JP2001315778A - 合成樹脂製パレット - Google Patents
合成樹脂製パレットInfo
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Landscapes
- Pallets (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 特殊な材質で形成された適正な滑り止め性能
と溶着性を備える滑り止め材をポリオレフィン樹脂製の
パレット本体に熱溶着して得た合成樹脂製パレットを提
供し、合成樹脂製パレットによる荷の取り扱い作業にお
ける作業性などを向上すること。 【解決手段】 ポリオレフィン樹脂を成形してなるパレ
ット本体に滑り止め材を熱溶着により設けた合成樹脂製
パレットにおいて、滑り止め材が、メタロセン触媒を用
いたエチレン／α−オレフィン共重合ポリマーに、ポリ
プロピレン樹脂及び相溶化剤を配合してなる樹脂で成形
されていることを特徴とする。
と溶着性を備える滑り止め材をポリオレフィン樹脂製の
パレット本体に熱溶着して得た合成樹脂製パレットを提
供し、合成樹脂製パレットによる荷の取り扱い作業にお
ける作業性などを向上すること。 【解決手段】 ポリオレフィン樹脂を成形してなるパレ
ット本体に滑り止め材を熱溶着により設けた合成樹脂製
パレットにおいて、滑り止め材が、メタロセン触媒を用
いたエチレン／α−オレフィン共重合ポリマーに、ポリ
プロピレン樹脂及び相溶化剤を配合してなる樹脂で成形
されていることを特徴とする。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は合成樹脂製パレット
に関し、更に詳細には有効な滑り止め特性を備える滑り
止め材をポリオレフィン樹脂製パレット本体に熱溶着し
てなる合成樹脂製パレットに関する。
に関し、更に詳細には有効な滑り止め特性を備える滑り
止め材をポリオレフィン樹脂製パレット本体に熱溶着し
てなる合成樹脂製パレットに関する。
【０００２】
【従来の技術】ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリ
オレフィン成形品は、耐水性、耐薬品性等に優れ、また
衛生的であり、成形品の規格が一定している等の点から
木材、金属などに替わり多用されるようになった。
オレフィン成形品は、耐水性、耐薬品性等に優れ、また
衛生的であり、成形品の規格が一定している等の点から
木材、金属などに替わり多用されるようになった。
【０００３】このようなポリオレフィン成形品として、
荷物を運搬、保管するのに用いるパレットを作成した場
合、デッキボードとその上に載荷する荷物との間、パレ
ットとフォークリフト等のフォークとの間、パレットを
積み重ねた時のパレット同士で滑りを起こし易く、荷物
の運搬、移送等を行う時に荷崩れを起こす危険があっ
た。
荷物を運搬、保管するのに用いるパレットを作成した場
合、デッキボードとその上に載荷する荷物との間、パレ
ットとフォークリフト等のフォークとの間、パレットを
積み重ねた時のパレット同士で滑りを起こし易く、荷物
の運搬、移送等を行う時に荷崩れを起こす危険があっ
た。
【０００４】そのため、従来では、合成樹脂製パレット
に、特定の組成からなる滑り止め材を貼り付けることが
提案され、実施されている（特開昭５８−１０２７２３
号公報、特開昭５８−１０２７２４号公報、特開昭６１
−１２３５３２号公報）。
に、特定の組成からなる滑り止め材を貼り付けることが
提案され、実施されている（特開昭５８−１０２７２３
号公報、特開昭５８−１０２７２４号公報、特開昭６１
−１２３５３２号公報）。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】合成樹脂製パレット用
