
ルヘキシレート)、ジベンジル錫ジ(2−エチルヘキシ
レート)、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジイソ
オクチルマレエート等の錫エステル化合物等が挙げられ
る。
【0031】無機酸としては、硝酸、塩酸、リン酸、ハ
ロゲン化シラン等が挙げられ、有機酸としては、酢酸、
蟻酸、プロピオン酸、マレイン酸、クロロ酢酸、クエン
酸、安息香酸、ジメチルマロン酸、グルタル酸、グリコ
ール酸、マレイン酸、トルエンスルホン酸、シュウ酸等
を挙げることができる。塩基性化合物としては、アンモ
ニア、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、
ブチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプ
ロピルアミン、ジブチルアミン等が挙げられる。
【0032】これらの反応触媒は1種又は2種以上を組
み合わせて用いることができる。
【0033】反応触媒の使用量は、(A)、(B)、
(C)及び(D)成分の合計100重量部に基いて、通
常、0.0001〜5重量部の範囲内であることが好適
である。また、水の量は、(A)、(B)、(C)及び
(D)成分の合計中のアルコキシシリル基1当量に対し
て、通常、0.02〜1.0モルの範囲内であることが
好適である。
【0034】上記縮合反応せしめて得られる本発明の樹
脂組成物は、エポキシ当量が300〜5,000、特に
500〜4,000であり、重量平均分子量(ポリスチ
レン換算)が1,000〜400,000、特に2,0
00〜200,000の範囲内にあり、かつ赤外線吸収
スペクトルにおいて、[シラノール基に基く吸収(34
00cm-1付近)/シロキサンに基く吸収(1080c
-1付近)]の吸光度比が0.05以下、望ましくは
0.03以下であることが、顔料分散安定性の面から、
好適である。
【0035】次に、本発明の塗料組成物について説明す
る。本発明の塗料組成物は、上記塗料用樹脂組成物とア
ミノ基含有アルコキシシランを含有する。アミノ基含有
アルコキシシランは、該樹脂組成物の硬化剤として働く
ことができるものであり、その具体例としては、例え
ば、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルト
リメトキシシラン、 N−(2−アミノエチル)−3−
アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエ
トキシシランなどを挙げることができる。これらの化合
物は、単独で又は2種以上を組合せて使用することがで
きる。
【0036】本発明の塗料組成物において、前記塗料用
樹脂組成物と上記アミノ基含有アルコキシシランとの配
合比率は、(アミノ基の活性水素の当量数/前記塗料用
樹脂組成物中のエポキシ基の当量数)の比が、0.1〜
3.0、特に0.3〜2.0の範囲内となる割合である
ことが、得られる塗料組成物の硬化性、可使時間などの
点から好適である。
【0037】本発明の塗料組成物は、前記塗料用樹脂組
成物及びアミノ基含有アルコキシシラン以外に、さらに
必要に応じて、硬化触媒;酸化鉄、酸化チタン、カーボ
ンブラック、シアニンブルー、シアニングリーン及びキ
ナクリドンレッド等の着色顔料、炭酸カルシウム、タル
ク、クレー、シリカ、硫酸バリウム及びマイカなどの体
質顔料;有機溶剤;その他の添加剤などを含有すること
ができる。
【0038】上記硬化触媒は、上記樹脂組成物とアミノ
基含有アルコキシシランとの硬化反応を促進するもので
あり、該硬化触媒の具体例としては、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;塩酸、
硫酸、リン酸等の無機酸;酢酸、パラトルエンスルホン
酸等の有機酸;テトラメチルアンモニウムヒドロキシ
ド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブ
チルアンモニウムヒドロキシド等の第4級アンモニウム
水酸化物;ジブチルアミン−2−ヘキソエート、ジメチ
ルアミンアセテート、エタノールアミンアセテート等の
アミン塩;酢酸テトラメチルアンモニウム等のカルボン
酸第4級アンモニウム塩;ブチルアミン、オクチルアミ
ン、トリエチレンジアミン、t−ブチルアミン、テトラ
