JP2001316186A - 支持板、焼成装置、基板の焼成方法および平板型表示パネルの製造方法 - Google Patents

支持板、焼成装置、基板の焼成方法および平板型表示パネルの製造方法

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JP2001316186A
JP2001316186A JP2000129134A JP2000129134A JP2001316186A JP 2001316186 A JP2001316186 A JP 2001316186A JP 2000129134 A JP2000129134 A JP 2000129134A JP 2000129134 A JP2000129134 A JP 2000129134A JP 2001316186 A JP2001316186 A JP 2001316186A
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康 東泊
Isamu Inoue
勇 井上
Kenji Tanimoto
憲司 谷本
Masaru Nagaike
勝 長池
Akira Abe
公 阿部
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 焼成炉内での基板の位置ずれを抑制し、基板
の破損がない基板搬送装置と焼成装置およびプラズマデ
ィスプレイパネルの製造方法を提供する。 【解決手段】 焼成装置10は、連続投入式の焼成炉1
と、焼成炉1の下側に配置されたリターンコンベア2
と、焼成炉1およびリターンコンベア2の出入口に配置
されたリフター3a、3bと、リフター3aに隣接して
配置された搬送装置11とから構成されている。搬送装
置11に設けられた複数の搬送ローラ5上に支持板6が
載置され、支持板6上には基板7が置かれている。搬送
装置11に設けられた搬送ローラ5の下部には、支持板
6を突き上げて湾曲させるための突き上げ手段12が設
置され、突き上げ部材12aは突き上げシリンダ12b
によって搬送ローラ5の間を上下動する。支持板6を湾
曲させた状態で基板7を支持板6上に載置し、支持板6
の湾曲をなくしてから焼成炉1へ基板7を搬入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、支持板、焼成装置
とそれらを用いた基板の焼成方法、およびその焼成方法
を用いた平板型表示パネルの製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の焼成装置は、図15に示すよう
に、連続投入式の焼成炉1と、焼成炉1の下側に配置さ
れたリターンコンベア2と、焼成炉1およびリターンコ
ンベア2の出入口に配置されたリフター3a、3bと、
リフター3aに隣接して配置された基板搬送装置(以
下、搬送装置という)4とから構成されている。焼成炉
1、リターンコンベア2、リフター3a、3bおよび搬
送装置4にはそれぞれ円筒状の搬送ローラ5が設けら
れ、搬送ローラ5は駆動装置(図示せず)によって回転
する。また、リフター3a、3bは上下に移動する。
【0003】ガラス基板を焼成する場合には、耐熱性の
支持板6を搬送装置4の搬送ローラ5上に載置した後、
平板状でガラス製の基板7を人手、または機械により支
持板6上に載置する。このとき、図16に示すように基
板7の中心と支持板6の中心とを合わせるようにしてい
る。その後、搬送装置4およびリフター3aを駆動する
ことにより基板7が載置された支持板6を搬送し、焼成
炉1へ搬入された基板7は炉内で焼成されてリフター3
bに送られる。そして、支持板6および基板7はリター
ンコンベア2とリフター3aによって搬送装置4に戻る
ようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】支持板6を焼成炉1に
搬入するときには、図16に示すように、基板7は支持
板6からはみ出すことなく載置された状態になってい
る。しかし、基板7が焼成炉1内で加熱焼成され焼成炉
1の出口のリフター3bに達した時、図17に示すよう
に基板7が支持板6に対して搬送方向の方へずれたり、