として従来用いられている滑り止め材は、代表的には、
例えばＥＶＡ樹脂から形成されていた。例えば、合成樹
脂製パレットのデッキボード表面に滑り止め材を取り付
ける場合には、その上に載荷した荷物に対する滑り防止
機能だけが要求されるのではなく、合成樹脂製パレット
に乗せた荷物の位置を直したりする時に荷物を比較的に
容易にズラせるように適度に滑りを起こすことも必要で
あった。
として従来用いられている滑り止め材は、代表的には、
例えばＥＶＡ樹脂から形成されていた。例えば、合成樹
脂製パレットのデッキボード表面に滑り止め材を取り付
ける場合には、その上に載荷した荷物に対する滑り防止
機能だけが要求されるのではなく、合成樹脂製パレット
に乗せた荷物の位置を直したりする時に荷物を比較的に
容易にズラせるように適度に滑りを起こすことも必要で
あった。
【０００６】このように、合成樹脂製パレットに用いら
れる滑り止め材には、適度な滑り防止機能と適度な滑り
性とを兼ね備えた適正な滑り止め性能を有することが好
ましいとされていた。しかしながら、従来のこの種の滑
り止め材には、このような特性を備えるものがなく、そ
の開発が望まれていた。
れる滑り止め材には、適度な滑り防止機能と適度な滑り
性とを兼ね備えた適正な滑り止め性能を有することが好
ましいとされていた。しかしながら、従来のこの種の滑
り止め材には、このような特性を備えるものがなく、そ
の開発が望まれていた。
【０００７】また、この種の滑り止め材は、これを合成
樹脂製パレットに熱溶着による貼り付けによって取り付
けて使用されるが、この時の貼り付け強度も充分なもの
でなければならない。
樹脂製パレットに熱溶着による貼り付けによって取り付
けて使用されるが、この時の貼り付け強度も充分なもの
でなければならない。
【０００８】本発明者等は、このような従来の問題に対
して、鋭意検討を行った結果、特殊な材質で形成された
適正な滑り防止性能と溶着性を備える滑り止め材をポリ
オレフィン樹脂製のパレット本体に熱溶着することによ
り上述の問題を解決した合成樹脂製パレットを完成する
に至った。
して、鋭意検討を行った結果、特殊な材質で形成された
適正な滑り防止性能と溶着性を備える滑り止め材をポリ
オレフィン樹脂製のパレット本体に熱溶着することによ
り上述の問題を解決した合成樹脂製パレットを完成する
に至った。
【０００９】
【課題を解決するための手段】本発明は合成樹脂製パレ
ットであり、前述した技術的課題を解決するために以下
のように構成されている。すなわち、本発明は、ポリオ
レフィン樹脂を成形してなるパレット本体に滑り止め材
を熱溶着により設けた合成樹脂製パレットにおいて、滑
り止め材が、メタロセン触媒を用いたエチレン／α−オ
レフィン共重合ポリマーに、ポリプロピレン樹脂及び相
溶化剤を配合して構成されていることを特徴とする。
ットであり、前述した技術的課題を解決するために以下
のように構成されている。すなわち、本発明は、ポリオ
レフィン樹脂を成形してなるパレット本体に滑り止め材
を熱溶着により設けた合成樹脂製パレットにおいて、滑
り止め材が、メタロセン触媒を用いたエチレン／α−オ
レフィン共重合ポリマーに、ポリプロピレン樹脂及び相
溶化剤を配合して構成されていることを特徴とする。
【００１０】＜本発明における具体的構成＞本発明の合
成樹脂製パレットは、前述した必須の構成要素からなる
が、その構成要素が具体的に以下のような場合であって
も成立する。その具体的構成要素とは、前記相溶化剤
が、水素化ポリブタジエン系樹脂であることを特徴とす
る。また、この相溶化剤は、添加量が５〜１５重量％で
あることが好ましい。
成樹脂製パレットは、前述した必須の構成要素からなる
が、その構成要素が具体的に以下のような場合であって
も成立する。その具体的構成要素とは、前記相溶化剤
が、水素化ポリブタジエン系樹脂であることを特徴とす