エチルペンタミンのようなアミン類;アルミニウムアル
コキシド、アルミニウムキレート;テトライソプロピル
チタネート、テトラブチルチタネート、チタニウムテト
ラアセチルアセトネート等の有機チタニウム化合物;ジ
ブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート等の有
機酸錫エステル化合物;イミダゾール、1−メチルイミ
ダゾール、2−メチルイミダゾール、4−メチルイミダ
ゾールなどのイミダゾール誘導体;ピペリジン、ピペラ
ジン、ピロリジン等;この他、フッ化カリウム、フッ化
ナトリウム、テトラブチルアンモニウムフルオライド、
ベンジルトリメチルアンモニウムフルオライドを挙げる
ことができる。これらの硬化触媒は、単独で又は2種以
上を組合せて使用することができる。
【0039】上記硬化触媒を配合する場合には、その配
合量は、前記塗料用樹脂組成物と前記アミノ基含有アル
コキシシランとの合計100重量部に基いて0.000
1〜5重量部の範囲内にあることが好適である。
【0040】本発明の塗料組成物を塗装する場合には、
その塗装方法は、特に限定されるものではなく、例え
ば、刷毛塗り、エアスプレー塗り、エアレススプレー塗
り、ロールコート塗装、フローコート塗装等を用いて塗
装を行うことができ、塗布膜厚は特に限定されるもので
はないが、通常、5〜60μmの範囲内が望ましい。本
発明の塗料組成物は、常温で硬化することができ、その
硬化塗膜は優れた性能を発揮するが、強制乾燥や加熱硬
化させても良い。本発明の塗料組成物は、鋼板などの金
属、セメント系構造物、その他の無機質硬化体などの被
塗物に直接もしくは該被塗物上に予め形成した下塗り塗
膜上に塗布することによって、光沢、耐候性などに優れ
た塗膜を得ることができる。
【0041】
【実施例】以下に本発明を実施例を擧げて具体的に説明
する。なお、以下、特に断りのないかぎり、「部」及び
「%」はそれぞれ「重量部」及び「重量%」を示す。
【0042】塗料用樹脂組成物の製造 実施例1 樹脂組成物(A)の製造 温度計、サーモスタット、撹拌機、留出管を備えた反応
容器に、「DC3074」(東レ・ダウコーニング・シ
リコーン社製、アルキルアリールアルコキシシランオリ
ゴマー、フェニル基の含有率(有機基1当量のうち、以
下同様)約50当量%、メトキシ基の含有率約17%、
重量平均分子量約1600)100部、「XR31B−
1410」(東芝シリコーン社製、アルキルトリアルコ
キシシランの部分縮合物、メトキシ基の含有率約45〜
50重量%、重量平均分子量約500)40部、トリメ
チルメトキシシラン20部、γ-グリシドキシプロピル
メチルジメトキシシラン20部、ジイソプロポキシビス
アセチルアセトナトチタン0.2部、メチルアルコール
10部を仕込み、60℃に昇温後、水10部とジメチル
アミン溶液0.8部の混合液を滴下し、60℃で2時間撹
拌した。その後、留出溶剤を除去しながら130℃に加
熱し、同温度にて6時間撹拌を継続し、樹脂組成物
(A)液を製造した。樹脂組成物(A)液は不揮発分が
91%、重量平均分子量が約12,000、エポキシ当
量が2,200であった。また赤外吸収スペクトル(I
R)における、シラノールに基づく吸収(3400cm
-1の吸収)の吸光度/シロキサンに基づく吸収(108
0cm-1の吸収)の吸光度の比が0.01であった。
【0043】実施例2 樹脂組成物(B)の製造例 温度計、サーモスタット、撹拌機、留出管を備えた反応
容器に、「DC3074」(前記)100部、「XR3
1B1410」(前記)20部、メチルトリメトキシシ
ラン20部、ジメチルジメトキシシラン50部、γ-グリ
シドキシプロピルメチルジメトキシシラン50部、ジイ
ソプロポキシビスアセチルアセトナトチタン0.2部、
イソプロピルアルコール10部を仕込み、50℃に昇温
後、水8部とジメチルアミン溶液0.8部の混合液を滴
下し、60℃で2時間撹拌した。その後、留出溶剤を除
去しながら120℃に加熱し、同温度にて3時間撹拌を
継続し、樹脂組成物(B)液を製造した。樹脂組成物
(B)液は不揮発分が89%、重量平均分子量が約6,
700、エポキシ当量が1200であった。また赤外吸
収スペクトル(IR)における、シラノールに基づく吸
収(3400cm-1の吸収)の吸光度/シロキサンに基
づく吸収(1080cm-1の吸収)の吸光度の比が0.