図18に示すように基板7が回転ずれを起こすなどし
て、支持板6の外側に基板7がはみ出してしまう現象が
発生していた。ここで、図17および図18中の矢印
は、支持板6および基板7が焼成炉1中で搬送される方
向を示している。このように基板7がずれたままの状態
でリフター3bによって支持板6を下降させると、基板
7がリフター3bの周囲の部材に衝突して基板7が破損
してしまうため、重大な問題となっていた。
【0005】このような焼成炉1内で基板ずれが発生す
るのは、支持板6上に載置した基板7と支持板6との間
に空気が残った状態で焼成炉1に搬入されていたことが
原因であることがわかった。すなわち、基板7および支
持板6には反りや凹みがあるため、基板7と支持板6と
の間の空気が焼成炉1内で熱膨張して基板7が支持板6
上で浮上したとき、熱膨張した空気が偏って抜けるため
に、基板7がずれたり回転したりするものと考えられ
る。
【0006】このような基板ずれを防止するために、図
19に示すように周辺部にピン8を植設した支持板6a
を用いることにより、基板7の動きを抑制する方法が考
えられる。しかしながらこの方法では、基板7を支持板
6a上に載置しにくい、ピン8が外れてしまう、支持板
6aを清掃するときピン8がじゃまになる、大きさの異
なる基板7を載置するときピン8の位置を変える必要が
ある、等の問題があった。
【0007】また、図20に示すように、複数の穴9を
設けた支持板6bを用いることにより、基板7と支持板
6bとの間の空気を逃がす方法が考えられる。しかしな
がらこの方法では、基板7上に形成されたぺーストの有
機成分が焼成炉1内で蒸発し、その蒸気が支持板6bの
穴9から基板7の支持板6bと接する側の面に付着する
ことにより、基板7の表面でしみとなる問題があった。
また、支持板6bの穴9に対応する基板7表面の領域に
はヒータからの熱輻射が直接伝わるが、支持板6bと接
触している基板7表面の領域には熱輻射が直接伝わらな
い。このため、基板7の表面で支持板6bと接触してい
る領域と穴9に面した領域とでは、温度上昇の値や履歴
に差がでてくることにより、基板7の表面にしみがでる
こともある。このようなしみが発生した基板を用いて例
えばプラズマディスプレイパネルを構成すると、表示品
質を損なうという問題がある。
【0008】さらに、図21に示すように、端部を高く
した支持板6cを用いて、基板7のすべりを止める方法
も考えられるが、支持板6cを洗浄する場合、端部が高
くなっているため、回転ブラシからなる洗浄装置を使う
と支持板6cの表面を洗浄しにくく、自動化が難しいと
いう問題があった。また、支持板6cの加工が高価にな
るという問題があった。
【0009】本発明はこのような問題を解決するために
なされたものであり、焼成炉内での基板の位置ずれを抑
制し、基板が破損することのない基板搬送装置と焼成装
置およびプラズマディスプレイパネルの製造方法を提供
することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の焼成装置は、支
持板およびその上に載置される基板との間の空気を除去
するための空気除去手段と、焼成炉と、基板を載置した
支持板を前記空気除去手段から前記焼成炉へ搬送する搬
送手段とを有するものである。この構成により、焼成炉
に基板を入れる前に基板と支持板との間の空気を除去す
ることができる。
【0011】本発明の基板の焼成方法は、基板を支持板
の上に載置し、前記基板と前記支持板との間の空気をほ
とんどなくした後、前記基板が載置された前記支持板を
焼成炉へ搬入して前記基板を焼成するものである。
【0012】本発明の他の基板の焼成方法は、基板を載
置する面に、端まで達する溝を形成してなる支持板の上
に基板を載置した後、前記基板が載置された前記支持板
を焼成炉へ搬入して前記基板を焼成するものである。
【0013】また、本発明の平板型表示パネルの製造方
法は、これらの基板の焼成方法によって焼成した基板を
用いてパネルを製造するものである。
【0014】これらの基板の焼成方法および平板型表示
パネルの製造方法により、支持板とその上に載置された
基板との間にほとんど空気がない状態で、支持板および