る。また、この相溶化剤は、添加量が５〜１５重量％で
あることが好ましい。
【００１１】また、本発明の合成樹脂製パレットでは、
滑り止め材を構成するエチレン／α−オレフィン共重合
ポリマーが、メタロセン触媒を用いて形成されたもので
あって、メルトインデックス（ＭＩ）が１〜５０ｇ／１
０ｍｉｎ、（２．１６Ｋｇ、１９０℃）であり、また密
度が０．８８〜０．９２ｇ／ｃｍ3であることを特徴と
する。
滑り止め材を構成するエチレン／α−オレフィン共重合
ポリマーが、メタロセン触媒を用いて形成されたもので
あって、メルトインデックス（ＭＩ）が１〜５０ｇ／１
０ｍｉｎ、（２．１６Ｋｇ、１９０℃）であり、また密
度が０．８８〜０．９２ｇ／ｃｍ3であることを特徴と
する。
【００１２】更に、この滑り止め材を形成する組成物中
のポリプロピレン樹脂としては、エチレンプロピレンブ
ロックコポリマーであることが好ましい。また、パレッ
ト本体を形成するポリオレフィン樹脂としては、ポリプ
ロピレン樹脂であることが好ましい。
のポリプロピレン樹脂としては、エチレンプロピレンブ
ロックコポリマーであることが好ましい。また、パレッ
ト本体を形成するポリオレフィン樹脂としては、ポリプ
ロピレン樹脂であることが好ましい。
【００１３】
【発明の実施の形態】本発明の合成樹脂製パレットは、
滑り止め材として特殊な樹脂を用いている。すなわち、
この滑り止め材は、メタロセン触媒を用いたエチレン／
α−オレフィン共重合ポリマー（以下、メタロセン樹脂
と称する）に、ポリプロピレン樹脂及び相溶化剤を配合
して構成されている。
滑り止め材として特殊な樹脂を用いている。すなわち、
この滑り止め材は、メタロセン触媒を用いたエチレン／
α−オレフィン共重合ポリマー（以下、メタロセン樹脂
と称する）に、ポリプロピレン樹脂及び相溶化剤を配合
して構成されている。
【００１４】このようなメタロセン樹脂にポリプロピレ
ン樹脂と相溶化剤を配合してなる樹脂材料で形成された
滑り止め材は、適正な滑り止め性能とポリオレフィン樹
脂からなるパレット本体への良好な溶着性を発揮し、合
成樹脂製パレットによる荷物の取り扱いにおける作業性
を向上させることができる。
ン樹脂と相溶化剤を配合してなる樹脂材料で形成された
滑り止め材は、適正な滑り止め性能とポリオレフィン樹
脂からなるパレット本体への良好な溶着性を発揮し、合
成樹脂製パレットによる荷物の取り扱いにおける作業性
を向上させることができる。
【００１５】メタロセン樹脂であるエチレン／α−オレ
フィン共重合ポリマーは、エチレン及びα−オレフィン
（通常、Ｃ3〜Ｃ8のα−オレフィン）とを用い、重合触
媒として所謂メタロセン触媒によって製造される。この
メタロセン触媒とは、カマンスキー触媒又はシングルサ
イト触媒とも呼ばれ、遷移金属（Ｆｅ、Ｔｉ、Ｚｒ、Ｈ
ｆ等）を不飽和環状化合物で挟んだ構造をとっており、
立体規則性、分子量、共重合性等の精密なコントロール
が可能となる。
フィン共重合ポリマーは、エチレン及びα−オレフィン
（通常、Ｃ3〜Ｃ8のα−オレフィン）とを用い、重合触
媒として所謂メタロセン触媒によって製造される。この
メタロセン触媒とは、カマンスキー触媒又はシングルサ
イト触媒とも呼ばれ、遷移金属（Ｆｅ、Ｔｉ、Ｚｒ、Ｈ
ｆ等）を不飽和環状化合物で挟んだ構造をとっており、
立体規則性、分子量、共重合性等の精密なコントロール
が可能となる。
【００１６】メタロセン樹脂は、メタロセン触媒を使用
して重合された２種以上のエチレン／α−オレフィン共
重合ポリマーをブレンドして、各種物性を調整したもの
であってもよい。その場合、ブレンドしたエチレン／α
−オレフィン共重合ポリマーは、そのＭＩが、１〜５０
ｇ／１０分（２．１６Ｋｇ、１９０℃）であることが好
ましく、また密度は、０．８８〜０．９２ｇ／ｃｍ3で
あることが好ましい。