02であった。
【0044】実施例3 樹脂組成物(C)の製造例 温度計、サーモスタット、撹拌機、留出管を備えた反応
容器に、「DC3074」(前記)100部、メチルト
リメトキシシラン50部、トリメチルメトキシシラン3
0部、イソプロピルアルコール10部を仕込み、50℃
に昇温後、塩酸酸性水16部を滴下し、60℃で10時
間撹拌を継続した。その後、留出溶剤を除去しながら、
200℃に加熱し、1時間撹拌後、100℃に冷却し
た。続いて、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン30部、ジイソプロポキシビスアセチルアセトナト
チタン0.2部、キシレン25部、イソプロピルアルコ
ール10部、水5部を仕込み、80℃で5時間撹拌後、
留出溶剤を除去しながら、160℃で5時間撹拌し、樹
脂組成物(C)液を製造した。樹脂組成物(C)液は不
揮発分が87%、重量平均分子量が約43,000、エ
ポキシ当量が1,200であった。赤外吸収スペクトル
(IR)における、シラノールに基づく吸収(3400
cm-1の吸収)の吸光度/シロキサンに基づく吸収(1
080cm-1の吸収)の吸光度の比が0.005であっ
た。
【0045】実施例4 樹脂組成物(D)の製造例 温度計、サーモスタット、撹拌機、留出管を備えた反応
容器に、「DC3074」(前記)100部、メチルト
リメトキシシラン70部、ジメチルジメトキシシラン2
0部、トリメチルメトキシシラン40部、イソプロピル
アルコール10部を仕込み、50℃に昇温後、塩酸酸性
水20部を滴下し、60℃で5時間撹拌を継続した。そ
の後、留出溶剤を除去しながら、200℃に加熱し、1
時間撹拌後、100℃に冷却した。続いて、γ−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシラン12部、ジイソプロ
ポキシビスアセチルアセトナトチタン0.2部、キシレ
ン25部、イソプロピルアルコール10部、水5部を仕
込み、80℃で2時間撹拌後、留出溶剤を除去しながら
160℃で5時間撹拌し樹脂組成物(C)液を製造し
た。樹脂組成物(C)液は不揮発分が90%、重量平均
分子量が約25,000、エポキシ当量が3,400で
あった。赤外吸収スペクトル(IR)における、シラノ
ールに基づく吸収(3400cm-1の吸収)の吸光度/
シロキサンに基づく吸収(1080cm-1の吸収)の吸
光度の比が0.01であった。
【0046】実施例5 樹脂組成物(E)の製造例 温度計、サーモスタット、撹拌機、精留管を備えた反応
容器に、「DC3074」(前記)100部、「XR3
1B1410」(前記)30部、トリメチルメトキシシ
ラン15部、メチルアルコール10部を仕込み、50℃
に昇温後、塩酸酸性水6部を30分かけて滴下した後、
65℃で6時間撹拌した。その後、留出溶剤を除去しな
がら、200℃に加熱し1時間撹拌後、80℃に冷却し
た。続いて、キシレン20部、メチルアルコール10
部、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン
16部、ジイソプロポキシビスアセチルアセトナトチタ
ン0.2部、水2.5部を仕込み、70℃で2時間撹拌
後、留出溶剤を除去しながら、約150℃に昇温し、さ
らに、精留管の溶剤蒸気温度が60℃〜70℃を保つよ
うに、徐々に昇温し加熱を継続した。70℃以下で留出
する溶剤が無くなった時点で、加熱を終了して樹脂組成
物(E)液を製造した。樹脂組成物(E)液は不揮発分
が82%、重量平均分子量が約195,000、エポキ
シ当量が2,000であった。シラノールに基づく吸収
(3400cm-1の吸収)の吸光度/シロキサンに基づ
く吸収(1080cm-1の吸収)の吸光度の比が0.0
1であった。
【0047】実施例6 樹脂組成物(F)の製造例 温度計、サーモスタット、撹拌機、精留管を備えた反応
容器に、「DC3074」(前記)100部、キシレン
30部、「SH6018」(東レ・ダウコーニング・シ
リコーン社製、シラノール基含有アルキルアリールポリ
シロキサン)15部を仕込み、50℃で撹拌し、「SH
6018」を溶解後、γ−グリシドキシプロピルメチル
ジメトキシシラン30部、ジメチルジメトキシシラン1
5部、メチルアルコール10部、ジイソプロポキシビス
アセチルアセトナトチタン0.3部、水5.5部を仕込