基板を焼成炉に搬入して基板を焼成することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。
【0016】図1は本発明の一実施形態の焼成装置を示
す構成図である。この焼成装置10は、連続投入式の焼
成炉1と、焼成炉1の下側に配置されたリターンコンベ
ア2と、焼成炉1およびリターンコンベア2の出入口に
配置されたリフター3a、3bと、リフター3aに隣接
して配置された搬送装置11とから構成されている。焼
成炉1、リターンコンベア2、リフター3a、3bおよ
び搬送装置11にはそれぞれ円筒状の搬送ローラ5が設
けられ、搬送ローラ5は駆動装置(図示せず)によって
回転する。
【0017】図2は図1において搬送装置11をY方向
から見た矢視図であり、図3は搬送装置11をZ方向か
らみた矢視図である。これらの図は、搬送装置11に設
けられた複数の搬送ローラ5上に支持板6が載置され、
支持板6上にはガラス製の基板7が置かれた状態を示し
ている。支持板6は、厚さが約5mmで表面粗さが約
6.3μmの平板状であり、日本電気硝子株式会社製の
ネオセラム(商品名)を用いている。また、支持板6の
耐熱温度は約750℃であり、熱膨張係数はほぼゼロで
あるが、好ましくはその上に載せる基板7と同程度の熱
膨張係数の材料が良い。
【0018】搬送装置11に設けられた搬送ローラ5の
下部には、支持板6を突き上げて湾曲させるための突き
上げ手段(支持板湾曲手段)12が設置されている。突
き上げ手段12は凸部形状のものが複数個並んだ突き上
げ部材12aと、その突き上げ部材12aを上下動させ
るための突き上げシリンダ12bとから構成されてお
り、突き上げ部材12aは搬送ローラ5の間を上下動す
るように配置されている。また、突き上げ部材12a
は、その幅が小さく、支持板6の中央部を線状に突き上
げるように、搬送ローラ5の軸方向のほぼ中央部に設置
されている。このため、突き上げ手段12によって支持
板2を突き上げることにより、支持板6は長手方向に中
央から周辺にかけて湾曲するようになる。
【0019】図2および図3に示すように、支持板6の
両側端部近傍には押さえローラ(支持板押さえ手段)1
3を配置しており、図1のY方向から見たときに、押さ
えローラ13は搬送ローラ5と重なる位置に配置されて
いる。突き上げ手段12によって支持板6を突き上げた
とき、支持板2の端部が上方向に上昇するのを押さえロ
ーラ13によって防止することができる。
【0020】焼成炉1は、支持板6を搬送する搬送ロー
ラ5、加熱室を形成するマッフル14、支持板6上の基
板7を加熱するヒータ15、加熱された基板7を冷却す
るための冷却手段16、空気をマッフル14内に供給す
るための空気供給手段17、マッフル14内の燃焼ガス
を排気するための排気手段18、および炉体カバー19
で構成されている。
【0021】焼成炉1の入口側に設けられたリフター3
aは、基板7を載せた支持板6を搬送装置11から焼成
炉1へ移載するとともに、リターンコンベア2から搬送
装置11へ移載するものである。また、焼成炉1の出口
側に設けられたリフター3bは、焼成炉1で焼成済みの
基板7をリターンコンベア2に移載するものである。
【0022】次に、このような本発明の一実施形態の焼
成装置を用いて基板を焼成する方法について図面を用い
て説明する。図4〜図8は搬送装置11の動作を説明す
るための図であり、図4、図6および図8は図1に示し
たZ方向から見た矢視図であり、図5および図7は図2
に示したA−A矢視断面図である。
【0023】図4および図5に示すように、搬送装置1
1の搬送ローラ5上に支持板6を載置し、押さえローラ
13によって支持板6の両側端部を上側から押さえる。
この時点では支持板6は搬送ローラ5上に水平に載置さ
れている。次に、突き上げシリンダ12bを駆動して突
き上げ部材12aを上昇させると、図6および図7に示
すように支持板6はその中心部で約2mmから4mm程
度上昇し、上に凸状に湾曲する。このとき、押さえロー
ラ13で支持板6の端部を押さえているため、押さえロ
ーラ13が無い場合より湾曲量を大きくすることができ
る。
【0024】この状態で、基板7の中央部が支持板6の
