JPH0952788A - 単結晶の製造方法及び製造装置 - Google Patents

単結晶の製造方法及び製造装置

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JPH0952788A
JPH0952788A JP20976895A JP20976895A JPH0952788A JP H0952788 A JPH0952788 A JP H0952788A JP 20976895 A JP20976895 A JP 20976895A JP 20976895 A JP20976895 A JP 20976895A JP H0952788 A JPH0952788 A JP H0952788A
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single crystal
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temperature
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JP20976895A
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Takeo Kawanaka
岳穂 川中
Hiroshi Okada
広 岡田
Seiichiro Omoto
誠一郎 大元
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 垂直ブリッジマ法などにより単結晶を成長さ
せる場合、原料融液中の不純物濃度や組成が単結晶の成
長に伴って変化し、成長結晶の広い範囲にわたって均一
性に優れた単結晶を成長することができない。 【解決手段】 炉内に配置したルツボ9内で、下部温度
勾配帯の融点温度域を下端側から上方へと移動させて単
結晶17を成長させながら、その上方に配置した原料供
給容器10内のブロック状原料15に対し、上部温度勾
配帯の融点温度域を上方へと移動させて、ブロック状原
料15を下端部より徐々に融解させ滴下させてルツボ9
内に供給する。これにより、均一性に優れた単結晶を得
ることができると共に、機械的な開閉機構を設けずに結
晶成長中に原料の供給を行うことができ、装置構成の簡
素化・小型化を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ルツボなどの成長
容器内で形成した原料融液からバルク単結晶を成長させ
る単結晶の製造方法及び製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばGaAsなどの化合物半導体単
結晶の製造方法として、液体封止チョコラルスキー法(L
EC法)が工業的に広く用いられている。しかしながら、
この方法においては、成長結晶の直径を制御するため
に、一般には20℃/cm以上の大きな温度勾配を成長部分
の軸方向に与えなければならず、このため、熱歪による
転位の増大や多結晶化といった結晶品質の低下が避けら
れない。
【0003】一方、特開昭63-79792号公報に、液体封止
垂直ブリッジマン法(LE-VB法)による単結晶の製造方法
が開示されている。その方法においては、図8に示すよ
うに、炉体としての高圧容器51内に、上方ほど温度の高
い温度勾配を有する加熱領域がヒータ52…によって形成
され、この加熱領域内をルツボ53が下軸54の操作により
下降される。これによって、上記の温度勾配中の融点温
度域がルツボ53の下端側から上方へと相対的に移動し、
この結果、ルツボ53内の原料融液55が、種結晶56に接す
る下端部から固化して単結晶57が成長する。
【0004】この方法では、成長結晶の径はルツボ53の
内径で規制され、径の制御が不要であるので、加熱領域
の温度勾配を例えば5℃/cm以下とすることができる。
これによって、欠陥等の低減された単結晶を得ることが
できる。なお上記方法では、さらに原料融液55中の高解
離圧成分の蒸散を抑えて意図した組成の単結晶を得るた
め、高圧容器51内がアルゴンガスなどの高圧不活性ガス
雰囲気にされると共に、原料融液55の表面が液体封止材
58で封止された状態で、単結晶57の成長が行われるよう
にもなっている。しかしながら、ストイキオメトリー組
成を厳密に制御するうえでは、液体封止材58を拡散して
蒸散する解離成分が無視できない量となる。このため、
この方法によって得られた単結晶では組成ずれが充分に
は抑制されず、また、組成ずれに起因して点欠陥の導入
などが生じるため、成長結晶の全体にわたって良質なも
のは得難い。
【0005】そこで、特開平3-252399号公報には、さら
に石英製の封管容器を使用し、この封管容器内に封入し
たルツボ内の原料融液から、上記同様に単結晶を成長さ
せる方法が開示されている。この場合、成長結晶中に所
定濃度の不純物を含有させるため、所定量の不純物を原
料に添加して結晶成長が行われている。一方、特公平1-
51478 号公報には、小型炉で形状の大きなフェライト単
結晶を製造するために、炉内の加熱領域に結晶成長用ル
ツボと、その上方に溶融ルツボとを配置する一方、炉体
上方の非加熱領域に原料を収容するホッパーを設けた装
置が開示されている。
【0006】この装置では、結晶成長用ルツボ内で原料