み、70℃で6時間撹拌を継続した。その後、留出溶剤
を除去しながら約150℃に昇温し、さらに精留管の溶
剤蒸気温度が60℃〜70℃を保つように、徐々に昇温
し加熱を継続した。70℃以下で留出する溶剤が無くな
った時点で加熱を終了し樹脂組成物(F)液を製造し
た。樹脂組成物(F)液は、不揮発分が82%、重量平
均分子量が約28,000、エポキシ当量が1,100で
あり、シラノールに基づく吸収(3400cm-1の吸
収)の吸光度/シロキサンに基づく吸収(1080cm
-1の吸収)の吸光度の比が0.01であった。
【0048】 比較例1 塗料用樹脂組成物(H−1)の製造例 実施例3において、トリメチルメトキシシランを使用せ
ずに、塗料用樹脂組成物(H−1)液を製造した。即
ち、温度計、サーモスタット、撹拌機、留出管を備えた
反応容器に、「DC3074」(前記)100部、メチ
ルトリメトキシシラン50部、イソプロピルアルコール
10部を仕込み、50℃に昇温後、塩酸酸性水16部を
滴下し、60℃で10時間撹拌を継続した。その後、留
出溶剤を除去しながら、200℃に加熱し、1時間撹拌
後、100℃に冷却した。続いて、γ-グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシラン30部、ジイソプロポキシビ
スアセチルアセトナトチタン0.2部、キシレン25
部、イソプロピルアルコール10部、水5部を仕込み、
80℃で5時間撹拌後、留出溶剤を除去しながら、16
0℃で5時間撹拌し、樹脂組成物(H−1)液を製造し
た。得られた樹脂組成物(H−1)液は不揮発分が87
%、重量平均分子量が約52,000、エポキシ当量が
1,100であった。赤外吸収スペクトル(IR)にお
ける、シラノールに基づく吸収(3400cm-1の吸
収)の吸光度/シロキサンに基づく吸収(1080cm
-1の吸収)の吸光度の比が0.01であった。
【0049】比較例2 塗料用樹脂組成物(H−2) 実施例3において、メチルトリメトキシシランを使用せ
ずに、塗料用樹脂組成物(H−2)液を製造した。即
ち、温度計、サーモスタット、撹拌機、留出管を備えた
反応容器に、「DC3074」(前記)100部、トリ
メチルメトキシシラン30部、イソプロピルアルコール
10部を仕込み、50℃に昇温後、塩酸酸性水16部を
滴下し、60℃で10時間撹拌を継続した。その後、留
出溶剤を除去しながら、200℃に加熱し、1時間撹拌
後、100℃に冷却した。続いて、γ-グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシラン30部、ジイソプロポキシビ
スアセチルアセトナトチタン0.2部、キシレン25
部、イソプロピルアルコール10部、水5部を仕込み、
80℃で5時間撹拌後、留出溶剤を除去しながら、16
0℃で5時間撹拌し、樹脂組成物(H−2)液を製造し
た。得られた樹脂組成物(H−2)液は不揮発分が85
%、重量平均分子量が約7,000、エポキシ当量が9
00であった。赤外吸収スペクトル(IR)における、
シラノールに基づく吸収(3400cm-1の吸収)の吸
光度/シロキサンに基づく吸収(1080cm-1の吸
収)の吸光度の比が0.01であった。
【0050】実施例7〜12および比較例3〜4 後記表1に示す配合にて混合して各塗料組成物を得た。
得られた塗料組成物について、下記試験方法に従って、
可使時間、硬化性、塗膜硬度、透明性、付着性及び耐ワ
レ性の試験を行った。これらの試験結果を後記表1に示
す。
【0051】また、実施例1〜6および比較例1〜2の
塗料用樹脂組成物について下記試験方法に従って顔料分
散性の試験を行った。この試験結果を後記表1に示す。
【0052】試験方法 可使時間:製造直後の塗料組成物を常温(20℃)にて
密閉状態で放置し、塗布可能な流動性を維持できる最大
放置時間を1時間単位で調査した。 ○:6時間以上、 △:3〜5時間、 ×:2時間
以内。
【0053】硬化性:塗料組成物をガラス板に乾燥膜厚
が約30μmになるように引き塗りし、常温(20℃)
で放置して硬化性を評価した。 ○:半硬化乾燥が6時間未満 △:半硬化乾燥が6時間以上、10時間未満 ×:半硬化乾燥が10時間以上。
【0054】塗膜硬度:塗料組成物をガラス板に乾燥膜
厚が30μmになるように引き塗りし、常温(20℃)
で3日間乾燥後の塗膜に、JIS K5400 8.