凸部の先端(支持板6のほぼ中央部)に接触するよう
に、基板7を支持板6上に人手により載置すると、基板
7はその中央部から両側端部へ向かって空気を押し出し
ながらしだいに支持板6と接触していき、最後は図8に
示すように、基板7は支持板6に沿って湾曲して支持板
6上に置かれた状態となる。この図8に示す状態で約3
0秒程度保持することにより、支持板6と基板7とが次
第に密着することになり、支持板6と基板7との間の空
気が排出される。この保持時間が短いと空気の排出量が
減って基板7と支持板6との間に空気が残ってしまい、
長くなると生産のリードタイムが長くなるという問題が
あるため、この保持時間は30秒〜60秒程度がよい。
【0025】次に突き上げ部材12aを下降させて、図
3に示すように支持板6を水平に戻す。この動作によっ
て、支持板6と基板7とが図8中に示した矢印ab方向
に相対的にずれることで、支持板6と基板7との間の空
気が更に排出される。この結果、支持板6と基板7との
間の空気はほとんどなくなる。
【0026】以上の動作の後、支持板6上に載置した基
板7をリフター3aによって焼成炉1の入口へ搬送し、
マッフル14内を通過させることにより基板7を焼成す
る。焼成された基板7が焼成炉1から出てきた時、支持
板6と基板7との位置ずれはほとんどない。そして、焼
成炉1から出てきた基板7を載置した支持板6をリフタ
ー3bに移し、続いてリターンコンベア2によって支持
板6を運んでリフター3aへ移し、リフター3aから搬
送装置11へ戻す。
【0027】このように、基板7を焼成炉1に搬入する
前に、搬送装置11によって支持板6と基板7との間の
空気を排出しているので、基板7が焼成炉1から出てき
たときの支持板6と基板7との位置ずれを防止すること
ができる。その結果、リフター3bで基板7を下降させ
るとき、従来のような基板7を破損することがなくな
り、製造歩留まりを向上させることができる。
【0028】また、押さえローラ13を用いることによ
り、支持板6の湾曲量を大きくすることができる。この
ため、湾曲した支持板6上に基板7を載置した後、支持
板6を平板状に戻す時、支持板6と基板7との相互のず
れ量が大きくなるので、支持板6と基板7との間の空気
が確実に排出されるようになり、より一層基板ずれが発
生しにくくなる。
【0029】また、支持板湾曲手段として、エアクッシ
ョンを用いることができる。たとえば、円柱形状のエア
クッションを中に空気がない状態で支持板6の中心線に
沿って支持板6の下に置く。そして、エアクッションと
平行な支持板6の周縁部を押さえローラ13によって押
さえた後、エアクッションに空気を入れて膨らませるこ
とにより支持板6を湾曲させる。続いて、湾曲した支持
板6上に基板7を載置してしばらくその状態を保持した
後、エアクッションの空気を抜いて支持板6を元の状態
に戻し、この支持板6および基板7を焼成炉1へ搬送し
基板7を焼成する。この場合も支持板湾曲手段が突き上
げ手段である場合と同様の効果を得ることができる。
【0030】以上で説明した実施形態では、湾曲した支
持板6上に基板7を載置する作業を人手で行っていた
が、この作業を機械で行う方法を図9に示す。焼成炉1
やリフター3a、3bについては図1の場合と同様であ
る。基板7を保持するための基板保持手段20は、駆動
モータ21により矢印cd方向に移動し、駆動モータ2
2により矢印ef方向に移動する。カウンターウエイト
23は駆動モータ22の負荷を軽減するものである。基
板7を支持板6上に載置するには、まず基板7を保持し
た基板保持手段20を矢印f方向に移動し、基板7を湾
曲した支持板6の上部に載せる。次に、駆動モータ21
を作動して基板保持手段20を左右に開くことにより、
基板7が支持板6に沿って湾曲し支持板6上に載置され
る。
【0031】このように基板保持手段20を用いて基板
7を支持板6上に載置できるので、基板7を手で扱うこ
とがないため、基板7にダストが付着するおそれがなく
なり、基板7のクリーン度が向上する。また、基板7を
常にほぼ同じ位置関係を保って支持板6上に載置できる
ので、支持板6と基板7との間の空気の排出作用が安定
し、基板ずれ防止に対する信頼性が高まる。