して重合された２種以上のエチレン／α−オレフィン共
重合ポリマーをブレンドして、各種物性を調整したもの
であってもよい。その場合、ブレンドしたエチレン／α
−オレフィン共重合ポリマーは、そのＭＩが、１〜５０
ｇ／１０分（２．１６Ｋｇ、１９０℃）であることが好
ましく、また密度は、０．８８〜０．９２ｇ／ｃｍ3で
あることが好ましい。
【００１７】また、分子量分布指数｛Ｍｗ（重量平均分
子量）／Ｍｎ（数平均分子量）｝が１．８〜２．６のも
のが好ましい。Ｍｗ、Ｍｎはゲルパーミエーションクロ
マトグラフ（ＧＰＣ）により測定した値である。
子量）／Ｍｎ（数平均分子量）｝が１．８〜２．６のも
のが好ましい。Ｍｗ、Ｍｎはゲルパーミエーションクロ
マトグラフ（ＧＰＣ）により測定した値である。
【００１８】メタロセン樹脂に配合されるポリプロピレ
ン樹脂は、ホモポリマーであってもコポリマーであって
もよく、プロピレンとの共重合成分としてはエチレン、
ブテン−１等のオレフィン類が代表的である。好ましく
は、エチレンプロピレンブロックコポリマーが用いられ
る。
ン樹脂は、ホモポリマーであってもコポリマーであって
もよく、プロピレンとの共重合成分としてはエチレン、
ブテン−１等のオレフィン類が代表的である。好ましく
は、エチレンプロピレンブロックコポリマーが用いられ
る。
【００１９】メタロセン樹脂に配合されるポリプロピレ
ン樹脂は、パレット本体への接着性を出すために使用さ
れ、配合量は７〜３０重量％、好ましくは１１〜２３重
量％である。また、このポリプロピレン樹脂は、ＭＩが
１ｇ／１０分〜６０ｇ／１０分（２．１８Ｋｇ、２３０
℃）のものであることが好ましい。
ン樹脂は、パレット本体への接着性を出すために使用さ
れ、配合量は７〜３０重量％、好ましくは１１〜２３重
量％である。また、このポリプロピレン樹脂は、ＭＩが
１ｇ／１０分〜６０ｇ／１０分（２．１８Ｋｇ、２３０
℃）のものであることが好ましい。
【００２０】また、メタロセン樹脂に配合される相溶化
剤は、メタロセン樹脂とこれに配合されるポリプロピレ
ン樹脂との親和性を増し、良好な混合状態を得るために
配合されるものであり、水素化ポリブタジエン系樹脂が
好適に用いられる。この水素化ポリブタジエン樹脂は、
ポリブタジエン系樹脂の二重結合部分を水素化した構造
のものであり、構造的には、ポリエチレンに近い構造部
分とポリプロピレンに近い構造部分を有する。
剤は、メタロセン樹脂とこれに配合されるポリプロピレ
ン樹脂との親和性を増し、良好な混合状態を得るために
配合されるものであり、水素化ポリブタジエン系樹脂が
好適に用いられる。この水素化ポリブタジエン樹脂は、
ポリブタジエン系樹脂の二重結合部分を水素化した構造
のものであり、構造的には、ポリエチレンに近い構造部
分とポリプロピレンに近い構造部分を有する。
【００２１】従って、ポリエチレンとポリプロピレンの
両者に親和性を有し、両樹脂の親和性を増すための相溶
化剤として用いる。水素化ポリブタジエン系樹脂は、密
度として０．８８ｇ／ｃｃ〜０．９１ｇ／ｃｃ程度で、
メルトフローレシオ（ＭＦＲ）が２ｇ／１０分〜１０ｇ
／１０分のものが好適に用いられる。
両者に親和性を有し、両樹脂の親和性を増すための相溶
化剤として用いる。水素化ポリブタジエン系樹脂は、密
度として０．８８ｇ／ｃｃ〜０．９１ｇ／ｃｃ程度で、
メルトフローレシオ（ＭＦＲ）が２ｇ／１０分〜１０ｇ
／１０分のものが好適に用いられる。
【００２２】水素化ポリブタジエン系樹脂の添加量は、
滑り止め組成物中５〜１５重量％程度が好ましい。添加
量が少なすぎると相溶化効果が得られず、滑り止め材の
強度低下や貼り付け強度が低下し、多すぎると滑り止め
材の弾力性や硬度、粘りが低下する。
滑り止め組成物中５〜１５重量％程度が好ましい。添加
量が少なすぎると相溶化効果が得られず、滑り止め材の
強度低下や貼り付け強度が低下し、多すぎると滑り止め
