JP2001316195A - 酸化物単結晶の製造装置および製造方法 - Google Patents

酸化物単結晶の製造装置および製造方法

Info

Publication number
JP2001316195A
JP2001316195A JP2001041712A JP2001041712A JP2001316195A JP 2001316195 A JP2001316195 A JP 2001316195A JP 2001041712 A JP2001041712 A JP 2001041712A JP 2001041712 A JP2001041712 A JP 2001041712A JP 2001316195 A JP2001316195 A JP 2001316195A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
single crystal
crucible
pulling
oxide single
tubular opening
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001041712A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoji Yamashita
洋二 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2001041712A priority Critical patent/JP2001316195A/ja
Publication of JP2001316195A publication Critical patent/JP2001316195A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸化物単結晶の酸素欠乏欠陥を防止する一方
で、ルツボからの酸化不純物の溶出を防止して、低コス
トで高純度の単結晶を製造する。 【解決手段】 育成槽17の引上げ軸21と、育成槽1
7の蓋体19に設けた管状開口部24との間の間隙を1
mm〜3mmの間に設定する。この間隙は、炉外の大気
とつながっている。その後、炉内に供給する不活性ガス
の流量を調整することによって、炉内の酸素濃度を0.
1%〜1.2%の範囲に保つ。酸素濃度を0.1%以上
とすることによって、酸化物単結晶の酸素欠乏欠陥を防
止することができる。酸素濃度を1.2%以下とするこ
とによって、ルツボの変色、すなわち酸化を防止し、酸
化不純物の結晶中への混入を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ルツボ内の溶融原
料から単結晶を引き上げ製造する酸化物単結晶の製造装
置および製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】タンタル酸リチウム(LiTaO3 )単
結晶やニオブ酸リチウム(LiNbO3 )単結晶などの
酸化物単結晶は、レーザー光線を変調するための光学素
子や、ピエゾ素子や表面弾性波フィルタなどの材料とし
て用いられる。タンタル酸リチウムやニオブ酸リチウム
などの酸化物単結晶は、熱的に安定である分、融点が高
く、また反応性が高い。このため、通常の単結晶シリコ
ンの製造で用いられる石英のルツボに代えて、白金(P
t)、白金−ロジウム(Pt・Rh)、イリジウム(I
r)などの貴金属ルツボを用いる。
【0003】酸化物単結晶は、このような貴金属ルツボ
を用い、窒素(N2)やアルゴン(Ar)などの不活性
ガス雰囲気中で、チョクラルスキー法によって製造され
る。チョクラルスキー法は、周知のように、ルツボ内の
溶融原料に、先端に種結晶を付けた軸を浸し、この軸を
回転させながらゆっくりと引き上げることにより、単結
晶を成長させて成形する技術である。
【0004】しかし、ルツボに用いられるロジウムやイ
リジウムの融点は非常に高いが、高温で酸化されやす
く、ロジウムの酸化物あるいはイリジウムの酸化物が、
単結晶原料であるタンタル酸リチウムやニオブ酸リチウ
ムの融液中に溶け込み、結晶中の不純物になるおそれが
ある。
【0005】貴金属ルツボの酸化を防止するためには、
引き上げ軸によりルツボから引き上げ成長させる空間、
すなわち引上げ炉の育成槽(育成チャンバ)の内部空間
に対する気密性を上げて、外気の混入を防止する必要が
ある。育成槽の機密性を上げるには、ルツボを含む結晶
育成部をステンレス(SUS)製のチャンバ内に収容
し、引上げ軸の外部への貫通部に、引上げ軸を取り囲む
耐熱蛇腹あるいはステンレス製の円筒を設けて気密性を
保つ方法がある。これは、通常の単結晶シリコンの製造
において用いられている方法である。単結晶シリコンの
場合、引上げ軸の引き上げ過程で溶融原料に混入した酸
素は、結晶化後の冷却過程で過飽和して格子欠陥の原因
となり、好ましくないので、高い機密性を必要とするか
らである。
【0006】一方、酸化物単結晶の場合は、溶融材料自
体にある程度の酸素を必要とする。逆に、ルツボを収容
する育成槽内部の雰囲気が極端な低酸素状態になると、
酸化物結晶に酸素欠乏欠陥が生じるので、育成槽内部の
酸素濃度をある一定レベル以上に保つ必要がある。した
がって、酸化物結晶中にある程度の不純物の混入が許容
される場合は、気密性はそれほど重要とならないので、
育成槽として上部の開放した石英製の筒体を用いる方法