4.2(1990)に準じて鉛筆引っかき試験を行い、
破れによる評価を行った。 ○:F以上 △:2B〜HB ×:3B以下。
【0055】付着性:塗料組成物をアルミニウム板に乾
燥膜厚が30μmになるように引き塗りし、常温(20
℃)で3日間乾燥した塗膜面に、素地に達するクロスカ
ット(60度で交叉)を入れ、クロスカット部にセロハ
ン粘着テープを密着させ、瞬時に剥離した後の塗面状態
を評価した。 ○:異常なし ×:ハガレ有り。
【0056】耐ワレ性:塗料組成物をガラス板に乾燥膜
厚が60μmになるように引き塗りし、常温(20℃)
で10日乾燥した塗装ガラス板について、(常温の塗装
ガラス板を−20℃で1時間冷却後、140℃1時間加
熱し、空冷により常温に戻す工程)を1サイクルとして
5サイクル行い、塗膜のワレを評価した。 ○:異常なし ×:ワレ有り。
【0057】顔料分散安定性:塗料用樹脂組成物(固形
分が100部となる量)に、キシレン40部及び酸化チ
タン100部を混合、分散してなる分散物を40℃で1
ケ月貯蔵した後の塗料状態を評価した。 ○:粘度変化がほとんど無い、 △:増粘、 ×:
ゲル化。
【0058】
【表1】
【0059】
【発明の効果】本発明の塗料用樹脂組成物は、高固形分
で貯蔵安定性、顔料分散性に優れたものである。本発明
の塗料組成物は、バインダ成分が無機系の塗料であり、
固形分が高く、常温硬化性に優れ、可使時間が長く、ま
た、得られる塗膜は、塗膜硬度が高く付着性、耐ワレ性
に優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J035 BA06 BA16 CA022 CA111 CA191 EA01 FB02 LA03 LB01 4J038 DL031 DL051 DL081 GA07 GA09 HA156 JC35 KA03 KA04 LA02 MA08 MA10 MA14 NA11 NA12 NA23 NA26 PA18 PC02 PC04

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)下記示性式 R1 a2 b (R3O)c SiO(4-a-b-c) / 2 式中、R1は炭素数1〜8のアルキル基、R2はアリール
    基、R3は水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基をそ
    れぞれ表し、aは0.1≦a≦2.0、bは0.1≦b
    ≦2.0で、かつ、b/aは0.2≦b/a≦2.0で
    あり、cは0.1≦c≦1.0で、(a+b+c)は4
    未満である、で示されるポリシロキサンであって、しか
    も重量平均分子量が500〜6,000の範囲内にあ
    り、アルコキシル基含有量が該ポリシロキサンに基いて
    0〜30重量%の範囲内にあるアルキルアリールポリシ
    ロキサン100重量部と、 (B)下記一般式 R4 Si(OR53 式中、R4及びR5は同一又は異なって、炭素数1〜8の
    アルキル基を表わす、で示されるアルキルトリアルコキ
    シシラン及び/又は該アルキルトリアルコキシシランの
    縮合物0〜200重量部と、 (C)下記一般式 R6 d Si(OR7(4-d) 式中、R6は同一又は異なって、炭素数1〜8のアルキ
    ル基又はアリールを表し、R7は同一又は異なって、炭
    素数1〜8のアルキル基を表わし、dは2又は3を表
    す、で示されるモノ−及び/又はジ−アルコキシシラン
    0.1〜200重量部と、該アルキルアリールポリシロ
    キサン(A)と該アルキルトリアルコキシシラン及び/
    又は該アルキルトリアルコキシシランの縮合物(B)と
    該モノ−及び/又はジ−アルコキシシラン(C)との合
    計100重量部に基いて、 (D)下記一般式 R89 n Si(OR10(3-n) 式中、R8はエポキシ基を含有する一価の有機基、n個
    のR9は同一又は異なって炭素数1〜8のアルキル基、
    10は同一又は異なって、水素原子又は炭素数1〜8の
    アルキル基をそれぞれ表し、nは0〜2の整数を表す、
    で示されるエポキシ基含有シラン0.1〜200重量部
    とが縮合反応されてなることを特徴とする塗料用樹脂組
    成物。
  2. 【請求項2】 アルキルアリールポリシロキサン(A)
    と、アルキルトリアルコキシシラン及び/又は該アルキ
    ルトリアルコキシシランの縮合物(B)と、モノ−及び
    /又はジ−アルコキシシラン(C)と、エポキシ基含有
    シラン(D)とが、反応触媒及び水の存在下において加
    水分解及び部分縮合された後、加熱してアルコールを系
    外へ除去しながら縮合反応されてなることを特徴とする
    請求項1記載の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 アルキルアリールポリシロキサン(A)
    と、アルキルトリアルコキシシラン及び/又は該アルキ
    ルトリアルコキシシランの縮合物(B)と、モノ−及び
    /又はジ−アルコキシシラン(C)との混合物が、反応
    触媒及び水の存在下において加水分解及び部分縮合され
    た後、このものにエポキシ基含有アルコキシシラン
    (D)を加え加熱してアルコールを系外へ除去しながら
    縮合反応されてなることを特徴とする請求項1記載の樹
    脂組成物。
  4. 【請求項4】 重量平均分子量が1,000〜400,
    000の範囲内にあり、赤外線吸収スペクトルにおけ
    る、シロキサン結合に基因する1080cm-1の吸収の