材の弾力性や硬度、粘りが低下する。
【００２３】さらに、上記組成からなる滑り止め材とし
て、融点（混合物の場合、見かけ上の融点）が６０℃〜
１００℃の範囲にあることが好ましく、パレットを構成
する樹脂の融点より、６０℃〜１００℃融点の低いこと
が望ましい。滑り止め材は、通常、パレットの表面に熱
溶着により設けられるが、その際の加熱でパレットに歪
みや残留応力が残らないよう、なるべく低温で溶着可能
とするためこの融点差とされるのが好ましい。
て、融点（混合物の場合、見かけ上の融点）が６０℃〜
１００℃の範囲にあることが好ましく、パレットを構成
する樹脂の融点より、６０℃〜１００℃融点の低いこと
が望ましい。滑り止め材は、通常、パレットの表面に熱
溶着により設けられるが、その際の加熱でパレットに歪
みや残留応力が残らないよう、なるべく低温で溶着可能
とするためこの融点差とされるのが好ましい。
【００２４】融点の測定は、ＪＩＳ Ｋ７１２１に準拠
して測定した値である。また、上記組成からなる滑り止
め材としては、引張強度が１５０Ｋｇ／ｃｍ2〜３００
Ｋｇ／ｃｍ2、好ましくは、２２０Ｋｇ／ｃｍ2〜２４０
Ｋｇ／ｃｍ2とされることが望ましい。
して測定した値である。また、上記組成からなる滑り止
め材としては、引張強度が１５０Ｋｇ／ｃｍ2〜３００
Ｋｇ／ｃｍ2、好ましくは、２２０Ｋｇ／ｃｍ2〜２４０
Ｋｇ／ｃｍ2とされることが望ましい。
【００２５】また、上記組成からなる滑り止め材として
は、引っ張り伸びが５００％〜１０００％、好ましくは
６５０％〜７５０％とされることが望ましい。メタロセ
ン樹脂を用い、このような物性値を満足させることによ
り滑り止め効果、耐久性に優れ、かつ溶着性、溶着強度
に優れ、さらに、溶着後滑り止めが収縮することによる
パレットの変形、滑り止めの剥がれ等が防止される。引
張強度は、ＪＩＳ Ｋ７１１３に準拠して測定した値、
引っ張り伸びはＪＩＳ Ｋ７１１３に準拠して測定した
値である。
は、引っ張り伸びが５００％〜１０００％、好ましくは
６５０％〜７５０％とされることが望ましい。メタロセ
ン樹脂を用い、このような物性値を満足させることによ
り滑り止め効果、耐久性に優れ、かつ溶着性、溶着強度
に優れ、さらに、溶着後滑り止めが収縮することによる
パレットの変形、滑り止めの剥がれ等が防止される。引
張強度は、ＪＩＳ Ｋ７１１３に準拠して測定した値、
引っ張り伸びはＪＩＳ Ｋ７１１３に準拠して測定した
値である。
【００２６】このような滑り止め材を貼り付ける合成樹
脂製のパレット本体としては、ポリオレフィン樹脂から
形成されたものが好ましい。更に、このパレット本体を
形成するポリオレフィン樹脂としては、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン、ポリブテン−１、エチレン−プロピ
レン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン共重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等を挙げることがで
きる。
脂製のパレット本体としては、ポリオレフィン樹脂から
形成されたものが好ましい。更に、このパレット本体を
形成するポリオレフィン樹脂としては、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン、ポリブテン−１、エチレン−プロピ
レン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン共重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等を挙げることがで
きる。
【００２７】パレット本体の機械的強度等からポリプロ