もある。この場合、引上げ軸の周囲にはなにも配置せ
ず、大気中にむき出しの状態でも充分である。引き上げ
軸の周囲を耐熱蛇腹で密閉する必要もないので、引上げ
炉(酸化物単結晶製造装置)全体としてのコストを充分
に低くできる。現在は、ステンレス(SUS)製のチャ
ンバを用いて、酸素(O2)を1%前後含有した窒素
(N2)ガスあるいはアルゴン(Ar)ガスをチャンバ
内に流すのが主流となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、酸化物単結晶
の製造にある程度の酸素は必要であるとはいえ、多量の
酸素が育成槽内部に入り込むと、貴金属ルツボの酸化が
進み、溶融材料の中に不純物(貴金属酸化物)が溶出す
る原因となり好ましくない。
【0008】また、ステンレス製のチャンバを用いる
と、コストが大幅に上昇するとともに、機密性を調整す
ることができず、製造対称物、特に酸化物単結晶の製造
にとって、機密性が高すぎる場合も生じる。
【0009】したがって、育成槽内の酸素濃度を、酸化
物結晶の酸素欠乏欠陥を防止する一方で、ルツボの酸化
を防止できる最適な範囲に保つ必要がある。
【0010】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、良好な酸化物単結晶を製造するのに必要な酸素濃
度を確保し、かつ、ルツボの酸化を防止できるだけの酸
素濃度に抑制することのできる簡便かつ安価な酸化物単
結晶の製造装置および簡便な製造方法を提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述したように、本発明
の目的は、育成槽内部の酸素濃度を最適に設定すること
である。本発明の酸化物単結晶の製造において、最適な
酸素濃度とは、酸化物単結晶に酸素欠乏欠陥ができない
ように0.1%以上であり、かつ、ルツボを構成する貴
金属が変色(酸化)しないように1.2%以下の範囲を
言う。
【0012】このような酸素濃度を達成するために、本
発明の酸化物単結晶製造装置は、酸化物単結晶の原料を
収容し、この原料を溶融するルツボと、ルツボ内で溶融
した原料から結晶を引き上げる引上げ軸と、ルツボを収
容し、引上げ軸を挿通する開口部を有する育成槽と、引
き上げ炉内部に不活性ガスを導入するための導入管と、
不活性ガスの流量を調節する流量制御器とを備える。こ
の装置の特徴として、育成槽は、ルツボとそれを取り囲
む耐火物を収容する筒体と、筒体の上端を覆う蓋体とを
有し、引上げ軸を挿通するための開口部は、引上げ軸の
周囲に大気とつながる幅1mm〜3mmの間隙が形成さ
れる管状の開口部である。
【0013】流量制御器は、管状開口部の寸法に応じ
て、不活性ガスの流量を、引き上げ炉内部の酸素濃度が
0.1%〜1.2%の範囲内に保たれるように制御す
る。
【0014】このような酸化物単結晶の製造装置を用い
ると、引き上げ炉の育成槽内の酸素濃度を酸化物単結晶
の製造に最適な範囲に設定できるため、高純度の単結晶
を容易に製造できる。
【0015】管状開口部の引上げ軸方向に沿った長さ
は、30mm〜70mmであり、引上げ軸の周囲に形成
された間隙の幅との関係で、育成槽内部の酸素濃度が最
適となるように、その長さが選択される。管状開口部の
長さをこの範囲に設定することによって、引上げ軸が開
口部と接触するのを防止し、かつ開口から育成槽内部に
大気が流入しすぎることを防止する。
【0016】管状開口部は蓋体と一体形成されており、
蓋体は、筒体に対して水平方向に摺動可能である。具体
的には、筒体はその上端に筒体を取り巻くフランジを有
し、フランジ上面は、滑らかな平坦面となっている。こ
のフランジ上面で蓋体を受け取り、蓋体はその自重で育
成槽をほぼ密閉状態とする。
【0017】あるいは、管状開口部は蓋体と別体に設け
られており、管状開口部は蓋体に対して水平方向に摺動
可能である。この場合も、蓋体上面と管状開口部の底面
は、ともに石英の滑らかな平坦面であり、容易に摺動可
能となる。このような構成にすることによって、引上げ
軸が仮に管状開口の内壁に接触した場合でも、管状の開
口そのものが横方向にスライドすることによって、接触
の衝撃を吸収することができ、製造中の単結晶への影響
を低減することができる。
【0018】本発明の酸化物単結晶の製造方法は、ま
ず、引上げ炉の育成槽内部に配置されたルツボで酸化物
単結晶原料を溶融する。このとき、育成槽内部の酸素濃
度が0.1%以上、1.2%以下になるように、育成槽
内に不活性ガスを導入する。そして、引上げ軸を回転さ
せながら、溶融した酸化物単結晶原料を引上げることに
よって、上げ軸の先端に酸化物単結晶を育成する。
【0019】育成槽内に導入された不活性ガスは、引上
げ軸の周囲に幅1mm以上、3mm以下の大気に通じる
間隙ができるようにその寸法が設定された引上げ軸挿通
用の開口部を介して大気中に放出される。
【0020】不活性ガスは、混合濃度が0.1%以上、
1.2%以下の酸素を含む窒素ガスを用いることもでき
る。このような混合ガスを用いることによって、引き上
げ炉内部の酸素濃度を0.1%以上、1%以下の範囲に
設定しやすくなる。
【0021】また、不活性ガスの導入は、引上げ軸周り
の間隙の幅に応じて、流量が2リットル/分〜10リッ
トル/分の範囲で導入するのが望ましい。
【0022】このような製造方法では、引き上げ軸周囲