融液を下端側から徐々に固化させ単結晶を成長させなが
ら、ホッパーの下部を塞ぐ弁手段を開閉してホッパー内
の原料を落下させる。この原料は溶融ルツボで一旦受け
止められて溶融し、溶融ルツボ下端の小径口を通して結
晶成長用ルツボ内に滴下される。このように、結晶成長
用ルツボ内に上方から原料の供給を行いながら、結晶成
長用ルツボ内で結晶成長を継続し、軸方向に長さの長い
単結晶を成長し得るようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、SiやGaAsな
どに代表される半導体単結晶材料では、不純物濃度を1
×1019/cm3以下の微量な範囲で均一に制御することが、
また、化合物半導体単結晶などの二成分以上の元素から
なる単結晶では、組成のずれを1%以下に制御すること
が必要とされる。
【0008】しかしながら、前記した特開昭63-79792号
公報記載の方法、さらには特開平3-252399号公報記載の
方法では、まず所定量の原料全体がルツボ内で加熱溶融
され、その後の単結晶の成長に伴ってルツボ内の原料融
液量が減少していくために、上記のような不純物濃度や
組成の均一性を成長結晶の広い範囲にわたって満足する
ものが得難いという問題を生じている。
【0009】つまり、例えば所定量の不純物が添加され
た原料融液から単結晶が成長する際には、融液中の不純
物は融液に対する実効偏析係数に従って単結晶中に取り
込まれる。このため、次第に減少していく融液中の不純
物濃度は単結晶の成長に伴って次第に高くなり、この結
果、成長結晶の不純物濃度は成長開始時の部分から終了
時の部分へと大きく変化してしまう。例えば、GaAsにSi
を添加する場合などは、不純物の偏析に従って10倍近い
Si濃度の変化が生じている。
【0010】また、二成分以上の化合物からなる単結晶
を原料融液から成長させる際は、前記したように、原料
融液からの成分元素の揮発によって、成長に要する時間
経過に伴い融液形成当初のストイキオメトリー組成から
のずれを生じ、さらに、融液のコングルエント組成とス
トイキオメトリー組成との相違による組成のずれによっ
て、結晶成長に従いその組成が変化する。
【0011】このように、ルツボ内で次第に減少してい
く原料融液中の不純物濃度や組成が単結晶の成長に伴っ
て変化し、このため、成長結晶の広い範囲にわたって均
一性の優れた単結晶を得ることができないものとなって
いる。なお、ルツボ内の原料融液における上記のような
変化を抑えるため、前記した特公平1-51478 号公報記載
のように、結晶成長中に原料をルツボ内に供給すること
が考えられるが、上記公報記載の方法では、これを、例
えば化合物単結晶における高解離圧成分の蒸散を抑える
ために前記特開昭63-79792号公報での高圧容器51や、特
開平3-252399号公報での封管容器などの密閉構造体内で
の結晶成長に組み合わせようとする場合に、次のような
問題が生じる。
【0012】すなわち、ホッパー下端の弁手段を機械的
に駆動する機構を、上記した密閉構造体内に設ける必要
があり、全体の構成が極めて複雑なものとなる。しか
も、ホッパーをも密閉構造体内に収納する必要が生じ、
このため、装置全体が大形化してしまう。本発明は、上
記した従来の問題点に鑑みなされたもので、成長結晶の
広い範囲にわたっての不純物濃度や組成の均一性を向上
し得ると共に、装置全体の構成の簡素化や小型化を図り
得る単結晶の製造方法および製造装置を提供することを
目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の請求項1の単結晶の製造方法は、炉体内
に、上方ほど温度の高い第1温度勾配帯を有する第1加
熱領域と、その上方に、下方ほど温度の高い第2温度勾
配帯を有する第2加熱領域とを形成すると共に、第1加
熱領域に上端開口状の成長容器を、また、第2加熱領域
にブロック状の原料を装着した下端開口状の原料供給容
器をそれぞれ配置し、第2温度勾配帯の融点温度域を上
記ブロック状原料の下端から上方へと相対的に移動させ
ることによって、このブロック状原料を下端部より徐々
に融解させて原料融液を成長容器内に滴下させると共
に、第1温度勾配帯の融点温度域を成長容器の下端側か
ら上方へと相対的に移動させて、この成長容器内で原料
融液を下端側から固化させ単結晶を成長させることを特
徴としている。
【0014】上記によれば、成長容器内での単結晶成長
中に、原料供給容器内に装着されているブロック状原料
がその下端側から融解され、融液となって成長容器内に
供給される。したがって、成長容器内での単結晶成長に
伴う原料融液の不純物濃度や組成の変化を補償するよう
に、その変化を見込んで不純物濃度や組成が調整された
ブロック状原料を原料供給容器に装着しておき、これを
成長容器内に適宜供給することによって、成長容器内で
の原料融液の不純物濃度や組成を一定に保つことができ
る。この結果、成長結晶の広い範囲にわたって均一性に
優れた単結晶を成長することが可能となる。
【0015】しかも上記では、第1・第2加熱領域に成
長容器と原料供給容器とを各々配置するだけで済み、前
記した特公平1-51478 号公報記載のようにさらにその上
方の非加熱領域にホッパー等を設ける必要はないので、
装置全体をより小型にすることができる。請求項2の単
結晶の製造方法は、上記の成長容器と原料供給容器との