ピレンやポリエチレンが好ましく、更に好ましくはポリ
プロピレン樹脂である。これらの樹脂には、紫外線吸収
剤、酸化防止剤、有機充填剤、無機充填剤、帯電防止
剤、熱安定剤、難燃剤、染料顔料等を適宜添加して用い
ることができる。また、パレット本体の成形は、射出成
形などの公知の成形方法を用いることができる。
ピレンやポリエチレンが好ましく、更に好ましくはポリ
プロピレン樹脂である。これらの樹脂には、紫外線吸収
剤、酸化防止剤、有機充填剤、無機充填剤、帯電防止
剤、熱安定剤、難燃剤、染料顔料等を適宜添加して用い
ることができる。また、パレット本体の成形は、射出成
形などの公知の成形方法を用いることができる。
【００２８】
【実施例】以下に実施例を示すが、本発明はその要旨を
越えない限り以下の実施例に限定されるものではない。 （実施例）
越えない限り以下の実施例に限定されるものではない。 （実施例）
【表１】 試験条件 ２２℃、剥離強度の単位はＫｇ／２５ｍｍ。 メタロセン樹脂：日本ポリケム（株）製「カーネル」
（商品名）混合物（密度：０．９ｇ／ｃｍ3） ポリプロピレン樹脂：エチレン−プロピレンコポリマ
ー：日本ポリケム社製、エチレン−プロピレンブロック
コポリマー（密度：０．９１ｇ／ｃｍ3、融点：１６１
℃、ＭＩ：５） 相溶化剤：水添ポリブタジエン（密度：０．９ｇ／ｃｍ
3）
（商品名）混合物（密度：０．９ｇ／ｃｍ3） ポリプロピレン樹脂：エチレン−プロピレンコポリマ
ー：日本ポリケム社製、エチレン−プロピレンブロック
コポリマー（密度：０．９１ｇ／ｃｍ3、融点：１６１
℃、ＭＩ：５） 相溶化剤：水添ポリブタジエン（密度：０．９ｇ／ｃｍ
3）
【００２９】メタロセン樹脂（メタロセン触媒によるエ
チレン／α−オレフィン共重合ポリマーをブレンド）１
００ｇに対し、ポリプロピレン樹脂としてエチレン−プ
ロピレンブロックコポリマーを２０ｇ、相溶化剤として
水素化ポリブタジエンブロックポリマーを１０ｇの割合
で配合し、幅２０ｍｍ×厚さ２ｍｍのテープ状の滑り止
め材を単軸４５ｍｍの押出試験機（Ｌ／Ｄ＝２２）で成
形した。
チレン／α−オレフィン共重合ポリマーをブレンド）１
００ｇに対し、ポリプロピレン樹脂としてエチレン−プ
ロピレンブロックコポリマーを２０ｇ、相溶化剤として
水素化ポリブタジエンブロックポリマーを１０ｇの割合
で配合し、幅２０ｍｍ×厚さ２ｍｍのテープ状の滑り止
め材を単軸４５ｍｍの押出試験機（Ｌ／Ｄ＝２２）で成
形した。
【００３０】このメタロセン樹脂組成物のＭＩは、５ｇ
／１０分（２．１３Ｋｇ、１９０℃）、密度は０．９ｇ
／ｃｍ3、Ｍｗ（重量分子量）／Ｍｎ（数平均分子量）
で規定される分子量分布指数は３．３である。このメタ
ロセン樹脂組成物から成形された滑り止め材を、ポリプ
ロピレン樹脂で形成されたパレット本体のデッキボード
表面に形成された溝に、熱風による熱溶着で貼り付け
た。
／１０分（２．１３Ｋｇ、１９０℃）、密度は０．９ｇ
／ｃｍ3、Ｍｗ（重量分子量）／Ｍｎ（数平均分子量）
で規定される分子量分布指数は３．３である。このメタ
ロセン樹脂組成物から成形された滑り止め材を、ポリプ
ロピレン樹脂で形成されたパレット本体のデッキボード
表面に形成された溝に、熱風による熱溶着で貼り付け
た。
【００３１】パレット本体は、縦１１００ｍｍ、横１１
００ｍｍ、厚さ１５０ｍｍのものであり、ポリプロピレ
ン樹脂｛ＭＩ：２〜１０ｇ／１０分（２．１３Ｋｇ、２
３０℃）、密度：０．９１ｇ／ｃｍ3｝である。このポ
リプロピレン樹脂で成形されたパレット本体へのこの滑
り止め材の貼り付け強度即ち熱溶着性は良好で、また滑
り防止についても適正な性能を発揮した。
００ｍｍ、厚さ１５０ｍｍのものであり、ポリプロピレ
ン樹脂｛ＭＩ：２〜１０ｇ／１０分（２．１３Ｋｇ、２
３０℃）、密度：０．９１ｇ／ｃｍ3｝である。このポ
リプロピレン樹脂で成形されたパレット本体へのこの滑