の間隙の大きさによって不活性ガスの流量を制御するこ
とによって、育成槽内部の酸素濃度を、より正確かつ迅
速に、最適な範囲に設定することが可能になる。
【0023】本発明のその他の効果、特徴は、以下で図
面を参照して述べる詳細な説明により、明確にされるも
のである。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の良好な実施形態を
図面を参照して説明する。
【0025】<第1実施形態>図1は、本発明の酸化物
単結晶の製造装置(引上げ炉)10であり、図2は図1
に示す製造装置の部分拡大図である。装置10は、酸化
物単結晶の溶融原料27を収容し溶融する貴金属製のル
ツボ11と、ルツボ11内の溶融原料27から単結晶2
8を引き上げる引上げ軸21と、ルツボ11を収容し、
引上げ軸21を挿通する管状の開口24を有する育成槽
(育成チャンバ)17と、育成槽17内部に不活性ガスを
導入するための導入管26を備える。また、不活性ガス
の流量を調節する流量制御器(MFC)29を備えるこ
とが望ましい。
【0026】図2に示すように、育成槽17の管状の開
口24は、引上げ軸21の周囲に大気とつながる所定の
幅の間隙を有する寸法に設定されている。第1実施形態
では、直径10mmの引き上げ軸を用いた場合、引き上
げ軸の両側に1.5mmの間隙が出きるように、管状開
口部24の内径を13mmに設定してある。管状開口部
24の引上げ軸の軸方向に測った長さは50mmであ
る。
【0027】貴金属製のルツボ11は、イリジウム(I
r)で構成される。ルツボ11の周囲には耐火物ルツボ
を取り囲む断熱材12が配置されている。ルツボ11の
上部には、貴金属によるリング状の反射板13が配置さ
れ、さらに、反射板13の上部には、円筒状あるいは円
錐台状などの形状をした貴金属製のアフターヒータ14
が配置される。断熱材12の外側には高周波(RF)誘
導加熱コイル15が設置されている。
【0028】ルツボ11は、溝付きの断熱材台30の上
に支持されており、ルツボ11と断熱材12の隙間に
は、断熱材のバブルが充填されている。
【0029】RF誘導加熱コイル15は、RF電力によ
りルツボ11を熱することにより、ルツボ11内に置か
れた酸化物単結晶の原料を溶融させる。アフターヒータ
ー14は、引き上げ炉17の内部空間の温度勾配が急激
に変化しないように、反射板13を昇温させる。
【0030】育成槽17は、上部に開口面を有する石英
製の筒体18と、筒体18の上部開口面を覆い、管状の
開口部24を有する石英製の蓋体19とで構成される。
筒体18の上端部には、フランジ18aが形成されてお
り、その平滑な上面で、蓋体19の同じく平滑な周縁部
下面をほぼ気密な状態で支持している。
【0031】蓋体19の管状開口部24には、引上げ軸
21が挿通されている。引上げ軸21は図示しない昇降
機構に連結された操作部21aと、操作部21aの下部
に一体に連結されたアルミナなどによる引上げ棒21b
とを有する。引上げ棒21bの先端には種結晶23が取
り付けられている。
【0032】引上げ軸21は育成槽17に対して外部か
ら挿通されている。図2に示すように、育成槽17への
挿通部分となる管状の開口部24は、引上げ軸21の周
囲に所定の幅の間隙を形成する内径を有し、引上げ軸2
1は、管状開口部24内を非接触状態で貫通している。
なお、第1実施形態では、管状開口部24は、蓋体19
と一体に形成されている。
【0033】酸化物単結晶製造装置10は、育成槽17
の下部に、不活性ガスを育成槽内に導入するための導入
管(または管路)26を有する。導入管26には流量制
御器29が設けられている。流量制御器29は、育成槽
内に取り込まれる不活性ガスの流量を、蓋体19の管状
開口部24と引上げ軸24との間の間隙の大きさに基づ
いて、炉内の酸素濃度が0.1%〜1.2%の範囲内に
維持されるように、制御する。不活性ガスとしては、窒
素(N2)あるいはアルゴン(Ar)、ヘリウム(H
e)などを用いる。第1実施形態では、窒素ガスを用い
る。ガス導入管26を介して育成槽に取り込まれたガス
は、断熱材の台30に形成された溝を通り、ルツボ11
と断熱材12の隙間に充填されたバブルの間を通って、
育成槽の上部へ流れる。
【0034】なお、図示はしないが、育成槽17の上か
ら約1/3の位置に枝管を通して炉内の気体を抽出し、
育成槽外部の酸素測定計により酸素濃度をモニタリング
する。流量制御器としてのマスフローコントローラ(M
FC)29を備えている場合は、この測定値をMFCに
フィードバックすることによって、不活性ガスの流量を
制御して炉内の酸素濃度を所定の範囲に維持することが
できる。
【0035】図1に示す育成槽17は、管状開口部24
以外の部分は、充分な気密性を有していることが好まし
い。引上げ軸21の周囲の管状開口部24の間隙からの
み不活性ガスが排出されるように構成すれば、間隙部分
における排出ガスの線速が速くなり、外気が侵入しにく
くなる。すなわち、育成槽17内部の酸素濃度が所定値
以上になることを防止することが可能になる。仮に、育
成槽17の他の部分に小孔や継ぎ目の隙間があると、そ
こから不活性ガスが漏れてしまい、管状開口部24と引
上げ軸21との間の間隙からの排出ガスの勢いが弱ま
る。その結果、外気が混入しやすくなり、炉内の酸素濃
度が所定値以上に上昇する可能性があり、好ましくな
い。
【0036】管状開口部24と引上げ軸21との間の間