    吸光度に対するシラノール基に基因する3400cm-1
    の吸収の吸光度比が0.05以下である請求項1〜3の
    いずれか一項に記載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一項に記載の塗
    料用樹脂組成物と、該塗料用樹脂組成物のエポキシ基1
    当量に対してアミノ基の活性水素が0.3〜3.0当量
    となる量のアミノ基含有アルコキシシランを含有するこ
    とを特徴とする塗料組成物。
JP2000140137A 2000-03-02 2000-05-12 塗料用樹脂組成物 Pending JP2001316625A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000140137A JP2001316625A (ja) 2000-03-02 2000-05-12 塗料用樹脂組成物

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000-57587 2000-03-02
JP2000057587 2000-03-02
JP2000140137A JP2001316625A (ja) 2000-03-02 2000-05-12 塗料用樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001316625A true JP2001316625A (ja) 2001-11-16

Family

ID=26586634

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000140137A Pending JP2001316625A (ja) 2000-03-02 2000-05-12 塗料用樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001316625A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007270055A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Jsr Corp 多官能ポリシロキサンおよび金属酸化物微粒子含有ポリシロキサン組成物、ならびにそれらの製造方法
EP3674374A4 (en) * 2017-08-24 2021-05-26 Kolon Industries, Inc. COATING RESIN COMPOSITION AND COATING FILM WITH A CURED OBJECT THEREFORE AS A COATING LAYER

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007270055A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Jsr Corp 多官能ポリシロキサンおよび金属酸化物微粒子含有ポリシロキサン組成物、ならびにそれらの製造方法
EP3674374A4 (en) * 2017-08-24 2021-05-26 Kolon Industries, Inc. COATING RESIN COMPOSITION AND COATING FILM WITH A CURED OBJECT THEREFORE AS A COATING LAYER

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1086974B1 (en) Addition-crosslinkable epoxy-functional organopolysiloxane polymer and coating composition
JP2003160759A (ja) シリカ系コーティング液、およびそれを用いたシリカ系コーティング膜ならびにシリカ系コーティング膜被覆基材
JP6080072B2 (ja) 金属塗装用コーティング剤組成物
JP3279015B2 (ja) コーティング用組成物
JP2001316625A (ja) 塗料用樹脂組成物
JP2003003121A (ja) 塗料用樹脂組成物
JP2001347136A (ja) 光触媒活性塗膜を形成可能な無機系塗料及び該塗料を用いた塗装方法
JP3774377B2 (ja) 無溶剤塗料
JP2001187865A (ja) 塗料用樹脂組成物
JPH06220402A (ja) コーティング用組成物
JP3191600B2 (ja) ステンレス塗装構成体、及びその製造方法
JP3242442B2 (ja) コーティング用組成物
JPH06240207A (ja) コーティング用組成物
JP6080071B2 (ja) 金属塗装用コーティング剤組成物
JPH09316397A (ja) 被膜形成用組成物およびその製造方法
JP2000230150A (ja) コーティング用組成物
JP4998935B2 (ja) 塗料組成物
JP2001347216A (ja) 塗装方法
JPH0649412A (ja) コーティング組成物
JPH0739810A (ja) 無機コーティング材の塗装方法
JP2005298561A (ja) 水性オルガノポリシロキサン溶液の製造方法及びコーティング組成物
JP3128197B2 (ja) コーティング組成物
JP2001098221A (ja) コーティング組成物
JPH06220326A (ja) コーティング用組成物
JPH093402A (ja) コーティング用組成物