り止め材の貼り付け強度即ち熱溶着性は良好で、また滑
り防止についても適正な性能を発揮した。
【００３２】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ポリオレフィン樹脂からなるパレット本体に滑り止め材
を熱溶着により設けた合成樹脂製パレットにおいて、滑
り止め材を、メタロセン触媒を用いたエチレン／α−オ
レフィン共重合ポリマーに、ポリプロピレン樹脂及び相
溶化剤を配合した樹脂から成形したことにより、適正な
滑り止め性能とパレット本体への良好な貼り付け強度を
備えた合成樹脂製パレットを得ることができ、これによ
り合成樹脂製パレットによる荷物の取り扱いにおける作
業性などを向上させることができる。
ポリオレフィン樹脂からなるパレット本体に滑り止め材
を熱溶着により設けた合成樹脂製パレットにおいて、滑
り止め材を、メタロセン触媒を用いたエチレン／α−オ
レフィン共重合ポリマーに、ポリプロピレン樹脂及び相
溶化剤を配合した樹脂から成形したことにより、適正な
滑り止め性能とパレット本体への良好な貼り付け強度を
備えた合成樹脂製パレットを得ることができ、これによ
り合成樹脂製パレットによる荷物の取り扱いにおける作
業性などを向上させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 緑川 誠 長野県上田市富士山2412番地９ 日本プラ パレット株式会社内 (72)発明者 酒井 勉 静岡県静岡市羽鳥1090番地の14 日本化工 株式会社内 Ｆターム(参考） 3E063 AA02 BA05 CA01 CA21
Claims (6)
- 【請求項１】 ポリオレフィン樹脂を成形してなるパレ
ット本体に滑り止め材を熱溶着により設けた合成樹脂製
パレットにおいて、 前記滑り止め材が、メタロセン触媒を用いたエチレン／
α−オレフィン共重合ポリマーに、ポリプロピレン樹脂
及び相溶化剤を配合して構成されていることを特徴とす
る合成樹脂製パレット。 - 【請求項２】 前記相溶化剤が、水素化ポリブタジエン
系樹脂であることを特徴とする請求項１に記載の合成樹
脂製パレット。 - 【請求項３】 前記相溶化剤の含有量が、５〜１５重量
％であることを特徴とする請求項１又は２に記載の合成
樹脂製パレット。 - 【請求項４】 前記メタロセン触媒を用いたエチレン／
α−オレフィン共重合ポリマーは、 ＭＩが１〜５０ｇ／１０ｍｉｎ、（２．１６Ｋｇ、１９
０℃）密度が０．８８〜０．９２ｇ／ｃｍ3であること
を特徴とする請求項１〜３のいずれかに記載の合成樹脂
製パレット。 - 【請求項５】 ポリプロピレン樹脂が、エチレンポリプ
ロピレンブロックコポリマーであることを特徴とする請
求項１〜４に記載の合成樹脂製パレット。 - 【請求項６】 前記パレット本体を形成するポリオレフ
ィン樹脂が、ポリプロピレン樹脂であることを特徴とす
る請求項１〜５のいずれかに記載の合成樹脂製パレッ
ト。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000133682A JP2001315778A (ja) | 2000-05-02 | 2000-05-02 | 合成樹脂製パレット |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000133682A JP2001315778A (ja) | 2000-05-02 | 2000-05-02 | 合成樹脂製パレット |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001315778A true JP2001315778A (ja) | 2001-11-13 |
| JP2001315778A5 JP2001315778A5 (ja) | 2007-06-21 |