隙以外の部分に完全な気密性を要求することはコスト上
昇につながり、ほぼ気密な状態に構成される程度で十分
である。気密性が多少悪くても、育成槽17内部に供給
する不活性ガスの流量を増加させることにより、育成槽
17の内部圧力を外気圧に対して高くなるように設定し
ておけば、育成槽内部の酸素濃度を所定の範囲内に維持
することができるので、実際的な問題はないからであ
る。
【0037】管状開口部24の引上げ軸方向の長さは、
ある程度の寸法が必要である。育成槽17内が室温程度
であれば不活性ガスの対流が少ないため、管状開口部2
4の長さが短くても、外気の混入は比較的少ない。しか
し、引上げ動作時、育成槽17内は1000℃以上の高
温状態であり、激しいガスの対流や乱流が発生してい
る。当然、管状開口部24の近くでも激しいガス流が生
じており、管状開口部24の引上げ軸方向に測った長さ
が短いと、外気が育成槽17内に直接入り込み、炉内の
酸素濃度上昇の原因となる。
【0038】炉内への大気の混入を防ぐためには、管状
開口部24の引上げ軸方向に測った長さを長くすること
により、混入してくる外気を管状の間隙内に滞在させ、
これを育成槽17内からの排出ガスの勢いで外部に排出
させる。第1実施形態では、図2に示すように管状開口
部24の長さを50mmに設定している。
【0039】第1実施形態で、管状開口部24と引上げ
軸21との間の間隙を1.5mm、管状開口部24の長
さを50mmに設定した場合の、不活性ガスの炉内への
流量は2リットル/分以上であることが好ましい。この
流量値は固定的なものではなく、管状開口部24のサイ
ズをまず設定し、その後実際の引き上げ工程において、
引き上げ炉内部の酸素濃度が0.1%〜1.2%の範囲
にあるように、流量が調整される。
【0040】なお、前述したように、育成槽17を構成
する蓋体19は、筒体18の上端部に形成されたフラン
ジ18aの上面に、自重によりほぼ気密な状態でド可能
に支持されている。蓋体19も筒体18も石英製であ
り、ともに平滑な界面を有する。蓋体19を筒体18に
対してスライド可能としたことによって、万が一、引上
げ軸21が管状開口部24の内壁に接触しても、その衝
撃を吸収することができる。すなわち、管状開口部24
の内径は、育成槽内部から不活性ガスを外部に排出さ
せ、かつ、引上げ軸と接触しないように設定されてはい
るが、結晶成長のための引上げ軸21の引上げ時に、引
上げ棒21bが回転しながら引上げられるため、引上げ
棒21bが回転に同期して管状開口部24の内壁に接触
することも考えられる。そのような場合、蓋体19を筒
体18に対してスライド可能とすることにより、接触に
よる衝撃が管状開口部に吸収され、引上げ棒21bおよ
び先端の成長結晶に大きな衝撃が加わることを防止す
る。これにより、成長結晶へのクラック発生などを防止
することができる。
【0041】図1および2に示す製造装置では、管状開
口部24のサイズ(内径および管長)を所定の範囲に設
定し、育成槽内への不活性ガスの流量を制御することに
より、高価なSUS製のチャンバを用いることなく、育
成槽内部の酸素濃度を最適に保つことができる。この結
果、酸化物単結晶の酸素欠乏欠陥を防止でき、一方で、
貴金属ルツボの酸化を防止できる、本発明の酸化物単結
晶製造装置は、SUS製のチャンバを用いた場合に比
べ、大幅にコストを削減しながら、ルツボ成分の混入を
低減した高純度の単結晶を製造することができる。
【0042】また、SUS製のチャンバは、長い時間で
考えれば、高温の酸化物によって酸化を受けるため、結
晶中に鉄不純物が導入されるソースにもなり得る。これ
に対し、第1実施形態のように、石英製の筒体18およ
び石英製の蓋体19によって育成槽17を構成すれば、
鉄不純物混入の問題は生じず、高純度単結晶の製造には
有利となる。また、筒体18および蓋体19の材質は、
石英に限定されるものではなく、耐熱性と耐熱ショック
性のある他の材質を使用してもよい。
【0043】次に、図1および2に示す製造装置を用い
た酸化物単結晶の製造方法について述べる。酸化物単結
晶として、タンタル酸リチウム(LiTaO3 )を製造
する場合を例にとって説明する。
【0044】(a)まず、ルツボ11内に原料を入れ、
蓋体19の管状開口部24の内径を、引上げ軸21と管
状開口部24との間に幅約1.5mmのリング状の間隙
ができるように設定する。この間隙の設定は、たとえば
異なる内径の管状開口部を有する複数種類の蓋体19を
用意しておき、用いる材料、引上げ軸の直径に応じて、
適切な幅の間隙ができるように蓋体を選択することによ
って行なわれる。また、場合に応じて、管状開口部の長
さを、設定した間隙の幅の20倍〜60倍の範囲で選択
する。
【0045】(b)管状開口部24と引上げ軸21との
間の間隙を設定した後、RF誘導加熱コイル15によっ
てルツボ11ごと誘電加熱する。この加熱により原料が
融けて融液27になる。このとき育成槽17内には導入
管26によって、窒素ガスが供給されており、窒素ガス
の流量を、育成槽内部の酸素濃度が0.1%〜1.2%
の範囲に保たれるように、流量を制御する。流量の制御
は、たとえば育成槽17内から抽出した気体を、外部の
酸素測定計に通し、測定計の出力をマスフローコントロ
ーラ(MFC)29にフィードバックさせることにより
行なう。不活性ガスの供給および流量制御は、この後も
継続して行なわれる。なお、窒素ガスの代わりに、0.