【0032】図10および図11は他の実施形態を示す
図であり、図10は排気装置の平面図、図11は排気装
置の部分断面図である。図10および図11に示すよう
に排気装置24は、真空ポンプ(吸引手段)25、額縁
状のシール部材(覆被手段)26および真空ポンプ25
とシール部材26とを接続している排気管27で構成さ
れている。シール部材26は基板7の周囲と支持板6と
に密着させている。この状態で、真空ポンプ25を作動
させると、支持板6と基板7との間の空気は排出され
る。空気の排出が充分か否かは真空ゲージ等で判断し、
空気の排出が充分であると判断した時点で真空ポンプ2
5を停止する。次にシール部材26を基板7から取り外
した後、支持板6および基板7を焼成炉1に投入する。
この方法により、焼成炉1内において基板7が支持板6
に対して位置ずれを起こすことを防止することができ
る。
【0033】以上の実施形態で使用する支持板6は平板
形状であるため、支持板6を安価に入手できるととも
に、その清掃を簡単に行うことができ保守管理が容易で
ある。また、支持板6には穴があいていないため、基板
7を焼成したときにその穴に対応した基板7の表面にし
みが発生することがない。
【0034】次に他の実施形態について、図12〜図1
4を用いて説明する。これらは、焼成炉内で基板ずれを
起こす原因となっている、支持板と基板との間の空気層
をなくすように、支持板の表面に溝を設けたものであ
る。
【0035】図12は支持板の一例であり、図12
(a)は平面図、同図(b)は側面図である。図12に
示した支持板28では、中心線に沿って十字状の溝29
を形成している。溝29は支持板28の側面まで達して
おり、サンドブラストを用いて形成される。支持板28
の厚みは約5mmであり、溝29の深さは約200μ
m、その幅は約40mmである。支持板28上の2点鎖
線で示す位置に厚み2.8mmの基板7を載置した状態
で、焼成炉に搬入して基板7を焼成すると、支持板28
と基板7との間に空気が存在している場合、その空気が
熱膨張して基板7を浮上させても、基板ずれが発生する
前にその空気は溝29を通って排出されるため、基板ず
れは発生しなくなる。実験の結果では、基板ずれは全く
発生しなかった。
【0036】図13は他の形状の溝を設けた例を示して
おり、図13(a)は平面図、同図(b)は側面図であ
る。支持板30では短辺に平行な方向に、深さが約20
0μmで幅が約40mmの溝31を2本形成している。
溝の本数はこの例では2本であるが、もっと多く形成し
てもよい。この支持板30上に基板7を載置し焼成炉で
基板7を焼成したが、基板ずれは発生しなかった。
【0037】図14は他の例であり、支持板32の表面
にはサンドブラストを用いて多数の凹部33からなる溝
を形成してある。凸部の頂部をつないだ面は平面形状に
なるようにしている。このような構成にすることで支持
板32と基板7との間の膨張空気を凹部33を通じて円
滑に排出することができる。このため、焼成炉内での基
板ずれが発生しなくなる。
【0038】厚み方向に貫通する穴をあけた支持板を用
いた場合には、前述したように基板表面にしみが発生す
るという問題があるが、図12〜14のような支持板を
用いる場合には、溝の深さが小さいために基板上に形成
されたペーストから蒸発した物質が溝内に侵入しにくい
ので、それによって基板にしみがつくことはない。ま
た、基板表面のうち、支持板の溝に面した領域と支持板
に接触している領域との間で、温度上昇の履歴の差は発
生し難いのでそれに伴った基板表面のしみの発生も抑制
される。実際に上述した実験では基板にしみは発生しな
かった。なお、基板と支持板との間の空気が熱膨張した
とき溝を通って排出されるように溝を形成していればよ
く、その形状は上述した十字状等に限定されるものでは
ない。
【0039】溝の深さが小さすぎると、基板と支持板と
の間の空気を排出する作用が弱くなり、焼成炉中で基板
がずれてしまう。また、溝の深さが大きすぎると、基板
にしみが発生したり支持板の強度が低下するという問題
がでてくる。したがって、溝の深さを10μm〜100
0μmとすることにより、基板表面のしみの発生や基板
ずれを抑制することができる。
【0040】以上のように、支持板に溝を形成する簡単