Family
ID=18642118
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000133682A Pending JP2001315778A (ja) | 2000-05-02 | 2000-05-02 | 合成樹脂製パレット |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2001315778A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012091797A (ja) * | 2010-10-25 | 2012-05-17 | Nippon Plapallet Co | 滑り止めテープ及びパレット形成部材 |
| CN114194552A (zh) * | 2021-12-27 | 2022-03-18 | 悦虎晶芯电路(盐城)有限公司 | 一种改进型pcb板水平线移载托盘及其制备工艺 |
Citations (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH07295150A (ja) * | 1994-04-28 | 1995-11-10 | Fuji Photo Film Co Ltd | 写真感光材料用包装材料及びそれを用いた包装体 |
| JPH10258490A (ja) * | 1997-03-19 | 1998-09-29 | Idemitsu Petrochem Co Ltd | ポリオレフィン系樹脂成形品及びパレット |
| JPH10338231A (ja) * | 1997-06-09 | 1998-12-22 | Mitsubishi Chem Corp | ポリオレフィン樹脂製パレット |
| JPH1135703A (ja) * | 1997-07-25 | 1999-02-09 | Du Pont Mitsui Polychem Co Ltd | 防滑性ポリプロピレン成形品及びその製法 |
-
2000
- 2000-05-02 JP JP2000133682A patent/JP2001315778A/ja active Pending
Patent Citations (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH07295150A (ja) * | 1994-04-28 | 1995-11-10 | Fuji Photo Film Co Ltd | 写真感光材料用包装材料及びそれを用いた包装体 |
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| JPH10338231A (ja) * | 1997-06-09 | 1998-12-22 | Mitsubishi Chem Corp | ポリオレフィン樹脂製パレット |
| JPH1135703A (ja) * | 1997-07-25 | 1999-02-09 | Du Pont Mitsui Polychem Co Ltd | 防滑性ポリプロピレン成形品及びその製法 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012091797A (ja) * | 2010-10-25 | 2012-05-17 | Nippon Plapallet Co | 滑り止めテープ及びパレット形成部材 |
| CN114194552A (zh) * | 2021-12-27 | 2022-03-18 | 悦虎晶芯电路(盐城)有限公司 | 一种改进型pcb板水平线移载托盘及其制备工艺 |
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