1%〜1.0%程度の混合酸素を含む窒素ガスを用いて
もよい。
【0046】(c)次に、RF誘導加熱コイル15への
RF電力を調整して融液27の表面温度を結晶成長に対
する適性温度に調節する。タンタル酸リチウムの場合、
融液27の表面温度を約1650℃またはそれよりやや
高めにする。このとき、育成槽の内部温度は、育成槽1
7の上部空間で1100℃〜1300℃程度である。引
上げ軸21を下降させ、先端に取り付けた種結晶23を
融液27の表面に接触させる。この状態で、RF誘導加
熱コイル15へ投入するRF電力を調整しながら、引上
げ軸21をゆっくりと回転させつつ、引上げ軸21を引
き上げる。引上げ軸21の回転上昇につれて、種結晶2
3の下に酸化物の育成単結晶28が育成される。この単
結晶育成工程を通して、炉内に酸素混合窒素ガスを供給
しつづけ、引上げ軸21と管状開口部24との間の間隙
から、供給された窒素ガスを排出して、育成槽内部の酸
素濃度を0.1%〜1.2%の範囲に維持する。
【0047】<第2実施形態>図3および4は、本発明
の第2実施形態にかかる酸化物単結晶の製造装置を示
す。第1実施形態と異なる点は、第2実施形態では、蓋
体19を、筒体18のフランジ18a上に支持される第
1部材19aと、この第1部材とは別体であり、管状開
口部24を有する第2部材19bとで構成する。管状開
口部24は第2部材19bと一体に形成されており、蓋
体19の第2部材19bは、第1部材19aに対してス
ライド可能である。
【0048】酸化物単結晶の引上げ工程において、引上
げ軸21が管状開口部24に仮に接触したとしても、蓋
体の第2部材19が横方向にスライドするので、接触の
衝撃が緩和される。別体の第2部材19bは軽量、小型
なので、スライドも容易であり、衝撃の吸収効果が大き
い。
【0049】また、引上げ軸21の周囲に所望の幅の間
隙を設定する場合にも、複数種類用意した別体としての
第2部材19bの中から、最適な内径を有するものを選
択すればよいので、管状開口部の選択、設定が容易にな
る。
【0050】その他の構成要素については、第1実施形
態と同様であり、同一の構成要素には同一の符号を付し
てある。
【0051】
【実施例】以下、具体的な実施例を述べる。
【0052】<実施例1>ルツボ11として、直径18
0mm、高さ150mmのイリジウム製を用いた。この
ルツボ11内に組成比がLi/Ta=0.943(モル
比)となるように、Li2 CO3 ,Ta2 O5 粉を秤量
して焼成した焼結原料を7kgないし10kg入れ、R
F誘導加熱コイル15でルツボ11をRF誘電加熱して
焼結原料を溶融させ、融液27を得る。この後、RF誘
導加熱コイル15からのRF出力を低下させて、融液2
7を固化させる。次に、総重量が15kgとなるように
原料をルツボ11内に入れ、再び誘導加熱コイル15に
よって溶融させ、総重量が15kgの融液27をルツボ
11内で作成した。
【0053】育成槽17内には、育成槽が加熱されてい
る限り、導入管26によって引上げ路17の底部から、
窒素ガスを流量4リットル/分で供給し続けた。また、
引上げ軸21の引上げ棒21bは直径10mmのアルミ
ナ製のものを使用した。石英の蓋体19の中央部には、
一体的に管状開口部24が形成されており、管状開口部
24の内径は13mm、長さは50mmとした。
【0054】総重量15kgの融液27を作成した後、
RF誘導加熱コイル15からのRF出力を調整し、融液
27の表面温度を結晶成長の適性温度(1650℃前
後)に安定させた。この状態で引上げ軸21を下げ、種
結晶23を融液27の表面に接触させ、RF誘導加熱コ
イル15からRF出力を調整しながら、かつ、引上げ軸
21を回転させながら引き上げた。種結晶23の下に、
直胴直径が107mm、重量が6.5kgのLiTaO
3 の育成単結晶28を成長させることができた。
【0055】2本目以降の結晶成長では、前回の育成単
結晶28と同一重量の原料をルツボ11内に入れて総重
量が15kgの融液を作り、引上げ軸によって同様に引
き上げればよい。
【0056】<実施例2>次に、直径10mmの引上げ
軸を用い、管状開口部24の長さを50mmと一定に
し、かつ、酸素混合窒素ガスの流量を4リットル/分に
固定した状態で、管状開口部24の内径を11mm〜1
8mmの範囲(すなわち、開口部24と引上げ軸21と
の間の間隙の幅を0.5mm〜3mmの範囲)で変化さ
せた。育成槽17内の気体を抽出し、炉外の酸素測定計
で酸素濃度を測定した。その結果を表1に示す。なお、
酸素濃度は引上げの各工程段階で微妙に変化してしまう
ので、肩作り時の測定値で比較した。
【0057】
【表1】 表1に示す結果から、管体24の長さが50mmの場合
は、不活性ガスの流量を一定にしたとしても、アルミナ
製の引上げ部21bの周囲に、1mm〜1.5mm以内
の間隙を確保するだけで、育成槽17内が充分に低酸素
濃度となることが解る。一方、引上げ軸21と管状開口
部24との間のギャップが0.5mm以下になると、育
成槽17内の酸素濃度が0.1%未満になり、育成単結
晶28の直胴部後半での結晶曲りが顕著となり、フル引
上げが困難になる。さらに、間隙が狭すぎるので、引上
げ棒21bと管状開口部24の内壁との接触を避けがた
くなる。この接触により引上げ棒21bはその都度機械
的衝撃を受け、衝撃は育成結晶にも伝わる。この機械的
衝撃は、結晶クラックの主要因の一つである転位の発生
を促す要因となるので避けるべきである。内径11mm