全体を密閉状にして単結晶の成長を行うことを特徴とし
ている。
【0016】すなわち、原料供給容器からの原料の供給
経路中には、上記前記記載の装置における弁手段等の機
械的な駆動機構を設ける必要もないので、成長容器と原
料供給容器とを密閉状にして前記の加熱温度制御を行
い、原料を供給させることができる。このように、成長
容器と原料供給容器とを密閉して結晶成長を行うことに
より、例えば化合物単結晶における高解離圧成分を構成
元素とする化合物単結晶においても、組成のずれのない
均一性に優れた単結晶をより簡素な構成で成長させるこ
とができる。
【0017】前記の単結晶の製造方法を好適に実施する
ための製造装置は、請求項3に記載のように、上方ほど
温度の高い第1温度勾配帯を有する第1加熱領域を形成
する第1加熱手段と、下方ほど温度の高い第2温度勾配
帯を有する第2加熱領域を第1加熱領域よりも上方に形
成する第2加熱手段と、第1加熱領域に配置される上端
開口状の成長容器と、第2加熱領域に配置されると共に
ブロック状の原料が装着される下端開口状の原料供給容
器とが炉体内に設けられ、成長容器内の原料融液が下端
側から固化すべく第1温度勾配帯の融点温度域を成長容
器の下端側から上方へと相対的に移動させると共に、上
記原料がその下端部より徐々に融解して成長容器内に滴
下すべく第2温度勾配帯の融点温度域を上記原料の下端
から上方へと相対的に移動させる温度勾配帯移動制御手
段を備えて構成される。
【0018】この場合、請求項4記載のように、原料供
給容器内のブロック状原料の減量を検出するための供給
量検出手段が設けられ、この供給量検出手段での検出量
に基づき、上記温度勾配帯移動制御手段が第1温度勾配
帯の融点温度域の移動に合わせて第2温度勾配帯の融点
温度域の移動を制御するように構成することが好まし
い。
【0019】上記供給量検出手段は、請求項5記載のよ
うに、成長容器内での原料融液の液面高さを検出する液
面センサを設けて構成することができる。このように、
成長容器内での原料融液の液面高さを検出する液面セン
サなどから成る供給量検出手段を設け、この手段で検出
される原料供給量に基づいて第2温度勾配帯の融点温度
域の移動を制御することにより、成長容器内での単結晶
の成長速度により的確に対応した原料の供給を行うこと
が可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
〔実施形態1〕次に、本発明の一実施形態について、図
1〜図3を参照して説明する。図2に、垂直温度勾配法
に基づいて構成された本実施形態に係る単結晶製造装置
を示している。この装置には、炉体1内で上下方向に配
設された炉芯管2の周囲に、上下複数段(図においては
12段)の円筒状のヒータ3a〜3e・4a〜4gが設けられてい
る。上部側の5個のヒータ3a〜3e(以下、これらを上部
側ヒータ3と総称する)と、下部側の7個のヒータ4a〜
4g(以下、これらを下部側ヒータ4と総称する)との間
には、上部側ヒータ3と下部側ヒータ4との各加熱領域
毎の独立した温度制御性を向上するために、断熱構造体
5が設けられている。なお、これらヒータ3・4と炉体
1の内壁面との間には炉断熱材6が充填されている。
【0021】炉芯管2内には、その下端部に配置された
容器支持台7上に、例えば石英から成る封管容器8が立
設状態で支持されている。この封管容器8は、第1加熱
手段としての下部側ヒータ4による第1加熱領域(以
下、下部加熱領域という)と、第2加熱手段としての上
部側ヒータ3による第2加熱領域(以下、上部加熱領域
という)との両者にわたって上下に延びる形状で作製さ
れている。なお、その形状寸法を例示すれば、例えば内
径56mm・シリンダー部の長さ250mm である。
【0022】上記の封管容器8内における下部側に、成
長容器としての上端開口形状のルツボ9が挿入され支持
されている。このルツボ9は例えば熱分解窒化ホウ素か
ら成り、下端部に、後述する種結晶13が装着される細管
形状のシードウエル部9aを備えている。その上方のシリ
ンダー部9bは、例えば内径52mm・長さ150mm の寸法で形
成され、このルツボ9の上端部が、前記断熱構造体5に
対応する高さに位置するように構成されている。
【0023】一方、封管容器8内における上部側には、
上下両端が開口したテーパ管より成る原料供給容器10が
配設されている。この原料供給容器10も熱分解窒化ホウ
素から成り、長さが220mm で、下方にいくほど径小とな
るテーパ状に形成され、上端部の内径36mm・下端部の内
径30mmである。この原料供給容器10は、その下端部側
を、前記ルツボ9の上端を覆う蓋体11の中心穴に上方か
ら嵌挿させて支持され、これによって、この原料供給容
器10は、前記の上部側ヒータ3による上部加熱領域に位
置するように構成されている。なお、同図において12
は、ルツボ9のシードウエル部9aに装着される種結晶13
部分の温度を検出するための熱電対である。一方、図示
してはいないが、炉体1外に、上記熱電対12での検出温
度信号が入力される温度制御装置が設けられている。
【0024】次に、上記構成の単結晶製造装置を用いて
GaAs単結晶の製造を行ったときの具体的な操作手順と、
その結果の一例とについて説明する。まず、ルツボ9の
シードウエル部9aに、{100}方位を持つGaAsの種結