な方法で焼成中の基板ずれをなくし、信頼性が高く、安
定な焼成を実現できる焼成方法を提供できる。
【0041】次に、図1に示した焼成装置10を、プラ
ズマディスプレイパネルの製造に用いた場合の結果につ
いて説明する。
【0042】プラズマディスプレイパネルは、例えばガ
ラス基板上に平行な2本の電極からなる表示電極が複数
設けられ、その表示電極を覆って誘電体層が設けられた
前面板と、別のガラス基板上にデータ電極と隔壁とが交
互に設けられ、さらに隔壁間にはデータ電極を覆って蛍
光体が設けられた背面板とが対向配置されたものであ
り、表示電極とデータ電極とは交差している。前面板と
背面板との間に形成される放電空間にはネオンおよびキ
セノン等の希ガスが封入されている。表示電極を構成す
る2本の電極間で希ガスの放電を起こし、その時に発生
する紫外線によって蛍光体を光らせて表示を行うもので
ある。
【0043】ここでは、前面板を焼成する場合に突き上
げ手段12を備えた焼成装置を用いた。焼成する基板7
はガラス製であり、その厚さは約2.8mm、大きさは
980mm×554mmで、基板7の表面には表示電極
が形成され、その表示電極を覆って誘電体層が40μm
程度の厚みで形成されている。支持板6をその短辺と平
行な中心線上で上側に3mm湾曲させ、その上に基板7
を載せて図8に示す状態を30秒保持した後、支持板6
を平板状に戻し、それから基板7を載せた支持板6を焼
成炉1に搬入した。焼成炉1では600℃まで昇温し、
基板7を焼成炉1に入れてから焼成炉1を出るまで15
0分程度とした。このとき、焼成炉1内では支持板6と
基板7との位置ずれはほとんど起こらず、リフター3b
によって焼成炉1からリターンコンベア2に移動すると
き、基板7の破損は発生しなかった。従来の方法では1
0%程度の基板が破損しており、本発明によりリフター
3bでの基板の破損をほぼ確実に防止することができ
た。
【0044】なお、本発明はプラズマディスプレイパネ
ルだけではなく、エレクトロルミネセンスパネル(EL
パネル)等の平板型表示パネルを製造する工程において
使用することができる。
【0045】
【発明の効果】本発明は、基板を支持板上に載置し焼成
炉にて焼成する場合において、支持板および基板を焼成
炉に搬入する前に、基板と支持板との間の空気を排出し
ておくか、あるいは、基板の焼成中に基板と支持板との
間の空気を排出できる溝を設けた支持板を使用すること
により、焼成炉内での基板ずれがなくなり、基板の焼成
を安定して行うことができ、基板焼成の生産性を向上さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の焼成装置の構成図
【図2】図1のY方向拡大矢視図
【図3】図1のZ方向拡大矢視図
【図4】搬送装置の動作を説明するための図
【図5】搬送装置の動作を説明するための図
【図6】搬送装置の動作を説明するための図
【図7】搬送装置の動作を説明するための図
【図8】搬送装置の動作を説明するための図
【図9】基板を支持板上に載置する装置を示す構成図
【図10】基板と支持板との間の空気を除去するための
他の手段を示す平面図
【図11】基板と支持板との間の空気を除去するための
他の手段を示す部分断面図
【図12】本発明の一実施形態の支持板の平面図および
側面図
【図13】本発明の他の実施形態の支持板の平面図およ
び側面図
【図14】本発明の他の実施形態の支持板の側面図
【図15】従来の焼成装置の構成図
【図16】支持板上に基板を載置した状態を示す平面図
【図17】支持板および基板が焼成炉から出てきた時の
基板の状態を示す平面図
【図18】支持板および基板が焼成炉から出てきた時の
基板の状態を示す平面図
【図19】基板ずれを防止するための支持板の構造を説
明する平面図
【図20】基板ずれを防止するための支持板の他の構造
を説明する平面図
【図21】基板ずれを防止するための支持板の他の構造
を説明する断面図
【符号の説明】