の管状開口部24を用いた場合、育成結晶には冷却中に
クラックが生じた。
【0058】アルミナ製の引上げ棒21bは、その作成
法上、僅かな曲りがあるのが普通であり、しかも、引上
げ時は回転するため、管状開口部24の内径が小さい
と、接触を避けられなくなるのである。表1で示した管
体24の内径が12mmの場合、すなわち、引上げ軸2
1との間の間隙幅が1mmの場合は、アルミナ製の引上
げ棒21bは、回転に同期して管体24の内壁にわずか
に接触した。しかし、管状開口部がスライド可能なため
機械的衝撃が吸収され、クラックは見られなかった。
【0059】管状開口部24の内径が大きくなりすぎる
と、育成槽17内に取り込まれる大気の量が増え、炉内
酸素濃度が高くなる。この場合は、ルツボ11を構成す
る貴金属が酸化によって黒く変色し、酸化物が溶液中に
溶け込んで不純物となる。したがって、炉内の酸素濃度
をルツボ11を構成する貴金属が黒く変色しない範囲に
保つ必要があることが解る。
【0060】表1の実験結果から、管状開口部24の内
径をR、引上げ棒21bの外径をRjとすると、次の寸
法関係に設定すればよい。
【0061】 Rj+2mm≦R≦Rj+4mm (1) ただし、管状開口部24の内径が14mm、すなわち、
引上げ棒21bとの間の間隙幅が2mmのときは、ルツ
ボ11の変色は見られないとは言え、育成槽17内部の
酸素濃度が1.18%にまで、上がっている。これは、
育成槽内のわずかな温度変化によっては、即座にルツボ
の酸化を引き起こしかねない状態であり、酸素濃度を低
減する必要がある。
【0062】<実施例3>管状開口部24の内径を16
mmにした場合にも、育成槽17内に導入する不活性ガ
スの流量を増大させることによって、育成槽17内部の
酸素濃度を適正な範囲まで低減することができる。そこ
で、管状開口部24の内径を16mm、長さを50mm
に固定して、導入する不活性ガスの流量を変化させて、
育成槽17内の酸素濃度の変化と結晶形状、ルツボの状
態を測定、観察した。結果を表2に示す。
【0063】
【表2】 この結果、管状開口部24と引上げ軸21との間の間隙
を3mmにしても、流量を適切に制御することによっ
て、最適な酸素濃度に維持できることがわかる。
【0064】ところが、管状開口部24の内径を18m
mにした場合は、状況が異なる。もちろん、窒素ガス流
量を増やせば増やすほど育成槽17内の酸素濃度を低減
することができ、炉内酸素濃度の適正化を図ることはで
きる。しかし、炉内酸素濃度を適正化するために必要な
窒素ガス流量が、20リットル/分以上になってしま
う。実験から、窒素ガス流量が20リットル/分以上で
は、結晶が曲がって育成されてしまうという新たな問題
が生じた。これは、炉内の熱的安定性が悪くなるためと
思われる。
【0065】したがって、良質な結晶育成を行なうため
には窒素ガス流量をある程度小さく抑える必要があり、
管状開口の直径としては、16mmが上限であることが
わかった。
【0066】<実施例4>実施例4では、管状開口部2
4内径を13mmに、不活性ガスの流量を4リットル/
分に固定し、管状開口部24の長さを0mm〜100m
mまで変化させながら、炉内酸素濃度の最適化を試み
た。結果を表3に示す。なお、酸素濃度は各階段で微妙
に変化してしまうので、肩作り時の測定値で比較した。
【0067】
【表3】 表2の結果から、管体24の内径が13mm、すなわ
ち、引上げ軸との間の間隙が1.5mmの場合は、管体
24の長さが30mm以上あれば育成槽17内に低酸素
濃度の効果が現れ、50mm以上であれば十分に低酸素
濃度になることが解った。管状開口部24の長さが長く
なればなるほど育成槽17内の酸素濃度は低減される。
しかし、管状開口部24が長すぎると、アルミナ製の引
上げ棒21bが管体24の内壁に接触し易くなるので、
単結晶引上げには不都合となる。実施例4の場合、管体
24の長さが100mmの場合は、引上げ棒21bが回
転に同期して管体24の内壁に軽く触れることが確認さ
れたが、引上げ結晶にクラックは生じていなかった。
【0068】この結果から、管状開口部24の長さをL
とした場合、次の寸法関係に設定すればよい。
【0069】 30mm≦L≦70mm (2) <実施例5>実施例5では、管状開口部24の内径を1
3mmに、長さを50mmに固定し、不活性ガスの流量
を1リットル/分〜10リットル/分まで変化させなが
ら、炉内酸素濃度の最適化を試みた。結果を表4に示
す。
【0070】
【表4】 管状開口部24の形状(太さと長さ)にもよるが、表4
の結果から、不活性ガスの流量は2リットル/分程度で
あれば炉内が十分に低酸素濃度とできることがわかる。
【0071】なお、各実施例において、イリジウム製の
ルツボ11を用いたが、白金−ロジウム(Pt・Rh)
合金製等のルツボを用いてもよい。また、引上げられる
結晶としてタンタル酸リチウムを示したが、ニオブ酸リ
チウム(LiNbO3 )などのニオブ酸塩、ランガサイ
ト(R3Ga5SiO14)型化合物などのケイ酸塩、(L
x1-x3Al512等のアルミン酸塩、Li247
等のホウ酸塩、さらには、ペロブスカイト型化合物など
の広義の酸化物単結晶に対しても適用できる。さらに、
酸化物単結晶のみでなく、育成槽内雰囲気中の酸素濃度
が0.1%〜1%程度の範囲に維持されることを必要と
する全ての単結晶引上げに対しても同等の効果を奏し、
適用可能である。
【0072】育成槽17内に供給される不活性ガスとし