晶13を装着し、その上に、シリコンの濃度が1.0×1019
cm-3のGaAsの多結晶塊14を100g、さらに、水分含有量が
100ppm以下に制御された円板状のB2O3(図示せず)を5
g充填した。
【0025】一方、原料供給容器10には、シリコンの濃
度が1.5×1018cm-3のGaAsの多結晶から成るブロック状
の原料15を装着した。このブロック状原料15は、その外
周を原料供給容器10の内周と同様のテーパ形状に機械加
工し、その後、硫酸と過酸化水素水からなる混合溶液に
よってエッチングを施して、原料供給容器10内に装着し
た。
【0026】そして、封管作業を行う前の封管容器8内
の底部側に上記のルツボ9を挿入し、その上端を覆う蓋
体11に原料供給容器10を装着した。さらに、封管容器8
内に金属砒素を約2.5g挿入した。これは、GaAsの融点
1235℃の温度状態において発生するAs蒸気の圧力が約1
気圧となるように、封管容器8内部の自由空間の容積か
ら求めた量である。
【0027】その後、封管容器8の上端に別途作製した
石英製のキャップを嵌め込み、嵌め込み部分を酸水素バ
ーナーで溶接した。このとき、容器の内部を真空に引い
て1×10-5torr以下の高真空にし、その真空状態を維持
しながら、容器をバーナーによって封じ切る作業を行っ
た。これを、図2に示すように炉体1内にセットした
後、ヒータ3・4への通電を開始した。そして、炉内を
室温から 300℃/hrで昇温し、図1(a) に示すように、
種結晶13の上端部分がGaAsの融点mp(=1235℃)の温度に
達するまで加熱した。このとき、同図に示されているよ
うに、ルツボ9の下部側を除くほぼ全体が、融点mpを越
える所定温度の均熱帯に保持される一方、その下側に、
3℃/cmの温度勾配で下方ほど温度が低い下部温度勾配
帯(第1温度勾配帯)が形成されるように、前記下部側
ヒータ4への供給電力を前記した温度制御装置により調
整し、これによって、ルツボ9内の前記多結晶塊14を溶
融させて原料融液16を形成した。
【0028】また、原料供給容器10の領域では、内部の
ブロック状原料15の下端部の温度をほぼ融点mpとし、こ
の高さ位置の上方は、10℃/cmの温度勾配で上方ほど温
度が低い上部温度勾配帯(第2温度勾配帯)が形成され
るように、前記上部側ヒータ3への供給電力を調整し
た。この状態では、ブロック状原料15の全体は融点mp以
下の温度にあるために、固体状態のまま原料供給容器10
内で保持されている。
【0029】上記の温度状態で8時間放置して安定化さ
せた後、下部温度勾配帯と上部温度勾配帯との各温度勾
配ラインがそれぞれ上方に平行移動するように、温度勾
配帯移動制御手段としての機能を兼用する前記温度制御
装置によって、各ヒータ3・4を制御した。このとき、
下部温度勾配帯側では、その移動に伴い、融点mpの温度
域が2mm/hrの一定速度で上昇するように下部側ヒータ
4を制御し、また、上部側温度勾配帯では、その移動に
伴い、融点mpの温度域が約4.2mm/hrの速度で上昇する
ように上部側ヒータ3を制御した。この各温度勾配帯の
移動速度比は、後述するように、原料供給容器10内から
ブロック状原料15が全て融解して滴下した時点で、ルツ
ボ9内の融液の全てが固化し結晶成長が終了するように
設定されたものである。
【0030】このような制御によって、図1(b) に示す
ように、ルツボ9内の原料融液16は、種結晶13に接する
側から徐々に固化し、単結晶17が成長する。一方、原料
供給容器10内のブロック状原料15は、その下端側から融
点mpを越えることによって融解し、下方に滴下してルツ
ボ9内の原料融液16と混ざり合う。このような単結晶17
の成長過程では、成長当初に取り込まれるシリコンは、
偏析の式 C=Keff・C0(1−g)dL/dS*Keff-1 に従い、1.5×1018cm-3の濃度となる。ここで、Cは偏
析によって取り込まれる不純物の濃度、C0は融液中の不
純物の初期濃度であり、KeffはGaAsにおけるシリコンの
偏析係数で、Keff=0.14である。また、dLおよびdSはGa
Asにおける融液および結晶の密度である。
【0031】したがって、原料供給容器10からの原料融
液の供給がない場合には、ルツボ9内では、原料融液16
からの単結晶17の成長とともに、上記のような偏析に従
って原料融液16中の不純物濃度が上昇する。しかしなが
ら、本実施形態では、ルツボ9内での単結晶17の成長時
に、ブロック状原料15から融液が逐次滴下し、ルツボ9
内の原料融液16と混合される。すなわち、単結晶17の成
長に伴って固化した量と同量で、かつ、取り込まれた量
と同量のシリコンが供給される。このため、ルツボ9内
の原料融液16中のシリコン濃度は、その下部側から単結
晶17が成長していく過程でもほぼ一定に保たれるので、
全体にわたって均一な組成および不純物濃度の単結晶17
が成長する。
【0032】図1(c) は、原料供給容器10内からブロッ
ク状原料15が全て融解して滴下した状態を示しており、
この時点でルツボ9内の融液が完全に固化して結晶成長
が終了する。このような結晶成長操作を終了した後、10
0 ℃/hrで降温し、炉内が室温になったところで封管容
器8を取り出した。その後、封管容器8の上部をダイヤ
モンドカッターで切断し、成長した単結晶17を取り出し
た。次いで、円筒研削を施し、内周刃切断機によって0.