1 焼成炉 3a、3b リフター 5 搬送ローラ 6、28、30、32 支持板 7 基板 10 焼成装置 11 搬送装置 12 突き上げ手段 13 押さえローラ 20 基板保持手段 24 排気装置 25 真空ポンプ 26 シール部材 29、31 溝 33 凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F27D 3/12 C04B 35/64 J (72)発明者 井上 勇 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 谷本 憲司 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 長池 勝 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 阿部 公 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4K050 AA04 BA07 BA17 CF02 CF06 4K055 AA05 GA07 HA01 HA07 HA11 HA16 HA29

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持板およびその上に載置される基板と
    の間の空気を除去するための空気除去手段と、焼成炉
    と、基板を載置した支持板を前記空気除去手段から前記
    焼成炉へ搬送する搬送手段とを有する焼成装置。
  2. 【請求項2】 前記空気除去手段は、負荷を加えて上方
    に湾曲させた支持板の上に基板を載置した後、前記負荷
    を取り除く動作を行う支持板湾曲手段を有するものであ
    る請求項1に記載の焼成装置。
  3. 【請求項3】 前記支持板湾曲手段が、前記支持板を突
    き上げるように上下動を行わせるものである請求項2に
    記載の焼成装置。
  4. 【請求項4】 前記支持板湾曲手段は、前記支持板の端
    部を押さえる支持板押さえ手段を有する請求項2または
    3に記載の焼成装置。
  5. 【請求項5】 湾曲した前記支持板の上に、前記基板を
    載置するための載置手段を有する請求項2ないし4のい
    ずれかに記載の焼成装置。
  6. 【請求項6】 前記空気除去手段が、前記支持板の上に
    載置された前記基板の周縁部とその周縁部の近傍に位置
    する前記支持板の部分とを覆う覆被手段と、その覆被手
    段に連結した吸引手段とを有する請求項1に記載の焼成
    装置。
  7. 【請求項7】 基板を焼成する際に前記基板を載置する
    支持板であって、基板を載置する表面に、側面まで達す
    る溝が形成された支持板。
  8. 【請求項8】 前記溝の深さが10〜1000μmであ
    る請求項7に記載の支持板。
  9. 【請求項9】 基板を支持板の上に載置し、前記基板と
    前記支持板との間の空気をほとんどなくした後、前記基
    板が載置された前記支持板を焼成炉へ搬入して前記基板
    を焼成する基板の焼成方法。
  10. 【請求項10】 支持板に負荷をかけることにより前記
    支持板を上方に湾曲させ、この湾曲した支持板の上に基
    板を載置してから前記負荷を取り除き、その後、前記基
    板が載置された前記支持板を焼成炉へ搬入して前記基板
    を焼成する基板の焼成方法。
  11. 【請求項11】 支持板の上に基板を載置し、前記基板
    の周縁部とその周縁部の近傍に位置する前記支持板の部
    分とを覆被手段で覆い、その覆被手段に連結した吸引手
    段によって空気を吸引してから前記覆被手段を除去し、
    その後、前記基板が載置された前記支持板を焼成炉へ搬
    入して前記基板を焼成する基板の焼成方法。
  12. 【請求項12】 基板を載置する面に、端まで達する溝
    を形成してなる支持板の上に基板を載置した後、前記基
    板が載置された前記支持板を焼成炉へ搬入して前記基板
    を焼成する基板の焼成方法。
  13. 【請求項13】 請求項9ないし請求項12のいずれか
    に記載された基板の焼成方法によって焼成した基板を用
    いてパネルを製造する平板型表示パネルの製造方法。
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