て窒素ガスを示したが、アルゴンなどの不活性ガスでも
良く、これに0.1%〜1%程度の範囲の酸素を混入し
た混合ガスであってもよい。
【0073】上記の実施の形態では、RF誘電加熱で原
料を溶融させる例を示したが、ハロゲンランプ等の赤外
線(IR)ランプで加熱して原料を溶融させてもよい。
【0074】
【発明の効果】本発明によれば、酸化物単結晶の酸素欠
乏欠陥を防止する一方で、ルツボなどの貴金属部材から
混入してくる酸化物不純物を低減して、高純度の単結晶
を低コストで容易に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る酸化物単結晶製造
装置の断面図である。
【図2】図1に示す装置の蓋体と引上げ軸との配置関係
を示す拡大断面図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係る酸化物単結晶製造
装置の断面図である。
【図4】図3に示す装置の蓋体と引上げ軸との配置関係
を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
10 酸化物単結晶製造装置 11 ルツボ 12 断熱材 15 高周波(RF)誘電加熱コイル 17 育成槽(育成チャンバ) 18 筒体 19 蓋体 19a 蓋体の第1部材 19b 蓋体の第2部材 21 引上げ軸 21b 引上げ棒 23 結晶種 27 原料溶融液 28 酸化物単結晶 30 断熱材台

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化物単結晶の原料を収容し、該原料を
    溶融するルツボと、 前記ルツボ内で溶融した前記原料から結晶を引き上げる
    引上げ軸と、 前記ルツボを収容し、前記引上げ軸を挿通する開口部を
    有する育成槽と、 前記引き上げ炉内部に不活性ガスを導入するための導入
    管と、 前記不活性ガスの流量を調節する流量制御器とを備え、
    前記育成槽は、前記ルツボおよびそれを取り囲む耐火物
    を収容する筒体と、前記筒体の上端を覆う蓋体とを有
    し、前記引上げ軸を挿通する開口部は、前記蓋体に、前
    記引上げ軸の周囲に幅1mm以上、3mm以下の大気と
    つながる間隙が形成されるように設けられた管状の開口
    部であることを特徴とする酸化物単結晶の製造装置。
  2. 【請求項2】 前記流量制御器は、前記開口の寸法に応
    じて、前記不活性ガスの流量を、引き上げ炉内部の酸素
    濃度が0.1%以上、1.2%以下の範囲内に保たれる
    ように制御することを特徴とする請求項1に記載の酸化
    物単結晶の製造装置。
  3. 【請求項3】 前記管状開口部の、前記引上げ軸方向の
    長さは、30mm〜70mmであることを特徴とする請
    求項1に記載の酸化物単結晶の製造装置。
  4. 【請求項4】 前記管状開口部は、前記蓋体と一体に形
    成され、前記蓋体は、前記筒体に対して水平方向に摺動
    可能であることを特徴とする請求項1に記載の酸化物単
    結晶の製造装置。
  5. 【請求項5】 前記管状開口部は、前記蓋体と別体であ
    り、前記管状開口部は、前記蓋体に対して水平方向に摺
    動可能であることを特徴とする請求項1に記載の酸化物
    単結晶の製造装置。
  6. 【請求項6】 育成槽の内部に配置されたルツボでの酸
    化物単結晶原料を溶融するステップと、 前記育成槽内部の酸素濃度が0.1%以上、1.2%以
    下になるように、前記育成槽内に不活性ガスを導入する
    ステップと、 引上げ軸を回転させながら引上げることによって、引上
    げ軸の端部に酸化物単結晶を育成するステップと、を含
    むことを特徴とする酸化物単結晶の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記不活性ガスは、前記引上げ軸の周囲
    に幅1mm以上、3mm以下の大気に通じる間隙ができ
    るようにその寸法が設定された引上げ軸挿通用の開口部
    を介して大気中に放出されることを特徴とする請求項6
    に記載の酸化物単結晶の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記不活性ガスを導入するステップは、
    混合濃度が0.1%以上、1.2%以下の酸素を含む窒
    素ガスを導入することを特徴とする請求項6又は7に記
    載の酸化物単結晶の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記不活性ガスを導入するステップは、
    前記間隙の幅に応じて、流量が2リットル/分〜10リ
    ットル/分の範囲で導入することを特徴とする請求項7
    に記載の酸化物単結晶の製造方法。
JP2001041712A 2000-02-24 2001-02-19 酸化物単結晶の製造装置および製造方法 Pending JP2001316195A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001041712A JP2001316195A (ja) 2000-02-24 2001-02-19 酸化物単結晶の製造装置および製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000047517 2000-02-24