6mm厚に切断した後、鏡面研磨を施して、0.45mm厚のウ
エーハを作製した。
【0033】その後、これらウエーハにより、各種特性
の測定を行った。図3に固化率とシリコン濃度との関係
を示す。シリコン濃度はSIMSによって測定した。同図に
示されるように、成長結晶の80%の範囲においてシリコ
ン濃度は1.5×1018cm-3±5%であり、広い範囲にわた
ってほぼ一定に制御されていた。以上の説明のように、
上記実施形態においては、ルツボ9内での結晶成長に伴
う原料融液16中のシリコン濃度の変化を補償するよう
に、原料供給容器10からシリコン濃度の調整された融液
が供給される。これにより、原料融液16中のシリコン濃
度がほぼ一定に保たれ、成長結晶のほぼ全体にわたって
不純物濃度の均一な単結晶を成長することが可能となっ
ている。
【0034】なおこの場合、ルツボ9内での結晶成長速
度に合わせて原料供給容器10からの溶融原料の供給量を
制御することが必要となるが、これは、上記実施形態の
ように、垂直温度勾配凝固法に基づく装置構成とし、ル
ツボ9側と原料供給容器10側とを独立に加熱制御するこ
とによって可能となる。特に、原料供給容器10からの溶
融原料の供給量、すなわち、融解速度の制御は、上部側
ヒータ4における多段ヒータ4a〜4gの制御によって融点
温度域を移動させることで達成でき、このため、結晶成
長中での原料の供給に機械的な移動機構を別途必要とし
ないので、全体の構成が簡単になる。また、封管容器8
内での結晶成長を行わせることができるので、原料融液
からの高解離圧成分の蒸散が抑えられ、また、外部から
の意図しない不純物の混入が防止されるので、これによ
っても、良質の単結晶を成長させることが可能となる。
【0035】なお上記実施形態では、封管容器8を設け
てルツボ9と原料供給容器10とを密閉状としたが、封管
容器8を設けずに、例えば上端が密閉された原料供給容
器10をルツボ9の上端部に気密に連結して密閉状に構成
すること等も可能である。一方、上記実施形態では、垂
直温度勾配凝固法によって単結晶の成長が行われる。こ
の場合、温度勾配を5℃/cm以下に設定して結晶成長を
行うことができ、これによって、成長結晶のもたらされ
る熱応力が小さくなるので、転移などの欠陥も低減され
た高品質の単結晶を成長させることができる。
【0036】さらに、上記実施形態では、上下に個別の
温度制御を行うために、上側ヒータ4と下側ヒータ3と
の間に断熱構造体5を設けている。これにより、結晶成
長当初に原料供給容器10側を融点mp以下とした状態で、
ルツボ9内の融液のスーパーヒートをできるだけ大きく
とることができる。この結果、融液中にクラスタ等が生
じることによる不純物の偏在が防止され、これによって
も、成長結晶中の均一性が向上する。さらに、断熱構造
体5により上下の加熱領域の相互干渉を極力回避できる
ので、炉全体のストロークをできるだけ小さくし、小形
化することができる。なお、熱輻射遮蔽板を上記の断熱
構造体5と共に、或いはこれに替えて配置する構成とす
ることも可能である。
【0037】一方、上記実施形態では、原料収納容器10
の断面積を比較的小さく設定すると共に、その長さを長
くして、ブロック状原料15の融解ストロークを大きくし
ている。これにより、ルツボ9への原料供給量をきめ細
かく制御することが可能であり、不純物濃度の制御をよ
り精密に行うことができる。 〔実施形態2〕次に、本発明の他の実施形態について図
4〜図6を参照して説明する。なお、説明の便宜上、前
記の実施形態1で示した部材と同一の機能を有する部材
には、同一の符号を付記して説明を省略する。
【0038】本実施形態に係る垂直温度勾配法に基づく
単結晶製造装置は、図4(a) に示す炉体1が耐圧構造を
有する高圧容器として構成されており、この炉体1内
に、前記実施形態1と同様に、断熱構造体5を挟んで下
部側ヒータ3と上部側ヒータ4とが配置されている。な
お、これらヒータ3・4による加熱制御性を向上するた
めに、炉断熱材6は炉体1の天板面にのみ設けられてい
る。そして、この炉断熱材6の中央に、供給量検出手段
としての液面検出ユニット21が取付けられている。
【0039】この液面検出ユニット21には、図5に示す
ように、液面センサとしての超音波送受波器22が、超音
波を下方に発する向きで設けられている。この超音波送
受波器22は、取付ブロック23と支持ネジ24とを介して炉
体1の天板1aに固定されている。また、超音波送受波器
22の部位が50℃以下の温度で保持されるように、この超
音波送受波器22は、水冷チャンバー25と断熱材26とから
成る熱防護容器内に収納され、断熱材26の下端面にはカ
ーボン製反射傘27が貼着されている。なお、取付ブロッ
ク23と支持ネジ24および天板1aには、これらを貫通して
相互に連通するガス供給孔28が形成されており、このガ
ス供給孔28を通して、外部より炉体1内にアルゴガスな
どの不活性ガスを供給し得るようになっている。
【0040】本実施形態における図4(a) に示すルツボ
9は、直径52mm・長さ150mm のシリンダー部9bを有する
白金製であり、また、原料供給容器10も白金製で、その
長さは220 mm・下端部の内径30mm・上端部の内径36mmで
ある。上記構成の装置で単結晶成長を行う場合には、同
図に示されているように、前記実施形態1における封管
容器8は用いずに、容器支持台7上にルツボ9を直接支
持し、このルツボ9の上端部に、前記実施形態1と同様
に原料供給容器10が取付けられる。また、この原料供給
容器10に装着されるブロック状原料15には、その中心
に、上下に貫通する貫通穴15aが形成される。
【0041】上記装置を用いてニオブ酸リチウムの単結
晶の製造を行ったときの具体的な操作手順と、その結果
の一例とについて次に説明する。まず、ルツボ9のシー
ドウエル部9aに、Zカットの方位を持つニオブ酸リチウ
ム種結晶13を装着し、その上に、ニオブ酸リチウムの多
結晶塊14を100g充填した。一方、原料供給容器10には、
下端部の直径30mm・上端部の直径35mm・長さが200mm
で、中心に直径10mmの貫通穴15aを形成したストイキオ
メトリー組成のニオブ酸リチウム多結晶を、ブロック状
原料15として装着した。
【0042】これらルツボ9と原料供給容器10とを、同
図(a) に示すように炉体1内にセットした後、ガス供給
孔28から10気圧のアルゴンガス2リットル/min を供給
しながら、上部側ヒータ3と下部側ヒータ4とに通電を
開始して、室温より300 ℃/hrで昇温させていき、ルツ
ボ9と原料供給容器10との加熱領域の温度分布が同図
(b) における温度曲線Iとなるように、すなわち、種結
晶13の上端部とブロック状原料15の下端部とが、それぞ
れニオブ酸リチウムの融点mpに合致し、そして、前記実
施形態同様に、下部温度勾配帯・均熱帯・上部温度勾配
帯が形成されるように各ヒータ4・3への供給電力を調
整した。なお、同曲線Iにおける下部温度勾配帯での温
度勾配は3℃/cm、上部温度勾配帯での温度勾配は30℃
/cm以上に設定した。
【0043】8時間の安定化の後、前記実施形態と同様
に、下部温度勾配帯と上部温度勾配帯との各温度勾配ラ
インがそれぞれ上方に平行移動するように、各ヒータ3
・4を制御した。このとき、下部温度勾配帯側では、そ
の移動に伴い、融点mpの温度域が3mm/hrの一定速度で
上昇するように下部側ヒータ4を制御した。一方、上部
温度勾配帯の移動は、前記超音波送受波器22からの信号
に応じて制御した。
【0044】すなわち、ルツボ9内では原料融液の固化
に伴って体積変化が生じる。これを、ルツボ9内の液位
の変化から検出して成長速度を監視する。このために、
超音波送受波器22から例えば1分毎に超音波を発信す
る。この超音波は、ブロック状原料15に開けられた貫通
穴15aを通り、ルツボ9内の原料融液の表面で反射して
戻ってくる。そのときの送受信時間tに対応する信号が
図示しないパソコン等を備えた温度制御装置に送信され
る。この制御装置で、ルツボ9内の液位の変化が下記式
に基づいて逐次算出される。
【0045】L−H=tu/2 ここで、Lはルツボ9内の最低液位から超音波送受波器
22までの距離、Hは各超音波発信時の液位H、uは超音
波の音速であって、これは、成長温度に昇温したときの
音速と常温での音速とを実測して補正した値を用いてい
る。このように、ルツボ9内での単結晶の成長速度を監
視しながら、その成長速度に見合うように、上部温度勾
配帯を移動させてブロック状原料15を下端側から溶融さ
せ、ルツボ9内に滴下して原料が供給される。このとき
の供給量も、液位の変化を検出することによって算出さ
れる。
【0046】1分毎の液位の変化量が一定値から外れる
場合には、上部側ヒータ3の温度を上昇させる割合をP
ID制御により変化させることによって一定にした。こ
の結果、図6に示すように、全体としての液位の変化量
が一定であり、液位が直線的に増加するように制御のパ
ラメーターを選択することが可能であった。このときの
融液の変位のばらつきは1分間当たり1%以下であっ
た。
【0047】なお、ブロック状原料15を下端側から溶融
させていくとき、原料供給容器10が熱伝導の良い白金で
作製されていることから、ブロック状原料15の側面が融
解すると原料供給容器10内でずり落ちることになるが、