JP2000-47517 2000-02-24
JP2001041712A JP2001316195A (ja) 2000-02-24 2001-02-19 酸化物単結晶の製造装置および製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001316195A true JP2001316195A (ja) 2001-11-13

Family

ID=26586001

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001041712A Pending JP2001316195A (ja) 2000-02-24 2001-02-19 酸化物単結晶の製造装置および製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001316195A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004123510A (ja) * 2002-06-13 2004-04-22 Hitachi Ltd 単結晶の製造装置、及びその製造方法
WO2007145110A1 (ja) * 2006-06-16 2007-12-21 Murata Manufacturing Co., Ltd. タンタル酸リチウム単結晶の製造方法
CN104562185A (zh) * 2014-12-26 2015-04-29 华中科技大学 一种提拉法晶体生长炉
JP2018095511A (ja) * 2016-12-13 2018-06-21 住友金属鉱山株式会社 高周波誘導加熱炉のホットゾーン構造及びホットゾーン構造を用いた酸化物単結晶の育成方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004123510A (ja) * 2002-06-13 2004-04-22 Hitachi Ltd 単結晶の製造装置、及びその製造方法
WO2007145110A1 (ja) * 2006-06-16 2007-12-21 Murata Manufacturing Co., Ltd. タンタル酸リチウム単結晶の製造方法
JP4877324B2 (ja) * 2006-06-16 2012-02-15 株式会社村田製作所 タンタル酸リチウム単結晶の製造方法
CN104562185A (zh) * 2014-12-26 2015-04-29 华中科技大学 一种提拉法晶体生长炉
JP2018095511A (ja) * 2016-12-13 2018-06-21 住友金属鉱山株式会社 高周波誘導加熱炉のホットゾーン構造及びホットゾーン構造を用いた酸化物単結晶の育成方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6606638B2 (ja) Fe−Ga基合金単結晶の育成方法及び育成装置
KR101858779B1 (ko) 500 ㎜ 이하의 직경을 갖는 도핑된 석류석 구조 단결정의 제조 방법
JP4810346B2 (ja) サファイア単結晶の製造方法
CN104313693B (zh) 掺杂钇铝石榴石激光晶体的生长装置、晶体生长炉及制备方法
CN108203844B (zh) 钽酸镁系列晶体及其制备方法
US8268077B2 (en) Upper heater, single crystal production apparatus, and method for producing single crystal
CN108531990A (zh) 单晶制造装置
US3870472A (en) Method and apparatus for growing crystals by annealing the crystal after formation
JP2018150198A (ja) 大口径ScAlMgO4単結晶並びにその育成方法及び育成装置
JP2001316195A (ja) 酸化物単結晶の製造装置および製造方法
JP2002226299A (ja) 単結晶製造装置及び単結晶製造方法
JPS61247683A (ja) 単結晶サフアイヤ引上装置
JP7113478B2 (ja) るつぼ並びに単結晶の育成装置及び育成方法
JP2003095783A (ja) 酸化物系共晶体のバルクの製造装置と製造方法
CN1272475C (zh) 氧化物单晶的制造装置及制造方法
CN107858753A (zh) 钽酸锂晶体的制造装置和钽酸锂晶体的制造方法
CN103266346B (zh) 一种引上法生长yvo4晶体的生长设备及基于该生长设备的生长方法
JPH10287488A (ja) 単結晶引き上げ方法
JPH0952788A (ja) 単結晶の製造方法及び製造装置
CN109666968A (zh) 硅单晶的制造方法
CN110644043A (zh) 一种大尺寸人造氧化铝掺杂彩色宝石及其生产方法
JPH06157187A (ja) 単結晶育成炉及び単結晶の製造方法
US20220243357A1 (en) Production apparatus for gallium oxide crystal and production method for gallium oxide crystal
JP5446975B2 (ja) 単結晶成長装置
JP2003063894A (ja) タンタル酸リチウム単結晶及びその製造方法