本実施形態では、上部温度勾配帯での温度勾配が30℃/
cm以上と大きく設定されていることにより、ブロック状
原料15はずり落ちることなく、未溶解部分は静止状態で
原料供給容器10内に保持される。
【0048】図4(b) 中には、上下の各温度勾配帯を上
記のように移動する操作の最終段階での温度分布を、温
度曲線IIで示している。この最終状態に達する前に、原
料供給容器10内のブロック状原料15が全て溶解して滴下
され、そして、ほぼこの時点で、ルツボ9内での融液が
全量固化して単結晶の成長が終了した。その後、50℃/
hrで降温していき、室温になったところでルツボ9と原
料供給容器10とを炉内から取り出した。白金製ルツボ9
から、これにはさみで切り込みを入れ、剥がしていくこ
とにより、成長した単結晶を取り出した。
【0049】この単結晶に円筒研削を施した後、内周刃
切断機によって0.6mm厚に切断して鏡面研磨を施し、0.
45mm厚のウエーハを作製した。その後、固化率が0.2,
0.5, 0.7, 0.9の部分の各ウエーハ毎に、ホール測定に
よって格子定数を3点ずつそれぞれ測定したところ、全
て12.4536 ű0.0001Åの範囲であり、成長結晶の全体
にわたって均一な組成であることが確認された。また、
ウエーハをX線トポグラフによって撮影したところ、脈
り等の結晶欠陥は観察されなかった。
【0050】このように、本実施形態においては、ルツ
ボ9内の液面の変化を検出し、これによって、ブロック
状原料15からの原料供給量を検出しながら、上部温度勾
配帯の融点mpの移動速度が制御される。このような原料
供給量の検出手段を備えていない場合、例えば供給量一
定に正確に制御しようとすると、原料供給容器10内のブ
ロック状原料15のテーパ形状に合わせて移動速度を次第
に低下させていくだけでなく、融点mpの各位置毎の融解
量のばらつきも考慮に入れる必要がある。このため、通
常は、ルツボ9側に空の成長系を配置するか、またはダ
ミーの物体を入れた成長系を配置した状態で、上部温度
勾配帯の融点mp温度域の移動速度と原料供給量との関係
を予め測定しておくことが必要となる。
【0051】これに対し、本実施形態のように、実際の
供給量を逐次検出する手段を備えることによって、単結
晶の成長に合わせた原料供給量の精密な制御が可能とな
っている。なお、上記のようなルツボ9中の液面検出
は、超音波送受波器22を設けた構成に限定されるもので
はなく、その他、例えばレーザ測長器を設ける構成や、
図7(a) に示すように、ルツボ9中の原料融液16に浮か
ぶフロート31を設け、このフロート31から上方に延びる
ロッド31aに接続されたマイクロメータ32で、上記フロ
ート31の高さ変化を検出するように構成することも可能
である。さらに、同図(b) に示すように、ブロック状原
料15を保持するテーパ状の保持容器10をバネ秤33を介し
て吊り下げ、ブロック状原料15の減量を直接的に検出す
る構成とすることも可能である。
【0052】以上の説明のように、上記各実施形態にお
いては、不純物濃度または組成の調整されたブロック状
原料15を下端側から融解させてルツボ9内に供給するこ
とにより、ルツボ9内の原料融液中の不純物濃度あるい
は組成が一定に保持される。これによって、広い範囲に
わたって所望の一定の不純物濃度や一定の組成の単結晶
が成長する。このように、不純物濃度や単結晶の組成が
高度に均一化された単結晶が再現性良く得られ、また、
低温度勾配下での単結晶成長が同時に実現されることに
より、転位等の欠陥の低減が図られて高品質の単結晶が
得られる。さらに結晶の残留応力も低減されることによ
り、結晶加工に伴うクラックなどが著しく低減される。
この結果、電子デバイスまたはレーザダイオードなどの
発光デバイス、あるいは光ICや光変調素子などの光デバ
イスに必要な特性を有する高品質の単結晶を低コストで
製造することが可能となる。
【0053】なお、上記各実施形態は本発明を限定する
ものではなく、本発明の範囲内で種々の変更が可能であ
る。例えば、上記各実施形態では、ヒータ3・4への供
給電力を調整して炉内の温度分布を移動させる垂直温度
勾配凝固法に基づく装置構成を例に挙げたが、炉内温度
分布を一定に保持した状態で、ルツボ9と原料供給容器
10とを下降させて融点温度域を相対的に移動させる垂直
ブリッジマン法に基づく装置構成や、ヒータ3・4を昇
降可能な構成として融点温度域を移動させる装置構成等
とすることが可能である。
【0054】さらに、上記各実施形態では、GaAsとニオ
ブ酸リチウムとの単結晶の製造を例に挙げたが、例えば
InPなどのIII-V族化合物半導体単結晶、ZnSeやCdTeな
どのII−VI族化合物半導体単結晶や、他の酸化物単結晶
等の製造に本発明を適用することができる。
【0055】
【発明の効果】以上の説明のように、本発明によれば、
成長容器内での原料融液の不純物濃度や組成の変化を抑
制して結晶成長が行われる結果、成長結晶の広い範囲に
わたって均一性に優れた単結晶を成長することができ
る。しかも機械的な開閉機構を設けずに、結晶成長中に
原料の供給を行うことができるので、例えば密閉構造体
内で結晶成長を行う場合でも、全体の装置構成の簡素化
・小型化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における単結晶成長過程と
炉内温度分布との関係を示す説明図である。
【図2】上記実施形態に係る単結晶製造装置の構成を示
す縦断面模式図である。
【図3】上記実施形態で製造された単結晶における固化
率とSi濃度との関係についての測定結果の一例を示すグ
ラフである。
【図4】本発明の他の実施形態における炉内温度分布を
付記して示す単結晶製造装置の縦断面模式図である。
【図5】図4に示した単結晶製造装置に設けられている
供給量検出手段を示す要部拡大断面図である。
【図6】図4に示した単結晶製造装置で単結晶を製造し
た際の経過時間とルツボ内の原料融液の液面高さとの関
係についての測定結果の一例を示すグラフである。
【図7】供給量検出手段の変形例を示す要部断面模式図
である。
【図8】従来の単結晶製造装置の構成を示す縦断面模式
図である。
【符号の説明】
1 炉体 3 上部側ヒータ(第2加熱手段) 4 下部側ヒータ(第1加熱手段) 8 封管容器 9 ルツボ(成長容器) 10 原料供給容器 15 ブロック状原料 16 原料融液 17 単結晶 21 液面検出ユニット(供給量検出手段) 22 超音波送受波器(液面センサ)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉体内に、上方ほど温度の高い第1温度
    勾配帯を有する第1加熱領域と、その上方に、下方ほど
    温度の高い第2温度勾配帯を有する第2加熱領域とを形
    成すると共に、 第1加熱領域に上端開口状の成長容器を、また、第2加
    熱領域にブロック状の原料を装着した下端開口状の原料
    供給容器をそれぞれ配置し、 第2温度勾配帯の融点温度域を上記ブロック状原料の下
    端から上方へと相対的に移動させることによって、この
    ブロック状原料を下端部より徐々に融解させて原料融液
    を成長容器内に滴下させると共に、 第1温度勾配帯の融点温度域を成長容器の下端側から上
    方へと相対的に移動させて、この成長容器内で原料融液
    を下端側から固化させ単結晶を成長させることを特徴と
    する単結晶の製造方法。
  2. 【請求項2】 成長容器と原料供給容器との全体を密閉
    状にして単結晶の成長を行うことを特徴とする請求項1
    記載の単結晶の製造方法。
  3. 【請求項3】 上方ほど温度の高い第1温度勾配帯を有
    する第1加熱領域を形成する第1加熱手段と、 下方ほど温度の高い第2温度勾配帯を有する第2加熱領
    域を第1加熱領域よりも上方に形成する第2加熱手段
    と、 第1加熱領域に配置される上端開口状の成長容器と、 第2加熱領域に配置されると共にブロック状の原料が装
    着される下端開口状の原料供給容器とが炉体内に設けら
    れ、 成長容器内の原料融液が下端側から固化すべく第1温度
    勾配帯の融点温度域を成長容器の下端側から上方へと相
    対的に移動させると共に、上記ブロック状原料がその下
    端部より徐々に融解して成長容器内に滴下すべく第2温
    度勾配帯の融点温度域を上記ブロック状原料の下端から
    上方へと相対的に移動させる温度勾配帯移動制御手段を
    備えていることを特徴とする単結晶の製造装置。
  4. 【請求項4】 原料供給容器内のブロック状原料の減量
    を検出するための供給量検出手段が設けられ、この供給
    量検出手段での検出量に基づき、上記温度勾配帯移動制
    御手段が第1温度勾配帯の融点温度域の移動に合わせて
    第2温度勾配帯の融点温度域の移動を制御することを特
    徴とする請求項3記載の単結晶の製造装置。
  5. 【請求項5】 上記供給量検出手段が、成長容器内での
    原料融液の液面高さを検出する液面センサを設けて成る
    ことを特徴とする請求項4記載の単結晶の製造方法。
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